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厚生劎働省医政局長通知医政発 0430第 1号

「医療スタッフの協働・連携によるチヌム医療の掚進に぀いお」

日本病院薬剀垫䌚による解釈ず実践事䟋

Ver.2.0

平成 26幎 4月 12日

䞀般瀟団法人 日本病院薬剀垫䌚

Ⅰはじめに

医療の急激な進展に䌎い、それぞれ高い専門性をも぀医療埓事者が協働し、患者䞭心の医療を実践

するチヌム医療を掚進するこずの重芁性が匷く認識されるようになった。こうした状況を背景に、厚

生劎働省に蚭眮された「チヌム医療掚進に関する怜蚎䌚」の報告曞平成 22 幎 3 月 19 日を螏たえ

お、平成 22 幎 4 月 30 日付の厚生劎働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチヌム医療

の掚進に぀いお」が発出された。

その䞭で「倚皮倚様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提ずし、目的ず情報を共有し、業務

を分担するずずもに、互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に察応した医療を提䟛するチヌム

医療」医政局長通知、前文が匷く求められおいる。぀たり、医療スタッフの十分なコミュニケヌ

ションを前提ずするチヌム医療に薬剀垫が積極的に参画し、薬の専門家ずしお医療に貢献するこずが

重芁である。䞋蚘に瀺す日本病院薬剀垫䌚以䞋、日病薬の医政局長通知に察する解釈ず実践事䟋

においおもこのようなチヌム医療の考えに基づいお実斜するこずが前提ずなっおいる。

通知では、「医療の質の向䞊及び医療安党の確保の芳点から、チヌム医療においお薬剀の専門家で

ある薬剀垫が䞻䜓的に薬物療法に参加するこずが非垞に有益である」ず明蚘されるずずもに、薬剀垫

が取り組むべき 9項目の業務䟋が提蚀されおいる。

この通知は、厚生劎働省が珟行法医療法、医垫法、薬剀垫法等䞊で実斜可胜な薬剀垫業務を瀺

したものであり、少なくずもここに瀺された業務は今埌の薬剀垫暙準業務ずしお䜍眮づけられるこず

が予想される。たた、これら業務は、地域医療の重芁性が高たっおいる珟圚、病院・蚺療所ばかりで

はなく、地域医療、ずりわけ圚宅医療においおも圹割が今埌たすたす重芁になるこずを意味しおいる。

病院・蚺療所におけるチヌム医療の実斜にあたっおは、各医療機関においお業務内容に芋合った薬

剀垫の配眮が前提ずなり、日病薬ずしおも薬剀垫数の拡充は喫緊の課題ず認識しおいる。各医療機関

においおも、業務の合理化・効率化に取り組み、埓来の業務䜓制の芋盎しを行うなど、病棟に薬剀垫

を効率よく垞駐させるための察策を講じ、チヌム医療実珟のために最倧限の努力をお願いするもので

ある。

䞊述の医政局長通知に蚘茉された業務䟋に぀いお、日垞の業務においお具䜓化するために、日病薬

ずしおの芋解をたずめ、その【解釈】ず【具䜓䟋】(Ver1.0)ずしおたずめ、既に瀺しおいる。

今般、その埌の具䜓的な業務の展開を鑑み、日病薬の新たな芋解ずさらに、具䜓的な実践実䟋をた

ずめたものを加えた。明確な臚床的なアりトカムを埗られるよう薬剀垫業務のさらなる質的向䞊に向

けた展開を匷く埡願いするものである。

1

Ⅱ. 通知に蚘茉された業務䟋の解釈ず具䜓䟋

薬剀垫を積極的に掻甚するこずが可胜な業務

業務䟋-①

薬剀の皮類、投䞎量、投䞎方法、投䞎期間等の倉曎や怜査のオヌダに぀いお、医垫・薬剀垫等に

より事前に䜜成・合意されたプロトコヌルに基づき、専門的知芋の掻甚を通じお、医垫等ず協働

しお実斜するこず。

【解釈】

様々な疟患に察する薬物療法の基本方針が、医垫、薬剀垫および看護垫などの医療チヌムのメンバ

ヌ間で怜蚎・合意され、包括的なプロトコヌルレゞメン、治療蚈画あるいは個々の患者に察する

プロトコヌルが䜜成される。この堎合には、そのプロトコヌルに埓っお、最適な投䞎量の蚭定や重節

な副䜜甚発珟を防止するために、臚床怜査や薬物血䞭濃床モニタリングTDMを適切に蚈画・実斜し、

その結果に぀いお解析・評䟡を行い、その他の情報ずずもに、゚ビデンスに基づいた薬物投䞎蚈画を

立案する。さらに、必芁に応じお最適な凊方薬剀の皮類、投䞎量、投䞎方法、投䞎期間等に遅滞

なく倉曎するずずもに、速やかにチヌムのメンバヌずカンファレンス、電話院内ポヌタル、

カルテ電子ぞの蚘茉などにより十分な情報亀換を図る。なお、プロトコヌルは、各孊䌚の治療ガ

むドラむンを参考にしお䜜成するこずが望たしい。たた、プロトコヌルには、凊方内容の倉曎、怜査

や TDM のオヌダなど、薬剀垫が実斜する業務内容ずその範囲を明確にするこず。加えお、パス委員䌚

等薬物適正䜿甚にかかわる各委員䌚には積極的に参加し、薬物療法の適正化のためのシステム構築に

関䞎する。

【解釈の具䜓䟋】

1. 添付文曞の譊告欄に「定期的な怜査の実斜」が求められおいる医薬品に぀いおは、「定期的」の瀺

す事柄を具䜓的に、「医薬品の安党䜿甚のための業務手順曞」に蚘茉する。調剀時に定期的な怜査の

実斜状況を適宜把握し、怜査が未実斜の堎合に぀いおは医垫ず協働しお薬剀垫が怜査オヌダを行うよ

うに努める。

2. がん化孊療法における副䜜甚察策は、治療の有効性を高め、安党性を確保する䞊で極めお重芁であ

る。患者のがん化孊療法の方針を決定する際に、副䜜甚察策に぀いおも基本方針を決定する。䟋えば、

治療開始埌に、匷い嘔吐などの副䜜甚が起こった堎合には、薬剀垫が、制吐薬の远加、倉曎を医垫ず

協働しお行うこずも基本方針に加える。

3. 制吐薬の䜿甚基準を䜜成し、その基準に沿っお適切に運甚する。制吐薬はレゞメンによっお䜿い分

ける基準を䜜成する。患者に副䜜甚が発珟した堎合や制吐薬凊方が远加、倉曎された堎合、速やかに

医療チヌムのメンバヌに䌝達する。

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4. がん化孊療法レゞメンごずに事前に決められた鑑査項目に基づき、調補前に抗がん剀凊方の劥圓

性(䌑薬期間・投䞎量・䜵甚薬等)を確認し、疑矩があれば医垫に問い合わせを行う。たた、B 型肝炎抗

原抗䜓怜査の有無を確認し、必芁があれば定期的にりむルス量の確認を医垫に䟝頌する。

5. 血液悪性腫瘍に察しお初回化孊療法を行う堎合、腫瘍厩壊症候矀のリスク評䟡を医垫ず共に行い、

レゞメンに基づき最適な凊方を遅延なく提案する。そのために、必芁に応じお化孊療法開始前の生化

孊怜査に怜査項目の远加を提案する。

6. 各抗がん薬の特城的な副䜜甚をモニタリングするために、高リン血症、耐糖胜異垞、䟿秘などの

モニタリング項目を明確化し、モニタリングの頻床、副䜜甚が発珟した堎合の察凊方法をチヌムで協

議し決定する。怜査の結果、異垞が認められた堎合は事前に協議・決定されおいる支持療法薬の远加

オヌダを速やかに医垫ず協議しお実斜する。

7. 事前に䜜成されたレゞメンに基づいお、プラチナ系抗がん薬の投䞎を受ける患者に察しお過敏症

反応の予防察策およびモニタリングを医垫、看護垫ず協働で実斜する。特に CBDCA や L-OHP の再投䞎

を受ける患者や环積投䞎量が倚い患者は過敏症がハむリスクであるため、前投薬匷化の提案(抗ヒスタ

ミン剀や H2拮抗薬の前投薬、ステロむド投䞎量の増量等)や点滎時間延長の提案を医垫に行い発珟リス

クの最小化に努める。投䞎開始埌は、過敏症反応の初期症状(かゆみ、呌吞苊、皮疹、嘔気など)、バ

むタルサむンの確認を行い、異垞を認めた堎合は速やかに医垫に報告し察応する。

8. 維持透析を行っおいる患者のミネラル代謝異垞CKD-MBDにおいお、医垫ず薬剀垫等が協働しお

患者に適した透析管理プロトコヌルを䜜成する。たた、薬剀垫は定期的に行われる血液怜査のデヌタ

を確認し、プロトコヌルに埓っお薬剀の増枛や怜査オヌダの远加を協働で行う。

9. 粟神科薬物療法では、倚剀倧量凊方の適正化や副䜜甚防止の芳点から、医垫ず協働しお薬物プロ

トコヌルを䜜成する。たた、服薬アドヒアランスの向䞊を目的ずした取り組みずしお、副䜜甚の確認

や DAI-10Drug Attitude Inventory-10などを実斜し、それらの結果や患者所芋を螏たえた薬物投

䞎量、投䞎方法、投䞎期間、剀圢などに関する凊方怜蚎を医垫ず協働しお行う。

10. 抗粟神病薬の投䞎察象ずなる患者においおは、健康的な生掻習慣の維持が難しいずいった、この

疟患患者の特性や抗粟神病薬の副䜜甚による代謝異垞などの芁因によっお、糖・脂質代謝異垞を来し

やすい。そのため、身䜓疟患を含めた病態管理が重芁ずなる。血糖倀、䜓重、BMI の倉化、血糖倀、血

䞭脂質などのさたざたな臚床怜査倀や普段の食生掻などの状況を螏たえた適切な薬物療法を医垫ず協

働しお行う。

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11. 治療抵抗性統合倱調症治療薬であるクロザピンの䜿甚においおは、開始時に患者の適栌性および

同意取埗の確認を行い、その埌は重節な副䜜甚発珟のチェックのための血液怜査癜血球数、奜䞭球

数、および血糖倀モニタリング等等をプロトコヌルに基づきオヌダし、䜿甚芏定遵守に努める。そ

しお、患者の QOL 䞊びにアドヒアランスを䜎䞋させる副䜜甚の早期発芋に努め、適切な投䞎量ずなる

ようにする。

12. 事前に䜜成されたプロトコヌルに基づき、手術予定者に察しお、垞甚薬を確認し、抗凝固薬・糖

尿病治療薬・埪環噚系薬剀等の凊方に留意し、臚床怜査倀、バむタルサむンを確認の䞊、適切な呚術

期管理を医垫ず協働しお実斜する。

13. 急性期血栓溶解療法の察象ずなりうる脳梗塞救急患者に察しお、個々の患者にあった投䞎量・流

量等を蚈算しお医垫に提案し、速やかに薬剀調補を行う。

14. 様々な障害をもった高霢者に察し、患者の嚥䞋胜力をチヌムで評䟡し、嚥䞋状態に応じお剀圢を

倉曎、たたは、経管栄逊の患者に察しおは䞎薬に適した剀圢に倉曎するなど、凊方薬の倉曎・修正を

医垫等ず協働で行いアドヒアランスの改善ならびに薬孊的ケアの向䞊を図る。

15. 閉塞性動脈硬化症で䞋肢の疌痛コントロヌルが䞍良な患者に察しお、䜿甚する鎮痛薬、投䞎量、

䜵甚薬等をあらかじめ医垫等ずプロトコヌルを䜜成する。鎮痛薬䜿甚による副䜜甚に぀いお確認する

ずずもに、定期的に疌痛評䟡を行い、コントロヌル䞍良であれば、鎮痛剀の増量等を医垫ず協働しお

実斜する。

業務䟋-②

薬剀遞択、投䞎量、投䞎方法、投䞎期間等に぀いお、医垫に察し、積極的に凊方を提案するこ

ず。

【解釈】

患者状況疟患名、腎および肝機胜、臚床怜査倀、バむタルサむン、自他芚症状、薬物血䞭濃床、

アドヒアランス等や他斜蚭で凊方された薬剀持参薬などを薬剀垫がアセスメントしお、薬物療

法党䜓薬剀遞択、投䞎量、投䞎方法、投䞎期間などに぀いお刀断し、最適な凊方提案を積極的に

行う。

【解釈の具䜓䟋】

1. 患者の腎機胜を確認し、文献等からの情報確認埌に投䞎量の倉曎が必芁ず刀断した堎合、医垫ぞ

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凊方提案を行い、凊方倉曎埌の効果・副䜜甚のモニタリングを実斜する。たた、患者ぞの腎毒性を有

する可胜性がある薬剀が凊方されおいる堎合は腎機胜ぞ圱響が少ない代替薬の提案を医垫ぞ行う。

2. 泚射薬個人セットの際に、泚射せんに関連怜査倀および薬歎を衚瀺するなどの手段を講じるずず

もに、関連する怜査倀、投䞎量や投䞎間隔の確認を行う。甚量調節、投䞎スケゞュヌルに問題があれ

ば医垫に凊方倉曎を提案する。

3. がん化孊療法においお適甚されたレゞメンを確認し、登録されおいるレゞメンず異なる薬剀、甚

法・甚量で凊方されおいた堎合には医垫ぞ確認し、薬剀垫が適切な薬剀の提案を行う。

4. 化孊療法斜行患者に察しお、副䜜甚症状をモニタヌし、嘔吐、奜䞭球枛少、貧血、出血、手足症

候矀、発疹、䟿秘、口内炎、血管炎等の倚様な副䜜甚を早期に発芋するよう努め、副䜜甚改善のため

の支持療法ずしお制吐薬、G-CSF補剀、軟膏、咳嗜薬等の適切な凊方を提案する。

5. 抗がん剀、ステロむド投䞎患者などで副䜜甚回避のための前投薬の凊方の有無を確認し、必芁な凊

方がされおいなければ凊方提案を行う。たた、䞍芁な凊方が継続されおいれば䞭止提案を行う。

6. 薬剀垫は、緩和ケア病棟で、患者の痛みや副䜜甚の皋床を芳察し、急に匷い痛みが生じた患者に察

する臚時远加投䞎レスキュヌドヌズ、副䜜甚などにより疌痛コントロヌルが䞍胜ずなった堎合の

他のオピオむド鎮痛剀ぞの倉曎オピオむドロヌテヌション、嘔気、䟿秘、眠気、せん劄等副䜜甚

症状を軜枛するための凊方を提案する。

7. 緩和ケアチヌムにおいお、倖来患者に察しおは医垫の蚺察に立ち䌚い、入院患者に察しおはラりン

ドに参加し、疌痛緩和マニュアルに基づき適切に疌痛管理を行えるよう医垫に凊方提案を行う。さら

に、鎮痛補助薬の䜿甚マニュアルを䜜成し、実斜管理も行う。

8. 患者の膿、喀痰、尿等からの耐性菌怜出状況、起炎菌の同定、薬剀感受性の確認、院内における

抗菌薬䜿甚状況抗菌薬の䜿甚実態. 䜿甚制限、採甚薬の評䟡、耐性菌の出珟状況等をチェックし、

適切か぀耐性菌の発生を防ぐ抗菌薬の遞択、投䞎量や投䞎期間等の凊方を提案する。

9. 感染症治療に甚いられる抗菌薬に぀いお、感染症別の暙準的投䞎プロトコヌルを、院内の感染察

策委員䌚あるいは医垫・薬剀垫が䜜成する。薬剀垫は、抗菌薬の効果・副䜜甚に぀いおモニタヌしお、

菌皮や薬剀耐性など必芁な怜査をオヌダする。さらに、個々の患者の TDMPKPD パラメヌタの算出

も考慮、䜓内動態等の゚ビデンスに基づいお、䜿甚薬剀や投䞎量の倉曎、泚射剀から経口剀ぞの倉

曎時期に぀いお提案する。

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10. ベンゟゞアれピン系睡眠薬、抗䞍安薬などに぀いお、重耇服甚や高甚量・挫然投䞎が行われおい

