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平成21年度 千葉支部 研究会 活動報告 (社)日本経営士会 千葉支部

平成21年度 - keieishi-chiba.org€¦ · 有、業務標準化、コスト削減、に向けて活動した。 今後は内部統制や会計基準を重視した業務スタイルの変革が必要である。

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平成21年度

千葉支部 研究会

活動報告

(社)日本経営士会 千葉支部

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1.月例研修会 ■平成 21年 4 月 25 日(土)15:00~17:00 場 所:船橋市中央公民館

参加者 阿部俊一、島川憲夫(神奈川)、鈴木伸一、鶴岡義明、西村豊、林久雄、

松下良子(神奈川)、山田一

テーマ 「新規輸入商品開拓ケーススタディ」

講 師 蒲谷 公章 会員

日本企業であるBP産業は営業担当の東京本社機械装置営業部営業2課大森氏が担当する得意

先である。彼は韓国のセメントメーカーに40台の粉砕機の納入実績を持っている。長年当該ビ

ジネスに関わって来た大森氏は、予てよりこれら部品の取替・保守工事の領域への参入構想を練

っていた。目標は、RQエンジニアリング社の当該工事売上の50%(1億5千万)相当の部品、

補修材の納入である。これらの製品特徴としては耐用年数が1~2年と短く、一旦取引契約が成

立すれば中・長期的な継続取引が可能となり安定した収入源となることが見込める。福岡から韓

国は、地理的に近いということは輸送コストも安いということだ。

大森氏は、KLテクノロジ社の創業者であるY氏との人脈があり、他に優良企業がある中、従

業員10名程の零細企業で、品質管理(日本様式の検査書類に大きな違和感・抵抗感を持つ)、

納期管理(80%の納期遅れが発生)に問題があるが、仕入れ価格が他社に比べ10%も安い同社

を選択し、MN商事社内稟議を2~3ヶ月かけてようやく勝ち取った挙句、RQエンジニリアリ

ング社との取引を見事実現することが出来たのである。

大森氏はこの目標達成の為に、与信基準への考え方、個人の人脈を重視する企業文化への挑戦

など、アジア企業に対する認識を新たにしなければならなかったと同時に、日本企業との取引を

拡大していく為の品質、納期管理のベンチマーキングを通じ、経営指導も充実して行かなければ

ならないという課題を持つことでこのケーススタディは終了した。

■平成 21 年 6 月 27 日(土) 15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館 参加者 榎田國男、石塚康生、大河内國治、大島健(東京支部)、大塚亜喜雄、蒲谷公章、

佐藤光生、島川憲夫(神奈川)、鈴木伸一、千葉道生、鶴岡義明、西村豊、原弘行、 山田一、亀山哲(千葉県経営者協会)

テーマ 「儲かる農業」 講 師 高野 充昭 会員

日本の食糧自給率は極端に低いが、海外農産物との競争や減反政策などで農業が衰退している。

しかし技術的には進んでいる。農地法の規制により新規就農ができなかったが、農業経営基盤強

化促進法の改正に伴い、一般企業がリース方式で農地を取得することが可能となった。 農業は事業であるからこそ、儲かる事業に転身していくべきである。そのためには食の変化に

対応した「売れるモノ」作りと「販路の確保、拡大」が重要である。基盤が確立されてくると、

次は規模の拡大と合理化が必要であり、銀行でも農業信用保証保険制度を活用した「農業信用基

金協会の保証付き融資制度」の取扱を始めた。

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今後安心して取り組める農業を目指すには、やはり「法人化」が必要である。 農業産出額 4,119 億円(平成 19 年)と全国第2位の農業県である千葉県の地域性を活かした「農

業・観光研究会」「就業支援研究会」という二つの専門部会を立ち上げた。 ■平成 21 年 8 月 22 日(土) 15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館 参加者 井形元彦(東京支部)岩野邦久、大塚亜喜雄、蒲谷公章、上條靖芳、鈴木伸一、

高野充昭、鶴岡義明、西村豊、松下良子(神奈川県会)、山田一 テーマ 「商社における基幹システム導入」 講 師 島川憲夫 会員(神奈川県会)

商社の業務は大変複雑である。競争力の強化で高収益体質に転換していかなければならない。

これを実現する為に基幹システムの刷新し情報基盤の整備を実現することが重要な意味を持つ。 事例では新システムの導入でシンクライアント(ハードディスクを持たないユーザー側の端末機)

