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法務省人権擁護局・全国人権擁護委員連合会 3 全国中学生 人権作文コンテスト 39 39 39 39 中央大会 入賞作文集 この冊子には , 音声コード (Uni-Voice)が, 各頁(奇 数頁左下 , 偶数頁右下)に 印刷されています。 Uni-Voice アプリを使用 して読み取ると , 記録され ている情報を , 音声で聞く ことができます。 人KENあゆみちゃん 人権イメージキャラクター 人KENまもる君

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会表彰式(令和元年12月26日(木))

受賞者の方 と々の記念撮影

人権擁護局長室にて落合恵子審査員長らと記念撮影

 内閣総理大臣賞を受賞された香川県の土庄町立土庄中学校1年の篠原和誠(しのはらかずなり) さん法務大臣賞を受賞された宮崎県の宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校3年の藤原凜華(ふじわらりんか) さん文部科学大臣賞を受賞された埼玉県の学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校3年の北澤夏紀(きたざわなつき) さんを法務省にお招きし森法務大臣から表彰状とトロフィーを贈呈しました

 表彰式後の懇話会には落合恵子審査員長清永聡審査員のほか受賞者の御家族も出席されました

第三九回

全国中学生人権作文コンテスト

中央大会 入賞作文集

法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 2

はしがき

法務省と全国人権擁護委員連合会は人権尊重思想の普及高揚を図るための人権啓発活動の一

環として昭和五六年度から「全国中学生人権作文コンテスト」を実施しています

本コンテストは次代を担う中学生が人権問題についての作文を書くことにより人権尊重

の重要性及び必要性についての理解を深めるとともに豊かな人権感覚を身につけることを目的

として実施しているもので令和元年度で三九回目となりました

令和元年は七三五九校の中学校から九一万九一五四編にも及ぶ多数の作品が寄せられまし

たこ

の作文コンテストへの応募作品はいずれも中学生らしい感性に富み純粋な感覚で人権問

題をとらえたものばかりであり応募された皆様の真摯な姿勢には心を打たれるものがあります

この作文集をより多くの方々に御愛読いただき人権尊重の輪が更に大きく広がることを願って

やみません

はしがき

3 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

はしがき

終わりにこの作文コンテストの実施に当たり多大な御尽力をいただいた全国各地の教育委

員会及び中学校等関係各方面の皆様方に対し心から感謝を申し上げます

令和二年二月

                    法務省人権擁護局

    

 

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 4

目  次

 【審査講評】

中央大会審査員長

落おちあい合

 恵け

いこ子

6

 【入賞作文】

内閣総理大臣賞

 気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原 

和かずなり誠

10

法務大臣賞

 星塚のじぃやん 宮崎県宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原 

凜りんか華 

14

文部科学大臣賞

 二人の私

埼玉県学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤 

夏なつき紀

18

法務副大臣賞

 曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県和歌山県立古佐田丘中学校 

1年

俵たわら 

和のどか花

22

法務大臣政務官賞

 思いやりのバトン

東京都小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋 

さくら

26

目  次

5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会表彰式(令和元年12月26日(木))

受賞者の方 と々の記念撮影

人権擁護局長室にて落合恵子審査員長らと記念撮影

 内閣総理大臣賞を受賞された香川県の土庄町立土庄中学校1年の篠原和誠(しのはらかずなり) さん法務大臣賞を受賞された宮崎県の宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校3年の藤原凜華(ふじわらりんか) さん文部科学大臣賞を受賞された埼玉県の学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校3年の北澤夏紀(きたざわなつき) さんを法務省にお招きし森法務大臣から表彰状とトロフィーを贈呈しました

 表彰式後の懇話会には落合恵子審査員長清永聡審査員のほか受賞者の御家族も出席されました

第三九回

全国中学生人権作文コンテスト

中央大会 入賞作文集

法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 2

はしがき

法務省と全国人権擁護委員連合会は人権尊重思想の普及高揚を図るための人権啓発活動の一

環として昭和五六年度から「全国中学生人権作文コンテスト」を実施しています

本コンテストは次代を担う中学生が人権問題についての作文を書くことにより人権尊重

の重要性及び必要性についての理解を深めるとともに豊かな人権感覚を身につけることを目的

として実施しているもので令和元年度で三九回目となりました

令和元年は七三五九校の中学校から九一万九一五四編にも及ぶ多数の作品が寄せられまし

たこ

の作文コンテストへの応募作品はいずれも中学生らしい感性に富み純粋な感覚で人権問

題をとらえたものばかりであり応募された皆様の真摯な姿勢には心を打たれるものがあります

この作文集をより多くの方々に御愛読いただき人権尊重の輪が更に大きく広がることを願って

やみません

はしがき

3 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

はしがき

終わりにこの作文コンテストの実施に当たり多大な御尽力をいただいた全国各地の教育委

員会及び中学校等関係各方面の皆様方に対し心から感謝を申し上げます

令和二年二月

                    法務省人権擁護局

    

 

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 4

目  次

 【審査講評】

中央大会審査員長

落おちあい合

 恵け

いこ子

6

 【入賞作文】

内閣総理大臣賞

 気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原 

和かずなり誠

10

法務大臣賞

 星塚のじぃやん 宮崎県宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原 

凜りんか華 

14

文部科学大臣賞

 二人の私

埼玉県学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤 

夏なつき紀

18

法務副大臣賞

 曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県和歌山県立古佐田丘中学校 

1年

俵たわら 

和のどか花

22

法務大臣政務官賞

 思いやりのバトン

東京都小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋 

さくら

26

目  次

5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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第三九回

全国中学生人権作文コンテスト

中央大会 入賞作文集

法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 2

はしがき

法務省と全国人権擁護委員連合会は人権尊重思想の普及高揚を図るための人権啓発活動の一

環として昭和五六年度から「全国中学生人権作文コンテスト」を実施しています

本コンテストは次代を担う中学生が人権問題についての作文を書くことにより人権尊重

の重要性及び必要性についての理解を深めるとともに豊かな人権感覚を身につけることを目的

として実施しているもので令和元年度で三九回目となりました

令和元年は七三五九校の中学校から九一万九一五四編にも及ぶ多数の作品が寄せられまし

たこ

の作文コンテストへの応募作品はいずれも中学生らしい感性に富み純粋な感覚で人権問

題をとらえたものばかりであり応募された皆様の真摯な姿勢には心を打たれるものがあります

この作文集をより多くの方々に御愛読いただき人権尊重の輪が更に大きく広がることを願って

やみません

はしがき

3 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

はしがき

終わりにこの作文コンテストの実施に当たり多大な御尽力をいただいた全国各地の教育委

員会及び中学校等関係各方面の皆様方に対し心から感謝を申し上げます

令和二年二月

                    法務省人権擁護局

    

 

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 4

目  次

 【審査講評】

中央大会審査員長

落おちあい合

 恵け

いこ子

6

 【入賞作文】

内閣総理大臣賞

 気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原 

和かずなり誠

10

法務大臣賞

 星塚のじぃやん 宮崎県宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原 

凜りんか華 

14

文部科学大臣賞

 二人の私

埼玉県学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤 

夏なつき紀

18

法務副大臣賞

 曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県和歌山県立古佐田丘中学校 

1年

俵たわら 

和のどか花

22

法務大臣政務官賞

 思いやりのバトン

東京都小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋 

さくら

26

目  次

5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 2

はしがき

法務省と全国人権擁護委員連合会は人権尊重思想の普及高揚を図るための人権啓発活動の一

環として昭和五六年度から「全国中学生人権作文コンテスト」を実施しています

本コンテストは次代を担う中学生が人権問題についての作文を書くことにより人権尊重

の重要性及び必要性についての理解を深めるとともに豊かな人権感覚を身につけることを目的

として実施しているもので令和元年度で三九回目となりました

令和元年は七三五九校の中学校から九一万九一五四編にも及ぶ多数の作品が寄せられまし

たこ

の作文コンテストへの応募作品はいずれも中学生らしい感性に富み純粋な感覚で人権問

題をとらえたものばかりであり応募された皆様の真摯な姿勢には心を打たれるものがあります

この作文集をより多くの方々に御愛読いただき人権尊重の輪が更に大きく広がることを願って

やみません

はしがき

3 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

はしがき

終わりにこの作文コンテストの実施に当たり多大な御尽力をいただいた全国各地の教育委

員会及び中学校等関係各方面の皆様方に対し心から感謝を申し上げます

令和二年二月

                    法務省人権擁護局

    

 

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 4

目  次

 【審査講評】

中央大会審査員長

落おちあい合

 恵け

いこ子

6

 【入賞作文】

内閣総理大臣賞

 気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原 

和かずなり誠

10

法務大臣賞

 星塚のじぃやん 宮崎県宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原 

凜りんか華 

14

文部科学大臣賞

 二人の私

埼玉県学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤 

夏なつき紀

18

法務副大臣賞

 曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県和歌山県立古佐田丘中学校 

1年

俵たわら 

和のどか花

22

法務大臣政務官賞

 思いやりのバトン

東京都小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋 

さくら

26

目  次

5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

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人KENまもる君

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3 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

