8
- Contents - 【製品開発事例】 福井の繊維を表現した意匠性・機能性の高い越前瓦外壁材 ~ WOVEN CERAMIC ECHIZEN ~ 【新規設備・機器の紹介】 【研究者紹介】 【令和2年度科学技術週間一般公開行事のご案内】 福井県工業技術センター 1 1 1 4 4 4 0 0 0 - - -

1402 - fklab.fukui.fukui.jp

  • Upload
    others

  • View
    5

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- Contents -

【製品開発事例】

福井の繊維を表現した意匠性・機能性の高い越前瓦外壁材

~ WOVEN CERAMIC ECHIZEN ~ 2

【新規設備・機器の紹介】 4

【研究者紹介】 7

【令和2年度科学技術週間一般公開行事のご案内】 8

福井県工業技術センター

111444000222000222000---333

CCCEEENNNTTTEEERRR NNNEEEWWWSSS IIISSSSSSNNN 000999111555---444222666444

Page 2: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 2 -

製品開発事例

福井の繊維を表現した意匠性・機能性の高い越前瓦外壁材

~ WOVEN CERAMIC ECHIZEN ~

株式会社吉光⼯業(福井市)では、ふくいオープンイノベーション推進機構(FOIP)への技術相談を通じ、福井県⼯業技術センターや福井⼤学と連携し、福井県の「将来のふくいを牽引する技術開発⽀援事業補助⾦」を活⽤して、新しい意匠性と機能性の⾼い越前⽡外壁材を製品化し、受注⽣産に応じています。 1 はじめに

福井県内のデザイナー兼建築設計事務所である⼩笠原弘建築計画は、意匠系の設計を得意とし、グッドデザイン賞や福井市景観賞を受賞するなど、設計⼿法で⾼い評価を得ています。㈱吉光⼯業は、当デザイナーから『越前⽡で福井の繊維を表現したい。福井の素材で福井の産業を建築的に表現することには、デザインとしても意味としても⼒がある。オリジナル形状の⽡を制作し、施⼯してほしい。』との依頼を受け、越前焼で福井の繊維を表現するため、2017年に越前焼を⽴体的に編み込み、配列させてデザイン的な外装材の試作に取り組みました。福井県⽡⼯業協同組合の協⼒の元、試⾏錯誤しながら、2018年春先に試作品ができました。デザイン系重視の設計仕様で、⽡の割付や⾊の⾒せ⽅など⾒栄えも良く、発注元からも⾼い評価を受け、越前焼や⽡業界にあってインパクトの強い試作結果となりましたが、越前⽡の外装材として事業化普及を⾒据えた場合、商品としては単体素材の薄型、軽量化、商品⼒向上の課題、簡便な設置⽅法や施⼯性向上等の課題、量産による低コスト化と精度向上等の課題が残っていました。そこで、2019年にFOIP(ふくいオープンイノベーション推進機構)の協⼒を得て、将来のふくいを牽引する技術開発⽀援事業を活⽤し、量産に向けた開発試作研究を⾏っています。この結果、2020年1⽉に製品化に⾄っています。 2 オープンイノベーションによる新製品開発 2-1 技術課題 2017年に実施した試作では、繊維を表現するために越前⽡を⽴体的に波状の形状として製造し、⾦属格⼦に取り付ける構造としました。ここで、⽡の留め付け⽅法、⽡の形状を含む軽量化、量産と⼨法安定性(品質の均⼀性)が問題になりました。このほか、屋外設置する場合の汚れ対策、表⾯の状態維持などの問題も分かりました。 2-2 プロジェクト開発体制 ㈱吉光⼯業は、新製品開発の実施主体として全体進捗、⾦具製作、⾦型製作、施⼯性検討、販路開拓等を担当し、これを⼩笠原弘建築計画が商品のデザイン性向上と販路開拓の⾯で⽀援します。福井県⽡⼯業協同組合は、⽡の焼成条件や軽量化などの技術課題を解決協⼒、福井⼤学は表⾯特性の研究を担当しています。⼯業技術センターは技術相談や試験評価を通じた製品デザイン性、焼成効率の検討、表⾯処理機能性の評価などを担当しています。このほか、㈱岩崎機型からは量産⽤型の製造及び改良への協⼒、㈱越前セラミカからは越前⽡外壁材の量産焼成製造への協⼒も得ています。 2-3 軽量化検討 プロジェクトでは軽量化と量産作業性の検討を実施しました。試作事例を⽰した図1において、左から(a)外壁材細幅化、(b)裏⾯⾁抜き、(c)⾓部除去、(d)横線状⾁抜き、(e)縦線状⾁抜き、(f)焼成前通常品となります。軽量化の結果、(b)と(e)で効果が確認でき、作業性の観点から(e)を採⽤しています。 2-4 新釉薬開発 福井⼤学では、越前⽡への新規機能性付与について研究し、異なる光源下で鉱物が違う地⾊を⽰す効果を狙い、希⼟類元素の釉薬混合による変⾊効果を確認しました(図2)。⼀定濃度となる希⼟類を加えた釉薬調製により変⾊効果の発現が開発可能となり、今後の製品機能性向上に寄与できます。 2-5 CGファサードデザイン ⼩笠原弘建築計画では、コンピュータグラフィックス技術を駆使して変⾊効果活⽤を検討しました。ファサード(建築物の正⾯部等デザイン)事例を図3に⽰します。CGでは、外壁材、⽊の葉、ガラスへの写りこみ等々、すべて (a)白色蛍光灯下 (b)太陽光下

