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2 ワードプロセッサー Word 2016

Word を学習するときや新しい文書を作るときは、「白紙の文書」を選んでください。白紙の文

書は規定値として A4 用紙で 10.5 ポイント明朝体フォントの白紙画面が表示されます。上下左

右の余白や他のフォントを使用するときは、リボン(メニュー)のレイアウトから変更します。

Word のスタート画面には、「最近使ったファイル」として、これまで作成したファイルのリス

トと、Word に組み込まれている「テンプレート」一覧が表示されます。テンプレートとは「ひ

な形」のことで、週間予定表やカレンダー、履歴書、名刺、請求書からブログの投稿などが用

意されています。また、テンプレートの検索から、Microsoft に蓄積されたサンプルを探すこ

ともできます。テンプレートがあれば、レイアウトなどで悩まずに最小限のデータ入力で目的

の文書が完成できます。Word でどんなことができるかを知りたければ、「ツアーに参加する」

テンプレートをクリックしてください。概略を見ることができます。

18

第 2 部 Microsoft Word 2007 Word 2010 Word 2016 目次

1 基本操作

1.1 基本操作の習得 23

1.2 オブジェクトの指定 23

1.3 デフォルト:自動で選択されている対象や設定値 23

1.4 操作対象「オブジェクト」の指定方法 24

1.5 オブジェクトの移動と編集 25

1)文字列の移動 25

2)図形の移動と編集 25

3)図形オブジェクトの表示順 25

1.6 アプリケーションの操作 26

1)操作性の統一 26

2)オブジェクト別リボン 26

2 Word 操作

2.1 Word 文書の作成 27

2.2 スタイル 27

2.3 レイアウトの設定 28

1)用紙サイズ,印刷の向き,余白の設定 28

2)ページ設定 28

2.4 画像・ワードアート・表の挿入 29

1)コピーと貼付け(copy & past) 29

2)ディスクに保存してある画像ファイルの挿入 29

3)クリップアート,図形の挿入 30

2.5 表の挿入 31

1)リボン挿入のボタンから表を挿入 31

2)文字の入力 31

3)行の追加 32

4)セル(罫線)幅の変更 32

5)表の配置 33

6)表のデザインと「表ツール」リボン 33

2.6Word の便利な機能 34

1)挨拶文 34

2)校閲 35

3)数式の入力 36

3 ファイル操作

3.1 ファイル操作 37

1)保存する場所 37

2)文書名(ファイル名) 37

3)文書の形式(ファイルの種類) 37

3.2 名前を付けて保存

1)Word2007 での文書保存手順 38

2)Word2010 での文書保存手順 38

3.3 保存した文書を開く 40

1)コンピュータから開く 40

2)Word 画面から開く 40

23

1.1 基本操作の習得

Windows とそのアプリケーション操作習得は現代人必須のリテラシーです。Word で文書を作成し、

Excel で計算処理結果をグラフ化し、そのデータを PowerPoint で発表するなど、世界中で使用されて

います。操作を学ぶ上で重要なことは、これらアプリケーションの特性を理解することです。コンピュ

ータの世界は、日常の習慣と違い、ある程度詳細な指示が必要です。たとえば、赤色の文字を記述する

操作を考えてみましょう。手書きの場合は最初に赤鉛筆を手に持ちます。この操作をコンピュータのア

プリケーションで再現すると、マウスで「赤色」ボタンをクリックすることでしょう。この操作を実行

しても、おそらく目に見える変化を確認できません。不思議に思いつつもキーボードから文字を入力す

ると、文字が赤色になってビックリするのです。これには理由*1があるのですが、部分も全体もよくわ

からないまま操作を続けると混乱に拍車がかかり、「わけわかんない!」と苦手意識だけが残るのです。

コンピュータやそのアプリケーションを学ぶときは、パニックにならずに、考えながら操作すること

です。コンピュータが自分の意思と違った動作をしたときは、あなたの意思がコンピュータに伝わらな

かったのです。その原因を探ることで、コンピュータの特性がわかってきます。結局これは「慣れ」な

のですが、「慣れる」ことに時間がかかると、苦手意識や「嫌い」という感情がうまれます。逆に、あ

る程度コンピュータに慣れると、別なシステムでもマニュアルなしに操作も可能なのです。文化という

と大げさですが、コンピュータの文化を知ると操作も簡単になって、あなたにとって必須のアイテムに

もなるのです。

*11.4 オブジェクトの指定(24p)参照

パニックにならないこと

落ち着いて原因を考えてみましょう

1.2 オブジェクトの指定:あなたの意識をコンピュータに伝える

「赤い文字にする」という指示のつもりで「赤色文字」ボタンをクリックしても、あなたの意思はコ

ンピュータに伝わりません。同様に、「保存する」ボタンを押したから保存できたと安心するのは間違

いです。コンピュータを扱う上で重要な指示が欠如しています。

「どの文字」を赤くするの? 「どこからどこまで」赤字にするの?

