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衛星データとクラウドサービス
Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED0
2017年10月13日富士通クラウドテクノロジーズ
阿部 聖史
1 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
自己紹介
2 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
自己紹介
阿部 聖史 プロフィール
■所属
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社(旧ニフティ株式会社)
■経歴
大学卒業後、ニフティ株式会社入社。オンラインストレージやレンタル
サーバーなど、ホスティングサービスの開発・運用に10年ほど携わる。
現在は自社新規事業の企画、顧客事業の企画コンサルティングを担当。2
016年より「宇宙ビジネスコート」の企画・プロモーション支援をお引
き受けし、そのまま徐々に宇宙ビジネスへの興味が増して今に至る。
衛星データプラットフォームの提供事業を立ち上げるのが現在の目標。
■富士通クラウド衛星データプラットフォーム準備担当
パソコン通信、ISP事業、Webサービス事業、クラウド事業と、インターネットサービスの黎明期より、常にそのインフラ事業者として活動してきました。現在はクラウドサービスを中核に事業展開をしている会社です。
富士通クラウドテクノロジーズについて
1980年代〜 1990年代〜 2000年代〜 2010年代〜
1,000万人のインターネットライフを支える
パソコン通信事業 ISP通信事業 WEBサービス事業
クラウド事業
ノウハウとインフラ資産の活用
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4 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウドサービスについて
クラウドサービスの概要
クラウド(雲)とは、ネットワークを通してITリソースを利用する仕組み。インター
ネットなどのネットワーク環境のみで、データの蓄積やデータセンターから提供されるアプリケーションソフトや、サーバ、ストレージなどの利用が可能。
クラウドコンピューティングについてはさまざまな定義があるが、富士通では「ネットワークの向こう側に存在するITリソースを、ネットワーク経由で、必要なときに必要なだけすぐに利用できる形態」をクラウドコンピューティングと定義している。
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クラウド市場動向について
• オンプレミス→クラウド移行• IoT導入期市
場トレンド
移行需要で市場成長率20%程度を維持
クラウド本格活用の拡大
98,191
127,027
163,138
201,674
242,006
283,464 35.3%
29.4% 28.4%
23.6%
20.0%
17.1%
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
0
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
300,000
2015 2016 2017 2018 2019 2020
市場成長率
IaaS市場規模
• クラウドネイティブ• IoT成長期
市場規模単位:100万円 Source: IDC Japan, February 2016
現在のクラウド市場は導入期を終えて安定した成長期の中にあり、政府機関や銀行などの、重要基幹システムもクラウド移行が進む。
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クラウドの時代になって変わったこと
企業のIT施策に必要となる初期投資が激減し、また意思決定後「すぐに」始められるようになったため、ビジネスのスピードが加速。
オンプレミス クラウド
コスト ✕サーバーやディスク、ネットワーク機器など初期費が高額。また数年後の使用量を想定した初期投資が必要
○初期費無料。フレキシブルに構成変更ができるため、コスト最適化が容易
準備期間 ✕機器調達に数ヶ月かかる
○WEBのコントロールパネル
から、即時にサーバー台数の増減が可能
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8 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
衛星データの特徴
扱いやすくするために初期加工が必要
・撮影時の傾きなど歪みの補正
・時系列や領域での正規化
衛星データは多数の機関が別々に提供している
・Aster(日本)、Landsat(アメリカ)、Sentinel(欧州)など
・単体で扱うよりも、同じ規格・環境で横断的に扱う方がより効果的
データ処理環境のコストが高額
・データはTB、PBという単位で扱う必要があり、保持に高いコストがかかる
・データの比較計算に大きなマシンパワーが必要
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欧米の取り組みについて
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欧米では衛星データのクラウド搭載が進む
欧米では宇宙ビジネス振興のため、政府と大手IT企業が連携して、衛星データのクラウドサービス提供(EOデータハブ)を進めており、これを活用した宇宙ビジネスへのベンチャー企業の参入が始まっている。
Copernicus DIASNOAA big data project
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欧州宇宙ビジネスの調査レポート
イベント概要欧州の産学官の衛星ビジネス関係者の集まるカンファレンス。
衛星データの充実と、それに伴うクラウドを活用した利用が進む中で、顕在化した課題の共有などを行い、衛星データをよりよく活用するためのプラットフォームのあり方について議論を行う。
12 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
フラスカティについて
人口2万、山間の静かな保養地
ローマから南へ電車で約30分、古くから貴族の夏の別荘地として開発され、現在も当時の別荘が残る。
欧州宇宙機関の地球観測ミッション研究施設(ESPI)他、科学研究機関が複数存在し、科学者の集まる街でもある。
科学者以外の街の様子
ブドウ栽培が盛んで、都市名を冠した白ワイン「フラスカティ」が世界的に有名。
毎日夜になると、若者を中心に街の中心にある広場でみんなでわいわい遅くまで、ゆっくり夕食を取る風景が見られる。
13 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
Space Data & Cloud Computing Infrastructuresサマリ
第一セッションESA関係者(衛星データリソース提供と政府調達側)からの課題提起。新しい衛星の開発やコペルニクスデータ環境の運用上の課題を中心に展開。
第二セッションサイエンスクラウドユーザー(ビッグデータ科学利用者)からの課題提起。HPCや大容量データ調達の課題、各研究機関の共同研究上の課題を中心に展開。
第三セッションクラウド事業者(EOデータハブ開発事業者としての立場)からの課題提起。主に投資と回収、利用者を増やすための課題を中心に展開。
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デジタルプラットフォーム事例
事例1)WEB制作・広告市場
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PC・インターネット環境の発達
サーバー・クライアントソフト
検索サービス(エンジン)
WEB制作・広告会社
1996年)Yahoo!JAPAN
1998年)google
サイバーエージェント、ライブドア、その他多数
1994年)Netscape Navigator
1995年)Apache HTTP Server
1992年)IIJ、ニフティ1995年)Windows95
事例2)スマホアプリ市場
16 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
スマホ・通信回線の発達
スマホアプリ開発環境
アプリ配信プラットフォーム
スマホアプリ提供事業者
2008年)App Store
2008年)Google Play
Pokémon GO、LINE、Instagram、その他多数
2005年)Unity
2008年)Titanium
2001年)3G回線2008年)iphone3G
事例3)衛星データサービス市場
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人工衛星とクラウドの発達
衛星画像の加工・配信環境
衛星アプリプラットフォーム
衛星データサービス事業者
2015年)CLOUDEO STORE
2016年)Orbital Insight
2016年)Sentinel-Hub
2018年)DIAS
1992年)DigitalGlobe
2006年)AWS
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キーワードは「参入障壁」
新しいデジタルビジネス振興の条件1)通信環境・ハードウェア・ソフトウェアの発達
2)新しいデジタルプラットフォームの登場
3)ベンチャーの参入が加速、新しい市場が形成される
宇宙ビジネスは、今まさに革命前夜これまでの宇宙ビジネスがハードウェア(大型ロケット・人工衛星)中心
だった時代は、大手企業しか参入できなかった。しかし衛星データを容易
に取得できる時代を迎えつつある今、宇宙ビジネスの参入障壁は次の数年
で消滅すると予想されている。
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まとめ
20 Copyright 2017 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
まとめ
・データのクラウド搭載で、宇宙ビジネス参入は容易になる
・欧米ではEOデータハブの準備が加速している
・日本でも現在、急激に議論が進んでいる
次の数年で、確実に宇宙ビジネスの
ブルーオーシャンへの扉は開かれる
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