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2020.12.4 [発行]青山学院女子短期大学 〒 150-8366 渋谷区渋谷 4-4-25 / Tel.03-3409-7145(入試広報課直通)/ http://www.luce.aoyama.ac.jp/ クーリエ(Courrier)はフランス語で「使者」、「定期便」を意味し、英語では Courier と綴ります。青山クーリエは本学のホームページからもご覧いただけます。 No.190 CONTENTS 2020年は本学にとって70周年の記念の年ですが、 新型コロナウイルスの感染拡大によって人類の歴史に 残る年となってしまいました。コロナ禍があらゆる場 面で様々な影響を及ぼしている中でも、やはり教育機 関に関わる者としては、教育や学問における影響が今 後どのように表れるのかを懸念しています。 今回の事態でたくさんの聞きなれない言葉を耳にし ますが、その中で私は「エッセンシャルワーカー」が気 になっています。社会の機能を維持するために「必要 不可欠」な仕事に従事される方達に感謝し敬意を表す ること、これまでその存在を気にも留めなかった仕事 が私たちの生活に欠かせないものであると認識するこ とには全面的に賛同しますが、同時にこの言葉にひっ かかりを感じないではいられません。では必要不可欠 ではない仕事に就いている人は? そもそも必要では ない仕事って? 必要不必要が「仕事」の形容ではなく、 従事する「人」の存在にかからないだろうか…? コロ ナの影響による臨時休校に伴う保護者の所得補償制度 が当初対象外としていた職種があったことは衆知の通 りですが、そのニュースを聞いた時、私自身、職業に 優劣をつけたり差別・偏見を持っていないだろうかと 自問しました。 「不要不急」という言葉も嫌というほど耳にしまし た。私が専門としている芸術の分野は、さすがに「不 要」とはされないと思うものの、「不急」とされること は間違いなく、今回も様々な補償が後回しになってい ます。こういう時だからこそ人間性を豊かにする芸術 の力が求められると思うのですが、経済の急変で生活 費に事欠くような事態に陥っている方々にとっては、 芸術活動を補償する予算を経済補償に回すべきと思う のは仕方がないかもしれません。しかしそのことは学 問においても役に立つ・立たないで判断することに通 じる危険をはらんでいると言えると思います。災害に おいて緊急性が優先される期間はありますが、その間 に取り残され、失われたものを取り戻すのには何倍も の時間と労力がかかることを、私たちは震災からの復 興においても学んでいます。 自分にとっての必要不必要を判断することはできて も、他者にとってどうなのか想像すること、そもそも 社会に不要なものはあるのかを考えることは容易では ありません。それでも日々の生活の中で判断せざるを 得ない今の状況は、それを考える必要があることを突 きつけられていると言えます。今私たちにできること は自分で考えること、そのために学びを続けることで はないでしょうか。 今年は学院、短大のクリスマス行事も例年とは異な る形で執り行われることになりました。これまで毎年 繰り返されていたこと、当たり前のように享受してい たことが突然断たれる事態は、あらためてその意味を 考える機会を私たちに与えてくれたと思います。 「必要不可欠」なものとは 現代教養学科 人間社会専攻 教授 趙 慶姫 Front-Page Message 「必要不可欠」なものとは 趙 慶姫 ----------------------------------1 Christmas クリスマス特集 ----------------------------------------------------------2 Campus Report ボランティア活動報告 --------------------------------------------------3 青山学院女子短期大学教育振興資金 --------------------------------3 進路特集 就職 --------------------------------------------------------- 4 Courier-Outlook わたしの学生時代 -------------------------------------------------------4 学友会本部より ---------------------------------------------------------- 4 Herstory 青山学院女子短期大学の歴史を振り返る ---------------------------- 5 Information 後期試験等の日程について------------------------------------------ 6

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2020.12.4[発行]青山学院女子短期大学 〒 150-8366 渋谷区渋谷 4-4-25 / Tel.03-3409-7145(入試広報課直通)/ http://www.luce.aoyama.ac.jp/

クーリエ(Courrier)はフランス語で「使者」、「定期便」を意味し、英語では Courier と綴ります。青山クーリエは本学のホームページからもご覧いただけます。