コンピュータではこの「赤くする文字」や「保存する文書」などの操作する対象となるものを「オブ

ジェクト」と呼んでいます。オブジェクトを指定しないで「赤文字」ボタンをクリックしても、コンピ

ュータは赤色にする対象が明確でないため「なにもおこらない」のです。文字を赤色にするには、最初

に「赤くする文字」を指定してから「ボタン」をクリックしてください。日本の文化では「対象(オブジ

ェクト)」は行為に自動的についてくるもので、あえて指定しなくても意思の疎通が可能です。書類を渡

されて「10 部コピーしてください」と言われたら、コピーする対象は「書類」です。目の前にあるので

すから誰も聞き返したりしないでしょう。コンピュータは別です。目の前のディスプレイに「書類文書」

があっても、オブジェトの指定がなければあなたの意思は伝わらないのです。相手がコンピュータであ

れば、どんな指示であっても、「オブジェクト」を先に指定してから命令してください。気の毒なくら

い正直に言うことを聞いてくれるでしょう。

1.3 デフォルト:自動で選択されている対象や設定値

Word で作成した文書を保存するには、「上書き保存」ボタンをクリックします。一度も保存していな

い文書は「名前を付けて保存」画面が表示されて、文書の第 1 行の文字が名前となって保存準備をしま

す。何も考えないで「保存」ボタンをクリックすれば保存は完了しますが、あとでその文書を取り出す

ときに途方に暮れるでしょう。どこにあるのか分からないのです。困惑の原因は「オブジェクト」を指

定しなかったことです。「どこに保存するのか」と「文書の名前」を理解していないからです。

24

Windows では指定しなくても初めから決まっている設定を「デフォルト:規定値」と呼びます。一

般的な Windows の Word で文書を保存する場所は「マイドキュメント」や「ドキュメント」フォルダ、

文書の名前は「第一行の文字列」がデフォルトです。自宅などいつでも同じパソコンを使っているので

あれば困らないのですが、複数の人が使用する大学や事務所のパソコンでは、「ドキュメント」フォル

ダがどこにあるか理解するのは至難の業です。作成文書を取り出して印刷したり、メールに添付するた

めに「保存した文書」を指定したくてもできないのです。ここでも「対象(オブジェクト)」を指定しな

かったためにパニックになるのです。Word 開発者は便利なように作りこんだのでしょうが、「なにも指

定しなくても決まっているデフォルト値」がわかっていないと、保存文書を取り出すことができません。

操作を学ぶ上で最も重要な「保存場所」と「文書の名前」を操作する人が決定してください。

1.4 操作対象「オブジェクト」の指定方法

文字を赤色にするには、赤色にする文字列を先に指定します。指定する方法は Word ではマウスボタ

ンを押しながら赤色にしたい文字列の上でマウスを動かします。この操作を「ドラッグ」といいます。

指定した範囲の文字に灰色のマークがつきます。これで操作対象=オブジェクトが指定できました。こ

の状態で「文字色:赤」のボタンをクリックすれば、指定した範囲の文字が赤色になります。

図 1.1 オブジェクトの指定方法(文字色を赤にする)

クリック操作などでオブジェクトを指定すると、その対象を選択した状態になります。文字列であれ

ば図 1.1 にあるように、文字列に灰色マークがつきます。また、画像であれば周囲に枠線と四角形のマ

ーク■●ハンドルが表示されます。文字フォントの指定や図形のサイズ変更などは、このオブジェクト

を選択した状態で操作します。

図 1.2 マウスで選択されたオブジェクト

①範囲の先頭位置を指定する マウス(カーソル)を動かして、赤色にしたい文字列の先頭をクリックする

②範囲をドラッグする ボタンを押しながら赤色にしたい文字列の終わりまでマウスを動かす (ボタンを離した位置が終端)

