絞 り の 秘 密

被写界深度についてきちんと理解すれば写真の奥行に自然と対応できるようになります。私にとって、絞りは写真にの最初の魔法でした。

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はじめに

ライカM5を初めて手にした時の感動は今でも忘れません。 箱をあけてカメラ本体を取り出

し別に梱包されたレンズを取り付けファインダーを覗くという一連の動作は誰しも経験することでしょう。次に、取り扱い説明書を読むか読まないかは人それぞれです。 既にライカの操作は写真学生やカメラマンの卵たちにとっては常識でした。 私は並行輸入品を購入したため取り扱い説明書はドイツ語と英語の表記でした。辞書を繰りながら読み進めましたが原文の表記の文学的な表現はトリセツとは思えない不思議な感覚でした。

『絞りは写真にとっては表現を行うための大切な要素です。』この一文は今でも忘れることのできない言葉になりました。 写真学校で必ず教えられる言葉もライカの取説で辞書を片手に読むのではインパクトが違います。 被写界深度についいての記述でしたが鮮やかな記憶として残っています。皆さんにとって、今日私がお話することが鮮やかな記憶として残ることができますよう一生

懸命努めます。

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被写界深度とは

『レンズの性質』で習ったピントの合う範囲です。

広角レンズはピントの合う範囲が広く、望遠レンズはピントの合う範囲が狭いというアレです。

ホワイトボードで説明しますので下の欄をノート代わりにお使いください。

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絞りによってピントの合う範囲が．．．

レンズのもつ明るさとは、絞り開放での明るさのことで絞りを使って絞り込んでいく程ピン

トの合う範囲が広く(大きく)なります。

f2.8 f4 f5.6 f8

上の写真はひまわりの花と背景を比べてください。背景にピントが合っているのはf8になっ

たときです。

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応用例

下の写真の違いについてはお分かりですね。

f5.6 f2.8

カメラの撮影モードをA（絞り優先）にしま

す。 場所がレストランなのでフラッシュは使いません。それぞれのテーマに合わせ絞りを設定します。

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奥行や主題

絞りが奥行を作る例が左の折り

鶴です。右は絞りを絞って撮影すると平面的になりがちですがEV値をアンダー気味にしたことでテーマが見えてきます。

左 f4 右 f11

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奥行で主題 1

この写真はコンパクトカメラの

リコーGRⅡで撮影しています。ワイドで手前左の灯篭にスペースを割いて遠くの3人を強調しています。この場合被写界深度を深くしないとテーマが見えなくなります。

28mm f5.6

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奥行で主題 2

画面全体にピントを行き渡らせ

ることで奥行を感じさせるテクニックです。絞り込んでピントを強調します。

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奥行で主題 3

前後に被写体を配置することで

視点を分散させます。

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ピントを浅く

ピントを浅くしてピンポイントに焦

点を決めます。

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ピントを浅く

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