を全面的に導入した。 同時期に「業務改革プロジェクト」を行い、「部分最適から全体最適へ」をキーワードに情報共

有、業務標準化、コスト削減、に向けて活動した。 今後は内部統制や会計基準を重視した業務スタイルの変革が必要である。

■平成 21 年 9 月 26 日(土) 15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館 参加者 大塚亜喜雄、蒲谷公章、島川憲夫、鈴木伸一、鶴岡義明、西村豊、林久雄、藤江隆平、

山田一 テーマ 「あるSEの四方山話し」 講 師 上條靖芳 会員

キャリアは事務機メーカーのフィールドエンジニアから、プログラマー、システムエンジニア、

データベース技術者、システムコンサルタントとして 28 年間活躍され、その後、経営士を目指し

経営士養成塾に参加、卒業後面接試験をパスし見事経営士の資格を手に入れられました。 ■平成 21年 10月 24日(土)15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館

参加者 大塚亜喜雄、上條靖芳、小塚彦明、鶴岡義明、西村豊、前野彰吾(栃木県会)

テーマ 「中国社会の表と裏」

講 師 鈴木 伸一 会員

現在、中国は好調な経済に支えられ、貿易収支黒字額(2008 年 2955 億ドル)は世界第 1 位、GDP は 2007 年まで 5 年連続 2 桁増加を続け、2008 年には 4 兆 4010 億ドルで世界第 3 位、2009 年に

は遂に日本を抜いて世界第 2 位までになる。人口は 13 億 4600 万人で世界 1 位、面積は 9,596,960平方キロメートルで世界 3 位、日本の 26 倍もの国である。中国共産党の存在で共産国というイメ

ージであるが、最近は国営企業も 15%程度に減り、すっかり自由主義の国になってしまったよう

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である。 しかしながら経済の実体は、都市部集中型であり農村部との所得格差は 5.6 倍もある。失業率

は都市部労働人口(1 億 9 千万人)対象では 4.2%であるが

農村部労働人口(4 億 9 千万人)を含めると 20%弱もある

と言われている。又、教育水準も低く、雇用のミスマッチ

が起きていることも原因の一つと考えられる。しかし、外

資系企業での高度技術者やマネージャなどはかなりの高給

取りだそうだ。 裏の面では、治安の悪さ、環境破壊の問題、食品衛生上

の問題など、悪いイメージの情報ばかりが耳に入る。最近

の話題では、毒入り餃子事件、毒粉ミルク事件など記憶に

新しいものであるが、今年 6 月には 13 年続いた「食品衛

生法」に代わり、「食品安全法」が施行され、賞味期限の表示が義務付けられたということを聞い

ても、何とも次元の低い話しである。 又、1979 年に導入された一人っ子政策の功罪として、30 年も経った今高齢化が急速に進む中

での介護問題、男女比の偏りによる男余り、年金問題、医療保障問題と様々な問題を生み出して

いる。しかし、この一人っ子政策により 4 億人の人口抑制が出来たと言われており、もし、この

政策が実施されなければ、今の人口は 17 億人にも上ることになる。 民族構成は漢族が 94%で残りは 55 の少数民族が存在する国であるが、中国でのビジネスにおい

ては、出身地域が様々であったり、地縁や学閥を重視する国民性等を予め意識しながら行うこと

が必要であると言われる。又、役所関係の人脈をうまく活用することも成功の秘訣だそうだ。今

中国では、日本に交流を求める傾向が非常に高まっていると言われている。お互いに利益、メリ

ットがあれば十分にビジネスは成り立つし、このようなビジネスチャンスを提供できるコンサル

タントも、ますます活躍の場が広がると思われる。

■平成 21 年 11 月 28 日(土)17:00~19:00 場 所 フローラ西船 参加者 石渡善紹、上田隆一(さいたま支部)、大河内國治、大塚亜喜雄、上條靖芳、佐藤光生、