はしがき

終わりにこの作文コンテストの実施に当たり多大な御尽力をいただいた全国各地の教育委

員会及び中学校等関係各方面の皆様方に対し心から感謝を申し上げます

令和二年二月

                    法務省人権擁護局

    

 

全国人権擁護委員連合会

入賞作文集 4

目  次

 【審査講評】

中央大会審査員長

落おちあい合

 恵け

いこ子

6

 【入賞作文】

内閣総理大臣賞

 気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原 

和かずなり誠

10

法務大臣賞

 星塚のじぃやん 宮崎県宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原 

凜りんか華 

14

文部科学大臣賞

 二人の私

埼玉県学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤 

夏なつき紀

18

法務副大臣賞

 曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県和歌山県立古佐田丘中学校 

1年

俵たわら 

和のどか花

22

法務大臣政務官賞

 思いやりのバトン

東京都小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋 

さくら

26

目  次

5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 4

目  次

 【審査講評】

中央大会審査員長

落おちあい合

 恵け

いこ子

6

 【入賞作文】

内閣総理大臣賞

 気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原 

和かずなり誠

10

法務大臣賞

 星塚のじぃやん 宮崎県宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原 

凜りんか華 

14

文部科学大臣賞

 二人の私

埼玉県学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤 

夏なつき紀

18

法務副大臣賞

 曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県和歌山県立古佐田丘中学校 

1年

俵たわら 

和のどか花

22

法務大臣政務官賞

 思いやりのバトン

東京都小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋 

さくら

26

目  次

5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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5 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

全国人権擁護委員連合会会長賞

 「ふつう」の多数決

福岡県福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋 

杏あんな奈

30

一般社団法人日本新聞協会会長賞

 「人権の階段」

千葉県船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨 

詩うたか花

34

日本放送協会会長賞

 諦めない心を持って

大分県大分市立竹中中学校 

3年

甲か

い斐 

潤みつき樹

38

法務事務次官賞

 見えないマークに目を向けて

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり 

彩あやか夏

42

 「いじり」は「いじめ」

兵庫県姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑 

七ななせ星

46

 ものの見方は一つじゃない

三重県学校法人三重高等学校三重中学校 

2年

川かわせ瀬 

彩ひかる

50

目  次

入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

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検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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入賞作文集 6

審査講評

『サンタクロースに会いました』

中央大会審査員長

 落合 恵子

あと数日でクリスマスという夜この選評を書いている

子どもの本の専門店クレヨンハウスを東京青山(大阪江坂も)にオープンしてこの十二月で

四十四年になるこの間にいろいろな絵本や児童書あるいはヤングアダルト向きといわれるお

びただしい数の本に出会ってきた余談ながら「子どもの本」と呼ばれる本のほとんどは大

人が読んでも心に響くものが多い本とはそういうものだと思う

出会ってきた本の中にはいまでも読み継がれ書店で手に入るものもあれば残念ながらそう

でないものもあるご紹介したい一冊はたぶん書店で入手するのは無理かもしれないが図書館

などであるなら手に取ることができる絵本だ

『サンタクロースに会いました』(ポプラ社)増田久雄さんが文章を今年の二月に亡くなっ

た上野紀子さんが絵を担当された絵本だざっとあらすじをご紹介しよう

審査講評

7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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人KENまもる君

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7 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

その家の妹はクリスマスが差し迫ったある日姉からサンタクロースなんていないよと聞

かされるほんと

彼女はその驚きをあるひとに確かめようと決めるあるひと信頼する

大好きなお祖母ちゃんである

事情を聞いた祖母は彼女をスーパーマーケットに連れていき十ドル札を一枚手渡して「あ

なたの助けを必要としている誰かのためにプレゼントを買っておいで」と言うのだった

誰にしようプレゼントは何にしよう迷う彼女の心に浮かんだのは学校のあの子厳しい

寒さの中コートがないために休み時間もみんなといっしょに外で遊ぶことができないでいる

あの子そうだあの子にプレゼントしよう

彼女はビロードの赤いコートを買って祖母から手渡された十ドル札を渡したマーケットの

スタッフはクリスマスプレゼントかと聞き返しそうだと答えた彼女にラッピングしたコー

トを手渡しとびっきりの笑顔で言った「メリークリスマス」

年月は滑り落ちあの日誰かのためにコートを買った彼女も大人になって結婚した大好き

な祖母はその年に亡くなっていた

その日祖母が大事にしていた聖書を何気なく手にして開いた彼女(あの日の女の子)は聖

書のページの間からひらりと落ちた一枚の紙に気づき拾い上げたそれは遠

い昔祖母から手渡された十ドル札一枚で購入した赤いコートのプライスカードだっ

たがそこに記されていたのは十ドル何十セントこの差額は誰が

確かに

サンタクロースにあの日彼女は出会ったのだhelliphellip作者が米国の古い友人から

審査講評

入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

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 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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入賞作文集 8

聞いた実話をもとにこの絵本は完成したと聞いている

長々とこの本を紹介したのは第三九回全国中学生人権作文コンテストに応募さ

れたそれぞれのかたがたの作品を読みながら「ここにもサンタクロースが意味

する存在が」と思ったからだったこの場合のサンタクロースとは大きくても

小さくとも誰かに喜びを届けることができるひとという意味である

生きることは決して容易ではなくまた人権が大事にされているとは言えないこの社会この

時代において誰かに「あなたはあなたのでいいんだよ」と届けることができるひとそして個々

の違いをひとりひとりを隔てる溝や壁にすることなく違いから学び合える心の「収容能力」

をもったひとのことでもある

「僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか」と自らに問いかけ自分もまた誰かを支える存

在であるというこの上なくかけがえのない事実に気づいた篠原和誠さんこれからもあなた

自身の道helliphellip時にはしんどいこともあるでしょうがhelliphellipを「拓くひと」であってくださいまた

「拓くひと」であるあなたにエールを贈るわたしたち大人でありたいと心から考えますそして

篠原さんの存在そのものがまさに誰かへのエールになっているのです

「星塚のじいやん」の血縁ではないけれど結縁の家族になられた藤原凜華さんとそのご家族

ずっと昔ひとつのファンタジーとして『偶然の家族』という小説を書いたことがあります偶

然に出会いその偶然を必然に変えてひとつ屋根の下に暮らす血のつながりのない「家族」

審査講評

9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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9 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

を描いた小説でした作品を通してまさにここに「必然の家族」がいると確認させていただ

きました

「ズキズキチクチクと皮膚や心に突き刺さってくるような」周囲の視線や声を越えて「一人

一人が少しの心の広さを大きくする事」のかけがえのなさを記された北澤夏紀さんどうか

心を少しでも大きくそして深くすることをひとりでも多くの人に伝えてくださいその他受

賞されたかたがたはもとより惜しくも受賞に至らなかったかたがたの作品にも素晴らしいもの

がありましたどうかこれからもそれぞれのひとが自分を生きて生

ききるための土台人権

を考え行動するひとであってくださいひとりの大人としてわたし自身もそうありたいと願っ

ています

審査講評

入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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39

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インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

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パソコン携帯電話スマートフォン共通

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 10

入賞作文

内閣総理大臣賞

気軽な助け合いができる社会をめざして

香川県 

土庄町立土庄中学校 

1年

篠しのはら原

 和かずなり誠

僕は生まれつき脳性まひという病気のため車いすで生活している車いす生活では不便な

ことが多いのだが時々温かい気持ちになることがある

それは毎週通っているリハビリに行くためにバスに乗ろうとした時のことだったいつもは

運転手さんが手伝ってくれるのだがその日は車いすに気がついた乗客のおじさんがすぐさ

ま「手伝おうか」と声をかけ車いすを持ち上げてくれたのだバスを停めかけつけた運

転手さんも座席を上げ車いすを置くスペースを作ってくれた無事バスに乗れたことにほっと

していると後ろに座っていたおばさんが

「これもらい物やけど食べて」

とかしわもちを僕の手に渡してくれた一人暮らしだと言っていたおばさんは僕を見て離れ

11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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39

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外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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11 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て暮らすお孫さんのことを思い出したのかもしれないしかし全く見ず知らずの僕にこんな

