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- 3 - 【研究論文】 神戸英語教育学会紀要 『KELT』第 36 号(2021.1.31) 即興的なやり取りと発表を用いた話す力の育成と評価 ―One minute speech と Two minutes dialog を帯活動とした 取り組み― How to improve and evaluate English speaking ability through impromptu speech and dialog 我妻 NATSU, Azuma

How to improve and evaluate English speaking ability

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【研究論文】

神戸英語教育学会紀要

『KELT』第 36 号(2021.1.31)

即興的なやり取りと発表を用いた話す力の育成と評価

―One minute speech と Two minutes dialog を帯活動とした

取り組み―

How to improve and evaluate English speaking ability through

impromptu speech and dialog

我妻 夏

NATSU, Azuma

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SUMMARY

In 2014, the Ministry of Education, Culture, Sports, Science, and Technology

issued ‘English Education Reform Plan Corresponding Globalization.’ The plan

emphasized the necessity to nourish the students’ attitude toward English to which

they are not afraid of making common mistakes in communication as much as

possible and try to use English at elementary, junior, and senior high schools. The

reform also accentuates the need for students to have more experience in English

communication. Furthermore, it encourages that in junior high school, educators

should build evaluation tools that integrate the four macro skills of language

(listening, speaking, reading, and writing) and consider using performance tests.

To solve the presented issues, this research focused on ‘impromptu speech,’ that

is, ‘delivering speech or utterances without preparing.’ The author hypothesized that

‘impromptu speech’ will improve the speaking ability of students. Under this

hypothesis, the research was conducted in one junior high school third-year class by

introducing ‘impromptu one-minute speech’ and ‘impromptu two minutes dialog’ at

the beginning of every lesson. In this study, the evaluation process of students’

impromptu speech performances by using rubrics properly was also examined.

Individual impromptu speech tests were conducted twice throughout the year, and

impromptu dialog tests (in a pair) were also conducted twice. On the result of the

individual impromptu tests, there was no difference between the first and second

ones. However, the students who got lower points were able to improve their points

in the second test. In impromptu dialog (in a pair), the second test average was two

points higher than that of the first one. The second test topics were controversial

ones that mandated the students’ ability to think, judge, and express themselves.

Over the year, some improvement was observed in both presentation and dialog

activities. The hesitation in speaking English became lowered. However, the author

found that presentation fluency was easily affected by the topics, and this was the

most challenging issue to address in the study.

Keywords: impromptu speech, impromptu dialog, rubrics, fluency

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1. はじめに

平成 26 年 9 月に文部科学省は、「今後の英語教育の改善・充実方策について~グロ

ーバル化に対応した英語教育改革 5 つの提言~」を示した。その中で小・中・高等学

校の一貫した英語教育の強化と 4 技能を活用した実際のコミュニケーション活動を行

う言語活動の重視、小・中・高等学校を通じて、授業で発音・語彙・文法等の間違い

を恐れず積極的に英語を使おうとする態度の育成、英語を用いてコミュニケーション

を図る体験を積むことの必要性を指摘している。また平成 27 年度、文部科学省によ

る中学 3 年生を対象とした「英語力調査」では、「話すこと」「書くこと」の活動が十

分ではないと分析されている。著者の生徒においても、「話すこと」に苦手意識を持

っている生徒の割合が多いことがアンケートより明らかになった。あらかじめ原稿を

用意した prepared speech においてはそれほどの苦手意識は感じられないが、即座に

考えて話すことができないことが苦手な理由としてあげられていた。日常生活におい

て「話す」という行為をするときには、あらかじめ準備して話すことよりもその場で

考えて話すことの方が多いであろう。この結果から、「話すこと」の苦手意識を少な

くするためには、授業の中で実社会に似た即興で話すこと、impromptu speech を活

動として取り入れてはどうであろうかと考えた。今回の研究においては、筆者が教え

ていた中学3年生の生徒を対象に、平成 27 年 4 月から卒業までのほぼ 1 年間ペア

活動において、その場で与えられたトピックにもとづいて一人で話す One minute

speech と与えられたトピックについて二人で対話を 2 分続けるという Two minutes

dialog の 2 つの授業実践を行った。1 年間の活動を通して生徒の「話すこと」に対す

る抵抗を低くすること、そして正確さよりも流ちょうさを高めることを目標とした。

また「話す力」の評価についても研究を行った。「話す力」の測定方法としては、授

業での観察と、パフォーマンステストの結果と生徒アンケートを取り入れた。授業の

活動の中での流ちょうさを測るには 1 分間の単語数で判断した。これについては 2 学

期に 6 回の調査を行った。またパフォーマンステストについては、1 年間に個人での

impromptu speech 用いたテストを 2 回、ペアでの impromptu dialog を用いたテス

トを 2 回行った。この論文は、2019 年 LET 関西支部秋季大会において口頭発表した

内容をまとめたものである。

2. 先行研究

2.1 即興的スピーチの観点から

野村(2011)は、スピーチを発表形式から、即興でまとめて話す impromptu

speech、用意した原稿をもとに発表する manuscript speech、十分に準備を行った上

で最小限のメモやノートを見ながら即興性を持って発表する extemporaneous

speechの3つに分類している。さらに extemporaneous と impromptuの両方の概念

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を備えたスタイルとして少しの準備はできるものの、実際に練習をする時間はなく半

