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整形外科手術調査 2009 概要報告
公益社団法人 日本整形外科学会
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
目次
概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
集計データ数及び期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
データ数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
年齢・男女別手術数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
日本の年齢（5歳階級）・男女別人口分布・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
手術受療率・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
基本領域と部位小分類の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
基本領域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
部位小分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
肩関節・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
肘関節・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
手関節・手・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
股関節・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
膝関節・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
足関節・足・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
頚椎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
胸椎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
腰椎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
1
整形外科手術調査 2009 概要報告
概要概要概要概要
日本整形外科学会では、整形外科領域の手術の実態を把握する事を目的として、整形外科専門医を養成する
ために本学会が認定した全国の研修施設を対象にアンケート調査を実施いたしました。この調査より得られた
貴重な情報を学会内部にとどめることなく、広く皆様にご覧いただけるように本報告を作成致しました。
集計データおよび期間集計データおよび期間集計データおよび期間集計データおよび期間
調査期間：2009年（平成 21年）6月 1日~7月 31日（61日間）
回答研修施設数：1,951施設中 1,733施設 参加率 88.8%
手術数：158,674件（複数同時手術をそれぞれ 1件とカウント、加算術式は集計対象から外しました）
調査方法：調査期間中の全ての手術を webサイトを構築し入力
年齢・男女別手術数年齢・男女別手術数年齢・男女別手術数年齢・男女別手術数
手術数を男女別にみると男性 47.5％、女性 52.5％で性別による手術数の大きな違いは認められませんでし
た（図 1）。ちなみに、調査時期に最も近い 2009年 10月 1日現在の人口（※1）では、男性 48.7％、女性 51.3％
でした。
ところが、手術時の平均年令は、男性 49.3歳、女性 63.4歳と男女間で約 14歳もの大きな開きがありまし
た。同様に、高齢化率（※2）は、男性 30.6％に対して女性 57.7％と男性の 2倍近くになっていました。高齢
化の傾向は図 2、3に示すように、男性の 50歳以上の手術数は 53.8％で約 1/2であるのに対して、女性は 80.7％
と約 4/5となってました。
年齢（5歳階級）の男女別手術数の分布は、男女とも 15～19歳に小さなピークがあり、男性は 60～64歳、
女性は 75～79 歳が最大のピークでした。女性はピークに向かって加齢と共に増加する山型の分布でしたが、
男性は比較的平坦な分布でした（図 4）。
図 1．男女別手術数
男性
47.5%女性
52.5%
0
2
4
6
8
10
12
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20 ～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35 ～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
5 9歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75 ～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90 ～
94歳
95～