に優しくしてくれる人がいるのかと驚いた思いやりは伝染するのかこんなやりとりがあった

バスの中はいつもより穏やかな空気に包まれ居心地がよかったほんの三十分ほどのできご

とだが僕の心も温かくなった

この日は本当に気持ちのよい一日だったがこんな日ばかりではないバスや電車の乗客に露

骨に嫌な顔をされたりバスの運転手さんがうまく介助できなかったりして悲しくなることもあ

る僕のような車いすの人も健常者と同じように心配や遠慮することなく生活できないものか

と考えていたところ先日テレビで車いすユーチューバー寺田ユースケさんのニュースを見た

寺田さんは「車いす押してくれませんか」と声をかけ車いすを押してもらいながら全国を回

る車いすヒッチハイクの旅をしている

寺田さんは僕と同じ脳性まひのため歩くのが不自由だが健常者に負けたくないと杖を使っ

て生活していた

しかし両親のすすめで二十歳の時から葛藤しながらも車いすに乗ると想像以上の自由に感

動し世界が広がったそうだそして「体が動く間に新しい世界を観る旅がしたい」という

気持ちが芽生えたまた旅の中で「車いす押してくれませんか」とお願いする

ことで町の中に「気軽な助け合い」を広められるかもしれないさらに車いすだ

けでなくベビーカーやご年配の方など生きづらさを感じている全ての人が気軽に

「助けて」と言えるような世の中にできたらと考えるようになったそうだ

入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 12

入賞作文

今では四百組以上の人に車いすを押してもらいながら三十を超える都道府県を三

年かけて回り今年の四月には香川にも来ていた

僕は寺田さんのことを知り僕と同じ障害のある人がこんなに壮大なチャレンジ

をしていることに驚いた僕はいつも人に遠慮をしてしまいなかなかお願いで

きない相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思うからだしかし寺田さんは知らない人

ともすぐに仲良くなり気軽にお願いをする僕もそのような明るく前向きに人と関わる姿勢を見

習いたいと思ったまた寺田さんから社会をよくするためにはただ心の中で思うだけでは

なくそれを行動に移しまわりの人に働きかけたり理解してもらったりすることが大切だと学

んだ

今までの僕は健常者に負けたくない同じように見てほしいという思いのあまり自分勝手

で人への感謝の気持ちが欠けていたように思う中学校では校舎のあちこちにスロープがつ

けられ僕が生活しやすいように段差もなくしてもらったフェリーにはエレベーターがつき

行く先々でいろいろな人が声をかけてくれる僕はまわりのたくさんの人に支えられながら生

きているのだ

では僕は支えてもらうだけの存在なのだろうか家族は十三年間僕を支え続けてくれている

が僕も家族の支えになっている(はずだ)両親は特に口には出さないが手のかかる僕を愛

おしんでくれているのはよくわかる僕は三つ子で二人の弟たちに宿題を教えることだってあ

るそう考えると一方的に「支える」ということはないのではないだろうか誰かの存在が

13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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13 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

誰かの支えになる「お互い様」で人間関

係は成り立っているのだ

だから僕は素直に「助けて」と言

おうそしてそれを当たり前だと思う

のではなくしてもらったことに対して

素直に「ありがとう」と言える人になり

たい困ったときは「お互い様」だ僕

も困っている人がいたら力になりたい

身体を使って助けることは難しいけれ

ど相談になら乗れる僕だって誰かの

「大切な存在」になりたいのだ助けて助

けられて感謝するそれが僕ができる

「気軽な助け合い」の第一歩だ

入賞作文

入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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39

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子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 14

入賞作文

法務大臣賞

星塚のじぃやん

宮崎県 

宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

3年

藤ふじわら原

 凜りんか華

 「星塚のじぃやんと言ってくれ」かつて「私にさわらない方がいい」と言って握手を拒んだあ

なたがそう言ってくれた時本当にうれしかったあの時私たちは本当の家族になれたのだ

 

私にはキティちゃんと阪神タイガースが好きなとってもおちゃめなおじぃちゃんがいる彼

とは血のつながりはないけれどそれ以上の絆を感じられるすてきな人だ私はおじぃちゃん

に年一回会えるのをいつも楽しみにしているそのおじぃちゃんが暮らしているのは鹿児島県

にある国立療養所星塚敬愛園そうおじぃちゃんは国の非道な政策によって家族も故郷も自

由に選ぶ人生もすべてうばわれた元ハンセン病患者である

 

ハンセン病とはらい菌に感染することで起きる病気だ感染力はとても弱く現代の日本で

感染し発病することはほとんどないしかし有効な治療法や薬がなかった時代には顔や手足

15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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15 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

が変形するというような外見に症状が表われてしまうことから忌避されてきたまた感染を防

止するには患者を隔離する以外にないとも考えられていた日本では一九三一年の癩予防法に

よってハンセン病患者をハンセン病療養所に強制的に入所させ一生に渡って世間から隔離する政

策を行っていたそれだけでなく子どもを持てなくさせたり患者の出た家を消毒したり無ら

い県運動を進めるなどしてハンセン病は恐ろしい不治の病という誤った認識を国民に植え付け

たこの政策のために治療薬ができハンセン病が治る病気だとわかった後もハンセン病患

者やその家族は極端な偏見と激しい差別に苦しむことになったしかもこの政策が終ったのは

一九九六年そんなに古い話ではないのだかく言う私もおじぃちゃんに出会うまで何も知らな

い人間だった

 

私がハンセン病について知ったのは今から五年前宮崎県主催の「ふれあいハンセン病療養

所訪問事業」に参加した時だ鹿児島県にある国立療養所を訪問しハンセン病について正しく

知ろうというプログラムだ園での全体説明のあと語り部として私たち家族の担当になったの

がおじぃちゃんだった彼を見た時正直私は言葉が出なかったなぜかというと彼は義眼をは

めていて手は爛れ指がなかったのだそれだけでなくちょっと怒っているような話しか

けにくい雰囲気ももっていたのでますます何を話していいのかわからなくなったで

も帰るまぎわせめて仲良くなりたい気持ちをこめて握手を求めたしかしそ

んな私に彼は「私にさわらない方がいい」と言ってパッと反射的に手をひっこめ

たのだ私はその時なぜと複雑で切ない気持ちになった彼はもうすでに病気

入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 16

入賞作文

は治っているなのになぜとしかし少し考えて彼をそうさせたのはこれ

まで受けてきたすさまじい差別や偏見によって深く傷つきその心の傷が行動に表

われてしまうものだと思った

 

私たち家族は彼の心の傷を知り彼という人の人生について知りたいと思い

今度は元ハンセン病患者のだれかではなく個人をたずねることにした二度目にお会いした時は

過去の歴史を聞くのはもちろん一緒に歌をうたったり散策をしたりして打ちとけた時間を過

ごすことができた

 

それから私たち家族は毎年おじぃちゃんの所をたずねているまるでお正月におじぃちゃん

おばぁちゃんの待つ故郷に帰るように

 

おじぃちゃんはもともと誰かとコミュニケーションをとることが苦手な方で写真に写ることも

嫌っていたでも私たち家族と交流するうちに少しずつ心を開いてくれた今では手紙や電

話でやりとりしたりもするし一緒に写真に写ってもくれるその写真をかざってもくれるま

た私の中学受験のときには誰よりも合格を祈ってくれただからおじぃちゃんから「星塚の

じぃやんと言ってくれ」と言われた時は私たちを実の子や孫のように思ってくれていることや

安心して手をにぎってもいい相手として信頼してくれたのだと思えたのでうれしくてたまらな

かった

 

これまでのあまりに過酷な経験が彼につけた心の傷は消えることはないでしょう失った時間

や家族をとり戻すことはできないけれど私たちと新しい時間を重ねることでおじぃちゃんの

17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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17 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

人生が少しでも笑って過ごせる時間になる

ようにしていきたいと思うそれは私たち

家族にとってもかけがえのないすてきな時

間になるでしょうおじぃちゃんが私にく

れた喜びを私も家族もそれ以上の喜びにし

ておじぃちゃんにこれからも返していきた

 

おじぃちゃんあなたに会えて本当によ

かった

入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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39

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子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 18

入賞作文

文部科学大臣賞

二人の私

埼玉県 

学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 

3年

北きたざわ澤

 夏なつき紀

 

私には4歳年上の姉がいる生まれつき足が悪く脳性麻痺という脳の障害を持っている

私は生まれてからずっと車いすに座っている姉しか見たことがない言葉もたどたどしく精

神年齢も普通の人より進み方が遅いけれど明るく笑顔で誰にでも優しい姉は周りの人

からとても愛されている

 

でも私は姉が嫌いだった「障害者のくせに」「私より何もかも劣っているくせに」そんな事

を思い始めたのは小学校三年生の頃だった学校に行っても「〇〇ちゃんは見てるだけでい

いからね」といわれて勉強をまともにしていない姉あたり前のように学校に行ってあたり

前のように勉強をする私でも母は「お姉ちゃん今日も学校行ってこれたの偉いわね」hellip

悔しかった毎日毎日学校に行って勉強している私は褒めないで週に1回行くか行かないかの

19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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19 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

姉を母はずっと褒めていたどうしてどうして私の事は褒めてくれないのどうしてお姉ちゃ

んより頑張っている私を褒めてくれないのそれをきっかけに私の姉への嫌いな気持ちは募っ

ていった

 

ある日家族で外食をすることになった正直私は外食が好きではなかった姉が居ない時

は楽しいけど姉が居る時の周りからの視線が嫌いだったチクチクズキズキと皮膚や心に突

き刺さってくるような気がした冷たくとても差別的な視線だった入店をして席について

おちついた頃隣りのテーブルのカップルが不機嫌な顔をして手を上げて店員さんを呼んでい

た店員さんを待っている時こちらをチラチラ見てはコソコソ話をして嫌な感じと思って

いたが店員さんが来てそのカップルがお願いした事が衝撃的すぎて思わず口が開いてしまっ

た「隣りの車いすの人が急に暴れだしたら嫌なので席を変えてもいいですか」

 