鈴木伸一、鈴木建郎、鈴木辰之、鈴木弘道、高砂巌、高野充昭、千葉道生、塚本裕宥(茨

木県会)、鶴岡義明、轟木一三(東京支部)、中嶋清介、西村豊、前野彰吾(栃木県会)、

林久雄、藤江隆平、山田一 故金子昭 テーマ 金子昭先生を偲ぶ会 講 師 故・金子昭会員

金子昭先生は、平成21年11月4日15時27分、肺がんの為入院先の千葉市立医療センタ

ーにてご逝去されました。享年82歳でした。千葉支部では、余命1年を宣告された金子先生が

自らのご意志で、最後の講演会講師を希望された意を汲み、このまま中止にするのはあまりにも

不本意であるため、研修会を予定しておりました11月28日(土)を「金子明先生を偲ぶ会」

に変更し、金子先生の思い出を語り合う追悼会とすることに致しました。

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故人は、1973年(昭和48年)7月にケイ・エム・シー株式会社を設立されて以来、36

年間のコンサルタント生涯でありました。1984年(昭和59年)6月に日本経営士会に入会、

その後1988年(昭和63年)には千葉県能率協会理事に就任、同時に日本経営士会千葉県会

の役員に就任され、県会の活動に積極的に参加されております。そして1998年(平成10年)

5月、第13代の県会長に就任と同時に北関東支部副支部長にも就任されました。しかし、20

01年(平成13年)4月15日、当時の北関東支部の支部長でありました千木良明義氏が急逝。

その後行われた臨時支部長選挙に立候補、当選され北関東支部長に就任された訳であります。当

時より支部と県会の融合という課題に取り組まれたことから、その後体制が変わっても、会員か

らは常に「金子先生」と仰がれ、北関東、特に千葉県には多大な貢献された方であると、認識を

新たにする次第です。

最近では、2003年(平成15年)10月に労働組合組織の「UIゼンセン同盟地方部会」

との「経営診断制度に関する契約」を締結され、本年に至るまで同所属企業の経営診断業務を数

十件行われております。今回、予定しておりました研修会の内容は、その契約先で行われた「経

営分析の基礎」テキストを経営士向けにアレンジし、ベストセラーにもなった「1秒で財務諸表

を読む方法」を、10月、11月と2回に分けて解説して頂く予定でした。残念ながらこのお話

しは直接聞く事は出来ませんでした。

急遽変更した「金子昭先生を偲ぶ会」では、昨年12月にUIゼンセン同盟で講演された時のビ

デオの上映と、当時のテキストをご出席の皆様には配布させていただき、さらに、今年3月に千

葉県経営者協会にて、「100年に一度の金融危機を乗り切る財務戦略」というテーマで千葉県経

営者協会会員企業経営者向けにご講演された時の写真がわずかな枚数ではありますが、撮ってあ

りましたのでこのスライドも上映させていただきました。参加者の皆様の中では、金子先生と古

くからご懇意にされてこられた先生方も多く見られ、懐かしい思い出話に華が咲いていたようで

す。以上、金子昭先生のご冥福をお祈りいたします。

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■平成 21 年 12 月 19 日(土) 15:00~16:30 場 所 船橋市中央公民館

参加者 井形元彦、大河内國治、上條靖芳、小塚彦明、鈴木伸一、鈴木弘道、高野充昭、 谷口郁夫(一般参加)、鶴岡義明、新見健司、西村豊、前野彰吾(栃木県会)、林久雄、

藤江隆平、松永清、山田一 テーマ 「企業における CSR経営の重要性~日本型 CSRの生成と展開~」

講 師 露木美幸会員(東京支部)

CSR とは、既に聞きなれた言葉ではあるが、具体的には Corporate Social Responsibility

「企業の社会的責任」と訳される。企業は今日まで社会に対し、製品やサービスの提供、雇用の

創出、税金納付による金銭的な貢献など、様々な面で社会的責任を果たしてきている。学問的に

言えば、「企業が社会生活上全ての接触者(企業とかかわりを持っているおよそ全ての者=ステー

クホルダー)に配慮し、社会から存在させしめられている企業としての社会生活上の義務を実現

することである。」(露木美幸氏「コンプライアンス時代の契約実務」2008年 三和書籍より)

ということであるが、簡単に言えば、「消費者から見た、企業の社会的責任を果たす活動である」

と言うことが出来る。

なぜこういった考え方が必要なのか、現在の会社法における取締役の責任の観点からいうと、

「営利目的を実現するためには、取引先、顧客、従業員、近隣の住民、地域社会等、会社をめぐ

る関係者に対する配慮を欠かすことが出来ないことから、取締役は会社経営に当たっては、上記

関係者に対する適切な配慮を行いつつ、営利目的を実現する」ということになる。(なにわ銀行事

件 大阪地判 H14・3・27)

