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カンジダ症の治療に関する実験的研究fa.chemotherapy.or.jp/journal/jjc/06/1/6_72.pdf72 CHEMC3THERAPY JAN鱒t 958 カンジダ症の治療に関する実験的研究 螺

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72 CHEMC3THERAPY JAN鱒t  958

カ ン ジ ダ 症 の 治 療 に 関 す る 実 験 的 研 究

螺 良 英 郎

大阪大学医学部第三内科教室(主 任:堂 野前維摩郷教授)

(昭 和32年8月30日 受 付)

(本論文 の要 旨は昭和28年7月 第1園 日本化学療

法学会総会,昭 和29年11月 日本化学療法学会近畿

支部第2回 総 会,昭 和30年11月 同学会第3回 総

会,昭 和31年11年5月 日本化学療法学 会第4回 総

会及 び昭和31年11月 日本化学療法学 会近畿 支部第

4回 総会において発表 した。)

緒 言

Candida副 あご幽s(以 下(瓦 認ゐ.)に よつてお こるカソ

ジダ症Candidiasis(以 下C症 と略す)に つ いては,古

くCAST£LLANI1)の 記載以来各科 の領域 に汎つ て数 多 く

の報 告があ るが,殊 に近年,抗 生物質療法 の普 及に伴い

交 代菌現象の1つ として深在性C症 の増加 が報ぜ られ 一

般 の注 目を浴 びるにいたつた。

わが国 の深在性C症 については美甘 ら2)が 呼吸器系C

症 例,つ いで堂 野前等の原発性汎発性C症3),及 び呼吸

器 系C症 例の4)報 告を契機 として多数症例 の続 出を見て

い る。 しか もC症,殊 に 内科領域C症 の重症型 にあつて

は的確な治療法に乏 しく従つ て予後 が概ね不 良であるこ

とを考え ると,本症 治療 法の研究 の緊要性が痛感 され る。

このよ うな現状 に鑑 み私は各種抗 真菌剤並びに抗 カンジ

ダ免疫血清等 による感 染防禦 並に治療 効果を実験的に検

討 した ので,こ こにその成績を報告す る。

舞1章 実験的C症 作成 に関す る研究

実験的C症 についてはCASTELLANii)を 始め,RA・

DELLiS), ST4VALL$),URSO7),SALVIN8・0),SCHWAKZ翼o),

岩 田1]),加 納12)らが各種実験動物を用いて研究を行つて

い るが,こ れ 等は病理組織学的検索を主 目的 とした もの

で あつ て,抗 カ ンジ ダ剤の感染防禦 または治療効果 判定

に適す る実験 的C症 の作成 には役立たない。

そこで著者 は各種の動物について,種 々なる菌量及び

接種方 法に よ り感染せ しめ,上 述 の目的 に適す る実験 的

C症 の作成 につ き検討 した。

1.実 験材料並びに実験方法

わ 使用 したC.adb.は 当教室 において汎発性C症 例

か ら分離 した ユ001株,又 肺C症 例か ら分離 された1株,

N株,阪 大微 研にて分離 された1002,1005株,順 天堂

大学 土 屋教授 よ り分与 され たHarvard株,Duke大 学

CONANT教 授 よ り分・与されたDuke株,東 大 美甘教授

か ら分与 されたM株 等の各菌株を用いた。

2)接 種 にはSabourauddxtroseagarで37。C,48

時 間培養 した ものを用いた。尚菌数計 算は赤 血球算定法

に準 じて行つた。

3)実 験動物 としては家兎(体 重2kg前 後),マ ウス

(NAZ, DM,dd系,12~209),ラ ツテ(1009前 後),モ

ル モツ ト(2509前 後),ハ ムス ター(1509前 後)を 用

いた。

4)接 種方法は常法に従い,静 脈 内,腹 腔内,皮 下,

肺 内,気 管内t鼻 腔 内,経 ロ,睾 丸内にそれぞれ接種 し

た。

5)接 種後 は死亡率,死 亡にいた る日数 を記録 し,死

後剖検及 び各臓器 か らの σ. alb.の 培養 を行つ た。

6)静 脈 内接種 マ ウス,肺 内0気 管内接種家 兎及びモ

ルモヅ トにつ いては,接 種 後,逐 日的に1群3~5匹 と

して屠 殺 ・剖 検 し,肉 眼的に各臓器 を観察 する と共に,

主要臓 器の病 理組織 標本を作成 し,Hematoxylin-Ensin

染色法に よつて病巣部 の組織 反応 を,PAS真 菌染色法

に よつて組織 中のC. alb.の 検出を行つた。

7)静 脈内接種 マウスについてはa逐 日的に1群5匹

あて屠殺 ・剖検 し,肺,、 心,肝s脾,腎 の各臓器全体 を

磨砕 し,生 理的食塩 水を加えて全量を5ccと し,こ れ

を一定 の割合 に稀釈,そ の0.2ccをSabouraud寒 天培

地 に培養 して集 落数 を算定 した。

2.実 験 成 績

各種実験動 物に α ¢乃.を 接 種 した結果を纒 める と,

表1に 示す 如 くである。

先づマウスにおいては,静 脈内に大 量(5×106以 上)

のC.atbOを 接種 し た 場 合}死 亡率は接種 後数 日中に.

100%に 達す るがtか か る際は病 巣の形 成はか えつ て少

ない。 それ以 下の菌 量(1~5×106)を 接種 し,5~9日 目

に衰 弱,死 亡 した マウスでは 肉眼的に も病理組織学 的に

も主 として腎及び心に著 明な病 変が認め られ る。即 ち,

肉眼的には腎は腫大 し,白 色ない し黄色 の小膿瘍 が表 面

に散在 して穎粒状化 を星 す る。心表面に も同様 の小膿 瘍

の散在がみ られ る場 合が 多い。かか る際は逆培 養に よつ

て各臓器か らC.σ 乃.を 検 出簸 明 し うる。

病理組織 学的所 見 としては,腎 では主 として皮質に,

心では主 として問質に膿瘍,結 節 の形成 がみ られ,接 種

後2~3日 目では多核白血球,組 織球,単 球の浸潤が主

で あるが,7日 目以降にな ると多核 白血 球の浸潤が減 じ

て,単 球及び組織球 の侵潤が主 とな り,且 つ淋巴球 も更

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VOL.6NO.1 CHEMOTHERAPY 73

表1.各 種実験動物 におけ るe.説.接 種成績の概括

静 脈内

腹腔内

使 用

菌 株 名

1002

1001

Duke等

同 上

変病

璽謁 

接菌依

0.5~50

10~200

5~10以 上 で 数

日 中 に 完 全 致

死01~5で 半 数

死 亡,0.5以 下で 死 亡 を み ず

80以 上 で 数 日中

に 完 全 致 死,60~30で5~10日

に50%致 死,30

以 下 で 死 亡 せ ず

腎,心 に主 と して穎粒状化

培 養 陽 性

臓 器

各 臓 器

敗 血

症 型

限 局

膿瘍型

20120*1【

C

腎駄 騨 状化■ 各 臓 器

鍔灘 韻 膿L  L不 定

肺 内110011 50 死亡 せず 朧 開 的鵬i 肺 膿瘍 部のみ

鼻 腔 内IHarvard}>2・ ・ 同 上1な し 7日 後各臓器共陰性

12/205/20*i

4/5

皮 下

睾丸内

1001

Duke

1001

25

1

同 上

同 上

皮下膿瘍 自然治癒 をみ る

接種睾丸の発赤腫大

・ノ・・1・1・ ・

経of・ …1>…1同

翻 目まで醐!

5/5

接種 睾丸部以外は陰{生

18120

貝 な し な し1・ ノ・・1・ ノ・・

静脈 内

肺 内

1001

Duke

M、 茎.N.

50~100 疑躇 芝離 織1 各 臓 器15/15

1001

Du  ke

ii再 感染(皮下引155~1520灘 職 間 形成0

肺実質 に膿雛 節 を 薩 捌 肺 病巣部の:7/48*24・148

E

気管内 レ ・・2 38淘 上i同i

上}肺 の み18/3・*2i2・ ノ3・

皮 下

堕 眼房 内

静脈内

肺 内

気管内

皮 下

静脈内

1001

1002

Duke

1001

1002

1005

1001

1001

1001

1001

10~50 死亡せ ず

1

36.43

7.77

7.77

50

同 上

2~3日 目よ り約

半数死亡

死亡せ ず

同 上

同 上

ほ0日 目に衰弱著50

i明

皮膚の発赤→ 膿瘍→硬結→痂 皮→ 治癒

眼球 充血→虹 彩毛様体 炎→・疲痕 治癒

約1 j5に 心,腎 に膿瘍 を形 成

皮膚膿瘍 部のみ

(7~10日 目迄)48150

5/5

各 臓 器

肺実質に鵬 結節k薮 、洗 管ま肇)

肺 に散在性の結節,膿瘍

皮膚 の変化(家 兎の場 合 と同 じ)

同 上

皮膚膿瘍部5~7日 目まで

腎,心 に穎粒状化 各 臓 器

35 j4・!

17124

22124

18120

5/5

肺 内i・ … 35 死亡せ ず 肺に限局性膿瘍 険 膿 瘍 副 315

腹腔内い … 40 同 上1 腹膜に膿瘍形成

上1な

1なし1・!5 0/5

1轟 腔内1・ …85 同 し な し 0/5 0/5

註*1分 母 は接 種動物数,*2何 れ も初感染例

分子は 各型該当例数

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● ● ●●

JA・ 肉 三'1958CHEMOTHERA  P Y74

C.σ肱 静 脈 内 接 種 マ ウ ス の 肉 眼 的 及 び 病 理 組 織 学 的 所 見(("1.σ乃.1001株 静 脈 内 接 種,1群5匹)表2.

見所的学織組理病肉 眼 酌 所 見

C.dlb.*

源巴球

応r

胞 細

反軍

組織

白血球

層多

*6菌

c,α'う細 胞 反 応

淋巴球

組織球

白血球

の他

の臓

腫 願状

大1粒化

接種後

日数

帯帯帯帯帯

帯什什帯朴

卦帯粁冊耕

帯朴帯耕耕

十=

±±±

十十

十十

十十十十十

十十十十井

十耗

十十

井汁帯帯辮

粁惜告帯帯

朴井什井昔

昔井朴粁什

什什瀞帯帯

帯帯帯耕帯

一十=

一±

±

一十=

一±±

十十十十

十十十十十

十十十卦

十十井十十

帯井井卦帯

十什卦井井

十十昔十静

昔珊掛帯帯

一十

一十

十升帯昔帯

1ー

-

ウ9

3.4×106

卦什帯井昔

静井粁朴什

十十±十十

十什井升朴

朴卦什什什

十十±十十

一十

升朴井暑朴

帯辮卦糾辮

+十十++

吾卦井朴升

惜惜鈴帯帯

十十吾十十

苔什升督升

朴粋十粋昔

十十十十十

一十

±

一士

十什惜十什

十昔昔十十

辮粁十升帯

十十十十十

帯辮帯耕帯

著朴十井昔

什十帯十井

什粋帯什什

耕耕耕耕帯

一十

什什督什

帯辮僻耕帯

十十升十十

軒昔鋒若升

帯琳朴帯耕

十十十十十

粁昔粁粁暮

昔暮十升什

±

一十

十升暑十什

井暑帯什升

昔粁十昔軒

十十帯十十

冊辮帯冊

十朴昔赫卦

帯辮帯冊措

一+=

十十蒔十十

柵耕柵柵帯

-1--

!ー

1

3

10

0.84x106

所 見 の程 度 に 応 じて 帯,軒,十,±,一 で 判 定 した 。率PAS染 色 法 に よ る組 織 中 のC .rxlb.の 多 少 に よつ て判 定 した 。

