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Understand and Troubleshoot Remote Desktop Services in ... · Web view— 仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) は、ハイパーバイザーまたは仮想化プラットフォームを提供する中央のサーバー上で、仮想マシンとして実行されるようにデスクトップ

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Understand and Troubleshoot Remote Desktop Services in Windows Server "8" Beta

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの理解およびトラブルシューティング

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの理解およびトラブルシューティング

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの理解およびトラブルシューティング

Microsoft Corporation

発行日: 2012 年 2 月

概要

この『理解およびトラブルシューティング ガイド (UTG)』を読むと、Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの技術的概念、機能、およびトラブルシューティング方法を学ぶことができます。この UTG では以下を提供します。

· 機能の技術的な概要と機能の説明

· 機能のインストール、構成、管理を実行するために役立つ技術的な概念

· 構成と管理のユーザー インターフェイス オプションおよび設定

· 機能に関連するアーキテクチャと依存関係、および技術的実装

· 機能の主なトラブルシューティング ツールと手段

著作権情報

このドキュメントは「現状のまま」提供されています。このドキュメントに表されている情報および見解 (URL および他のインターネット Web サイトの参照を含む) は、予告なしに変更される場合があります。

ここに描写されている一部の例は、図解のみを目的としており、架空のものです。現実との関連または関係を意図したものではなく、それらを意味するものでもありません。

このドキュメントは、いかなる Microsoft 製品のいかなる知的財産に対する法的権利を提供するものではありません。このドキュメントは、内部での参照目的で複製および使用できます。

© 2012 Microsoft. All rights reserved.

Active Directory、Hyper-V、Microsoft、MS-DOS、Visual Basic、Visual Studio、Windows、Windows NT、Windows Server、および Windows Vista は Microsoft グループ企業の商標です。

その他のすべての商標は各社が所有しています。

著者について

著者:

Don Geddes

略歴:

Don Geddes は米国テキサス州アービングでマイクロソフト商用テクニカル サポートに従事するシニア サポート エスカレーション エンジニアで、リモート デスクトップ サービスのトラブルシューティングとアドバイザリー サービスを専門としています。Don は TechNet のホワイトペーパーやサポート技術情報の記事を執筆しているほか、Microsoft Press 発行の数冊の書籍にも寄稿しています。また、Don はマイクロソフト認定システム エンジニア、テクノロジ スペシャリスト、およびマイクロソフト認定トレーナーとして、マイクロソフトの従業員に新製品のアーキテクチャを教えています。さらに、マイクロソフト公式の TechNet Ask the Performance Team ブログ、ASKPERF にも寄稿しています。

プロジェクト リード:

略歴:

目次

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの理解およびトラブルシューティング1

『理解およびトラブルシューティング ガイド』について1

リモート デスクトップ サービスの概要1

技術概要2

リモート デスクトップ サービスのインストールと有効化23

インストール プロセス25

リモート デスクトップ サービスの構成および管理42

管理の考慮事項42

管理と構成43

リモート デスクトップ サービス セッション仮想化のアーキテクチャ66

概要66

リモート デスクトップ サービスのトラブルシューティング87

リモート デスクトップ サービスのトラブルシューティングの概要87

シナリオ ベースのインストールのトラブルシューティング89

コレクション作成のトラブルシューティング100

リモート デスクトップ サービスのトラブルシューティング ツール101

付録107

付録 A — 新規グループ ポリシーの一覧107

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの理解およびトラブルシューティング『理解およびトラブルシューティング ガイド』について

『Windows Server "8" Beta の理解およびトラブルシューティング ガイド』は、主要な技術的概念、アーキテクチャ、機能、およびトラブルシューティングのツールとテクニックの理解に役立ちます。これらを理解することで、RTM プレリリース製品の評価段階で無事に早期導入することができます。これは管理者およびアーキテクトを対象としたレベル 300 の資料で、読者が以前のオペレーティング システムの既存の機能に関する広い知識を既に持っていることを前提としています。

リモート デスクトップ サービスの概要

このガイドでは、リモート デスクトップ サービスは、Windows Server "8" Beta の以下の役割および関連付けられた役割サービスを示します。

· リモート デスクトップ セッション ホスト

· リモート デスクトップ Web アクセス

· リモート デスクトップ接続ブローカー

· リモート デスクトップ ゲートウェイ

· リモート デスクトップ ライセンス

· リモート デスクトップ管理サービス

リモート デスクトップ サービスとは

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスは、集中化されたデスクトップ環境を企業が実装するために必要なプラットフォームを提供し、データ セキュリティを強化してデスクトップとアプリケーションに対する IT の管理能力を高め、柔軟性とコンプライアンスを向上させることができるようになります。

RDS はセッション仮想化および VDI テクノロジを使用する、集中化されたデスクトップおよびアプリケーション プラットフォーム ソリューションで、これによって IT 部門はデスクトップの提供と管理を通して、ユーザーのニーズに柔軟に対応することが可能になります。RDS はターミナル サービスの新しい名称で、ユーザーがどこにいてもデータセンターでデスクトップやアプリケーションを実行できるように、 Windows Server "8" Beta の標準機能で提供可能です。

このガイドでは、リモート デスクトップ セッション ホスト (RDSH)、リモート デスクトップ Web アクセス (RDWeb)、リモート デスクトップ接続ブローカー、リモート デスクトップ ゲートウェイ、リモート デスクトップ ライセンス、およびリモート デスクトップ クライアントといったセッション仮想化に関連するすべての RDS テクノロジについて説明します。Microsoft VDI と RemoteFX については、このガイドと同時に発行される別のガイドで説明します。

目的と利点

RDS は、Windows Server "8" Beta が備えているプラットフォーム機能を活かすマイクロソフト パートナーのテクノロジと共に、あらゆるタイプの組織にとって、コスト効率の良いソリューションとなります。特に、フリーアドレスのオフィス環境や自宅での作業を必要とする契約社員、外部委託先社員、オフィス ワーカーなど、柔軟なデスクトップまたはアプリケーション アクセスを必要とするモバイル ワークフォース、定型業務化されたタスク ワーカー、またはナレッジ ワーカーを擁する組織で、大きな効果を発揮します。RDS を展開することで、どのような規模の組織にも、真のビジネス価値を実現するために必要な柔軟性と機能が提供されます。

技術概要

以下のセクションでは、Windows Server "8" Beta リモート デスクトップ サービスの新機能について、技術的な概要を説明します。

前提条件

この『理解およびトラブルシューティング ガイド』は、Windows Server 2008 および Windows Server 2008 R2 に含まれる以前のバージョンのリモート デスクトップ サービスのコンポーネントに精通していることを前提として記述されています。ここでは、これらのコンポーネントの目的や機能に関する基礎は詳述しません。このガイドでは、Windows Server "8" Beta の新機能と向上した機能について説明し、ガイダンスを提供することに重点を置いています。

機能の説明

リモート デスクトップ サービスは、いくつかの役割サービスから構成されています。これらの役割サービスは、個々にインストールして基本的機能を使用することも、他のリモート デスクトップ役割サービスと組み合わせて追加の機能や利点を得ることもできます。この「機能の説明」では、各リモート デスクトップ役割サービスの新機能の概要を説明するだけでなく、役割サービスが連携して追加機能を提供する場合についても示します。Windows Server "8" Beta リモート デスクトップ管理サービス (RDMS) を使用したリモート デスクトップ サービス環境のインストールと構成についても説明します。

セキュリティの考慮事項

以前のバージョンの Windows と同様、リモート デスクトップ セッション ホストの役割サービスと Active Directory ドメイン サービスを同じサーバー上に共存させることは推奨されません。この理由は、セキュリティ リスクがあるため、およびパフォーマンスと機能性が低下するおそれがあるためで、ドメイン コントローラーのインストール時にリモート デスクトップ セッション ホストの役割サービスがインストールされていることを DCPROMO が検出すると、ユーザーにこのリスクが通知されます。反対に、既にドメイン コントローラーとなっているサーバーにリモート デスクトップ セッション ホストの役割サービスをインストールしようとした場合も、同じメッセージが表示されます。このメッセージが表示された後もインストールを続行する場合は、このリスクを認識し、受け入れたものと見なされます。

