大森六中のESD/SDGsこれまでとこれから2012〜未来へ
2017.11.14
成田 喜一郎(東京学芸大学 特命教授)
大森六中のESD/SDGs文化誌(ethnography)スライド構成
このビブラトーンの音色
この⾳⾊を聴いてみなさんは、どう感じましたか?気持ちよい⾳⾊?
⾯⽩い⾳⾊?快?
それとも........不快?
「共感」は 理解の、とても⼤切な⼀側⾯です
しかし、対極にある「違和感」もう⼀つの 理解 の側⾯です
むしろ「違和感」は、深くて広がる 理解 への⼊⼝でもあります
0 はじめに:講師のプロフィール(1)成⽥喜⼀郎(東京学芸⼤学 特命教授)
❶ 専⾨:歴史学・越境する教育学(Holistic/Care)❷ 研究:エスノグラフィーの研究と記述
・可能限り「内側」に近づく・内側から「問い」を⾒つける・⽬の前に⼈・物・事の「⽂脈」を読む・何かと何か(実践と理論)との「架け橋」となる
↓時間的「⽂脈」の中で「教育⽂化誌」の「物語」を書き残す
(主観と客観の⼆項対⽴を超える質的研究法)
0 はじめに:ゴールへの条件と方法
⼤森六中という 鏡 に映る「ESD/SDGs」を読み解く
⓪ 結論:スクールヒストリーデザイン(SSD)曼荼羅で表記→エスノグラフィーの表現形式の1つとして開発
❶ 期間:2012年9⽉〜2017年11⽉(6年間)に限定❷ 対象:⽣徒と教職員・保護者・地域 等❸ ⽅法:エビデンスとしてのエピソードの分析・記述
0 ESDの生成的定義(成田,2016)ESDとは、⽬の前の他者とともに、多様ないのち の持続可能
性と不可能性との鬩ぎ合う地球・地域・今ここで、永続的な理解や思考を促す 深くて永く続く問い を解き明かし解釈したことを、それでも未来への期待と希望 を持ち、⽣徒も教師も、地域の⽅々も⾃らの学びと暮らしに活かし歩む道である。
そして、 共感や違和感 を抱きながらも、⾃他の いのち に関する ⾒⽅・考え⽅・感じ⽅・在り⽅ に気づかせてくれるレンズ(遠めがね・⾍めがね)であり、⼿鏡 である。
(2016.11.18 ⼤森六中 公開研)
スクールヒストリーデザイン曼荼羅0 結論:大森六中に映ったESD/SDGs 2017.11.14
❹ ⽣徒が参加・参画するプログラム(教科等を超えたつながりへの気づき)
❶ 新⼈・若⼿が育つ研修システム(主体的・対話的で深い学びと省察)
❸ 外部者とのつながりを活かす場⾯(ゆるやかで持続可能なチーム学校)
❷ 共在型サーバントリーダーへの道(⼆項対⽴を超え、共在するリーダー)
持続可能性と不可能性がせめぎ合う「17+α」の到達⽬標に向かい、時間・空間・⼈間・事物・情報との「 深い対話 」がある
“ H・O・P・E ”のためのカリキュラムをデザインできる「学校」に成る
“H・O・P・E”とは何か?
“ H・O・P・E ” それは、⽂字どおり「希望」である。そして、・Holistic:つながりへの気づき、・Ownership-based:学びと暮らしの主体・Participatory:参加・参画・Empowering:勇気を与え/与えられる
成⽥喜⼀郎(2011)「ESDの質保証とHOPE評価の可能性:⼦どもと教師のためのエスノグラフィー」『ひろがりつながるESD実践事例48』』ACCU, pp.181-190
スクールヒストリーデザイン(SHD)曼荼羅0 結論:大森六中に映ったESD/SDGs 2017.11.14
❹ ⽣徒が参加・参画するプログラム(教科等を超えたつながりへの気づき)
❶ 新⼈・若⼿が育つ研修システム(主体的・対話的で深い学びと省察)
❸ 外部者とのつながりを活かす場⾯(ゆるやかで持続可能なチーム学校)
❷ 共在型サーバントリーダーへの道(⼆項対⽴を超え、共在するリーダー)
持続可能性と不可能性がせめぎ合う「17+α」の到達⽬標に向かい、時間・空間・⼈間・事物・情報との「 深い対話 」がある
“ H・O・P・E ”のためのカリキュラムをデザインできる「学校」に成る
1 期間の多層性と焦点化
(1)国連ESDの10年:2005〜2014(国際会議)(2)⼤森六中のESD:2010〜現在(ユネスコスクール)(3)筆者と⼤森六中の協働によるESD:2012〜現在(4)⼤森六中のESDの1⽇:2017.11.14 13:00-16:30(本⽇)(5)SDGsに向かう⼤森六中:2015〜2030(中3⽣が30歳)
2 対象:生徒と教職員と外部者(1)育ちゆく新⼈・若⼿の不安と⾃信:エピソード1
(2)共在するミドル・ベテラン・管理職:エピソード2
(3)外部者(⼤学院⽣・筆者等)の居⼼地:エピソード3
(4)⽣徒の学びの姿、平和かるたへの道:エピソード4
3 育ちゆく新人・若手の不安と自信エピソード1
(1)2012.9 初任の新⼈教員、ESD研究授業と研究協議→着任早々、ESDとはよく分からない時期に研究授業!