ないか確認し、必芁に応じ、これらの薬物投䞎患者に぀いお、医垫に察しお枛量・䞭止等の凊方倉曎、

離脱症状などを軜枛するための凊方倉曎を提案する。

11. 統合倱調症における薬物療法においおは、抗粟神病薬の倚剀倧量凊方が垞態化しおいる。そのた

め錐䜓倖路症状、高プロラクチン血症、䟿秘、過鎮静など倚岐にわたる副䜜甚が発珟しおいる。これ

らの患者に察しお、倚剀倧量凊方に至った経緯を把握し、患者の症状および副䜜甚、認知機胜などの

評䟡を行い、薬剀数の枛少および枛量に向けた凊方倉曎を提案する。

12. 抗粟神病薬を剀以䞊䜿甚しおいる患者やベンゟゞアれピン系薬物を皮類以䞊服甚しおいる患

者に぀いお、凊方薬剀のクロルプロマゞン換算やゞアれパム換算により投䞎量の評䟡を行い、凊方医

にフィヌドバックするずずもに、枛量に関する凊方蚈画を立案し、医垫ず協働しお粟神症状や枛量に

䌎う離脱症状などをモニタリングしながら最適な薬物治療に努める。

13. 認知症の BPSD認知症の行動・心理症状に察する向粟神薬の䜿甚継続に぀いおは、挫然投䞎を

予防するために、リスクずベネフィットを十分に怜蚎したうえで、定期的に凊方内容の芋盎しを行い、

医垫に凊方提案を行う。

14. 喘息治療においお䜿甚される吞入剀は、補品によっお吞入方法が異なり、正しく吞入できない堎

合、効果が䞍十分になるこずがある。事前に医垫ず協議し䜜成した治療プロトコヌルに基づき、患者

の吞入手技を指導・評䟡する。たた、呌気流速の枬定結果から、䜿甚しおいるドラむパりダヌ吞入補

剀等の䜿甚が劥圓かどうか刀定を行い、必芁に応じ薬剀の倉曎を提案する。

15. 耥瘡治療では、耥瘡の状態をチェックしお、倖甚薬剀皮類の遞択、塗垃量の倉曎、創面の移動も

考慮に入れた投䞎方法特に倧きな耥瘡には、創面の固定を行った䞊で倖甚剀の塗垃を行うこず、

治癒状態から投䞎期間を倉曎するなどの凊方を提案する。

16. ICU集䞭治療宀担圓薬剀垫は、患者の状態を把握した䞊で医垫ず協働しお患者の身䜓所芋、臚

床怜査倀、画像等をモニタヌし、䜿甚薬剀、点滎速床、点滎ルヌト、泚射剀の配合倉化、投䞎量の調

節等の凊方を提案する。

17. NST 等のチヌム医療を掻甚し病棟薬剀垫は、 茞液・経腞栄逊で実斜されおいる患者に察しお、氎

分・電解質管理を適切に行い、党身状態を評䟡し、正垞状態から逞脱しおいるず刀断される堎合には

凊方の倉曎・远加などを提案する。

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18. 脳梗塞発症埌は、嚥䞋機胜が䜎䞋し嚥䞋性肺炎のリスクが高たるため、出来る限り口腔内厩壊錠

等の嚥䞋しやすい薬剀を凊方提案し患者ぞの服薬支揎、医垫ぞの凊方提案を行う。適切な剀圢が無い

堎合は嚥䞋補助剀やずろみ剀の䜿甚に぀いお提案する。嚥䞋性肺炎を繰り返す堎合は、意識レベルを

䜎䞋させる薬剀や唟液分泌を枛少させる薬剀の䞭止・枛量を怜蚎し提案する。さらに、嚥䞋反射を促

す薬剀の远加に぀いお凊方提案を行い誀嚥のリスクを回避に努める。

19. 居宅療逊管理指導、蚪問薬剀管理指導などで薬剀垫が患者の居宅を蚪問した際、プロトコヌルに

基づいお、薬剀の効果・副䜜甚のチェック、患者状態のモニタリングなどを勘案しお、医垫に連絡の

䞊、服薬継続が可胜な剀圢の遞択、投䞎時間、投䞎量の枛量・䞭止等の倉曎を行うずずもに、医垫、

看護垫ず緊密な連携をずる。

業務䟋-③

薬物治療を受けおいる患者圚宅の患者を含むに察し、薬孊的管理患者の副䜜甚の状況の把

握、服薬指導等を行うこず。

【解釈】

入院䞭の患者だけではなく、倖来患者、圚宅患者、介護老人保健斜蚭などの斜蚭入所者など党おの

薬物療法を受けおいる患者に察しお、薬剀垫は適切な薬物治療ず患者の副䜜甚の早期発芋ず防止のた

めの薬孊的管理を行う。患者ずの面談、フィゞカルアセスメント[血圧、脈拍、䜓枩、呌吞数、意識レ

ベルなどのバむタルサむン基本的生呜城候の確認に加えお、医垫の了解を埗た䞊での打蚺、聎蚺、

心電図解読などの評䟡]、カルテの確認、回蚺・カンファレンスぞの参加等を通じお患者の状態を把握

した䞊で、服薬しおいる薬剀の薬孊的管理指導凊方された薬剀の投䞎量、投䞎方法、投䞎速床、重

耇投䞎、盞互䜜甚や食品ずの盞互䜜甚、配合倉化、配合犁忌等に関する確認、患者の状態芳察、効果、

副䜜甚等の状況把握、服薬指導等を行い、薬剀の効果や副䜜甚の発珟などに぀いおチヌムのメンバ

ヌず十分に情報・意芋亀換しお、個々の患者に最適な凊方を提案する。

【解釈の具䜓䟋】

1. 入院患者に察しお服薬指導を行う際には、副䜜甚発珟時に早期に発芋できるよう初期症状に぀いお

説明を行う。たた、配合倉化や盞互䜜甚を確認し、必芁に応じお医垫にフィヌドバックを行う。

2. 嚥䞋困難患者および胃ろう患者においお、薬孊的管理を介しお、薬剀の剀圢、投䞎方法の可吊、な

どを含めた情報収集に努め、結果を医垫にフィヌドバックし、必芁に応じ甚法甚量や剀圢の倉曎等の

提案を行う。

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3. 患者の退院に際しおは、副䜜甚の初期症状ず症状が出珟したずきの察応、緊急に医療機関を受蚺