に敗血症 死を来す。 しか し毒力が弱いか,又 は少い菌量

を接種 した場 合は,心s腎 等に病巣を形成 せず,腹 膜,

腸 間膜 に大小不同の膿瘍を形成 し,死 亡 率は著 し く低下

す る。

又,マ ウスの肺内,皮 下,睾 丸 内i経 口的にそれぞれ

C./  /を 表1に 示 した 条件で接種 した場 合には死亡を

み ないが3接 種部位に限局 した膿瘍 の形 成をみ とめ る。

Cdb.静 脈 内接種 ぞウスのr臓 器培養 集落数 の経過

(Cdb。1001株 匪XIO6舞事肱内接種マウス1群5匹 の平杓値)

●一 賢

◎一 一一〇心

距 一一一噌 肝

←・… 。・→ 肺

ムー一一一一ム脾嘩・閑

隻、べ

改℃ミこ

、煎

に増加 して くる傾向であ る。PAS染 色法に よ つ て病巣

中 のC. atb.を みる と菌 糸(仮 性 菌糸)及 び菌体(分 芽

胞子)が 多数 認め られ るが,こ れ らの数に比 して上記 の

如 き細 胞反 応は一般 に軽度な よ うであ る。

今,σ. alb.1!株,3,4及 び1  '×1'静 脈内接種

マウスの肉眼的及び病理組織学的所見 の1例 を示せば,

表2の 如 くである。

また,C. al b.1001株,1×M'静 脈 内接種 マウ

スを,接 種後,2,4,6,9,12日 目に1群5匹

あ て屠 殺 し,各 臓器 の定量的培癒 を行 いi算 出 し

た集落数 を示せば,図1の 如 くで ある。 しか し接

種菌量 を2×106以 上,0ま たは0,5×106以 下 と

した場 合は死 亡ない し自然治癒に よつ てその成績

が不定 とな る。又1001株 の代 りに他 の菌株 を用

い ても略 々同様の成 績を得た。

腹腔 内接種 に よつては接種菌量,菌 力,マ ウス

の個体 差等に よつて感染の様相が異 るが動物通 過

に よつ て毒力の上昇をみた σ。r r.の3~6×107

接種 では,静 脈内接 種におけ る場合 と略 々同様 の

肉眼的,病 理 組織学的所見を呈 し,比 較 的短 期間

(乙

10

8

6

4

2

;

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VO」6,NO.1 CHEMOTHERAPY 75

しか し鼻腔 内接種 では何 等の病変 も生 じない。

次 に家兎の耳 静脈内に5×107以 上 のC.r  r.を 接種

す る と,数 日後 に食思不振,衰 弱,呼 吸器症状又は脳症

状 を呈 し,4~7日 後に死亡す る。 この際,肉 眼的病変

はマ ウス静脈内接種におけ る場合に類似す るが,そ の程

度は よ りi著明であ る。

臨床上内科領域におい て比較的例数 の多 い気管 支,肺

C症 に類似 した ものを実験的 に作成す る 目的 で,家 免の

肺内及び気管 内にC.atb.の 接種を試みた ところ,膿 瘍

及び結節 の形成が認 め られ た。 しか しこの場 合,肺,気

管内へ直接C・ σ∫う.を 接種す る と厘 々敗血症 死を来 すの

で,予 め皮下にC.alb.を 接種 した後,肺,気 管内に再

接種 した ところ,敗 血症 死を来す ことな く,比 較 的限局

した病巣を形成 せ しめ ることが出来た。なお この際,皮

下の接種 方法 については,生 菌,加 熱死菌,接 種回数,

期 間等に関 し検討 したが大差がないので爾後の実験に際

しては皮下に1回 生菌を接種 し,7日 後肺及び気管内に

再接種せ しめ ることと した。

これ らの実験の ユ例 を示せば,表3の 如 くで ある。 こ

れはC.α 乃.1001株 の25×107を 皮下接種 し,膿 瘍 を

形成 した7日 後,さ らに肺 実質内に15.2×108接 種 し,

接種後3,7,14,21,35,70日 目に各3匹 宛雇殺,解

剖 し,そ の肉眼的所見及び病理学的所見 を経時的 に観察

したものであ る。即ち,肉 眼 的には,肺 内接種後早期 は

充血壊死を主 とし,7日 目頃 より膿…瘍,結 節の形成 が認

め られ,35日 目以後は撒 布性 の小結 節は次 第 に 消槌す

るが,比 較的大 きい限 局性 の結節 及び壁 の薄 い膿瘍は 略

略m日 目までみ られ る。 尚接種部 位の肋膜 に も早期 に

結節の散在がみ られ るが,そ の後次第に肋膜 が肥厚 し,

癒着を来たす。

病巣部か らのC.σ1ゐ.の 検出は14日 目まで陽性で,

その後は膿瘍,結 節の内部,壁,周 辺部か ら培養を試み

たが,い つれ も陰性に終つた。

その病理組織学的所見は3~7臼 目では軽度 の出血,

充血が主で,肺 胞壁は単球a組 織球 の浸潤 に よつ て肥厚

を呈 し,間 質性炎 の形 を とる。7~14日 目と進む につれ

て,膿 瘍部は大 とな り,そ の部 に は 多 数 のC.α 肱 菌

糸,菌 体 と共 に,多 核 白血球 及び少数の単球を認 める。

さ らに21~35日 目に及ぶ と大型 の単球,線 維芽 細胞が

増加 し,病 巣部は次第に被包,限 局化 され,病 巣中の

C.alb.は 漸次 その数 を減 じてゆ く。70日 目には病巣周

辺部 に血 管新生が認め られ る。なお興味あ る こ とは14

日目以 後の膿瘍 周辺部に多核巨細胞の 出現を認め ること

で,そ の性状は細胞の中心部に クロマチ ンの比較的少い

核 の集合がみ られ,ラ ングハ ンス型 と所見を異にする点

である。

気管内接種 の病変は,肺 門部 を中心に両側の中,下 葉

に著 しいが,そ の肉眼的 及び病理学的所見,病 巣部 よ り

の逆培養成績等 の経過は肺 内接種 の場合 と略 々同様の傾

向を示す。ノ

C. alb.の 皮下接種 によつ ては膿瘍形成が認め られ,前

眼房 内接種 に よつては虹彩 毛様 体炎 をみ とめたが,い つ

れ も限局 的変化 のみ であつ た。

モルモ ッ トに おいては,各 接種法に よつて得た結果は

家 兎の場合 に類 似するが,一 般 に病変は少い 様 で あ つ

た。

ラヅテにおいては静脈内接種 で家兎 と同様 の病変 の形

成 をみたが,ハ ムスターについて行つた実験 では現在迄

の ところ0比 較 的大量 を接 種 したに不拘 ず,殆 ど明 らか

な病変の形成をみ なかつ た。

以上の実験成績 よ り,マ ウス,家 兎}ラ ッテに対 して

はC. alb.の 病原1生が比較的大であ り,か つ これ ら動物

において種 々の接種法に よ り作成 した実実験的C症 は,

これを1  Jの 全身撒布に よる敗血症型 と,限 局的な

膿瘍形成 を示す膿瘍型 とに2大 別 しうることを知つた。

そ こで爾後 の感染 防禦,治 療実験には主 として この2つ

を用 いること とした。

表3。t  /.肺 内接 種家兎の肉眼 的及び病理組織学

的所 見C. rxlb.1001株25×107皮 下 注射 後7

日目に家兎右肺 実質内に15.2×108接 種,家

兎1群3匹

肉 眼 的 所 見

注射 側肺

局結

血壊

撒布

肋膜

肥厚

病巣部

よりの菌培養

病理組織学的所見

肺 病 変(Hema-

toxylin--Eosin

染 色)

結 職 線

肺胞壁肥厚

血 節 瘍

C.1  f.

(PAS

染豊皇菌 菌

体 糸

十十

苔帯朴

昔十十

卦什

十十十

朴什朴

帯惜耕

粋什

+

帯帯

十±

±十±

一+=

一一}

什昔昔

昔朴什

什十十

十±±

+朴+

朴十什

什朴朴

帯柵耕

十十十

十十

十十十

十±

一十

十十督

十十

十十

L

一一

昔什督

辮帯

什什什

耕耕昔

帯帯耕

十十

廿十

什辮辮

一一一

一一一

一什粋

耕辮耕

耕析辛

耕辮惜

帯昔昔

什粋

柵什

卦昔

.枡辮紐

柵耕耕

昔耕

辮惜辮

帯什昔

1ーー-

3

7

17

21

35

70

註 一,±,十,井,冊 は 病 変 の程 度,(λ ¢乃.の

多 少 に よ り判 定 した(以 下 の表 に お い て も同 様)

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76 CHEM◎7HERAPY JANI.91958

第2章 抗 カ ンジダ剤に関す る研究

内科 領域におけ る深在性C症 の治療 には従来,主 とし

て沃 度剤の内服,Genfiianvioletの 静注等 が行 わ れ て

来 たが,そ の効果は確実ではない。 また最近 には多数の

抗 真菌性抗生物質が分離 され ているが,な おその効果の

不 明な ものが多い13>。

そ こで著者は従来 の各種抗 真菌 剤並に新に登場 しつつ

あ る抗真菌性抗生物 質につ き試 験管内及び動物実験を通

じてそ の有 効性 を検討 して見た。

L試 験管 内実 験

実験 方法:培 地はSabourauddextarosebroth(pH

5.0~6.0)を 用いた。被験 物質 は最初 それぞれの溶媒で

溶解後,上 記培地 で倍数稀 釈 し,全 量を2ccと した。

これに 同じ培地 で2日 間 前 培 養 したC.4あ.(1001,

Harvard株)の 菌液を1白 金耳宛植菌 し,37。C,48時

表4.抗 真菌性抗 生物質のC.認 ゐ.最小発育阻止 濃度

(Sabouraud液 体培地使 用)恥

抗生物質名

Chromin

aEurocidin

Aureothricin

PolymyxinB

Trichomycin

Candimycin

Aurevfacin

Virゥcin

AntipyriculinA

Nystatin

LTnam  ycinB

No.342

Datemycin

Amphoteric三n

A

Amphotericin

B

Toyamycin

M-1

単 離 者(供試者)

若 木

 田研酵

武醗(

 

 

沢有

(

(

 

 

谷沢

田研酵

細藤

武醸

(

!」~

'

脇醐祠瓢

昭藷

 田研

酵武醗

(

(Squibb)

ハノ脇醐謝

産生菌株名

3'.

`加o物genus

3≠.

