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STEP11 今回から「ビューポート」を利用し、「ペーパー空間」の「レイアウト」を覚えます。STEP9で モデル空間での印刷と縮尺について勉強しました。 しかし、オブジェクトが図面枠内に入り きらなかったとき、部分詳細図など異なる縮尺の図面を一枚の図面に納めたいとき。 一つのデータに多くの図面を並べて保存したいときに、このレイアウトの手法を活用します。 ペーパー空間とモデル空間のイメージ 図面 モデル 空間 ューポ ート(1: ューポ ート(5: 図枠: ペーパー空間 -1- 「ペーパー空間」ではビューポートを使って、「モデル空間」に作成した図形を表示したり、 図面枠や凡例を配置するのに利用します。「ペーパー空間」では「レイアウト」として印刷の 設定を保存することが出来ます。「レイアウト」タブは名前を付けて追加することが出来ます。 用紙の境界や印刷可能な領域が表示され、実際印刷される図面のイメージを表示します。

STEP11 今回から「ビューポート」を利用し、「 …side-edge.com/STEP11.pdfSTEP11 今回から「ビューポート」を利用し、「ペーパー空間」の「レイアウト」を覚えます。STEP9で

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STEP11

今回から「ビューポート」を利用し、「ペーパー空間」の「レイアウト」を覚えます。STEP9で

モデル空間での印刷と縮尺について勉強しました。 しかし、オブジェクトが図面枠内に入り

きらなかったとき、部分詳細図など異なる縮尺の図面を一枚の図面に納めたいとき。

一つのデータに多くの図面を並べて保存したいときに、このレイアウトの手法を活用します。

ペーパー空間とモデル空間のイメージ

図面:モデル空間

ビューポート(1:1)

ビューポート(5:1)

図枠:ペーパー空間

-1-

「ペーパー空間」ではビューポートを使って、「モデル空間」に作成した図形を表示したり、

図面枠や凡例を配置するのに利用します。「ペーパー空間」では「レイアウト」として印刷の

設定を保存することが出来ます。「レイアウト」タブは名前を付けて追加することが出来ます。

用紙の境界や印刷可能な領域が表示され、実際印刷される図面のイメージを表示します。

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実際にレイアウトの手順を解説します。

下の図面はモデル空間に、平面図と断面図を縦2箇所、横1箇所書き終わったところです。

凡例も用意してあります。A1サイズの用紙に縮尺1/50で納めたいのですが、1枚に入りきら

ないので、中央の通芯を境に2枚に分けてレイアウトします。

モデル空間の作図

「レイアウト1」タブを左クリック

「レイアウト1」のペーパー空

間に移動しました。このときに

表示されている範囲は横300、

縦200程度の狭い範囲です。

〔ツール〕→〔オプション〕のレイアウトの要素ここにチェックを入れると用紙に背景が表示されます

チェックを入れた場合 チェックをはずした場合

1

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「レイアウト1」タブを右クリック→ページ設定管理

「修正」→ページ設定 (STEP9_P2と同じ)

※特に用紙のサイズ、と印刷

の縮尺は忘れないように!

2

図枠を作成(他の図面から貼り付)

3

過去に書いた図面の中から

1/50の図枠を〔基点コピー〕

→〔貼り付け〕で配置します。

縮尺が合わないときは尺度変

更で調整します。

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※今回は下図のように平面図と断面図を2枚ペーパー空間に配置します

平面図

断面図(縦)

断面図(横)

ビューポートを作成

4

〔表示〕→〔ビューポート〕

→〔1ビューポート〕で平面図

を配置するエリアに、長方形

を描く要領でビューポートを

作成する。

(※このとき、モデル空間のオブジ

ェクト全体が表示される)