する必芁があるのはどんな時かなどを説明し、患者自らも副䜜甚を回避できるよう指導する。たた、

入院䞭の薬物療法、副䜜甚状況等を退院時サマリヌに蚘茉し、退院埌の圚宅医療担圓者かかり぀け

医、ケアマネゞャヌ、蚪問看護垫、保険薬剀垫、患者の家族等ず情報を共有する。

4. 地域医療に関わる医療スタッフに察しお入院患者情報特にがん化孊療法を斜行された患者の化

孊療法名、䜿甚しおいる抗がん剀名、䞻な副䜜甚などを提䟛する。

5. 胃ろうや経錻経管栄逊を実斜しおいる患者が退院する堎合には、医薬品の通過性や配合倉化防止等

にかかる情報を患者、家族、圚宅医療担圓者かかり぀け医、ケアマネゞャヌ、蚪問看護垫、保険薬

剀垫等ず共有するこずにより、チュヌブ閉塞を回避する必芁がある。これらに぀いお、栄逊サポヌ

トチヌム等が退院時サマリヌを䜜成し、退院埌の圚宅医療の担圓者に察しお曞面で情報提䟛を行う。

たた、耥瘡治療においおは、埮量元玠の摂取などによる栄逊改善や耥瘡のステヌゞ・創面の湿最床に

応じた治療薬の遞択の必芁に぀いお情報を提䟛しお治療期間を短瞮に努める。

6. 倖来患者においおも、腎機胜䜎䞋が考えられる患者怜査デヌタを日々抜出しお服甚薬剀を確認し、

起因薬物が明確になった堎合には適切な薬剀ぞの倉曎、枛量・䞭止を医垫に提案する。特に高霢の患

者では、モニタリングを泚意深く継続する。

7. 粟神疟患患者は䞻治医亀代などの担圓医療スタッフの倉曎が倧きなストレスになる事も少なくない。

薬剀垫が入院から倖来たで䞀貫した担圓制を行っおいる斜蚭であれば、薬剀垫がそのストレスの緩衝

圹を果たせるこずが期埅される。たた、担圓制が実斜䞍可胜である斜蚭においおも、䞻治医亀代時の

䞍安感を軜枛するために、日頃から薬剀垫が入院患者ばかりでなく倖来患者に察しおも十分なコミュ

ニケヌションを図り぀぀薬孊的管理に努める。

8. 圚宅では、服薬管理は患者自身たたは家族に委ねられるが、患者自身や介護家族が高霢の堎合、

理解力が䜎䞋し、適切な薬物投䞎方法が遵守されおいない頻床が高くなる。患者自身や介護者に察し

アドヒアランスの向䞊に向けお適切か぀䞁寧な服薬指導が䞍可欠である。蚪問蚺療医垫や蚪問看護垫

等ず連携しながら服薬自立にむけた支揎を提䟛する。

9. 居宅療逊管理指導、蚪問薬剀管理指導を行っおいる患者の病態および服薬状況を把握し、医垫や

看護垫、介護者、家族等ずも連携しお、医薬品による副䜜甚の発珟状況や、食事・排泄・睡眠・運動

等の機胜ぞの圱響、合䜵症を䜵発する可胜性などに぀いお継続しお経過芳察する。ADL日垞生掻動

䜜、代謝・排泄・嚥䞋等の䜎䞋があれば、原因ずなる薬剀を怜蚎し、投䞎量や剀型の倉曎を提案す

8

る。たた、適切な医薬品や服薬補助具等の䜿甚を提案し、薬物療法を適正化し、患者の QOL 向䞊に努

める。

業務䟋-④

薬物の血䞭濃床や副䜜甚のモニタリング等に基づき、副䜜甚の発珟状況や有効性の確認を行うず

ずもに、医垫に察し、必芁に応じお薬剀の倉曎等を提案するこず。

【解釈】

薬剀垫、特に病棟薬剀垫は、薬物療法を行っおいる患者に぀いお、TDM やバむタルサむンの確認、さ

らに必芁に応じおフィゞカルアセスメント等により、副䜜甚や有効性を確認し、必芁に応じお最適な

薬剀ずその投䞎量や投䞎時間を算出し、薬剀の倉曎等を含めた最適な薬物療法の凊方を積極的に提案

する。

【解釈の具䜓䟋】

1. 腎機胜が䜎䞋しおいる患者では、薬物の腎臓からの排泄遅延や、それに䌎う薬物の䜓内蓄積により

副䜜甚発珟や䞭毒を匕き起しやすくなるので、薬剀垫が継続しお TDM を実斜しお、その結果を解析し、

適切な投䞎量を医垫に提案する。

2. 治療安党域の狭い薬剀を服甚しおいる患者に぀いおは、盞互䜜甚による薬剀の血䞭濃床の倉化も考

慮し、TDM のデヌタを基に副䜜甚の発珟状況バむタルサむンや皮膚のチェックによるや有効性の確

認を行うずずもに、医垫に察しお、怜査オヌダ、薬剀や薬剀量の倉曎等を提案する。

3. 抗がん薬、抗菌薬、造圱剀、血液補剀等の泚射剀を投䞎する際、病棟薬剀垫は、投䞎前に患者の状

態を十分に把握し、投䞎䞭から投䞎埌もベッドサむドをラりンドしお、息苊しさ、吐き気、動悞等の

自芚症状の倉化、意識の混濁、くしゃみ等のアナフィラキシヌショック症状を経過芳察し、必芁に応

じお医垫ぞ連絡し、薬剀投䞎の䞭止、緊急察応薬を提案する。

4. むリノテカンを甚いたがん薬物療法を行う際に、事前に䜜成されたプロトコヌルに基づいお患者ぞ

の UGT1A1 遺䌝子倚型解析の説明・同意を取埗し、プロトコヌルに埓っお怜査オヌダを行う。埗られた

結果を基に、必芁に応じむリノテカンの投䞎量や、他のレゞメンぞの倉曎に぀いお医垫ず協議をし、

より安党ながん薬物療法の実斜に努める。

5. 間質性肺炎等の発珟頻床の高い薬剀ゲフィチニブ等の抗悪性腫瘍薬を投䞎しおいる患者に察し

お、空咳、息切れ、発熱、呌吞困難等の自芚症状の確認、聎蚺による捻髪音等フィゞカルアセスメン

9

ト、間質性肺炎等の血枅マヌカヌである CRP、LDH、KL-6 など血液怜査倀等を経過芳察し、間質性肺炎

の早期発芋に努め、適切な察応を提案する。

6. 分子暙的薬等の新芏薬物治療に぀いおは倖来患者の継続的副䜜甚モニタリングは重芁である。薬剀

垫倖来等を蚭眮し、手足症候矀HFSのモニタリング、あるいはきめられた範囲内での倖甚薬の遞択

ず䜿甚に関䞎する。

7. TDM を実斜すべき薬物が投䞎されおいる堎合には、怜査オヌダを管理しプロトコヌルを遵守する。

たた、その結果を評䟡するず共に、薬物の臚床効果、副䜜甚に぀いおも評䟡し投䞎蚈画を立案する。

たた代謝異垞を匕き起こす可胜性のある薬物が投䞎されおいる堎合には、血液怜査や BMI 等のモニタ

リングを行い、医垫に適切な凊方提案を行う。

8. 抗粟神病薬投䞎に䌎う錐䜓倖路症状に぀いお、薬原性錐䜓倖路症状評䟡尺床DIEPSSを甚いお評

䟡し、必芁に応じお投䞎量の枛量・䞭止あるいは薬剀の倉曎等の凊方倉曎を提案する。䜵せお、䞍適

切な服薬䞭断などにより錐䜓倖路症状が匕き起こされないよう患者に説明し、患者が治療を継続しや

すいよう剀圢や甚法等も含めお医垫に提案する。

9. ラモトリギンの䜿甚に際しおは、皮膚症状等の副䜜甚発珟を回避するため、䜵甚薬の有無・皮類・

代謝経路を十分確認し、適切な投䞎量、増量方法を医垫に提案する。薬疹の発芋が遅れ重症化するケ

ヌスがあるため、早期発芋に努める。

10. ワルファリンなどを服甚しおいる患者に぀いおは、盞互䜜甚による薬剀の血䞭濃床䞊昇や血液凝

固胜を瀺す PT-INR の延長なども考慮し、TDM や凝固系怜査の実斜を医垫ぞ提案する。たた、患者ぞの

説明や盎接芳察、怜査デヌタを継続的にモニタヌし、副䜜甚の早期発芋に努める。

業務䟋-â‘€

薬物治療の経過等を確認した䞊で、医垫に察し、前回の凊方内容ず同䞀の内容の凊方を提案する

こず。

【解釈】

症状が安定しおいる患者に぀いおは、事前の医垫ずの合意に基づき、副䜜甚症状の有無、臚床怜査

倀等の患者情報を蚘録した薬歎等を確認し、問題がない堎合にはこれたでの凊方を継続するよう医垫

に提案する。患者状態に問題を芋぀けた堎合にはその問題点を医垫に連絡しお、凊方薬の剀圢倉曎

散剀・錠剀、䞀包化調剀、投䞎日数の調敎等を提案する。

10

【解釈の具䜓䟋】

1. 内服・倖甚薬の定期継続凊方に぀いお、患者状態に倉わりがなければ医垫ず事前合意を埗お、継続

薬の凊方提案を行う。

2. 薬剀亀付窓口にお服薬指導を行った結果、䞀包化、䞀包化䞍芁等の芁望があった堎合は、医療情報

システムを利甚するなどしお䞻治医に䌝達し、適切に察応する。

3. 慢性骚髄性癜血病患者や骚髄腫の倖来患者に察しお、初回指導時のむンタビュヌおよび再来時のフ

ォロヌアップに基づき、アドヒアランスの確保に努める。たた、副䜜甚マネゞメントに必芁な凊方提

案を行う。

業務䟋-⑥

倖来化孊療法を受けおいる患者に察し、医垫等ず協働しおむンフォヌムドコンセントを実斜する

ずずもに、薬孊的管理を行うこず。

【解釈】

がん治療においお、倖来化孊療法が急激に増加しおおり、化孊療法薬剀の様々な組み合わせによる

倚くのレゞメンが提案され、治療に甚いられおいる。たた、倚様な䜜甚機構を持぀分子暙的薬や抗䜓

薬が開発され、倚くのレゞメンで䜿甚されおいる。患者䞭心のチヌム医療においお、十分に医療埓事

者ず患者、家族の間でコミュニケヌションが取れおいるこずが治療の成功のために重芁であり、薬剀

垫に察する期埅も倧きい。倖来化孊療法の成功には、副䜜甚のコントロヌル、重節化の防止が重芁で

ある。

倖来化孊療法を受ける患者に察しお、医垫による治療方針等の説明埌に、薬剀垫が抗がん薬による

治療スケゞュヌル、有効性、副䜜甚等を詳现に説明し、副䜜甚の軜枛のための察応方法ず発珟の蚘録

に基づいおむンフォヌムドコンセントを実斜する。たた、抗がん剀を投䞎しおいる間に患者状況をラ

りンドしお患者状況を掌握し、抗がん薬投䞎で出珟する遅延性副䜜甚を含む副䜜甚の把握、それらに

察応する適切な支持療法の提案、患者の盞談に応じるなど、患者の苊痛や䞍安を軜枛するための察策

を行う。

【解釈の具䜓䟋】

1. がん化孊療法に甚いる薬剀や分子暙的薬の䜜甚、副䜜甚、副䜜甚の察策等に぀いおは、初回時に、

パンフレット等を甚いお平易な蚀葉で患者に説明し、薬物療法に぀いお十分に理解しお治療に積極的

に参加できるように支揎する。2回目以降は、前回の化孊療法の副䜜甚等を確認し、必芁に応じお、適

11

切な疌痛緩和を含めた支持療法を医垫に提案をする。

2. 倖来化孊療法宀に薬剀垫が垞駐する䜓制を぀くり、がん化孊療法による副䜜甚症状をチェックし、

副䜜甚の軜枛あるいは回避のための凊方を提案する。

3. 化孊療法においお、制吐剀・嗜薬・保湿剀等の凊方を確認し、䞍足しおいる堎合は凊方提案を行う。

4. 化孊療法斜行患者に察し、化孊療法斜行䞭にラりンドを行い副䜜甚・泚意事項等説明を実斜する。

たた、垰宅埌に起こる可胜性のある遅延性副䜜甚の症状や発生時の察応等を患者に説明するずずもに、

盞談に応じる。

業務䟋-⑩

入院患者の持参薬の内容を確認した䞊で、医垫に察し、服薬蚈画を提案する等、圓該患者に察す

る薬孊的管理を行うこず。

【解釈】

患者は耇数の医療機関を受蚺しおいるこずが倚く、耇数の類䌌薬や盞互䜜甚に泚意すべき薬剀ある

いは䜵甚犁忌の薬剀や、盞互䜜甚や䜵甚犁忌の食品特定保健甚食品を含むを摂取しおいるこずが

倚い。薬剀垫は、入院患者の持参薬の鑑別にずどたらず、病名ずその劥圓性を確認するずずもに、保

管管理、代替薬の提案、凊方薬ずの盞互䜜甚や重耇投䞎、䜵甚犁忌等の回避に努めなければならない。

入院䞭の適正な薬剀の遞択ず手術・怜査の日皋に合わせた凊方提案を行い、さらに、患者に察しおそ

れら医薬品投䞎に関連した薬孊的管理を行う。

【解釈の具䜓䟋】

1. 患者状況、持参薬情報ず問題点コンプラむアンス、盞互䜜甚、重耇、手術・怜査に圱響する薬剀、

犁忌等の薬孊的考察、過量服薬による自殺䌁図を怜蚎しお、医垫ず協議する。

2. 持参薬の薬剀・投䞎量が適切かを確認し、䞍適切な堎合には適正な薬剀・投䞎量などの凊方提案を

行う。持参薬を継続䜿甚する堎合、類䌌名の採甚薬がある堎合には、凊方誀入力の防止に努める。

医薬品医療機噚等安党性情報 

3. 入院予玄時に持参薬管理センタヌ等で服甚䞭の薬剀や特定保健甚食品などを入れる薬袋を患者に手

枡し、入院する際に患者ず面談し、服甚薬剀、服甚方法および服甚量を確認する。たた、電子カルテ

䞊に持参薬情報ず問題点を入力し、入院䞭の凊方を提案する。

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4. 介護老人保健斜蚭老健・介護老人犏祉斜蚭等の入所者においおも、患者状況に぀いお介護担圓

者等ず協議し、適切な薬物治療が継続できるようサポヌトする。

業務䟋-⑧

定期的に患者の副䜜甚の発珟状況の確認等を行うため、凊方内容を分割しお調剀するこず。

【解釈】

比范的症状が安定しおおり、長期投䞎を受けおいる患者の倖来凊方せんに぀いおは、䟋えば、定期

的䞀ヶ月毎な患者の薬局ぞの来蚪、若しくは薬剀垫の居宅等ぞの蚪問により、長期凊方を分割し

お調剀を行う。薬剀垫は、その郜床、患者の自芚症状、バむタルサむンの確認、さらに、家族からの

情報収集等により、副䜜甚、治療効果などの評䟡を行い、治療の継続の劥圓性を刀断するずずもに、

その状況等に぀いお、患者ぞの説明を行う。さらに、必芁に応じお凊方医ぞの凊方提案を行う。たた、

評䟡の結果、患者の状態に問題が生じおいるず刀断した堎合等には、凊方せんを発行した医垫ぞの受

蚺勧奚を行うずずもに、遅滞なく医垫にも連絡する。

業務䟋-⑹

抗がん剀等の適切な無菌調補を行うこず。

【解釈】

National Institute of Occupational Safety and Health (NIOSH)から 2004 幎に譊告「医療環境に

おいお抗がん薬や他の危険な医薬品に医療埓事者が被曝しないために」が出されお以来、抗がん薬の

無菌調補を安党に行い、医療埓事者の安党を確保するこずが求められるようになった。そのためには、

トレヌニングを受けた薬剀垫が、抗がん薬を取り扱う党おの医療機関で、党おの患者に察しお閉鎖系

の飛散防止噚具を甚いお、安党キャビネットの䞭で無菌的に行うこずが必芁である。さらに、看護垫

ず協力しお、調補した抗がん薬剀の投䞎前のセッテング、投䞎ルヌトの確保、投䞎速床の蚭定等を行

う。薬剀垫による抗がん薬の無菌調補に぀いおは、党囜のがん化孊療法を実斜しおいる病院の 77で

実斜されおいる平成 25幎床「日病薬による病院薬剀郚門の珟状調査」。

薬剀に関する盞談䜓制の敎備

13

薬剀垫以倖の医療スタッフが、それぞれの専門性を掻かしお薬剀に関する業務を行う堎合におい

おも、医療安党の確保に䞇党を期す芳点から、薬剀垫の助蚀を必芁ずする堎面が想定されるこず

から、薬剀の専門家ずしお各医療スタッフからの盞談に応じるこずができる䜓制を敎えるこずが

望たれる。

【解釈】

薬剀垫は、薬のプロフェッショナルずしお医薬品ず薬物療法に責任を持぀こずが必芁である。たた、

近幎、医薬品は分子暙的薬などのように高床化・倚様化し、その䜿甚方法、察象患者、適応症などの

刀断も難しくなっおいる。たた、患者の状況に応じお、医垫や看護垫から薬物療法に関する質問も倚

様化か぀緊急化しおいる。埓っお、薬剀垫は倚様な医薬品ず適応疟患、病態、病理に粟通しおいるべ

きである。薬剀垫は、医療チヌムの䞀員ずしお、患者の安党面、特に薬剀の有効性・安党性などに責

任を負うので、病棟に薬剀垫が垞駐しお業務を行う䜓制を早急に構築するずずもに、皮々の疑問ぞの

察応や適切な助蚀をするための医薬品情報郚門を匷化・敎備する必芁がある。

特に、小児科領域や粟神科領域においおは、患者のみならず、家族に察しおも個別に薬物療法に関

する情報提䟛や盞談業務を行うこずにより、薬物療法に察する疑問や䞍安を解消し、理解を深めるこ

ずができる。

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Ⅲ. 実践事䟋

業務䟋-①

チヌム名 呚術期栄逊管理倖来から入院・退院ぞ地域連携型 NST

チヌムを圢成する目的

倚職皮で倖来から NST による栄逊介入を実斜するこずで術埌合䜵症発生率の

枛少、術埌圚院日数の短瞮、さらには転垰の改善を目指すNST は倖来から。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

薬剀垫は薬物療法における提案や疑矩照䌚時に、合意に基づいたプロトコヌル

に基づき凊方・泚射・怜査をオヌダする等、患者支揎や医療スタッフの業務負

担軜枛を行う。日本静脈経腞栄逊孊䌚 栄逊サポヌトチヌム専門療法士

① 医療の質

アりトカム評䟡 合䜵症発生数、プレアルブミンTTR に぀いお実蚌事業前埌での比范怜蚎

プロセス評䟡 免疫補助栄逊剀実斜率

ストラクチャヌ評䟡 術埌合䜵症発生率

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 圚院日数

プロセス評䟡 治療内容の理解を含めた患者指導

ストラクチャヌ評䟡 術埌圚院日数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 医垫看護垫ぞのアンケヌト調査

プロセス評䟡 アンケヌト結果

ストラクチャヌ評䟡 薬剀垫病棟配眮

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 免疫栄逊補助剀金額

ストラクチャヌ評䟡 食事療法の理解、セルフモニタリングの実行、退院埌の食事療法

具䜓的な成果・効果

1) 術前栄逊介入埌の術埌合䜵症発生率は 37.8ず倉化を認めなかった。TTR

は倖来時の平均が 17.6mg/dl、入院時が 18.3 mg/dl ず䞊昇傟向を瀺した。

倖来で SGA にお評䟡し入院たでに NST が介入するこずで術埌合䜵症の枛

少、術埌圚院日数の短瞮などが埗られ医療の質向䞊に぀ながるず考えられ

た。

2) 術前栄逊介入埌の術埌圚院日数䞭倮倀は 13.5 日で、介入前の 17.5 日ず比

范しお有意に短瞮した。

3) 患者さんの転垰の改善により栄逊に察する意識が向䞊し、劎働生産性が改

善、盞察的に人的コストが削枛される可胜性がある。

4) 呚術期の栄逊管理に関しおは、倚職皮が埗意分野での業務を螏襲するこず

で期埅通りの 結果を埗るこずができた。

成果等を発衚した孊䌚 1) 䞞山垞圊ほか, 消化管癌に察するシヌムレスな栄逊管理. 第 8 回日本消化

管孊䌚総䌚孊術集䌚 (2012)

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業務䟋-①

チヌム名 HIV 蚺療チヌム

チヌムを圢成する目的

各専門職の効率的な業務分担ず緊密な連携により、患者ぞの総合的か぀良

質、専門的な医療提䟛を目的ずする。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

治療開始前から継続期にわたる患者ぞの服薬支揎、患者背景を考慮した凊方

蚭蚈、TDM による薬物盞互䜜甚・薬物䜓内動態の評䟡、医薬品情報の収集・

提䟛 (日本病院薬剀垫䌚 HIV 感染症専門薬剀垫)

① 医療の質

アりトカム評䟡 ゚むズ関連疟患による死亡率、゚むズ関連疟患による入院率、゚むズ発症率、

HIV-RNA 量、CD4 数

プロセス評䟡 薬剀垫による抗 HIV 療法開始前の面談実斜率、抗 HIV 薬の服薬遵守率(ア

ドヒアランス)

ストラクチャヌ評䟡 HIV 感染症専門薬剀垫・HIV 感染症薬物療法認定薬剀垫の配眮、定期的な

チヌムカンファレンスの開催

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 HIV-RNA 量、CD4 数、服薬アドヒアランス、QOL

プロセス評䟡 HIV 感染症専門薬剀垫・HIV 感染症薬物療法認定薬剀垫による服薬指導の

実斜、患者の抗 HIV 療法に察する理解床

ストラクチャヌ評䟡 HIV 感染症専門薬剀垫・HIV 感染症薬物療法認定薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 医垫による患者ぞの抗 HIV 療法に関する説明時間、各専門職皮の専門性、

医薬品情報収集の効率化

プロセス評䟡 薬剀垫による服薬指導の実斜回数および実斜時間、チヌムカンファレンスの

開催状況、他職皮ずの盞談回数および盞談時間

ストラクチャヌ評䟡 定期的なチヌムカンファレンスの開催、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 りむルス疟患指導料 2、チヌム医療加算算定

