(株)ライスグローワーズの取組について

(株)ライスグローワーズ

代表取締役 横田 飛鳥

資料５

略歴

2009年に就農

（看護師から、父の会社へ転職）

2014年に親の会社を買い取り、個人事業を立ち上げ。

(株)ライスグローワーズについて①～事業内容～ 有機栽培米の生産や、組合員の生産した有機米の精米・販売。

従業員は７名

自社………15haで約60t（有機４ha、特栽１１ha）組合全体…35haで約157.5t

自社の乾燥施設(上)精米機(左)

1980年頃に、祖父が自然環境保護のために有機栽培に着手。

1995年頃に、父が有機米を高付加価値商品として販売。

(株)ライスグローワーズについて②～有機米について～

有機肥料の散布（4月） 人力での除草（6月） 稲刈り（9月） 冬季灌水圃場

(株)ライスグローワーズについて②～有機米について～

雑草対策1aあたりにかかる時間

１シーズンに行う作業回数

普通栽培

除草剤の散布 １分 １回

有機栽培

人力による除草作業 20分 11回

雑草対策1aあたりにかかる時間

１シーズンに行う作業回数

普通栽培

除草剤の散布 10分 ４回

有機栽培

草刈り機での作業 30分～ ６回

＜田んぼの中＞

＜田んぼのまわり（あぜ）＞

田んぼの中に撒く肥料が「化学肥料」か「有機肥料」か

田んぼの中に「農薬」を撒いているか？いないか？

田んぼのまわりの「あぜ」に「農薬」を撒いているか？いないか？

普通栽培と有機栽培の違い

(株)ライスグローワーズについて③～お米の輸出～ 父の海外経験を活かし、海外の知人への販売から輸出にも着手。

現在はスイス・ドバイ・アメリカなどに輸出。

（駐在員、日本食レストラン、スーパーマーケットなど…）

英語・ドイツ語・アラビア語のホームページ

商談会への参加 0

10

20

30

40

50

2015 2016 2017 2018

輸出量（ｔ）

スイスのレストラン…20tドバイの駐在員…14t

アメリカのスーパー…8tなど

グアムのスーパーマーケットでの販促

（スイスの日本食レストラン）

お米を販売したスイスの日本食レストラン

アラビア語にも対応したホームページ

経営における課題 国内の需要減少に対し、国内直送・健康食品店への販促

（ＤＭやＳＮＳを活用）を強化。

⇒すぐには売上増加に結びつく状況にはなく、打開が必要。

国内販売（特に個別直送）のコスト高騰への対応

海外輸出においても、営業コスト、輸出対応のための施設・

機材の整備などは中小事業者にとってはハードルが。

次のページに続く

経営における課題①～流通コスト～ 国内流通のコストが高騰。国内消費者は販売価格に敏感であり、流通コストを生産側が負担せざるを得ない状況。

⇒ コンテナ借上げや船舶輸送でコストを抑えられる輸出にシフト。

関東に25kgを個別輸送

関東に600kgロットで輸送

ヨーロッパ向け船舶輸送

Ｕ．Ａ．Ｅ．向け船舶輸送

香港向け船舶輸送

お米1kgあたりの輸送コスト

経営における課題②～輸出に取り組むために～ 海外のニーズにこたえる必要

⇒ 玄米の販売、自社米による日本酒（外注）の販売。酒類取扱業者、酒類輸出免許といった免許を取得

語学能力・貿易取引業務スキルは必須！

⇒ 勉強&商談会に多く出店して経験を積む必要。だが商談会の参加費は高い…。

業務スキルは実務経験とJETRO等のセミナーで。だが農産物輸出に適したものは少ない…。

ほかにも、真空包装や中国輸出用のトラップ調査など…費用の負担感が大きく、中小事業者には困難な点も。 自社米を使った日本酒

（醸造は外注）

経営における課題③ スマート農業の導入

⇒・ 今の経営形態では、必要な機能は限られている。安価に農機を調達するため、リタイアする近隣農家から中古農機を調達。

・ 蓄積したデータが有機認証などの申請にそのまま使えるなどの活用ができれば、ぜひ活用したい

地域の課題 60代中盤の農家が多く、後継者がいるのは20％ほど。

⇒・ 地域農家が減る中、大規模&低コスト路線と、小規模&高付加価値路線に二極化していくと考える。

・ その中では、多様な経営手法の農業が評価される事が望ましい。

・ 農業を次世代に引き継ぐなら、一定以上の収入確保が必須条件。その上で、後継者に職業の一つとして選択してもらえる状態にすることが必要。

（消費者の農業体験にて）

ご清聴ありがとうございました！