No.190

CONTENTS

2020年は本学にとって70周年の記念の年ですが、新型コロナウイルスの感染拡大によって人類の歴史に残る年となってしまいました。コロナ禍があらゆる場面で様々な影響を及ぼしている中でも、やはり教育機関に関わる者としては、教育や学問における影響が今後どのように表れるのかを懸念しています。

今回の事態でたくさんの聞きなれない言葉を耳にしますが、その中で私は「エッセンシャルワーカー」が気になっています。社会の機能を維持するために「必要不可欠」な仕事に従事される方達に感謝し敬意を表すること、これまでその存在を気にも留めなかった仕事が私たちの生活に欠かせないものであると認識することには全面的に賛同しますが、同時にこの言葉にひっかかりを感じないではいられません。では必要不可欠ではない仕事に就いている人は? そもそも必要ではない仕事って? 必要不必要が「仕事」の形容ではなく、従事する「人」の存在にかからないだろうか…? コロナの影響による臨時休校に伴う保護者の所得補償制度が当初対象外としていた職種があったことは衆知の通りですが、そのニュースを聞いた時、私自身、職業に優劣をつけたり差別・偏見を持っていないだろうかと自問しました。

「不要不急」という言葉も嫌というほど耳にしました。私が専門としている芸術の分野は、さすがに「不要」とはされないと思うものの、「不急」とされること

は間違いなく、今回も様々な補償が後回しになっています。こういう時だからこそ人間性を豊かにする芸術の力が求められると思うのですが、経済の急変で生活費に事欠くような事態に陥っている方々にとっては、芸術活動を補償する予算を経済補償に回すべきと思うのは仕方がないかもしれません。しかしそのことは学問においても役に立つ・立たないで判断することに通じる危険をはらんでいると言えると思います。災害において緊急性が優先される期間はありますが、その間に取り残され、失われたものを取り戻すのには何倍もの時間と労力がかかることを、私たちは震災からの復興においても学んでいます。

自分にとっての必要不必要を判断することはできても、他者にとってどうなのか想像すること、そもそも社会に不要なものはあるのかを考えることは容易ではありません。それでも日々の生活の中で判断せざるを得ない今の状況は、それを考える必要があることを突きつけられていると言えます。今私たちにできることは自分で考えること、そのために学びを続けることではないでしょうか。

今年は学院、短大のクリスマス行事も例年とは異なる形で執り行われることになりました。これまで毎年繰り返されていたこと、当たり前のように享受していたことが突然断たれる事態は、あらためてその意味を考える機会を私たちに与えてくれたと思います。

「必要不可欠」なものとは

現代教養学科 人間社会専攻 教授 趙 慶姫

Front-Page Message「必要不可欠」なものとは 趙 慶姫 ---------------------------------- 1

Christmasクリスマス特集 ---------------------------------------------------------- 2

Campus Reportボランティア活動報告 -------------------------------------------------- 3青山学院女子短期大学教育振興資金 -------------------------------- 3進路特集 就職 --------------------------------------------------------- 4

Courier-Outlookわたしの学生時代 ------------------------------------------------------- 4学友会本部より ---------------------------------------------------------- 4

Herstory青山学院女子短期大学の歴史を振り返る ---------------------------- 5

Information後期試験等の日程について他 ------------------------------------------ 6

D202011/26

青山学院女子短期大学様青山クーリエ 190 号

相原

重要なお知らせ ❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋

図書館より ❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋

卒業式・修了式のご案内 ❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋

★クーリエの感想やご意見をお寄せください ☞[email protected]  ※次回発行は4月の予定です

冬季休業期間の事務取扱時間及びマルチメディア教室の開室について● 詳細は学生ポータルでお知らせします。

各種証明書発行について● 本学では2021年1月より証明書発行手数料及び証明書自動発行機の 変更を予定しています。詳細は学生ポータルでお知らせします。

2021年3月16日(火)13時開始予定 ガウチャー記念礼拝堂(12時開場)卒業生、修了生は12時40分までに入場してください。実施の詳細については、学生ポータルとホームページでお知らせしますので、ご確認ください。

阿久津 光子  工藤 智美  小島 まゆみ趙 慶姫    西山 利佳  山口 静香

万代基金プレゼントつき寄付キャンペーン

“想いがつながる青学ギフト”

プレゼントの一部を紹介します!