図2 同一品で見え方が異なる事例

図1 軽量化検討試作品

Page 3: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 3 -

デザイナーによる配置により形成し、要素となるパーツ図を4〜5個⽣成し、光配光、反射光、影、写り込みなどがランダムとなるようなタイリング(空間充填配置)を⾏って実現させています。 2-6 外壁材汚れ対応(コーティング) ガラスコーティングする装置を⽤い、⽡表⾯への耐汚染性の研究を⾏いました。(a)⽔でコーティングした場合、(b)特殊液体でコーティングした場合、(c)⾮コーティング時の接触⾓(ぬれ性評価の指標の⼀種)での⽐較測定を⾏いました。⽔でコートしたときの接触⾓が⼀番⼤きく、撥⽔性が⾼い結果となり、⼯事施⼯時の製品オプションメニューとなり得ています。 3 まとめ 新商品開発のための技術課題として、軽量化、新機能性発現、デザイン性、汚れ対応としての撥⽔性評価について述べました。今後、⼯事施⼯性や作業性の向上を⽬指し、さらなる技術開発を継続していきます。

謝辞︓本技術開発を実施するにあたり、認定⽀援機関としてご協⼒いただきました福井信⽤⾦庫、技術開発⽀援事業研究を通じてご協⼒いただきました㈱岩崎機型、㈱越前セラミカの皆様に感謝いたします。

担当者 新産業創出研究部 宇宙技術研究グループ 主任研究員 松井多志 (専門分野/新産業創出)

企画支援室 製品化デザイン支援グループ 主任研究員 呉藤勝彦 (専門分野/デザイン・セラミックス)

機械・金属部 眼鏡研究グループ 主任研究員 小林真 (専門分野/機能性表面処理・評価)

図3 ファサードデザイン(実施工事例、CG)

図4 「WOVEN CERAMIC ECHIZEN」製品 インサイドビュー(実写真)

Page 4: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 4 -

新規設備・機器の紹介

X線CT装置 ※平成30年度導⼊装置に第2X線管を追加 (エクスロン・インターナショナル㈱ FF35 CT Metrology) <仕様>

【X線管】 第1︓反射型開放管

最⼤電圧︓225kV、最⼤出⼒︓320W、 最⼩焦点⼨法︓5μm、出⼒⾃動補正機能

第2︓透過型開放管 最⼤電圧︓190kV、最⼤出⼒︓80W、 最⼩焦点⼨法︓0.7μm、出⼒⾃動補正機能

【検出器(FPD)】 サイズ︓249×302mm(1792px×2176px) 濃度分解能︓16bit

【マニピュレータ】※()内は第2X線管の場合 FOD︓0〜965(890)mm FDD︓535(480)〜1210(1130)mm、 テーブル︓φ200(⽔平移動±150mm)、 X線管・FPD︓垂直500mm同期移動、 グラナイトステージ、アクティブ除震