リモート デスクトップ管理サービス

リモート デスクトップ サービス (旧称: ターミナル サービス) の管理方法は、Windows NT 4.0 Terminal Services Edition の最初のバージョン以降、それほど変わっていません。後続の各リリースの Windows で新機能が追加されたのに伴い、新機能をサポートする新しいツールとユーザー インターフェイスがいくつか追加されましたが、全体的な管理機能に大きな変更はありません。リリースを重ねるごとに、リモート デスクトップの展開が多様化、複雑化するにつれて、きわめて基本的な展開でさえ、構成と管理に時間がかかるようになり、管理作業はますます断片化していきました。

Windows Server "8" Beta では、リモート デスクトップの管理タスクを簡素化すると共に、リモート デスクトップ サービスのすべての役割サービスとシナリオの一元管理ソリューションを提供することを目的に設計されたリモート デスクトップ管理サービス (RDMS) およびユーザー インターフェイスを導入しました。RDMS では、インストールされている役割サービスごとに別の管理ツールを使用するのではなく、付属の統一ユーザー インターフェイスを使用してリモート デスクトップ サービス環境に含まれているすべてのサーバーの概要を表示できます。また、RDMS は、環境内の各サーバー用の管理インターフェイスも備えています。

RDMS の基本

新しい Windows Server "8" Beta サーバー マネージャーのプラグインである RDMS では、検出プロセスによって、サーバー マネージャーのプールに追加された各コンピューター上にインストールされている役割サービスが検出されます。リモート デスクトップ サービスのシナリオ ベースのインストールを実行して、役割サービスが検出されると、RDMS によって、RDS 環境の基本的なトポロジの図と、各サーバーに関する情報 (サービス ステータス、関連イベント、パフォーマンス情報、各役割サービスに関するベスト プラクティス アナライザーの結果など) が表示されます。

重要:

Windows Server "8" Beta では、リモート デスクトップ サービス マネージャー、リモート デスクトップ セッション ホストの構成、接続ブローカーの構成用接続マネージャー インターフェイスなどの、従来のリモート デスクトップ管理ツールに替わるものとして、RDMS 管理コンソールが導入されました。これまでこれらのツールを使用して実行されていた管理機能はすべて、サーバー マネージャーの RDMS プラグインを使用して実行されるようになりました。

コレクション

RDMS では、コレクションという概念が導入されています。コレクションは、セッションの仮想化 (リモート デスクトップ セッション ホスト) を提供する仮想マシンまたはサーバーの論理グループとして定義されます。コレクションの初期プロパティを定義してコレクションを作成すると、そのコレクション固有の設定を RDMS によって管理できます。次のスクリーンショットは、リモート デスクトップ管理サービス インターフェイスのホームページを示しています。

図 1: リモート デスクトップ管理サービス

RDMS を使用したリモート デスクトップ環境の管理方法の具体的な詳細は、このドキュメントの「リモート デスクトップ サービスの構成と管理」、「リモート デスクトップ サービスのアーキテクチャ」、および「トラブルシューティング」のセクションで説明します。

リモート デスクトップ セッション ホスト

以下のセクションでは、リモート デスクトップ セッション ホストの役割サービスを展開すると有効になる新機能の概要を説明します。

RemoteApp の機能強化

Windows 7 では、アプリケーションのグループ化、タスク バーへの表示、ジャンプ リスト、タブ付きウィンドウ、進行状況、およびアイコン オーバーレイといった新しいシェル機能が導入されましたが、RemoteApp はこれらの機能と完全に互換ではありませんでした。Windows Server "8" Beta では、シェルの完全な互換性を目指して、以下のような機能が RemoteApp に追加されています。

タスク バーへの表示: ユーザーは RemoteApp アプリケーションをクライアントのタスク バーに表示できます。

図 2: RemoteApp のタスク バーへの表示

RemoteApp とワークスペースのアイコン: ユーザーは一意のアイコンによって RemoteApp とワークスペースを識別できます。このアイコンは、リモート デスクトップのロゴがアプリケーションのアイコンに重なった形になります。

図 3: RemoteApp の識別子

アイコン オーバーレイ: ユーザーはアイコン オーバーレイがリモートになることで、アプリケーションの状態の変更を見ることができます。

図 4: アイコン オーバーレイのリモート表示

タブ付きウィンドウ: ユーザーは RemoteApp 縮小表示プレビューで複数のタブを確認して、アプリケーションの複数インスタンスを区別できます。

図 5: タブ付きウィンドウ

正規アイコン: アプリケーションがローカルにインストールされて実行されているかのように、ユーザーには常にアプリケーションの正規アイコンが表示されます。

図 6: 正規アイコン

CPU、ディスク、およびネットワークのフェアシェア

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスは、Windows Server 2008 R2 に搭載されていたテクノロジに基づいて実装され、ネットワーク帯域幅を制御するための新機能が追加されています。CPU、ディスク、およびネットワークのフェアシェア テクノロジは、既定で有効になっていますが、グループ ポリシーを使用して無効にできます。

CPU フェアシェア

リモート デスクトップ セッション ホストのような対話型のマルチユーザー環境では、動的に作成および削除されるセッションに基づき、セッション境界を越えて利用可能な CPU の負荷を分散させる能力が必要です。これは、アクティブなすべてのセッションで一貫したユーザー エクスペリエンスを保証するために必要とされます。この機能は、Windows Server 2008 R2 に含まれていた動的フェアシェア スケジューリング テクノロジ (DFSS) の上に構築されています。

ディスク フェアシェア

RDSH のディスクを大量に消費するプロセスは、多くのディスク領域を使用しないユーザー プロセスのためのリソースまで使用して、こうしたプロセスからディスクを使用するチャンスを一切奪ってしまう可能性があります。ディスク フェアシェア機能は、このような事態を緩和するために、異なるセッション間でディスク アクセスを分散させるように試みます。

ディスク フェアシェア機能の総合的な目標は、複数の RDSH セッションがディスクを公正に共有できるようにすることです。ディスク フェアシェアの主な 2 つの機能は、I/O 負荷の均等な分散 (I/O バランサー機能) と過度なディスク使用の調整です。

ネットワーク フェアシェア

リモート デスクトップおよび複数セッションは、ネットワーク帯域幅を使用します。1 つのセッションで帯域幅を大量に消費するアプリケーションが実行されると、他のセッションは帯域幅不足になる可能性があります。ネットワーク フェアシェア機能は、ネットワーク帯域幅がセッション間で不公正に消費されるのを防止するために、複数セッション間で利用可能な帯域幅をラウンド ロビン方式で使用するように調整します。

ネットワーク フェアシェア機能の目標は、複数のリモート セッション間で利用可能なネットワーク帯域幅を公正に分割することです。集中コンピューティングのシナリオでは、異なるクライアント セッション間でネットワーク インターフェイス帯域幅の負荷を公正に分散させるためには、これらのクライアント セッション間での動的負荷分散が必要とされます。

USB リダイレクト

リモート セッションでは、ユーザーは必要な任意のデバイスを有効に使用できることが必要とされます。Windows Server 2008 R2 リモート デスクトップ サービスは現在、特定の種類のデバイスをリモート セッションで効果的に使用することを可能にする多数のハイレベルなリダイレクト機能を備えていますが、お客様がリモート セッションでの使用を求めているすべての種類のデバイスはカバーされていません。このニーズに対応するために、Windows 7 SP1 および Windows Server 2008 R2 SP1 では RemoteFX VDI のシナリオで使用するための RemoteFX USB リダイレクト機能が搭載されました。特定の種類のデバイスだけをリダイレクトするドライブ リダイレクトといったハイレベルなリダイレクトとは異なり、USB リダイレクトはポート プロトコル (USB 要求ブロックまたは URB) のレベルで実行され、多数の種類の USB デバイスをリダイレクトする包括的なメカニズムとして機能します。以下の表では、これら 2 つのリダイレクト形式を比較しています。