又、経済産業省が推進する「知的資産経営」を実践する為には、企業を取り巻くステークホル

ダーによる適切な理解・評価がに基づいた支援が必要であり、特に中小企業が意識することとし

て金融関係者からの適切な評価が重要となる。

それでは、これを具体的に導入するには、どうすれば良いか、まずは、「ステークホルダー」「コ

ーポレートガバナンス」に着目すべきだと言われる。経営者は企業内では、コンプライアンスマ

ネジメントにより内部統制を強化しつつ、社外のステークホルダーに対しては、要求されるコー

ポレートガバナンス(企業統治)に対し、ディスクロージャー(企業内容開示)をもって対応し

ていく、それも口頭ではなく、CSR経営報告書をもって行うことが重要である。

「企業は誰のもの?」という問いに対し様々な議論があるが、法的には株主のものであるという

見方が正しい。しかし、企業は社会全体と契約しており、この社会契約から発生する社会生活上

の義務を負っている。これを実現していく活動が「CSR」であるということが、結論である。大企

業における CSR 導入は今や当たり前の時代であるが、これからは中小企業に対し、いかに浸透さ

せて行くかが課題である。

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■平成 22 年 1 月 30 日(土) 15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館

参加者 井形元彦、大塚亜喜雄、上條靖芳、北賢治(東京支部)、小塚彦明、鈴木伸一、 高野充昭、鶴岡義明、西村豊、林堯夫、林久雄、山田一

テーマ 「今なら出来る、破産より再生」

講 師 千葉 道生 会員

東京商工リサーチ千葉支店が平成 22 年 1 月 5 日に発表した 2009 年の千葉県内企業の倒産件数

は 436 件と前年比で 12.4%増加している。世界な景気後退は県内中小企業にも確実に打撃を与え

ていると言ってよい。今年もさらに厳しい経営環境が続きそうである。そういった中、千葉支部で

は「事業再生セミナー」を千葉道生会員にやって頂くことになった。 「倒産」という言葉は、厳密に概念規定された法律的用語ではなく、往々にして「破産」という

言葉と同一義にみられがちである。常識的には、債務者の経済的な破綻を「倒産」といい、狭い

意味では銀行取引停止処分と法的整理手続開始の申立があった場合を言う。法的整理とは、会社

更生、破産、民事再生、特別清算、商法上の会社整理という法律に基づいた債務整理手続きであ

る。よって、「破産」というのは「倒産」の中の一つの手続きにあたる。 この「倒産」を防ぐには資金管理がカギであることは言うまでも無いが、ここ 10 年、事業再生

には「サービサ法」「金融円滑化法」「民事再生法」など、様々な法律が成立しており、これらを

利用することが中小企業にとっては有効な手段となる。また昨年 4 月末、中小企業の事業再生円

滑化を目的として創設された「第二会社方式」という認定制度がある。これは、財務状況が悪化

している中小企業の収益性のある事業を会社分割や事業譲渡により切り離し、他の事業者(第二

会社)に承継させ、不採算部門のみ旧会社に残して特別清算等を行うことで事業再生を図るとい

うものである。 その他、金融機関側から見た再生手法として、融資先の会社が債務超過になった場合、以前は

債権放棄が一般的であったが、この債務を株式に転換できる DES(Debt Equity Swap)や、債

権自体を劣後ローンに転換することで一定期間の返済猶予といった形での支援を受けることが出

来る DDS (Debt Debt Swap)といった金融支援策が利用されることがある。何れをとっても中

小企業の経営者にとっては自らが再生にチャレンジする強い意志を持たなければ実現することは

難しく、事業再生はまさに「自己再生」であるといえる。

千葉会員は最後に、事業再生の考え方として五つのポイントを提案する。

① 内なる敵を排除せよ

② 有事の時代の危機意識を持つ

③ 決断する勇気を

④ 信頼できるアドバイザーを見つける

⑤ 会社は船と同じ、沈めてもいい

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■平成 22年 2月 27日(土)15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館