分即興のように発表するものに expromptu があるとしている。Impromptu speech の

長所としては、「即興で話すため準備が不要」「自然な発話が期待できる」「短い時間

でまとめる訓練となる」ということがある。一方短所として、「構成や展開が練られ

にくい」「発言の間違いが生じやすい」「文法や語彙に誤りが生じやすい」と指摘して

いる。また「会話」も特に準備をせずに即興で話すということからすれば impromptu

speech の一種であるとしている。野村が担当する大学の授業の中で、スピーチ能力

養成のために impromptu スタイルを用いて即席で制限時間内にスピーチをまとめる

練習をさせることを取り入れている。実社会でも質問されてすぐに答える場面は多く

あるため、この impromptu speech の能力を身につけることが大切であるとしている。

また実際社会に出た生徒からこの実践が役立ったとの報告を受けている、とも述べて

いる。それと同時に、教師主体の授業から学習者主体の授業へと変換していくことの

大事さも指摘している。即興的スピーチを取り入れた実践が、流ちょうさを伸ばすか

どうかについて、千菊 (2011) は、中学 3 年生での授業において「1 分間トーク」を

取り入れ、最終的にはディベート活動へとつなげていくことに成功している。中学 3

年の到達目標の目安として、校内ディベートコンテストに参加できる英語力をつける

ことを掲げている。第1段階では、聞き手は単語数を数えるだけとし、「ワードカウ

ンター」西(2010)を利用している。最初は 2 年生の時に取り組んだ「英文日記」の

トピックで活動を開始した。このことは学習者の情意面での抵抗を下げるためである。

第 2 段階では、最後に聞き手が質問することにより聞き手の責任を高めた。この段階

においては、聞き手に伝わるように話し手がわかりやすく話をまとめる必要がある。

第 3 段階では、気持ちを表す形容詞をキーワードに話を展開させるようにトピックを

考え、教科書の内容の発展活動とした。既習の言語材料と結びつけやすくすることに

よって発話語数の増加を狙った。第 4 段階では、賛否どちらの立場かは伝えずに賛否

を含むトピックを与え、ディベートの練習とした。これらを週 2 回以上、授業の冒頭

で行う帯活動としている。これらの活動は文法・内容・構成のすべての局面で語彙・

構造面での自由度が高く、時間制限のもと、流ちょうさを伸ばすための練習に適して

いると考えられる。活動を導入した当時はどんな力がつくかわからないという懸念が

同僚教師から出され、生徒も慣れるまでは話すこと自体にかなりの時間がかかったり

した。しかし実践開始から1ヶ月程度経過した後にとったアンケートでは、80%もの

生徒がこの活動を楽しいと答えた。話し手と聞き手の役割を持ったコミュニケーショ

ンの機会だと感じていたようである。1 分間という限られた時間に情報を伝達する必

要性から、「簡潔に話す内容をまとめる力」がつくと感じている生徒の割合は 87%に

達している。しかし残念ながら、「論理的に話を構成する力」がつくと感じている生

徒の割合は低い(58%)。和歌山県教育委員会(2012)は、「国際人育成プロジェク

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ト」を実施し、外国の人々と英語で対話できる人材の育成をめざした。小・中・高等