信じられなかった怒りがふつふつとわき上がり頭に血がのぼった幸いカップル側の方

の外側に座っていた私にしか聞こえなかったらしく姉も母も父も楽しく会話を続けていたけ

れど私の頭は噴火寸前だった第一姉は暴れもしなければ騒ぎもしないそんなお願いをい

きなりされた店員さんもどうしていいか分からなかったらしく「申し訳ありません当店ただ

今大変混んでおりまして他のテーブルが空いていないんです」といいすぐに別

の人のオーダーをとりに行ったすると諦めたのかカップルはお店を出ていった

 

食事をし終わり会計をしている母と父をお店の外で待っているとぷーぷーと

可愛らしい音を鳴らしながら小さな女の子が歩いてきた私と姉の周りを三周小走

入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 20

入賞作文

りした後姉の車いすのスポークカバーをぺたぺた触って「かわいい」と笑顔で言っ

た嬉しかったそういうと女の子はどこかへ行ってしまった

 

その後私は家に帰ってじっくりと考えてみた何故あんな酷い事を言う人がい

るのだろうとでもそれと同時に思った「自分はどうなのだろうか」誰かが

障害者の方に暴言や差別的な言葉を言っているのを見たら酷いと思うのにそう思っている

自分も姉に酷い態度をとっている他の人はダメで自分はいいそんなのは間違っているそ

して入店した時に感じたあの冷たい視線直接向けられた姉はどう感じたのだろう私は思

いきって姉に聞いてみた

「お姉ちゃんお姉ちゃんはさいろんな人に見られたらどう感じる」いつも嫌な態度をとっ

ている私にこんな事を聞かれて姉は少しとまどっていたしかし姉はにこりと微笑んで「確

かにソワソワするけど平気だよなっちゃんがずっとそばにいてくれるから」すると自然

に私の目から涙がこぼれた何故か分からなかったけど大声で泣きたかった

 

人はそれぞれ違いがある肌の黒い人左利きの人二重の人障害も人それぞれの違い

だと私は思うけれど人はその違いを嫌う生き物だ自分と違う物を見つけると関わりた

くないと無意識に思ってしまうでもよく考えてみよう自分と同じ人なんてどこにもいない

自分はこの世で一人だけなのだそしてその無意識な差別のせいで少しでも傷ついている人

がいるという事を分かってほしい「自分は差別なんかしていない」と思っている人ももう一

度ふり返ってほしい

21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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21 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

一人一人が少し心の広さを大きくする事で違う誰かが笑顔になるあの小さな女の子の笑

顔が世界中で咲くことを願って

入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 22

入賞作文

法務副大臣賞

曽祖母との関わりから見えてきたこと

和歌山県 

和歌山県立古佐田丘中学校 

1年俵た

わら 

和のどか花

 「和花だよばぁば」

耳元で大きな声でゆっくりと話しかけると曽祖母はいつも「のどかちゃんっていうのいくつ」

とやさしく聞いてきます

 

私の曽祖母は認知症という病気でしたその病気のせいですぐに私の事が分からなくなり

いつも自己紹介から曽祖母と私との会話が始まるのです

 

しかし病気になる前の曽祖母は私の顔を見るなり「和花ちゃんよく来てくれたね」と

声をかけ抱きしめてくれていました曽祖母に絵本を読んでもらったりお手玉を教えてもらっ

た思い出が今も私の心の中でしっかり記憶されています曽祖母と過ごす時間は友達や両親と過

ごす時間とはまた異なりとてもゆっくりとした時間が流れ温かい気持ちになれました

23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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23 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

そんな大好きな曽祖母が認知症という病気になりしだいに私の事も曽祖母の記憶から消える

ようになると今までのように同じ時間を一緒に楽しむ事ができなくなり私の中でどこか曽祖母

に対する心の距離ができてしまっていました

 

私の事はよく「みっちゃん」と間違えました「みっちゃん」とは母によると曽祖母の妹で戦

時中に栄養失調で亡くなったそうです曽祖母は「みっちゃん」と私に呼びかけては引き出しか

ら食べかけのお菓子を出して私に手渡してきました私は「ありがとう」とお礼は伝えるもの

のその後どうすればいいのか曽祖母の行動にただとまどっていました

 

父の事も曽祖母の記憶の中から消え色々な人に変身しました私の記憶の中で一番印象深く

残っているのは曽祖母が父の事を自分の弟だと思い込んだ時の事です曽祖母の弟は戦死して

いるのですが曽祖母は父を見るなり「よう無事で帰ってこられた」と父の手をしっかり握っ

て泣き出したのですしかし父は笑顔で「長い間待たせてすみません無事帰ってまいりまし

た」と答えていましたすると曽祖母はとてもうれしそうな顔になり弟がいない間の戦争中

の大変だった生活を何度もくり返し父に話していました

 

その時の私には父の行動が理解できず不思議な世界にいるかのように父と曽祖母との会話

を聞いていました

 

それから間もなく曽祖母は亡くなったのですが亡くなって曽祖母と過ごした日々

をふり返ると「曽祖母に私がしてあげられる事はなかったのか」心の距離がうめら

れないままのお別れになってしまった事に後悔が残りました

入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 24

入賞作文

 

そんな時出会ったのが「忘れても好きだよおばぁちゃん」という本でした

この本は認知症であるおばぁちゃんと孫との関わりが描かれていましたまたお

ばぁちゃんの人生を大きな一本の木に例え上の葉を最近の出来事下の葉を昔の

思い出上の葉から順に散っていくというお話は認知症という病気の事がよく分か

り私の頭の中にすっと入ってきました

 

曽祖母が私や父の事は記憶からすぐに消えるのに戦争の時の事はよく覚えていた事も父が曽

祖母の弟になり切った行動をとっていた事も今の私には理解できますしかし私は曽祖母の

気持ちに寄り添った関わりができていたのかという疑問がわきましたそれが曽祖母に対する

心の距離だったのではないか病気がしだいに進行していく中で不安や孤独を感じていたのかも

しれないもっと曽祖母の気持ちに寄り添う事ができていたなら最後まで曽祖母との時間を楽

しむ事ができたかもしれないと思いました

 

今高齢化が進み認知症という病気は特別な病気ではなくなってきています

 

しかし認知症という病気を正しく理解している人は少ないと思います

 

先日も学生の集団が歩いていた時「認知症やん」と友達同士でからかって言っているのを見

ましたそれを認知症の方や家族の方が聞けばどう感じるでしょうか

 

実際に経験しないと自分事として考える事はできにくいけれど私はみんなにもっと認知症

という病気の事を知ってほしいです「認知症」という病気に対する誤解や偏見をなくし正しく

理解する事で認知症の方の気持ちに寄り添った関わりができてくるのだと思いますまたその

25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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25 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

事が認知症の方にとっての安心につながりお互いに気持ちのよい関係が築けるのではないかと私

は考えます

 

これからますます認知症の患者が増えてくると言われていますそれは誰もが認知症の問

題を抱える可能性があるという事ですだからこそ認知症という病気を正しく理解する事が「令

和」という新しい時代を迎えた今必要になってきているのではないでしょうか

入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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39

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いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

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全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 26

入賞作文

法務大臣政務官賞

思いやりのバトン

東京都 

小金井市立南中学校 

3年

安あんざい齋

 さくら

 

ある日の夕方私は奇妙な光景に出会いました駅の改札口の前で若い女性が四人縦一列

になり前の人の肩をつかんでつながってじっとしているのです帰宅ラッシュの人混みの中ま

るで電車ごっこをしているかのような女性たち近くまできて私はその理由がわかりました

彼女たちは白杖を持っていました視覚障害のある方たちだったのです

 

一緒にいた母が彼女たちに駆け寄り声をかけました

「大丈夫ですか何かお困りでしたらお手伝いします」

 

母の声に反応して四人が一斉にこちらに顔を向けました

「お願いします西武線と中央線二つの改札があってどちらに行けばいいのかわからなくなっ

てしまったのです」

27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

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パソコン携帯電話スマートフォン共通

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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人KENまもる君

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27 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 

母は二つの路線のそれぞれの改札横の窓口に彼女たちを連れて行き駅員さんにサポートを

お願いしました別れ際に彼女たちが母の手を握って何度もお礼を言っていたのが印象的でし

 

帰り道私はずっとその光景を思い出していましたそして私が「奇妙」だと感じた理由は

電車ごっこのような女性たちの姿だけではなく彼女たちを目にしていながら何事もないように

通り過ぎていく人々の様子にもあったことに気付きました彼女たちの周りには携帯電話をい

じりながら待ち合わせをしているような人も大勢いましたしかしまるで彼女たちが存在して

いないかのように誰もが無関心でした母が声をかけるまで一体どれほどの時間を彼女たち

はあの場所で立ちすくんでいたのでしょうもし自分だったらhelliphellipと私は目を閉じて想像して

みて怖くなりそして悲しくなりました

 

母が白杖を頭上に高く掲げている人がいたらそれはSOSのサインだと教えてくれました

しかし彼女たちは誰も白杖を掲げていませんでした調べてみるとそのサインは視覚障害

者の方たちですらまだ知らない人が多いということがわかりましたまたSOSのつもりで

白杖を掲げたが誰も声をかけてくれず悲しかったという体験談も読みましたサインが世間

に周知されることはもちろん重要ですしかしそれよりも「誰かを気遣う気持ち」

が広まってほしいと思いました「困っていないかな」「大丈夫かな」と思いやり

を持って気遣うことができればサインがなくても助けになれるのです

 「バリア(障壁)フリー」は様々な場所で進められていることがわかります段

入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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(Foreign-language Human Rights Hotline)