99歳
100歳
以上
（手術
数：％
）
男性
女性
男女計
男性
38.0%
23.2%
8.1%14.2%
16.4%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
23.1%
34.7%
4.0%
22.9%
15.4% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
図 2．男性の年齢 5階層別手術数 図 3．女性の年齢 5階層別手術数
図 4．年齢（5歳階級）・男女別手術数
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2
手術受療率手術受療率手術受療率手術受療率
年齢による手術施行の分布を見るために 5 歳年齢階級別に手術数を人口で除したものを手術受療率として
表しました（図 5）。
整形外科手術全体では、15～19 歳に小さなピークがありその後減少し、加齢と共に 75～79 歳の最大のピ
ークに向かって増加していきます。80歳以上では高い値を保ったままでした。50～54歳の手術受領率が平均
値に近い値で、以降加齢と共に増加していきました。
男女別での分布の特徴は、49歳までは男性の手術受療率が女性を上回っていますが、50歳を過ぎると女性
のほうが大きくなります。特に、5～44歳では男性が女性の 2倍以上、70歳以上では女性が男性の 1.5 倍以
上の値となっていました。
図 5．年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
0.50
1.00
1.50
2.00
2.50
3.00
3.50
4.00
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
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基本領域基本領域基本領域基本領域・・・・部位小分類部位小分類部位小分類部位小分類別手術数別手術数別手術数別手術数
本報告では、主に首から腰および四肢の運動器を扱う整形外科として、移動をするための「下肢」、箸を持
ったり服を着たりする生活動作のための「上肢」、体を支え情報伝達の中核となる「脊椎・脊髄」、および、「そ
の他」と手術部位を分類して「基本領域」といたしました。
基本領域別の手術数は、上肢 34.3％、下肢 49.9％、脊椎・脊髄 14.3％でした。
部位小分類別の手術数は、肩関節 6.2％、肘関節 6.1％、手関節・手 22.1％ 、股関節 19.0％、膝関節 19.8％、
足・足関節 11.1％、頚椎 3.1％、胸椎 1.4％、腰椎 9.8％ でした（図 10）。
【【【【出典・出典・出典・出典・用語】用語】用語】用語】
※1：総務省 統計局統計調査部国勢統計課 人口推計
年齢（各歳），男女別人口及び人口性比－総人口，日本人人口(平成 21年 10月 1日現在)
※2：高齢化率＝65歳以上手術数／総手術数×100
図 10．基本領域・部位小分類別手術数
膝関節
19.8%
股関節
19.0%
足・足関節
11.1%肩関節
6.2%
手関節・手
22.1%
胸椎
1.4%頚椎3.1%
腰椎9.8%
肘関節
6.1%
上肢34.3%
下肢49.9%
脊椎・脊髄14.3%
その他1.5%
基本領域 部位小分類
上肢
肩関節
肘関節
手関節・手
下肢
股関節
膝関節
足関節・足
脊椎・脊髄
頚椎
胸椎
腰椎
その他
顔面・頭蓋（下顎骨、顔面および頭蓋骨）
胸郭（胸骨、肋骨）
仙椎
骨盤（臼蓋部は股関節） ※図は、BodyParts3D, Copyright© 2008
（ライフサイエンス統合データベースセンター）を利用
図 9．基本領域と部位小分類
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集計データ数及び期間
調査期間 平成 21年 6月 1日~7月 31日（61日間）
データ入力期間 平成 21年 7月 1日~12月 31日（184日間）
調査依頼施設数 1,978施設（日本整形外科学会認定専門医研修施設）
認定辞退施設 10施設（調査期間中に認定辞退を申し出た施設）
手術非実施施設 6施設（リハ・肢体不自由施設で手術を行っていない施設）
手術実施不可となった施設 11施設（診療体制の変更や麻酔医不在で手術ができなくなった施設）
回答研修施設数 1,951施設中 1,733施設 参加率 88.8%
手術総数 158,674件
※参加率：データ入力施設数÷（調査依頼施設数－認定辞退－手術非実施－手術実施不可）×100
調査方法
調査期間中の全ての手術を webサイトを構築し入力
データ数
総データ数は 145,440例で、その内「脊髄誘発電位測定加算」、「創外固定器加算」、「画像等手術支援加算」
を集計しない術式として 145,334例を集計対象としました。1例の手術で複数の箇所を同時に施行する場合も
あったので表 1に内訳を示します。
以下本報告書では、複数同時手術を行っても 1つとカウントする手術件数の単位を「例」、複数同時手術を
別々にカウントする手術数の単位を「件」とします。
表 1：解析対象手術件数および手術数
単位：例 単位：件
手術件数 （％） 手術数 （％）
１つだけの手術 133,751 92.0 133,751 84.3
同時２つの手術 10,205 7.0 20,410 12.9
同時３つの手術 1,074 0.7 3,222 2.0
同時４つの手術 229 0.2 916 0.6