ストラクチャヌ評䟡 HIV 蚺療に埓事する専任医垫、専任薬剀垫、専埓看護垫、瀟䌚犏祉士、粟

神保健犏祉士の配眮、プラむバシヌ保護に配慮した盞談宀・蚺察宀の蚭眮

具䜓的な成果・効果

薬剀垫による抗 HIV 療法の凊方メニュヌの提案のうち、95.6%が医垫に採

択され、治療開始埌 48 週時点のりむルス抑制率は 91.7%(ITT 解析)であ

った。

成果等を発衚した孊䌚

1) 國本雄介ほか, HIV 感染症治療ぞの薬剀垫の関わり. 第 18 回日本医療

薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 340 (2008)

2) 國本雄介ほか, HIV 感染症治療における薬剀垫介入事䟋の解析ずその

評䟡. 第回日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 394 (2013)

成果等を報告した論文・雑誌

1) Kunimoto Y et al., Coadministration of tenofovir decreased ataza-

navir plasma concentration after unilateral nephrectomy. J

Infection Chemother 19(4): 750-753 (2013)

2) 國本雄介ほか, この疟患ではどうする!? 怜査の実際ずピットフォヌル

HIV. 薬局 65(2): 109-114 (2014)

16

業務䟋-②がん

チヌム名 化孊療法レゞメン統䞀チヌム

チヌムを圢成する目的

がん化孊療法の制吐療法の適正化、暙準化ず安党管理のための院内運甚に぀い

お怜蚎し、院内ガむドラむンを策定する。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

がん化孊療法の安党管理や運甚䞊の問題点、芁望などに぀いお、特に薬剀の適

正䜿甚や安党管理、薬剀調補ず払い出しなどを薬剀垫の立堎から怜蚎する。院

内ガむドラむンの玠案を䜜成する。日本病院薬剀垫䌚 がん専門薬剀垫、日本

医療薬孊䌚 がん指導薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 暙準化による制吐療法および安党性の向䞊、業務の効率化

プロセス評䟡 凊方の暙準化による制吐療法の向䞊、むンシデント発生件数、薬剀管理の効率

化、薬剀費

ストラクチャヌ評䟡 院内ガむドラむンの策定ず遵守、専門医・専門薬剀垫・認定看護垫の配眮

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 確実な悪心嘔吐予防ず薬剀費負担額

プロセス評䟡 悪心嘔吐の状況、薬剀費負担額

ストラクチャヌ評䟡 専門医、専門薬剀垫、認定看護垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 制吐療法の暙準化、業務の効率化

プロセス評䟡 疑矩照䌚回数、薬剀管理の効率化、むンシデント発生件数

ストラクチャヌ評䟡 院内ガむドラむンの策定ず遵守

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 薬剀費

プロセス評䟡 制吐剀䜿甚金額

ストラクチャヌ評䟡 院内ガむドラむンの策定ず遵守

具䜓的な成果・効果 1) 乳がんの術前たたは術埌補助化孊療法ずしおドセタキセル(DTX)単独療法

を受けた患者 97 名を察象に調査。制吐療法を、オンダンセトロン

(OND)4mg ずリン酞デキサメタ゜ン(DEX)8 mg の䜵甚から DEX12mg 単

独ぞず倉曎し、費甚最小化分析を行った。なお、各有害事象の発珟頻床では

有意差は認められなかった悪心19.5% vs 16.1%、p = 0.660、嘔吐

2.4% vs0%、p = 0. 423、䟿秘34.1% vs30.4%、p = 0. 756、䞍眠

17.1%vs17.9%、p = 0.920。

2) 䜎催吐リスクの化孊療法コヌスあたりの薬剀費は 5,895 円削枛された。

䞀方、制吐療法の倉曎に芁した人件費は 41,955 円であった。制吐療法の倉

曎により、導入埌 1 幎間の䜎催吐リスク化孊療法におけるコスト削枛効果

は玄 800 䞇円であった。䜎催吐リスクの化孊療法における制吐療法ずしお、

DEX 単独療法は、患者ケアの質を䜎䞋させるこずなくコスト削枛に぀なが

るこずが瀺唆された。

成果等を発衚した孊䌚 1) 林 皔展ほか,䜎催吐リスクの化孊療法に察する制吐療法の院内統䞀におけ

る臚床効果の怜蚌ず経枈評䟡. 第 20 回日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集,

413 (2010)

成果等を報告した論文・雑誌 1) Hayashi T et al., Implementation of institutional antiemetic guidelines

for low emetic risk chemotherapy with docetaxel: a clinical and cost

evaluation. Supportive Care in Cancer 20(8): 1805-1810 (2012)

17

業務䟋-②がん

チヌム名 血液がん制吐察策チヌム

チヌムを圢成する目的

造血噚腫瘍に察する化孊療法においお、盞互䜜甚が吊定できないアプレピタン

トを、各専門職の連携により安党か぀効果的に䜿甚する。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

患者服薬および化孊療法剀を粟査し、制吐剀に関する文献情報を元に、レゞメ

ン毎に制吐療法を医垫に提案。患者に察する服薬指導を実斜。治療開始埌は患

者の服甚薬を粟査し、凊方倉曎の必芁性を医垫ず協議。日本医療薬孊䌚 がん

専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 嘔吐制埡率の向䞊、制吐薬远加による副䜜甚の発生率、移怍幹现胞の生着所芁

期間、移怍合䜵症、移怍埌生存率

プロセス評䟡 薬剀垫による抗がん薬投䞎前の服薬指導の実斜率、制吐剀の服薬遵守率

ストラクチャヌ評䟡 がん専門薬剀垫の配眮、薬品情報宀ずの連携匷化

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 嘔吐制埡率、食事摂取量、治療継続率

プロセス評䟡 がん専門薬剀垫による服薬指導実斜、看護垫による適切な副䜜甚モニタリング

ストラクチャヌ評䟡 がん専門薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 医垫による凊方怜蚎時間、化孊療法に関する説明時間、医薬品情報収集の効率

化、凊方に察する疑矩照䌚数

プロセス評䟡 薬剀垫による凊方提案の回数および実斜時間、チヌムカンファレンスの開催状

況、倚職皮ずの盞談回数および盞談時間

ストラクチャヌ評䟡 患者の悪心・嘔吐の発珟状況の共有、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 人員配眮の倉化

プロセス評䟡 制吐剀䜿甚金額

ストラクチャヌ評䟡 医垫が制吐剀凊方に芁する時間

具䜓的な成果・効果 薬剀垫の制吐剀の提案により、嘔吐制埡率は有意に向䞊した。1 幎生存率、

GVHD 発生率には差がなく、アプレピタントを安党に導入できた。

成果等を発衚した孊䌚 1) 内田たやこほか, 造血噚腫瘍におけるアプレピタントの効果ず安党性の怜

蚎. 第回日本医療薬孊䌚講挔芁旚集, 194 (2011)

2) Ikesue H et al., Antiemetic efficacy and safety of aprepitant in

multiple-day chemotherapy for hematological malignancies. 47th

ASHP Midyear Clinical Meeting and Exhibition, 97 (2012)

成果等を報告した論文・雑誌 1Uchida M et al., Antiemetic effectiveness and safety of aprepitant in

patients with hematologic malignancy receiving multiday

chemotherapy. Am J Health Syst Pharm 70(4): 343-349 (2013)

2Uchida M et al., Effectiveness and safety of antiemetic aprepitant in

Japanesepatients receiving high-dose chemotherapy prior to

autologous hematopoietic stem cell transplantation. Biol Pharm Bull

36(5): 819-824 (2013)

3) Uchida M et al., Efficacy and safety of aprepitant in allogeneic

hematopoietic stem cell transplantation.Pharmacother 33(9):

893-901 (2013)

18

業務䟋-②がん

チヌム名 抗がん剀の血管倖挏出察策チヌム

チヌムを圢成する目的

抗がん剀の血管倖挏出による皮膚障害を回避するため、薬剀垫が提案した察策

案をもずに各専門職の連携ず患者ぞの安党な抗がん剀投䞎䜓制の提䟛。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

挏出を予防するための抗がん剀点滎時間や投䞎ルヌトなどの提案・情報提䟛、

挏出リスクを最小化する服薬指導、血管倖挏出時には察応を提案日本医療薬

孊䌚 がん専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 血管倖挏出の発生率、挏出時の皮膚朰瘍発生率

プロセス評䟡 予防法および察凊法に関するマニュアル等の暙準化率、挏出発芋時の初期察応

たでの時間

ストラクチャヌ評䟡 医薬品情報を取集評䟡し適切な察策を実斜するためのシステムの構築、カンフ

ァレンスの実斜、病院党職員ぞの察策・予防法の呚知

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 皮膚障害の発生率

プロセス評䟡 医療埓事者による事前の説明、挏出リスクず察凊法が敎備されおいるこずの理

解向䞊

ストラクチャヌ評䟡 がん専門薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各職皮の予防・察策に関する知識向䞊、挏出リスクの䜎い化孊療法レゞメンの

æ•Žå‚™

プロセス評䟡 血管倖挏出が疑われた堎合の盞談回数、カンファレンス、院内研修䌚ぞの参加

回数

ストラクチャヌ評䟡 キャンサヌボヌドでの適正な投䞎方法の協議、カンファレンス、院内研修䌚の

実斜

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 蚎蚟リスク

プロセス評䟡 治療薬䜿甚金額

ストラクチャヌ評䟡 医垫・看護垫が治療に芁する時間

具䜓的な成果・効果 挏出頻床は 0.14ず顕著に䜎く、的確な察応によっお皮膚症状の重節化を回避

できた。別のレゞメンでは、薬剀垫の提案により挏出件→0 件に枛少した。

成果等を発衚した孊䌚 1) 枡邊裕之ほか. 倖来化孊療法宀における抗がん剀の血管倖挏出察策ぞの関

侎.日本薬孊䌚第 127 幎䌚芁旚集, 224 (2007)

成果等を報告した論文・雑誌 1) Watanabe H et al., Protection against the extravasation of anticancer

drugs by standardization of the management system. Hospital

Pharmacy 43(7): 571-576 (2008)

2) 䌊藀矎代ほか, アントラサむクリン系抗がん剀の投䞎時間の短瞮による血

管倖挏出の枛少. 日病薬誌 45(12): 1613-1615 (2009)

19

業務䟋-②緩和

チヌム名 緩和ケアチヌム

チヌムを圢成する目的

身䜓的および粟神的な症状ぞの医孊的治療に加えお、がんの療逊党般の問題に

぀いおも、倚職皮メンバヌで連携しお患者や家族に察応する。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

薬孊的アプロヌチを行い、症状緩和に努める。情報提䟛回蚺同行

薬剀垫ずの連携服薬指導医療者ぞ教育倖来緩和ケア管理を䞻に行

う。

① 医療の質

アりトカム評䟡 がん性疌痛の陀痛率向䞊

プロセス評䟡 医療スタッフぞのがん性疌痛匷床評䟡の啓蒙

ストラクチャヌ評䟡 看護垫による経過衚ぞの疌痛匷床蚘茉

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 早期圚宅ぞの移行、ホスピス/緩和ケア病棟ぞの転院

プロセス評䟡 病蚺連携の匷化

ストラクチャヌ評䟡 緩和ケア専甚甚玙による患者情報提向䞊

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 緩和に関する知識向䞊

プロセス評䟡 緩和に関する情報亀換

ストラクチャヌ評䟡 毎週 1 回以䞊のカンファレンス開催 幎 1 回講挔䌚開催

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益増加ぞの貢献

プロセス評䟡 緩和ケア蚺療加算 倖来緩和ケア管理料 がん性疌痛緩和指導管理料

ストラクチャヌ評䟡 チヌム介入件数

具䜓的な成果・効果 陀痛率を毎月回党病棟で暪断的に調査しおおり、2013.10.11 珟圚 73.8で

あり、医療の質が保たれおいる。

成果等を発衚した孊䌚 1) 久田玔生ほか, 耇方オキシコドン泚を緩和ケアで䜿甚した゚ピ゜ヌ

ド院内凊方量調査ず有甚性解析. 第 1 回日本緩和医療薬孊䌚幎䌚プログラ

ム・芁旚集, 62 (2007)

2) 久田玔生ほか,病棟麻薬管理システムを甚いお Patient controlled

analgesia(PCA)を行った 13 症䟋. 第 2 回日本緩和医療薬孊䌚幎䌚プログ

ラム・芁旚集, 128 (2008)

3) 石野由暹ほか,フェンタニルパッチマトリックス補剀の粘着力ず皮膚障害:

健康成人プラセボ貌付によるリザヌバヌ補剀ずの比范. 第 14 回日本緩和

医療孊䌚孊術倧䌚芁旚集, 141 (2009)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 吉本鉄介ほか, 脊怎転移の激痛でも寝たきりにしない,させない工倫ずは?

攟射線治療ず同時に行った Tilt table 立䜍保持蚓緎が有効だった 1 䟋. ホス

ピスケアず圚宅ケア 17(2): 185 (2009)

2) 吉本鉄介ほか, がん性疌痛における耇方オキシコドン泚持続皮䞋泚の有効

性ず安党性-過去 4 幎間の凊方調査. 癌ず化孊療法 36(10): 1683-1689

(2009)

3) 吉本鉄介ほか,がん性疌痛治療を目的ずした耇方オキシコドン泚射液の有効

性ず安党性-倚斜蚭での凊方調査-. 癌ず化孊療法 37(5): 871-878 (2010)

20

業務䟋-②感染

チヌム名 ICT

チヌムを圢成する目的

患者、職員等を感染症リスクから守る。病院感染の防止に留意し感染等発生の

堎合に速やかな特定制圧終息を図る事は医療提䟛斜蚭にずっお重芁である。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

抗菌薬の䜿甚状況の把握や䜿甚に関する助蚀 (日本病院薬剀垫䌚 感染制埡

専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 抗菌薬適正䜿甚による治療の最適化(起因菌に応じた薬剀遞択で䜿甚量䜎䞋

耐性菌の発生防止

プロセス評䟡 TDM 実斜率

ストラクチャヌ評䟡 電子カルテデヌタから凊方薬の抜出、患者デヌタ参照

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 䜿甚薬剀 入院期間 耐性菌の発生防止

プロセス評䟡 治療効果による安楜な療逊

ストラクチャヌ評䟡 ICT ラりンドによる環境敎備、手指衛生の指導による感染症リスク

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 感染症に察するスタッフの意識向䞊専門・認定資栌制床による専門性向䞊

プロセス評䟡 講挔䌚参加人数の把握および満足床アンケヌト、各皮コンサルテヌション

ストラクチャヌ評䟡 ICT ラりンド、定期講挔䌚の実斜

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 薬剀費

プロセス評䟡 抗菌薬䜿甚金額

ストラクチャヌ評䟡 埌発品導入、䜿甚届出制による抗菌薬適正䜿甚、アりトブレむクに察する経費

具䜓的な成果・効果

1 2008 幎 1 月に抗真菌薬䜿甚理由曞届出制を導入し、1 ヵ月圓たり平均 AUD

は届出制前埌で 12.8±1.8 から 7.6±1.8 ぞず有意にp0.01枛少し、

長期投䞎患者の平均投䞎日数を比范するず 23.6±15.8 日から 18.7±10.0

日ぞず有意p0.05に短瞮した薬剀費削枛効果は 2370 䞇円に昇った。

2) 特定抗菌薬抗 MRSAカルバペネム系薬䜿甚理由曞届出制を導入2008

幎 2 月に党抗 MRSA 薬の䜿甚開始時より届出制を導入し内容も改定した。

改定で抗菌薬䜿甚量は枛少し薬剀費削枛効果は幎間 1970 䞇2940 䞇ず

掚定された。

3) ゚タノヌル含有手指消毒薬の䜿甚感テストを実斜し、消毒薬の芋盎しず共

に院内の研修やカンファレンスを通じお手指衛生教育掚進を図った。消毒薬

倉曎埌は消毒薬請求量が増加するず共に MRSA 怜出率が枛少した。

成果等を発衚した孊䌚 1) 田䞭亮裕ほか, 抗 MRSA 薬䜿甚量に及がす感染制埡郚による介入の圱響.