プレゼントつき寄付キャンペーンを2020年11月にリニューアルいたしました。ご寄付に対する感謝を込めて、新しいプレゼントを多数ご用意し、より魅

力的なキャンペーンになっています。本キャンペーンのプレゼント品は、校友(卒業生)の皆様にご提供いただきました。

いただいたご寄付は、万代基金として「給付型奨学金(フィナンシャル・エイド)の充実」「教育研究資金(AOYAMA VISION)の充実」「万代基本基金(貯蓄型)」、3つの目的のために使用させていただきます。

黒麹で発酵し、時間 差 で 黄 麹 を 追い麹する技法で造りあ げ た 本 格 芋焼酎です。濃厚で豪 放 な 風 味 を お楽しみください。

詳細は同封のパンフレットをご覧ください。

青山学院 学院連携本部電話番号:0120-900-420 Eメール:[email protected]

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クリスマス特集

学友会本部より

進路特集 就職

  クリスマスの思い出

世界のクリスマス

クリスマスの思い出

 これまで様々な国でクリスマスを過ごす機会がありました。

 印象に残っているのは、ニューヨークのロックフェラーセンターのクリスマスツリーです。20 ~ 30メートルもある大きなツリーがイルミネーションで飾られ、夜になるととても華やかできれいです。ロックフェラーセンターには屋外スケートリンクがあって、ツリーを眺めながらスケートを楽しむこともできます。 オーストリアの首都ウィーンのクリスマスマーケットも楽しいです。クリスマスグッズや食べ物の屋台がたくさん並びます。冬になるとマイナス20度にもなるウィーンの冬ですが、屋台ではシナモンなどのスパイスで味付けされたホットワイン(グリューワイ

ン)も販売されていて、飲むと体が温まります。 これが一転、南半球のオーストラリアに行くと、クリスマスは夏真っ只中になります。お店では、サーフィンに乗ったサンタクロースのグッズがたくさん売られています。夏のクリスマスなので、ビーチで過ごす人も多いようです。 このように、イエス様の降誕祭であるクリスマスは世界中いろいろな形で祝われています。友人や恋人や家族とパーティーをしたり、贈り物を贈りあったり、楽しいイベントでもありますね。

 クリスマスの思い出はたくさんあります。クリスチャンの母に育てられた幼い頃のクリスマス、薄暗い

礼拝堂にキラキラ光るろうそくを、なぜか今でもはっきり覚えています。その後音楽高校の生徒になった私は、イエス・キリストが救い主であることを確信し洗礼を受けました。結婚して夫の教会である霊南坂教会に籍を移しました。歴史のあるその教会のクリスマスは幼い頃の記憶にある光よりもっと厳かな光に満ちていました。およそ600人の人たちと守るクリスマスのイヴ礼拝は、光だけでなく音楽も豊かで、多くの方々と歌うクリスマスの讃美歌はベツレヘムに生まれたイエス様に届くのではないかとさえ思われるほどでした。 今から10年前の10月、夫は末期の癌であることが判明、突然のその宣告は私たち家族の時間を一変させました。11月に手術、12月のクリスマス前から入院して化学療法が始まりました。不幸にし

て夫は化学療法が合わず激しい嘔吐を繰り返していました。夫のいないクリスマス礼拝を守りながら、そのまばゆい光が本当に悲しく、涙しました。残念ながら次のクリスマスも化学療法を受けるため、夫は病院で過ごしました。「僕はもう霊南坂でクリスマスを祝えないのかな」そう言っていた夫は次の年の8月に亡くなりました。 クリスマスの光を見るたびに、その明るさは喜び、希望だけでなく、絶望、悲しみのなかで受け取らなければならないこともあることを思います。今年も間もなく光の溢れるクリスマスがやってきます。「平和の君」イエスキリストの誕生を心から祝いたいと思います。

現代教養学科 人間社会専攻 准教授 宇田 美江

子ども学科 教授 飯 靖子

▲ウィーンのクリスマスマーケット

▲霊南坂教会イヴ礼拝

★ 日時 12月9日(水)13:20 ~ 14:50(3時限休講)★ 場所 ガウチャー記念礼拝堂・オンラインでも配信します。URLは学生ポータルやホームページでお知らせします。★ 説教 関田 寛雄牧師 (青山学院大学名誉教授)