【ワーク】 最⼤サイズ︓φ300×H500mm、最⼤重量︓30kg

【精度】 MPESD=8.0μm+L/75 (L=mm) ※ただしφ228×H189mmまで

<装置概要> ⾮破壊にてワーク内部の観察が可能。ドイツ技術者協会規格VDE/VDI 2

630-1.3に準拠する計測⽤CT。 ①透視撮影︓電⼦基板やケーブルの内部断線の確認。 ②断層写真撮影(CT)︓電気部品の内部、成型品の内部⽋陥、フィラー⼊り

樹脂成型品の内部⽋陥およびフィラー配向、繊維製品、等の観察。 ③解析︓座標計測、設計値/実測値⽐較、⾁厚解析、⽋陥/介在物解析、

繊維配向解析 ④STLデータの出⼒(CT)︓内部が複雑な形状の部品のリバースエンジニア

リング。 <担当者> 機械・⾦属部 森下、松⽥、岡橋

県内企業の新製品開発、技術の⾼度化を⽀援する研究・指導のため、令和元年度に導⼊した新規設備・機器を紹介します。

蛍光X線分析装置 (㈱リガク ZSX Primus IV) <仕様>

波⻑分散⽅式 X線管︓Rh-4kW 測定可能元素︓B〜U 測定径︓0.5〜30mmφ

<装置概要> 物質にX線を当てた際に放出される蛍光X線(元素ごとに固有の波⻑をもつ)を分光および検出することによ

り、元素の定性定量分析を⾏う装置。波⻑分散⽅式のため、⾼感度な分析が可能。⾦属、セラミックス、繊維、プラスチック等の固体であれば、粉末状、バルク状に関わらず⾮破壊で分析可能。また、定性分析結果からファンダメンタル・パラメータ法(FP法)により半定量分析値を算出することができる。

<担当者> 化学・繊維部 ⻫藤、眞⽊

CT 撮影

(フィラー入り樹脂成型品)

欠陥解析

設計値/実測値比較

繊維配向解析

Page 5: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 5 -

三次元座標測定機 (ZEISS MICURA) <仕様>

測定範囲︓500mm(X)×500mm(Y) ×500mm(Z)

測定精度E0,MPE︓0.7 + L/400(μm) 【 L︓測定⻑さ(mm)】

最⼤積載重量︓280kg マニュアル測定、CNC測定、⻭⾞測定

<装置概要> 先端ルビーの接触⼦(スタイラス)を試料表

⾯に接触させ、試料の形状を測定する装置。接触式であるため、信頼性が⾼く、1μm単位での試料の⼨法測定を⾏うことができる。

⼨法、軸や⽳の中⼼軸の傾き、試料表⾯の平⾯度、真直度等の測定を⾏うことが可能。専⽤の⻭⾞測定ソフトウェアを⽤いて、JIS B1702-1に準拠した平⻭⾞の⻭すじ、⻭形測定を⾏うことも可能。

<担当者> 機械・⾦属部 𠮷⽥、嶋⽥

⾦属材料ガス分析装置 (㈱堀場製作所 EMGA-900、EMIA-Expert) <仕様>

検出器︓酸素(NDIR)、窒素(TCD)、⽔素(TCDおよびNDIR)、炭素(NDIR)、硫⻩(NDIR) 測定範囲︓酸素(〜5%)、窒素(〜3%)、⽔素(〜0.02%および〜0.25%)、炭素(〜10%)、硫⻩(〜1%)