ストレスやプレッシャーを抱え、リスクテーカーになる
(2)班活動のとき、授業者と共に机間指導するベテラン教員→T2の如く⽣徒に声をかける同教科のベテランか......
ところが、そのベテランは(理科)教諭だった!
(3)社会科歴史でESDにチャレンジする新⼈教員?→次のスライドへ
3 育ちゆく新人・若手の不安と自信エピソード1
(3)社会科歴史でESDにチャレンジする新⼈教員?↓
❶ 10 世紀末、朝廷・国司と尾張国の郡司(農⺠)という社会構造か変動する時代:時間・⼈間(じんかん)
❷ 京都と尾張国という2つの地域をつなく史料:空間・事物 ❸ 史料「尾張国郡司百姓等解⽂」(988 年)の活⽤:残された記録(事
物)=情報と対話して、歴史を読み解く❹ 現在と過去の対話としての⽣徒の学習活動 (原発テモへの気づき)
:時間・空間・⼈間における対話 Post.3.11↓
時間・空間・⼈間・事物・情報、そして、対話(対象・他者・⾃⼰)
3 共在するミドル・ベテラン・管理職エピソード2
(1)教科等という垣根を超えたつながり、関わりがある。→3つの分科会とそれを⽀え⾒守る管理職の存在
(2)新⼈・若⼿、⼤学院⽣の発⾔を引き出す場がある。→越境する研究授業づくり、実践・研究協議のスタイル
2012.9 新⼈教員の社会科歴史の授業づくりと実践現場(3)ミドル・ベテラン・管理職がサーバントリダー途上⼈。
→トップダウンとボトムアップの⼆項対⽴を超える存在↓
新⼈・若⼿・⼤学院⽣等との共在(成⽥,2013=⽔の思想・川の組織論)
3 外部者(院生・筆者等)の居心地エピソード3
(1)院⽣と筆者という外部者の受容性がある学校である。→知の壁、⾝体の壁、⼼の壁を超える⼼地よさ
(2)⼤学院⽣の⻑期研修(週2⽇1年半)を⽀え活かす学校である。→院⽣=未来の教師と共在し、まさに主体的・対話的で深い
学びを引き出された。その院⽣は現在⼤⽥区内の中学校で初任者の1年を終えようとしている。
(3)筆者にとって、ESD研究、ESD⽂化誌の記述をしたくなる学校である。
→新しい教育学に⽿を傾けようとする教員・管理職の存在
3 生徒の学びの姿、平和かるたへの道エピソード4
(1)⽣徒と教師が学び、共に創る授業「協働学習」がある。→アクティブ・ラーニング、主体的・対話的で深い学びとい
う概念が⾔われる前から模索・試みをしてきて今がある先⾏実践の後に「新しい」概念が着いてきた。本⽇の授業参観は「氷⼭の⼀⾓」、「海⾯下」に⼤森六中の教育の歴史的⽂脈と⽂化がある。
→「世界のトピックス」実践(NIE)への継続と効果(2)「平和の歌」「平和かるた」の創成への意味と道のり
→⽣徒たちの参加・参画、⽣徒同⼠の対話を経て創成↓
⽬に⾒えるものだけがすべてではない、ESD/SDGの想像⼒
スクールヒストリーデザイン曼荼羅0 結論:大森六中に映ったESD/SDGs 2017.11.14
❹ ⽣徒が参加・参画するプログラム(教科等を超えたつながりへの気づき)
❶ 新⼈・若⼿が育つ研修システム(主体的・対話的で深い学びと省察)
❸ 外部者とのつながりを活かす場⾯(ゆるやかで持続可能なチーム学校)
❷ 共在型サーバントリーダーへの道(⼆項対⽴を超え、共在するリーダー)
持続可能性と不可能性がせめぎ合う「17+α」の到達⽬標に向かい、時間・空間・⼈間・事物・情報との「 深い対話 」がある
“ HOPE ”のためのカリキュラムをデザインできる「学校」に成る
To be continue….本⽇使⽤したスライドは、筆者のサイト「ESD/SDGsの理論と実践」にアップいたします。
*また、本⽇の公開授業や研究発表、筆者の講義で、もっともあなたの印象に残った「概念」をキーワードや漢字1字、ポエム、イラスト、空⽩などで書き表し、その理由や根拠をその解題として残してください。あなたの頭と⼼と⾝体の中に。
*もし、余裕があれば、わたくし 筆者にまでお寄せください。ここにある付箋にか、
facebookのメッセージか、[email protected] 宛に!