 クリスマス礼拝

 クリスマス献金について

★ クリスマスは分かち合う時

★ 2020 クリスマス献金の送り先

 「あらゆる良き贈りものをたもう神よ、この贈りものをおくり、受ける季節に、イエス・キリストが『受けるよりは、与える方が幸いである』と語られたことを覚えさせてください。そして、私たちの心の中に、この真の幸いを知る愛が、人々を幸いにすることから生まれ、真の富はすべての物を分かち合うことから与えられることを教えてください。」(W・バークレー )

 日本において、また世界において、未だ多くの痛みと、沢山の涙があることを覚えながら、今年のクリスマスを迎えようとしています。私たちの祈りと、思いを込めてクリスマス献金を共にささげましょう。短期大学事務室に献金箱を設置します。 皆さんのご協力を心よりお願いいたします。

1) ACEF(アジアキリスト教教育基金) バングラディシュでの教育支援、アジア各国の諸問題に取り組む青年育成活動を実施。

2) 2020年7月熊本豪雨ポジティブネットYMCA募金 台風・水害被災者支援。

02 Christmas

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青山女子短期大学様青山クーリエ190号

青木

わたしの学生時代 第20回わたしの学生時代 第 22回

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青山学院女子短期大学教育振興資金

 日頃より本学の教育研究活動に関して、ご理解、ご支援を賜り厚く御礼申し上げます。同振興資金募集の趣旨をご理解いただいた上での、ご支援光栄に存じます。ご寄付いただいた方への感謝の意を込め、ご芳名の公開を行うことといたしました。今回はご芳名の公表を希望される方がいらっしゃいませんでしたので、匿名で掲載しております。

ご掲載対象者 2名    ご芳名掲載者 0名   匿名者 2名*掲載対象期間 2019年10月1日から2020年9月30日

*ご芳名掲載の意思表示は「教育振興資金へのご寄付のお願い」に同封の振込用紙にて依頼しております。希望されない方、意思表示のない方、インターネットバンキング等を利用してご寄付され意思確認ができない方につきましては、匿名で掲載させていただきます。(今回匿名掲載された方で、ご芳名掲載を希望される場合は、庶務課経理担当(03-3409-7088)までご連絡ください。)

~現代に生きる女性に必要な人間のちからを育む教育への支援を~

9月8日 に チ ー ム 青 山が主催するオンラインシンポジウムを行った。「共に前へーコロナ禍時代の傷と絆」と題し、第一部は3人のシンポジストをお招きし、〈コロナ禍における災害のケア〉についてお話をしていただいた。

お一人目は、Blue BirdやMF3.11が東日本大震災被災地支援活動を通し、交流の深い岩手県宮古市の山本正德市長。コロナ禍での対策は情報発信をすること、震災での心の復興は計画できるものではなく、寄り添うこと、周りの人と支え合うことが大切であるというお話をしてくださった。

お二人目は、前熊本県知事、現在は社会福祉の現場で活躍されている潮谷義子先生。熊本豪雨での被害と状況、コロナ禍での福祉現場の現状についてお話しされた。コロナ禍の時代を生き抜くため、コミュニケーションの形、日常生活のあり方を見直すことが大切ではないかと仰っていた。

そして第一部の最後は、最前線で働く三井記念病院の医師である白

杉由香理先生。コロナについての正しい知識を教えていただいた。第二部では、宮古市地域おこし協力隊の吉浜知輝さん、宮古市でゲ

ストハウスを経営されている加藤洋一郎さんに地域活性化の現状や、課題をお話しいただいた。その後、学生は地域活性化、災害とコロナ、ボランティアの3グループに分かれ、チーム青山の学生、九州ルーテル学院大学の学生とグループミーティングで意見交換をし、どのように地域と関わっていくか、これからどのようにボランティアを行っていくかを共に考えることができた。

子ども学科 3年 松本 陽花

▲第一部で講演される山本正德宮古市長

▲潮谷義子先生(慈愛園理事長・前熊本県知事) ▲白杉由香理先生(三井記念病院医師)