③文字色「赤」の選択 リボン「ホーム」の「フォント」から「赤色文字」 をクリックする

クリック

クリック

文字列の選択

文字をドラッグ

行の選択

行頭をドラッグ

(行内)画像の選択

クリック

(文字列前面)画像の選択

クリック

ボタンを押したままマウス移動

25

1.5 オブジェクトの移動と編集

1)文字列の移動

選択した文字列や画像などの文字列の移動は、ボタンを押しながらマウスを動かすドラッグ操作で、

オブジェクトの移動ができます。また、文字列であればフォント書体やサイズ、色など、図形であれば

サイズや枠線などを指定可能です。マウスポインタの形状が「移動矢印」 、図形の移動は の

マウスポインタとなります。

図 1.3 文字列の移動

2)図形の移動と編集

図形オブジェクトの移動では、マウスポインタの形状が になります。また、図形では選択範囲に

ある四角形■ハンドルをドラッグすることで、サイズの変更も可能です。図形オブジェクトは、行内表

示と文字列前面表示があり、通常の操作で図形を挿入すると、行内表示となります。行内表示とは、文

字と同じ扱いのため、文字列の範囲以外では移動できません。また、図形の大きさに合わせて、行の高

さが変更されるため、同じ行に表示した文字列の上部に空白が置かれます。図形に対して文字列の折り

返しで、図形の周囲を「四角」形で折り返す指定、あるいは文字列の「前面」を指定すると、図形を任

意の位置に移動することができます。

図形オブジェクトを選択すると、図形の周囲に枠線と「■」「●」のハンドルが表示されます。このハ

ンドルをマウスでドラッグすることで、図形のサイズが変更できます。図形に「文字列の折り返し」が

指定されていると、図形上部の「緑●」または ハンドル操作では図形の回転になります。このハンド

ルにマウスを置くと、マウスポインタが矢印形状に変わります。 この矢印方向に図形

を編集できます。

図 1.4 図形オブジェクトの編集

3)図形オブジェクトの表示順

複数の図形などを重ねて表示するときは、後から挿入した図形が「最前面」になります。この設定を

変更するには、「図ツール」「編集」リボンの「配置」から「最前面へ移動」などを選択してください。

図形を右クリックして表示するメニューから「順序」を選択しても同様の設定ができます。

左右に拡大縮小

上下に拡大縮小 同一縦横比で拡大縮小

左右に回転

図形を選択で表示される「図ツール」「書式」

リボンでは、図の色や明るさ変更の「調整」、

図形に影を付けたり影の方向を設定する「影

効果」、「枠線」「配置」などの詳細な設定が可

能です。ボタンや設定項目にマウスをポイン

トするだけで編集結果をイメージで確認でき

ます。編集結果を決定するには、各ボタンや

設定項目をクリックしてください。

①範囲指定した文字列の上

にマウスを置く

②移動先までマウスをドラッグ(ボタンを押しながら移動)して、ボタンを離す(ドロップ)

移動先に点線縦棒のカーソルが表示される

文字列移動完了

26

1.6 アプリケーションの操作

1)操作性の統一

Windows で動くアプリケーションは、画面や基本操作が統一されています。画面上部のメニュー(リ

ボン)やツールバーもほぼ同じレイアウトになっています。下図は 3 種類のアプリケーションのリボン

(ツールバー)を表示したものですが、リボンの「Office ボタン」「編集」「表示」などは同じです。また、

印刷アイコンはすべてのアプリケーションにありますし、Word、Excel には文字種類のフォントメニュ

ーがあります。ツールバーには、この共通アイコンに加えて、各アプリケーション特有のメニューも追

加されています。

Word(ワードプロセッサー)

Excel(表計算とグラフ作成)

Power Point(プレゼンテーション・スライド作成)

図 1.5 リボンと機能(Office2007)

2)オブジェクト別リボン

通常のリボンに加えて、図形を選択すると表示する「図ツール」「編集」があります。リボンやメニ

ューは、現在選択しているオブジェクトによって表示内容が変わります。同様に、オブジェクトを右ク

リックして表示する「ショートカットメニュー」も、文字列、行、図形などで表示メニューが変わりま

す。Office シリーズでは選択した内容に必要な項目のみがメニュー表示されます。

Office ボタン 上書き保存

元に戻す

切取

コピー

書式のコピー

貼り付け

文字フォント設定

「コピー&貼付け」は次のキー操作でも可能です

コピー:Ctrl+c

貼付け:Ctrl+v

Word を起動すると、最近つかったファイル(文書)の一覧

と、基本スタイルのひな型「テンプレート」が表示されま

す。新しく文書を作成するときは、「白紙の文書」を選び

ます。大学の PC は履歴が消去されていますので、個人ド

ライブ Z や USB などからファイルを開くときは、「他の文

書を開く」選択してください。

27

2.1 Word 文書の作成

Word で文書を作成するときは、次の流れで操作すると良いでしょう。

1.スタイルの設定(ページ・レイアウト)