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HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 28

入賞作文

差をなくす電光掲示板を設置する音声案内を流すなど物理的なバリアは取

り除かれつつありますしかし最も大きなバリアは私たちの心にあるのではな

いでしょうか困っている人に気付いても自分には関係ないと思ったり誰か他

の人が助けるだろうと人任せにしたりどうしたらいいかわからないからと見て見

ぬふりをしたり――「無理解」「無関心」というバリアがなくなれば私が駅で体験したよう

な出来事は起こらないはずですではそのバリアを取り除くために必要なのは何でしょうか

私は「想像力」と「勇気」だと思います目を閉じて初めて来た駅で人混みの中立っている

自分を想像してみてください車イスに乗っている自分が階段しかない建物にいる場面を想像

してみてくださいとても不安で「誰か助けて」と思うのではないでしょうか想像力を働か

せれば困っている人が求めていることに気付くことができると思いますそして少しの「勇

気」を出して声をかければいいのです

 

心のバリアフリーが実現できればその他のどんなバリアも乗り越えられると思います

 

私の住む小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市

条例」がありますその中に「共生社会」という用語の定義が次のように書かれています

 『共生社会 

差別を解消し障害者と障害者でない者とが分け隔てられることなく相互に人

格と個性を尊重し合いながら地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会を

いう』

 

私たち一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていくのだと思いました私も母のよ

29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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29 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに困った人を見かけたらためらわず

声をかけて手助けしようと強く思いまし

 

駅で視覚障害のある女性たちを見

送った後母が言いました

 「思いやりのバトンがつながるといい

ね」

 

彼女たちが家に着くまでの間どうか

彼女たちに優しく手を差しのべる人が現

われますように私もそう祈りました

入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 30

入賞作文

全国人権擁護委員連合会会長賞

「ふつう」の多数決

福岡県 

福岡県立嘉穂高等学校附属中学校 

1年

兒こじま嶋

 杏あんな奈

 「ふつう」って何だろうと小さいときから思うことが多かった誰かにとっての「ふつう」

は他の人から見れば「異常」で「ふつう」かどうかなんて「ふつう」だと思う人の数と「異常」

だと思う人の数を比べてどちらが多いかで決まっているようなものだ一般的な意見なんても

のは所詮は多数決でだから物事の本質ではないはずなのに

 

女子は女子らしく男子は男子らしくこれが「ふつう」なら「私が私らしく」あることが

なぜ「ふつう」ではなくなるのだろう

 

スカートをはいて「私」という一人称を使うのが「女子らしい」のなら普段はズボンをは

いて日常的な会話で「僕」という一人称を使う私は一般的な意見――あくまで多数決だが―

―では「ふつう」ではないのだろうそんな私が今日は「表現の自由」と「ふつう」につい

31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

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子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

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全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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31 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

て考える

 

学校の制服は女子用でもちろんスカートだあまり嬉しいことではないできれば男子の

着ている制服が着たいが私の戸籍の性別は女で仕方のないことだと思うでも私が「僕」

とつかうとたいていの場合疑問に思われる

「え何で」

 

仲の良い人はそのことを認めてくれているでもあまり関わりのないクラスメイトの躊躇の

ない質問は些細なことかもしれないが何度も続くとだんだんきつくなっていく

「ボクっ娘なんだね」

 

中途半端な知識から無理矢理カテゴライズする人もいただんだん自分が分離していくよ

うな気がしたそんなとき作文を書くときに「私」と書くことにも違和感を覚えるようになっ

た本当にこれは自分の考えていることなのだろうか悩みに悩んだ末私が最も信頼する方

に相談することにした

 

私の相談をその方は真面目に聞いてくれて「作文や先生に対するときの『私』は敬語だと

考えれば良い」「最終的に社会人になったら性別に関係なく『私』と使うから」「変だという人と

はあまり関わらなければいい」という風にアドバイスしてくれた「私」が敬語だ

という考え方は今までの私にはないもので言葉の一つ一つが励ましとなった

 

私はできることなら男子になりたいけれどそれを学校で言うのはあまりに

リスクが大きいイジメられるかもしれないし不必要に優しくされるかもしれない

入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 32

入賞作文

実際はこの作文を書いていることすらもかなり危険なことだと思うけれど

人間は一人一人同じようにはできていないのだから言葉にしないと私の「ふつう」

とあなたの「ふつう」が違っているということすらも分からない分かっていない

ことが分からない限り分かるには絶対到らないだから私は今この作文を書

いている

 

LGBTQの方々にとっての「ふつう」は他の人から見れば「異常」かもしれないでもそ

れはLGBTQだからという訳ではなくて人間の一人ひとりの思考回路が違うから起こること

なのだと思うだから同じ家族でも同じ学校の人でもいくら気が合う人でも一から十ま

で全部まるっきり同じということはないみんな違ってみんな良いかは別としてみんな違う

のである

 

もしあなたがみんなと違うからという理由で「ふつう」ではないからという理由でイジ

メられているとすればそれはイジメている人の「ふつう」があなたの「ふつう」と違っただけ

であるだから自分はおかしいのだと悩まなくていい他のところへ行けばあなたが「ふつ

う」で彼らが「ふつう」ではないかもしれない「ふつう」はただの多数決である

 

自分を表現することは自由でそれは基本的人権の一つだ表現の自由は権利なのだからそ

れでもしイジメられるのなら確実にイジメた方が悪いのである自分達が「ふつう」だと思っ

ている人は用心した方が良いかもしれないせっかく表現の自由があるのだから自分の「ふつ

う」と誰かの「ふつう」の違うところを見つけるために自分の「ふつう」を表現してみたら良

33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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33 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

いと思う

 

私も公の場ながら最後に一つ言わせてもらいたい

 

僕はこのままの僕でありたい

入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

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0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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入賞作文集 34

入賞作文

一般社団法人日本新聞協会会長賞

「人権の階段」

千葉県 

船橋市立三田中学校 

2年

三みとみ冨

 詩うたか花

 「コツコツコツ」街で白杖をつくこの音を聞くたびに私はつい振り返ってしまうそし

て大好きな「杖のオジさん」の事を思い出すのだ私は思わず「大丈夫かな困っていないかな」

そう心の中でつぶやいてはその方をただただじっと見守るそして無事見送ると安心して歩

き出すのだ

 

私の親戚に強度の弱視で白杖をついているオジさんがいる祖母の兄にあたるオジさんは生

まれつき強度の弱視があるにもかかわらずもう片方の目を不運な事故で失ってしまった私が

物心ついた頃にはオジさんが杖をついて外出するのも小さな私にはごくごく当たり前の風景

だった目が見えなくて大変なはずなのにそんな素振りを少しも見せずいつも明るくて優し

いオジさんが私は大好きだったそれどころか幼い私にはオジさんがヒーローのように思えて

35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

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女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

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35 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

ならなかったのだなぜかというとオジさんは複雑に並べられた点だけで文字を読んでしまう

し親戚が集まればみんなにマッサージやお灸をやってまるで体の中が心の目で見えているか

のように悪い所もピタリと当ててしまうそれに声や足音だけで誰がいるかを見分けられる

し私の声のトーンを聞くだけで「何かあったか」そう気遣いもしてくれるオジさんは

たとえ目が見えなくてもその数十倍も数百倍もいろんな事が出来るすごい方だと思っていた

のだ

 

月日がたち私は去年親戚のお葬式で久々にオジさんに会うことになった「コツコツコツ」

懐かしい白杖の音と「詩花ちゃん」と明るく呼んでくれる優しい声振り返るとそこには

少しシワが多くなった笑顔と腰を痛そうに丸めてゆっくりと近づいてくるオジさんの姿があっ

た「大丈夫」何人もの親戚がオジさんに手を差し伸べたそして「段差があるよ」「椅子に

腰かけて」と声をかけ人々はオジさんを囲んだその時に普段明るいオジさんの表情が少し

だけ曇ったように思えた人一倍周りに気を使うオジさんだからお葬式の席でみんなの目が自

分に集中してしまった事に恐縮してしまったのだろうオジさんはみんなが集まっている部屋

を出て廊下の目立たない隅の方の椅子にポツンと座った私がすぐ隣に座るとオジさんは少し

びっくりして声を聞いて少しほっとした顔になったそして「みんなに悪いな」

とため息をついた「会社関係の方々もいてまずいからこれはしまおうか」とそっ

と白杖をカバンの中にしまったオジさんが自分の障害の事を隠し気まずそうな

姿を見た時私の心の中に黒いモヤがかかり前が見えなくなっていくような衝動

入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 36

入賞作文

を受けた周りは優しさゆえの行動だから何も悪くないましてやオジさんは何も

悪いことはしていないでもオジさんが一歩下がらなければいけない状況を見て

いるうちに私の中に強い風が吹いてきてそのモヤを追い払おうとした「私がオジ

さんの杖になろう」そう思うと一筋の光が見えてきたように感じた

 