学校と系統だった指導を行うための準備として中学校段階では、自分のことや日常生

活のことについて英語で話す力を身につけさせることを目標の1つとしている。その

ための活動例として、「1 分間チャット」を紹介している。「1 分間チャット」は、既

習の英語表現を使ってペアで 1 分間会話を続ける活動である。この活動以前に、パー

トナーの質問文に出来るだけ早く答える「高速インプット」と呼ばれるペアでの活動

を用いて、英語でたずねられたことに素早く反応する能力を身につけさせる練習をし

ている。これにより語順に慣れ、表現の能力の向上につなげていく。「1分間チャット」

で会話を継続させる際に有効な“Really?”などの Reaction words や、“Well”などのつ

なぎ言葉を意識して使用させる。さらに自分が話した後、 “How about you?” “And

you?”などのような相手に聞き返す表現も意識して使用することにより、会話の継続

が容易になる。この活動の難易度は、話すトピックが大きく左右するので、最初は自

分の好きな物や身近なトピックに絞って行うと良いとしている。生徒がこの活動に慣

れてくると、2分間、3分間と活動の時間を増やすことも可能になる。また定期的に 1

分間チャットで取り上げた話題をもとに、指導者が生徒にインタビューテストを実施

することにより指導と評価の一体化にもつなげていくことができる。この「1 分間チ

ャット」は、本多 (2003) が 1994 年の「ELEC 英語教育研究大会」で授業実演した

ものである。生徒同士がペアとなり,教師が与えた質問文やトピックをきっかけとし

て1分間自由に会話を展開していく活動を「One Minute Chat」という。「One

Minute Chat」の特長は、「応答する内容を生徒が自分で考え即興的に表現できるこ

と」「自分の持っている知識・技能を駆使して英語で表現できること」「話し手相互

が協力して対話をつないで話の内容を深められること」である。

2.2 流ちょうさの測定について

即興的スピーチにおける「流ちょうさ」の伸長を、対話や個人でのスピーチにおい

てどのように測ればよいのであろうか。現在中学校や高等学校での授業実践において

「流ちょうさ」を測る手段の1つに、前述の「ワードカウンター」がある。ペアの片

方がリスナーになり、手に記録用紙を持ち、スピーカーの単語数を数える。用紙には

表が作成されていて、話された単語数を示す数字が 1 から順番に表の中に記載されて

いる。リスナーは聞きながら指をスライドさせていく仕組みとなっている。それによ

ってスピーカーが話した単語数をカウントできる。また記録用紙には自分が話した日

付、WPM(Word per Minute)、トピックを記入する欄が設けられている。ワードカウ

ンターのルールとしては、 “I---I---”“---and –and”など、同じことを繰り返しても英

語ならばすべてを数える。 “Well…” “You know--- ”などのつなぎ言葉も全て数える。

スピーカーは大きな声ではっきりと、リスナーは集中して理解しながら聞く。スピー

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カーはアイコンタクト、リスナーはリアクションを忘れないようにする。モノログ終

了後はリスナーに対して簡単なコメントや質問を英語で行うよう心がける。活動毎に

単語数を記録することにより語彙数の伸びが生徒自身にも分かり、自信へとつながり、

より積極的に活動に取り組む姿勢が養われる。

2.3 インタビュー形式の評価について

今井・吉田(2007)は、教師がスピーキングテストの評価基準を生徒に明確に示

し、テストを行うべきであるとしている。生徒自身がどれくらいのスピーキング能力

なのかをきちんと把握できる評価であること。次のステップアップにはどのくらいの

スピーキング能力を身につけたらよいのかが明確に認識できる評価でなければならな

い。生徒がスピーキング能力向上に向けてさまざまな取り組みを自学や授業で行うこ

とができる評価であるべきだとしている。学校現場の多忙さを理解した上で、インタ

ビューテストはやるだけの価値のある、授業や学習への波及効果が大きい評価方法で

あるとしている。

2.4 評価の適切さについて

Brown・Abeywickrama (2010) は、言語の評価は5つの原理によってなされるべき

であるとしている。Practicality(実用性)、Reliability(信頼性)、Validity (妥当

性) 、Authenticity(真正性)、Washback(波及効果)の5つの原理である。

Practicalityの観点からはどれだけ優れたものであっても、時間がかかりすぎる、ある

いは多くの人手がいる、予算がかかりすぎるものは学校現場では適していない。

Reliabilityについては、点数の付け方がはっきりしているか、複数の教師で点数をつ

けて評価する場合、どの評価者も同じようにできるかなどが見極めのポイントとな

る。Validityでは、本当に測りたい力を測れているのか、異なったものが混じってい

ないかなどがポイントとなる。Authenticityであるが、出来るだけ自然な言語を含ん

でいるか、実社会に近いtaskであるかなどがポイントとなる。最後にWashbackであ

るが、そのテストが学習者や教師にどのような効果を及ぼすかが重要になる。テスト

は、プラスにもマイナスにも影響を及ぼす可能性がある。学習者が十分に用意できる

機会を設けているか、テストが学習者によって絶好調の状態で受けることができてい

るかなどがポイントとなる。

3. 研究

3.1 研究の目的

この研究ではあらかじめ用意していたスピーチを暗記して発表するのではなく、そ

の場で与えられたトピックについてほとんど準備なしに話すこと、つまり impromptu

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speech が、生徒の話すことにおける流ちょうさを促すのではないかという仮説を検