2.文字の入力

3.画像などオブジェクトの挿入

4.全体の編集(個別フォントの設定、レイアウト)

5.文書の保存(ファイル操作)

6.画面上での印刷確認と印刷実行

厳密に手順どおりでなくてもかまいません。Word の利点は、どの時点でもレイアウトの

変更など編集作業が可能です。初めての人へのアドバイスとしては、用語だけは覚えてくだ

さい。クリックするボタンの名称などは、そのまま機能を表しています。この意味がわから

ないと、どのボタンを操作すればよいのか混乱します。どのボタンを選択すればよいか分か

らないときは、リボンの各ボタンにマウスを重ねる*と、ボタンの説明が表示されます。また、

各ボタンに▼があれば、イメージ(絵)による例を確認することができます。

*ボタンにマウスを重ねる操作が「ポイント」です

2.2 スタイル

Word2007 から新しくなった「リボン」は、設定がイメージで確認できるようになりました。スタイ

ルもそのひとつで、字体(フォント)や行間がイメージで確認できます。原稿用紙に印字するような特殊

な場合でなければ、規定のスタイルの中から選択すると簡単です。この操作は文字を入力した後でも可

能です。設定したいスタイルをクリックしてください。ある程度文書を入力してからスタイルを決定す

ると、全体のイメージが確認しやすいでしょう。設定したスタイルを元に戻すには、スタイルの標準を

クリックします。また、自分で詳細に設定したスタイルを保存することもできます。

図 2.1 スタイルの設定

Word2007 スタイルセットには、旧バージョンの

2003 規定値からエレガントやシンプルなどの設

定ができます。マウスポイントのみでスタイル変

更がイメージ表示されます。

別のリスト行を表示するボタンで

右の一覧を表示します。 「スタイルの作成」から

新しいスタイルを作成す

ることができます。

旧バージョン Word2007 のスタイルセット

28

2.3 レイアウトの設定

作成する文書の用紙サイズや全体のレイアウトを設定します。用紙サイズは A4、B5 などで、さらに

印刷の向き(用紙を縦に使用するか横に指定するか)、また、印刷範囲の上下左右の余白や文字の大きさ

も指定します。これらを指定することで、自動的に 1 行の文字数、1 ページの行数が決まります。

1)用紙サイズ,印刷の向き,余白の設定

Word を起動したときの一般的なサイズは A4 用紙を縦に置いて、横書きとなっています。(起動時の

設定をデフォルトと呼びます)変更するには、リボンの「ページレイアウト」→「サイズ」から操作し

ます(図 2.2)。メニューにない詳細な設定をする場合は、メニューに「その他の用紙サイズ」や「ユーザ

設定の余白」から詳細メニューを呼び出して設定します。

図 2.2 リボン「レイアウト」の用紙サイズ・印刷の向き(用紙縦横の方向)・余白の設定

2)ページ設定

ページ設定として全体を一括で変更するには、「ページレイアウト」にある「ページ設定」を選択し

ます。Word2003 以前に使用されていたメニューとほぼ同じ設定ができます。一般的にフォントと余白

設定、1 ページの行数を指定することで、文字間隔や行間隔が決まります。フォントサイズを大きく設

定すると、1 ページの行数も少なくなりますし、同様に余白を変更すれば行数に影響します。

図 2.3 ページ設定

ページ設定はリボン「ページレイアウ

ト」の右下にあるボタンをクリックし

ます。設定範囲は「文書全体」とカー

ソル以後の「これ以降」が選択できま

す。印刷オプションは「用紙」タブ、

章節区切りの「セッション」指定は「そ

の他」に設定項目があります。

印刷の向き

(用紙縦置き・横置き)

設定の範囲

(文書全体・これ以降)

1 ページの行数

(行数が決まれば行送りも自動

で決まる)

29

2.4 画像・ワードアートの挿入

表、図、フッター・ヘッダー・ページ番号はリボン「挿入」から選択します。「図」にはディスクに

保存してある画像ファイル「ファイルから挿入」、Word で準備されている「クリップアート」「オンラ

イン画像」のほかに、四角形や円形・矢印線などの「図形」、「SmartArt」「グラフ」があります。また、

文字入力画面とは独立した枠を作成して文字を表示する「テキストボックス」、デザイン文字の「ワー

ドアート」がリボン「挿入」の「テキスト」にあります。

1)コピーと貼付け(copy & past)

Windows の便利な機能に、コピーと貼付けがあります。他のアプリケーションで画像や文字列をコ

ピーして、Word の文字入力画面に貼り付けます。

ホームページ画像のコピーと貼り付け(コピー元の選択とコピー操作)

