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Page 1: 俺たちみんな他のジャンルの音楽も聴くし、 好きなんだけど ......俺たちみんな他のジャンルの音楽も聴くし、 好きなんだけど、そういう要素や影響は一切

俺たちみんな他のジャンルの音楽も聴くし、好きなんだけど、そういう要素や影響は一切CANNIBAL CORPSEに反映させたくないんだ。俺たちは常に100%デス・メタルでないといけない。Alex Webster (Ba) インタビュアー: TxOxMxOx

-通算 12 枚目となる『Torture』リリースおめでとうございます。完成した今の気持ちを聞かせてください。

俺たちみんなアルバムの出来栄えには、かなり満足しているよ。このアルバムには俺たちが今まで書いた曲の中で最高レベルのものがいくつか入ってると言えるだろうね。

-アルバムを聴かせていただきましたが、デビュー当時からもっていたブルータル極まりない王道のデス・メタル・スタイルをブレることなく継承し続けていますね。やはりそこはこだわり抜いているのでしょうか?

そうだね。俺たちは常にバンド結成当初からの考え方でもある“ホラーな歌詞の純粋なデス・メタル”というコンセプトを貫き通している。俺たちみんな他のジャンルの音楽も聴くし、好きなんだけど、そういう要素や影響は一切 CANNIBAL CORPSE に反映させたくないんだ。俺たちは常に 100% デス・メタルでないといけない。

-1 曲目からあなた方の真骨頂といえる超高速の 2 ビートで攻め立てるアグレッシブな曲で始まったかと思えば、蛇のようにうねるリフが印象的な邪悪な曲、思わずヘッドバンギングしてしまうグルーヴィでスロー・テンポな曲までバラエティに富んだ内容となっていますが、あなた自身は今作をどのような作品にしようと心がけていましたか?

うん、俺たちは今回純粋なデス・メタル作品で、且つバラエティを持たせるためにはどうすればいいかということを考えていたんだ。そしていろんなテンポやリズム、そしてスケールの曲を書くことで、今回のような作品が出来上がった。このアルバムが凄くブルータルでヘヴィで、とても興味深いアルバムに仕上がっていると感じてもらえると嬉しいね。

-あなた方の曲調は最近のデス・メタル・バンドのように複雑すぎることなく、印象に残りやすく、いい意味でキャッチーさを兼ね備えていると感じました。この意見には同感できますか?

俺自身は複雑なデス・メタルも好きなんだけどね。でも CANNIBAL CORPSE では常に先ず作曲を大事にしている。俺たちの曲にもそこそこ複雑で演奏するのが大変なくらいの曲もあるけど、作曲において大事なのは“ヘヴィかつ印象に残る曲を書くこと”だというのが常に頭にある。“良いミュージシャンであること”の 1 つの要素として技術的に高度なことを曲の中で聴かせていくというのももちろんあるし、それによってみんなが曲に興味を持ってくれるということがあるのも事実なんだけどね。例えそのリスナーがミュージシャンじゃなかったとしても。もしかしたら高い能力を見せることよりも作曲そのものを大事にするっていうミュージシャンが少ないのかもしれないね。俺たちは曲全体を大事にしているんだ。

-曲を制作する上で気を付けていることはありますか?

一番大変なことは、純粋なデス・メタルという枠の中で、個性や特徴のある曲を書くことだと思う。俺たちは長年活動してきてたくさんの曲を書いたから、新しい曲を書く度にそのハードルは上がっていく。過去のアイディアを再利用して作曲するのはイヤだからね。例えば俺が曲を書くときは、常に完全に新しいアイディアを出すようにしているんだ。もしかしたら成功していないかもしれない。でも常にその努力はしている。他の CANNIBAL CORPSEのメンバーが曲を書くときも同じようなことを心掛けているはずだよ。

-『Torture』(拷問、苦痛の意味)という、いつにも増して残忍なアルバム・タイトルですが、今作のコンセプト、テーマがありましたら教えてください。

このアルバムはコンセプト・アルバムではないんだけど、収録されている曲の内容は拷問や死刑執行といったものが多いんだ。だから全体のテーマには沿っているだろうね。

-例えば George Fisher の早口で吐き出す、極悪かつ個性的なデス・ヴォイスが他のデス・メタルバンドにはないあなた方の特徴の 1 つですが、あなた方自身が考える CANNIBAL CORPSE ならでは特徴とは何だと思いますか?