σ」う〃6彦∫o%だ

St. ; fdrc伽`ご 銘3

: r吻 甥・ジ紹*3

st.hrachijaensis

st.No.138

st.64-F

3≠.3292

s≠.

kitasawaensis

st.%傭 アsei

s彦.ノ伽8茗o娩3

3彦.goμ 、9召70κ

β.subtilissp,*3

3〃 ψ ≠o獅ツご6s

sp・

最小発育阻止濃 度

(mcg1搬1)

0.36~0.8

1.5

15.0

100.0

mfg:0.039*4Na:0.078B-a10.017

問 目の 渥 濁 度 を 肉 眼 的 に.対照 試 験 管 と比 較 して 最 小 発 育

阻 止 濃 度 を 判 定 した 。

実 験 成 績:抗 真 菌 性抗 生 物 質 並 に そ の 他 の抗 真 菌 剤 の

C.鋤.に 対 す る 最 小 発 育 阻 止 濃 度 は それ ぞ れ 表4及 び

表5に 示 す 如 くで あ る。

i)抗 真 菌 性 抗 生 物 質 中,最 小 発 育 阻 止 濃 度 の 最 も小

さい も のは'Frichomycinで あ り,就 中 ア ル ミナ 吸 着 法

に よつ て 抽 出精 製 せ ら れ た 製 剤B-ALの 最小 阻 止 濃 度

は0.019mcg/ccで 抗 カ ンジ ダ作 用 が 最 も大 で あ る。 そ

の他1mcg/cc以 下 で 発 育 阻 止 を 認 め た も の にChromin・

Amphatericin  B,Tayamycin,M-1が あ り,Eurocidin・

Aureofacin,Virosin,AutipyriculinA(Antimycin),

No.342,UnamycinBは01.56~6.25mcglccでC.

alb.の 発 育 阻 止 を 示 す 。 そ の 他Amphotericin  A,

PalymyxinO  s,AureothricinsDatemycinの 最 小 発 育

阻 止 濃 度 は1  !ノcc以 上 で あ つ た 。

ii)色 素 剤 及 び そ の 他 の 合 成 剤 に つ い て 検 した 結 果

では,水 銀 製 剤 で あ るMerzaninに 最 も 強 い 抗 カ ンジ

ダ作 用 がみ られ,0。078mcg/ccで σ・atb.の 発 育 阻 止

を認 め た。 色 素 剤 中Gentianvioletは5・O  mcg]cc,

0xyquinゥline誘 導 体 中$-Hydraxyquxnalin.eがfi.  25

mcglccで,こ れ らは比 較 的強 い 抗 カ ンジ ダ作 用 を 呈 し

衷5.各 種 抗 真 菌 合 成 剤 の(Σ 認う.最 小 発 育 阻 止 濃 度

(Sabouraud液 体 培 地 使 用)

薬 剤 名 1最 小発育阻止

濃 度(mcglcc}

3.12

1.56

1.56

1.56

3.12~6.25

2。5~5.0

6.25

100

10。0

0.62~2.5

0.31~0.62

0.31

*1st .;S魏 ψ≠o伽グ083

*2sp .;species

*3β .;st〃%3

*4精 製 法 に よ る略 号

Gentianviolet

Methylenblue

Brilliantgreen

Sodiumethylmerculi-thio-

saUcylate(Merzonin)

Parahydroxybenzoicacidmethyl,

propylandethylesteres(Paraben)

Dehydroaceticacid

8-Hydroxyquinoline

8-AzoquinQIine

5-Methyloxyquinoline

7LMethyloxyquinoline

5,7Dinitroxyquinoline

2-Methyloxyquinoline

2-Methylmercap七 〇1,4

照phtoquinone(V.K3)

1,4Naphtoquinone

6,7Dimethylnaphtoquinone

2。Laurylmercapto]卜 丁.Q.*コ

2-AminoNQ. ,

No.356substances*2

5.0

50.0

200.0

0.1  '

62.5

20,0

62.5

62.5

31.2

31.2

325

500

250

15.5

15,5

62.0

62.0

5.0~20.0

註;*1N.  Q.;Naphtoquinone*2北 里 研 西 村 氏 合 成

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VOL6NO1 CHEMOTHERAPY 77

たが,そ の他 の合成剤では余 り強 力な ものは なかつ た。

II.動 物 実 験

1ボ 毒 性 試 験

各種抗 カ ンジダ剤 の 伽2加oに おけ る効果 判定 に先立

ち,そ の毒性 を検す るこ とが必要 であ る。そ こで被 験薬

剤 をマウス(129)の 腹腔 内及び静脈内に注射 し,又,

経 口的に投与 してそ の後 の死亡率 を観察 し,急 性 毒性及

び慢性毒性 を検 した。先づ腹腔 内注射に よる急性毒性試

験は,表6に 示す如 くである。即 ち,抗 真菌 性抗生物質

の完全致死量 について見 ると,Virosin,Antipyriculin

A及 びAureofacinで は2mglkg前 後,Trichumy-

cin,Candimycznは 、4~5mglkgで あつて,毒 性 は相

当大である。 これ らに 比 してChromin,Eurocidin,

Nystatin,UnamycinB,No.342で は20~30mg/kg

で,や や毒性 を減 ずるが,急 性毒性の低い 点 で はAm-

photericinA&B,Datemycinが 注 目に 価 す る。 一・

方,合 成剤中 勿vitraで 抗 カ ンジダ作用 の大 で あつた

Mer20ninは62.5mg/kg以 上で 完全致 死 を 見,31.2

rngJkg以 下では死亡 を認めない。 静脈 注射に よる急 性

毒性は略 々腹腔内注射時 の毒性値 に平行を示 したが,爾

余の実験に関連が少 いので省略 する。

次に経 口投与に よる慢性毒性試 験では,各 抗生物質を

1日1回 連 日10日 間経 口投与 した結果,Trichoxnycin,

UnamycinBは36  mg/kglday以 下 で は全 然死亡をみ

ず,Candzmycin,Nystatin,No.342に おいては60

mglkglday以 下 では亡死 した ものはなか つた。

又腹腔内注射に よる慢性 毒性 試験の結果,Trichomy一

図2

100

表6.抗 カ ンジダ剤のマ ウスにおけ る急性毒性試験

マウス腹腔 内注射,1群5匹(NA2)

観察期間:7日 間

薬 ニ斉 名

Chromin

Eurocidin

Trichゥmycin

Candimycin

Aureofacin

Virocin

Antipyriculln

Nystatin

UnamycinB

No.342

Datemycin

AmphotericinA

Amphoterici蹴B

Merzoni益

LD重oo*I

mg/kg

LDo*2mg/kg

>25

>25i>4.21

>5.o;

>2,1・

>1.67i

>1、45,

>330

>33

>33

>62.5

1<・2.5

<6.25

<1,0

<1.4

<0.5

<0.42

<0.72

<16.6

く8.3

<16。6

<500

<130

<65

<31.2

単 離 者 の

報 告LD50mg/kg

26

22

2.5

1~5

0.82

7.58

20~26

20~26

27

1,000

450

280

註:*i完 全 致 死 を来 す 量

㌔ 致 死 に至 らぬ量

C121,CandimycinOAureofacin,Nystatin,No.342は

5~2mglkg/day以 下 で は10日 間腹 腔 内連 続 注 射 に よ

つ て死 亡 を み ず,DatemycinrAmphotericinBは 急 性

毒 性 試 験 の場 合 と同様 に毒 性 が低 く60mg/kg!day以 下

で は 死 亡 を み なか つ た。 又Merzoninは13mg/kgJday

以 上 では 死 亡 す る もの が あ り,6mg/kg/day以 下 で は 死

亡 を見 なか つ た。

抗眞菌性抗生物員にぷる鳳染防禦実験α}(死 亡率)

i欝 瓢 同時腹一(麓 脇希儲 鞭}同 時腹腔 

2 4 6 8

1認ii)雛麟 艦 蹄 醐 寸

1'

凶 一x邑 一"働一蝋一 →1

5なハ∂αガど刀

1'

80

60

40

20

0 8

!Nぴ342

芦備"

2 162σ 日

!藷lv)織 糠 訴徽 騰 腔内注射

痂 ρ物 伽1~M

20B

2.0.α 必.腹 腔 内接種 マウ

スに対す る感染防禦実験

動物通過に よつて毒 力を上昇

せ しめたC.σ 乃.を マウス腹腔

内に接種 した場合の敗血症死を

目標 と してeこ れに対す る各薬

剤 の感染防禦効果を見 ることと

した。

実験方法:C.σ ∫う.の 各株 を

用いa接 種菌量 は各実験毎に予

備実験 を行い,4~10日 冒に80

~100%の 死亡率 を示す量 を選

んだ。 マウスは体重129前 後

のNAz,又 はDM系 を1群5

~10匹 として用い た。 各薬剤

は それぞれの溶媒で溶解後,生

理的 食塩水 で稀 釈 し,C.1 10腹

腔 内接種 と同時に腹腔内に注射

した。然 る後10~20日 闘に至

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78 CHEMO「rHERAPY JAN;;'1958

図3杭 眞 菌 性 抗 生 物 賃 によ6感 染 防 禦 実 験(丑)(死亡率)

同時鞭腔肉注射

1講viD躍 瓢 騰 内注射1諾 難 鵬 翻 陥㈱ 寸

24681D

咲!蜘傑

-1櫛讐"

24681012日

る聞の死亡の経過を観察す ると共 に,死 亡 マウスについ

ては剖検所見及び臓器培養 をも行 い,感 染防禦 効果 を判

定 した。

実験成績:Chrゥmin,N◎,342,Nystatxn,Antipyri-

culinA,TrichomycinOEurocidin,Aurecfaczn,Ca-

ndrmycinに ついて,そ れぞれ10mcglmouseあ て腹腔

内に注射 した場合 の感染防禦 効果は図2,図3に 示す如

くで ある。薬 剤に よつて試供 の時期が異な るため同時に

比較す るこ とは 出来 なか つたが,Trichamycin,Chro-

minに は強い感染防禦 効果が み られ,Nystatin,A.u-

revfacin,Candimycinの 効果 も明 らかであ るが,N◎.

342で は弱 く,Euracidin,AutipyricuiinAで は対照

群 に比 し殆 ど差がなかつた。なお別に 行 つ た 実験では

Viracin,LTnamycinBに も感染防禦 効果を認め得 なか

つた。

抗 真菌性 抗生物質以外では 伽 癬 γoにおいて強い抗 カ

ンジダ作 用を示 したMerz◎ninで は図4に 示す如 く,可

成 りの感染防禦 効果 が認 め られ た。

3.治 療 実 験

上記 の感染防禦 実験に よ り感染初期 におけ る各薬剤の

効果をみた のであるが,次 に σ・σ畝 接 種後多少の時間

を経 てか ら各薬剤 を一定期 間投 与 してその治療 効果をみ

ることとした。治療実験 の実施 及び判定 には種hの 方法

があ るので,予 め この点 につき検討 した。

最初にC.atb.腹 腔内感染 の敗血症型 実験的マ ウスC

症 に治療を行 い,そ の死亡率 に よつて効果を判定す る方

法 を試みた が,敗 血症死 を来たすをこは大量のC. alb.を

図4理 εzzo〃功 による感染防禦 実験

名(死亡率)1謝 蹴llワ}itI司 時腹 腔 内注項寸

θo

60

40

20

対 照

"θrzoη2η)←一← や一x●・-x・→←一雄 一潔一噌

12日

要 し,又,死 亡の経過 も急速であ るた

め,治 療 期間に制約を受けざ るを得 な

か つた。

次 にマ ウス睾丸内に σ。alb.を 接種

し,限 局的膿瘍 型C症 を用い て睾 丸培

養 に よつて効果を判定す る方法 を試 み

たが,手 技が困難で,し か も実験結果

が不均一であ るため,治 療 実験に適 し

ない ことを知つた。

そ こで結局、C.¢乃.の 比較的 少量 を静注 した マウスが

治療実験に最適で あるこ とを知 つた。既述の如 く,マ ウ

ス静脈 内に敗血症死 を来 たさ しめない菌 量(1~2×106)