気を使うオジさんだから過剰に気を使った話などせずにそばにいて普通の話をしながらオ

ジさんの手を支えた少しだけ難しかったけどいつも通りにする事周りの人となんら変わら

ない接し方をする事それがオジさんの居心地の良い場所なんじゃないかと私には思えたのだ

「詩花ちゃんがいるから大丈夫ね」周りの親戚が私に任せてくれた時私は嬉しかったオジさ

んが周囲に気を使い一歩一歩と下がっていくその心に寄り添う事ができたのだオジさんがい

つもの笑顔になってきた時私はオジさんのもう一つの目になれた気がした

 

その時まで私は障害がある人がいると自分が手となり足となり身の回りの事を全て手助け

する事が良い事だと思っていたそれを望む人もいるだろうでもオジさんのようにそうす

ることでその人の居心地が悪くなってしまうのだとしたら今までの考え方を反省しなければ

ならないなぜならそれは障害者より一段上に上がって上から見下ろしていたようなものだっ

たからである

 

人の感じ方や捉え方はその人によって違うその人のニーズを間違えるとそれはとたんに

人権差別につながるかもしれない私は今回の件で最初は杖をしまったオジさんが可哀そうと

思っていたしかし後から考えると実はオジさんがしてくれた気づかいを周囲の人が無に

37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

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 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

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インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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37 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

せずに受けいれた素晴らしい瞬間だったのではないかと考えるそれこそが障害者が平等に社

会で生活していけるために目指すべき姿なのではないか障害者が障害の事で人権の階段

を一歩下がってしまうのは悲しいそうならないよう周囲がその人の気持ちに寄り添い一緒

に階段を上がっていけるような社会を作りたいそのために私はその人一人一人の気持ちを

何よりも大事にしてゆきたいと思う今日もオジさんが笑顔で一歩を踏み出せるように

入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

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外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

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全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 38

入賞作文

日本放送協会会長賞

諦めない心を持って

大分県 

大分市立竹中中学校 

3年

甲かい斐

 潤みつき樹

 「読み書きが苦手なのでパソコンを使わせてください聴覚が過敏なのでヘッドホンも使いた

いです」

 

初めて会う中学の先生たちの前で僕は勇気を出してお願いをしました

 

僕には障がいがあって苦手なことや出来ないこと少し大変と感じる場面があります

 

みんなと同じように学び一緒に学校生活を送るために中学に入学する時に合理的配慮を求

めました

 「読むこと書くことは諦めたの」

 

黙って聞いていた中学の先生が僕を見ました「大丈夫ですよ」その言葉を期待していた僕は

怖くて何も言えなくなりました

39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

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人KENまもる君

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39 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

 「読むこと書くこと学ぶことを諦めないために配慮が必要なんです」

 

隣で母が答えました

 

こうして僕の中学校生活は始まりました

 

授業中パソコンを使い騒がしい時はヘッドホンを付けます疲れた時は保健室で休むことも

出来ますみんなと同じように授業を受けて勉強できること友達の中で生活出来ることがとて

も嬉しかったです

 

けれどいつも僕とみんなの間に目に見えない大きな壁があって僕は孤独を感じていました

心無い言葉に傷つき理解ない対応に心が折れそうになることもありましたみんなが頑張って

いる時に頑張れなくて罪悪感で惨めになることもありました

 

そんな時は信頼できる先生に何度も相談して助けてもらいましたそれでもうまくいかない

時は母に学校に来てもらい先生方と話し合いを重ねました一緒に過ごして僕を見てもらい心

を割って話し合うことで僕とみんなの間の壁は小さくなっていきました

 

今では全く壁を感じることなく僕は当たり前のように配慮を受けみんなはそんな僕をその

まま受け入れてくれています

 

中学三年になり進路を考えるようになりました先生にお願いしていくつかの

高校に問い合わせてもらいました

 「配慮を申請している生徒はいません」

 「前例はないが前向きに検討します」

入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

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外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

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いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

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全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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入賞作文集 40

入賞作文

 

その言葉を聞いた時「また一から説明して何度もお願いしなくてはいけない」

と思いました僕の言って欲しかった「大丈夫ですよ」という言葉は聞けませんで

した「みんなは行きたい高校を目指して勉強を頑張ればいいのに何で僕は配慮の

ことまで心配しなければならないのか」イライラして母に八つ当たりをしました

 「もう面倒だからいちいち説明したくない高校なんか行かなくてもいいや」

 

そして勉強する気にもならなくてダラダラしていたら一冊の本が目に留まりました

 「ぼくの命は言葉とともにある」福島智先生の本です福島先生は盲ろう者として初めて大

学進学をした人で今は東京大学の先生です

 

僕は小学校の時福島先生と会って話す機会がありました先生の隣には指点字で僕たちが話

している言葉を先生の手に打っている人がいました見えなくて聞こえない先生と僕たちは向き

合って普通に会話をしました僕たちの間に壁はありませんでした

 「自分のやってみたいことは簡単に諦めないほうがいい諦めずにやっていたら案外うまくい

くよ」

 

先生が僕に言ってくれた言葉です目が見えなくて耳が聞こえなくなった時指点字という

方法が見つかったこと入れてくれる大学がない時も諦めずに挑戦したこと先生は自分の経験

を話してくれましたそして「壁にぶつかっても打ち破る方法を見つければいい」と教えてく

れました

 

僕にはやりたいことも将来の夢もそのために行きたい高校もあります僕もみんなと同じよ

41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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41 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

うに行きたい学校に進学して夢を実現したいと思いました

 

高校の体験入学が始まりました

 「聴覚過敏があるのでヘッドホンを使用していいですか」

 

受付の人に声をかけましたヘッドホンを付けた僕に向けられる人の目が気になります大き

な壁を感じて怖くなります

 

けれど安心して中学校生活が送れるように僕を

支えてくれた先生いつも応援してくれる家族に見

守られて勇気を出して一歩を踏み出しました

 

僕はこれからも必要な配慮を求めて学ぶことを

諦めない行きたい学校に進学して夢を叶えたい

そこに壁があるのなら僕を見て知ってもらって打

ち破りたい次に続く誰かが「大丈夫ですよ」と言っ

てもらえるように前例がないのなら僕が第一号に

なりたいと思います諦めない心を持ち続ければ

わかりあうことは出来る壁はなくなり

きっとうまくいくと信じています

入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 42

入賞作文

法務事務次官賞

見えないマークに目を向けて

神奈川県 

横浜市立南高等学校附属中学校 

3年

森もり

 彩あやか夏

 

妊婦さんがつけるマタニティマーク体や心に何らかのハンデがある方がつけるヘルプマーク

日々色々なマークを目にする機会があるでしょうマークは文字の読めない小さな子供にも分か

りそれをつけるだけで見た人は理解し手を差し伸べられるとても便利なものです

 

ではこんなマークを知っていますか「わけあってこちら側で止まっています」その言葉と

ともにエスカレーターのイラストがかかれています私は知りませんでした電車の乗りかえで

エスカレーターを利用した際初めてこのマークを目にしましたもちろん文字を読むことがで

きるので理解はできますでも「わけあって」とはどういうことなのか分かりませんでしたそ

の駅にはいくつもの路線が集まりエスカレーターにもたくさんの人が溢れていましたそんな

中でそのマークをつけた男性がエスカレーターの右側で止まっていたのです男性の後ろには長

43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

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外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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43 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

い列ができていましたそのことに腹を立てた方がその男性に「早く進めよ右側は歩く奴が乗

る側なんだよ」とどなり立てたのです男性はただただ申し訳なさそうにしていました私は「何

か訳があるみたいですよ」と声をかけるか迷いましたが結局声はかけられませんでした家に

帰ってからふとそのことを思い出しそのマークについて調べてみました「マナーアップキー

ホルダー」というらしいそのマークは体の麻痺などをかかえる方向けだそうです例えば体

の左側が麻痺している方は右側で手すりにつかまらなくてはいけませんけれども多くのエスカ

レーターでは右側が歩く人用というまちがった暗黙のルールが生まれているのでそうした人た

ちが右側で止まりにくいことがありますそんな時そのマークがあれば麻痺を抱えた人もそ

の後ろにいる人も嫌な気持ちにならずに止まっていることができます私はいいアイデアだなと

心から思いました

 

しかし同時になぜマークをつける必要があるのだろうかと不思議に思いました何らかの事

情があるのだろうとおおらかに考えられればこのマークはいりませんきっとエスカレーターの

右側で止まるという本当に小さなことすら許せないような雰囲気があるからだと思いますも

しも自分がマークをつけなくてはいけなくなったら今の社会はとても生きづらいものでしょう

では理想の社会とは何だろうと考えたとき私はマークなどつけなくても互いに互

いの違いを尊重し手をさし伸べられるような社会だと思います互いの違いを尊重

することはお互いの人権を守ることでもあります

 