証することを目的としている。このことは、「はじめに」で述べているように、2015

年 4 月に筆者が教えていた公立中学校 3 年生を対象にしたアンケートにおいて、4 技

能の中で「話すこと」を苦手と感じている生徒の割合が多いこと、またその原因とし

て「英語で話すとなると緊張してしまう。すぐに言葉が出でこない。語順を意識して

うまく言えない。」という回答が多かったという理由からきている。

筆者が教えていた 3 年生は在籍数男子 19 名、女子 19 名、計 38 名である。小規模

校なので 3 年生は 1 クラスしかなく女子がまじめで学習意欲が高く、男子をリードし

ている。1 年生ではフォニックスを使い、音と文字の定着に力を入れてきた。教科書

は文法シラバスで構成されており、新しい文法導入に関しては、 Presentation,

Practice, Production の順に授業を進めるように編集されている。授業ではできるだ

け英語を使うように、また英語を使う必要性があるように指導案を組み立てた。新し

い文法事項の導入では、生徒が身近なこととして英文を理解できるようにさまざまな

工夫をした。練習として基本的なドリルも行うが、教師と生徒とのやりとり、あるい

は生徒間でのやりとりの時間を多くとるように努めた。授業の最後には必ず自分のこ

ととして、その時間に学習した新しい文法事項を使って英文を作ることができるよう

にした。2 年生では自己表現力を伸ばすために自由英作文の指導に特に力を入れた。

冬休みの課題として英文日記にも取り組ませてきた。話すことでは、自分たちで作成

したスピーチやダイアローグの発表など、パフォーマンス評価もしてきた。

4 技能のバランスを考えた授業を構築してきたつもりであったが、中学 3 年 4 月に

行ったアンケートでは期待していた結果にはならなかった。図 1 に示すように、4 技

能の中で何が大事であるかという問いには「話すこと」が 56%で一番多かった。得意

だと思うことでは、図 2 に示すように「読むこと」が 48%と一番多く、「話すこと」

は 6%しかなかった。一方何が苦手かという問いには、図 3 に示すように「話すこと」

が 37%と最も多かった。その中でもあらかじめ用意した英語を暗記して発表するのは

さほど苦手ではないが、いきなりトピックを与えられたり話しかけられたりすること

には苦手意識を持っている生徒が多いことが判明した。「準備もなく話しかけられる

と緊張してしまう」「考えをすぐにまとめることができない」などが理由としてあげ

られた。これまでは用意したものを発表する形で「話すこと」を評価してきた。しか

し実際の日常生活の中では、あらかじめ話す内容を考えて相手に伝えることよりも、

その場で考えて伝えることのほうが圧倒的に多いと思われる。今回の研究では、「話

すこと」において正確さよりも流ちょうさを求めるときに、どのような授業を展開し、

その中で生徒にどのような活動をさせ、そしてその成果をどのように評価していくべ

きかに注目した。

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図 1 生徒アンケート 図 2 生徒アンケート

4 技能のうち大事だと思うもの 4 技能のうち得意だと思うもの

図 3 生徒アンケート

4 技能のうち、苦手だと思うもの

3.2 研究の方法

2015 年 4 月から 2016 年 3 月までに公立中学校 3 年生 38 名を対象として、実際の

授業の取り組みのなかで研究を進めていった。データの収集方法は、授業での観察と

パフォーマンステストの結果と、生徒に対するアンケートによる。

この研究での impromptu speech の定義は、「あらかじめ準備することなく、その

場で即興で話すこと」とする。この研究では、授業において帯活動として One

minute speech と Two minutes dialog を実施した。Impromptu speech のパフォーマ

ンステストを 2 つの異なったスタイルで実施した。1 つめは、一人ずつ教卓まで出て

きて、与えられたトピックについてクラス全員の前で英文3文で発表するスタイルで

ある。2015 年 5 月と 10 月に実施した。2 つめは、別室にて与えられたトピックにつ

いてペアでお互いに意見を交換するスタイルである。2015 年 11 月と 2016 年1月に

実施した。どちらも筆者と外国人講師 (ALT) が評価を行った。

3.3 授業での取り組み

3.3.1 One minute speech

1 学期は、ペアの相手が 1 分間話し終えたのち、相手の話した内容についてノート

に書き留めるように指示した。2 学期からは、今度は聞き役の生徒に相手の話してい

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る 1 分間の単語数を数えるように指示した。またノートには話し手として自分がうま

く言えたことと、言いたかったのに言えなかったことをメモするように指示した。メ

モをしている間にティーム・ティーチャーとともに机間指導を行い、言えなかったこ

とに関して答えたり、質問を受け付けたりしながら、生徒が話す活動において疑問に

感じたことをその場でなるべく解決するように心がけた。スピーチの際のトピックに

ついては、活動当初は生徒にとって身近であって考えをまとめやすいものにした。生

徒たちは意欲的に取り組んでいた。(トピックについては後述の表 4 参照)