▲短大礼拝堂と宮古、熊本をビデオ会議システムでつなぐ

Blue Bird 第19回 宮古ボランティア活動報告

私 た ち チ ー ム 青山(大学公認愛好会MF3.11東北応援愛好 会、 短 大 被 災 地支援ボランティアチームBlue Bird)の岩手県宮古市での活 動 は、 新 型 コ ロナウイルスの影響により中止となりま し た。 オ ン ラ イ

ンの活動に切り替えようとしていた時、熊本県で甚大な豪雨被害が発生し、現地に向かえない状況で私たちにできることを考えた結果、ネット配信でのチャリティーコンサート『熊本にエール! 宮古―青山―熊本 オンラインジャズコンサート』の開催に至りました。

コンサート本番に向けて、オンラインミーティングを週に一度、1時間ほど行い、具体的な方針や計画を練り、係を決め、情報の共有と

更新を繰り返しました。学生同士や係のなかでも繰り返しミーティングを行いました。活動環境が限定されているため、従来よりも学生の主体性、積極性、行動力が必要とされたと感じます。

9月7日のコンサート当日、私は司会係として参加しました。楽しい時間を共有しつつ、苦しい状況にいる人たちに寄り添うにはどのような言葉と声で話せばよいか考え、本番に臨みました。ジャズミュージシャン3℃の皆さんによる演奏と歌声は、憂いや悲しみを吹き飛ばすような明るさ、楽しさに溢れ、困難な状況に音楽があることの豊かさを改めて実感しました。

「 コ ロ ナ だ か ら 仕 方 が ない 」「 〇 〇 だ か ら 仕 方 が ない」と、人は動けないことを理由に諦めがちですが、目的を忘れずに形を変えて行動し続けることが大切だと、今回の活動を通して考えました。 

子ども学科 3年 近石 花織

▲コンサートで司会を務める

▲短大礼拝堂で演奏する3℃のメンバー

9月7日 オンラインジャズコンサート

9月8日 オンラインシンポジウム

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青山学院女子短期大学様青山クーリエ 190 号

相原

03Campus Report

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05Herstory

『青山学院女子短大新聞』にみる女性・結婚・社会現代教養学科 日本専攻 准教授 小林 瑞乃

青山学院女子短期大学の歴史を振り返る-Ⅱ

日本初の短期大学制度の施行により1950年4月の開学以来、短大は世間の関心を集めた。そこに集った学生達は何を考えどんな思索をしていたか。その生の声や内面的葛藤を『青山学院女子短大新聞』※の中に探りながら、短大の歴史的意義について考えていきたい。※1951年6月15日創刊、現存する最終号は1974年5月27日第107号

短大は女子学生の将来を広げる進学先として人気を集めながら、当初から花嫁学校と揶揄されたり社会的視野が狭いといった否定的評価もなされていた。学生達はそうした批判を受けとめながら、学生の本分や社会的責任を強く自覚していた。女性の大学進学率はまだ低く短大進学者が少数であった1950年代には、自由に思考し考えを述べられる学生であること自体が「大いなる喜び」だと述べていた(例えば「論説 私達の学生生活-新入生を迎えもう一度反省を-」1954年6月7日)。当然のように、学生の主体性の無さや社会への無関心の克服が訴えられていた。1960年代以降、「女子大無用論」「女子大亡国論」など批判的見解が一層強まっていく。さらに、短大卒が「お嫁さん」には手ごろだという男性の感覚や、「家つき、カーつき、ババーぬき」に象徴されるように女性も収入や社会的地位、出世の可能性をあてに高学歴卒を理想の結婚条件に考えるなど、将来の安定を得る手段としての結婚観があり、またそれが短大は花嫁修業の場だといわれる要因にもなった。家庭に入る女性を「平凡」、仕事に生きる女性を「男勝り」とレッテルを張り、女性を揶揄する言葉も氾濫していた。そんな風潮の中で「結婚」の問題を考えるのは、簡単ではなかったはずである。しかし、主体性を失って恋愛や結婚に埋没していくことへの抵抗感、「適齢期」という社会的圧力に流されず自らが選び取る人生、男女の対等な関係性と愛情を基盤とした結婚によって家庭を築きたいといった切望が数多く記されていた(例えば「考えよう!私達女性の生き方」1964年1月27日、「結婚は絶対のものか-家庭における自己の確立を」1965年11月1日、「女+結婚=幸福?-自立への道を模索しつつ-」1973年11月30日)。男女関係に「互いの人間性を喪失させてはならない」という確信も記されていた(「婦人問題を考える」1971年10月31日)。