私は今年の春初めて松葉杖をつきました松葉杖はマークと同じくらい自分

入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

人KENまもる君

人KENまもる君

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入賞作文集 44

入賞作文

が怪我をしているということを周りにしらせます私に気がついたたくさんの人が

バスで席をゆずってくれました時には荷物を持ってくれる方もいました私にとっ

て歩くのはとても難しいし揺れるバスの中で立つのも難しいことでしただから

そうした人たちの温かい気持ちにふれるたび私はとても嬉しい気持ちになりました

そんな経験から誰がいつどんなハンデを背負うかは分からないけれどそうした時に手をさ

しのべてくれる人がいたとしたらきっととても救われるのだろうと思うようになりました

 

そして私は自分が分けてもらった優しさを今度は誰かをたすけることに使っていきたいと思い

ました

 

もちろんマークをつけている方への配慮は必要ですでもそれだけではなくて周りの人に心

配りをすることが理想の社会の実現に不可欠なのです見ためではわからないいわば「見えな

いマーク」に気がつくことは難しいことかもしれません時に空回りすることもあるでしょう

でもそうやって周りの人たちを気にかけることでいつか優しさに溢れた社会に近づいていくのだ

と思いますいつの日かマークなどつけなくても互いを助け合えるような社会にしていけるか

は自分たちの行動次第なのです

45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

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人KENまもる君

人KENまもる君

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45 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

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外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 46

入賞作文

法務事務次官賞

「いじり」は「いじめ」

兵庫県 

姫路市立高丘中学校 

2年

尾おざき﨑

 七ななせ星

 「いじられキャラ」という言葉を聞くと「みんなから愛される人」という印象を持つと思う

だが本当にそうなのだろうか

 

私の友人によく周りからいじられている子がいたその子はいつもニコニコしていて誰に

でも優しく全く怒らないタイプだっただからみんなは毎日その子をいじっていた最初のこ

ろは軽いいじりだった私もその子のことをいじり楽しんでいただがそのいじりはだんだん

エスカレートしていったその子のことをひどくバカにしたりみくびった発言をしたりしてい

た日が経つごとにいじりはひどくなっていったひどい時にはその子を部屋に閉じこめ出

られないようにドアを押さえたりカギをかけたりした

「ねぇ開けてよ」

47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

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ゼロナナゼロのハートライン

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(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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47 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

そう言ってもみんなは笑っていたさすがに私はいじめなんじゃないかと思った周りの人も

何人かはそう思っているようだったしかしその場の空気や本気で楽しんでいる人達に怖気づ

いてしまい私は何も言えなかったそして何よりその子も笑っていたからだ嫌そうな顔をせ

ず楽しんでいるように見えたからだなので私はこの子は大丈夫なんだなと思いそのままみ

んなと笑っていたこの頃からその子へのひどいいじりは毎日になりあたりまえになっていっ

たその子をたたいたり強く押したりその子から逃げたり避けたりもうなんでもありだった

しかしその子は一度たりとも嫌な顔をしたり怒ったりはしなかったただ笑っていたのだもう

私はひどいいじりを受けている所を見ても何とも思わなくなっていた私はその子のことを

「何をされても怒らない子」と勝手に決めつけていた

 

ある時から私も周りの人からいじられるようになった初めはちょっかいをかけられるぐら

いで私も楽しかっただがそのいじりもだんだんひどいものになっていったまず私のこと

が嫌いだと何人かに大きな声で叫ばれた冗談だということは分かっていたが何だか惨めな気

持ちになった私がみんなの方に行くと逃げられたりしたくつをとられたり隠されたりした

すごく嫌でやめてほしかった本当は嫌って言いたかったけどもし言ったら空気を壊してし

まいそうで言えなかった何より仲の良い友達にいじられるからすごく言いづら

かっただから笑って耐えることしかできなかったところが私へのいじりは日に

日になくなっていったホッとしたが心の中はもやもやしていた

 

私は実際にいじられてみて気付いたことがあったそれは「いじり」は「いじめ」

入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

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0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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人KENまもる君

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入賞作文集 48

入賞作文

と変わらないということいじっている人からすれば「いじめ」ではなく「いじっ

ているだけ」と思うかもしれないがいじられている本人からすると「いじめられ

ている」と感じてしまう「いじり」もあるのだ

そのことを身に染みて実感する出来事があった毎日みんなからひどいいじりを受

けていながらも笑顔だった友達が泣いたことだった私はすごく驚いたこの友達は「何をさ

れても怒らない子」ではなかったのだそもそもそんな人なんていないのだそして私は気が

ついたそれは無意識に私は「いじめ」をしていたということだ「軽いいじり」はいつの

まにか「いじめ」に変わってしまっていたのだ私はその子に謝りそれ以来いじることをや

めた

 

私は実際にいじられることで「いじられキャラ」の辛さを知った「いじられキャラ」はけし

て「愛されキャラ」ではなかったのである私は「いじめ」と「やりすぎたいじり」は同じだと

思うが私は「やりすぎたいじり」の方が恐ろしいことだと思うそれは仲の良い友達にされる

からである嫌われたくない思いがあるから嫌と言えないし助けを求められないのだ私はそ

んな恐ろしい「やりすぎたいじり」をする人がいなくなってほしいそのいじりはいじめと変わ

らないということに気付いてほしいそして何より「いじめ」や「いじり」に苦しんでいる人が

いなくなってほしいと思ういじられて嫌な思いをしている人は嫌と言える勇気が必要だと思

うその空気を壊さなければ状況は何も変わらないいじっている人は自分がいじめをして

いるという自覚がないだから勇気を出して行動を起こさなければならないのだ

49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

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人KENまもる君

人KENまもる君

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49 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は「いじり」は「いじめ」と変わらないということを多くの人に知ってもらいたいそして

何より「いじめ」や「いじり」がこの世界からなくなってほしい

もしいじめやいじりで苦しんでいる人を見つけたら手を差し伸べようと思う

入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 50

入賞作文

法務事務次官賞

ものの見方は一つじゃない

三重県 

学校法人三重高等学校三重中学校 

2年川か

わせ瀬

 彩ひかる

 

今年の夏休み私は久しぶりに小学校の同級生に会った別々の中学校に進学したためお互

いのクラブや友だちについてしばらく話した後ふと友だちが

「私たちの中学校にな車椅子の先生がおるんやに」

と話し出した車椅子の先生どうやって授業をされるのだろう黒板に手が届くのだろ

うか何の教科の先生なのだろう自宅から中学校までどうやって通勤してみえるのだろう疑

問に思った私は友だちに聞いてみたすると授業は主に電子黒板を使い手元のタブレットや

スマートフォンで操作をされること自動車で通勤してみえることなどを話してくれた

 

車椅子の先生なのにすごいと思った私は家に帰って家族に話した

「車椅子の先生やのにめちゃわかりやすく教えてくれるんやってすごいと思わへん」

51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

人KENまもる君

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51 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

私は家族から当然「そうやなすごいな」

という返事が返ってくると思っていた私の母は小学校の先生をしている「やりがいのある

楽しい仕事だよ」といつも話してはいるが常に忙しく体力も気力もいる仕事であることは私

にもわかるそんな母だから車椅子で中学校に勤めわかりやすい授業をされる先生のすごさ

を共感できると思っていたしかし母から返ってきたのは

「車椅子の先生『やのに』わかりやすいってどういうこと」

という言葉だった聞かれた意味が分からなかった私が黙っていると母は続けた

「その先生は何かの理由で車椅子で生活してみえるんだねきっとお体の中でうまく動かない

ところがおありになるんだろうねでもそのこととわかりやすく教えることは関係ないやんか

お母さんたちも他の小学校や中学校の先生たちもみんな教え方はいつも考えたり工夫したり

研究したりしとるよその先生もそうやって毎日研究したり工夫したりしてみえるから授業がわ

かりやすいんやろそれと車椅子に乗ってるか乗ってないかは関係ないやん」

いつもと違う母の口調になんと返事をしていいかわからずにいるとそばで聞いていた父が言っ

「いろいろ不便なこともあるやろけど子どもたちのことが大好きな先生なんやろな

なんていう名前の先生や」

父に尋ねられて私はその先生の名前を友だちに尋ねなかったこと友だちも私に

その先生の名前を言わなかったことに気づいた

入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

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人KENまもる君

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入賞作文集 52

入賞作文

「わからん聞かへんだし友だちも『車椅子の先生』しか言わへんだもん」

と答えて居間を出た

 

自分の部屋に戻ったが父の言葉が気になった友だちはなぜ先生の名前を言

わなかったのだろうそして私はなぜ「何ていう先生」と聞かなかったのだろう

いろいろ考えているうちにふと小学校の時の「友だち発見」の活動を思い出したいつもいっ

しょにいるクラスメイトと得意なことや好きなこと実は苦手な物や将来の夢などをお互いに

話し合い聞き合ったよく知っていると思っていたクラスメイトのいろいろな面が見えてとて

も楽しい時間だったどの子にもいろいろな個性があること自分が持っている狭いイメージだ

けで相手を判断してはいけないことを小学生なりに感じたそのことを思い出した時私は自分

の中の「決めつけ」に気がついた友だちの「車椅子の先生」という一言でその先生に対して

「かわいそう」「私たちにはできることができない」「でも先生だなんてすごい」と思い込みそ

の先生の名前も知らないのにその先生をわかったような気持ちになっていたと思うもしかした

ら私に話した友だちも「車椅子の先生」の一言でその先生の全てを私に紹介した気になってし

まったのかもしれない

 