3.3.2 Two minutes dialog

One minute speech と並行して、与えられたトピックについてペアで 2 分間話す活

動、Two minutes dialog を行った。この活動では自分が話すだけでなく、相手の発言

を聞いてあいづちを打ったり、あるいは自分ばかりが話しすぎないように相手に話す

ように促したりと、対話の継続にも気を配らなくてはならない。また一人で話す活動

とは違い、相手の話す内容に関する自分の考えを伝えることもできる。

前半は生徒にとって身近に感じられ、対話が続けやすいであろうと思われるトピッ

クを選んだ。後半は自分の意見や考えを述べることができるように、少し

controversialな内容のものを選んだ。(トピックについては 3.4.2を参照)後半のトピ

ックは、3 年間の英語学習の総まとめともなる内容である。生徒たちが自分の意見、

考えを英語で相手に伝えることができること、また相手の意見、考えをしっかりと聞

き、その上で同意したり、反論したりすることができることを目標としている。これ

は文部科学省が身につけさせたい力としている「思考力・判断力・表現力」にも当て

はまると思われる。生徒にとってトピックによっては難しい場合もあったが、総じて

積極的に活動に取り組んでいた。

3.4 テストと評価について

話すことについてのパフォーマンステストは年間で 7 回実施した。表 1 の通りであ

る。7 回のうち 4 回が impromptu speech によるテストである。

表 1

2015 年度パフォーマンステスト実施計画

2015 年 4 月 インタビューテスト(個人)1 回目

5 月 Impromptu speech(個人)1 回目

6 月 教科書を応用したペアでの対話テスト

7 月 インタビューテスト(個人)2 回目

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10 月 Impromptu speech(個人)2 回目

11 月 ペアでの impromptu 対話テスト 1 回目

2016 年 1 月 ペアでの impromptu 対話テスト 2 回目

3.4.1 Impromptu speech(個人)のテストについて

テストの進め方:クラス全員の前で一人で行う。サイコロを投げ、出た目の数のト

ピックについて英語 3 文で発表する。話し始める前に頭の中でまとめる時間を 20 秒

間与える。評価は日本人教師 2 人、外国人講師(ALT)1 人の、3 人で行う。生徒も

自分以外のクラスメートに対する評価を同様に行う。評価の観点は、Voice,

Grammar and Vocabulary ,Content, Eye Contact の 4 つであり、A(5 点)、B(3 点)、

C(1 点)の 3 段階で判定した。

1 回目トピック

1. Oita 2. Osaka City 3. Tsuruhashi J.H.S.

4. My homeroom class 5. My favorite thing 6. My dream

2 回目トピック

1. My favorite subject 2. Tsuruhashi Kindergarten 3. My hometown

4. My treasure 5. High School 6. My hobby

3.4.2 Impromptu dialog(ペア)のテストについて

ペアで別室に移動する。(待機中の生徒はティーム・ティーチャーとともに教室で

学習プリントを行う。)封筒の中にトピックが書かれた短冊が入っている。ペアの片

方が封筒の中の短冊を取り出し、書かれてあるトピックをペアで確認する。頭の中で

まとめる時間を 30 秒間与える。短冊を取り出さなかった方から話し始める。評価者

は、日本人教師1人、外国人講師(ALT)1 人の、2人である。評価は、Language,

Fluency, Content, Attitude の 4 つの観点について A(5 点)、B(3 点)、C(1 点)の

3 段階で判定した。

表 2 はその評価表である。評価の項目についてはテストの前に生徒に告げておく。

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表 2

評価表 Pair Work Assessment Rubric

Categories Language Fluency Content Attitude

Points ・Grammar

・Structure

・Vocabulary

・Voice

・Pronunciation

・Intonation

・Speed

・Coherence

・Don’t change

the topic

・ Don’t get off

the topic

・Eye contact

・Share the

conversation

・Cooperation

・Gestures

・Responses

A Minor mistakes Almost perfect Almost perfect Almost perfect

B Understandable Understandable Not perfect

but OK

Not perfect but OK

C Difficult to

understand

Difficult to

understand

Off the topic Too little effort

1 回目トピック:

1. What are you going to do this weekend? 2. What season do you like the best?

3. What do you like to do at high school? 4. What do you want to be in the future?

5. What do you like to do in your free time?

6. What is the most interesting event at Tsuruhashi J.H.S?

2 回目トピック:

1. Comic books are good for children.

2. Cell phones are necessary for junior high school students.

3. Junior high school students have to use printed dictionaries.

4. We need uniforms at junior high school.

5. Young people can sit in priority seats.

6. We can study at home on the Internet without going to school.

7. We need school lunch at junior high school.

3.5 パフォーマンステストの有効性などについて

このテストの有効性などに関しては、Brown・Abeywickrama(2010)による Five

Principles を参考にして作成した。

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表 3

Impromptu dialog test の有効性など

Validity

(妥当性)