同時５つの手術 75 0.1 375 0.2
合計 145,334 100.0 158,674 100.0
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年齢・男女別手術数
男女
総手術数 158,674例に対し男性 47.5％、女性 52.5％（性比 90.5％※）で性別による手術数の大きな違いは
認められませんでした（図 6）。
※性比 ＝ 男性手術数 ÷ 女性手術数 × 100（単位：％）
平均年齢・高齢化率
ところが、手術時の平均年令は、男性 49.3歳、女性 63.4歳と男女間で約 14歳もの大きな開きがありまし
た。同様に、高齢化率（※）は、男性 30.6％に対して女性 57.7％と男性の 2倍近くになっていました（図 7、
8）。
※高齢化率＝65歳以上手術数（人口）／総手術数（人口）×100
男女別年齢分布
図 9に示す年齢（5歳階級）の男女別手術数の分布は、男女とも 15～19歳に小さなピークがあり、男性は
60～64 歳、女性は 75～79 歳が最大のピークでした。女性はピークに向かって加齢と共に増加する山型の分
布でしたが、男性は比較的平坦な分布でした。
図 6．男女別手術数 図 7.．男性の年齢 5階層別手術数 図 8.．女性の年齢 5階層別手術数
男性
47.5%女性
52.5%
男性
16.4%
14.2%8.1%
23.2%
38.0%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
23.1%
15.4%
22.9%
4.0%
34.7%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0
2
4
6
8
10
12
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29 歳
30～
34 歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74 歳
75～
79 歳
80～
84 歳
85～
89歳
90～
94歳
95～
99歳
100
歳以
上
（手
術数
：％）
男性
女性
男女計
図 9．年齢（5歳階級）・男女別手術数
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日本の年齢（5歳階級）・男女別人口分布
年齢・男女別の手術数の分布を示しましたが、これは人口の分布に影響されます。そこで、年齢別の手術施
行の可能性の分布を見るために、後に述べる手術数を人口で除した手術受療率を定義しました。
まず、計算に用いた年齢・男女別の人口を図 10 に示します。総務省 統計局統計調査部国勢統計課 人口
推計 年齢（各歳），男女別人口及び人口性比－総人口，日本人人口(平成 21年 10月 1日現在)を採用しまし
た。
図 11に男女別、図 12、13に年齢 5階層の人口を示します。
男性 48.7％、女性 51.3％（性比 95.0％）で、高齢化率は、男性 20.0％、女性 25.4％でした。
調査開始時と同じ 2009年 6月 1日の人口データも公開されていますが、年齢の上限が 85歳以上までしか
ないので、高齢化率の高い本調査の結果から不採用として、4ヶ月違いの上限が 100歳以上の本データを採用
しました。そして、手術受療率を計算する上で、千人単位のデータであり 5歳階級の上限を 95歳以上とする
と有効数字が 2桁になるので 90歳以上としました。
図 10．日本の年齢（5歳階級），男女別推計人口
男性48.7%
女性
51.3%
図 11．男女別人口 図 12．男性の年齢 5階層別人口 図 13．女性の年齢 5階層別人口
男性
45.1%20.9%
14.0%8.4%
11.6% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
12.4%
13.0% 12.7%
20.3% 41.6%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
（単
位：％
）
男性
女性
男女計
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手術受療率
5歳年齢階級別に手術数を人口で除したものを手術受療率として図 14に示します。単位は、件／千人です。
男女とも 15～19歳に小さなピークがありその後減少し、加齢と共に 75～79歳の最大のピークに向かって
増加していきます。50～54 歳の手術受領率が平均値に近い値で、以降加齢と共に増加していきました。ピー
クを過ぎた 80歳以上でも高い値を保ったままでした。
男女別での分布の特徴は、49歳までは男性の手術受療率が女性を上回っていますが、50歳を過ぎると女性
のほうが大きくなります。特に、5～44歳では男性が女性の 2倍以上、70歳以上では女性が男性の 1.5 倍以
上の値となっていました。
人口の統計では 14歳以下（年少人口）、15～65歳（生産年齢人口）、65歳以上（老齢人口）の 3階級が良
く利用されますが、本報告では手術受療率の平均値付近の 50 歳と最大のピークの 75 歳に区切りを入れ、14
歳以下、15～49歳、50～65歳、65～74歳、75歳以上の 5階級としました。
図 14．年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
0.26 0.
72 1.
09 1.