人間的成長への願望は強く、職業を持っても家庭に入っても社会的視野が必要だとする意見も目立っていた。例えば、「女性の理想的な生き方」(1965年11月1日)では、「自己だけにこもるエゴイズムを捨て」社会に眼を開くことで「良き妻、良き母に成り得る」のであり、家庭生活の安泰さにとどまることなく、人間として、「ライフ・ワーク」を通して、あるいは社会的視野を獲得することで「私達女性は生に目覚めるべき」だと論じている。70年代にはウーマン・リブ運動の影響もみられたが、それ以前からの、短大生の立場を自覚し冷静に社会の実情を把握して、自己実現やなすべき道を見出そうと自律的に思考する姿勢は一貫している。「現在の社会体制は、いくらウーマン・リブだと騒いだところでやはり男性中心」で、企業は能力よりも使うのに都合よい人材を求め、女は家を守れという概念が根強くある今日、「女性がひとりの人間であるという意識を持ちつつ、男性と対等に生きて行こうとするのはなんとむずかしいことであろう」との思いも吐露されていた。どうせ女だからと割り切ってしまえば「後は実に簡単」で「安全な道」が用意されるだろう。だが「女としての甘え」に浸っていては女性は進歩しない。だから諦めずに頑張って、「私だけにしか見つけられないすばらしい何か」を探し求めようとするのであった(「雑感」1973年7月10日)。また、教育とは「個人が持っている可能性、才能を全面的に引き出すため」のもので「“男子”と“女子”という性のわくだけで、ある一面しか引きだされないとしたら、真の教育とはいえない」という本質を突いた指摘もあった(「現代女子教育批判」1972年11月23日)。このように、常に世間の風評にさらされ揺れ動きつつ、自己の存在意義、「自立」や「主体性」の確立を模索していた。女性であることの前に人間であることを拠り所として男性との対立ではなく共生が目指され、男女の枠をこえて各々が自分を最大限に活かす社会への希求があった。閉塞的とみなされがちな短大にあって、一個の自由な人間として成長を求める精神的な格闘が続けられていた。新聞はごく一部の見解を記した断片的な記録であり、紙面に載らない共感、異論や反感もあっただろう。だが、見解の相違を含め他者を知り認め合う契機、思想的な触発の場となったことも示唆されている。積み重ねられてきたその来歴の上に、多様性を指向する現在がある。そこに、歴史的意義の一つがあるのだと思う。

▲短大新聞1973年11月30日より

▲短大新聞1964年1月27日より

▲卒業アルバム(1974年3月発行)より▲卒業アルバム(1966年3月発行)より

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青山女子短期大学様青山クーリエ190号

青木

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学友会本部より

学友会会長 子ども学科 3年 清瀬 愛優子

学生の皆さんこんにちは。12月になると就職する人や進学する人などそれぞれの道へ歩むことに期待や不安な気持ちを抱えている方が多いでしょう。今年は「新型コロナウイルス」という心身を脅かす恐怖のウイルスが流行りましたね。例年であれば、学内で「春のつどい」や「クリスマス会」 といった楽しいイベントを実施する予定でした。しかし、あいにくこの状況で対面での企画は難しく、私たち学友会本部はまず 「オンラインだからこそできること」 についての話し合いを積み重ねてきました。そして学生だけでなく、いつもお世話になっている先生方もご自宅から楽しめるように考え、学友会新聞・ポスター企画(キーワード探し)・教員インタビュー・ハロウィン企画(写真コンテスト)を新たに

生み出し、発信することができました。慣れないオンライン授業やたくさんの課題、感染対策のためマスク

をしながら真夏の実習を行うなど異例の年でとても大変でしたが、これからも残り少ない学生生活を素敵な思い出となるよう、学友会一同最後の最後まで気を引き締めて頑張りたいと思います。

進路特集 就職

 ~コロナ禍における就職活動へのアドバイス~

「2022年4月の就職を目指す人へ」

2020年度の就職活動はコロナウイルスの影響により、採用計画の見直しが行われ、採用方法もこれまでとは違ったものになりました。現在も、今後どのような展開となるのか不透明です。2021年3月卒業予定者からは、