そうだね。George の声も CANNIBAL CORPSE の大きな特徴のひとつだと思う。そして同じように他のそれぞれのメンバーも CANNIBAL CORPSE ならではの独自のサウンドを持っていると思うんだ。例えば Paul のドラミング・スタイルも聴いて直ぐに CANNIBAL CORPSE だと分かるものだと思う。そういう意味で他のメンバーも CANNIBAL CORPSEサウンドを持っているんだ。一番の特徴というか、強みっていうのは俺たちがチームとして素晴らしくまとまっていることだろうね。

-2006 年リリースの『Kill』以降の作品はすべて Erik Rutan がプロデュースを手掛けていますが、プロデューサー、Erik があなた方を惹きつけるものはどのような点でしょうか?

Erik は俺たちの親友でもあるんだ。そして彼は凄く熱心に働く。さらにデス・メタルの音作

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りを熟知している。俺たちは常に Erik のスタジオでの決断を信頼しているんだ。俺たちのアルバムを最高にヘヴィに仕上げるためにね。

-日本盤ボーナス・トラックである「Make Them Suffer」と「Evisceration Plague」のライヴ・バージョンはどちらのライヴを収録したものでしょうか?

これはニューメキシコ州のアルバカーキかコロラド州デンバーかどちらかで収録したものだね。『Global Evisceration』という DVD のために収録した映像の音源部分なんだ。

-アルバム・ジャケットですが、毎回グロテスクなアートワークで、本国では発売中止になった作品もあると聞いていますが、あなたがたがグロテスクなアートワークにこだわる理由を教えてください。

グロテスクであることはあまり重要じゃないんだよね。ダークで不吉な感じがすれば。バイオレントなアートワークで不吉な印象を受けるかもしれないし、もっと暗くて抽象的なアートワークでそういった印象を受ける場合もあるかもしれないね。それがホラーであれば基本的に俺たちは好きだけどさ。

-近年、SUICIDE SILENCE や ALL SHALL PERISH といったデス・メタルとハードコアを融合させたデスコアというムーブメントが世界中で起きていますが、このようなムーブメントをどのようにお考えですが?

そうだな。あんまりそういうのは俺は聴かないんだけど、もしもっと若い人がデス・メタル、ブラック・メタル、スラッシュ・メタルのようなエクストリーム・メタルを聴くきっかけになるんだったらそれは良いことだと思うよ。

-あなた方のサウンドは多くのデス・メタル・バンドに強い影響を与えていますが、今あなた方が注目しているバンドはいますか?

俺が好きなのは AEON、HOUR OF PENANCE、PERDITION TEMPLE だな。

-3 年前にあなたがたが来日したライヴを拝見させていただきましたが、デス・メタルの帝王たる存在感を充分過ぎる程にアピールしていましたね。日本のオーディエンスの反応には満足していますか?

日本のオーディエンスは大好きだよ。俺たちにとって日本で演奏するのは本当にわくわくすることなんだよね。日本のライブでのオーディエンスのエネルギーも凄いし、バンドに対するリスペクトも嬉しい。誰もステージにビール投げたりしないからね。そういうことが起きる国は結構あるけど日本はないよね。だからできるだけ早くまた日本に行ってプレイしたいと思ってるよ。

-日本で印象に残ったことがありましたら教えてください。

東京でのライヴは凄くワイルドだったね。何百人もの凄いメタル・ファンが俺たちと一緒に怒り狂ってたんだ。素晴らしいライヴだったよ。それに日本文化のことを知る機会もあって良かった。色んなものを食べてみたりして。観光もしたよ。

-最後に日本のファンへ向けてメッセージをお願いします。

日本の CANNIBAL COPRSE ファンに感謝の気持ちを伝えたい。サポートしてくれてありがとう! 2012 年はまた是非キミたちのために演奏しに行きたい。できるだけ早くにな!!

結成 24 年を迎える CANNIBAL CORPSE が放つ渾身の 12 作目となるフル・アルバム。この作品を聴いていてまず感じることはデビュー当時から持っていた究極のブルータリティとエクストリームなスタイルは一切ブレていないということだ。彼らの十八番である超高速の 2 ビートを駆使したハイ・テンポな曲もあれば、ゆるくねっとりとした激重のスロウ・テンポな曲があったり、たまにメロディアスなフレーズや、蛇のようにうねり絡み付くリフが飛び出したりと、非常にバラエティに富んだ内容となっている。近年のデス・メタル・バンドはテクニカルに攻めつつ、新しい要素を取り入れる傾向にあるが、彼らは独自のスタイルを断固として守り続け、さらに進化していっている。全エクストリーム・ミュージック・ファンに捧げる、他の追従を許さない、デス・メタルシーンの帝王のサウンドを必聴すべし! TxOxMxOx

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