参加者 大塚亜喜雄、上條靖芳、島川憲夫(神奈川)、高野充昭、鶴岡義明、西村 豊、 藤江隆平、山田 一

テーマ 「環境問題の原点、及び環境と経営の融合」

講 師 林 久雄

● 地球温暖化の影響

● 環境問題の主なポイント

● 事業活動と環境への影響

● 環境問題解決ビジネス

● 改正省エネ法の留意点

■平成 22年 3月 27日(土)15:00~17:00 場 所 船橋市中央公民館

テーマ 「千葉支部専門研究会活動報告会」

・コンサルティング研究会 若月英司

・農業、観光研究会 西村 豊、高野充昭、山田 一

今期最後の月例研修会で、締めくくりの意味も含め支部内で活動を行っている専門研究会(コ

ンサルティング研究会、農業・観光研究会)の活動報告会を開催。 a.コンサルティング研究会 <平成21年度上期> 1)市川商工会議所共催、経営講演会(H21.6.17)

①中小企業に適した生の顧客情報で、営業力強化(林堯夫会員) ②生産性の飛躍的向上と納期の大幅短縮で顧客満足を(若月英司会員) ③不況時代の利益倍増法-間違いを直せば利益は増える(大久保篤会員) ④リーダーシップと企業の雇用されうる人材(岩野邦久会員) 参加者 27 社 33 名 個別相談会 4 社から依頼あり一日無料診断要請 4 社から依頼あり(後日訪問)

2)市川商工会議所、一日無料診断の実施(H21.7.11~29) 3)県内工業団地協同組合加入企業経営者との情報交流会開催の検討 下期実施の計画につき、千葉県商工労働部経営支援課、千葉県商工連合会に関係情報収集

4)千葉県商工会議所会報に、一日無料診断広報掲載 <平成21年度下期> 1)県内工業団地協同組合加入企業経営者との情報交流会開催について、千葉鉄鋼団地、四街道

工業団地、流山工業団地、市川工業工業団地、船橋機械金属工業団地に対し申し入れを行う。 2)千葉県経営者協会加入企業の経営者・管理者との経営改善研究会開催について、申し入れを

行う。

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<平成22年度の活動計画> 1)千葉県経営者協会との共催による会員企業向けセミナー開催(7月~2ヶ月に1回程度) 2)県内工業団地協同組合参加企業との情報交流会の開催 3)中小企業の一日無料診断の実施 4)研究会(会員相互の情報交換、対外活動準備等を2ヶ月に1回)開催 b.農業・観光研究会 H21年6月にキックオフミーティングを開催、H22年3月までに都合9回nミーティング

を実施。活動メンバーは、現在13名。(当初は外部メンバーも含め18名であった) 1)千葉県農業の課題 ・農業者の収益向上 ・販売への意識強化 ・販売に専念出来ない農家への支援 ・農産物直売所の整備、活性化

千葉県農産業の SWOT 分析 【強み】千葉特有のプラス要因 【弱み】千葉特有のマイナス要因

現象 農業産出額が多い(全国第2位)

多品目で産出額がトップクラス

特になし

ヒアリング 条件に恵まれている

・東京に近い

・温暖な気候

・肥沃な土地

条件が良いところのマイナス面

・特徴のなさ

・関係者の意識の弱さ

・ニーズへの対応が不十分

データ 生産額に占める粗付加価値の比率の

高さ(野菜の比率高)

耕作放棄地の多さ

地価の高さ

・農地の売買、賃貸が進まず

【機会】プラスとなる外的要因 【脅威】マイナスとなる外的要因

分析結果より 食の安全への意識高まり

環境意識の高まり

⇒国内産品への需要増大

国内人口の減少・高齢化

食生活の変化(コメ離れ)

⇒需要の減少

雇用機会の減少

⇒農業就業人口増加の可能性

貿易自由化の進展

⇒販売価格の下落

農地法の改正

⇒農業への参入の促進

家計所得水準の低下

⇒販売価格の下落

2)千葉県農業の方向性 ①大規模化・組織化・・・農業事業者の法人化 ②特色の明確化・・・外部へのアピール ③川下への意識高揚・・・経営、マーケティングの機能充実。農商工連携。