<装置概要> ⾦属を加熱することにより、⾦属中に含まれる酸素、窒素、⽔素、炭素、硫⻩の各ガス成分の含有量をJISに

準拠した⽅法により分析する装置。「酸素・窒素・⽔素分析部」と「炭素・硫⻩分析部」から構成される。 <担当者> 機械・⾦属部 真柄

酸素・窒素・水素分析部 炭素・硫黄分析部

低抵抗率計 (㈱三菱ケミカルアナリテック ロレスタAX MCP-T370) <仕様>

測定法式︓4端⼦4探針法(直列4探針プローブを使⽤) 定電流印加⽅式 測定レンジ︓10-2Ω〜106Ω 測定項⽬︓抵抗、表⾯抵抗率、体積抵抗率

<装置概要> 電⼦材料の抵抗率を計測する測定器。特に導電性フィルム、導電性塗料など⽐較的電気を流しやすい材料を

測定対象とし、専⽤のプローブを押し当てるだけで迅速かつ⾼精度で抵抗率を測定することができる。 <担当者> 新産業創出研究部 帰⼭

Page 6: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 6 -

樹脂流動解析システム (㈱JSOL/CoreTech System Co. Ltd. Moldex3D R17) <仕様>

樹脂解析ソフトウェア Moldex3D R17 Professional Edition ・充填・保圧・冷却・変形解析 ・粘弾性モジュール(残留応⼒解析) ・CAD Doctor(3次元形状データの修正)

<装置概要> 射出成形における⾦型内での樹脂の流れを可視化し、時間ごとの溶融樹脂

の位置、温度、圧⼒、また取り出し後の成形品の変形量等を定量化。これにより、製品の形状が完成した段階で、⾦型に起因する成形不良の予測や、最適な成形条件の導出が可能になる。

<担当者> 化学・繊維部 前川

フルオフ試験機 (コーテック㈱ ポジテストAT-T) <仕様>

測定条件︓JIS K5600-5-7塗膜の機械的性質-付着性(プルオフ法)に準拠。 張⼒値の設定が可能で、⼀定の張⼒増加速度で⾃動測定。

測定範囲︓ドリー径φ10mm、φ14mm、φ20mm、φ50mmで測定可能 ドリー径 φ10mm︓2.8〜96Mpa、φ14mm︓1.4〜50MPa、

φ20mm︓0.7〜24MPa、φ50mm︓0.4〜3.8MPa

<装置概要> 試験板に対して垂直の⽅向に対するはがれ、または破れに必要な最⼩限の張⼒の測定によって、単⼀塗膜ま

たは多層塗膜の付着⼒を評価する装置。漆器業界では、漆塗膜と素地との⾼い密着性と硬度が求められており、本装置を⽤いて、素地(⽊材、樹脂)と漆との密着性を定量的に評価できる。

<担当者> 企画⽀援室 呉藤、笹原

スクリーン印刷機 (ニューロング精密⼯業㈱ HP-320) <仕様>

装置⼨法︓355mm(W)×425mm(D)×165mm(H) 最⼤印刷⼨法︓150×150mm スクリーン枠︓320×320×16.5mm 枠開閉量︓45度 枠⾼さ調整︓0〜10mm ※簡易ポンプ付き、テーブル調整機能付き

<装置概要> インク等を⽤いて、紙、ガラス、プラスチック、⾦属、布等の上に柄や⽂字を印刷する装置。印刷パターンを

施したスクリーン版にインク等をのせてスキージで擦ることで、印刷対象物にパターン柄を転写・印刷できる。 <担当者> 新産業創出研究部 帰⼭、辻

使用事例:樹脂部品の充填挙動

と固化の進行挙動のシミュレーション

(樹脂温度の分布予測)

UV照射装置 (シーシーエス㈱ HLDL-380X10U6-1UPSC) <仕様>

ピーク波⻑︓365nm 発光⾯サイズ︓300mm以上(ライン型) 最⼤照射強度︓1500mW/cm2以上 調光範囲︓15〜100%、256階調 タイマー︓0.1〜999.9秒での照射時間制御が可能

<装置概要> 紫外線照射強度及び照射パターンを制御できるUV照射装置。UV樹脂を⽤いた漆器の蒔絵加⼯において、

紫外線照射強度や照射パターンを制御することにより、塗膜を⾦属粉体が付着する状態にできる。 <担当者> 企画⽀援室 呉藤

Page 7: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 7 -

研 究 者 紹 介

e-テキスタイルに関する

取り組みの紹介

新産業創出研究部ウェアラブル技術研究グループ 研究員 辻尭宏 (専⾨分野︓⽷加⼯、環境試験)