第 19 回医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 359 (2009)

2) 枡邉真䞀ほか, 抗菌薬適正䜿甚に向けた抗真菌薬䜿甚届出制の導入. 第 57

回日本化孊療法孊䌚西日本支郚総䌚講挔芁旚集 (2009)

3) 田䞭亮裕ほか, 抗 MRSA 薬適正䜿甚の取り組みず TDMの掻甚. 医療薬孊フ

ォヌラム講挔芁旚集, 90 (2011)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 田䞭亮裕ほか, 抗 MRSA 薬䜿甚量に及がす感染制埡郚による介入の圱響.

医療薬孊 36(4): 232-239 (2010)

2) 田䞭亮裕ほか, 抗菌薬適正䜿甚に向けた泚射抗真菌薬䜿甚届出制の評䟡.

医療薬孊 36(6): 392-396 (2010)

21

業務䟋-②感染

チヌム名 ICT

チヌムを圢成する目的

患者や病院職員に安党な医療を提䟛するための基盀である感染察策は病院党䜓

で取り組む必芁があるため、感染察策に関わる医療者が協力し、チヌムを圢成

するこずが䞍可欠である。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

抗菌薬の凊方量把握、長期凊方䟋の把握・介入、消毒薬の管理、実斜に

よる凊方蚭蚈・提案、感染制埡郚の専任名 日本病院薬剀垫䌚 感染制埡

専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 医療関連感染の発生率 耐性菌の発生防止

プロセス評䟡 抗菌薬䜿甚届の提出率、抗菌薬長期投䞎症䟋ぞの介入、消毒薬の適正䜿甚

ストラクチャヌ評䟡 院内ラりンド、他斜蚭ずの合同カンファレンス・盞互チェックの実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 感染症発生率・早期治癒率・䜿甚薬剀の枛少耐性菌の発生防止

プロセス評䟡 治療効果による安楜な療逊

ストラクチャヌ評䟡 感染症リスク

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 感染症および環境衛生等に関するコンサルテヌション

プロセス評䟡 他職皮からのコンサルテヌション回数、実斜率

ストラクチャヌ評䟡 による抗菌薬の凊方提案、勉匷䌚の実斜

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 感染防止察策加算算定件数

ストラクチャヌ評䟡 アりトブレむクに察する経費

具䜓的な成果・効果 圓院はの分離頻床が 23.8ず䜎い。たた、抗菌薬䜿甚量調査、長期凊

方䟋ぞの介入等の抗菌薬適正䜿甚の掚進により、に察する緑膿菌耐性率

が 10.8である。

成果等を発衚した孊䌚 1) 森兌啓倪ほか, の積極的監芖培逊の効果. 第 26 回日本環境感染孊

䌚総䌚, 305 (2011)

2) 富氞綟ほか, 薬物血䞭濃床枬定法倉曎時の評䟡ずバンコマむシン血䞭濃床

枬定の問題点. 医療薬孊フォヌラム 2011/第 19 回クリニカルファヌマシ

ヌシンポゞりム, 202 (2011)

3) 现谷順ほか, 泡状スクラブ補剀の手指消毒効果、埓来品ずの比范および䜿甚

量による陀菌効果の比范. 第 28 回日本環境感染孊䌚総䌚, 460 (2013)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 现谷順ほか , 薬孊生を察象ずした手指衛生実習の有効性 . 日病薬誌

46(11): 1496-1500 (2010)

2) 豊口犎子ほか, バンコマむシン PK/PD パラメヌタヌ倉動ず有害反応. 医療

薬孊 36(6): 419-424 (2010)

3) 富氞綟ほか, 枬定法による薬物血䞭濃床ぞの圱響ず透析の有無によるバン

コマむシン血䞭濃床の違い. 日病薬誌 48(9): 1117-1120 (2012)

22

業務䟋-②粟神

チヌム名 せん劄ケアチヌム

チヌムを圢成する目的

治療やケアの充実を図るこずで、早期にせん劄から回埩し、原疟患治療ぞの専

念を目指し、たた、治療やケアシステムの構築・敎備・実斜・評䟡を行う

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

䜿甚薬剀の副䜜甚や泚意点、薬物動態、薬物盞互䜜甚に぀いおの情報提䟛、せ

ん劄誘発薬の探玢、凊方案の提瀺

① 医療の質

アりトカム評䟡 抗粟神病薬の適正䜿甚、状況に合わせたケア内容の芋盎し

プロセス評䟡 薬剀情報及びケアの共有

ストラクチャヌ評䟡 䜿甚薬剀䞀芧衚の䜜成、カンファレンス実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 薬剀投䞎量の調敎ずケア内容の修正、患者 QOL・安党性の向䞊

プロセス評䟡 回蚺埌の患者蚪問、薬剀評䟡、ケア内容の芋盎し

ストラクチャヌ評䟡 回蚺埌のサポヌト䜓制の充実

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 チヌムメンバヌ以倖の知識・技術の向䞊

プロセス評䟡 チヌム内で埗た知識・技術の各郚眲ぞの普及ず情報の共有化

ストラクチャヌ評䟡 勉匷䌚や事䟋怜蚎䌚の実斜ずケアシステムの構築

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 粟神症状の評䟡等に係る回蚺を実斜

ストラクチャヌ評䟡 粟神科リ゚ゟンチヌム加算の算定ず入院粟神療法加算の算定

具䜓的な成果・効果 1回蚺実瞟回蚺察象者平成 20 幎床 479 名、平成 21 幎床 470 名、平成

22 幎床 440 名、平成 23 幎床 506 名、平成 24 幎床 562 名

2回蚺開始 1 幎埌の病棟ぞの質問玙調査「せん劄予防ぞの意識が高たった」、

「せん劄を盞談できる安心感が生たれた」等が明らかずなった

成果等を発衚した孊䌚 1) 内川晶裕ほか, せん劄発症時のスムヌズな察凊を目指しお看護垫ずの盞

互協力および凊方薬ぞの関わり.第 29 回日本病院薬剀垫䌚近畿孊術倧䌚

芁旚集, 218 (2008)

2) 内川晶裕ほか, チヌムで取り組むせん劄察策看護垫ず薬剀垫ずの盞互協

力.第 3 回医療の質・安党孊䌚孊術集䌚芁旚集, 278 (2008)

3) 内川晶裕ほか, 「せん劄で困っおいたせんか」せん劄回蚺 5 幎の歩み

.第 32 回日本病院薬剀垫䌚近畿孊術倧䌚芁旚集, 195 (2011)

4) 内川晶裕ほか, 倧腿骚頚郚骚折患者のせん劄に察する和挢蚺療の有効性に

぀いおの怜蚎.第 33 回日本病院薬剀垫䌚近畿孊術倧䌚芁旚集,93(2012)

5) 内川晶裕ほか, 倧腿骚頚郚骚折患者ぞの挢方薬を甚いたせん劄治療の有甚

性に関する怜蚎.第 22 回日本医療薬孊䌚幎䌚芁旚集, 358 (2012)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 内川晶裕ほか, チヌムで取り組むせん劄察策看護垫ず薬剀垫ずの盞互協

力.医療の質・安党孊䌚誌 4(1): 75-85 (2009)

2) 内川晶裕ほか, 「せん劄回蚺」における薬剀垫の掻動ず圹割拡倧. 看護管理

21(3): 230-231 (2011)

23

業務䟋-②耥瘡

チヌム名 耥瘡察策チヌム

チヌムを圢成する目的

耥瘡評䟡にを甚いお倚職皮協働によるチヌム医療を実践し、

耥瘡の早期治癒を目指す。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

耥瘡治療薬・ドレッシング材の評䟡・提案、評䟡ず電子カル

テぞの評䟡入力、耥瘡に関するデヌタの収集・解析、栄逊評䟡 日本耥瘡孊

䌚 認定士薬剀垫、日本静脈経腞栄逊孊䌚 栄逊サポヌトチヌム専門療法士

① 医療の質

アりトカム評䟡 耥瘡発生率、耥瘡の早期治癒

プロセス評䟡 を甚いた薬剀垫による耥瘡評䟡、NST 専門療法士薬剀垫

による栄逊評䟡

ストラクチャヌ評䟡 日本耥瘡孊䌚認定士薬剀垫、NST 専門療法士薬剀垫の配眮、定期的な

耥瘡回蚺、カンファレンスの開催

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 耥瘡の早期治癒、耥瘡の発生予防、䜎栄逊状態の改善・予防

プロセス評䟡 日本耥瘡孊䌚認定士薬剀垫による耥瘡回蚺参加、NST 専門療法士薬剀垫

の NST カンファレンスぞの参加

ストラクチャヌ評䟡 日本耥瘡孊䌚認定士薬剀垫、NST 専門療法士薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各専門職皮の専門性向䞊、耥瘡凊眮・評䟡の効率化

プロセス評䟡 薬剀垫による耥瘡凊眮・評䟡、耥瘡察策チヌムずの効果的な連携

ストラクチャヌ評䟡 定期的なチヌムカンファレンスの開催、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 耥瘡の早期治癒による各職皮の劎働力、耥瘡治療薬ずドレッシング材の適正䜿

甚によるコスト

プロセス評䟡 耥瘡治療薬ずドレッシング材の適正䜿甚の掚進

ストラクチャヌ評䟡 日本耥瘡孊䌚認定士薬剀垫、NST 専門療法士薬剀垫の配眮

具䜓的な成果・効果 1) DESIGN-R 合蚈点ず耥瘡治癒日数の関係から、DESIGN-R 合蚈点 14 点以

䞋であれば 90.9%60/66が 38 日未満に治癒し、DESIGN-R 合蚈点 14

点を超えるず 85.7%12/14が治癒たで 38 日以䞊かかるこずが予枬さ

れた。

2) 薬剀垫の積極的な参画によっお、耥瘡治療薬ずドレッシング材の適正䜿甚

に貢献できた。薬剀垫が䞭心ずなっお掻動するこずで、耥瘡察策チヌムず

による効果的な連携が行えるようになった。

成果等を発衚した孊䌚 1) 鶎居勝也ほか耥瘡察策チヌムでの薬剀垫の圹割第 20 回日本医療薬孊䌚

幎䌚講挔芁旚集204662010

2) 鶎居勝也ほか重床耥瘡ぞの NST ず耥瘡察策チヌムの連携日本耥瘡孊䌚

誌 13(3): 4142011

3) 鶎居勝也ほか DESIGN-R 合蚈点を指暙ずした耥瘡患者ぞのチヌム医療

第 40 回富山県囜保地域医療孊䌚プログラム, 32012

成果等を報告した論文・雑誌 1) 鶎居勝也ほか電子カルテ・耥瘡ケアシステムを掻甚した耥瘡ケアチヌム

ぞの薬剀垫参加の有甚性医療薬孊31(9): 714-7222005

2) 鶎居勝也ほかDESIGN-R 合蚈点を指暙ずした耥瘡察策チヌムず NST の効

果的な連携日本耥瘡孊䌚誌14(4): 577-5812012

24

業務䟋-②

チヌム名 栄逊サポヌトチヌム

チヌムを圢成する目的

栄逊障害リスクの高い患者に察しお、NST サポヌトを行うこずにより、各専門

職皮の知識や技術を栄逊療法に取り入れる。患者の栄逊状態を評䟡し把握した

䞊で、適切な栄逊療法を行ない、感染症などの合䜵症を予防し、早期治癒・早

期退院に結び付ける。たた、院内においお、栄逊療法に関する知識を普及させ

るこずにより、病院ずしおの医療の質を向䞊する。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

薬歎や患者情報を確認し、栄逊療法を行う䞊で障害ずなる薬剀の副䜜甚の有無

をチェック、医薬品の適正䜿甚に関しお凊方提案、凊方支揎等を行う。経腞栄

逊・静脈栄逊メニュヌ内容に぀いお、修正倉曎が必芁ず思われる時には、掚奚

メニュヌ内容の提案を行う。これらの情報に関しお、薬剀郚内に呚知させる。

日本静脈経腞栄逊孊䌚 栄逊サポヌトチヌム専門療法士

① 医療の質

アりトカム評䟡 集䞭治療宀の圚院日数あるいは術埌圚院日数の短瞮、合䜵症の発生率の枛少、

死亡率の枛少、栄逊玠材の適正䜿甚適正な経腞・静脈栄逊剀の遞択による

経腞栄逊剀実斜率の向䞊

プロセス評䟡 医薬品適正䜿甚の掚進、静脈栄逊メニュヌの芋盎し

ストラクチャヌ評䟡 カンファレンスず回蚺の実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 早期治癒率、感染症などの合䜵症の発生率

プロセス評䟡 定期的な栄逊状態の評䟡、栄逊指導の積極的な介入

ストラクチャヌ評䟡 摂取量の芳察蚘録の培底、排䟿状況の蚘録の培底

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各専門職皮の専門性の向䞊

プロセス評䟡 研修の実斜、孊䌚認定資栌の取埗、チヌム間での情報亀換

ストラクチャヌ評䟡 講習䌚や勉匷䌚の実斜、カンファレンス及び回蚺ぞの参加協力䜓制

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 医薬品の適正䜿甚ず合䜵症予防による医療費の削枛、栄逊玠材の適正化による

医療費削枛、NST 加算

プロセス評䟡 チヌム医療加算算定

ストラクチャヌ評䟡 専埓者および専任者の確保

具䜓的な成果・効果 1) 脂肪乳剀の投䞎速床に関しお、NST 䞻導のもず、凊方支揎や掚奚速床早芋

衚の䜜成を行い、あわせお医療埓事者ぞの教育を行うこずにより、脂肪乳

剀の投䞎速床は適正化された。薬剀垫が高カロリヌ茞液メニュヌ内容

をチェック評䟡し、必芁に応じお、NST 䞻導のもず凊方支揎を行うこずに

より、糖質過剰の予防、必芁アミノ酞の摂取、電解質バランスの維持など

に貢献できた。

成果等を発衚した孊䌚 1) 斎朚明子ほか, 薬剀垫の積極介入による脂肪乳剀投䞎速床の適正化におけ

る成果. 第 25 回日本静脈経腞栄逊孊䌚抄録集 25(1): 469 (2010)

2) 斎朚明子ほか, 薬剀垫業務ずNSTずの連携. 第26回日本静脈経腞栄逊孊䌚

抄録集 26(1): 468 (2011)

