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0. Pro/ENGINEERの起動
0.1 ログインとログアウト
注意:電源スイッチには触れないこと!
0.1.1 スクリーンセーバーの解除
マウスを軽く動かすと,ディスプレイのLED表示が橙色から緑色に変り,画面の焼き付き防止の
スクリーンセーバーが解除されます.
0.1.2 [ログイン名]の入力
[ようこそ!]と端末番号が表示され,[ログイン名]の入力を促すボックスが現れます.ここに,
自分のID番号を入力し,[了解]ボタンをマウスでクリックするか,Enterキーをhitします.
注意:数字をテンキーから入力する際は,テンキー 上部中央左端のNumLockキーのLEDが点灯していることを
確認して入力します.点灯していない場合は,NumLockキーを押すとLEDが点灯します.
0.1.3 パスワードの入力
パスワードの入力を促すボックスが現れます.ここに,自分のパスワードを入力し,[了解]ボタ
ンをマウスでクリックするか,Enterキーをhitします.
注意:パスワードの入力の際は,IDとは異なり,入力された文字は表示されません.間違えた場合は,正しいパス
ワードが入力されるまでボックスが現れます.
0.1.4 X-Windowシステムの起動
正常にログインできたら,X-Windowシステムが起動します.
0.1.5 X-Windowシステムの終了とログアウト
・[ルートウィンドウ]で,マウスを右クリックすると,[ルートウィンドウメニュー]が表示され,一番
下にある[ログアウト]を選択します.
・[確認ウィンドウ]で,[了解]ボタンをクリックすると,起動時に現れた[ログインウィンドウ]が表
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示されます.これで,正常にログアウトできたことになります.
注意:ログアウト後,電源スイッチには触れないこと!
0.2 Pro/ENGINEERの起動と終了
0.2.1 端末エミュレータの起動(初回のみ)
端末エミュレータの起動は,初めてログインした時のみ必要です.
(端末エミュレータを閉じた場合は,次回,端末エミュレータを起動する必要があります.)
Pro/ENGINEERの起動には,まず,端末エミュレータを起動します.
・[ルートウィンドウ]で,マウスを右クリックすると,[ルートウィンドウメニュー]が表示され,中ほど
にある[端末エミュレータ]を選択します.すると,端末エミュレータが起動します.
端末エミュレータは,Microsoft Windowsでいえば[コマンド プロンプト](Windows NT,2000)[MS-DOSプロンプ
ト](Windows 95/98/Me)に相当します.
端末エミュレータを終了するには,exitコマンドを用いますが,終了する必要はありません.
0.2.2 Pro/ENGINEERの起動
起動した端末エミュレータには,端末番号を表示したプロンプトが表示されます.
Pro/ENGINEERは,
pro2001[Enter]
で起動します.
0.2.3 Pro/ENGINEERの終了
Pro/ENGINEERの終了は,メニューバーの左端にある[ファイル(F)]メニューから[終了]を選びます.
終了する前に,ファイルを保存することを忘れないように!
ワーキングディレクトリ
必ず設定してください.たとえば,複数の部品のソリッドモデルを作成し,それを組み立てる(ア
センブルする)場合があります.このような場合、複数の部品のファイルやアセンブルしたファイル
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をひとつのディレクトリに置くと便利です.Microsoft Windowsの場合も同じです.
ディレクトリ(Microsoft Windowsのフォルダに対応)を作るためには,端末エミュレータでmkdirコ
マンド(Microsoft WindowsのMS-DOSプロンプトの場合,mdコマンド)を用います.たとえば,
ishidaというディレクトリを作る場合,
mkdir ishida[Enter]
と入力します.
このishidaというディレクトリをワーキングディレクトリとして作業する方法は大きく分けて二つあ
ります.次に,その二つの方法を示します.
第一の方法第一の方法第一の方法第一の方法
ユーザーディレクトリ(UNIXシステムにログオンした際のディレクトリ)からPro/ENGINEERを起
動した場合,ishidaというディレクトリをワーキングディレクトリとして設定する場合,作業開始の前
に,メニューバーの左端にある[ファイル(F)]メニューから[ワーキングディレクトリ(W)]の項目を選
び,ishidaというディレクトリを選びます.以後の作業は,ishidaというディレクトリ内で行われます.
第二の方法第二の方法第二の方法第二の方法
ishidaというディレクトリにchdirコマンド(Microsoft WindowsのMS-DOSプロンプトの場合,cdコマ
ンド)で移動した後,Pro/ENGINEERを起動します.なお,ishidaというディレクトリに移動するため
には,
chdir ishida[Enter]
と入力します.