福井県では、2002 年ごろから⼯業技術センターが中⼼となり、「e-テキスタイル」(⽷や布にセンサやマイクロチップ等の電⼦部品を搭載して新たな機能を付与した繊維製品)に関する研究開発を⾏っています。

研究開発は、まず、繊維のカバーリング技術を応⽤して繊維に⾦属細線を巻き付けた導電⽷(電気を通す⽷)の開発から始まり、これを経緯 (たてよこ)に織り込んで圧⼒が検知できるテキスタイルセンサーを開発しました。

また、繊維上に電⼦部品を実装する技術を開発し、導電⽷を織り込んだリボンにLED基板を直接はんだ付けした LED リボン (光るリボン)や、このリボンを袋構造の織物に織り込んだ LED テキスタイル(光る布)を開発しました。

その他、直径 1.2mm の⼩さな球状の太陽電池を並べて導電⽷とはんだ付けした太陽電池⽷ (発電する⽷)と、これをよこ⽷にして織り込んだ太陽光発電テキスタイル(発電する布)も開発しました。これらの技術は、県内企業との共同研究などを経て、それぞれ技術移転し、各企業で製品化されています。

ほかにも、印刷で布状に電気回路を作製するプリンテッドエレクトロニクス技術の開発を⾏っています。

福井県では、2011 年より 「e-テキスタイル製品開発研究会」を開催しています。研究会は県内企業 16 社

テキスタイルセンサーを応⽤した来場者カウントシステム

LED リボン 太陽光発電テキスタイル

⽞関マットに適⽤

社 (2019 年度)と⼤学 ・研究機関等で構成されており、共同研究による新製品開発と、それに伴う市場調査や技術調査を⾏っています。近年は、電⼦回路や電⼦技術関連の展⽰会等に出展し、e-テキスタイルの普及活動を積極的に⾏っています。

安価なマイコン画像処理型

積雪センサの研究開発

建設技術研究部主任研究員 奥⽥広⾏ (専⾨分野︓雪対策)

「積雪センサ」とは道路に実際に積もった雪を検出して消融雪装置を稼働させる、制御⽤のセンサです。消雪対象たる道路を直接⾒据えて制御するため、最適のフィードバック制御が実現します。同様のセンサとしては上空からの降雪を検知する「降雪センサ」がありますが、路温で⾃然に解けてしまうような降雪にも反応するため、無駄な運転、散⽔が避けられません。

⼯業技術センター建設技術研究部では、前⾝の雪対策 ・建設技術研究所が発⾜した直後から、節⽔ ・節電効果に優れた積雪センサの実⽤化開発に努めて来ました。しかし、⾞両の⾛⾏する⾞道に対し積雪判定を⾏うことには技術的な難度があり、製品化には⾄ったものの機器費・⼯事費とも⾼額で、安価な降雪センサに全く及ばないという状況でした。

そこで研究者が開発に取り組んだのが、電⼦⼯作⽤途のマイコンおよびカメラモジュール等で構築する、「マイコン画像処理型積雪センサ」です。これは消雪対象路⾯の撮像、画像処理、積雪判定から制御信号外 開発した製品および普及例(福井市宝永交差点)

部出⼒に⾄る⼀連の処理を1枚のマイコン基板内で⾏ってしまうものであり、通信は不要、路⾯に⾯した⽀柱上に設置しなければならない等の制約条件はあるものの、降雪センサ並みの低価格を実現するものとなりました。

2020 年 3 ⽉現在、福井県内 30 箇所に導⼊されています。

Page 8: 1402 - fklab.fukui.fukui.jp

- 8 -

令和2年度科学技術週間一般公開行事のご案内

国では4⽉18⽇を発明の⽇と制定し、この⽇を含む⼀週間を科学技術週間として、科学技術の啓蒙を図

っています。福井県⼯業技術センターでは、『令和に拡げる、ふくいの技術』を開催テーマに、最新の研究成果および新規導⼊設備の実演・展⽰、専⾨分野に関する技術講演会等の⾏事を通して、最先端の科学技術を紹介する⼀般公開を⾏います。また、⼀般県⺠の皆様に最新の技術を⾒学していただくために期間中の⼟曜⽇(4⽉18⽇)もセンター全体を公開いたします。⼩・中学校の⽣徒の皆様にも科学技術体験コーナーで科学技術を体験していただきます。