表 1: USB リダイレクトとハイレベルなリダイレクト

USB リダイレクト

RDP ハイレベル デバイス リダイレクト

クライアント上のドライバーは不要です。

クライアント上にインストールされるデバイスのドライバーが必要です。

サーバー上にデバイス ドライバーをインストールすることが必要です。

一般的にサーバー上のドライバーは不要です。

多数の種類のデバイスに 1 つのリダイレクト方法を使用します。

リダイレクトされる各種類のデバイスに特定の固有の方法を使用します。

RDP 接続を通してデバイスへ、およびデバイスから、URB を転送します。

該当するデバイスの種類に対して最適化されたプロトコルを使用することで、リモート セッションでハイレベルなデバイス機能を公開します。

一度に 1 つのセッションだけがデバイスを使用できます。RDP セッションがデバイスを使用している間は、ローカル クライアントはデバイスを使用できません。

ローカル クライアントを含む任意の数のセッションが同時にデバイスにアクセスできます。

LAN 用に最適化されています。

LAN と WAN の両方で有効です。

Windows Server "8" Beta では、USB リダイレクトに以下のようないくつかの機能拡張が行われています。

· USB リダイレクトでは、RemoteFX 3D ビデオ アダプターはもはや不要です。

· USB リダイレクトは以下の SKU で有効になっています。

· Windows 8 Consumer Preview

· RDSH の役割がインストールされた Windows Server "8" Beta

· さらに、RDSH 上での USB デバイスへのアクセスは、そのデバイスをリダイレクトしたセッションに対して分離されます。つまり、他のセッションのユーザーは、そのデバイスにアクセスできなくなります。

RDP セッションで使用できるデバイスの一覧を以下に示します。

表 2: デバイスの一覧とリダイレクト方法

デバイス

状況

物理および仮想クライアントのリダイレクト方法

RDSH のリダイレクト方法

プリンター複合機

使用可能

USB リダイレクト

USB リダイレクト

プリンター

使用可能

Easy Print

Easy Print

スキャナー

使用可能

USB リダイレクト

USB リダイレクト

生体認証

セッション中に使用可能

ログオン時は使用不可

USB リダイレクト

USB リダイレクト

PTP カメラ

使用可能

プラグ アンド プレイ デバイスのリダイレクト

プラグ アンド プレイ デバイスのリダイレクト

MTP メディア プレーヤー

使用可能

プラグ アンド プレイ デバイスのリダイレクト

プラグ アンド プレイ デバイスのリダイレクト

Web カメラ

使用可能 (LAN のみ)

USB リダイレクト

USB リダイレクト

VoIP 電話およびヘッドセット

使用可能 (LAN のみ)

USB リダイレクト

オーディオ リダイレクト

オーディオ (USB 複合デバイス以外)

使用可能

オーディオ リダイレクト

オーディオ リダイレクト

CD または DVD ドライブ

読み取り操作で使用可能

ドライブ リダイレクト

ドライブ リダイレクト

ハード ドライブまたは USB フラッシュ ドライブ

使用可能

ドライブ リダイレクト

ドライブ リダイレクト

スマート カード リーダー

使用可能

スマート カード リダイレクト

スマート カード リダイレクト

USB シリアル

使用可能

USB リダイレクト

USB リダイレクト

USB ネットワーク アダプター (一部の携帯情報端末も含む)

ブロック対象

N/A

N/A

USB ディスプレイ

ブロック対象

N/A

N/A

USB キーボードまたはマウス

使用可能

入力のリダイレクト

入力のリダイレクト

ハードウェアおよびソフトウェア要件

リモート デスクトップ セッション ホストのシナリオにおける USB リダイレクトの要件は次のとおりです。

· クライアント: Windows 8 Consumer Preview (推奨) または Windows 7 SP1 と RDC 8

· サーバー: Windows Server "8" Beta

ゲスト仮想マシンとして Windows Server "8" Beta を使用する仮想化シナリオ (リモートデスクトップ/VDI)

· RDSH の役割がインストールされた Windows Server "8" Beta (推奨)

さらに、どの場合も、前述の表の中でリダイレクト方法として "USB リダイレクト" と示されているデバイスが最低 1 台必要になります。

ユーザー プロファイル ディスク

以前のバージョンの Windows では、リモート デスクトップ セッション、または VDI を使用して展開された仮想マシンのユーザー状態の保存には、移動プロファイルとフォルダー リダイレクトが使用されていました。確かに、この方法でユーザー状態を保存することは可能ですが、これらのテクノロジの使用にはいくつか欠点がありました。

· 一部のアプリケーションでは、ユーザー プロファイルの外部の場所にユーザー データやアプリケーション固有データが書き込まれます。

· 移動プロファイルとフォルダー リダイレクトは、特に併用した場合、それらの構成と展開が複雑になることがあります。

· 一部のユーザーは、プールされた VM を使用できません。ローカル プロファイルを使用できるようにするために、プールされた VM の代わりに個人用 VM を使用する必要があります。

· プロファイルがネットワーク経由でロードされるため、ログオンに時間がかかることがあります。

· 移動プロファイルが RDS 環境の外部 (物理コンピューターなど) で使用されている場合、プロファイルが使用不能な状態になったときにデータが損失する可能性があります。

Windows Server "8" Beta では、管理者が、ネットワーク共有上に格納される単一の vhd ファイルにユーザー データとアプリケーション データを格納するように、環境を構成することができます。ユーザー プロファイル ディスクによって、コストが削減され、複雑さが緩和されると共に、ユーザー プロファイルに書き込まれないアプリケーション データの問題を解決できます。また、移動プロファイル、フォルダー リダイレクト、およびユーザー プロファイル ディスクを組み合わせたソリューションを使用して、どのアプリケーションのデータをユーザー プロファイル ディスクに格納し、どのアプリケーションのデータをユーザー プロファイルまたはリダイレクト フォルダーに格納するかを詳細に制御することもできます。

リモート デスクトップ クライアント

リモート デスクトップ クライアントは Windows のサーバーおよびクライアント の両方に搭載されています。Microsoft VDI を使用して展開されている仮想マシンに接続したり、リモート デスクトップ セッション ホスト サーバーから RemoteApp を実行したり、Windows クライアント コンピューターへのリモート デスクトップ接続を行ったりするには、リモート デスクトップ セッション ホスト サーバーへの RDP 接続を行う必要があります。これまで、リモート デスクトップ クライアントは、RDP プロトコルでサポートされる新機能と各 Windows Server バージョンの新機能をサポートするために、Windows リリース毎にアップグレードされてきました。

Windows Server "8" Beta のいくつかの新しい機能は、Windows 8 Consumer Preview と Windows Server "8" Beta に含まれる RDC クライアントを使用して接続を行う場合のみ機能します。

接続品質の自動検出

RDC 8 は Windows Server "8" Beta サーバーまたは Windows 8 Consumer Preview クライアントへの接続の品質を検出し、この検出の結果に基づいてパフォーマンス設定を調整します。[エクスペリエンス] タブの [パフォーマンス] 設定セクションには、[接続品質の自動検出] という新しいオプションが追加されています。この設定を選択すると、接続品質に依存する特定の機能は、参照用に表示されるだけで、選択できなくなります。

図 7: 接続品質の自動検出

帯域幅の状況の表示

RDC クライアントを全画面表示モードで実行すると、現在の帯域幅を示すポップアップ ウィンドウと視覚的なインジケーターの両方に、接続時に検出された帯域幅が表示されるようになりました。帯域幅は、信号強度メーターによく似たアイコンで表示されます。次の表に、検出された帯域幅によって表示されるアイコンがどのように変化するかを示します。

表 3: 帯域幅の状況の表示

帯域幅

待機時間

アイコン

10 Mbps 以上

任意の値

4 つのバー

2,000 ~ 9,999 Kbps

任意の値

3 つのバー

512 ~ 1,999 Kbps

任意の値

2 つのバー

512 Kbps 未満

任意の値

1 つのバー

ダウンレベル サーバーまたは帯域幅の検出なし

任意の値

非表示、アイコンは表示されない

図 8: RDC 帯域幅の監視機能

アイコンをクリックすると、ポップアップ ウィンドウに現在の帯域幅の詳細が表示されます。

図 9: 帯域幅の詳細

最新のリモート デスクトップ接続 クライアント

Windows 8 Consumer Preview には、最新の Metro スタイルの RDC クライアントとクラシック RDC クライアントの両方が含まれています。どちらの RDC クライアントにも同じ機能が含まれていますが、クラシック RDC クライアントは高度なユーザーを対象としてより詳細な設定を搭載している一方、Metro スタイルの RDC クライアントはエンド ユーザーを対象としています。