注意:上の二つの方法は厳密には同じではありません.しかし,設計製図Iで行う範囲の作
業では同じと考えて差し支えありません.
三つボタンマウス
UNIX系のシステムでは,三つボタンマウスが一般的です.Pro/ENGINEERの場合の三つボタ
ンマウスの機能は,描画用ウィンドウにカーソルがある場合,[Ctrl]キーとの組み合わせで次のよ
うな機能があります.
いずれも,[Ctrl]キーとマウスボタンを押し続けて,
・[Ctrl]キー + 左ボタン:Dynamic Zoom
・[Ctrl]キー + 中ボタン:Dynamic Rotate
・[Ctrl]キー + 右ボタン:Dynamic Pan
です(図0.1参照).
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図0.1 Ctrlキーとマウスボタン
図0.2 Pro/ENGINEERの画面
メッセージエリアの役割と重要性
Pro/ENGINEERの画面 上部には,メニューバー.その下には,ツールバーがあります.ツー
ルバーの下には,メッセージエリアがあります(図0.2).図0.3にツールバーの詳細を示します.
メニューバーやツールバーの使い方などは通常のWindowsアプリケーションと同じです.ただ,
メッセージエリアには常に注意をはらっておく必要があります.
一般的なWindowsアプリケーションでも,間違った操作をした場合に警告音が鳴りますが,音だ
けだとどんな操作ミスをやったのかわからない場合があります.
Pro/ENGINEERなどのCADソフトなどの大型のアプリケーションソフトの場合,ほとんどメッセー
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:ファイル管理ツールバー
印刷指定保存保存
(ファイル)オープン新しいオブジェクトを作成
:ビュー表示ツールバー
ズームアウトズームインスクリーンを再ペイント
保存したビューリスト
モデルをスクリーンに再適合モデルの回転方向
図0.3-1 ツールバーの詳細(1)
:モデル表示ツールバー
モデルツリーON/OFFシェード隠線消去隠線
ワイヤフレーム
:データム表示ツールバー
データム点ON/OFFデータム軸ON/OFFデータム平面ON/OFF
座標系ON/OFF
:ヘルプアイコン(内容に応じたヘルプ)
図0.3-2 ツールバーの詳細(2)
ジエリアがあります.メッセージエリアの役割としては
・誤操作を行った場合,警告エラーや関連事項などを表示してくれる.
・正しい操作を行っている場合,その結果を表示してくれる.
・キーボードから数値などを入力する必要がある場合,メッセージエリアに入力用ボックス
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が現れる.
・操作を確認する必要がある場合,メッセージエリアに確認用ボックスが現れる.
などです.操作ができなくなった場合など,必ずメッセージエリアを確認する習慣をつけてください.
[モデルツリー]の重要性
モデルツリーウィンドウは,通常あまり意識しません.しかし,ソリッドモデルの寸法を変更した
り,部分的な設計変更によって形状そのものを変える必要がある場合などに参照すると非常に
便利です.
モデルツリーには,後述のデータム面の情報や作成中のソリッドがどのような単純なソリッドに
よって構成されているかが表示されています.モデルツリーの構成は,おおむね次のようになっ
ています.
・現在作成中のモデルのファイル名(たとえば,[PRT0001.PRT])
・デフォルトデータム面([RIGHT],[TOP],[FRONT])、座標系([PRT_CSYS_DEF])
・すでに作成されたソリッド(たとえば,[突起 id 7])
・デフォルト以外に作成されたデータム面(例えば,[DTM1])
・モデルツリー内での現在の作業中位置([ここに挿入])
後の練習の際に,実際にモデルツリーを見ればよく理解できます.
各々の単純なソリッド(たとえば,[突起 id 7]などと表示)の部分にカーソルを移動させ,マウスの
右ボタンを押すと,メニューが現れます.同時に,たとえば,[突起 id 7]が作成中のソリッドのどの
部分であるかを赤で表示します.
メニューには,削除や修正などの項目があります.削除を選択すると,その部分,たとえば,[突起
id 7]全体を消すことができます.修正の場合,画面右上に,作成時に現れるものと同じウィンドウ
が現れます.このウィンドウの中の[要素]の項目のうちの変更したい項目をマウスクリックし,そ
の下のメニューボタンの[定義]をクリックして,メッセージエリアなどの指示にしたがって再度定義
します.その後,[OK]ボタンで確定すれば,選択した単純なソリッドの修正が完了します.
図0.4では,[モデルツリー]の[リブ id 302]を選択して,右マウスクリックし,メニューを表示させて
います.同時に,[リブ id 302]が赤い線で表示されています.