を接種 した場 合(図1),各 臓器中 のC.σ 肱 は肺,心,

肝,脾 においては接 種後2~4日 目か ら徐 々に減 少 し,

9日 目以降 においては著 明に減少す るのに対 し,腎 にお

い ては一時 減少の傾向 もあ るが,9~12日 目でも略 々恒

常 的に培養証明 し得 る。又病理組織学的 の検 索の結 果か

らも(表2)a腎 が主病巣で あるこ とが覗 え る。 これ ら

の点か ら,腎 の培養成績及びそ の病理組 織学的所見に よ

つて治療効果を判定す る方法 が最 も適当であ ると考 える

られ るのであ る。

その他v限 局的病 巣に対 す る治療効果判定 の 目 的 に

はa家 兎肺 内 σ。σ乃,接 種 に よる実験的肺C症 の病理組

織学 的検索を主 とした治療実験 を試 みた。

a)σ1  J.静 脈 内接種 マウスに対 す る治療実験

D腹 腔 内注射 による治療実験

試験管 内実験,感 染防禦 実験に よつ て効 果を認めた一・

部 の抗真菌性抗 生物質及び合成剤を中心 に治療 実験を試

みた。

i)抗 真菌性抗生物質,No・342,A、ntipyricuiixt,

Nystatin,. UnamycinB,Trichamycin

実 験方法はC. atb.Harvard株2×106を 静脈 内接 種

後,感 染早期,即 ち,1,15,24,36時 間 目に各抗 生物

質を等量,10mcglmouse宛,計4回}腹 腔 内注射 を行

い,そ の後放置 しr10日 目に屠殺,解 剖 し,肉眼 的所 見,

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VOL.6NO.1 CHEMOTHERAPY 79

表7.C.atb.静 脈 内接 種 マ ウス に 対 す る抗 真 菌 性 抗

生 物 質 に よ る治療 実 験 総 括

(C.dlb.Harvard株2x106静 脈 内 接 種 後,

1,15,24,36時 間 目に 各抗 生 物 質 を1fl mcgj

mouseあ て 腹 腔 内 注 射,10日 間 観 察)

実 験 群

対 照 群

No.342治 療 群

Antipyriculin〃

UnamycinB〃

Nystatin〃

Trichomycin"

蜥騎

の伽

(%)

各群

マウス数

2

0

0

0

8

0

Gり

9召

9臼

2

0

0

0

0

0

4

1占

り御

¶■

9臼

AU

O

《U

9臼

AU

「ム

「△

ーム

ー4

1義

電二

腎培養 腎の病理 組織所見103稀

性 のも1節・膿瘍)、C.認う.陽の 陪 性の も性 のもの

(%)1の(%)(%)

釈で陽搬(結 跳 変中

100

50

80

70

58

10

100

60

60

80

8

0

2

0

0

0

7

0

9

5

5

6

1

2

㍉治療効果

±

±

灘 宅攣臨 灘 鑑 ㌻ 幡

較 した 。

即 ち,σ.¢Zう.1038株1.5×106を マ ウス 静 脈 内 に接

種 後,接 種 日よ り1日1回,Trich。mycin,Nystatin

を1Q  mcg f mause宛,7日 間}腹 腔 内注 射 を 行 い,9

日目に 屠 殺,解 剖 し,肉 眼 的 所 見 を 観 察 す る と共 に 腎 の

定 量 培 養 を行 つ た 。

そ の 結 果,表9に 示 す 如 く,対 照 群 に 比 し,Nysta-

tin,Trichomycinい つ れ の治 療 群 に お い て も,肉 眼 的

表8.σ.σ あ.静 脈 内 接 種 マ ウス に対 す る抗 真 菌 性 抗

生 物 質 に よ る治 療 実 験

(e.dtb.Harvard株2×106静 脈 内接 種

接 種 後1,15,24,36時 間 目に 各抗 生 物質 を

1a mcg/mouseあ て腹 腔 内 注 射,10日 間 観 察)

実 験 群

腎の培養及び各臓器 の病理組織標本 を作成 しi各 項 目毎

に対照群 と比較 した。

実験成績は,表7に 総括す る如 く,10日 間の死亡率

は対照群の42%に 比 し,い つれ の治療 群で も低 く,各

治療群の間に大差は なかつ た。肉眼的所見 として,腎 の

腫大,穎 粒状化を呈 した ものが,対 照群では92%に 及

んでいるのに対 し,い つれ の治療 群で も低 率で,且 つ病

変が軽度であつ た。 次に一一側腎 の定量 培養を 行 つ た 結

果,103稀 釈で陽性 の ものは対照群の100%に 対 しi

AntipyriculinA,LTnarnycinB治i療 群では70~80%

で対照群 と大差がなかつた が,No.342,Nystatin治 療

群では50~60%迄 低下 し,さ らに'Trichomycin治 療

群では僅かに10%が 陽性であ るに過 ぎなかつた。一方,

病理組織学的検 索に よる腎病変(結 節,膿 瘍)を 認 めた

ものはTrichomycinrNystatin治 療群 に少 く,且 つ 腎

病巣中C.alb。 の菌 糸,菌 体 を検出 したの も,こ の2つ

の治療群に低かつた。

以上,総 括 的に述 べた実験成績の内,N。 ・342,Ny-

statin,Trzch。mycin治 療群についての詳細なデ ータを

例示すれば,表8の 如 くで ある。

以上 の実験におけ る観察各項 目を綜合 して各薬 剤の効

果を判定す ると,Nystatin,Trichvmycin治 療群にお

け る効果が最 も…著明であ り,No.342治 療群に もあ る程

度の効果が認め られ るが,AntipyriculinA・Unamy-

cinB治 療群では対照群 と大差が なかつた。

ii)Nystatin,Trichvrnycinの 連続投与

特に治療効果 の顕著 であつたNystatin・Trichomycln

につ き,さ らに比較 的長 期連続投与に よる治療効果を比

対 照 群

No.342

治 療 群

Nystatin

治 療 群

Trichamycin

治 療 群

腎肉眼的所 見

(腫大・穎粒化)

十帯昔

什十帯十十耕十冊

腎培養集落数(103)

0

0

0

0

0

2

0

0

2

0

5

0

0

0

0

0

0

2

0

2

1

0

2

0

2

2

2

2

2

2

2

2

>

2

0

0

0

5

0

6

4

0

0

5

0」

噌上

FO3

腎病理組織所見

変鋤節

病億版

十十帯惜紐粋帯什什帯十

一±

1:63十 ト

3-

31圭

8=00000000203 ±

病 巣 中 の

c.al  b、

什什十

一十

「骨

一卦

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8◎ CHEMO「rHERAPY JAN。,1958

表9.C.1  !.静 脈 内 接 種 マ ウ スに 対 す るNysta#in,

Trichomycinの 治療 実 験

(C.!  f.1038株1.5×106静 脈 内接 種9日 間

観 察)

実 験 群

対 照 群Saline*10.2cc/mvuse

7日 間 腹 腔 内注 射

Nystatin治 療 群

NystatinIO  mcglmouse

7日 間腹 腔 内 注 射

Trichomycin治 療 群

Trichomycin

10 mcg/mouse

7日 間 腹 腔 内 注 射

的見)

肉所(

十赫

一十

一十井十

一十

、十卜

腎培養集落数

102*2

0

0

0

0

0

0

1

0

0

0

0

0

0

0

0

0

4

0

0

0

2

2

2

2

2

2

1

2

2

2

>〉〉〉≧

〉〉〉

>200222548221560442652

>20030

1712400020

103*2

>20090

>200119

1101204261

>20016

2826310215

2

3

1

0

0

0

0

0

0

0

0

0

種 々な る用量 に よ り治 療 実 験 を 行 つ た。

即 ち,C.  at b.1040株1.7×106,静 脈 内接 種 後,Am・

PhotericinBの 生 理 的 食 塩 水 浮 游 液 を マ ウ ス 当 り,100

mcg,3DO  mcg,1  mgあ て}接 種 日よ り5日 間 腹 腔 内 に

注 射 し,60目 に 屠 殺,剖 検 した 。

実 験 成 績 は 表11に 示 す 如 く}6日 間 の観 察 で 死 亡 率

は 対 照 群 が70%で あ つ た の に 比 し,治 療 群 で は10%

以 下 で あ り,平 均死 亡 日数 の 上 で も,治 療 量 に 応Lて 差

が み とめ られ た 。 腎 の 培 養 を 行 つ た 結 果 で も治 療 群 に 明

らか に 培 養 集 落 数 が 少 くy殊 に1mglmouse治 療 量 で

はs対 照 群 に 比 し著 明 に 少 な か つ た 。

v)Merzanin

C.dlb.1001株1×106静 脈 内 接 種 後Merzoninを0.4

mcg・,o。02mcg/m◎useO又OTrichomycinを10mcg/

mouse宛y接 種 日 よ り8日 間 腹 腔 内注 射 した 。 又 別 に

Merzaninを1mcg/mouse宛8日 間 筋 注 した 。 そ の 結

果,表12に 示 す 如 く,MerzoninO.4  mcg/mouse治 療

群 で は}firiehomycin治 療 群 に 比 し,や や 劣 るが 腎 培

養 集 落 数 の上 で 効 果 が 認 め ら れ た 。 しか しMerzonin

O.02 mcg/mouse腹 腔 内 注 射 群 及 び 別 に 行 つ た1  mcgl

mouse筋 肉 内注 射 群 に お い て は,対 照 群 と大 差 な く治

療 効 果 を 認 め な か つ た 。

yr)そ の他Gentran  vi。1et4mcg/mouse,Brilliant

greenlO  mcg f mause,SodiumiodideO.8mg/mouseを

そ れ ぞ れ σ.σ彦δ.静 脈 内 接 種 マ ウ ス に8~9日 間,腹 腔

註*1滅 菌 生理的食塩水(以 下同 じ)*2稀 釈倍数(以 下同 じ)

所 見 並 び に 腎培 養成 績 の上 か ら,明 らか に 治 療 効 果 が 認

め られ る が,Nystatinに 比 し,Trichvmycinの 効 果 は

よ り優 つ て い る。

iii)Datemy¢in,Trichorn[y¢111

Datemycznはin拶 ∫〃oの 抗 カ ン ジ ダ作 用 は 弱 い が ・

勿vivoに お い て 抗 カ ン ジ ダ作 用 を 示 す とい わ れ て い る 。

そ こでC.  alb.Harvard株1・5×106を マ ウ ス静 脈 内 に

・接 種 し,接 種 日 よ り6日 間,Datemycinlmg/mouse,

・また これ と比 較 す る た めTrich◎mycin10mcg/mouse

を それ ぞ れ腹 腔 内 注 射 し,腎 の 肉 眼 的 所 見 及 び 培 養 成 績

を 比 較 した が,そ の 結 果 は 表10に 示 す 如 く,'1'rzcha一

加ycin治 療 群 に 比 して 劣 るが,Datemycin治 療 群 に も

多 少 の 効 果 を認 め 得 た 。

iv)AmphatericinB

AmphoteracinBに つ い て はS`TERNBERG14)ら が

C.alb.感 染 マ ウス に 治 療 効 果 を 認 め て い る。 本 剤 は毒

性 が低 く,大 量 を 投 与 し得 る利 点 が あ る0そ こで本 剤 の

表za.C.  atb.静 脈 内,接種 マ ウ ス に 対 す るDatemy・

cin,Trichamycinの 治 療 実 験

(C. atb.Harvard株1.5×106/mouse静 脈 内

接 種,10日 間 観 察)

実 験 群

対 照 群Saline

O。2cc/mouse

80間 腹 腔 内 注 射

見)