44
0.9
1
0.9
2
0.9
5
0.9
7
1.0
0
1.09
1.1
8
1.3
7
1.47
1.5
9 1.87 2.1
2
2.0
5
1.96
1.91
0.25
0.4
0
0.5
4
0.72
0.33
0.32
0.35
0.4
1
0.5
1 0.71 1
.22 1.46
1.5
8 2.0
0
2.8
2
3.48
3.3
6
3.3
4
3.2
9
0.50
1.00
1.50
2.00
2.50
3.00
3.50
4.00
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
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基本領域と部位小分類の定義
本報告では、主に首から腰および四肢の運動器を扱う整形外科として、移動をするための「下肢」、箸を持
ったり服を着たりする生活動作のための「上肢」、体を支え情報伝達の中核となる「脊椎・脊髄」、および、「そ
の他」と手術部位を分類して「基本領域」といたしました。
さらに、基本領域『上肢』を「肩関節」・「肘関節」・「手関節・手」、『下肢』を「股関節」・「膝関節」・「足関
節・足」、『脊椎・脊髄』を「頚椎」・「胸椎」・「腰椎」として分類し部位小分類としました。
詳しくは、「肩関節」は鎖骨・肩甲骨を含む肩関節～上腕骨－近位まで、「肘関節」は上腕骨－骨幹～前腕骨
－骨幹、「手関節・手」は前腕骨－遠位～手、「股関節」は骨盤－臼蓋部～大腿骨－骨幹、「膝関節」は大腿骨
－遠位～下腿骨－骨幹、「足関節・足」は下腿骨－遠位～足、「頚椎」は頭－頚椎～頚椎、「胸椎」は頚－胸椎
～胸－腰椎、「腰椎」は腰椎のみと分類しました（図 15）。
基本領域基本領域基本領域基本領域 部位小分類部位小分類部位小分類部位小分類
上肢上肢上肢上肢
肩関節肩関節肩関節肩関節
肘関節肘関節肘関節肘関節
手関節・手手関節・手手関節・手手関節・手
下肢下肢下肢下肢
股関節股関節股関節股関節
膝関節膝関節膝関節膝関節
足関節・足足関節・足足関節・足足関節・足
脊椎・脊髄脊椎・脊髄脊椎・脊髄脊椎・脊髄
頚椎頚椎頚椎頚椎
胸椎胸椎胸椎胸椎
腰椎腰椎腰椎腰椎
その他その他その他その他
顔面・頭蓋（下顎骨、顔面および頭蓋骨）
胸郭（胸骨、肋骨）
仙椎
骨盤（臼蓋部は股関節）
図は、BodyParts3D, Copyright© 2008（ライフサイエンス統合データベースセンター）を利用
図 15．基本領域と部位小分類
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基本領域
手術数
基本領域別の手術数は、上肢 34.36％、下肢 49.9％、脊椎・脊髄 14.3％となっていました（図 16）。
手術数から見た上肢の特徴は、男性が多く、平均年齢、高齢化率が低めであったことです。下肢は、女性が
多く、女性の平均年令、高齢化率が最も高い値でした。脊椎は、男性が多い事が挙げられました（表 2）。
表 2．基本領域・男女別の手術数、平均年齢、高齢化率
手術数（％） 平均年齢（歳） 高齢化率（％） 基本領域
全手術数
（％） 男性 女性
性比
（％） 男性 女性 計 男性 女性 計
上肢 34.3 54.2 45.8 118.4 43.0 58.4 50.0 20.4 45.0 31.7
下肢 49.9 39.5 60.5 65.2 50.3 66.0 59.8 32.0 64.1 51.4
脊椎・脊髄 14.3 58.4 41.6 140.3 60.8 63.5 61.9 49.5 60.7 54.2
その他 1.5 58.6 41.4 141.6 53.7 57.0 55.1 36.5 43.9 39.6
合計 100.0 47.5 52.5 100.0 49.3 63.4 56.7 30.6 57.7 44.9
※手術数（％）の男性、女性は、基本領域のそれぞれの手術数を 100％とした値
手術受療率
図 17に基本領域別の手術受療率を示します。手術受療率の分布から見た上肢の特徴は、10～14歳に小さな
ピークがあり、加齢と共に 70～74歳のピークに向かって増加し、その後減少していきました。下肢では、15
～19歳に小さなピークがあり、加齢と共に増加しいきました。脊椎・脊髄では、加齢と共に 70～74歳のピー
クに向かって増加し、その後減少していきました。
図 16．基本領域別手術数
その他1.5%
脊椎・脊髄
14.3%
上肢
34.3%
下肢
49.9%
図 17．基本領域別手術受療率
0.00
0.50
1.00
1.50
2.00
2.50
3.00
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
（件
／千
人）
上肢
下肢
脊椎・脊髄
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部位小分類
手術数
上肢では、手関節・手 64.3％、肩関節 18.0％、肘関節 17.7％でした（図 18）。下肢では、膝関節 39.6％、
股関節 38.1％、足関節・足 22.3％でした（図 19）。脊椎・脊髄では、腰椎 68.8％、頚椎 21.5％、胸椎 9.7％
でした（図 20）。
部位小分類別の特徴を表 3にまとめました。男性が多い部位小分類は、肩関節、肘関節、足関節・足、頚椎、
腰椎でした。女性が多いのは股関節、膝関節でした。平均年齢、高齢化率は男性の肘関節が最も低く、女性の
股関節が最も高い値でした。
表 3．部位小分類・男女別の手術数、平均年齢、高齢化率
手術数（％） 平均年齢（歳） 高齢化率（％） 部位小分類
全手術数
（％） 男性 女性
性比
（％） 男性 女性 計 男性 女性 計
肩関節 6.2 62.9 37.1 169.8 47.7 61.9 53.0 21.9 53.0 33.4
肘関節 6.1 62.3 37.7 165.6 33.3 48.0 38.8 15.8 38.2 24.2
手関節・手 22.1 49.5 50.5 98.2 44.6 59.8 52.3 21.5 44.8 33.2
股関節 19.0 26.0 74.0 35.2 63.0 74.1 71.2 58.6 78.3 73.2
膝関節 19.8 41.8 58.2 71.7 47.3 61.6 55.6 27.6 59.4 46.1