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図0.4 モデルツリーとポップアップメニュー
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UNIXの木構造
UNIXの用語とコマンド
ここでは,とりあえず知っておいたほうがよいUNIXの用語とコマンドについてまとめておきま
す.また,対応するMS-DOSコマンドなどについてもまとめておきます.
用語とコマンド
ディレクトリ:Windowsの「フォルダ」に対応.MS-DOSでもディレクトリという.通常,一連の作業
ファイルをまとめて管理するために用いられるが,作業用のスペースとしても用いる.一般に,
ディレクトリは木構造(下図参照)になっていて,起点をルート(ディレクトリ)という.また,現在自分
がいるディレクトリをカレントディレクトリという.木構造はUNIXだけに限らずWindowsや
MS-DOSでも同じ構造を取っている.
絶対パスと相対パス:あるディレクトリのなかのあるファイルを表すため(UNIXシステムが探
す?)の経路を示す方法.絶対パスとは起点(ルートディレクトリ)を基準にしてファイルを表す方法
であり,相対パスとはカレントディレクトリを基準にして表す方法である.なお,絶対パスのことを
フルパスともいう.
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例1:いまuser1というディレクトリがカレントディレクトリであるとする.Nanja.txtというファイル
を表すためには,絶対パスでは
/home/user1/work1/text/Nanja.txt
(MS-DOSの場合,\home\user1\work1\text\nanja.txt)
で表わし,相対パスでは
./work1/txt/Nanja.txt
(MS-DOSの場合,.\work1\txt\nanja.txt)
で表す.
例2:いまuser1の下のwork1というディレクトリにいる(がカレントディレクトリである)とする.こ
のとき,work4のKanja.txtを表すためには,絶対パスでは
/home/user1/work4/text/Kanja.txt
(MS-DOSの場合,\home\user1\work4\text\kanja.txt)
で表し,相対パスでは
../work4/text/Kanja.txt
(MS-DOSの場合,..\work4\text\kanja.txt)
で表す.
注意:MS-DOSではファイルやディレクトリの名前の大文字小文字は区別されない.すなわ
ち,Kanja.txtとkanja.txtは同じファイルを表す.しかし,UNIXではKanja.txtとkanja.txtは別の
ファイルである.
pwd
UNIXファイルシステムの中でうろちょろ移動しているうちに自分がどこのディレクトリにいるの
かわからなくなって迷子状態になる.このようなとき,pwdというコマンドを使うと自分がいまいる
ディレクトリを絶対パスで教えてくれる.MS-DOSでは対応するコマンドはないが,プロンプトは常
に絶対パスで表示されている.
chdir ディレクトリ名
UNIXファイルシステムの中をうろちょろするためのコマンド.change directoryの略.単にcdでも
可.chdirの後にスペースをいれて移動したいディレクトリの名前を打ち込む.MS-DOSではcdま
たはCD.例題で説明する.
例1:いまuser1というディレクトリにいる.ここからwork4というディレクトリの下のtextという
ディレクトリに移動する.
絶対パスでは
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chdir /home/user1/work4/text
(MS-DOSの場合,cd \home\user1\work4\text)
相対パスでは
chdir work4/text
(MS-DOSの場合,cd work4\text)
例2:いまuser1の下のwork1というディレクトリにいる.ここからwork4というディレクトリの下
のtextというディレクトリに移動する.
絶対パスでは
chdir /home/user1/work4/text
(MS-DOSの場合,cd \home\user1\work4\text)
相対パスでは
chdir ../work4/text
(MS-DOSの場合,cd ..\work4\text)
例3:いまuser1の下のwork1の下のfortranというディレクトリにいる.ここからwork4の下の
fortranというディレクトリに移動する.
絶対パスでは
chdir /home/user1/work4/fortran
(MS-DOSの場合,cd \home\user1\work4\fortran)
相対パスでは
chdir ../../work4/fortran
(MS-DOSの場合,cd ..\..\work4\fortran)
例4:あるディレクトリにいる.一つ上のディレクトリに移動するためには
相対パスで
chdir ..
(MS-DOSの場合,cd ..)
mkdir ディレクトリ名
ディレクトリを作成するためのコマンド.make directoryの略.chdirの後にスペースをいれて移動
したいディレクトリの名前を打ち込む.MS-DOSではmdまたはMD.例題で説明する.
例1:いま,user1というディレクトリにいる.このディレクトリのなかにC2という名前のディレク
トリをつくる.