25

業務䟋-②救急・集䞭

チヌム名 ER 型救呜救急センタヌケアチヌム

チヌムを圢成する目的

患者の状態や治療方針を倚職皮が共有するずずもに、各専門職が自䞻性を持っ

お圹割を果たすこずにより、質の高い医療の実珟および医療スタッフの知識向

䞊を目指す。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

薬物治療蚈画の提案、医薬品および蚺療䞊の問題解決のための情報提䟛薬剀

に関するもの、灜害時における支揎

① 医療の質

アりトカム評䟡 圚宀日数、むンシデント・アクシデント発生率、灜害時救護班掟遣回数

プロセス評䟡 治療方針提案回数、情報提䟛回数

ストラクチャヌ評䟡 救急専任薬剀垫を含む専門職皮の参加、電子カルテ、重症郚門システム等によ

る情報共有、薬剀垫を含む灜害医療チヌムの䜓制敎備

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 圚宀日数、QOL の向䞊

プロセス評䟡 副䜜甚・せん劄発生率、患者ニヌズの聎取回数

ストラクチャヌ評䟡 救急専任薬剀垫を含む専門職皮の参加、灜害時の医療提䟛䜓制の有無

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 医垫・看護垫の負担、各職皮の専門知識の掻甚床

プロセス評䟡 事前に䜜成し合意されたプロトコルに基づく薬物治療の実斜回数、提案内容の

治療ぞの反映率、各職皮からの質問回数、灜害医療掟遣のべ人数、

ストラクチャヌ評䟡 救急専任薬剀垫を含む専門職皮の参加、灜害時の医療提䟛䜓制の有無

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 医薬品・蚺療材料䜿甚金額、圚宀日数

ストラクチャヌ評䟡 DPC 導入、医療スタッフの保険蚺療知識習埗

具䜓的な成果・効果 1) 2011 幎 7 月から 2012 幎 5 月たでに、のべ 393 人の ICU 入宀患者の回蚺

に参加し、119 件の提案、質問ぞの回答、課題の解決などの業務を行った。

その内容は犁忌の泚意喚起、副䜜甚の防止、珟圚の病態ず薬物治療ずの関係

の評䟡など、薬物治療を安党に実斜するための内容が䞭心であった。

2) 灜害医療における、医薬品需絊に関する課題および情報共有掻動の有甚性

が瀺された。

成果等を発衚した孊䌚 1) 䞭济䌞二ほか, 救呜救急センタヌにおける薬剀垫の圹割. 第 15 回日本臚床

救急医孊䌚総䌚・孊術集䌚 プログラム・抄録集, 192 (2012)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 䞭济䌞二ほか倧芏暡灜害被灜地に察する医療支揎-救護所における凊方動

向ずグルヌプペヌゞを掻甚した埌方支揎-日臚救医誌 16(4): 589-594

(2013)

26

業務䟋-②救急・集䞭

チヌム名 救急・集䞭治療領域高床救呜救急センタヌ・ICU・HCUケアチヌム

チヌムを圢成する目的

救急・集䞭治療領域にお、䟵襲孊や䞭毒医療など救急・集䞭治療領域の特性を

考慮した薬物療法の提䟛による医療の質的向䞊を目的ずする。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

入宀時の薬歎評䟡・凊方監査・薬剀遞択・凊方蚭蚈・効果および副䜜甚モニタ

リングなど薬孊的管理、薬品管理日本臚床救急孊䌚 救急認定薬剀垫、日本

䞭毒孊䌚 クリニカル・トキシコロゞスト

① 医療の質

アりトカム評䟡 薬剀垫からの情報提䟛による治療方針および新芏凊方・凊方倉曎などの決定、

副䜜甚発珟・重節化防止、疟患の早期軜快、

プロセス評䟡 情報提䟛・ディスカッションの内容・件数、オヌダ件数

ストラクチャヌ評䟡 専門薬剀垫の配眮、カンアレンスの実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 薬物療法における効果・副䜜甚、高床救呜救急センタヌ・ICU・HCU 圚宀日数

プロセス評䟡 プレアボむド報告件数

ストラクチャヌ評䟡 床あたりの薬剀垫数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 救急・集䞭治療領域の特性を考慮した薬孊的管理の質

プロセス評䟡 提案に察する承諟率および治療ぞの反映率、医療スタッフからの盞談件数

薬剀垫によるオヌダ件数

ストラクチャヌ評䟡 治療方針の共有、カンファレンス・勉匷䌚の実斜

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 薬剀費、病院収益

プロセス評䟡 薬剀費、圚宀日数、薬剀管理指導件数、病棟薬剀業務実斜加算

ストラクチャヌ評䟡 救急・集䞭治療専埓薬剀垫の配眮

具䜓的な成果・効果 1) 薬剀垫が垞駐しお、入宀時薬歎評䟡や様々な情報提䟛を行い、蚺断・治療

方針の決定および薬物療法に参画する有甚性が瀺された。

2) TEIC 投䞎に圓たり、集䞭治療領域においおは、添付文曞に埓った甚法甚量

では、至適血䞭濃床に達しないこずが瀺された。

3) 䞭毒医療における薬剀垫による支揎䜓制の有り方が瀺された。

成果等を発衚した孊䌚

1) 檀浊加奈ほか, 圓院救呜センタヌにおける自殺䌁図症䟋における服薬・服毒

患者の珟状. 第 31 回日本䞭毒孊䌚総䌚・孊術集䌚発衚抄録 䞭毒研究,

22:359 (2010)

2) 倧口䟑子ほか, 圓院高床救呜救急センタヌにおける肺胞出血症䟋の怜蚎.

第 20 回日本医療薬孊䌚講挔芁旚集, 417 (2010)

3) 篠原枅矎ほか, 血䞭濃床䞊昇の遅延を把握し䞭毒症状に察応できたテオフ

ィリン倧量服甚の 2 症䟋. 第 34 回日本䞭毒孊䌚総䌚・孊術集䌚発衚抄録 äž­

毒研究, 25:371 (2012)

成果等を報告した論文・雑誌

1) 畝井浩子ほか, 薬剀垫が救急医療に参画する意矩 DDS 症候矀症䟋の経

隓からヌ. 日救急医䌚誌 13(7): 377-380 (2002)

2) 井原久矎子ほか, 薬剀垫による急性薬毒物䞭毒患者の治療支揎掻動䜓系の

確立 -情報管理ず起因物質同定のために. 䞭毒研究 16(4): 433-440

(2003)

3) 森川蚘道ほか, 集䞭治療領域におけるテむコプラニンの甚法甚量の怜蚎.

日集䞭医誌 15(4): 509-514 (2008)

27

業務䟋-②救急・集䞭

チヌム名 救急医療チヌム

チヌムを圢成する目的

救急患者は臓噚機胜を含め倚皮倚様な病態を呈するうえ、䜜甚が急激な泚射剀

を様々な医療機噚にお投䞎する。専埓型倚職皮チヌムの構築を目的ずする。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

患者の緊急床・重症床、治療方針等を把握し,時間単䜍の凊方や副䜜甚をサポヌ

ト(提案・盞談・凊方鑑査)コストや取り違えリスクを考慮し適正に医薬品管理

(日本臚床救急孊䌚 救急認定薬剀垫)

① 医療の質

アりトカム評䟡 早期治癒率(圚院日数)重節副䜜甚発生率原疟患悪化率むンシデント発生率

プロセス評䟡 経腞栄逊実斜率

ストラクチャヌ評䟡 カンファレンスの実斜、垞駐型スタッフの配眮

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 早期治癒率圚院日数、䜿甚薬剀数・甚量・投薬日数、合䜵症の発生率、重節

副䜜甚の発生率、挿管・鎮静日数、QOL

プロセス評䟡 専門スタッフによる集䞭的ケア、治療内容の説明・理解、専門スタッフの回蚺

ストラクチャヌ評䟡 床あたりの医療埓事者数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 人圓たりの担圓患者数、各専門職皮の専門性

プロセス評䟡 各職皮からの盞談回数、カンファレンス、勉匷䌚ぞの参加回数

ストラクチャヌ評䟡 医垫・看護垫の 24 時間察応カンファレンス、勉匷䌚の実斜、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 圚院日数・副䜜甚発生率䜎䞋による医療コスト、むンシデント回避によるコス

ト、䞍芁な薬剀投䞎回避による薬剀関連コスト

プロセス評䟡 薬剀䜿甚金額

ストラクチャヌ評䟡 救急医療・集䞭治療専任薬剀垫の配眮

具䜓的な成果・効果 1) 垞駐する専任薬剀垫が患者の状態倉化や治療方針をVCMの投䞎蚈画に迅速

に反映するこずで、血䞭濃床治療域の維持率が有意に高く保おた介入矀

61.7%、非介入矀46.9%、p=0.031)。専任薬剀垫の介入により䞭毒域

ぞの到達も有意に䜎䞋した介入矀2.3%、非介入矀10.2%、p=0.018 )。

TDM 実斜率も䞊昇傟向にあった介入矀89.6%、非介入矀73.8%、

p=0.059 )。

2) 垞駐する専任薬剀垫により 6 か月間で 182 件の薬物療法ぞの介入を行っ

た。凊方提案が 39 件ず最も倚く、次いで䞍芁な薬剀の䞭止提案が 31 件で

あった。

成果等を発衚した孊䌚 1) 安藝敬生ほか, 救急・集䞭治療における VCM 血䞭濃床管理ぞの専任薬剀垫

の介入効果. 第 15 回日本臚床救急医孊䌚総䌚孊術集䌚プログラム・抄録集,

194 (2012)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 安藝敬生ほか, 救急集䞭治療におけるバンコマむシン(VCM)血䞭濃床管

理ぞの専任薬剀垫の関䞎. 日臚救医誌 16(4): 565569 (2013)

28

業務䟋-②

チヌム名 HIV 感染症チヌム

チヌムを圢成する目的

HIV 感染症患者の様々な問題を解決し治療継続できるよう、倚職皮連携のもず

専門性を発揮する。たた、䞭栞拠点病院ずしお県内斜蚭における蚺療の均おん

化を図る。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

患者ず面談し、その情報を基に患者、医垫ずずもに治療薬を決定。服薬指導継

続し、その際聎取した情報をチヌムにフィヌドバック。䜓液曝露時の感染予防

薬の管理。日本病院薬剀垫䌚 HIV 専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 治療成瞟の向䞊

プロセス評䟡 HIV-RNA 量

ストラクチャヌ評䟡 カンファレンスの実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 HIV-RNA 量、CD4 陜性リンパ球数

プロセス評䟡 HIV 感染症専門薬剀垫による服薬指導の実斜、患者の薬物療法に察する理解床

ストラクチャヌ評䟡 HIV 感染症専門薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各専門職皮の専門性向䞊

プロセス評䟡 カンファレンス、勉匷䌚・孊䌚ぞの参加回数

ストラクチャヌ評䟡 カンファレンス、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 自斜蚭・県内他斜蚭・行政の経枈的損倱

プロセス評䟡 HIV 感染症専門薬剀垫による自斜蚭・他斜蚭スタッフ、行政ぞの情報提䟛

ストラクチャヌ評䟡 自斜蚭・他斜蚭の院内感染予防マニュアル敎備による血液曝露時の感染予防薬

の効率的な配眮

具䜓的な成果・効果 1) 他院では受蚺しなくなる患者が必ず存圚するが、圓院では党員の患者が継

続受蚺されおいる。ほずんどの患者がアドヒアランス良奜である。

2) 院内他科入院時も医療スタッフは曝露時の察応が早急に行える䜓制ずなっ

おいるため、安心しお医療行為が行える。

3) 他院での䜓液曝露時の察応が早急に行える䜓制ずなっおいるため、安心し

お患者の蚺療が行える。

成果等を発衚した孊䌚 1) 井門敬子ほか, HIV 感染症におけるチヌム医療の確立, 日本薬孊䌚第 123

回幎䌚芁旚集, 4-144 (2003)

2) 井門敬子ほか, HIV 感染症劊婊の出産における薬剀垫の圹割, 第 17 回日本

゚むズ孊䌚芁旚集, 390 (2003)

3) 井門敬子ほか, 愛媛県における医療埓事者の HIV 感染予防に関する実態調

査, 第 80 回日本感染症孊䌚西日本地方䌚孊術集䌚芁旚集, 131 (2010)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 井門敬子ほか, HIV 感染症チヌム医療における薬剀垫の圹割.日病薬誌

39(3): 319-3212003

2) 井門敬子ほか, HIV 感染症のチヌム医療における薬剀垫の圹割.薬孊雑誌

126(6): 409-414 (2006)

29

業務䟋-②

チヌム名 HIV 蚺療チヌム

チヌムを圢成する目的

HIV 蚺療においお、患者自身が服薬を含め自己管理し、自身の健康を向䞊・維

持できるようになるこず。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

HIV 感染症における薬物療法においお、高床な知識,技術,倫理芳を備え、患者

の意思を尊重し、薬物療法を有効か぀安党に行う。日本病院薬剀垫䌚 HIV

専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 アドヒアランス向䞊・維持、゚むズ発症率

プロセス評䟡 専門薬剀垫による抗 HIV 薬の服薬指導回数

ストラクチャヌ評䟡 専門薬剀垫の配眮

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 HIV-RNA 量、CD4 数、副䜜甚、アドヒアランス向䞊・維持

プロセス評䟡 抗 HIV 薬の理解、定期受蚺・服薬の遵守

ストラクチャヌ評䟡 専門薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各専門職皮の専門性向䞊、負担軜枛効果

プロセス評䟡 カンファレンス、各職皮からの盞談回数

ストラクチャヌ評䟡 専任医垫、専埓看護垫、専任薬剀垫、瀟䌚犏祉士の配属

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 HIV チヌム医療加算

ストラクチャヌ評䟡 専任医垫、専埓看護垫、専任薬剀垫、瀟䌚犏祉士の確保。プラむバシヌの保護

に配慮した蚺察宀・盞談宀の蚭営

具䜓的な成果・効果 2009 幎 4 月から、HIV 倖来患者ぞの服薬指導をさらに充実させるため、専門

倖来に薬剀垫が垞駐する「くすりの盞談宀」を新蚭し業務を開始した。薬剀垫

が倖来に垞駐するこずにより、面談患者数は飛躍的に増加し、蚺療ず連動した

服薬指導によっお、医垫・看護垫ずの連携の充実、患者が薬に察しお、盞談し

やすい環境が敎備された。

成果等を発衚した孊䌚 1吉野宗宏ほか, 保険調剀薬局ずの連携.第 22 回日本医療薬孊䌚幎䌚シンポ

ゞりム講挔芁旚集, 234 (2012)

2吉野宗宏ほか, 薬剀垫倖来の取り組み-HIV チヌム医療における薬剀垫の圹

割-. 日本薬孊䌚第 132 幎䌚講挔芁旚集 (2012)

3) 吉野宗宏ほか, HIV 感染症蚺療における 薬剀垫の圹割.日本薬孊䌚第 133

回幎䌚シンポゞりム講挔芁旚集 (2013)

成果等を報告した論文・雑誌 1) Yoshino M et al., Assessing recovery of renal function after tenofovir

disoproxil fumarate discontinuation. J Infect Chemother 18(2):

169-174 (2012)

2) 吉野宗宏ほか, 圓院における日回投䞎 ダルナビル/リトナビルの䜿甚

成瞟.日本゚むズ孊䌚誌 14(3): 141-145 (2012)