Direct speaking test である。トピックは生徒が日頃授業中

にペアで会話に取り組んだトピックの中の1つである。

Reliability

(信頼性)

Native English speaker と日本人教師との2人で測る。

Practicality

(実用性)

19 組のペアで2分間でのテストなので、授業時間1時間で

終了する。

Authenticity

(真正性)

Formal discussion ではないが、身近な話題についてあいづ

ちや、相手への質問をしながら自然な会話となる。

Washback

(波及効果)

ペアにおける対話形式でのテストは、相手に自分の考えや

気持ちを伝えることができた喜びと達成感を与え、自信を

持たせることができる。

3.6 テストの評価者の役割について

今回4回行った impromptu によるスピーキングテストにおいては、いずれの場合も、

日本人教師と、外国人講師(ALT)で評価を行った。3.4 で述べた評価表に関しては、

筆者が作成し、事前に打ち合わせをして、テストに臨んだ。評価者の間で評価が大き

くずれている場合は、ビデオに収めた録画を見ながら調整をした。

3.7 生徒同士の評価 (Peer evaluation)

1年の時より生徒たちにも教師と同様にお互いに評価をさせてきた。(資料 2参照)

事前に必ず評価の観点を知らせておくことで、発表時にどのようなところに気を付け

て発表すればよいのかが明確になる。またクラスメートを評価することにより、より

集中して発表を聞くようになることも目的の1つである。さらに観点別に評価するだ

けでなく、コメントを書く欄も設けてある。教師から各生徒に発表後にフィードバッ

クをするときに、クラスメートからのアドバイスも一緒に伝えるようにしている。今

回の個人での impromptu speech に関しては、1 回目と 2 回目の両方を全員で(自分

は省いて)評価した。生徒同士評価させる場合、普段の人間関係から甘く点数を付け

たり、反対に辛い点数をつけたりすることがある。今回の結果からはほとんどそうい

うことは見うけられなかった。1回目の個人での impromptu speech の生徒同士の評

価のクラス平均は 16.7点、標準偏差は 2.1であった。第 2回目の個人での impromptu

speech の生徒同士の評価のクラス平均は 16.3 点、標準偏差は 1.6 であった。コメン

ト欄には気づいたことを記入しており、クラスメートを公正に評価していた。

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(Impromptu dialog については、生徒同士の評価を行っていない)

4. 実践の成果とその検証

4.1 One minute speech における単語数の増加

One minute speech においては、すべての生徒に関して単語数が順調に伸びていっ

たとは言えない。トピックによって話しやすさに差があったことが原因とされる。1

分間の単語数を数え始めてからの計 6 回の単語数の平均をみると、 ‘My hometown’

は語数の平均が1番高く、25 語であった。次に高かった Tsuruhashi Kindergarten は

家庭科の保育実習で訪れていた幼稚園であり、生徒たちには印象深かったようだ。一

方、‘My treasure’ は語数の平均が1番低く、18 語であった。筆者が‘My treasure’を

トピックとして提示した時点で、難しいという反応があった。Treasure は生徒たち

には身近な言葉としてとらえられていなかったようだ。‘High school’はトピックとし

て幅が広すぎた感じがある。受験して入学したい学校について言うべきなのか、高校

生活を思い描くべきなのか、考えをまとめにくいようであった。また ‘My hobby’に

おいても、自分には hobby があったかや、自分の hobby とは何であろうか、と考え

始めた生徒が見うけられた。ニュアンスは違うが、 ‘What do you like to do in your

free time?’で尋ねた時にはある程度話すことができた生徒も、hobby となると考え込

んでしまったようだ。トピックは、生徒が身近に感じることができるものを著者が選

んできたが、トピックによって話しやすい、話しにくいがあった。トピックの提示の

仕方にも問題があったように思われる。このことによって単語数が伸びない、つまり

流ちょうさに偏りが出たように思われる。

表 4

One minute speech 語数平均

1 回目 2 回目 3 回目 4 回目 5 回目 6 回目

トピック

My

favorite

subject

Tsuruhashi

Kinder-

garten

My

hometo

wn

My

treasure

High

school

My

hobby

平均 23 22 25 18 21 21

標準偏差 8.57 11.56 10.68 9.02 13.14 10.76

対 象 人

数 32 32 32 32 32 32

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4.2 Impromptu speech、Impromptu dialog テスト結果からみる「話す力の伸び」