「今年の就活はあきらめて、卒業後就活をやろうと思います」という相談をよく受けます。しかし、社会情勢を読み切ることは難しく、新卒で就職活動をする方が、企業の人材育成の視点から見ると門戸が広いので、在学時の就職活動を大切にしてほしいと考えています。このことは2022年4月の就職を目指す学生にもいえることです。時には、就職活動がうまくいかず、辛いこともあるかもしれませんが、きっとご縁のある企業があるはずです。教職員もサポートしていきます。最後まであきらめずに気長に取り組んでゆきましょう。わからないことや不安なことがあれば気軽にご相談ください。

~2021年4月より    一般企業向け就職相談窓口変更のお知らせ~【2021年3月31日まで】 場 所:短大本館1階 キャリア支援担当窓口 電 話:03-3409-7097  メール:[email protected]

【2021年4月1日から】 場 所:大学17号館2階 大学進路・就職センター     (エスカレーターにて2階にあがってすぐ正面)

※相談方法等の詳細は今後ポータルにて配信いたします。※幼稚園教諭・保育士を希望する学生は、子ども学科研究

室へご相談ください。

▲学友会新聞10月号 ▲ポスター10月号

04Campus Report / Courier-Outlook

D202011/26

青山女子短期大学様青山クーリエ190号

青木

わたしの学生時代 第20回

私の学生時代は、ボート部(端艇部)の活動一色の4年間でした。ボートというのは、水上でオールを漕いで艇を走らせ、その速さを競うスポーツです。水の上でしかできませんので、朝練・夕練をするには漕艇場や川など、練習できる場所の近くに寝泊まりする必要がでてきます。東京近郊だと、どこの大学も荒川沿いの「戸田漕艇場」に合宿所を構えています。

私が入ったのはバリバリの体育会で、年間300日くらいの合宿生活が普通でした。当然、大学キャンパスにも合宿所から通います。同じクルーのなかで一人でも1限の授業があると、全員がそれに合わせて朝4時半に起床して、5時から7時半まで朝練、という日もよくありました。冬場は真っ暗闇のなか、朝日が次第に昇っていくのが水上から見えて綺麗でした。

そもそもボート部に入ったのは、大学時代に何か一つでもよいから勉強以外に「これだけはやった」と言えることをしたい、という気持ちからでした。私が入学したのは、女子学生がまだ全体の2割くらいしかいない共学の国立大学で、ちょうど一つ上の学年から、それまで長らく不在だった女子漕手が復活したところでした。「エイト(8人乗りの艇)を漕ぐにはもう一人女子が必要」という言葉に心を動かされ、その後の活動のハードさも知らないままに入部を決意。最初は漕手で、途中から舵手(舵をとり、声を出して漕手に指示する役割)に転向しましたが、

とにかく毎日ボート漬け。たしかに「これだけはやった」と言えますが、「他のことは何もできなかった」と言ったほうが正確かもしれません。

ずっと男子ばかりの部だったため、さまざまなカルチャーギャップにも直面しました。女子の活動を応援してくれるOBもいた一方で、「女がいるとチャラチャラして部の雰囲気が軟弱になる」と主張して(女子のマネージャーなら歓迎するのに!)、理不尽な態度をとってくるマッチョな先輩も。男性中心社会の縮図を見たようで、私がジェンダーに関心をもったのも、このボート部での体験が大きなきっかけになったことは間違いありません。

あまりにも自由がない生活で、何度も「退部」の文字が頭をよぎりましたが、最後まで続けたのは、「女子でも立派にやり遂げられることを証明したい」という負けず嫌いがはたらいたせいだった気もします。男女を問わず、寝食を共にした友人たちとの絆は、今でも一生の宝です。