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3)H22年度の活動計画 ①千葉県農林水産部担い手支援課事業への応札 ・アグリトップランナー育成サポート事業 ・農業法人に対する経営支援に特化したサポート ②農商工連携支援コーディネータ養成講座の開催 ・経営士会本部主催のプロジェクト講座受講者による支部内講座を開催し、推進員を育成する ③環境ビジネスへの取組 ・千葉県経営者協会との取組による県への提案 ④千葉の魅力発信戦略策定(観光企画開発) ・千葉県の観光をテーマとした農業・漁業への繋がりや、環境問題への取組にも踏み込んで活動 2.MPP 活動報告 MPP 担当 中嶋 清介 (1).今年度目標 外部向け MPP 研究会を千葉県経営者協会とタイアップし実現させる。 千葉県経営者協会・教育研究部会の平成21年度研修計画への「MPP 研究会」の組込みの実現

a.開催への打合せ 3月13日(金) 21 年度研修計画への MPP 研究カリキュラムの組込みを折衝 3月27日(金) 研修計画編成に当たっての日程調整をし7月~10月で毎月1回とした 5月27日(水) 『MPP メソッドによる管理職・幹部社員の「意思決定」研修』として決定

b.上期実施 7 月 28 日(火) 出席者 13名 プレゼンテーション 研究テーマ 「新製品開発の経営指導」 企業運営全般・問題の把握の仕方 8 月 25 日(火) 出席者 8名 研究テーマ 「職場指導者に必要な資質と人間管理能力」 9 月 29 日(火) 出席者 7名 研究テーマ 「管理者たちの悩み」 c.下期実施

10 月 27 日(火) 研究テーマ 「中小企業の新経営計画策定」

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3.コンサルティング研究会活動報告 若月英司 (1).上期事業結果 a.市川商工会議所との共催による経営講演会の開催

6 月 17 日(水)13:30~17:30、同商工会議所 3 階大ホールにおいて、統一テーマ=業績

悪化からの脱出に挑戦「経営変革四つの武器」のもと、次のテーマで当方 4 名の講師により、

講演した。 ①中小企業に適した生の顧客情報で、営業力の強化を(林 堯夫) ②生産性の飛躍的向上と納期の大幅短縮で顧客満足を(若月英司) ③不況時代の利益倍増法―間違いを直せば利益は増える(大久保 篤) ④リーダーシップと企業に雇用されうる人財(岩野邦久) 講演会参加者は、支部 5 名、商工会議所 5 名、一般 27 社 33 名であった。 講演会終了後、個別相談会に移り、各担当で 4 社からの個別相談に対応した。なお、4 社か

ら、企業現場における一日無料診断の要請があり、後日、日程調整のうえ、各社を訪問した。 b.一日無料診断の実施

市川商工会議所会員企業4社からの一日無料診断の要請を受け、7月 11 日~7月 29日の間、

5日間にわたり、各担当で分担して一日無料診断を実施した。 診断結果報告書を、8 月 5 日までに、各社及び市川商工会議所宛に送付した。 各社とも、この不況を乗り切るために懸命であり、私共の診断結果が今後の企業経営改善

の一助になればと期待している。 c.千葉県内工業団地協同組合加入企業経営者との情報交流会開催の検討

下期に、千葉県内工業団地協同組合加入企業経営者との情報交流会開催を計画しており、

千葉県商工労働部経営支援課並びに千葉県商工会連合会に各工業団地協同組合関係の情報収

集・検討を行った。 d.一日無料診断の千葉商工会議所会報掲載の検討

当支部も会員になっている千葉商工会議所の会報に、一日無料診断の広報を無料で掲載で

きることになり、掲載内容について検討を行った。 上期実績

開催日時 開催場所 参加者名 議 題

第 1 回 4 月 30 日(木)

15:00~18:00

近江技術士

事務所

近江堅一、林 堯夫、大久保 篤、河

井成夫、岩野邦久、鶴岡義明、若月英

司(7 名)

①商工会議所へのアプローチ状況

②平成 21 年度「中小企業経営改善セミナー」内容

第 2 回 5 月 24 日(日)

15:00~18:00

同 上 近江堅一、林 堯夫、大久保 篤、河

井成夫、岩野邦久、千葉道生、近江良

和、若月英司(8名)

①指導先の獲得について

②市川商工会議所「中小企業経営改善セミナー」につ

いて

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第 3 回 6 月 14 日(日)

15:00~18:00

同 上 近江堅一、林 堯夫、大久保 篤、岩

野邦久、近江良和、若月英司(6名)

①コンサルタントとしての営業活動・工場活動のポイ

ント

②セミナー講演内容の指導

第 4 回 7 月 12 日(日)

16:00~18:00

同 上 近江堅一、林 堯夫、大久保 篤、岩

野邦久、千葉道生、近江良和、若月英

司(7名)