1 回目の impromptu speech(個人)と 2 回目の impromptu speech(個人)におい

ては、平均点はともに 15 点であり、差違は見られなかった。しかし、第1回目で 8

点であった生徒は 2 回目で 12 点に、7 点であった生徒は 12 点に、5 点であった生徒

は 15 点に、5 点であった生徒は 18 点に、9 点であった生徒は 12 点にと、1 回目が一

桁であった生徒たちは、2 回目では好成績を修めることができた。「2 回目の方がスム

ーズに言えたか」という問いには 6 人とも「はい」を選んでおり、その理由としては

「自然に考えたから」(1人)「1分間スピーチをしていたから」(3人)「授業で練習し

たから」(1 人)「簡単な語句で話すことを意識していたから」(1 人)である。その反

面、2 回目において点数が下がった生徒がいた。2 回目では難しい文法や語彙を使お

うとしてスムーズに言えなかったことが要因としてある。一方、impromptu のペアで

の対話においては、1 回目の平均点が 14.5 点に対し、2 回目の平均点が 16.5 点と、

2.0 点の上昇が見られた。2 回目の impromptu のペアでの対話テストは、賛否を述べ

なくてはならないトピックでの対話であり、「思考力、判断力、表現力」を駆使して

対話を続けなければならなかった。瞬時に考えをまとめ、対話を続けることが必要と

された。つまり即興の力が必要とされた。2 回目の方が求められる目標が高度に設定

されていたと言える。結果としては、20 点満点中、2 点もの増加がみられた。

4.3 One minute speech の impromptu speech テストへの波及効果

授業で実施した one minute speech と impromptu speech(個人)のテストとの相

関関係はどれだけであったのであろうか。6 回全ての one minute speech の活動と

impromptu speech(個人)のテストを受けた 30 人について相関関係を測定した。6

回の one minute speech と 2 回目の impromptu speech(個人)テスト結果との相関

係数は 0.65(r=0.65)であった。One minute speech で一度話したことがあるトピック

であったが、テストのトピックであるとはテスト前には知らされてなく、準備をして

テストに臨むことはできなかった。ある程度強い相関関係であったと言える。また資

料 3 に示すように、2 回目のテストのあとに、one minute speech が impromptu

speech に影響を与えたかどうかの生徒アンケートをとった。「Impromptu speech の

テストにおいて、授業での one minute speech は効果がありましたか」という質問に

対しては、72%が、「効果があった」と答えている。その理由としては、「瞬時に考え

ることができるようになった」「英語で文章を考えるのが速くなった 」と答えた生

徒が 46%であった。「言葉がすぐに出てくるようになった」と答えた生徒は 27%であ

った。「毎回練習しているので英語に慣れることができた」と答えた生徒は 18%であ

った。その他の理由としては、「語数を意識することで、できるだけ文を作ろうとす

る能力が高まった」などがある。資料 4 に示すように、impromptu dialog テストに関

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しても 2 回目のあとに、2 回目の方がスムーズに話すことができたかについてアンケ

ートをとった。「2 回目の方がスムーズに話せた」と答えた生徒は、53%であった。そ

の理由としては、「つまらず英語がでるようになった」「より多くの単語を身に付ける

ようになっていた」「相手がきちんと意見を言ってくれた、リードしてくれた」「One

minute speech で言えなかったことを克服したから」などがあげられた。「話せなか

った」の 41%の理由としては、「前回はトピックが簡単であった」「トピックが今回は

合ってなかった」があげられた。6%が「どちらとも言えない」と回答した。

5. まとめ

本研究では、日頃の授業の中で即興性を取り入れた話す活動を通して、生徒が「話

すこと」に対して抱いている苦手意識を低くし、自分の考えを英語で表現する機会を

作り、より「流ちょうな」英語へとつながっていくのではないかとの仮説を立て、そ

れを中学 3 年生の授業の中で実践してきた。

1 年間の実践において即興で話す力が飛躍的に伸びたとは言いがたい。しかし、卒

業前の授業アンケートには「英語で話して楽しかった」「クラスメートの意見が聞け

てよかった」など、肯定的なとらえ方をしている生徒が 78%であった。生徒たちがこ

の実践を通じて単に英語で話しているというだけでなく、「伝え合うことの喜び」

と、「相手を理解することの大切さ」を学んでくれたのではないかと思う。そして英

語を得意としない生徒がアンケートの中で、「話すことが恐くなくなった。高校でも

英語で話す練習をしていきたい」と答えていたのが印象的であった。一方で生徒たち

の感想の中に、「文法が浮かんでこないのと同時に適切な単語が浮かんでこないこと

が流ちょうさを妨げる原因の1つとなっている」と答えたものが数名いた。「もどか

しい」と答えた生徒もいた。書く活動では、既習の表現を使って中学 3 年生のレベル

にふさわしい英文を書くことができる生徒たちである。書く活動では、推敲をする時

間が話す活動よりも多くあるので、間違いの訂正を容易にすることが可能であろうと

思われる。語彙に関してはもう少し指導や訓練が必要であったと考えられる。

謝辞

本研究の実施にあたっては、名古屋学院大学大学院の柳善和先生のご指導をいただ

いた。末筆であるが御礼を申し上げたい。

参考文献

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classroom practices. NY: Pearson Education ESL.

