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北京大学図書館世界一流に向けての行動計画 2014-2018概要
Action Plan 2014-2018:Peking University Library 北京大学図書館 別立謙 [email protected]
2015年6月30日 東京
要綱
• 北京大学図書館の概況
• 社会貢献(CALIS、CASHL)
• 2014-2018行動計画概要
• 日本科学協会寄贈図書の状況
北京大学図書館の概況
• 1898年に設立 – 従来の考証では1902年に設立と
されていた – 2013年に古籍部で未編集の図書
目録から清の光緒二十五(1899)年に木版印刷された朱印の現状古籍『大学堂書目』(カバーに毛筆で記された題名は『京都大学堂書目』)が見つかる
– 1900年の庚子事変より前から京師大学堂蔵書楼は存在し、相当な規模の蔵書があった
– 2013年10月、大学に報告し図書館の建設は1898年で建学と同時期だった旨の認定を受ける
北京大学図書館の概況
• 基本理念
多様性の受容 文明の伝承 サービスの革新 調和のとれた発展 • ビジョン
世界一流の、豊富なリソース、先進的な施設、高い水準、現代化した、デジタルネットワーク化技術を基礎とする北京大学文献資源保障・サービス体系を構築し、本学の教育に文献情報の保障を提供し、世界一流の大学を作り上げるためサービスを行う。
北京大学図書館の概況
• 本館-分館体系:
– 本館、医学館と35の分館
• 総面積約87,000平米
– 本館53,000平米
– 遠隔地保存図書館(4950平米)
– 第二保存館(1200平米)
• 閲覧席4,000席強
• 蔵書総数1,100万冊(本館800万冊)
2014年資源確認情況
現物資源
• 書籍 6.6万種/11.2万冊
• 定期刊行物 3,273種
• 新聞 192種
• 学位論文 6,540本
• マルチメディア現物 550種/589点
電子資源
• 書籍 1,380,579種
• 定期刊行物 52,307種
• 新聞 1,145種
• 学位論文 2,870,907 種
• データベース 353点
• マルチメディアデータベース9点
全国高等教育機関図書館のためのサービスに努め、資源の共同構築と共有に積極的に関わり、国際化のペースを次第に加速する
中国高等教育文献資源共有の重要な中枢
高等教育機関図書館事業の発展のための積極的な貢献
社会貢献
CALIS
• 中国の高等教育機関公共サービス体系の一部
• 基本理念:教育部の指導のもと、国の投資、現代図書館の理念、先進技術の手段と高等教育機関の豊富な文献資源および人的資源を統合し、中国高等教育デジタル図書館を核心とする共同保障サービス体系を構築して、資源の共同構築、共同認識、共有を実現し、最大の社会的効果と経済効果を発揮して中国の高等教育にサービスする
CALIS
• 三段階サービス体系の整備を進め、各地区、各種別の高等教育機関の図書館を体系に受け入れる
• 加盟館が基本の構成単位で、実需に応じてCALISのシステムとサービスをカスタマイズし、単独の図書館としての発展に必要なデジタル図書館のスペースに合わせる
一級 • 全国
二級
• 省レベル/ 共有エリア
三級 • 加盟館
加盟館はすでに 1800館超
CALIS
中国の高等教育機関の図書館をリード
• 館単位での保障から共同保障、資源共有へ
• 「資源集中、分業と協力、負荷の均衡、所蔵と利用の結合」を満たす、効率の高いCALISサービス体系を形成し、共有体制を確立
CALIS 発展の歩み
CALISのURL:www.calis.edu.cn
1996.8、「211工程」でCALISプロジェクト立
ち上げ
1997.5、教育部がCALIS管理センターの設
立を認可
1998.5、国家計画委員会がCALISプロジェクト提案書に返
答
1998-2001、「九五」工程——自動化時代の印刷物資源共有体系
2004-2006、「十五」工程——分散型高等教育デジタル図
書館
2010-2012、「三期」工程——「クラウド」情報サービス協働ネット
ワーク
2013-2014,CALIS運用メンテナンス段階——
「普遍的サービス」の
浸透
CASHL
• 中国大学人文社会科学文献センター China Academic Social Sciences and Humanities
Library
• 教育部の統一的指導のもと、「共同構築、共同認識、共有」の原則に基づき、「一体構築、分散サービス」を方針として、大学の哲学、社会科学の教育研究のために構築された文献保障サービス体系。教育部大学哲学社会科学「繁栄計画」の重要な構成部分で、全国的なものとしては唯一の人文社会科学文献の収蔵・サービスセンター