Metro スタイルの RDC クライアントは、タッチ式の使いやすいユーザー インターフェイス、タッチとジェスチャのリモート処理、および Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスの全アプリケーション発行機能の完全な統合を提供します。

図 10: 最新のリモート デスクトップ クライアント

リモート デスクトップ接続ブローカー

以下のセクションでは、Windows Server "8" Beta におけるリモート デスクトップ接続ブローカーの新機能の概要について説明します。

発行データの一元化

Windows Server 2008 R2 の VDI の環境では、Active Directory を使用してユーザーとコンピューターの割り当てを格納し、アクティブな接続ブローカーが個人用およびプールされたデスクトップのために仮想マシンの調整を行って、リモート接続を処理していました。このモデルの制限事項の 1 つに、一度に 1 つの接続ブローカーだけしかアクティブにできない、ということがありました。

Windows Server "8" Beta では、スケールと構成しやすさを向上させるために、一度に複数のアクティブなブローカーが存在することが可能な、一元化されたデータベースが導入されています。アクティブなブローカーが複数存在できることは、ビジネスおよびエンタープライズ向けの VDI ソリューションの拡張に大いに役立つと同時に、企業や管理者による展開を一段と容易にします。

新しい一元化されたデータベースでは、Windows Server 2003 以来使用されてきた Jet データベースを使用する代わりに、Windows Server の組み込みの Windows Internal Database コンポーネントが使用されています。このデータベースには次のような異なる種類のデータが含まれます。

· 仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI)

· リモート デスクトップ セッション ホスト (RDSH)

· アプリケーションの発行

· RD ゲートウェイ

· RD ライセンス

可用性の高い接続ブローカー

Windows Server 2003 でのセッション ディレクトリの導入以来、リモート デスクトップ接続ブローカー サービスはフェールオーバー クラスタリングの使用をサポートして、可用性に優れたソリューションを構築してきました。Windows Server 2008 R2 の高可用性接続ブローカーには、次のような欠点がありました。

· 一度に 1 つのアクティブ ブローカーのみ可能 (アクティブ/パッシブ構成)。

· 高可用性接続ブローカーのインストールおよび構成プロセスが複雑で、フェールオーバー クラスタリングに依存するため、手動の手順が多数存在した。

· DNS ラウンド ロビンは接続ブローカー サービスの状態がわからず、停止しているサーバーにユーザーをルーティングする可能性があった。

Windows Server "8" Beta の接続ブローカーでは、Windows Server 2008 R2 モデルと比較して、次の点が強化されています。

· 複数のアクティブな接続ブローカーがサポートされるようになった (アクティブ/アクティブ構成)。

· フェールオーバー クラスタリングは使用されなくなったので、セットアップと展開が大幅に簡素化され、ほとんどの構成が自動化されている。

· アクティブな接続ブローカーが複数あるので、接続ブローカー ノードの 1 つに障害が発生しても、クライアントは必ず、機能している接続ブローカーに確実にルーティングされる。

リモート デスクトップ Web アクセス

Windows Server 2008 R2 では大幅に強化された RDWeb インターフェイスが導入されましたが、これは Windows Server "8" Beta でさらに強化されています。強化の内容は、次のとおりです。

· RDWeb フォルダー

· フィード経由の RDWeb

· ワークスペースの自動検出とサインアップ

· ワークスペースのシングル サインオン

· 期限切れパスワードのサポート

RDWeb フォルダー

RDWeb は現在、ユーザーが利用できるアプリケーションを論理的にグループ化することはできません。Windows Server 2008 R2 には、ユーザーとグループに基づいて RemoteApp をフィルターする機能が搭載されていますが、RDWeb ページに複数ページのアイテムを持つユーザーはスクロールしてアプリケーションを見つける必要があり、アプリケーションはアルファベット順にのみグループ化できます。このため、アプリケーションの正確な名前を知らないユーザーは、適切なアプリケーションをなかなか見つけることができず、特定の種類のアプリケーションに絞り込むのさえ困難となっています。

Windows Server "8" Beta の RDWeb は、RemoteApp をフォルダー別にグループ化し、RDWeb ページ上でフォルダー内にそれらを表示するオプションを備えています。

図 11: RDWeb フォルダー

また、ユーザーが RDWeb アプリケーション フィードに接続していると、スタート画面でもアプリケーションをグループ化できます。

図 12: スタート画面の RDWeb フォルダー

RDWeb フィード

Windows Server 2008 R2 では、次の 4 つの方法でアプリケーションをエンド ユーザーに発行できました。

· RDWeb (サポートおよび推奨されている方法)

· RemoteApp およびデスクトップ接続を介した [スタート] メニューへの RDWeb フィード (RDWeb のサポートされている代替または補完的方法)

· MSI によって展開された RDP ファイル

· 電子メールまたは SMB 共有を介した RDP ファイル (推奨されない、管理者はこれを手動で実行しなければならない)

これらのうち、MSI 展開方法は Windows Server "8" Beta では使用できなくなりました。Windows Server "8" Beta では、RemoteApp とデスクトップ接続機能が使用するのと同じ XML フィード データを使用するように RDWeb がアプリケーションの Web ページを構築する方法を変更することで、サポートされている 2 つの方法がまとめられています。これによって次の利点がもたらされます。

· RDWeb に新しい機能をより簡単に追加できます。

· 慣れていない管理者でも、シンプルなスタイル シート エディターまたは XSLT タイプのエディターを使用して、既定の Web サイトのページ変更をより簡単に行うことができます。Windows Server 2008 R2 の場合、管理者は、アイコンやイメージ ファイルを表すディスク上のファイルを交換するか、aspx ファイルを開いてテキストを編集する必要があります。しかし、Windows Server "8" Beta で加えられた変更により、管理者は GUI スタイル シートや XSLT エディターの多くを使用してページを変更できるようになっています。

· パートナー様は拡張ソリューションを簡単かつ柔軟に実装できます。

ワークスペースの自動検出とサインアップ

Windows 7 クライアントを使用して Windows Server 2008 R2 のクライアント コンピューターにワークスペースを追加するのは、エンド ユーザーにとって容易な作業ではありません。Windows Server 2008 R2 では、ユーザーは次の 2 とおりの方法で Windows 7 クライアントにワークスペースを追加できます。

· ネットワーク管理者がユーザーに特殊なファイル (セットアップ ファイル) を提供する。

· 手動で入力して接続をセットアップできる URL を、ユーザーがネットワーク管理者から入手する。

ワークスペースの自動検出とサインアップは、Windows Server 2008 R2 の方法の問題を回避しながら、プロビジョニングされたワークスペース フィードへのアクセスをユーザーが得るためのより簡単な方法です。この機能を使用すると、ワークスペース リソースを自分のコンピューターに配信するためにユーザーが知っておく必要があるのは、会社の電子メール アドレス (既定の SMTP プロキシ アドレス) だけで済みます。管理対象の企業ドメインに参加しているコンピューターの場合は、管理者はグループ ポリシーを設定してコンピューターの既定のワークスペースを設定できます。

ワークスペースのシングル サインオン

シングル サインオン (SSO) は、ユーザーが自分のコンピューターでユーザー名とパスワードを一度入力すると、ユーザーが要求する RDP 接続へのサインオンにそれらの資格情報を使用できる機能です。Windows Server 2008 R2 には、次の 2 つの形式の SSO があります。

· シングル サインオン (資格情報の委任、コンピューターがドメインに参加していることが必要)

· Web シングル サインオン (RDWeb 接続を通して実装、コンピューターがドメインに参加していることは不要)

既存のシングル サインオン ソリューションは、ユーザー エクスペリエンスと管理者エクスペリエンスに分類できます。

ユーザー エクスペリエンス

Windows Server 2008 R2 では、ユーザーは接続プロセス時にユーザー名とパスワードの入力を何回も求められる場合があります。RDWeb、RD ゲートウェイ、リダイレクター (VDI または専用ファーム リダイレクトの場合)、あるいは RDSH サーバー (RDSH または RDVH ゲスト) が、ユーザーに資格情報を求める可能性があります。

Windows Server "8" Beta は、ユーザーにユーザー名とパスワードの入力を一度だけ求め、前述のすべての RDP エンドポイントに対する接続プロセスにその情報を使用することで、シングル サインオン ユーザー エクスペリエンスを向上させます。接続プロセス時にユーザー名とパスワードはセキュリティで保護されるので、侵害されることはありません。