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応した英語教育改革五つの提言~』

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/attach/13

52464.htm

文部科学省(2015). 『中高生の英語能力推進プラン』

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/gaikokugo/_icsFiles/afieldfile/2015/

07/21/1358906_01_1.pdf

西巌弘(2010). 『即興で話す英語力を鍛える!ワードカウンターを活用した驚異のス

ピーキング活動 22』明治図書

野村和宏(2011). 「マクロタスクに基づくパブリック・スピーキング能力の養成」

『神戸外大論叢』62,2 PP117―136 http://id.nii.c.jp/1085/00000442

千菊基司(2011). 「スピーキング能力を高める中学校段階のシラバス(3)-『流ちょう

さ』を高めるための活動を成立させるための留意点-」『中等教育研究紀要 /広

島大学附属福山中・高等学校』第 51 巻、pp.247―252

和歌山県教育委員会(2012). 『国際人教育プロジェクト』

http://www.pref.wakayama-edc.big-u.jp/jh_gaikokugo/project1.pdf3search

資料 1

4 技能に対する生徒アンケート(質問のみ抜粋)

英語科 アンケート

1.あなたが次の4つの技能のうち、大切だと思うのはどれですか。順番に書いてください。

ア 聞くこと イ話すこと ウ読むこと エ書くこと

2.あなたが次の4つの技能のうち、得意なものはどれですか。順番に書いてください。

ア 聞くこと イ話すこと ウ読むこと エ書くこと

3.あなたが次の4つの技能のうち、苦手なものはどれですか。順番に書いてください。

ア 聞くこと イ話すこと ウ読むこと エ書くこと

4.あなたが英語を聞くことにおいて、難しいと感じることは何ですか。

5.あなたが英語を話すことにおいて、難しいと感じることは何ですか。

6.あなたが英語を読むことにおいて、難しいと感じることは何ですか。

7.あなたが英語を書くことにおいて、難しいと感じることは何ですか。

8.ペアプラクティスで相手の人と対話をしていますが、話せていますか。

9.これからの授業において Ann 先生とインタビューをしますが、不安はありますか? それ

はなぜですか。 はい・いいえ←○をつけてください。

理由( )

10 みんなの前でスピーチをする機会がありますが、不安はありますか。それはなぜです

か。 はい・いいえ←○をつけてください。

理由( )

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資料 2

資料 2

Impromptu speech (個人) Peer Evaluation Sheet (一部抜粋)

Name Voice Grammar

Vocabulary Content

Eye

Contact Comments

資料 3

Impromptu speech(個人)テスト 2 回目 Feedback sheet(質問のみ抜粋)

1. トピックはどれでしたか。○をつけてください。

(1)My favorite subject (2) Tsuruhashi Kindergarten

(3)My hometown (4)My treasure(5) High school

(6)My hobby/My hobbies

2. 言えたこと、言いたかったのに言えなかったことを書いてください。

(1)言えたこと。(言えたことを英語で書きましょう。)

1文目

2文目

3文目

(2)言いたかったが言えなかったこと。(日本語でもかまいません。)

3. 1学期にも同じ即興のスピーチをしましたが今回のほうがスムーズに言えました

か。○をつけてください。 はい / いいえ

4. それはなぜですか。

5. 授業においてペアでトピックについて One minute speech を行い、単語数を数え

ています。今回のテストに効果がありましたか。はい / いいえ

6. それはなぜですか。

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資料 4

Impromptu dialog(ペア)テスト 2 回目 Feedback sheet(質問のみ抜粋)

1. 今回のトピックは何でしたか。丸を付けてください。

(1) Comic books are good for children.

(2) Cellphones are necessary for junior high school students.

(3) Junior high school students have to use printed dictionaries.

(4) We need uniforms at junior high school.

(5)Young people can sit in priority seats.

(6) We can study at home on the Internet without going to school.

(7) We need school lunch at junior high school.

2. どちらを選びましたか。丸を付けてください。 I agree. / I disagree.

3. 言えたことを英語で書きましょう。

4. 言いたかったけど、言えなかったことを書きましょう。(日本語でかまいませ

ん。)

5. 今回は二人での 2 分間対話の 2 回目でした。1 回目に比べてスムーズに言える

ようになりましたか。丸をつけてください。 はい / いいえ

6. それはなぜですか。