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ビューポートをアクティブにする

5

作成したビューポートの内側で

ダブルクリック又はステータスバ

ーの「ペーパー」をクリックすると

モデル空間を編集できるようにな

ります。その際はビューポートの

枠が太く表示され、UCSアイコ

ンが枠の左下に表示されます。

 ビューポートの外側でダブルク

リック又はステータスバーの「モ

デル」をクリックすると、再びペー

パー空間に戻って編集すること

が出来ます。

画面の表示を大まかに合わせる

6

(※ここをクリックしてペーパー空間と

モデル空間の編集を切り替える)

ズームコマンドやパンを利用して

配置する表示を大まかにあわせ、

ペーパ空間に戻ります。

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ビューポートのプロパティを編集

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ペーパ空間に戻り,オブジェクトプロパティ管

理を表示し、ビューポートを選択します。

 「カスタム尺度」を「1」に書き換え、「ビューを

ロック」を「はい」にします、これで、ペーパー

空間と

ビューポートの表示尺度が統一されました。

(※先にこの数値を1に書き換える)

(ビューが動かないように「はい」に)

ビューポートの調整

8

ビューポートは、グリップで広げ

たり、移動やコピーが可能です

図面枠の中に納まるように微調

整します。 これで、平面図が配

置されました。

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横断面図の配置

9

次に、平面図の下に断面図を配置

します

平面図のビューポートを真下にコピ

ーします

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ビューポートの調整

グリップで横断面図が入るところ

まで、ビューポートを下げます。

 移動コマンドを使って図面枠内

に配置します。

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縦断面図の配置

同様に、平面図のビューポートを右側にコピーして、縦断面図を配置し調整します。

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ペーパー空間に凡例・通芯の配置

凡例、通芯、断面記号などをペーパー空間に配置します

(※レイアウトタブを右クリックして名前をつけておきましょう。

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次のレイアウトを作成

レイアウトタブを右クリック「移動又はコピー」からシートをコピーします。

ビューポートをグリップと移動コマンドを使って隣のエリアを表示させます。

凡例、通芯などを書き換え、2枚目のレイアウトが出来ます。

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レイアウトのテクニック

1, ビューポートの枠は印刷されない補助線で描くと良いでしょう

2, 詳細図を配置するにはオブジェクトプロパティ

管理のビューポートの「カスタム尺度」を調整し

ます。

例) 1/50図面に1/20の詳細図を配置する。

   「カスタム尺度」・・・50/20

   1/30図面に1/200の図面を配置する。

   「カスタム尺度」・・・30/200

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STEP11

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3, ビューポートフリーズ

ビューポートをアクティブにして画層のコントロールBOXから、ビューポートごとにフリーズ

する画層を指定することが出来ます。

4, 詳細図の線種尺度

(※線種設定でここにチェックを入れると、ビューの表示尺度

を変更しても、破線の表示ピッチを自動調整します。

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STEP11

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5, ビューポートごとのプランビュー

ビューポートは、それぞれがプランビュー(カメラの位置)を維持することが出来ます。

これによって、1枚の図面を様々な角度から表現することが出来ます。

6, レイアウトの連続印刷

レイアウトでページ設定が正しく

設定されていれば、レイアウトタ

ブをShiftキー又はCtrlキーで複

数選択→右クリック→選択したレ

イアウトをパブリッシュ で右の画

面から、それぞれのレイアウトを

印刷することが出来ます。

Ctrlキー又はShiftキーを押しながら選択→選択したレイアウ

トをパブリッシュ(旧バージョンでは選択したレイアウトを印刷)

このボタンを押せば印刷開始します。

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7, 他の図面のレイアウトをコピー

Auto CADでは、レイアウト上のオブジェクトも「編集」

→「基点コピー」から貼り付けることが出来ます。ビュー

ポートもコピーできますが貼り付けた時点では、オブジ

ェクトの表示が「いいえ」になっています。オブジェクト

プロパティから「はい」に変更してください。

他の図面のレイアウトも、AutoCAD Designcenterから

取り込現在の図面に取り込むことが可能です。