ユーザーも、何回もポップアップ表示される警告ダイアログ、プロンプト、または情報ダイアログに応答する必要がなくなり、ローカル アプリケーションと同じように RemoteApp を使用することが可能になります。

管理者エクスペリエンス

Windows Server 2008 R2 では、管理者は RDS 環境内で SSO をセットアップするプロセスで、シナリオを有効にするために、多くの場合は複雑なアクションを何回も実行する必要があります。アクションの回数は、環境の構成と複雑さによって決まります。Windows Server "8" Beta では、管理者は簡単な方法でリモート デスクトップ環境を構成して、シングル サインオンを有効にし、不要なポップアップ、プロンプト、またはユーザー名とパスワードの入力ダイアログが表示されることなくユーザーが RemoteApp とリモート デスクトップに接続できるように設定できます。

リモート デスクトップ ゲートウェイ

リモート デスクトップ ゲートウェイ (RD ゲートウェイ) は、以前ターミナル サービス ゲートウェイ (TS ゲートウェイ) と呼ばれていたもので、Windows Server "8" Beta に付属しているリモート デスクトップ サービスの役割です。この役割によって、許可されたリモート ユーザーは、リモート デスクトップ接続 (RDC) クライアントの実行が可能な任意のインターネット接続デバイスから社内ネットワークやプライベート ネットワーク上のリソースに接続できます。この場合、ネットワーク リソースは、リモート デスクトップ セッション ホスト (RDSH) サーバー、RemoteApp プログラムを実行する RD セッション ホスト サーバー、またはリモート デスクトップが有効に設定されているコンピューターおよび仮想デスクトップです。RD ゲートウェイは、RDP over HTTPS を使用して、インターネット上のリモート ユーザーと内部ネットワーク リソースとの間で、セキュリティで保護された暗号化接続を確立します。

UDP プロトコルのサポート

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ ゲートウェイ (RDG) では、新たな RDP WAN 対応転送機能などの、RDP プロトコルの拡張機能が利用されます。Windows Server "8" Beta の RDG は、UDP を使用した接続のサポートの追加を通じて、待機時間が長いネットワーク上のリアルタイム トラフィックをサポートします。クライアントまたはエンドポイントで UDP がサポートされていない場合、Windows Server "8" Beta の RDG は HTTP プロトコルに戻り、このプロトコルを使用します。

UDP トランスポートを使用することで、ユーザーの物理的な場所やネットワークの特性にかかわらず、リモート デスクトップ ゲートウェイを介した接続のユーザー エクスペリエンスが向上します。管理者がリモート デスクトップ ゲートウェイで UDP プロトコル オプションを有効にしてあり、クライアントと RDP エンドポイントで UDP 接続がサポートされている場合、使用できる最適なトランスポート プロトコルの選択プロセスが、ユーザーに意識されることなく実行されます。

リモート デスクトップ ゲートウェイのユーザー インターフェイス

リモート デスクトップ ゲートウェイ マネージャーは、UDP トランスポートの新しい設定とポートの設定オプションを反映するように更新されました。以下に、[トランスポート] タブの新しい設定を示します。

図 13: RDG マネージャーのトランスポート設定

ユーザーがポートの設定を選択して [適用] をクリックすると、ファイアウォールの設定も変更されることがユーザーに通知されます。ユーザーはこれらの設定を確認するように求められます。

図 14: ファイアウォールの設定の確認

リモート アクセス ポリシー (RAP) のプロパティのダイアログでも、UDP トランスポートの有効化時に通知が表示されます。

図 15: RAP のプロパティ

リモート デスクトップ ライセンス

リモート デスクトップ ライセンス (RD ライセンス) は、以前ターミナル サービス ライセンス (TS ライセンス) と呼ばれていたもので、この機能によって、各デバイスまたはユーザーがリモート デスクトップ セッション ホスト (RD セッション ホスト) サーバーに接続するときに必要となるリモート デスクトップ サービスのクライアント アクセス ライセンス (RDS CAL) が管理されます。リモート デスクトップ ライセンス サーバーで RDS CAL のインストール、発行、および可用性の追跡を行うには、RD ライセンス機能を使用します。

注意:

ターミナル サーバーは、Windows Server 2008 R2 から RD セッション ホスト サーバーと呼ばれるようになりました。また、ターミナル サービス クライアントのアクセス ライセンス (TS CAL) は、リモート デスクトップ サービスのクライアント アクセス ライセンス (RDS CAL) と呼ばれるようになりました。このドキュメントでは、以前のバージョンの Windows Server について言及しているときでも、これらの新しい用語を使用します。セキュリティ グループ名については、Windows Server "8" Beta での変更はありません。

クライアント (ユーザーまたはデバイス) が RD セッション ホスト サーバーに接続しようとすると、接続先の RD セッション ホスト サーバーによって、RDS CAL が必要かどうかが判断されます。その後、RD セッション ホスト サーバーは、このサーバーに接続しようとしているクライアントに代わって、リモート デスクトップ ライセンス サーバーに RDS CAL を要求します。ライセンス サーバーから適切な RDS CAL を取得できる場合は、その RDS CAL がクライアントに発行され、クライアントは RD セッション ホスト サーバーに接続できるようになります。

ライセンスの猶予期間中はライセンス サーバーは不要ですが、猶予期間が終了すると、クライアントは RD ライセンス サーバーが発行した有効な RDS CAL を事前に取得してからでないと、RD セッション ホスト サーバーにログオンできません。

重要:

リモート デスクトップでは、コンピューターのリモート管理のための 2 つの同時接続をサポートしています。これらの接続については、ライセンス サーバーは必要ありません。

また、リモート デスクトップ サービスを使用するためには、環境内に少なくとも 1 つのライセンス サーバーが展開されていることが必要です。小規模環境では、RD セッション ホストの役割サービスと RD ライセンスの役割サービスの両方を同じコンピューターにインストールできます。大規模環境では、RD セッション ホストの役割サービスのインストール先とは別のコンピューターに RD ライセンスの役割サービスをインストールすることをお勧めします。

RD セッション ホスト サーバーがクライアントからの接続を受け入れるようにするには、RD ライセンスを正しく構成する必要があります。ライセンス サーバーの展開のための時間を十分に確保できるように、リモート デスクトップ サービスでは、ライセンス サーバーを必要としない、RD セッション ホスト サーバーのライセンスの猶予期間を設けています。この猶予期間中、RD セッション ホスト サーバーは、ライセンス サーバーにはアクセスせず、ライセンスのないクライアントからの接続を受け入れます。この猶予期間は、RD セッション ホスト サーバーがクライアントからの接続を初めて受け入れたときを開始点とします。猶予期間は、次のいずれかが初めて発生したときに終了します。

· ライセンス サーバーによる、RD セッション ホスト サーバーに接続するクライアントへの恒久 RDS CAL の発行

· 猶予期間の満了

猶予期間の長さは、RD セッション ホスト サーバー上で実行されているオペレーティング システムに基づきます。以下に猶予期間を示します。

表 4: RDS ライセンスの猶予期間

RD セッション ホスト サーバー上で実行されているオペレーティング システム

猶予期間

Windows Server "8" Beta

120 日

Windows Server 2008 R2

120 日

Windows Server 2008

120 日

Windows Server 2003

120 日

コア RDP プロトコルの機能強化

以下のセクションでは、コア RDP プロトコルの機能強化、および RDP 8 への RemoteFX テクノロジの統合について説明します。

RemoteFX 統合

Windows Server "8" Beta では、リモート デスクトップの機能セット全体に RemoteFX テクノロジが統合されており、役割サービスを別にインストールする必要はありません。Windows Server "8" Beta におけるこれらの新機能の概要について以下に説明します。

WAN 対応 RemoteFX

Windows Server "8" Beta における WAN 対応 RemoteFX 機能の目標は、ユーザーがブランチ オフィスにいる場合や、ワイヤレス デバイスを使用している場合、WAN 接続を介して自宅で作業を行っている場合など、企業ネットワークの外部でも、すばらしいユーザー エクスペリエンスを実現することです。