①ホームページの画像は、IE などのブラウザに表示した画像の上にマウスを置いて、「右クリック」→

「コピー」を選択します。

②Word の入力画面に戻って、画像を挿入する位置にカーソルをおいて、「右クリック」→「貼付け」を

選択します。画像貼付けの場合は、「行内」に画像が挿入され、文字の行と同じ扱いになります。画像

の周りに文字を配置したり、文字の上に画像を置くには、次の「文字列の折り返し」で設定します。

③行内に画像を表示する以外に、「文字の背面」、「文字列を画像の周りに配置」するには、画像を右ク

リックして、「文字列の折り返し*」を選択します。「四角」は画像を四角形とみなして、その周りに文

字を配置します。「背面」「前面」は文字列と重なって配置します。画像を右(左)端において文字列を配

置するには、「四角」を設定すると良いでしょう。

(*Word2003 互換モードのときは、図-オブジェクトの書式設定→レイアウト で配置を指定します)

ブラウザでの操作 Word での操作

図 2.4 コピーと貼り付けによる画像の挿入

2)ディスクに保存してある画像ファイルの挿入

デジタルカメラの写真など、ディスクに保存してある

画像ファイルを文書に挿入するには、リボン「挿入」の

「図」をクリックします。図 2.5 は挿入する画像ファイ

ルの、保存場所、ファイル名を指定する手順です。

①-1 画像をポイント

して「右クリック」

①-2「コピー」をクリック選択

②Word 入力画面で「右クリック」ショートカ

ットメニューの「貼付け」を選択する

③-1Word に貼り付けた画像を「右クリッ

ク」→「文字列の折り返し」を選択する

③-2 配置位置を選択クリック

30

ファイル表示変更ボタン

図 2.5 挿入する画像ファイルの指定手順

3)クリップアート,画像の挿入

オンライン画像(Word2010以前のクリップアート)はWordから利用できる画像や音声データです。

リボン「挿入」のオンライン画像を選択して、「建物」「動物」などの検索語を入力します。探す場所を

Office.com クリップアートとすると、Office シリーズで使用している画像を Microsoft 社のサイトか

ら画像をダウンロードします。プログラミングで使用するフローチャートや矢印、線画などはリボン「挿

入」の「図形」を選択することで描画できます。どちらも画像をマウスクリックで選択して、ボタンを

押しながらマウス移動で描画します。描画直後や図形を選択すると、図形に選択した“○”マークのハ

ンドルがつきます。この ○印をマウスドラッグすることで、図形のサイズや移動が可能です。

図 2.6 Word2010 以前のクリップアートと図形の挿入手順

②保存してあるファイルの場所を指定する

③挿入する画像ファイルをクリック選択する

④「挿入」ボタンをクリックする

ファイル表示形式の変更

画像縮小表示、ファイル情

報詳細表示などが選択で

きる

①「クリップアート」をクリック

②検索する画像の名称

を入力して検索ボタン

をクリック

③描画する画像をクリ

ックすると、文書内に

挿入される

①「図形」をクリック

②マウスで図形を選択

③文書内にマウスを移動するとポインタが「+」

表示になる

④任意の位置で、マウスのボタンを押しながらマ

ウスを移動させると、選択した図形が描画される

参考:図形を選択すると、リボンの「描画ツール」

「書式」で 3D や影の効果を設定できます。また、

「図形のスタイル」では図形にグラデーションを

つけたり、線のスタイルも変更可能です

31

2.5 表の挿入

Word の表はリボンの[挿入]から縦横の行と列(マス目数)を指定して作成する方法と、Excel から表と

グラフをコピー&貼付けでオブジェクトを挿入する方法がありあます。

1)リボン挿入のボタンから表を挿入

リボンの[挿入]→[表]をマウスで選択すると、「表の挿入」ウィンドウに 8 行 10 列の「□(四角形)」

が表示されますので、「□」の上をマウスで移動しクリックボタンで文書上に表が作成されます。同時

にリボンが「表ツール」の「デザイン」に変更されます。8 行 10 列以上の表作成は、「表」メニューの

「表の挿入」から「列と行数」を指定します。また、すでに作成された表に「罫線」の機能で列数や行

数を追加することも可能です。

図 2.7 表の挿入作成手順

2)文字の入力

作成した表は横幅がページの最大に設定されて、セル(マス目)にカーソルが位置します。文字や数字

はこの位置に入力できます。表作成の基本は、セルに文字を記入してから全体のレイアウトを指定しま

す。また、リボンが「表ツール」の「デザイン」に変わります。