この機会に是⾮ともご来場くださいますようご案内申し上げます。

※⼀般公開のお問い合わせは、企画⽀援室 技術相談グループ へご連絡ください。 TEL (0776) 55-0664

福井県広報広聴課では、県の施策や事業、イベント、試験などの最新情報を分かりやすくお知らせしています。

○新 聞 「福井県からのお知らせ」 毎月1日、15日に掲載(福井新聞、日刊県民福井など)

○テレビ 「朝だよ!ハピネスふくい」 日曜 7:00~7:30(FBC テレビ)

「輝け!ふくいチャレンジャー」 第1・3土曜 17:00~17:15(福井テレビ)

○ラジオ 「ふくいチャレンジ通信」 毎週月・水・金曜 10:20~10:30 頃(FBC ラジオ)

第3・5土曜 10:35~10:40 頃(FBC ラジオ)

「県政スポット」 毎週金曜 8:45~8:53 頃(FM福井)

○広報誌 「NEWSふくい」 毎月第4日曜日発行、スマートフォン用アプリ「マチイロ」でも配信

○フェイスブック「ほやほや福井」 随時配信

○フェイスブック、インスタグラム、ユーチューブ「おいでよ!ふくい」 随時配信

※インターネットでも情報提供中 ホームページアドレス http://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kouho/index.html

詳しくは福井県広報広聴課(TEL:0776-20-0220、FAX:0776-20-0621)までどうぞ

※4月以降一部変更となる可能性があります

福井県工業技術センターニュース No.140 令和2年3月発行 編集・発行 福井県工業技術センター 企画支援室

〒910-0102 福井県福井市川合鷲塚町61字北稲田10

Tel:0776-55-0664 Fax:0776-55-0665

E-Mail:[email protected] URL:http://www.fklab.fukui.fukui.jp/kougi/

⽇程 4⽉16⽇(⽊) 4⽉17⽇(⾦) 4⽉18⽇(⼟)

9:20〜10:20 B206 多⽬的実習室 研究成果発表(化学・繊維部、新産業創出研究部)

9:00〜9:30 B206 多⽬的実習室 研究成果発表(新産業創出研究部)

10:00〜16:00 センター内

科学技術体験コーナー10:30〜12:30 B202 会議室 蛍光X線分析セミナー

9:35〜11:20 B206 多⽬的実習室 研究成果発表(機械・⾦属部)

10:30〜11:30 講堂 福井県繊維技術協会総会・表彰式

11:25〜11:55 B206 多⽬的実習室 研究成果発表(建設技術研究部)

13:00〜15:00 B202 会議室、E106 炭素繊維複合材料技術セミナー

13:00〜15:00 B202 会議室 有機物測定の基礎セミナー

13:30〜17:00 講堂品質と技術に関する 講演会(有料) 13:30〜15:30 A305

機器利⽤講習会(蛍光X線分析装置) 13:00〜16:15 C101 会議室 産総研福井サイト開設四周年記念講演会 〜社会に⾰新をもたらす Society5.0 に貢献

する産総研の研究シーズ〜 13:30〜16:20 講堂 令和 2 年度繊維学会北陸⽀部 学術普及講演会(有料)

13:30〜16:00 C101 会議室 福井県⽊材利⽤研究会活動報告会

14:30〜17:10 講堂 ふくい宇宙産業創出研究会公開セミナー

実演 展⽰

4⽉16⽇〜4⽉18⽇ 9:00〜17:00 福井県⼯業技術センター、(公財)ふくい産業⽀援センター、(⼀社)福井県発明協会

福井県広報広聴課からのご案内

研究成果発表・技術講演会等

20.03.18570

表紙写真:越前瓦外壁材 「WOVEN CERAMIC ECHIZEN」

☆環境への配慮から、ご来場につきましては、できる限り公共交通機関を利用してください。 また、止むを得ず自動車で来られる場合には、アイドリングストップにご協力ください。

(本誌掲載の写真・記事の無断転用を禁じます。)

⼀般公開は、新型コロナウイルス感染症の感染拡⼤防⽌のため、延期いたします。