WAN 対応 RemoteFX では、RemoteFX アダプティブ グラフィックス機能に新しいインテリジェントな WAN 対応転送が組み合わされています。TCP と UDP の両方が使用できるようになり、これらのプロトコルが自動的に選択されます。また、ネットワーク状態の自動検出によって、コンテンツのエンコーディングがネットワークに合わせて調整されます。

RemoteFX アダプティブ グラフィックス

Windows Server "8" Beta の RemoteFX は、ネットワークの状態の変化に動的に対応し、配信するコンテンツに基づいてエンコーディングを最適化します。Windows Server "8" Beta の RemoteFX アダプティブ グラフィックスでは、配信対象のコンテンツの種類に合わせて最適化された複数のコーデックが使用されるようになりました。たとえば、一般的な Web ページの場合、テキスト、イメージ、およびビデオのすべてのコンテンツが、それぞれのコンテンツの種類に合わせて最適化されたコーデックを使用してエンコードされます。

RemoteFX メディア リモート処理

メディアの消費は、企業のトレーニング メディア コンテンツの消費から、軽量コンテンツの作成およびオーサリング、デモやマーケティング資料の作成まで、さまざまなエンド ユーザー エクスペリエンスの重要な部分となっています。また、メディアは、オンライン コラボレーション (ライブ ミーティングや電話会議など) やレクリエーション メディア消費の一部としても使用されています。

Windows 7 では、マルチメディア コンテンツの効率的なリダイレクト機能が導入されました。ユーザーがリモート セッションで Windows Media Player を使用してマルチメディア コンテンツを再生しようとすると、再生対象のコンテンツがインターセプトされます。インターセプトされたコンテンツは、その後クライアントにリダイレクトされます。RDP クライアントが、圧縮されたこのコンテンツを受信し、コンテンツをデコードしてローカルで再生します。それによって、コンテンツがクライアント リソースを使用してローカルで表現されるため、エンド ユーザーの使用感はローカルでの操作にきわめて近いものになります。

RemoteFX メディア リモート処理機能の中核を成すのは、ネットワーク検出、グラフィック プロファイル、および RemoteFX シナリオの統合です。この統合により、RDP を介して、メディア利用におけるすばらしい使用感が実現されます。エンド ユーザーには、ローカルでの再生と、リモート セッションを介したメディアの再生との間に差異は意識されにくくなります。

RemoteFX マルチタッチ

マルチタッチ統合は、Windows Server "8" Beta におけるきわめて重要なユーザー エクスペリエンス目標の 1 つです。マルチタッチ統合は、ユーザーとオペレーティング システムおよびアプリケーションとの対話の新しい方法を実現し、マルチタッチがユーザーの操作の主要手段として機能するデバイスにまで Windows を拡張します。Windows 8 Consumer Preview では、ローカル オペレーティング システムを操作するときと同じように、リモート デスクトップ セッションを操作できるようにする機能がユーザーから求められています。たとえば、次のような機能です。

· リモート セッションでのマルチタッチ ジェスチャおよび操作のサポート

· タッチだけで、ローカル セッションとリモート セッション間、およびそれぞれのセッション内を移動できる機能

· リモート セッションでの滑らかで応答性のあるマルチタッチ操作

Windows 7 と Windows Server 2008 R2 では、RDP とリモート デスクトップ接続クライアントでのタッチのサポートは、遅い固定レートで取り込まれた、昇格されたマウス イベントに制限されており、タッチ操作への部分的な対応に留まっています。また、Windows Server "8" Beta の RDP では、リモート デスクトップ セッションでのマルチタッチ操作のネイティブ サポートも提供しています。

リモート デスクトップ サービスのインストールと有効化

Windows Server "8" Beta でリモート デスクトップ サービス コンポーネントのインストールを行う前に、お客様の組織に利益をもたらすリモート デスクトップ シナリオはどのようなものか、またどのような高度な機能が必要なのかを検討してください。Windows Server "8" Beta の新しいサーバー マネージャーが提供するシナリオ ベースのインストール機能は、このようなシナリオに対応しており、インストール時には適切な役割サービスが選択した各サーバーにインストールされるため、展開の一部であるサーバーごとに個別にインストールする必要はありません。

以降のセクションでは、リモート デスクトップ サービスの展開シナリオについて概説すると共に、それぞれのシナリオを構成するコンポーネントのインストールと初期構成を、サーバー マネージャーのシナリオ ベースのインストール機能を使用して実行する方法について説明します。

展開シナリオ

Windows Server "8" Beta のリモート デスクトップ サービスは、複数の異なる役割サービスで構成されています。これらの役割サービスを個別にインストールして基本的な機能をサポートすることができますが、複数の役割サービスを組み合わせてより高度な機能を確保することもできます。リモート デスクトップ サービスのコンポーネントをインストールして高度な機能をサポートする場合は、対象の高度な機能によって実現されるシナリオについて考えることが役立ちます。管理者は Windows Server "8" Beta サーバー マネージャーで、インストール時に展開の種類を選択するように求められるほか、展開される各サーバーにインストールする役割サービスを選択するように求められます。

セッション仮想化のシナリオ

リモート デスクトップ セッション ホスト サーバーを展開して、サーバーにインストールされているアプリケーションにアクセスできるようにすることは、セッション仮想化とも呼ばれます。ユーザーは、完全なデスクトップ セッションにアクセスできるか、または RemoteApp として展開されている特定のアプリケーションだけにアクセスできます。管理者は、さらにリモート デスクトップ接続ブローカー サーバーを追加して複数サーバー ファーム シナリオに対応したり、RemoteApp 展開用にリモート デスクトップ Web アクセス サーバーを追加したりすることもできます。Windows Server "8" Beta で役割サービスをインストールする際には、管理者は、サーバー マネージャーのシナリオ ベースのインストール モードで [Shared Desktop Deployment] オプションを選択する必要があります。

このガイドでは、セッション仮想化シナリオに焦点を絞り、デスクトップと RemoteApp の展開のガイダンスを提供します。

デスクトップ仮想化のシナリオ

リモート デスクトップ仮想化ホスト サーバーをリモート デスクトップ接続ブローカーおよびリモート デスクトップ Web アクセス サーバーと共に展開して、ユーザーが仮想化されたデスクトップにアクセスできるようにすることは、デスクトップ仮想化とも呼ばれます。Windows Server "8" Beta で役割サービスをインストールする際には、管理者は、サーバー マネージャーのシナリオ ベースのインストール モードで [Virtual Desktop Deployment] オプションを選択する必要があります。

Microsoft VDI とデスクトップ仮想化シナリオの詳細については、『Windows Server "8" Beta VDI and RemoteFX Early Adopters Guide』を参照してください。

リモート デスクトップ ゲートウェイ

管理対象および管理対象外のクライアント コンピューターを使用してインターネット経由で RDS 環境にアクセスできるようにするには、リモート デスクトップ ゲートウェイ サーバーをインストールし、構成することを検討してください。RD ゲートウェイはどちらの種類の RDS 環境にも必須ではなく、企業ネットワーク上の RDS サーバーへのインターネット経由のアクセスを可能にするためのオプションの機能です。

RD ゲートウェイの役割サービス用に選択したサーバーには、パブリック ネットワーク上にネットワーク インターフェイスが必要です。多くの場合、このサーバーは DMZ 内のエッジ ネットワーク上に展開されます。RDS 環境に RD Web アクセス サーバーも組み込む場合は、RD ゲートウェイと RD Web アクセスの両方の役割サービスを同じサーバー上にインストールすることも検討してください。

リモート デスクトップ ライセンス

「技術概要」のセクションで説明したように、リモート デスクトップ サービスには 120 日の猶予期間があり、その間、ライセンス サーバーを必要とすることなく、このサービスをインストールし、評価することができます。しかし、猶予期間の終了後に、ユーザーがセッション仮想化またはデスクトップ仮想化のどちらかの種類の RDS 環境に接続できるようにするためには、ライセンス サーバーをインストールし、アクティブ化する必要があります。

インストール プロセス

以下のセクションでは、新たなサーバー マネージャー ユーザー インターフェイスについて詳しく紹介し、このインターフェイスを使用して、選択したリモート デスクトップ サービス展開シナリオに必要な役割サービスをインストールする方法を説明します。