足関節・足 11.1 58.3 41.7 139.8 44.4 52.7 47.9 17.4 32.7 23.7
頚椎 3.1 65.9 34.1 193.2 62.3 64.4 63.0 50.5 58.9 53.4
胸椎 1.4 48.2 51.8 92.9 56.6 53.7 55.1 45.7 50.5 48.2
腰椎 9.8 57.5 42.5 135.1 60.7 64.9 62.5 49.6 62.9 55.3
その他 1.5 58.6 41.4 141.6 53.7 57.0 55.1 36.5 43.9 39.6
合計 100.0 47.5 52.5 100.0 49.3 63.4 56.7 30.6 57.7 44.9
※手術数（％）の男性、女性は、部位小分類のそれぞれの手術数を 100％とした値
以下に、部位小分類毎の平均年齢、高齢化率、男女別手術件数、年齢 5階層別手術数、手術受療率を示しま
す。
図 18．上肢の手術数 図 19．下肢の手術数 図 20．脊椎・脊髄の手術数
肘関節17.7%
手関節・手
64.3%
肩関節18.0%
足・足関節
22.3% 膝関節39.6%
股関節38.1%
胸椎9.7%
腰椎68.8%
頚椎21.5%
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
11
肩関節（全手術数：6.2％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 44.7 61.9 53.0 歳
高齢化率 21.9 53.0 33.4 ％
女性
37.1%男性
62.9%
図 21．肩関節
男女別手術数
図 22．肩関節
男性の年齢 5階層別手術数
図 23．肩関節
女性の年齢 5階層別手術数
図 24．肩関節
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
0.02
0.04
0.06
0.08
0.10
0.12
0.14
0.16
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
男性
15.2%
47.9%26.7%
6.8% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
27.1%
18.1%
26.9%
25.9% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
12
肘関節（全手術数：6.1％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 33.3 48.0 38.8 歳
高齢化率 15.8 38.2 24.2 ％
図 25．肘関節
男女別手術数
図 26．肘関節
男性の年齢 5階層別手術数
図 27．肘関節
女性の年齢 5階層別手術数
図 28．肘関節
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性37.7%男性
62.3%
男性
9.7%
36.8%
32.1%
15.3%
6.1% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
17.1%
25.9%
16.0%
19.9%
21.1% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.05
0.10
0.15
0.20
0.25
0.30
0.35
0.40
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
13
手関節・手（全手術数：22.1％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 44.6 59.8 52.3 歳
高齢化率 21.5 44.8 33.2 ％
図 29．手関節・手
男女別手術数
図 30．手関節・手
男性の年齢 5階層別手術数
図 31．手関節・手
女性の年齢 5階層別手術数
図 32．手関節・手
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性50.5%
男性49.5%
男性
13.4%9.6%
45.3%23.7%
8.0% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
24.1%
16.2%
35.4%
20.7% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.10
0.20
0.30
0.40
0.50
0.60
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
14
股関節（全手術数：19.0％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 63.0 74.1 71.2 歳
高齢化率 58.6 78.3 73.2 ％
図 33．股関節
男女別手術数
図 34．股関節
男性の年齢 5階層別手術数
図 35．股関節
女性の年齢 5階層別手術数
図 36．股関節
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性
74.0%
男性
26.0%
男性
18.9%
6.0%
17.4%
17.9%
39.7%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
17.9%
14.6%
60.4%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.50
1.00
1.50
2.00
2.50
3.00
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
15
膝関節（全手術数：19.8％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 47.3 61.6 55.6 歳
高齢化率 27.6 59.4 46.1 ％
図 37．膝関節
男女別手術数
図 38．膝関節
男性の年齢 5階層別手術数
図 39．膝関節
女性の年齢 5階層別手術数
図 40．膝関節