3) 吉野宗宏ほか, HIV 感染症専門薬剀垫の圹割. 薬事新報, 2741: 15-20

(2012)

30

業務䟋-③緩和

チヌム名 チヌム YURCC (Yamagata University hospital team Renal Cell Cancer treatment)

チヌムを圢成する目的

腎现胞癌に察する分子暙的薬治療を安党に行うために、分子暙的薬による治療、

副䜜甚マネゞメントの経隓を蓄積・共有し、普遍化するこずを目的ずしおいる。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

服薬指導を通しお患者教育を行う。副䜜甚のプロファむリングを行い、効率的

に患者情報をチヌムに䌝える。(日本緩和医療薬孊䌚 緩和薬物療法認定薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 副䜜甚予防、早期発芋察凊するための患者教育・指導、マネゞメント法の実斜

プロセス評䟡 早期からの介入、副䜜甚発珟、重症床

ストラクチャヌ評䟡 チヌム内で情報を共有するためのツヌル、パッケヌゞ化

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 副䜜甚を予防・早期発芋、QOL

プロセス評䟡 患者教育、副䜜甚初期症状の理解、患者情報共有、投䞎スケゞュヌルの理解

ストラクチャヌ評䟡 医療埓事者・患者関係の確立

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 情報共有の手段の構築

プロセス評䟡 ミヌティングの実斜、チヌム内の定期的なメヌルマガゞン送信等の実斜

ストラクチャヌ評䟡 他斜蚭ぞの情報提䟛

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 安䟡で効果的な薬剀䜿甚による副䜜甚察策、副䜜甚時に䜿甚する薬剀費

プロセス評䟡 スタッフぞの呚知

ストラクチャヌ評䟡 病棟担圓薬剀垫、゚ビデンスの怜玢、研究、情報提䟛

具䜓的な成果・効果 1)【手足症候矀の予防】手足症候矀に察しお倖甚剀を甚いた予防的介入を行っ

た。その結果、介入により有意に発珟を抑制するこずができた。

2)【口内炎の予防】゚ベロリムスの口内炎に察し、アズレンスルホン酞含嗜に

よる予防的介入を実斜。介入矀の口内炎発珟率は有意に䜎䞋した。介入を継

続し長期服甚䟋も認められるようになった。

3)【各皮ツヌルの䜜成】「YURCC パッケヌゞ」を䜜成しお掻甚しおいる。珟堎

の経隓や最新の゚ビデンスをあわせお定期的にアップデヌトしおおり、院

内や他院ぞの情報提䟛も行なっおいる。

成果等を発衚した孊䌚 1) 志田敏宏ほか, 分子暙的薬治療チヌム"YURCC”における薬剀垫の掻動. 第

40 回腎癌研究䌚腎癌研究䌚䌚報 (40): 60 (2011)

2) 志田敏宏ほか, アズレン含嗜による゚ベロリムスの口内炎発珟予防効果.

第 21 回日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 157 (2011)

3) 志田敏宏ほか, 腎现胞がんに察する分子暙的薬の口内炎発珟に察する予防

的介入. 第 17 回日本緩和医療孊䌚幎䌚芁旚集, 479 (2012)

4) 志田敏宏ほかアキシチニブによる口内炎発珟因子の怜蚎. 第 52 回日本薬

孊䌚東北支郚倧䌚芁旚集782013

成果等を報告した論文・雑誌 1) 志田敏宏ほか, 分子暙的薬治療チヌム"YURCC"における薬剀垫の掻動, 泌

尿噚倖科 24(増刊 2): 796-797 (2011)

2) 志田敏宏ほかマルチキナヌれ阻害剀の手足症候矀発珟に察する尿玠軟膏

およびヘパリン類䌌物質含有軟膏塗垃による予防効果の比范 日病薬誌

49(12): 1293-1298 (2013)

31

業務䟋-③緩和

チヌム名 緩和ケアチヌム

チヌムを圢成する目的

患者及び家族に察し、疟患の痛み、身䜓的問題、心理瀟䌚的問題、スピリチュ

アルな問題の評䟡を行い、障害ずならないように予防したり察凊したりする。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

薬剀の情報薬の䜜甚機序・副䜜甚・盞互䜜甚・適切な薬剀の提案等提䟛、

患者・家族に察する指導、医療甚麻薬の情報提䟛、圚宅医療に関する連携

日本緩和医療薬孊䌚 緩和薬物療法認定薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 患者・家族のさたざたな苊痛の緩和

プロセス評䟡 疌痛緩和、副䜜甚察策、粟神的緩和

ストラクチャヌ評䟡 緩和ケアチヌムのミヌティングず定期的ラりンドの実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 早期の身䜓的疌痛緩和

プロセス評䟡 医療スタッフぞ医療甚麻薬の患者による自己管理の啓蒙

ストラクチャヌ評䟡 医療甚麻薬の患者による自己管理率の向䞊

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 䞻治医ぞの負担軜枛

プロセス評䟡 定期的ラりンドの実斜

ストラクチャヌ評䟡 患者情報の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 緩和ケア蚺療加算算定

ストラクチャヌ評䟡 緩和ケアチヌム介入件数

具䜓的な成果・効果 早期の身䜓的疌痛緩和をめざし圓院緩和ケアチヌムでは、患者による医療甚麻

薬の自己管理が出来るように掚奚しおいる。そこで、緩和ケアリンクナヌスぞ

の孊習䌚で疌痛ケアの正しい知識等を提䟛したずころ。病棟での自己管理率が、

2011 幎 4 月 30、11 月 43.4ず向䞊しおいる。

成果等を発衚した孊䌚 1) 志田敏宏ほか, 医療甚麻薬自己管理に察する意識調査の報告. 第 5 回日本

緩和医療薬孊䌚幎䌚プログラム・芁旚集, 177 (2011)

2) 鹿野たかねほか, 医療甚麻薬自己管理率の掚進ず看護垫の意識倉化. 第 17

回日本緩和医療孊䌚芁旚集, 407 (2012)

32

業務䟋-③粟神

チヌム名 セルフケアプログラム担圓チヌム

チヌムを圢成する目的 䌑職䞭や埩職垌望の患者の支揎をするため倚職皮によるプログラムを行う。

チヌムでの薬剀垫の圹割

服薬に察する䞍安・疑問の解消、服薬アドヒアランスの維持ず向䞊

日本病院薬剀垫䌚 粟神科専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 う぀病の評䟡尺床

プロセス評䟡 疟患教育・認知行動療法・服薬孊習・就劎支揎を同䞀プログラムで実斜

ストラクチャヌ評䟡 粟神科薬物療法認定薬剀垫・粟神科専門薬剀垫の配眮

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 抗う぀薬・睡眠導入剀の服薬遵守

プロセス評䟡 薬物療法の重芁性の理解

ストラクチャヌ評䟡 倚職皮による関わり、患者同士の情報共有

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 共有情報のプログラムぞの反映

プロセス評䟡 䌚議の実斜・情報共有

ストラクチャヌ評䟡 月 1 回の䌚議

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 医療費・瀟䌚保障費抑制

プロセス評䟡 服薬継続による病状悪化・入院の予防、埩職・再就職

ストラクチャヌ評䟡 倚職皮による連携

具䜓的な成果・効果 1) 患者のアンケヌトによるず、抗う぀薬・睡眠薬に察する䞍安がプログラム

前より枛少し、疟患に぀いお理解できた。

2各評䟡尺床抑う぀尺床 BDI-II、自己効力感尺床 GSES、瀟䌚埩垰尺床

SASSにおいお 8 割以䞊の患者に改善傟向が芋られた。

3患者が求める瀟䌚制床および就劎支揎を把握するこずにより病院内倖ぞの

必芁郚門ぞの情報提䟛を行う構築が出来た。たた、経枈的に困窮し倖来治

療䞭断するおそれのある患者を未然に防ぐこずができた。

成果等を発衚した孊䌚 1) 高橋満里ほか, 埩職支揎「セルフケアプログラム」における薬剀垫の関わり.

第 39 回日本粟神科病院協䌚粟神医孊䌚芁旚集, 225 (2011)

2) 北川貎也ほか, 他職皮共同によるセルフケアプログラムの詊み―事䟋から

芋た今埌の展望―. 第 39 回日本粟神科病院協䌚粟神医孊䌚芁旚集, 225

(2011)

3北川貎也ほか, 他職皮共同によるセルフケアプログラムの実践報告.第 42

回北海道䜜業療法士孊䌚芁旚集, 91 (2011)

33

業務䟋-③

チヌム名 HIV ケアチヌム

チヌムを圢成する目的

HIV/AIDS ブロック拠点病院ずしお、高床な゚むズ医療の提䟛およびブロック

内の゚むズ医療の氎準の向䞊・地域栌差の是正ぞの支揎

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

服薬揎助、薬剀遞択・凊方蚭蚈・倉曎の提案、新情報の収集・提䟛、各職皮研

修䌚実斜、院内倖症䟋怜蚎日本病院薬剀垫䌚 HIV 感染症専門・認定薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 ゚むズ関連疟患の発生率、合䜵症発珟率、゚むズ関連疟患による死亡率

プロセス評䟡 HIV-RNA 量、日和芋感染症・合䜵症発珟率、各職皮の研修䌚開催回数、他斜

蚭ぞの医療チヌム掟遣回数、

ストラクチャヌ評䟡 チヌムカンファレンスの実斜、各専門職の配眮、他斜蚭からの盞談䜓制充実

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 通院・服薬継続率、りむルス量怜出限界維持、合䜵症発珟率

プロセス評䟡 チヌムの専門職による面談回数、患者の治療内容の理解

ストラクチャヌ評䟡 各専門職のスタッフ数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 医垫蚺療時間短瞮、圓院・ブロック内の各専門職皮の専門性日本病院薬剀垫

䌚感染症専門・認定薬剀垫の認定取埗

プロセス評䟡 薬剀垫面談実斜率、倚職皮間盞談回数、カンファレンス・研修䌚参加回数

ストラクチャヌ評䟡 患者の問題点・治療方針の共有、カンファレンス実斜、各専門職研修䌚の実斜

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 りむルス疟患指導料の算定

ストラクチャヌ評䟡 各専門職の配眮

具䜓的な成果・効果 薬剀垫による党患者ぞ服薬揎助が実斜され、2013 幎 4 月時点で抗 HIV 療法斜

行䞭 117 名の内,服薬䞭断 1 名、りむルス量怜出限界以䞋玄 75%、200 コピヌ

以䞋玄 20%、200 コピヌ以䞊は党員服薬開始半幎以内でりむルス孊的治療倱

敗䟋は無い。ブロック内拠点病院から䟝頌の党症䟋怜蚎ぞチヌムの䞀員ずしお

掟遣。各専門職薬剀垫医垫看護垫臚床心理士MSW研修䌚を䌁画・実斜。

成果等を報告した孊䌚発衚 1) 藀田啓子ほか, 抗 HIV 薬倉曎による薬物盞互䜜甚を考慮した抗おんかん薬

の投䞎蚭蚈を行った䞀症䟋.第 23 回日本゚むズ孊䌚孊術集䌚・総䌚抄録集,

582 (2009)

2) 倪刀掛咲子ほか, 広島倧孊病院におけるラルテグラビルの䜿甚状況ず粟神

症状の副䜜甚調査.第 24 回日本゚むズ孊䌚孊術集䌚・総䌚抄録集, 366

(2010)

3) 藀田啓子ほか, 圓院における HIV 感染者に察する B 型肝炎ワクチン接皮

の効果に぀いお, 第 86 回日本感染症孊䌚総䌚孊術講挔抄録, 383 (2012)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 霊藀誠叞ほか, HIV/HBV重耇感染症䟋におけるHBVに察する治療経隓ずそ

の考察.日本゚むズ孊䌚誌 14(2): 111-117 (2012)

2) 藀井茝久ほか, 䞭囜四囜ブロックにおける HIV 医療䜓制の敎備に関する研

究.平成 24 幎床厚生劎働科孊研究費補助金゚むズ察策研究事業報告曞,

60-732013

3) 畝井浩子.HIV 感染症の珟状ず薬剀垫の圹割,ファルマシア 49(11): 1058-

1063 (2013)

34

業務䟋-④がん

チヌム名 がん化孊療法副䜜甚察応チヌム

チヌムを圢成する目的

病棟垞駐薬剀垫が構築したレゞメン毎の副䜜甚予枬システムに基づき、患者を

含めたチヌム党員で情報を共有し、安党管理を行う。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

レゞメン毎の副䜜甚の発珟時期予枬、服薬指導、適切な予防法の確認・提案、

副䜜甚モニタリング、副䜜甚察策の立案、凊方提案日本医療薬孊䌚 がん専

門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 副䜜甚予枬率、副䜜甚発珟率、治療継続率

プロセス評䟡 医療埓事者からの説明回数

ストラクチャヌ評䟡 副䜜甚予枬システムの導入、カンファレンスの実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 治療継続率、副䜜甚発珟率

プロセス評䟡 医療埓事者からの説明回数、治療内容の理解床、医療チヌムによる回蚺回数

ストラクチャヌ評䟡 1 床あたりの医療埓事者数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各職皮の知識向䞊

プロセス評䟡 チヌム内での盞談回数、カンファレンスの参加回数

ストラクチャヌ評䟡 カンファレンスの実斜、治療方針・副䜜甚情報の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 人員配眮の倉化

プロセス評䟡 薬剀䜿甚金額

ストラクチャヌ評䟡 医垫が凊方に芁する時間

具䜓的な成果・効果 卵巣がん TC 療法における副䜜甚の予枬粟床は 82%であり、患者から医療スタ

ッフぞの症状の連絡、医療スタッフ間での状況共有がより円滑になった。

成果等を発衚した孊䌚 1) Ikesue H et al., ADR monitoring form: a useful tool for the efficient

pharmaceutical care on cancer chemotherapy. 40th ASHP Midyear

Clinical Meeting and Exhibition, 103 (2005)

2) 池末裕明. がん化孊療法ワヌクシヌトの開発ず評䟡に関する研究. 第 15 回

日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 149 (2005)

3池末裕明ほか. がん化孊療法における副䜜甚ぞの察応. 第 19 回日本医療薬

孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 227 (2009)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 池末裕明ほか. 癌化孊療法における薬剀管理指導業務-副䜜甚の発珟予枬に

よる質的向䞊䞊びに効率化. 日病薬誌 38(7): 869-872 (2002)

2) Ikesue H et al., Monitoring for potential adverse drug reactions in

patients receiving chemotherapy. Am J Health-System Pharm 61(22):

2366-2369 (2004)

3) 池末裕明. がん化孊療法ワヌクシヌトの開発ず評䟡に関する研究. 医療薬

å­Š 32(1): 1-12 (2006)

4) 内田たやこほか. 化孊攟射線療法における患者理解床向䞊のための服薬指

導シヌトの改善. 日病薬誌 45(2): 247-250 (2009)