リモート デスクトップ シナリオ ベースのインストール

リモート デスクトップ サービスのすべての役割とシナリオのインストールには、Windows Server "8" Beta の新しいサーバー マネージャー ユーザー インターフェイスを使用します。この新しいインターフェイスでは、ローカルとリモートの両方のサーバー管理機能が提供され、個々のサーバー機能、役割サービス、展開の種類を管理するための一連のプラグインが使用されます。

以下に、サーバー マネージャーの [ダッシュボード] ページの例を示します。サーバー マネージャーを開くと、このページが最初に表示されます。

図 16: サーバー マネージャーのダッシュボード

サーバー マネージャー プールへのコンピューターの追加

サーバー マネージャーを実行するコンピューターを 1 つ選択し、必要なコンポーネントのインストールを実行します。サーバー マネージャーを使って必要な役割サービスの管理とインストールをリモートから実行できるようにするには、リモート デスクトップ サービス環境の一部とする各サーバーをサーバー マネージャーのサーバー プールに追加する必要があります。

サーバー マネージャーのサーバー プールにサーバーを追加する手順は次のとおりです。

1. サーバー マネージャーを開き、ナビゲーション ウィンドウで [すべてのサーバー] をクリックします。

2. サーバー マネージャーのメニュー バーで [管理] をクリックし、[サーバーの追加] をクリックします。

3. "Active Directory" でサーバーを探すか、"DNS" でサーバーを検索するか、またはサーバー名ファイルを "インポート" することによって、各サーバーを一覧に追加します。

4. 各コンピューターが見つかったら、矢印ボタンをクリックして一覧に追加し、すべてのサーバーが [選択済み] 一覧に表示されるようにします。すべてのサーバーを追加したら、[OK] をクリックします。

5. プールに追加した各マシンについて、サーバー マネージャーによってクエリが実行され、IP アドレス、管理の状態、およびアクティブ化の状態が示されます。シナリオ ベースのインストールに進む前に、各サーバーがサーバー マネージャーに "オンライン" として表示されていることを確認してください。

図 17: サーバー マネージャーのサーバー プール

シナリオ ベースのインストールの実行

サーバー マネージャーのサーバー プールへのサーバーの追加が完了したら、シナリオ ベースのインストールの実行を開始できます。

共有デスクトップ環境をインストールする手順は次のとおりです。

1. サーバー マネージャーを開き、ナビゲーション ウィンドウで [すべてのサーバー] をクリックします。

2. サーバー マネージャーのメニュー バーで [管理] をクリックし、[役割と機能の追加] をクリックします。

重要:

以下の前提条件が満たされていることを確認するようユーザーに求める、サーバー マネージャーのメッセージが表示されます。

· 管理者アカウントに強力なパスワードが設定されている

· 静的 IP アドレスなどのネットワーク設定が構成されている

· Windows Update の最新のセキュリティ更新プログラムがインストールされている

これらの前提条件が満たされていることを確認してから、インストールを続行してください。

3. [次へ] をクリックし、[リモート デスクトップ サービス シナリオ ベースのインストール] をクリックして、[次へ] を再びクリックします。

4. [展開の種類の選択] 画面で、展開の種類として [Standard Deployment] をクリックして [次へ] をクリックします。

5. [展開シナリオの選択] 画面で、[セッション仮想化] をクリックして [次へ] をクリックします。

6. [役割サービスの確認] ページには、その展開に必要な役割サービスの一覧と、それぞれのサービスの説明が表示されます。セッション仮想化展開の場合、必要なサーバーの役割は RD 接続ブローカー、RD Web アクセス サーバー、および 1 つ以上の RD セッション ホスト サーバーです。

7. [RD 接続ブローカー] 画面で、リモート デスクトップ接続ブローカーとリモート デスクトップ管理サービス プラグインのインストール先サーバーを選択して [次へ] をクリックします。

8. リモート デスクトップ Web アクセスのインストール先サーバーを選択して [次へ] をクリックします。リモート デスクトップ Web アクセスをリモート デスクトップ接続ブローカーと同じサーバーにインストールする場合は、[Install RD Web Access role service on the RD Connection Broker servers] チェック ボックスをオンにします。

9. リモート デスクトップ セッション ホストの役割のインストール先サーバーを選択して [次へ] をクリックします。

注意:

複数サーバーのセッション仮想化コレクションを作成する場合は、前述のプロセスを使用してそれぞれのサーバーをサーバー マネージャーのプールに確実に追加してください。前述の手順 8 でリモート デスクトップ セッション ホストの役割をインストールするすべてのサーバーを選択すると、選択されたすべてのサーバー上に役割サービスがインストールされます。

10. サーバー マネージャーにウィザードでの選択内容の概要が表示されます。各サーバーに役割サービスをインストールして展開を作成するには、[Deploy] をクリックします。

重要:

展開されるサーバーのいずれかで再起動が必要な場合は、サーバー マネージャーによって再起動が必要なサーバーの一覧が表示されます。この場合、[必要に応じて対象サーバーを自動的に再起動する] チェックボックスをオンにしないと、[Deploy] ボタンは利用できません。

サーバー マネージャーに、環境内の各コンピューターでの役割サービスのインストールの状況が表示されます。また、役割のインストールで再起動が必要な場合、自動再起動のオプションを選択していれば、各コンピューターが再起動されます。インストールが完了すると、サーバー マネージャーに [閉じる] ボタンが表示されます。

次のスクリーンショットは、進行中の展開の例を示しています。

図 18: インストールの進行状況

各サーバーへのインストールの進行状況バーに、各サーバーのインストールの現在の状況を示すステータス インジケーターが表示されます。以下は、各ステータス インジケーターの一覧とそれぞれの定義です。

· インストール中 — 役割サービスが現在インストールされています。

· 進行中 — サーバーのインストールと構成が進行中です。

· 構成保留中 — インストールは完了しましたが、構成で再起動が保留中です。

· 再起動中 — 役割サービスのインストールが完了し、サーバーが現在再起動されています。

· 構成中 — 役割サービスがインストールされ、現在構成されています。

· 成功 — シナリオ ベースの展開でコンピューターへのすべての役割サービスのインストールと構成が完了しました。

· 失敗 — サーバーのインストールまたは構成に失敗しました。ステータス ウィンドウに理由が表示されます。

クイック スタート展開の使用

1 台のコンピューターにすべての役割サービスをインストールすることを計画しており、セッション仮想化環境をできるだけ迅速に作成することを望んでいる場合は、クイック スタート展開を使用できます。クイック スタート展開オプションを使用すると、RD セッション ホスト、RD Web アクセス、およびリモート デスクトップ接続ブローカーの各役割が 1 台のコンピューターにインストールされます。クイック スタートでは、必要なすべての役割サービスがインストールされるだけでなく、セッション仮想化のコレクションの作成と RDWeb ページへのコレクションの公開が自動的に実行されます。

クイック スタート展開方法を使用して単一のサーバーにすべての役割サービスをインストールする手順は次のとおりです。

1. サーバー マネージャーを開き、ナビゲーション ウィンドウで [ローカル サーバー] をクリックします。

2. メニュー バーで [管理] をクリックし、[役割と機能の追加] をクリックします。

3. [次へ] をクリックし、[リモート デスクトップ サービス シナリオ ベースのインストール] をクリックして、[次へ] を再びクリックします。

4. [展開の種類の選択] ページで、[クイック スタート] の横のラジオ ボタンをクリックします。

5. [展開シナリオの選択] ページで、[セッション仮想化] をクリックします。

6. [サーバー プール] でローカル サーバーが選択されていることを確認して、[次へ] をクリックします。このサーバーに、リモート デスクトップ接続ブローカー (RDCB)、リモート デスクトップ Web アクセス (RDWA)、およびリモート デスクトップ セッション ホスト (RDSH) の各役割がサーバー マネージャーによってインストールされます。

7. [選択内容の確認] ページで、[必要に応じて対象サーバーを自動的に再起動する] チェック ボックスをオンにします。[Deploy] ボタンをクリックします。

各役割サービスのインストールが表示され、[進行状況] 列に現在のインストールの状況が表示されます。

図 19: クイック スタート展開のインストールの進行状況

インストールの検証

シナリオおよび必要な役割サービスのインストールを検証するには、サーバー マネージャーを一度閉じて、もう一度開くか、または [最新の情報に更新] ボタンを使用して表示を最新の情報に更新します。それにより、サーバー プールに属する各サーバーにインストールされた役割サービスがサーバー マネージャーによって検出されます。この時点で、リモート デスクトップ ノードがサーバー マネージャーでアクティブになっています。このノードをクリックすると、リモート デスクトップ サービス環境の [概要] ページが表示されます。