①市川商工会議所会員に対する一日無料診断につい

②今後の進め方について

第 5 回 8 月 9 日(日)

15:00~18:00

同 上 近江堅一、林 堯夫、大久保 篤、岩

野邦久、千葉道生、河井成夫、若月英

司(7名)

①市川商工会議所会員に対する一日無料診断結果の

報告

②今後の進め方について

第 6 回 9 月 20 日(日)

15:00~18:00

同 上 近江堅一、鶴岡義明、林 堯夫、大久

保 篤、岩野邦久、千葉道生、相馬幹

夫、近江良和、若月英司(9名)

①工業団地協同組合へのアプローチ状況

②一日無料診断の広報について

③今後の進め方について

(2).下期実績 a.千葉県内工業団地協同組合加入企業経営者との情報交流会開催について

千葉鉄工業団地、四街道工業団地、流山工業団地、市川工業団地、船橋機械金属工業団地

に対して、研究会メンバーが分担して工業団地事務局、商工会議所等を通じて情報交流会開

催を申し入れている。 千葉鉄工業団地、四街道工業団地、流山工業団地は進展していないが、市川工業団地、船

橋機械金属工業団地は商工会議所、工業団地役員の段階で検討中である。 b.千葉県経営者協会加入企業の経営者・管理者との経営改善研究会(仮称)開催について

千葉県経営者協会事務局に対して、同協会加入企業の経営者・管理者との経営改善研究会

(仮称)の開催を申し入れている。 千葉県経営者協会事務局において、当方からの企画案について企業側が受け入れやすいよ

うに検討中であり、当研究会は平成 22 年度の活動として取り組む予定。 下期実績

開催日時 開催場所 参加者名 議 題

第 7 回 10 月 25 日(日)

15:00~18:00

近江技術士

事務所

近江堅一、大久保 篤、岩野邦久、若月

英司

①流山工業団地協同組合との情報交流会

②千葉鉄工業団地企業への対応について

第 8 回 11 月 22 日(日)

15:00~17:00

近江技術士

事務所

近江堅一、林 堯夫、大久保 篤、岩野

邦久、若月英司

①商工会議所へのアプローチ状況

②中小メーカーの真の活性化について

第 9 回 12 月 27 日(日)

15:00~17:30

近江技術士

事務所

近江堅一、河井成夫、鶴岡義明、大久保

篤、岩野邦久、千葉道生、近江良和、若

月英司

①ゴールドラット著「ザ・クリスタルボール」の概要

②指導先を見つけるための“ユニーク”施策

③千葉県経営者協会との経営改善研究会(仮称)開催

第 10 回

3 月 21 日(日)

15:00~18:00

近江技術士

事務所

近江堅一、河井成夫、大久保 篤、岩野

邦久、林 堯夫、藤田佳恵、若月英司

①千葉県経営者協会加入企業経営者・管理者との経営改善

研究会(仮称)について

②その他

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4.新規研究会(農業・観光研究会、就業支援研究会)他 (1).新規研究会活動開始の目的 a.会員のレベルアップ b.社団法人日本経営士会の知名度アップと千葉県へのアピール c.コンサルタントとしての仕事を確保

(2).具体的な活動 a.公開講演会の開催 日本経営士会の知名度向上を図ることを目的とし、県内在住もしくは県内企業の著名人を

お招きし、会員のみでなく一般参加も可とした講演会を年に1~2回開催する。 ・2010年 1 月(予定) 株式会社千葉ロッテマリーンズ 総務部 広報担当チーフ 梶原 紀章 様 仮題:ファンを戦力に変えたロッテの広報戦略 b.社会貢献活動につながる専門研究会の立上げ 「農業・観光研究会」 <目的> 観光立県千葉の実現に向け、千葉県農林漁業の地域特性を生かした観光産業活性化に貢献するこ

とを目的とする。 <事業> •農林漁業を観光資源として捉え、事業化に繋がる観光企画の研究開発。 •農業経営、へのコンサルティング活動を通じ、千葉ブランドの食材の開発、販路開拓。 •観光庁、関連機関、関連団体との連携交流による地域振興活動。 「就業支援研究会」 <目的> 千葉県産業を支える企業のニーズに対応した幅広い人材育成に貢献することを目的とする。 <事業> •会員メンバーの実務経験を生かした人材教育オリジナルテキストの開発。 •千葉 REP の会(パソナ主催)との連携によるシニア人材向け就業支援を目的とした、講演会・