図 2.8 表への文字入力と「表ツール・デザイン」リボン

①リボン「挿入」をクリック

②「表」をクリック

③必要な行列数をマウスでなぞるとマス目

がオレンジ色になる。クリックで描画完了

9 行 10 列以上の表は、「表の挿入」から指定する

文字入力カーソル

「表ツール」リボン「デザイン」 標準スタイルは「表(格子)」

各スタイルにマウスをポイント

すると、色などが選択できる

32

3)行の追加

表に文字を入力していて行数が足りなくたった場合は、セル内で Enter を押して改行すると、セルが

複数行になります。ここに「表ツール」の「レイアウト」から「罫線を引く」ボタンをクリックして、

マウスで行間に線を引けば、行を追加できます。同様の操作で列を増やすこともできます。また、不要

な行・列はその罫線を「罫線の削除」で削除します。「罫線の削除」を選択すると、マウスの形状が「消

しゴム」になりますので、不要な罫線をクリック(ドラッグ)します。

図 2.9 罫線の追加

図 2.10 罫線の削除

4)セル(罫線)幅の変更

行の高さ、列の幅を変更するには、罫線にマウスを合わせてドラッグ操作で変更します。罫線上にマ

ウスを置くと、マウスアイコンが罫線移動方向を示す絵柄に変わりますので、そのままドラッグ(ボタン

を押しながらマウス移動)すると点線の罫線が表示されます。

図 2.11 セル幅の変更(罫線の移動)

①Enter キーで改行して、セルの文字列を 2 行にする ②「罫線を引く」をクリック

③罫線を引く範囲をドラッグする

罫線が点線で表示される

④完了

文字入力に戻るには ボタンを

再度クリックする

罫線の削除

罫線を削除するには、リボン「罫線の作成」

にある「罫線の削除」ボタンを

クリックして、消しゴム絵柄の

マウスで罫線をドラッグします。

文字入力に戻るには、再度「罫

線の削除」ボタンを押します。

マウスを罫線に合わせてポインタの形状が「罫線移動」

になったところでマウスをドラッグする

33

5)表の配置

挿入した表は文字列と同じ「行内表示」で左詰で表示します。表を中央や右詰にするには、表左上に

あるハンドルで表全体を選択して、「ホーム」リボンの「段落」にあるボタンで文字列と同じように指

定します。表全体を選択するハンドルをドラッグすることでも、任意の位置に表を配置することができ

ます。セル単位で文字の配置を変更するには、セル範囲を選択して、「文字揃え」ボタンを使用します。

図 2.12 表の配置(移動)

セル範囲が無指定ならばカーソルがあるセルの配置を指定できる

図 2.13 セルの文字配置「右詰め」指定

6)表のデザインと「表ツール」リボン

表オブジェクトを選択すると、「表ツール」リボンが表示されます。「表のスタイル」ではセルの色や

配置などがグラフィックで視認できますので、内容に適合したスタイルを選択すると良いでしょう。ま

た「レイアウト」では、行・列の挿入削除、セルの結合、セルの高さや幅の調節などが指定可能です。

「自動調整」では文字列の長さに合わせて最適なセルサイズを設定します。

↑デザイン

↑レイアウト

図 2.14「表ツール」リボンの「デザイン」と「レイアウト」

「表スタイルのオプション」では色模

様を付ける行や列を指定できます

①「表全体選択」ハンドルをクリック

②「表」を選択すると表示されるリボ

ンの「表ツール」「レイアウト」の「配

置」グループにある文字揃えのボタン

をクリックする

①右詰めにするセルの範囲をドラッ

グ操作で指定する

②リボン「ホーム」の「段落」にある

右詰めボタンをクリックする

34

2.6Word の便利な機能

Word には文書の校正に必要な「校閲」や、定型の「挨拶文」、「数式入力」など、便利な機能が数多

く用意されています。全てを理解するのは困難ですので、必要なときに「ヘルプ」で検索して操作を理

解すると良いでしょう。

1)挨拶文

行頭で「拝啓」と入力して改行すると、自動的に結語の「敬具」が入力されます。これは「入力オー

トフォーマット」が機能しています。

頭語(起語)と結語の組合せ 拝啓-敬具 謹啓-謹白 前略-早々

また、「挿入」リボンの「挨拶文」では、一般的な「季節の挨拶」などの定型文が用意されています。

文書を送付する相手との関係を考慮して、最適な文をダブルクリックします。

図 2.15 挨拶文の挿入

①「あいさつ文の挿入」をクリック

②文書の作成月を選択して、気

候、安否、感謝の挨拶をクリッ

ク選択する

③ OK ボタンで選択した挨拶

文が挿入される

挿入した定型句は、文書の流れや配置を変更して形を整えましょう

35

2)校閲(こうえつ)