肉所(

十十

腎 培 蒸 集 落 数

102

《U(り

OVOVnVO

4

(V(り

0

0vO

《U2

ワリワリワのワリワの 

 ゐ

>

103

>200>200

102>200

32>200

6

104

>200187323343

9e射

㎝注

m内

騨療踏醗

 

D

D

日8

Trichamycin

治 療 群Triehomycin

IO mcg jmouse

8日 間腹 腔 内 注射

=>2器'一・72

+>200

=i91

8'

2ゴ6

54

8

1

iaZ 

0

、9

1;

五4

AU

O

-占0

0

噌↓Qり0

4

0

AU

000000

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VOL.6NOa CHEMOTHERAPY 81

表11.(二 σ」う.静 脈 内 接 種 マ ウ スに 対す るAmphゥtericinBの 治 療 実 験

(C.rxlb.1040株1.7~106静 脈 内接 種6日 間 観 察)

実 験 群

治 療 量

対 照 群 AmphotericaB治 療 群(腹 腔 内 注射,5日 間)

i100mcg/mause/day

死 亡 率1 9J13(70%) 1110(IQ%)

平均死亡 日数(6日 間観察)

腎肉眼的所見

腎培養集落数

4.3日 5.8目

腎肉眼所 見

十十

十十十

一十

一[十十十

1Q2

0

00

0

0

0

2

1

6

1

0

0

0

3

00

0

00

6

6

3

4

0

0

0

1

2

2

2

2

2

1

1

1

2

2

2

>>

103

11469387

102859

802623864852

腎肉眼所 見

102

0

2

2

2

0

2

1

3

2

8

震り

103

0050

001

000

3・・mcg/mause/day】 1mcglmouse/day

1110(10%) 0110(0%)

5.9日 6.0日

腎肉眼所 見

Za2

1

0

1

6

0

0

0

0

0

0

1

103

0

0

0

1

0

0

0

0

0

0

腎肉眼所 見

102

0

0

2

0

0

0

0

0

0

0

103

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

表12.C.α%.静 脈 内接 種 マ ウス に 対 す るTri-

chomycin,Merzoninの 治 療 実 験

(C。σ」う.1001株1×106静 脈 内接 種9日・間 観 察)

表13、C.σ あ.静 脈 内 接 種 マ ウス に 対 す るTri・

chomycinの 経 口投 与 治療 実 験(1)

(σ.認う、Harvard株1×106静 脈 内接 種

9日 間 観 察)

実 験 群

対 照 群Salineo.2  cc/mvuse

8日 間腹 腔 内 注射

Trichomycin

lUmcgf  mouse/day

8日 間 腹 腔 内注 射

Merzvnin

O.2 mcg/mvuse/day

8日 間 腹 腔 内 注 射

貯曜射蹉

n加腔

㎎腹

zom間

α02

M

q8

的見)

肉所(

腎培養集落数 実 験 群

102

>200

>200

>200

>200

>200

-ゐ

可ゐ

9創

9耐

9耐2

49

4

63

104

>200

>200176

>200

>200

>200

103

9

6

1

3

0

1

3

4

7

8

対 照 群Saline

O,2cc/mouse

8日 間 経 口投 与

AU

《U

O

《V

O∂

Trichamycin200mcg/

mouselday

8日 間経 口投 与

3

0

4

8

1ふ

つ》

ハ◎

つり

8

7.

1

1

1

9創

鑑》

ワ.

Trichamycin

20 mcgj

mouse/day

8日 間 経 口投 与

Trichomycin

2mcg!

r糠ouse/day

8日 間 経 口 投 与

的見)

肉所(

±

腎 培 養 集 落 数

・・21・ ・8

>200>200>200>200

74

72

>20010816

196

71

96

68

7

104

6

9

1

9

5

3

2

1ニ

ー↓

ρQ

O

-ゐ

り白

-晶

}3匹(3一 輔 死亡)

4

2

AU

5

6

7

3

5

8

◎V

1

1

1

>200>200>200>200>200

26

7

4

2

1

0

0

114

109

98

38

17

2

ウ創

O

AU

O

《U

O

ウ臼

9

Qり

-凸

0

1

Page 11: カンジダ症の治療に関する実験的研究fa.chemotherapy.or.jp/journal/jjc/06/1/6_72.pdf72 CHEMC3THERAPY JAN鱒t 958 カンジダ症の治療に関する実験的研究 螺

82 CHEMO7HERAPY JAN.,1958

表14.C.alb.静 脈 内接 種 マ ウ スに 対 す る'Tri-

chomycin経 口投 与 治 療 実 験(】1)

(C.認 う.Harvard株1x106静 脈 内 接 種

10日 間 観 察)

実 験 群

群㎜鯉

照郵㎞

対飴9

Trichomycin

40 mcg Jmouse/day

9日 間経 口投 与

群㎜騨

照麟舗

対鉱

9

Tr呈chomycin

10mcg/mouse/day

9日 間 経 口投 与

的見)

肉所(

十十十十±

十±

一十

一十

十±

腎培養集落数

103

>20029333010

AU

4凸《U

AU

3

1

>1!11318147

>200

2

ウ臼ハ6

78{8

eO

遭4

104

7

3

1

0

3

0

1

0

0

0

>2007

31582

0

0

5

2

0

1

内 注射を行つたが,い つれ も明 らか な治療効果 を見 出 し

得 なかつた。

2.経 口投与に よる治療実験

前述 の腹腔内注射で特に効果を認めたTrichomycin,

Nystatinに つ き,さ らにC.6あ 。静脈内接種 マウスに

対 す る経 口投与に よる治療実験 を行 つた。

量)Trichornycin

C,σ乃.Harvard株1×106静 脈 内接種 後,接 種 日よ

り8~9日 間,'Trichamycinの 種 々な る量を毎 日,経 口

=投与 した成績は表13,14に 示す如 くであ る。即ち,毎

日200mcglmouseの 投与に よつ ては3~4日 目に 約半

数 が 下 痢,衰 弱,死 亡 し,こ の 量 は 多 き に過 ぎ る と思 わ

れ る。 之 に反 しe40  mcg,24  mcg,10mc9投 与群 に お

い て は,対 照 群 に 比 し,肉 眼 的 所 見 及 び 腎培 養 集 落 数 か

ら見 て 明 らか に 効 果 を 認 め 得 た が,1日2mcgの 少 量 投

与 は無 効 で あ つ た 。

ii)Nystatin

σ.σ あ.Harvard株1×106静 脈 内 接 種 後,1群 に は

接 種 日 よ り9日 間hTystatinの125ufm。useを,他 の1

群 に はNystatin200mcg/mause蓼 こ少量 のParabenを

混 じた もの を5日 間,そ れ ぞ れ 経 口投 与 した 。 そ の 結果,

い ず れ の 投 与 群 に お い て も対 照 群 に 比 し,腎 培 養 集 落 数

が 少 く7そ の 有 効 性 を証 明 し得 た 。

iii)そ の他AureafacinrVir◎S  121,Paraben(propyl

ester)等 の経 口投 与 に よ る治 療 実 験 を 行 つ た が,い つ

れ も治 療 効 果 を認 め 得 な か つ た 。

i▼)マ ウ ス糞 便 中 σ。α必.消 長 に 及 ぼ すNystati随,

及 びTrichomycixt経 口投 与 の影 響

臨 床 上 抗 生 物質 の 内服,殊 にTetracycline系 抗 生 物

質 の 服 用 に よつ て 糞 便,な い しは喀 疾 か らC.' alb.の 検

出の 増 多 を み る。 最 近 か か る症 例 に 対 し,抗 真 菌性 抗 生

物 質,殊 にNystatin,Trichomyc圭n.,の 内服 効果 が 報

ぜ られ てい る のでaこ の 点 に 関 し マ ウ スを 用 い て実 験 を

行 つ た 。

即 ち,C.  alb.1001,1040株,16,20×107を 経 口接

種 した マ ウ ス を1群5匹 宛 の1)無 処 置 対 照 群,2)Au-

reomycin又 はAchromycinの 経 ロ投 与 群,3)2)に

Nystatin及 びTrichomyrcinを 同 時 経 口 投 与 す る群 に

分 ち,4~5日 間 に 亘 つ て,マ ウ ス糞 便 約0.19を2cc

の生 理 的 食 塩 水 に 浮 遊 せ しめ,そ の0.1ccをSabou・

raud寒 天培 地 で 培 養,発 生 した 集 落 数 を算 定 したo

そ の結 果 は 表16に 示 す 如 く,C.σ 乃.経 口接 種 後 の

無 処 置 対 照 群 で は2~3日 後 に 糞 便 中 よ り ℃, cxlb.を 証

明 し得 な くな る。 しか し・Aureomycin又 は,Achromy

表15.r  r静 脈 内接 種 穿 ウ ス に対 す るNystatinの 経 口投 与 治 療 実験

(C・alb.Harvard株1×1'静 脈 内接 種10日 間 観察)(G.  atb.Ha  rva rd株1×106静 脈 内 接 種7日 間 観 察)

実 験 群

対 照 群Sai.ineo.2  cc jmvuse

9日 間経 ロ投 与

Nystatin

125u/mousef  day

9日 間経 口投 与

肉眼的所 見(腎)

十十十十

十十

腎培養集落数

・・3卜 ・3

>200>200

>200>200126

3

11

29

100

0

293033

>20010

0

0

3

4

0

1

104実 験 群

1

2》7・OV

3

対 照 群SalineO.2  cc f mause

5日 間 経 ロ投 与

0

0

0

ハδ0

Nystatin200mcglmouse

Methy・lgaraben4〃

PropylparabenO.1〃

5日 間 経 口 投 与

的見)

肉所(

十十十

膿培養集落数

102

>200>200>200

>20036

0

0

2

2

1

1

り向

103

743914.6173

ハU

ハU

ハU

FO

O

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VOL.6NO1 CHEMOTHERAPY 83

表16.(:.  rxtb.経 ロ接 種 マ ウ スに 対 す るTetracycline系 抗 生 物 質 並 びに 抗 カ ン ジ ダi剤の 影 響

(マ ウ ス 糞 便 培 養 集 落 数 の 経 過)

C.alb.1001株160×106経 ロ接 種().dlb.1040株200×106経 口接 種

実 験 群

対 照

Aureomycin

4mg/mouse

5日 間経 口投 与

h

Aurevmycin4  mg  f mouse

Paraben{識1=5儲

m◎use

5日 間 経 ロ

投与前

±

Aureomycin  4 rng/mouse

Trichomycin100μgl

rnuuse

5日 間 経 ロ投 与 }一

接 種 後 日数

・z

帯暮什帯帯

井軒廿昔什

±

±

井+十帯

井+十十

一昔赫+±

十昔暮+静

3 1 4

±±

十十

十十軒十

±

井十

一十十

5実 験 群

ー±

対 照

±±±十±

Achrarnycin2  mg  f mouse

4日 間 経 口投 与

±+

=

4

Nystatin100μ ・glmouse

4日 間経 口投与

AchrarnyernZmg/mause

Ny'statin100μg加ouse

4日 間 経 口 投 与

投豊目lj

±

接 種 後 日 数

1

冊柵柵冊

÷

十昔

213 

十昔±十十

÷

十=

十十

十±

十十十

井++

±

十±±

一±

4

十朴"+

十±

5

十昔十十十

±

註 培 養 した 集 落 数 を 柵>100,帯100~26,i十m~II,十10~0,±3~1で 示 す 。

"nの 経 ロ投与 をつ づける事 に よつ て糞便中 のC.dlb.