セミナー等の開催。 •若年層に対する就業支援活動として、インターンシップ事業への参画。 •行政の各種雇用施策導入企業の開拓と支援活動。 ※ 就業支援研究会については、阿部会員の退会、伊藤会員の研究会退会につき、「農業・観光研

究会」の経営支援チームの活動内容に含めるものとし、研究会活動自体を中止した。

(H21年12月度幹事会承認)

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(3).「農業・観光研究会」活動報告 活動メンバー

氏名 所属 職業・勤務先

小塚 彦明 日本経営士会 千葉支部幹事 日本穀産株式会社 顧問

大塚亜喜雄 日本経営士会 千葉支部幹事 大塚経営労務事務所 代表

山田一(円心) 日本経営士会 千葉支部幹事 ㈱守谷商会 中小企業診断士、1級販売士

蒲谷 公章 日本経営士会 千葉支部会員 ㈱守谷商会

島川 憲夫 日本経営士会 神奈川県会会員 ㈱守谷商会

高野 充昭 日本経営士会 千葉支部会員 株式会社高野企画 代表取締役

千葉 道生 日本経営士会 千葉支部会員 オフィス KA 事業再生支援 販路コーディネータ

八代 穰 日本経営士会 茨木県会会員 有限会社つくばネットプラン 代表取締役

斎藤 雅光 非会員 斎藤バイオコンサルタント 代表

上條 靖芳 日本経営士会 千葉支部会員 コンサルタント

新見 健司 日本経営士会 東京支部会員 マイニックス(株) 代表

井形 元彦 日本経営士会 東京支部会員 技術士(情報工学部門)ITコーディネータ

林 久雄 日本経営士会 千葉支部会員 日本経営士会環境分野ビジネスエコリーダ

西村 豊 日本経営士会 千葉支部副支部長 花王カスタマーマーケティング㈱

鶴岡 義明 日本経営士会 千葉支部支部長 福祉施設勤務

(3).上期実績

開催日時 開催場所 議 題

キックオフ 6 月 2 日(月)

18:00~20:00

市川情報プラザ ①活動の目的、方向性説明

②日本の農業の実態

③新農業基本法について

④農業法人とは

⑤千葉県における農業経営支援制度

第 2 回 7 月 6 日(月)

18:30~20:00

同 上 ①テーマ選定

②活動のアイデア

第 3 回 8 月 4 日(月)

18:30~20:00

同 上 ①報告事項

②意見交換

第 4 回 9 月 14 日(月)

18:30~20:00

同 上 ①報告事項

②討議

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(4).下期実績 開催日時 開催場所 議 題

第5回 10 月 13 日(火)

18:30~20:00

市川情報プラザ ①活動チーム体制

②農業ビジネス経営塾(パソナ)の紹介

③「ふるさと応援事業」(パソナ)の登録参加について

第6回 11 月 10 日(火)

18:30~20:00

同 上 ①農地見学会について

②農産物直売所「みづほの村市場」視察報告

③「観光活動」の方向について

④「ちば農業未来塾」参加報告

第7回 12 月 14 日(月)

18:30~20:00

同 上 ①ちばぎんアグリビジネスセミナー参加報告

②農商工連携セミナー参加報告

③農地見学会(白井梨農園)報告

④アグリビジネス創出フェア参加報告

⑤「ちば農業未来塾」参加報告

⑥「千葉のイメージ」アンケート集計結果報告

第8回 2 月 15 日(月)

18:30~21:00

船橋市中央公民館 ①「農業ビジネス支援活動」報告

②日本経営士会本部「農商工連携事業推進プロジェク

ト」の活動報告、「農商工連携支援コーディネーター養

成講座」の案内

③「農業・観光研究会」活動内容報告会の内容確認

H22 年 3 月27日(土)15:00~実施

・千葉県の農業と研究会活動

・観光企画開発活動報告

・白井梨農園見学会報告

③来期に向けた活動検討(議論)

・エコビジネスへの取組について

・千葉県農林水産部担い手支援課への応札

(アグリトップランナー育成事業)

・農商工連携コーディネーター養成講座参加と

支部内活動

第9回 3 月 15 日(月)

18:30~22:00

船橋市中央公民館 ・研究会活動報告会の内容確認

・「千葉のイメージ」SWOT クロス分析