CASHL
• 構築の目的
学科の優位性、資源やサービスの優位性を持つ大学図書館をまとめ、計画的に体系的に国外の人文社会科学に関する印刷物(書籍・雑誌)および電子資源を導入する
現代的サービス手段の助けを借り、中国の大学の人文社会科学分野での研究成果を統合して、中国の人文社会科学の教育研究に全面的で最終的な文献情報資源の保障を提供する
• 最終目標:中国の人文社会科学情報資源プラットフォーム
CASHL
• 2004年3月15日 正式開始
• 資源および サービスの体系
収蔵資源
提供サービス
• 700件の加盟機関
2件の全国センター
5件の地区センター
10件の学科センター
CASHL資源(単位:種類)
定期刊行物
•22781
外国語書籍
•142万
電子定期 刊行物
•2108
電子書籍
•41.7万
大型特殊資料
•140
日本立法資料全集 全561巻
非常に高価な全集文献
CASHL
• 全国に開放する二次文献データベース
• 「国家哲学社会科学学術定期刊行物データベース」はオープンアクセス利用可能な中国語全文データベース – 優れた学術定期刊行物 600 種強、全文260万本強を収録
– 国家社会科学基金に選抜され重点的に資金援助を受ける国内トップクラスの社会科学定期刊行物 200 種を含む
38
00万
件強
大学人文社会科学外国語定期刊行物目次データベース
17
7万
件
大学人文社会科学外国語書籍統合目録
18
69件
大型特殊資料目次
2014-2018行動計画
背 景
新たな高等教育改革
北京大学の「三段階」戦略
教育方式・手法改革
大学と学科の発展と変化
本学の戦略発展目標を実現するには必然的に図書館にも適応する目標と発展戦略を出すことが求められる。
環境の洗い出し
•デジタル出版の変革は完了
•インターネットサービスプロバイダーの圧力
•ユーザーの需要と利用習慣の変化
問題の分析
•北京大学では学科が増え続けており、対応する専門学術資源の補充が必要
•本館と分館が分散し、資源に重複もあり、全体としての保障能力が効果的にまとまっていない
•本学から支給される図書館経費の総額が長年変わっていない
•業務モデルが100年踏襲されており、新たな業務を展開しても既存の枠組みに制限を受ける
•施設空間が逼迫しており、新たな空間サービスが展開しにくい
行 動 計 画 枠 組
資源の構築 1
読者サービス 2
情報インフラと新技術の応用 3
経費、機関、人的資源の手配と管理 4
図書館の施設空間 5
社会サービス 6
• 全体目標
積極的に全学の文献情報資源の保障体制の確立を進め、本館内部の各部門間、本館と分館の間、全学の各機関の間、連盟組織、協力組織の間で統一した計画案配を行い、全体配置、共同建設に協力して、重複の削減により経費を節約し、全学の文献情報資源の全体での支援業務能力を高める。2015年に全学の本館-分館で資源の協調購入計画に着手し、建学前後に全学で資源の全体配置を実現
資源の構築
• 行動1:本館資源構築の経費予算統一手配と協調した使用
• 行動2:所蔵資源の構造調整を強化して、資源のデジタル化を加速
• 行動3:特色ある資源の構築を強化して、保障水準を向上
• 行動4:オープンアクセス資源の構築を重点的に実施
• 行動5:新技術とプラットフォームを使用して資源構築の管理水準を強化し、効率を向上
• 行動6:文献資源の掲示を強化
資源の構築
全体目標
図書館のサービスを刷新し、図書館を学習研究、情報の発見、知識の刷新、レジャー体験を一体に集約したキャンパスの学術文化センターに作り上げる。図書館はユーザーの学術科学研究パートナーとして、向こう五年で以下の業務目標を実現すべく努める。
読者サービス
行動1:教育をサポートするサービス
•全メディア資源の一体化サービスを実現
•蔵書の空間配置を合理化して、学習/アイデアの空間サービスを開拓
行動2:科学研究をサポートするサービス
•科学研究のサポート・評価サービス
•学科ユーザーのデータマイニングと分析
•情報リテラシーの範疇の開拓
•情報サービス領域の開拓
読者サービス
行動3:古文献、特殊文献のサービス水準を引き上げ、新サービスを展開
行動4:全学レベルの文献資源共同取得・共有を実現し、本館と分館の協働サービスを推進
行動5:図書館の資源およびサービスの広報宣伝を強化
読者サービス
全体目標
教育、科学研究、学術交流のサービスを支える情報インフラを全面的に構築する。情報インフラのレベルを高め、積極的に新技術を応用して、オープンアクセスとデータ管理体制の構築を強化し、図書館の資源構築とサービスのモデル転換を支えて、教育、科学研究のためにシェアおよびモバイルの資源と情報サービスを提供する。
情報インフラと新技術の応用
全体目標