の検出日数は延長を来すが,こ の際Trichomycin,Ny-

.statinの併用に よつて,こ の検出 日数の延長をあ る程度

阻止 し得 るこ とを知 つた。 なおParabenの 併用に よつ

て も,軽 度なが らかか る効果を認めた。

0)σ.α 飴.肺 内接 種家兎に対す る治療実験

マウスにおけ る感染防禦 実験又は治療実験 で効果 のあ

つた ものの中か らTrichomycin,1Vlerzoninを 選 び,さ

らに以下の如 き方法 に より作成 した家兎 の肺C症 に つい

て治療実験を試みた。

即 ち,C.σ%0を 予め皮下接種後,7日 冒に肺内に2~

5×108の σ.albOを 注射 して肺C症 を作成 し,再 注射5

~7臼 後か ら治療 を開始 した。 その実験 方法の詳細は後

章 の免疫血清及 び併 用治療 実験 と一括 して表17に 示す

通 りであ る。治療効果は 治療終 了後,屠 殺剖検 し,肺 の

肉眼的及び病理組織学的所 見を対 照群 と比較判定 した。

Trichom)℃inの 経 口投与 に よる治療実験 は4回 実施

したが,そ の成績 は表18に 示す 如 く,第 互実験では対

魚 群 と大差 がなか つたが,他 の実験においては対 照群に

比 し,肉 眼 的所見 の上 で膿 瘍形成 の傾向が少なかつた。

病理組織学 的所見 の上 か らは,Trichomycin治 療群に

おい ては,病 巣周辺部 に線維芽 細胞の増殖に よる線維被

包化 の治癒 的傾向がみ られた。 さらにPAS染 色法に よ

表17.実 験 的家兎肺C症 治療 実験 の方法(総 括)

1

敏1

での期間

、蟹

劃~

晒i

×

までの期間

×

蕪 霧駄

280 7

ロH

2007

2507

2507

5007

7

4。。1、。1、。口

200510

4005 10

薬 剤 名

1使腿

Trichamycin

免 疫 血 清

Merzonzn

Propylparaben

Trichor織ycin

免疫 血 清

Trichomycin

免 疫 血 清

Merzanin

Trichomycin

免疫 蜘 清

Merzanin

Prapyl&MethylParaben

(投

兎当り1日)

5mg経 口

1.Occ筋 注

0.5mg筋 注

4mg経 口

5mg

1.Occ

5mg

1.Occ

2mg

5mg

1.Occ

2mg

3十

7.5mg

経 口

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84 CHEMO「 「HERAPY JAN.,1958

表18.(;.  rxlb.肺 内接種 家兎に対す るTfichomycin

の治療 実験(肺 病変の肉眼的並 びに病理組織

学 的所 見)(*表17参 照)

実験

番号*

1

肉眼的所見{病 理組織学的所見

血壊

ネ群験実

対照群{

T審鵯{

対 照 群{

T留h糊

対 照 群{

T紫h劉

対 照 群{

T審h黙{

農i結

編:

鯵 …節

肺胞壁肥厚

PAS

染色

±

十±

一+=

暮荘+

井±±

一±±

昔中±

±十十

井肝十

井帯帯

荘+±

井井卦

一十

十十十

一十

十冊軒

暮十

井井十

一±

十十

±十十

什耗什

昔昔十

井+昔

十十十

+卦帯

井柵+

十赫昔

十十井

一 帯

十十十

十十

一+=

十±十

帯卦帯

十+十

粁十井

十+十

十十十

十±十

暮十暮

荘十昔

井+赫

十+十

荘井

井軒+

帯帯

帯帯+

十耗

±±十

井帯

十十十

暮朴十

±±±

帯辮

+++

±十十

一十十

十±十

帯柵什

+卦卦

帯帯続

+++

十十十

十升昔

卦昔十

十十十

帯静十

+粁升

る病 巣中のC.鋤.は 対照群に比 し治療群 ではや や少 く,

殊 に仮性菌 糸を伴つて増殖す る像 が少 なかつ た。

次 にMerzゥnin(1.  5,2mgの 筋 肉内注射 による治療 実

験を3回 実施 したが,肉 眼的所見 におい ては対 照群 と大

差な く,病 理組織学 的所見 の上で,Merzonin治 療 群に

線維化 の傾向が多少認め られたに過 ぎなかつ た。

又Parabenを 内服せ しめた2回 の実験 においては,

肉眠的にも病理組織学的に

も対照群との間に差を認め

なかつた。

以上の家兎肺C症 に対す

る治療実験 か ら見 てTr鮎1。 葱

chomycin経 口投 与 の 効 果80

が 最 も優 れ,Merzvninの

筋 注 これ に 次 ぐ がiPara・60

benの 内 服 の 効=果 は 明 ら40

か で な か つ た 。

20

第3章 抗 カ ンジダ家兎免疫血清 に関す る研究

抗 カンジ ダ実兎免疫血清 が肺C症 の1例 に有効で あつ

た ことをHIATT15)は 述べ,堂 野前 らも汎発性及び肺C

症 の重症例に用いて効果を認 めてい る。然 し未だそ の動

物 実験に関す る報告 に接 しない。 そ こで著者は抗 カ ンジ

ダ家兎免疫血清を種 々な る方法 で作成 し,マ ウス,家 兎

の実験 的C症 に用いてそ の感染 防禦 及び治療効果を検討

した。

免疫血 清の作成 方法 としては,実 兎にV・ σ危 の加熱

死菌 を皮下 ない し静脈内に血清 の凝集価 を目標 に増量 注

射 し,最 後 に生菌 を静注 した。 この際使 用菌 株に よる凝

集価 の差異はなかつた。

1。 試験管 内抗 カ ンジダ作用

免疫 皿清は2,560倍 稀釈に よつ て もC・ σ肱 を凝 集

せ しめ るが,σ. dlb.に 対す る殺菌な い し静菌作用 は認

め られ なかつた。

2。 感染防禦 実験

実験方法 は既述 せ る抗 カ ンジ ダ剤 の場合 と同 様,σ.

i r.1001株 の腹腔 内接種 と同時 に 免 疫 血清 を0.2cげ

=mause宛 腹腔 内注 射 した。用いた免疫血清はNo・7~14

まで の8種 で,そ れ らの凝 集価 は1.;~2,560倍 であ

つ た。

実験成績 は図5に 示す如 くsNo.8,9,11,12の 各免

疫血清共,多 少の差異は あ るが,対 照群が接種後3日 目

に100%の 死亡率 を示す のに対 して,免 疫血清注射群 で

はいつれ も死亡率 の低下及 び死期 の延長を見,感 染 防禦

効果を認め る。そ の他 の免疫血 清において も略 々同様 の

効果を認め得たo

次に免疫血清のかか る感染 防禦 効果 は血清を生理 的食

塩 水で倍数稀釈 し,8倍 稀釈 に よつて も尚,対 照群 に比

し効果を認め得た(図6)。

3.治 療 案 験

a)σ 。αめ。静脈 内接種 マウスに対 す る治療実験

免疫血清は マ ウ ス腹 腔内に0.2cc宛 連続10日 間注

図5抗 カン ジ ダ'家 鬼 免 疫 血 済 にょる感 染 防 禦 実 験

(死亡率)雛f蹴 謝 距)α2㏄}陥翻 注射(マ ゥスNAzlお¥6匹)

100

o2468蓄OI214・8

80

60

40

20

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VOL.6NO.1 CHEMOTHERAPY 85

表19.免 疫血清作成方法,凝 集価及び治療効果(総 括)

免 疫 血 清No.

免 疫 方

抗 原 陳 量(・剛 注 射 方 法1回 数翻[糠 価

法 最 終

)果集よ

効養に定

療培数判

治腎落

り(No.38

鴇1巽1籍0.5-a・mgl皮下1・3回 ノ53日i・:8・

No.56

No.994''

lq5-2.・mgl

No.990 〃

''

1・8回〃3日 ほ:翻

1α5-6・ ・mgl皮 下→ 静脈内}・8回/73日i・:64・

十±

No.998C.rr.1001株

加 熱 死 菌 → 生 菌0.5-2・mgl編 内(死菌)(生菌)[・8回 ノ73日[・:32・

No.125No.130 加 熱 死 菌{幡 一・臥・mgl静 脈 内 9回 ノ30日 1:1280

1:2560十十

射 して も何等の副作用が見 られ なかつ た。

治療実験 の方法 としては,抗 カ ンジダ剤におけ

る場合 と同様yC.¢%.Harvard株1×106静 脈

内接種後,免 疫血清 を接種 当 日か ら9日 間毎 日皮

下注射 し屠殺後,腎 培養 集落数 によつ て治療 効果

を判定 した。 なお本 実験 に用いた 免 疫 血 楕 は 表

19に 示す如 く,免 疫方法及 び凝集価 に差 異 の あ

る7種 のものを用い た。

実験結果は表20に 示す 如 く,No.998を 除 き,

No.56,No.130,No.125の 各免疫血 清治療群

ではいつれ も対照群に比 し腎 の肉眼的所 見及び培

養集落数か ら見て治療効果を認め得 た。 この他,

No、38,No.990,No.994等 の免疫血 清につい

て も同様の実験を行つたが無効であつた。即 ち,

lQO

図6免 疫血清 稀繹にお6感 染防禦 実験

(死亡率秘 鞭 融同職 内注射

80

凱 乳5=遮 ご/

24681012日

←→ 対 照 群

か一→免疫血清8倍 稀樫"4倍"

a原 液

これ ら

免疫血清の効果 は表19に 見 られ る如 く,大 体凝集 価に

平行し,奏 効 を期す るには凝集価が1, 2$0倍 以上 の血清

を用いる必要 があ ると思われ る。

b)σ.α あ.肺 内接種家兎に対 す る治療実験

実験方法は表17に 記載 した如 くであ る。尚用いた免

疫血清の凝集価は1,280~2,  5fiO倍 の もので,そ の原液

1,0cc宛7~10日 間毎 日筋注 した。

実験成績は表21の 如 く,肉 眼 的所見 においては第1,

第 ∬実験で膿 瘍,結 節 の形成 が少なかつ たが,第 皿,第

W実 験 では対 照群 との間に大差がなかつ た。病理組織学

的所見 において,第 ∬実験の0部 及び第 皿実験において

線維化 の傾 向が治療 群に強 くみ られた外は特に著 しい治

療機転 の促進 がみ られ ず,ま たPAS染 色に よる病巣中

の分芽胞子及び仮性菌 糸の状態 も対 照群 と治療 群 との間

で大差が なかつ た。

以上か ら見て免疫血清療法は実験 的肺C症 に対 して軽

度 なが ら治癒促進的効果を有す るものと思われ る。

第4章 抗 カンジダ剤及び抗 カンジダ蒙兎

免疫血清の併 用に関す る研究

一 般に抗真菌 性抗生物質中,抗 カンジダ作用の強い も

のは毒性 もまた大 きい よ うであ る。そ こで もし2種 以上

表20・C・atb.静 脈 内 接 種 マ ウ スに 対 す る免 疫 血 溝

治 療 実 験(C.σ 」う.Harvard株1×106静 脈

内接 種 免疫 血 清0.2  ce/mouseあ て9日 間 皮

下 注 射10日 間観 察)

実 験 群

対 照 群

免 疫 血 清No.125

免 疫 血 清No。130

免 疫 血 清No.56

免 疫 血 清No.998

肉眼的所 見(腎)