現代教養学科 国際専攻 教授 梅垣 千尋

わたしの学生時代 第 22回

◀︎大学4年生での全日本大学選手権のレース。ボートの先端に仰向けに寝そべって、頭だけ見えているのが舵手の私です。

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D

後期試験等の日程について ❋・❋・❋・❋・❋

ギャラリー案内

重要なお知らせ ❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋

図書館より ❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋

卒業式・修了式のご案内 ❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋・❋

編 集後 記

★クーリエの感想やご意見をお寄せください ☞[email protected]  ※次回発行は4月の予定です

銀杏が色づき、星を頂いたもみの木が点灯を待っている11月下旬のキャンパス風景は去年と同じですが、いつもと違う2020年が暮れようとしています。点火祭もクリスマス礼拝もオンライン配信。PC画面から響く聖歌はどんな響きでしょう。Covid-19でざわつき続けてきた心を静めて、新しい年に臨みたいものです。                       (西山 利佳)

12月授業終了 2020年12月22日(火)

冬期休業 2020年12月23日(水)~ 2021年1月5日(火)

授業再開 2021年1月6日(水)

後期授業終了 1月19日(火)

再試験該当者学生ポータル通知 2月10日(水)

再試験 2月16日(火)

卒業・修了認定者学生ポータル通知 3月5日(金)

成績学生ポータル通知 3月5日(金)

成績保証人宛郵送 3月15日(月)

2020年「Art クリスマス AoTan」

■ 12月1日(火)~ 12月9日(水)例年の幼稚園から大学まで全学院での作品展示は中止となりましたが、アドヴェントディスプレイのアーカイブ写真パネルなどを含む短大独自の展示をお楽しみください。

2020-2021年ジェンダー研究所企画

「ジェンダーを知るためのブックレビュー展」■ 2020年12月11日(金)~ 2021年 1月13日(水)

*12月25日(金)~ 1月5日(火)を除くジェンダー研究に携わる、または関心のある先生方が学生に勧める本を紹介します。

「子ども学科卒展」「現代教養学科 造形系卒業展」(合同開催)

■ 1月15日(水)~ 1月29日(金)子ども学科3年生及び現代教養学科の卒業制作作品を展示します。※ギャラリートーク:子ども学科 (online特研発表会:1/27・28) 現代教養学科 (卒業演習発表会:1/29)

https://www.agulin.aoyama.ac.jp

冬季休業期間の事務取扱時間及びマルチメディア教室の開室について● 詳細は学生ポータルでお知らせします。

各種証明書発行について● 本学では2021年1月より証明書発行手数料及び証明書自動発行機の 変更を予定しています。詳細は学生ポータルでお知らせします。

今年度はコロナ禍であるため、資料配送サービスを続けて貸出対応を行います。詳細は学生ポータルでお知らせします。合わせて図書館ホームページもご覧ください。

2021年3月16日(火)13時開始予定 ガウチャー記念礼拝堂(12時開場)卒業生、修了生は12時40分までに入場してください。実施の詳細については、学生ポータルとホームページでお知らせしますので、ご確認ください。

阿久津 光子  工藤 智美  小島 まゆみ趙 慶姫    西山 利佳  山口 静香

編集委員

▲阿久津光子 退任記念展▲子ども学科2020art展

万代基金プレゼントつき寄付キャンペーン

“想いがつながる青学ギフト”

プレゼントの一部を紹介します!

プレゼントつき寄付キャンペーンを2020年11月にリニューアルいたしました。ご寄付に対する感謝を込めて、新しいプレゼントを多数ご用意し、より魅

力的なキャンペーンになっています。本キャンペーンのプレゼント品は、校友(卒業生)の皆様にご提供いただきました。

いただいたご寄付は、万代基金として「給付型奨学金(フィナンシャル・エイド)の充実」「教育研究資金(AOYAMA VISION)の充実」「万代基本基金(貯蓄型)」、3つの目的のために使用させていただきます。

ハヤシフルーツ(取締役会長 林 武幸さん

大学卒業)

東酒造(代表取締役 福元 万喜子さん

女子短期大学卒業)

1本の木から1個しか 収 穫しな い一 木 一 果 のクラウンメロン。宮中晩餐会のデザートとしても用いられています。

黒麹で発酵し、時間 差 で 黄 麹 を 追い麹する技法で造りあ げ た 本 格 芋焼酎です。濃厚で豪 放 な 風 味 を お楽しみください。

詳細は同封のパンフレットをご覧ください。▼ウェブでのお申込はこちら。

青山学院 学院連携本部電話番号:0120-900-420 Eメール:[email protected]

お問合せ資料請求先

DDD202011/26

青山学院女子短期大学様青山クーリエ 190 号

相原

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