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性
58.2%
男性
41.8%
男性
14.3%
5.3%
46.9%
20.1%
13.3% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
26.1%
19.2%
18.3%
33.2%
0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.0
1
0.0
6
0.1
6
0.3
9
0.21
0.21
0.20
0.19
0.19
0.19
0.20
0.21
0.21
0.2
4
0.2
8 0.37
0.35
0.2
5
0.1
2
0.0
1
0.0
4
0.1
4
0.3
9
0.1
0
0.0
7
0.0
8
0.0
9
0.1
1
0.1
4
0.19
0.2
4
0.3
1 0.46
0.7
4
1.0
2
0.75
0.35
0.21
0.20
0.40
0.60
0.80
1.00
1.20
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
16
足関節・足（全手術数：11.1％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 44.4 52.7 47.9 歳
高齢化率 17.4 32.7 23.7 ％
図 41．足関節・足
男女別手術数
図 42．足関節・足
男性の年齢 5階層別手術数
図 43．足関節・足
女性の年齢 5階層別手術数
図 44．足関節・足
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性
41.7%男性
58.3%
男性
10.9%6.7%
50.5%25.5%
6.5% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
19.4%
6.0%
30.9%
30.4%
13.2% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.05
0.05
0.1
4
0.2
5
0.15
0.1
7
0.1
8
0.19
0.1
8 0.2
0
0.2
1
0.2
1
0.19
0.16
0.16
0.16
0.1
1
0.0
9
0.09
0.0
3
0.0
4
0.09
0.1
1
0.0
6
0.0
7
0.0
6 0.08
0.1
0
0.11 0.1
5 0.1
8
0.1
8
0.19
0.1
6
0.15
0.11
0.08
0.0
4
0.05
0.10
0.15
0.20
0.25
0.30
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
17
頚椎（全手術数：3.1％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 62.3 64.4 63.0 歳
高齢化率 50.5 58.9 53.4 ％
図 45．頚椎
男女別手術数
図 46．頚椎
男性の年齢 5階層別手術数
図 47．頚椎
女性の年齢 5階層別手術数
図 48．頚椎
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性
34.1%男性
65.9%
男性
29.1%
16.6%
32.2%
21.4% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
30.5%
12.7%
26.5%
28.4% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.02
0.04
0.06
0.08
0.10
0.12
0.14
0.16
0.18
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
18
胸椎（全手術数：1.4％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 56.6 53.7 55.1 歳
高齢化率 45.7 50.5 48.2 ％
図 49．胸椎
男女別手術数
図 50．胸椎
男性の年齢 5階層別手術数
図 51．胸椎
女性の年齢 5階層別手術数
図 52．胸椎
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性
51.9%
男性
48.1%
男性
25.2%
6.2%
22.4%
25.5%
20.6% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
23.8%
14.0%
20.2%
15.1%
26.9% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
0.06
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科手術調査 2009
19
腰椎（全手術数：9.8％）
男性 女性 男女計 単位
平均年令 60.7 64.9 62.5 歳
高齢化率 36.5 43.9 39.6 ％
図 53．腰椎
男女別手術数
図 54．腰椎
男性の年齢 5階層別手術数
図 55．腰椎
女性の年齢 5階層別手術数
図 56．腰椎
年齢（5歳階級）・男女別手術受療率
女性
42.5%男性
57.5%
男性
27.5%
27.3%
35.1%
8.7% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
女性
35.8%
19.1%
30.9%
13.1% 0～14歳
15～49歳
50～64歳
65～74歳
75歳以上
0.05
0.10
0.15
0.20
0.25
0.30
0.35
0.40
0～
4歳
5～
9歳
10～
14歳
15～
19歳
20～
24歳
25～
29歳
30～
34歳
35～
39歳
40～
44歳
45～
49歳
50～
54歳
55～
59歳
60～
64歳
65～
69歳
70～
74歳
75～
79歳
80～
84歳
85～
89歳
90歳
以上
(件/千
人)
男性
女性
男女計
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