十十十十十十

一十

十十

[十十

腎 培 養 集 落 数

101 102 103

>200>200146

>200172

>2001541105443nり

7暉バ7ρ0

のO

R)3

1ゐハ0

7`2

2

1凸2

9醒ワ一ウ臼【り

>200>20076

>200>200

2

8

2

4

1

8

2

2

2

3

4

4

0

4

3

つり1義哩↓

9

3

1

5

0

3

2

2

3

0轟」

盈U

FO

7.AU

4

9

7

8

ρ0

2

0

2

1ゐ

2

1

1

0

0

2

0

0

0

0

0

0

0

0

0

▼8

2

0

46

1

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86 CHEMO↑HERAPY JAN.,1958

の薬 剤又は さ らに免疫血清を併用す るこ とに よ り効果を

増強せ しめ得れ ぽ1剤 の用量 を減ず るこ とが出来て臨床

応 用上好都合で あろ う。 この ような観点か らi著者は2,

3の 抗 カンジ ダ剤及 び抗カ ンジダ家兎免疫血清 の併用 に

ついて実験を行 つた。

1.試 験管 内実験

Sabourauddextrosebrゥthの 培数稀釈法 に よつて各

種 薬剤 の併 用に よ り効果 の増強 をみた結 果,表22に 示

す 如 くTrichomycinとMerzoninと の併 用に よ り効果

表21・C・alb.肺 内接種家兎に対す る免疫血 清

の治療実験

(肺病変の 肉眼的並 に病理組織学 的所 見)

(*表17参 照)

実験番号

1

実 験 群*

肉眼的所見 病理組織学的所見

の増強を見た。 その他,Chromin,Eurocidin,Candi・

mycin,Aureaf  acin,VKsら の間に も多少の併用効果 を

みたが一 著明ではな かつた。

2.感 染防禦 実験

感染防禦実験 においては図7に 示す如 く,Trichomy-

cinに 免疫血 清を併 用 した場合}長 期 間観察において単

独使用 に比 しt感 染防禦効果 の増強 をみた。

3.治 療 実 験

a)C.σ 乃.を マウス静 脈内に接種 し,抗 カ ンジダ剤

及 び抗 カンジダ家兎免疫血 清の単 独ない し併用治療 を行

い,腎 の培養集落数 で治療 効果 を調べた。 これ ら実験 の

内,表23に 示す如 く,Trichomycin,Me  rzon inの 併

用,及 び表24に 示す如 く,Nystatin,`Trichomycin

血壊

昔井+

+++

十+

=

{

ーモ

清群

免治

肋膜(醗

)

結 膿

+i_i+1+i一

肺胞壁肥厚

PAS

染色

菌 菌

糸体U拷1瘍鯛1

±十±

一十

井粁

十+十

一±±

±

一一

±

十十

±

十十

帯帯

+

什十

±±

十十

十十

砦粁畳

十十十

卦柵柵

+静什

一十

±

±

荘帯帯

+什什

卦什暑

+卦什

升十暑

十+十

十井冊

一十+

十暮什

十十十

十十

十十十

清群

免治

赫+甘

±+±

帯昔帯

什什+

十十十

一±

}

柵骨帯

卦朴静

昔十赫

++十

十十十

十十十

赫+卦

+什+

昔+赫

十++

ー群照対

ー清群

灘療

免治

!ー

清群

免治

十十

十十

昔什十

朴井升

帯赫十

昔朴朴

図ワ7}``加 聖`ごη,免疫血漬併用にょる感染防禦実験

幌亡率)

一 対照群

100

80

60

40,

200

246δIO12ョ'16182022za26286

表23.σ.σ 乃.静 脈 内 接 種 マ ウ ス に.対 す る

Trichamycin,Merzanin併 用 治 療 実 験

(C.atb.Harvard株1×10s静 脈 内 接 種10

日 間 観 察)

実 験 群

昔升+

士++

帯帯帯

粁帯什

一=

+=

±

一十

十昔昔

帯帯粁

井升升

表22。Trichomyci獄,Merzonin併 用 効 果

(Sabouraud液 体 培地 使 用,混 濁 度 を肉

眼 的 に対 照 と比 較 帯 → 一 で 示 す)

対 照 群

SalineO.Zcc/mause

8日 間 経 口投 与

Trichomycin治 療 群

Trichomycin

10mcg/mouse/day

8日 間 経 口投 与

\Trichomycin\

ぺMerzonin\

0.125mcg

O.06

0.03

0.015

0。007

0.03

0

mcg

1.250.62 0.31

十十

0.15

十十什什井

0。078

0

+井什帯帯帯

Merzanin治 療 群

Merzanin

O.4mcg/mouse/day

8日 間 腹 腔 内 注 射

Tr三choτnycinO

Merzanin併 用 治 療 群

TrichomycinIO  mcg

Merzonin  0.4  mcg

震腔禺}8日 間

的見)

肉所(

腎培養集落数

・・1・ ・21・ ・3

一十

OOO

ハUウUO

3

8

0

5

0

 ゐ

ワリ ゐウリ

ハUO

O

ハUO

O

AUO

ハUハU

ワほ 

ワのウのワけ

2>200>200

>20000

0>200

向◎

ハU

ハQ

gU

4

7

8

0

0

ハ0

3

ハU

で ウロ

>

0

0

0

0

AU

O

O

O

O

O

ワけウのりのウのリロ

〉〉〉〉〉

II

>揚

/

0

ハO

PO

O

O

OO

雪⊥

戸0ρ0

4

ワ●RV

2

8

1

2

0

3

2

2

0

0りーゐ

0

5

1

3

9

9一FO

09100

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VO」6NO.1 CHEMOTHERAPY 87

の併用 に よつて,腎 培養 集落数の上で併用効果が認め ら

れ た。 しか し免疫 血清 とTrichomycin,更 に これ らに

Merzoninを 併用 した実験 では併 用効 果が明 らかでなか

つ た。

b)C.α`う.家 兎肺内接 種に対 して,Trich。mycin,

免疫血清,更 に この両者にMerzoninを 併 用 して 治療

実 験を行つた。 この際の実験条件及び実験方法 につ いて

は表17に 示す如 くであ る。そ の結果,表25に 見 られ

る如 く,肉 眼的所見の上で,併 用治療群 においては,対

照群 よ りも膿瘍形成が少 く,結 節数 も少なかつ た。又,

病理組織学的所見 におい て,併 用治療群で は肺胞壁 肥厚

の像が強 く,病 巣 の線維被包化 に よる治癒 傾向 も大 であ

つた。且つ,そ れ らの程度は,Trichomycin,免 疫血清

の2者 併用治療群 よ りも,こ れ にMeτ2◎nlnを 加えた3

者併用治療群 に更に強 くみ られ た。 又,3者 併用治療群

では,病 巣中のC, drb .も 分芽胞子 が少数 散在 して認め

られ る程度で,そ れぞれ の単 独治療群 及び対 照群 に比 し

て明 らか に少い。

以上2つ の家験成績を総括 す る と,Trich◎mycin,

Nystatin,Mer2nnin,免 疫血 清の内2種 以上の併用に

よ り治療効果 が増強 され るもの といい うる。

表24・C.rxlb.静 脈 内接 種 マ ウス に 対 す るNystatin,

Trichomycin併 用 治 療 実 験

(c.1  /.Harvard株1×1'静 脈 内接 種10

日間 観 察)

考 按

C症 の治 療 に 関 す る実 験 的 研 究 を行 うに 当つ て,先 づ

之 に 適 す る実 験 的C症 を 作成 す る こ とが 前 提 条 件 で あ

る。 著 者 は そ の第1着 手 と して 各種 実 験 動 物 に 対 す る

C.aib.の 病 原 性 の検 討 を試 み た ので あ る。 既 にCASTE-

LLANII)ら は 家 兎,マ ウス,ラ ツテ 等1まC.dlb.に 対 し

感 受 性 が 高 い こ とを述 べ てい るが,著 者 の 実 験 結 果 も略

々 同様 の傾 向 を認 め得 た。 然 しなが らe病 原 性 の 問 題 を

論 ず るに 当 つ ては,接 種 に用 い る菌 株,接 種 菌 量,接 種

方 法 及 び被 接 種 動 物 の 状 態 等,所 謂Host・Parasite-

relationsh呈Pに 対 し充 分 に 考 慮 を払 わ なけ れ ば な らな い

こ とは云 うま で も な い。

次 に これ ら実 験 動 物 にC.αZう.を 接 種 した 後 の 死 亡経

過,培 養 成 績,肉 眼 的 及 び病 理 学 的 所 見 に つ い て は

URSa?),SALVIltlg.9),ADRIANO監o)r岩::,加 納12)等 の

報 告 もあ る が,著 者 が 行 つ た 動 物 実 験 の結 果 で は,そ の

感 染 様 相 を 敗 血 症 型 と膿 瘍 型 に 大 別 し 得 る。 即 ち,C.

πあ.を 家 兎,マ ウス の 静 脈 内 に接 種 し た 場 合 は全 身 撒

布 を 見,一 定 量 以 上 の菌 量 を 接 種 した 場 合 は 敗 血 症 死 を

来 た す の で,こ れ を敗 血 症 型 と よ び,一 方,同 じ菌 を 家

兎肺 実 質 内 に接 種 した 場 合 は 肺 に 限 局 的 膿 瘍 を 形 成 す る

の で,こ れ を膿 瘍 型 と よぶ こ と と した 。

実 験的見)

肉所(

群腎 培 養 集 落 数

・・{・ ・21・ ・3

seou

m与

、W投

2

0

経㏄問

PU日

対飴

9

‡ ≧魏>2器s-.s140

十>20σ>20020

=1§18

一・310

十>200,543

十192216

=21ぎ8-100

/

表25・C.  dtb・ 肺 内接 種 家 兎 に対 す る免 疫 血 清,

TrzchomyczntMerzonin併 用 治 療 実験

(肺 病 変 の 肉眼 的 並 びに 病 理 組 織 学 的 所 見)

(*裏17参 照)

実験麟号

Nystatin治 療 群

Nystatin

loOu/mouse/day

9日 間 経 口投 与

十Trichomycin治 療 群 一

Tzichamycin十

10mcglmouse/day±

9日 間 経 口投 与 士

>20020

>200124

5

51『

12424

60

345

121

00

60

実 験 群*

対 照 群

{免 疫 血 清TrichQmycin

併 用 治療 群

糖 濫ycin}繕 療鐸

¥濫 轟n118鑑cg}9日=間経 口投 与

0

肉眼的所 見i病 理組織学的所 見

十十十

劃 結結癒

随茸i節

十十十

什十暮

十 十十十

筋胞壁肥厚

騰 撫注1王

一+=

帯昔帯

圭縢

0

0

7●462

0

ハU

(U

(U

ハU

ハU

nU

00

0

0

0

0

+

一十

一十

±

±

対 照 群十

十十

一十

.m

.m

翼群

W

n療

熱鹸鼎

免T

免TM者

{

一ー

3

帯搬

十十十

朴什

+

一幸

÷

.