文書を入力していて単語に「波下線」が付けられたときは、単語の誤用を示しています。「コンピュ

ータ」「コンピューター」など表記の揺れや、送り仮名、助詞の誤りなどが考えられます。波下線を右

クリックしてショートカットメニューから訂正をするか、「校閲」リボンの「スペルチェックと文書校

正」で一括修正が可能です。

図 2.16 文書の校閲手順

波下線の単語を右クリックして、

メニューから正しい表現をクリ

ック選択して修正する

①「校閲」リボンの「ス

ペルチェックと文章

校正」を選択

②誤用表記の一覧から修正する文字列を

選択する

③修正候補を選択する

④変更ボタンで修正候補で選択した文字に修正する。全て

を修正するときは「すべて修正」ボタンをクリックする

「オプション」ボタンは文章の修正と書式設定について、詳細な設定ができます

36

3)数式の入力

一般的な数式記号は、Σ(しぐま)、√(る-と)など読みを入力して漢字変換すれば表示できます。数学

での数式は、「挿入」リボンの「π数式」から入力します。

図 2.17 数式入力と「数式ツール」リボン

参考

Word にはこのほかにも多種の機能があります。表紙と本文のレイアウト指定、目次と索引の作成、

引用文献の挿入、脚注などです。また、宛先リストを作成して、宛名部分を差し替えて印刷する「差し

込み印刷」、葉書の宛名と通信文などがあります。全体の概要をつかむには、ヘルプのメニューが役に

立ちます。Word2007 以降のヘルプは、Microsoft 社のホームページともリンクしていますので、技術

的な内容まで調べることができます。

①「挿入」リボンの「π数式」を

選択する Office2010 以前

②「クイックパーツ」から数式を選択ク

リックすると文書に数式が入力される

「クイックパーツ」以外の数式は「新しい数式の挿入」

をクリックすると、数式エディタを表示します。

「数式ツール」リボンの「デザイン」

から文字や記号を選択して入力する

①「挿入」リボンの「π数

式」を選択する Office2013

37

3.1 ファイル操作

作成した文書の保存は、リボン「ファイル」の「名前を付けて保存」を選択します。文書の保存や保

存した文書を呼び出す操作を「ファイル操作」と呼んでいます。保存した文書はアイコンで表示されま

す。Word をはじめとしたアプリケーションで保存したものを「ファイル」とも呼んでいます。

保存に際して注意することは次の 3 つです

① 保存する場所 ②保存するときの名前 ③文書の形式(ファイルの種類)

パソコンには保存できる場所が複数あります。自分が使用しているコンピュータにどんな記憶装置が

接続されているかを十分理解してからファイル操作をしてください。ハードディスクや取り外しのでき

る USB メモリなどのほかに、新しい OS や Office シリーズではインターネット先の Drive なども選択

できるようになりました。

1)保存する場所

「ドキュメント」フォルダ、USB メモリなどが指定できます。ネットワーク内にファイルサーバがあ

れば、その場所を指定することも可能です。どちらにしても、保存場所をしっかりと把握してください。

Word で文書を保存すると、一般的な設定では「ドキュメント(マイドキュメント)」がデフォルト(規

定値)です。ドキュメントは WindowsOS や Word アプリが保存されているコンピュータのハードディ

スク(C ドライブ)にあります。Windows7 でも状況は同じですが、ファイル操作画面では「ライブラリ」

の「ドキュメント」が指定されます。個人専用のパソコンであれば問題ないですが、ユーザ名を指定し

てログオンするパソコンでは、別のユーザ名で保存したファイルを開くことはできません。

2)文書名(ファイル名)

Word で「名前を付けて保存」すると、文書の第一行目の文字列が文書名(ファイル名)として表示さ

れます。文書の内容に合わせて、保存ファイル名をキーボードから入力してください。ファイル名とし

て漢字はすべて使用できますが、半角の記号 * / などはファイル名に使用できないので注意してくださ

い。Word2010 以降ではファイル名に「*」が入っていると保存ボタンが押せません。

3)文書の形式(ファイルの種類)