相対パスでは
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mkdir C2
(MS-DOSの場合,md C2)
絶対パスでは
mkdir /home/user1/C2
(MS-DOSの場合,mkdir \home\user1\C2)
例2:いま,user1の下のwork1というディレクトリにいる.user1の下のwork4というディレクトリ
のなかにC2という名前のディレクトリをつくる.
相対パスでは
mkdir ../work4/C2
(MS-DOSの場合,md ..\work4\C2)
絶対パスでは
mkdir /home/user1/work4/C2
(MS-DOSの場合,md \home\user1\work4\C2)
rm [オプション] ファイル名
ファイルを削除する.removeの略.MS-DOSではdelに対応(deleteの略).
例1:user1の下のwork1の下のCにいる.Konja2.cを削除する.
rm Konja2.c
(MS-DOSの場合,del konja2.c)
例2:user1の下のwork1にいる.work4の下のtextのなかのKanja.txtを削除する.
rm ../work4/text/Kanja.txt
(MS-DOSの場合,del ..\work4\text\kanja.txt)
例3:user1の下のwork1にいる.work4の下のCのなかの.cという拡張子のついたファイルを
すべて削除する.
rm ../work4/C/*.c
(MS-DOSの場合,del ..\work4\c\*.c)
*をワイルドカードという.ファイル名が何であってもよい.
ファイル名のうしろのピリオド.のあとの文字は拡張子または識別子という.
オプション -r
このオプションのうしろにディレクトリ名をいれて実行すると,そのディレクトリ以下のツ
リーをすべて削除する.ディレクトリが空かどうかは関係ない.MS-DOSでは対応する
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オプションはない.Windowsではフォルダごとゴミ箱へ.ただし,間違って使用すると,
必要なファイルまですべて削除してしまうこと.Windowsのゴミ箱のように復活できな
いので注意すること.
例4:user1の下のwork1にいる.work4以下をすべて削除する.
rm -r ../work4
rmdir ディレクトリ名
ディレクトリを削除する.MS-DOSではrd.rm -r コマンドと異なる点は,
(1)ディレクトリが空でないと削除できない,(2)一度にツリーを削除できない
こと.一見めんどくさそうだが,こちらの方がおすすめ.面倒でも一つ一つファイルを消した後,一
つ一つディレクトリを削除する習慣をつけること.
例:user1の下のwork1にいる.空のディレクトリwork4を削除する.
rmdir ../work4
(MS-DOSの場合,rd ..\work4)
ls [オプション] ディレクトリ名
指定されたディレクトリにあるファイルの一覧を表示する.ディレクトリ名を指定しなければカレ
ントディレクトリのファイル一覧を表示する.MD-DOSでは,dir /w.lsコマンドにはいろいろなオプ
ションがあるが,ここではしばしば指定するものを一つだけ書いておく.
オプション -al
このオプションを指定すると,ディレクトリ内にあるピリオド.から始まるファイルを含めたファ
イルの詳細な情報を表示する.MS-DOSでは単にdir.
cp [オプション] コピー元 コピー先
指定されたコピー元ファイルやディレクトリをコピー先にコピーする.オプションについては省略
する.MS-DOSでは,copyコマンドが対応する..
例1:いまuser1の下のwork4の下のfortranがカレントディレクトリである.work1の下の
fortranディレクトリにあるMonja1.fをカレントディレクトリにMonja1d.fという名前でコピーする.
cp ../../work1/fortran/Monja1.f Monja1d.f
(MS-DOSの場合,copy ..\..\work1\fortran\monja1.f monja1d.f)
例2:いまuser1の下のwork4の下のfortranがカレントディレクトリである.work1の下の
fortranディレクトリにあるMonja1.fをカレントディレクトリに同じ名前でコピーする.
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cp ../../work1/fortran/Monja1.f .
(MS-DOSの場合,copy ..\..\work1\fortran\monja1.f .)
mv [オプション] 移動元 移動先
指定された移動元ファイルやディレクトリを移動先に移動する.オプションについては省略する.
MS-DOSでは,対応するコマンドがない.
例1:いまuser1の下のwork4の下のfortranがカレントディレクトリである.work1の下の
fortranディレクトリにあるMonja1.fをカレントディレクトリにMonja1d.fという名前で移動する.
mv ../../work1/fortran/Monja1.f Monja1d.f
例2:いまuser1の下のwork4の下のfortranがカレントディレクトリである.work1の下の
fortranディレクトリにあるMonja1.fをカレントディレクトリに同じ名前で移動する.
mv ../../work1/fortran/Monja1.f .
同じディレクトリ内で移動元、移動先に異なるファイル名を指定すると、名前の付け替えに
なる.この場合,対応するMS-DOSコマンドはren(renameの略).