菰 §一隔

染 色

菌 】菌

体 係

十十十

十十

十什

一±

±

一十

十朴千

朴什卦

一十

一十

±

±

±

±

一十

十 ±±

±

辮什

十±

十十

十 帯

±

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88 CHEMOTHERAPY JAN。.195  8

実験的C症 の病 理組織学的所 見の特長 としては一般に

軽 度 の壊死性 変化を伴 う,弱 い炎症反応 に過 ぎなかつた

が,単 なる異 物反応の状態 とは判 じ難 い。

最 も重要 な ことは,こ れ ら実験 的C症 の内如何な る対

象を選 び,如 何な る方法に よ り抗 カソジダ剤ない しは免

疫血清 の治療 効果を判定す るか の問題 である。 この点に

関 し池本16),細 谷17),ら は主 としてC. alb.静 脈内接 種

マウスを用いてChτomin,Trichomycin等 の効果 を死

亡 率,病 理組織所 見に よつて判定 してい る。・

然 しan痂oに おけ る抗 カソジダ剤 の効果 の現 われ方

は,接 種に用 いたC.rxlb.一 被 接種動物一治療薬剤 の3

者 相互間 の種 々な る因子に よつて影響 さ れ る 処 が 大 き

く,従 つてた だ1つ の方 法のみに よつて効果を判定す る

ことは妥当 でない と考え る。殊に実験動物にf  /.に

よる病変を形成せ しめ るには,相 当大量 の接種菌量 を要

し,か つ同一菌量 を接種 して も,菌 の毒力0実 験動物 の

状 態如何等に よつ て,そ の感染様相を異にす る場合が少

くない。加 うるに,強 力 な抗 真菌性抗生物質は一般に毒

性が大 きい 点に も実験 の困難性があ る。 これ らの諸点 を

充 分に考慮 し,ま た著者 の現在 迄の経験に基 き,動 物実

験に よ り抗 カンジダ剤の効果判定法 として以下の如 き方

法を考按 した。

1)感 染防禦実験:C.rxtb.を マ ウス腹腔内接種 と同

時 に薬剤を腹腔 内に注射 してyマ ウスの敗血 症死に対す

る薬剤の感染防禦効果 を死期,死 亡率 の上 か ら判定す る。

2)治 療実験:i)C.σ 翫 をマ ウス静脈内接 種後一定

期 間薬剤に よる治療 を行 い,主 として腎の肉晩的所 見及

び培養集落数 か ら治療 効果を判定す る。ii)家 兎肺実質

内にC.atb.を 接種 して作成 した膿瘍型肺C症 に対 して

治療 を行い,肺 病巣 の肉眼的,病 理組織学的所 見か ら治

療 効果 を判定す る。

以上 の3つ の実験結果を綜合 して全般的 な治療 効果 を

判 定す る。以下 これ につ いて少 しく説 明を加えてみ る。

感染防禦実験は 各薬剤 のスク リ戸ニ ングの意味におい

て優れ るが,COt  f。 と薬 剤 とを同時 に接種 す るので多

少 伽vitroで のC.σZう.と 薬剤 との直接 作用が加味 せ

られ る欠点があ る。 この際,マ ウスの急性敗血症死 を来

たす ためには,結 核 死 菌 の添 加9),又 はAureomycin,

Cortison18),Gast  ricmucin8)等 の併用 も試み られ てい

るが,著 老は動 物通過に よ り毒力の上昇 した菌株 を用い

て満足す べき成 績を得てい る。

次に マウスを用いての治療 実験においては,σ.σ肱 を

接 種 し,慢 性 の経過 を とつて致死せ しめ ることは困難で

あ り,従 つて死亡率 の比較に よる効果の判定は困難で あ

る。そ こで比較 的少量のC. rxlb.を マ ウス静脈内に接種

し。主 病巣であ る腎 の培養集落 数を算定 する方法を とつ

た。 この方 法において も1群 申 の集落数 の変動 がやや多

い欠 点もあるが,か な り長期間に亘つて治療 を行い得て,

これに よつ て一応 の治療 効果を判定 しうる点 で優れ てい

る。更 に治療 効果 判定の確実を期す るため に病理組 織学

的に も検討す る ことが望 ましい。ただ し後者 の所 見は前

述の腎培養成績 に略 々平 行す る。

家兎肺C症 に対す る治療実験は,深 在性,限 局性のC

症に対す る効果 を観 察す るとい う点で,有 意義 であ るか

ら,事 情 の許す限 り,こ の種の実験 も併せ行 うこ とが望

ましい。併 し相 当の費用 と労力を要す るため,'こ の方 法

に よ り,多 種薬剤 の効果比較 を広汎に実施す るこ とは 困

難 であ ろ う。

=撫て,抗 カンジダ剤 としては吉元19),池 本16)らは各種

の色素剤,合 成剤,抗 生物質等 について主に試験管 内抗

カンジダ作用をみてい る。著者 もここ数年来 入手 し得た

種 々の薬 剤につ き,先 づ試験管 内でC. dtb.の 最小発育

阻止濃 度を測定 した。 その結果 に よるとTrichnrnycin

を始 め とす る一部 の抗真菌性抗生物質 及 び 合 成 剤 中,

Merzoninが0.02~5mcg/ccで 発育阻止を来 たす こ と

を認 めた。次 いで数種薬 剤については毒性試験 を試 みた

所,そ の中には毒性 の極めて大 きい ものもあつ た。 か よ

うな薬剤は臨床応 用に際 し慎重な注意を要す るのである

が,最 近分離せ られ たAmphoteridnI4)は 毒性 が 著 し

く低 く,し か もC.σ あ.以 外の真菌類に もbroadspect-

rumで あ る点において興味深い抗生物質 と考 え る。

以上 の如 き試験管 内実験 及び毒性試験 の結果 を参考 と

して,数 種 の抗 力γジダ剤を選 び,こ れについ て上述 の

方 法に よ り感染防禦 及び治療実 験を行つた。 そ の結果 を

要 約す る と,Trichomycin,Nystatinは 感染防禦実験

において も,腹 腔 内注射 及び経 口投与に よるC症 各型 の

治療実験において も明らか な効果 を認めたが, Merzanin

の効果は両者に比 し,梢 々劣つ てい る。 さらにAmpho-

tericinBrNo.342,Datemycinに も部分的効果 を認 め

ることが出来た。なおChromin,Candimycinは か な

りの感染防禦 効果を示 したが,試 料 の入手杜 絶のため治

療 実験を行い得なかつた。

各種抗カ ソジダ剤に関す る実験結果 は,最 近 堂野前 ら

が中心 となつて集計 し得たわが 国におけ る内科的C症 の

治療 成績に対照 して興味深い ものがあ る21}。即ち,1956

年 までに集計 し得た内科領域のC症 は合計67例 に及ぶ

が,こ れ らC症 例の治療には ヨー ドカ リ,色 素剤,抗 真

菌性 抗 生物質,合 感剤(vitaminK3,Paraben等)の 各0

種 薬剤が用い られてい る。 これ等 の治療 効果 に関 して,

報 告者の判断に よれば}Trichamycin使 用26例 中多少

とも臨床的改善 の見 られた ものが85%に 及んでい る。

Trichamycinの 内服 に よ り果 して有 効な血 中濃度に

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VOL6NO.1 CHEMO「rHERAPY 89

達 し得 るかが 問題 であるが,最 近 農崎2。)は本 剤の内服

後 その血 中移 行を生物学 的方法に よ り証 明 し得 た とい

う。 いつれ にせ よ上述 の本邦症 例における臨 床観察及び

著者 の実験結果 か らみて,本 剤の内服 は深在性病巣に対

してある程度 有効 なこ とが肯定 され る。

さて抗 カンジダ家兎免疫血 清の実験 的研究}こついては

未だ先人 の報告 を見ない。著者 がその感染防禦 及び治療

効果 を検討 した結果 に よれば,凝 集価が1,280倍 以上の

ものを比較的大量 用いれ ば有効であ ると認あ られ る。

さらに抗 カソジダ剤及 び家兎免疲血 清の併用に関 し3

2,3の 実験 を 行 つ た結果,TrichcmyciniNystatin,

Merzonin,免 疫血清 等の内2種 以上 の併用 に よつ て,

その効果の増強 を認 め得た。 かかる併 用は今 後臨床応用

の面で有意義 である と考 える。

総 括

1.家 兎,マ ウス,ラ ツテ,モ ルモ ツ ト.ハ ムスター

につき,C. aZb .を 接種 してそ の経過 を観察す る と共 に,

病理組織学的検索,臓 器中 の σ1 f.培 養を行つた結果,

本菌の病原性は家兎iマ ウス,ラ ッテに大である ことを

知つた。 また これ等動物 におけ る実験 的C症 は接種菌の

毒力,菌 量,接 種方法等 によ り種 々の経 過を とる も,之

を全身的撒布を来す敗血症型 とi限 局的な膿瘍 を形成 す

る膿瘍型に2大 別 し得 るこ とを認 めた。

2.抗 カ ンジダ物質 の効果判定 に関す る動物 実験 の方

法につき研究 した結果,次 の方法 を考案 した。

a)マ ウスの急性敗血症型C症 に対 する感染防禦 実験,

4~10日 以内に敗血症に よ り致死 せ しめ る量 の σ.1 1.と

被験薬剤の一定量 とを同時 にマウスの腹腔 内に注射 し,

その後の死亡率及び死亡 日数を観察 して対 照 と比較す る。

b)マ ウスの慢性敗血症 型C症 に対す る治療実験:比

較的慢性の敗血症を起 さ しめる量 のC. albOを マ ウスの

静脈内に接 種 し,感 染早期 か ら4~9日 間被 検薬剤を投

与 して,0定 期間後屠殺剖検 して腎の肉眼的及び組 織学

的所見を観察す ると共に,腎 の臓器培養 を行い,対 照 と

比較す る。

c)家 兎の肺C症 に対す る治療実験:C.σ 肱 の肺 内注

射 に より肺 に限局的膿瘍を形成せ しめた家兎 に対 し,一

定 期間被検薬剤を投与 した後,屡 殺剖検 し,肺 の肉眼的

及 び病理組 織学的所見を対照 と比較す る。

以上,3つ の実験結果を綜合 して治療効果 を判定す る

のであ る。

3.抗 真菌1生抗生物質17種,合 成剤25種 につ き,

試験 管内実験及び上述の動物実験を行いa治 療効果を判

定 した結果,前 者 中Trich。mycin・Nystatin,Amph。-

tericinBの 効果が最 も優れ,No.342,Datemyeinも

ある程度の有効性を認め得 た。 また後者中ではMerz。0

ninが 有効で あることを証 明 し得 た。

4.抗 カ ンジダ家兎免疫血清を作成 してその感染防禦

及び治療効果を実験的に検討 した結果,凝 集価の高 い も

のは有効であ ることを認め た。

5.TrichcmycinrNystatin,Merzonin,免 疫血 清等

の併用実験を行つた結果}こ れ等の内2鍾 以上の併 用に

よ り治療効果 の増強 され ることを認めた。

(終 りに二本実験 は文部 省科学研究 費に負 う とこ ろが大

であつ た。 又各種薬 剤,免 疫血清 を供与 された若木重敏

氏,細 谷省吾 氏,相 磯和嘉 氏,黒 屋政彦氏,原 田雄二郎

氏,金 子順一 氏,升 尾結核研究所堀研究室,武 田醸酵研

究所,藤 沢薬 品a塩 野義製薬a昭 和薬品,協 和醸酵に感

謝 の意 を表す る。

また本実験 に際 し,終 始御懇篤 な御指導,御 校閲を賜

つ た堂 野前教授,河 盛教授,高 橋講師 に深謝 し,病 理組

織 に関 し御 教示 を頂 いた宮地教援 に深 き謝意 を表す る◎)

参 考 文 献

1) CASTELLANI, A.. Arch. Dermat. & Syph. 17, 61, 1928

2)美 甘 義 夫,上 塚 昭:結 核,25(9,10,11合 併),

513,1950

3)堂 野 前 維摩 郷,松 本 芳 次 郎:日 本 臨 床;10(3)

1952

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5) URSO, B.. J. Trap. Med. ; 54, 94-98, 1951 6) STOVALL, W. D. & PESSIN, S. B.: Am. J.

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