Word では通常の文書形式のほかに、圧縮形式の PDF ファイルやテキストファイル、HTML 形式のフ

ァイルが保存できます。同じ Word でも OfficeXP、Office2003 などの旧形式で開く必要があれば、フ

ァイルの種類を変更します。

Word2007から保存ファイルの形式が変更(XML形式)になりました。これに伴って拡張子も「.doc」から「.docx」

になり、ファイルサイズも小さくなっています。Word2007 以降の新機能を使った文書は、旧形式で保存するとその機能が削除されたり、罫線やグラフィックなどが正しく表示されないこともあるようです。旧形式の Word

を使っている場合は、Microsoft Office 互換パックをインストールすれば、新しい XML 形式の文書を読み込むことができますが、同様に一部の機能が文書に正しく反映できないこともあります。Word2007 以降の新バージョンで旧形式の文書を開くと「互換モード」で作動しますので、編集メニューなどが旧形式で表示されます。

3.2 名前を付けて保存

Word2007 で文書を保存するときは、リボン左端のオフィスボタンをクリックします。「名前を付け

て保存」を選択すると、保存形式(ファイルの種類)一覧が表示されますので、上部の Word を選択しま

す。Word2003 以前の旧バージョンで開く予定があれば、「Word97-2003 文書」を選択します。保存操

作画面(ファイル操作ダイアログ)では、保存先(保存場所)を▼で選択して、文書の名前(ファイル名)を入

力します。

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1)Word2007 での文書保存手順

図 3.1Word2007 文書保存手順

図 3.2Word2007 ファイル操作用ボタン

2)Word2010 以降での文書保存手順

Word2010 ではリボンの「オフィス」ボタ

ンがなくなり、「ファイル」タブ形式のメニ

ューになりました。ファイルをクリックして、

「名前を付けて保存」を選択してください。

保存場所は「コンピューター」をダブルクリ

ックして、「名前を付けて保存」のファイル

ダイアログ(次ページ)から指定します。

図 3.3Word2010 リボン「ファイル」

前のフォルダ

上のフォルダへ移動

削除 フォルダの作成

ファイル表示形式の変更

画像縮小表示、ファイル情

報詳細表示などが選択で

きる

保存操作が正しく完了すると

タイトルバーに文書名(ファイ

ル名)が表示されます

②右端の▽ボタンをクリックして保存先をUSBメモリー(リムー

バブルディスク)かネットワークドライブ H:を指定する

① Office ボタンをクリックして「名前を付

けて保存」→「Word 文書 W」を選択

③ファイル名を入力する

ファイル名は文書の第 1 行目が自動的に入力

されている。別の名前で保存するときは、キ

ーボードから記入する

④[保存]ボタンをクリックして

保存作業を完了させる

①「ファイル」を

クリックする

②「名前を付けて保存」

をクリックする

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図 3.3Word2010 文書保存のダイアログ画面

文書が正しく保存されると、Word 上部のタイトルバーに保存した文書名が表示され

ます。旧形式で保存すると[互換モード]が付加されます。

図 3.4 文書保存完了後の表示

③保存場所をダブルクリックすると、右側に

ファイル一覧を表示します

図では「デスクトップ」を指定している

④キーボードから文書の名前を入力します

⑤ファイルの種類を指定します

Word2010 の通常形式はそのまま「Word 文

書」を、旧形式の Word や PDF ファイルな

どは、それぞれ指定の種類を▼で選択します

③-2 新しいフォルダを作成して文書をその中に保存

するときは「新しいフォルダ」をクリックしてフォル

ダ名を入力 Enter キーでフォルダを開きます。

ファイルを保存する場所(保存先)の表示

⑥「保存」ボタンで文書が保存される

⑦保存が完了すると文書名が表示される 上書き保存ボタン

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3.3 保存した文書を開く

1)スタート→コンピュータから開く

保存した文書を開くには、保存した場所を「コンピュータ」からダブルクリックで順に開いて、目的

の文書ファイルのアイコンをダブルクリックします。自動で Word が起動して、指定したファイルを読

み込んでくれます。

コンピュータからドライブ、フォルダを開くと、保存してあるファイルの一覧とともに、クリック選

択したファイルの詳細情報を見ることができます。

図 3.5 コンピュータからファイルを開く

2)Word 画面から開く

図 3.6 Word からファイルを開く

「最近使用したファイル」を選択すると、Word で保存した

ファイルと、保存した場所の一覧を表示する。どこに保存し

たがわからなくなったときは、ここから探すこともできる。

ファイルが保存されている場所(保存先)をダブル

クリックで開く(画面は USB メモリを指定)

選択したファイルの詳細情報

名前、更新日時、種類をクリックすると、

昇順、降順で表示を並べ替える

検索ボックスにファイル名の一部を入力

すると、指定した場所にあるファイルを検

索して表示する

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