教育、科学研究、学術交流のサービスを支える情報インフラを全面的に構築する。情報インフラのレベルを高め、積極的に新技術を応用して、オープンアクセスとデータ管理体制の構築を強化し、図書館の資源構築とサービスのモデル転換を支えて、教育、科学研究のためにシェアおよびモバイルの資源と情報サービスを提供する。
情報インフラと新技術の応用
行動1:情報インフラ、データセンターのインフラ、情報セキュリティ対策管理などの構築を強化
行動2:より整った情報サービスの保障体制を構築
行動3:情報技術を利用した革新
情報インフラと新技術の応用
全体目標
図書館の発展に必要な経費の獲得に努める。協力、機関の再編を進め、業務効率を高める。組織文化の醸成を強化して、館員の成長を助ける。図書館業務の変化の実際と発展傾向に基づいて、施設調整の契機と結び付け、学内の学部部門や学外の関係機関との疎通や協力を更に展開して、図書館の組織機構再編を推進する。部門横断ワーキンググループを増設して、実体業務部門と部門横断仮想ワーキンググループを互いに結合させた運用モデルを探求する。次第に人員の構造を調整して人材の導入を強化し、ポスト管理と研修体制を整備し、ポストの業績査定効果を高める。健全な新しい規則制度体系を構築し、組織文化の醸成を強化する。科学研究管理を改善して科学研究のレベルを高める。
経費、機関、人的資源の手配と管理
行動1:図書館の発展に必要な経費の割当体制構築に努める。
文献資源構築経費の年伸び幅5%
行動2:機構再編
「センター」単位
任務の需要によって機関横断のワーキングチームを設立
経費、機関、人的資源の手配と管理
行動3:ポストの管理と人的資源の構築
業務の需要によって重複するポストを合併し、新規ポストを増設する。各センターのポスト需要によって、全館が協調し
人員体制を調整する。基本の安定的な事業により人員の規模を策定し、業務によって発展させ、契約制人員、学生アシスタントの任用規模を適度に拡大
データを基礎とする人的資源管理を実行し、人員の情報とポスト査定に関するデータを蓄積して、人的資源管理の初期データベースを構築
経費、機関、人的資源の手配と管理
行動4:制度の構築と文化の醸成
規則制度を改善して、新しい規則を補充し、古い規則を改正
労働組合と教職員代表会によって従業員の積極性を十分に引き出し、文化の醸成を強め、団結力と向心力を増強し、チームの活力、革新力を強める
行動5:科学研究業務の強化
科学研究の発展を推進する政策を制定
科学研究に有利な外部環境と雰囲気の整備
研究機構の構築と大学院生と協力した育成業務を強化
合理的な研究の方向を明確化し、館員を組織して関連する課題の研究を展開
経費、機関、人的資源の手配と管理
図書館施設と空間
全体目標
図書館施設の状況を改善し、蔵書の増強と読者サービスの業務空間、施設、設備などの環境を向上させる。図書館の空間を改めて定義・計画し、環境を美化して、ユーザーの体験を強め教育研究需要を満たす。古籍館の建設、東館の分解修理、西館の再建と合わせて図書館のサービス配置を再計画する
図書館施設と空間
行動1:古籍図書館を建設し、施設と古い文献の保存環境ハードウェアを全面的に改善
行動2:図書館全体の増築工事を完成
行動3:図書館の新しい機能配置を実現
北京大学古籍図書館
• 1.2万㎡
• 2016年5月竣工予定
• 地上3階、地下3階
• 密集書庫
• 恒温恒湿システム、空気浄化システム
• 蔵書の収集、閲覧、整理、展示、修復、開発といった多様な機能を一体化
北京大学古籍図書館
図書館の増改築
• 東館:改築し、地下部分の防水処理を強化
• 西館:解体して再建し、東館とシームレスに接続
– 新築する西館の初期設計は地上4階、地下4階
– 拡張可能面積約4.2万㎡
完成後は東西両館で地上総面積5.29万㎡、地下4.20万㎡、合計9.49万㎡。
古籍館1.2万㎡を加えた図書館の総面積は
10.69万㎡
図書館西棟の改造設計図
図書館西棟の改造設計図
図書館の新しい機能配置
• 立体化した空間配置
• 多元化した機能の位置付け
• オープンなサービスモデル
• 心地良く柔軟な環境、施設
• ネットワークのインテリジェント化と省エネ管理
社会サービス
全体目標
•図書館の社会的責任を強化
•必要に応じて新しい協力・共有活動を展開
•北京大学図書館の全国の大学図書館トップ地位を強化
CALIS
CASHL
DRAA
『大学図書館学報』
中国図書館学会高等教育分会
教育部高等教育機関図書情報業務指導委員会
日本科学協会寄贈図書の状況
• 日本科学協会は2012年末から北京大学図書館に提供する寄贈図書の選定を開始
• これまでに寄贈された図書は1398冊
• 現在これらの図書は目録が完成し、図書館日本語書庫にて貸し出しと閲覧が可能
ありがとう
ございました。