図 20: リモート デスクトップの [概要] ページ

RDS 環境の一部となっている各サーバーが展開の概要に表示されます。また、[展開サーバー] タイルの [インストールされている役割] に各サーバーにインストールされている役割が表示され、それぞれのサーバーが RDCB に結合されていることが示されます。

図 21: 展開サーバーのタイル

リモート デスクトップ セッション ホストのインストール

リモート デスクトップの役割とサービスは、シナリオ ベースのインストール方法を使用しないで、各サーバーに個別にインストールできます。簡易展開を実行する場合は、簡易展開ウィザードを実行する前に、いくつかの役割サービスをインストールする必要がある場合があります。

役割ベースのインストール方法を使用してリモート デスクトップ セッション ホストをインストールする手順は次のとおりです。

1. サーバー マネージャーを開き、ナビゲーション ウィンドウで [サーバー] をクリックします。

2. サーバー マネージャーのメニュー バーで [管理] をクリックし、[役割と機能の追加] をクリックします。

3. [次へ] をクリックし、[役割ベースまたは機能ベースのインストール] をクリックして、[次へ] を再びクリックします。

4. [サーバー プール] でローカル サーバーが選択されていることを確認して、[次へ] をクリックします。

5. [サーバーの役割の選択] ページで、[リモート デスクトップ サービス] をクリックして [次へ] をクリックします。

6. [機能] ページで [次へ] をクリックして、[リモート デスクトップ サービス] ページで再び [次へ] をクリックします。

7. [リモート デスクトップ セッション ホスト] チェック ボックスをオンにして [次へ] をクリックします。

8. インストール後、このコンピューターにさらに変更を加える場合は、[必要に応じて対象サーバーを自動的に再起動する] チェック ボックスをオフにします。それ以外の場合は、このチェック ボックスをオンにして [インストール] をクリックします。

ヒント:

[閉じる] をクリックして、ウィザードの [インストールの進行状況] ウィンドウを閉じることができます。インストールの進行状況を確認するには、サーバー マネージャーの上部ウィンドウにある [タスク] フラグをクリックし、[タスクの詳細] をクリックします。それにより、インストールの進行状況が表示されます。

リモート デスクトップ ゲートウェイのインストール

ユーザーがインターネット経由でリモート デスクトップ環境にアクセスできるようにするには、少なくとも 1 台のサーバーにリモート デスクトップ ゲートウェイ役割サービスをインストールしてください。RD ゲートウェイの役割サービスをインストールする前に、RD 接続ブローカー サーバーのサーバー マネージャーのサーバー プールに対象サーバーを確実に追加してください。

リモート デスクトップ ゲートウェイをインストールする手順は次のとおりです。

1. RD 接続ブローカー サーバーでサーバー マネージャーを開き、[概要] ページをクリックします。

2. トポロジ ビューアーを使用して、トポロジ図の [RD ゲートウェイ] を右クリックし、[Add RD Gateway Servers] をクリックします。

3. RDMS サーバー上のサーバー マネージャーのサーバー プールにあるいずれかのサーバーに RD ゲートウェイの役割サービスを以前インストールしてある場合は、それらのサーバーが [サーバーの選択] ページに表示されます。新しいサーバーに RD ゲートウェイをインストールする場合は、一覧からサーバーを選択して [次へ] をクリックします。

4. インターネット経由で RD ゲートウェイ サーバーにアクセスするときに使用される外部完全修飾ドメイン名を入力します。この名前は外部クライアントによって解決可能であることが必要です。また、この名前は、RD ゲートウェイ サーバー上に自己署名証明書を作成するためにも使用されます。

5. 設定の確認ページで、[Restart remote target machines as needed] チェックボックスをオンにして [追加] をクリックします。

6. インストールが終了すると、リモート デスクトップ証明書の管理インターフェイスへのリンクが表示され、RD ゲートウェイで使用される証明書の構成を実行できます。

図 22: RD ゲートウェイの初期構成

7. [証明書の構成] リンクをクリックして、RD ゲートウェイ サーバーに使用する証明書を選択し、インストールします。証明書設定の構成方法の詳細については、このドキュメントの「証明書の管理」のセクションを参照してください。

リモート デスクトップ ライセンスのインストール

リモート デスクトップ サービスの展開では、ライセンス認証され、ユーザーごとまたはデバイスごとにクライアント アクセス ライセンスがインストールされたライセンス サーバーが少なくとも 1 台必要です。RD ライセンスの役割サービスをインストールする前に、RD 接続ブローカー サーバーのサーバー マネージャーのサーバー プールに対象サーバーを確実に追加してください。

RD ライセンス サーバーを追加する手順は次のとおりです。

1. RD 接続ブローカー サーバーでサーバー マネージャーを開き、[概要] ページをクリックします。

2. トポロジ ビューアーを使用して、トポロジ図の [RD ゲートウェイ] を右クリックし、[Add RD Licensing Servers] をクリックします。

3. ライセンス役割サービスのインストール先サーバーを選択し、[選択済み] 一覧にそれを追加して、[次へ] をクリックします。

4. 確認ページで [追加] ボタンをクリックすると、選択されたサーバーにリモート デスクトップ ライセンスの役割サービスがインストールされます。

高可用性 RD 接続ブローカーの構成

高可用性 RD 接続ブローカーを展開するためのプロセスは、Windows Server "8" Beta で大きく変更されています。RDMS に追加されたウィザードが、アクティブ/アクティブな RD 接続ブローカーを作成するプロセスを通して管理者をガイドします。

注意:

高可用性を提供するように接続ブローカーを構成するのは任意の手順であり、リモート デスクトップ サービス展開の必須事項ではありません。高可用性接続ブローカーの利点の詳細については、このドキュメントの「アーキテクチャ」のセクションを参照してください。

前提条件

高可用性 RD 接続ブローカーの展開を開始する前に、次のコンポーネントが既にインストールされていることを確認してください。

· 環境に含まれるすべての RD 接続ブローカー サーバーに対する書き込みアクセス許可が付与された Microsoft SQL Server

· 環境に含まれるすべての RD 接続ブローカー サーバー上に Microsoft SQL Server Native Client がインストールされていること

· 環境に含まれるすべての RD 接続ブローカー サーバーに対して、静的 IP アドレスが割り当てられていること

· 環境に含まれるすべての RD 接続ブローカー サーバーに対して、単一の DNS 名を持つ DNS リソース レコードが作成されていること

· (RD ゲートウェイを使用する場合は) メンバーとして DNS RR 名を使用してローカル グループにアクセスすることを可能にする、新しい RD ゲートウェイ RAP 規則を追加すること

重要:

SQL サーバー上のファイアウォールは、SQLSERVER.EXE への着信接続を許可するように構成する必要があります。

高可用性 RD 接続ブローカー (HA RD 接続ブローカー) を構成するには、以下の手順に従います。

1. サーバー マネージャーを開き、[リモート デスクトップ サービス] ノードをクリックします。

2. [リモート デスクトップ サービス] ページで、[概要] をクリックして、[展開の概要] タイルを表示します。

3. [RD 接続ブローカー] アイコンを右クリックして、[HA の RD 接続ブローカーの構成] をクリックします。

4. [開始する前に] ページの前提条件を確認して、[次へ] をクリックします。

5. [データベース接続文字列] ボックスに、次を入力します。

DRIVER=SQL Server Native Client 10.0;SERVER=;Trusted_Connection=Yes;APP=Remote Desktop Services Connection Broker;Database=

は両方の接続ブローカー ノードがアクセス許可リストに追加された SQL サーバーの名前、 は SQL Server上に作成するデータベースの名前です。

6. [Folder to Store Database Files] ボックスに、データベース ファイルを格納する SQL Server上のローカル フォルダーを入力します。

7. [DNS リソース レコード名] ボックスに、HA RD 接続ブローカーに対して作成された DNS RR レコードの FQDN (完全修飾ドメイン名) を入力して、[次へ] をクリックします。

8. [確認] ページで [構成] をクリックして、HA RD 接続ブローカーを作成しま