35

業務䟋-④救急・集䞭

チヌム名 薬剀垫専埓䜓制による救急・集䞭治療チヌム

チヌムを圢成する目的

薬剀垫が参加し、救急医療に特化した薬孊的管理や医薬品安党管理を提䟛し「質

の高い薬物療法」に貢献する。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

医薬品管理、薬物治療支揎凊方蚭蚈、TDM 等、医薬品副䜜甚の予防・軜枛

察策、医薬品情報提䟛、医薬品安党管理日本臚床救急孊䌚 救急認定薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 集䞭治療宀入宀日数、医薬品関連むンシデント発生率

プロセス評䟡 薬剀管理指導実斜率、実斜率、むンシデントぞの察策立案回数、副䜜甚

予防・軜枛察策件数

ストラクチャヌ評䟡 救呜救急センタヌぞの救急認定薬剀垫の配眮、症䟋カンファレンス及び安

党管理カンファレンスの定期開催

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 集䞭治療宀入宀日数

プロセス評䟡 救急認定薬剀垫による薬剀管理指導実斜、患者ぞの適正投薬量の蚭定、副

䜜甚の予防・軜枛

ストラクチャヌ評䟡 救呜救急センタヌぞの救急認定薬剀垫の配眮、1 床圓りの薬剀垫数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 医垫の適正投薬量蚭定及び薬品遞択に芁する時間、看護垫の医薬品理解、各専

門職皮の専門性、医薬品情報収集の効率化

プロセス評䟡 他職皮の質疑応答・提案件数、カンファレンス開催状況、持参薬鑑別件数

の負担軜枛、薬毒物䞭毒及び医薬品情報提䟛件数医垫の負担軜枛

ストラクチャヌ評䟡 救呜救急センタヌぞの救急認定薬剀垫の配眮、定期的な症䟋カンファレン

ス・安党管理カンファレンスの開催

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益

プロセス評䟡 薬剀管理指導算定件数、配眮薬の品目・数量金額

ストラクチャヌ評䟡 救呜救急センタヌぞの救急認定薬剀垫の配眮

具䜓的な成果・効果 救呜救急センタヌにおいお、による抗泚射薬の血䞭濃床の適正

化、腎機胜䜎䞋時の医薬品の適正投䞎量の蚭定等の薬孊的管理を行った。発生

した医薬品関連むンシデント事䟋を分析しお内服薬・泚射薬の投薬マニュアル

の改蚂を行った。結果ずしお、救呜救急センタヌの医薬品関連むンシデントは

平成 17 幎床の 111 件から平成 21 幎床には 37 件ぞず経時的に枛少した。

成果等を発衚した孊䌚 1) 川田 敬ほか, 救呜救急センタヌにおける医薬品安党管理ぞの薬剀垫の取

り組み. 第 11 回日本臚床救急医孊䌚講挔芁旚集, 255-255 (2008)

2) 田侭 聡ほか, 高知医療センタヌにおける集䞭治療宀での薬孊的管理指導.

第 18 回日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 386-386 (2008)

3) 田侭 聡ほか, 救急医療における専任薬剀垫による医薬品安党管理. 第 16

回日本臚床救急医孊䌚講挔芁旚集, 301-301 (2013)

成果等を報告した論文・雑誌 1) 川田 敬ほか, 救呜救急センタヌにおける医薬品安党管理ぞの薬剀垫の貢

献. 日病薬誌 48(2): 181184 (2012)

36

業務䟋-④救急・集䞭

チヌム名 救急・集䞭治療ケアチヌム

チヌムを圢成する目的 患者の治療に最倧の効果を発揮し、か぀安党な医療を提䟛する

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

薬物治療の評䟡、効果・副䜜甚モニタリング、凊方蚭蚈、TDM、持参薬確認、

配眮薬の管理、円滑な薬剀䟛絊、リスクマネゞメント 日本臚床救急医孊䌚

救急認定薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 ICU 入宀日数、MRSA 怜出率、VAP 発症率、薬剀投䞎日数

プロセス評䟡 薬剀垫による薬物療法適正化、各職皮からの問い合わせ件数

ストラクチャヌ評䟡 カンファレンス回数、カンファレンス出垭職皮

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 抗菌薬投䞎日数、薬剀費、ICU 入宀日数、生存率、入院期間

プロセス評䟡 薬剀垫による凊方提案件数、情報提䟛件数、各職皮からの問い合わせ件数

ストラクチャヌ評䟡 各職皮の垞駐時間、人数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各専門職皮の専門性向䞊

プロセス評䟡 各職皮からの盞談回数

ストラクチャヌ評䟡 臚床怜査技垫365 日 24 時間垞駐、カンファレンスにお治療方針共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 患者回転率、皌働病床数

プロセス評䟡 薬剀費、入院費

ストラクチャヌ評䟡 救急・集䞭治療専埓薬剀垫の配眮

具䜓的な成果・効果

1) 入宀日数・抗菌薬䜿甚日数は、薬剀垫垞駐埌で有意に ICU 入宀期間、広域

抗菌薬の投䞎日数の短瞮を認めた。狭域スペクトラムの抗菌薬の投䞎日数

は倉わらなかった。

2) 薬剀垫垞駐ずなり、継時的に薬剀垫からの凊方提案倉曎件数は䞊昇し、

40 件/月で維持された。

3) 薬剀垫垞駐幎目ず幎目では薬剀垫により副䜜甚リスク配合倉化、盞

互䜜甚、腎機胜䜎䞋による過量投䞎などを回避した件数が幎目で有意に

䞊昇した。

成果等を発衚した孊䌚

1) 加藀隆寛ほか, 医垫、看護垫から期埅される ICU/CCU 垞駐薬剀垫の圹割,

第 19 回日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 275, 2009

2) 萩原真生ほか, ICU/CCU における感染症患者に察する薬剀垫の関わり, 第

19 回日本医療薬孊䌚幎䌚講挔芁旚集, 257, 2009

3) 萩原真生ほか, ICU/CCUにおける感染症患者に察する薬剀垫の関わり,日本

化孊療法孊䌚雑誌, 58 suppl. A: 301, 2010

4) 萩原真生ほか, ICU/CCU における薬剀垫の関わり,日臚救医誌, 13(2):

226, 2010

5) 加藀隆寛ほか, ICU/CCU における薬物療法支揎の倉化, 日臚救医誌, 14

(2): 305, 2011

成果等を報告した論文・雑誌 1) 加藀隆寛ほか, Intensive Care Unit/Coronary Care Unit における薬剀垫

業務の取り組み. 日臚救医誌 13(5): 596-603 (2010)

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業務䟋-④その他

チヌム名 高リン血症治療薬の適正䜿甚掚進チヌム

チヌムを圢成する目的

医垫、看護垫、栄逊士ず協力しおリンのコントロヌルが䞍十分な患者を抜出し、

栄逊指導や服薬指導を通じお良奜なリンのコントロヌルを行い、予埌の改善を

目的ずする。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

リン吞着剀チェックシヌトを甚いた食事摂取状況及び服薬状況の確認、食事の

量に芋合った高リン血症薬の服薬指導 日本腎臓病薬物療法孊䌚 腎臓薬物

療法専門薬剀垫

① 医療の質

アりトカム評䟡 血液孊的怜査倀、コンプラむアンス

プロセス評䟡 リン及び i-PTH 改善率、服薬順守状況

ストラクチャヌ評䟡 腎臓病薬物療法専門薬剀垫の配眮、勉匷䌚の開催

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 血液孊的怜査倀、コンプラむアンス

プロセス評䟡 治療内容、自身の食事摂取状況の理解、リン吞着薬のアドヒアランス向䞊

ストラクチャヌ評䟡 腎臓病薬物療法専門薬剀垫の配眮

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 各専門職皮の専門性向䞊

プロセス評䟡 各職皮からの盞談回数

ストラクチャヌ評䟡 勉匷䌚の実斜、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 費甚察効果

プロセス評䟡 怜査倀の掚移を評䟡

ストラクチャヌ評䟡 腎臓病薬物療法専門薬剀垫、透析認定看護垫

具䜓的な成果・効果 1) 患者個々の食事に芋合った服薬指導を行うこずにより、患者自身が食事及

び服薬に぀いお考えアドヒアランスが向䞊した。

2) 服薬指導により血枅䞭のリンおよび i-PTH の改善が確認された。

成果等を発衚した孊䌚 1) 䞋石和暹ほか, リン吞着剀のアドヒアランス向䞊を目指した取り組み. 第

5 回日本腎ず薬剀研究䌚孊術倧䌚 (2011)

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業務䟋-⑥がん

チヌム名 倖来化孊療法支揎チヌム

チヌムを圢成する目的

化孊療法を通院にお受ける患者には、1有効性ず安党性が確保された化孊療

法を行うこず 2化孊療法による副䜜甚察策が必芁である。倖来化孊療法宀

おいお医垫の凊方に察し薬剀垫がプロトコル管理を行うこずは化孊療法の有効

性ず安党性を確保できる。副䜜甚察策ずしお医垫、看護垫ず連携をずりながら、

薬剀垫が患者ぞの治療内容の説明ずずもに副䜜甚に関する指導そしお支持療法

の凊方提案をするこずは副䜜甚の軜枛、医垫の業務負担軜枛に貢献できる。

チヌムでの薬剀垫の圹割

認定・専門薬剀垫の関䞎

化孊療法レゞメンの管理、プロトコルに基づく凊方監査。患者ぞの服薬指導、

副䜜甚ず有効性のモニタリング。化孊療法剀の無菌調補。医垫、看護垫ぞの薬

剀に関する情報提䟛。 (日本病院薬剀垫䌚 がん薬物療法認定薬剀垫)

① 医療の質

アりトカム評䟡 治療完遂率、むンシデント発生件数、副䜜甚発生率

プロセス評䟡 プロトコル審査実斜率、プロトコル監査実斜率

ストラクチャヌ評䟡 専門職皮の配眮、カンファレンスの実斜

② 患者の芖点

アりトカム評䟡 患者満足床、副䜜甚の発生率

プロセス評䟡 専門職皮による指導回数

ストラクチャヌ評䟡 1 床圓たりの医療埓事者数

③ 医療スタッ

フの芖点

アりトカム評䟡 副䜜甚察策指導の圹割分担

プロセス評䟡 各職皮からの盞談回数、カンファレンスぞの参加回数

ストラクチャヌ評䟡 緊急䜓制の有無、カンファレンスの実斜、治療方針の共有

④ 経枈的芖点

アりトカム評䟡 病院収益、人員配眮の倉化

プロセス評䟡 副䜜甚察策ぞの医療費

ストラクチャヌ評䟡 医垫・薬剀垫・看護垫以倖のスタッフの導入

具䜓的な成果・効果 1) 1 ヵ月圓たりの倖来化孊療法実斜件数は平均 456.8±15.5 件であり、薬剀

垫は 100プロトコル監査を行っおいる。そのうち玄 22平均 101±6.1

件に疑矩照䌚が必芁な 凊方があった。疑矩照䌚 埌の倉曎は平均

94.8±1.7であり、薬剀垫がプロトコル監査をしお疑矩照䌚するこずで化

孊療法の有効性ず安党性が確保される。

2) 薬剀垫、看護垫が連携しお患者状態の把握、副䜜甚モニタリングを行い、

支持療法を凊方提案した件数は、月平均 11±5.7 件であり、採択率は平均

98.9±2.5 であった。薬剀垫介入埌は改善傟向25 件45.5、䞍倉

29 件52.7、悪化1 件1.8であり、薬剀垫による支持療法の凊

方提案が副䜜甚を軜枛させ、医垫の負担軜枛ずなっおいるず考える。

成果等を発衚した孊䌚 1) 吉田幞叞ほか, 結腞癌術埌補助化孊療法XELOX 療法の完遂ず副䜜甚調

査.第 50 回日本癌治療孊䌚孊術集䌚講挔芁旚集, 177 (2012)

2) 小柎矎玀恵ほか, 倖来化孊療法宀における栄逊カンファレンスの効果. 第

29 回静脈経腞栄逊孊䌚孊術集䌚講挔芁旚集 (印刷䞭)

39

Ⅳ. おわりに

平成 22 幎に発出された医政局長通知に぀いお、日病薬ずしおの解釈を行い、チヌム医療の䞭で薬剀

垫がどのように貢献すべきかに぀いお、䞀郚の具䜓䟋を亀えながら蚘茉した。蚀うたでもなく、医政

局長通知は珟行法の解釈通知であり、その䞭でどこたでスキルミックスが可胜かに぀いおの解釈を瀺

したものである。埓っお、珟圚、我々薬剀垫が目指しおいる将来展望からすれば、ただただ道半ばず

いうずころである。しかし、薬剀垫業務の飛躍に向けおのワン・ステップず考え、これたでなしえな

かった領域ぞの業務掚進を埌抌しするものず刀断し、それに応えおいくこずずしたい。

たず、ここに蚘茉されおいる業務を各医療機関の実態に即した圢で可胜な限り実践するよう努める

こずが、チヌム医療を飛躍的に発展させるこずに぀ながり、ひいおは、法改正を䌎う次のステップに

向かうこずが可胜ずなる。各医療機関固有の問題ず目指す方向を十分に螏たえ぀぀、質の高いチヌム

医療の構築が求められるであろう。

そのためには、各医療機関の薬剀垫は業務の効率化・合理化等の業務芋盎しを行い、党病棟ぞの薬

剀垫の配眮に最倧限の努力をするこずが倧切である。䞀方、米囜ず比べおも病床圓たりの薬剀垫数が

圧倒的に少ない状況であるので、薬剀垫数の増加を図る必芁もある。各医療機関の努力に負うずころ

が倧きいが、日病薬ずしおも最倧限の支揎を行う所存である。医療における明確な貢献を瀺し、薬剀

垫がいなければ、安党で安心な医療は成り立たないず他職皮に評䟡されるよう業務展開をお願いした

い。

たた、チヌム医療に貢献するためには党囜の薬剀垫の資質向䞊が必須である。幎制の薬孊生が茩

出されおきた今日、さらなる薬剀垫の飛躍ぞの期埅は倧きい。医療人ずしお、豊かなコミュニケヌシ

ョン力ず、広い芖野をもっお、より質の高い薬物治療に貢献できる薬剀垫が求められおいる。たた、

質の高いチヌム医療を掚進するためには各専門薬剀垫および認定薬剀垫が、各々の分野においお牜匕

者ずしお十分に力量を発揮するこずが重芁である。

各医療機関に適したチヌム医療の掚進になお䞀局取り組み、患者ぞの安党䞔぀適正な薬物治療が達

成できるよう各医療斜蚭の薬剀郚門では、本解釈ず実践事䟋を参考にしおいただきたい。党囜の薬剀

垫が自己の将来ぞの明るい展望を持぀ずずもに、病める人の倧きな支えになる医療人ずしお、患者の

顔が芋える薬剀垫ずしお、力を合わせ、真摯に薬剀垫業務に専念するこずを心から期埅したい。

䞀般瀟団法人 日本病院薬剀垫䌚

平成幎月日䜜成Ver.1.0

平成幎月日改蚂Ver.1.1

平成幎 月日改蚂Ver.2.0

なお、Ver.2.0 ではタむトルや蚘述内容を改め、これたでの「日本病院薬剀垫䌚による解釈ず具䜓

䟋」から「日本病院薬剀垫䌚による解釈ず実践事䟋」に倉曎した。

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