家族に自分の考えたことを話すと母は

「そやな彩は一人っ子やけど『一人っ子はわがままや』『一人っ子はかわいそうや』と言われて

うれしい『A型は整理整頓が得意で几帳面でもまじめすぎておもしろくない』ってよく言わ

れるけど少なくとも彩に関してはそれは違うわなあ整理整頓とか」

53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

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人KENまもる君

人KENまもる君

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53 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作文

と笑ったそしてそのあと言った

「車椅子の先生は車椅子に乗ってるってだけで他の先生と何も変わらないよ人を決まった

見方でしか見られないとその見方からちょっとでもはみ出す人とは自分から壁を作ってしまう

よそれはとても寂しいよ」

 

中学校に進学し私の世界はぐっと広がった今後さらに広がり職業性別国籍年齢

生き方や心身の個性―――様々な違い

に出会うと思う今回私は「決めつけ」

は「壁」「差別」を生むことに改めて気

づけたそのことを忘れずに自分だ

けでなく学級や学年地域や社会の中

でもみんなが笑顔でいられるような

日々の過ごし方をしていきたい

入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 54

入賞作品一覧表

賞 都道府県 学校名 学年 氏名 作品名

内閣総理大臣賞(1編) 香川県 土庄町立土庄中学校 1 篠しのはら

原 和かずなり

誠気軽な助け合いができる社会をめざして

法務大臣賞(1編) 宮崎県 宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 3 藤

ふじわら

原 凜り ん か

華 星塚のじぃやん

文部科学大臣賞(1編) 埼玉県 学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校 3 北

きたざわ

澤 夏な つ き

紀 二人の私

法務副大臣賞(1編) 和歌山県 和歌山県立古佐田丘中学校 1 俵

たわら

 和の ど か

花曽祖母との関わりから見えてきたこと

法務大臣政務官賞(1編) 東京都 小金井市立南中学校 3 安

あんざい

齋さくら 思いやりのバトン

全国人権擁護委員連合会会長賞(1編) 福岡県 福岡県立嘉穂高等学校

附属中学校 1 兒こ じ ま

嶋 杏あ ん な

奈 「ふつう」の多数決

一般社団法人日本新聞協会会長賞(1編) 千葉県 船橋市立三田中学校 2 三

み と み

冨 詩う た か

花 「人権の階段」

日本放送協会会長賞(1編) 大分県 大分市立竹中中学校 3 甲

か い

斐 潤み つ き

樹 諦めない心を持って

法務事務次官賞(3編)神奈川県 横浜市立南高等学校附属中学校 3 森

もり

 彩あ や か

夏 見えないマークに目を向けて

兵庫県 姫路市立高丘中学校 2 尾お ざ き

﨑 七な な せ

星 「いじり」は「いじめ」

三重県 学校法人三重高等学校三重中学校 2 川

か わ せ

瀬 彩ひかる

ものの見方は一つじゃない

法務省人権擁護局長賞(25編) 東京都 墨田区立吾嬬第二中学

校 2 鈴す ず き

木 花か れ ん

恋ヘアドネーションで咲く笑顔の花

東京都 府中市立府中第六中学校 1 落

おちかわ

川 愛あ い ら

來 今の自分にできること

神奈川県 横浜市立東山田中学校 3 野の だ

田 千ち ひ ろ

尋 病気と人権

埼玉県 所沢市立南陵中学校 1 澤さ わ だ

田 桃も も か

佳 開かずの扉

静岡県 静岡大学教育学部附属島田中学校 1 ウィターナ

ゲ優ゆう

レマラ個性の原石

新潟県 新潟市立巻東中学校 3 渡わたなべ

邊 凪な ぎ さ

咲 私から僕へ僕から自分へ

京都府 福知山市立南陵中学校 3 李い

 耕きょんす

守 思いを一つに

京都府 福知山市立夜久野中学校 2 足

あ だ ち

立 真ま な

奈 人権尊重の輪

滋賀県 彦根市立鳥居本中学校 3 堂どうやま

山 高こ う が

雅 心のバリアフリー

愛知県 岡崎市立竜南中学校 2 赤あかほり

堀 陽ひ な

南 障害と向き合って見える未来

岐阜県 恵那市立恵那西中学校 2 安や す え

江 史し え

笑 私のホストマザー

岐阜県 中津川市立第一中学校 2 鈴す ず き

木 悠ゆ う ひ

比 あなたの見方が変わったら

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会入賞作品一覧表

55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

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転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

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(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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55 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

入賞作品一覧表

法務省人権擁護局長賞(25編)

福井県 福井市明道中学校 3 伊い さ だ

佐田真ま あ や

礼 人を知ることの大切さ

富山県 入善町立入善西中学校 3 草くさきり

切 結ゆ う

羽 私は強く生きる

広島県 広島市立戸山中学校 1 大おおごう

郷 希の あ

海『普通』なんて存在せず『違い』も無い

山口県 長門市立日置中学校 3 山やまさき

﨑 草そ う た

太互いを知る~新しい出会いから~

鳥取県 鳥取市立桜ヶ丘中学校 3 稲いなむら

村 雫しずく

言葉の力

島根県 松江市立宍道中学校 2 武た け だ

田はぐみ なにげない毎日

佐賀県 早稲田大学系属早稲田佐賀中学校 2 板

いたがき

垣 仁に な

菜 親友はベトナム人

佐賀県 鳥栖市立鳥栖西中学校 1 渕ふちがみ

上 結ゆ い

依 女子は女子男子は男子

鹿児島県 鹿児島市立吉野東中学校 3 吉

よしもと

元希き み か

美香 レインボーフラッグのように

宮城県 蔵王町立遠刈田中学校 3 熊くまざわ

澤康こ う た ろ う

太郎 ひいばあちゃんの笑顔

岩手県 盛岡市立上田中学校 3 中な か む た

牟田琉る な

那 私の個性

北海道 白老町立白老中学校 2 泉いずみの

野 泰た い ち

知 生きやすさを探して

北海道 旭川市立光陽中学校 2 福ふくたに

谷 早さ ゆ き

雪 男女平等な社会を目指して

奨励賞(65編) 神奈川県 茅ヶ崎市立赤羽根中学校 3 越

お ち

智 陽ひ な り

成 他人を尊重するということ

神奈川県 川崎市立富士見中学校 3 浜は ま だ

田 月る な

煌障害者の兄を持って今私が思うこと

神奈川県 相模原市立鵜野森中学校 1 岩

い わ ね

根 乃の え

瑛 SNSにおける人権侵害

埼玉県 戸田市立笹目中学校 2 笠か さ い

井 まな 強い母の背中

埼玉県 鴻巣市立鴻巣西中学校 3 北きたむら

村 美み う

羽 今の自分に出来ること

埼玉県 蓮田市立蓮田南中学校 2 星ほ し の

野 咲さ き

妃 父の土曜日

埼玉県 川島町立川島中学校 3 松まつざき

﨑 勇ゆ う ち

知 私は野球を続ける

埼玉県 学校法人小林学園本庄東高等学校附属中学校 1 稲

いなやま

山 巧たくみ

あいさつの力

千葉県 木更津市立木更津第三中学校 3 瀬

せ ま

間 吉よしのり

矩 選択

茨城県 阿見町立竹来中学校 3 川かわまた

又 萌も え な

永 ゼロへの一歩

栃木県 佐野日本大学中等教育学校 1 又

ま た の

野 杏も も こ

子母との生活だから感じられたこと

栃木県 佐野市立西中学校 3 川か わ た

田 愛あ い り

理 考えること

群馬県 前橋市立第六中学校 3 小お の

野 朱あ け み

実 差別のない世界

入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

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第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

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人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

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全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

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入賞作文集 56

奨励賞(65編) 群馬県 藤岡市立西中学校 3 遠と お ま

間 楓かえで

妹の力

静岡県 静岡大学教育学部附属浜松中学校 2 森

もりしま

島 海か い と

翔「その人らしさ」と向き合う本当の意味

山梨県 北杜市立明野中学校 3 塚つ か だ

田愛あ ゆ き

由希 福島を知る

長野県 伊那市立東部中学校 3 大おおはし

橋ミハイ まずは自分から

長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 1 小

こばやし

林 美み う

翔 個性を認め合う大切さ

新潟県 新潟県立直江津中等教育学校 2 磯

いそがい

貝 駿しゅんすけ

佑 写真と戦争

大阪府 枚方市立楠葉中学校 3 高た か だ

田 悠は な

名 命の選択

大阪府 同志社香里中学校 1 井いのうえ

上 志し ほ

帆誰であろうと幸せに生きる権利がある

兵庫県 神戸市立王塚台中学校 2 若わ か さ

狭 璃り こ

子 個性あふれる社会に

兵庫県 芦屋市立精道中学校 3 竹たけはら

原 理り さ

彩 「心のアンテナを張る」

兵庫県 宝塚市立高司中学校 1 ド ラ ピ テ ソフィア 社会の国際化に伴う人権問題

兵庫県 尼崎市立立花中学校 3 門もんぐち

口 颯そ う ご

吾 いとこのお兄ちゃん

兵庫県 加古川市立加古川中学校 3 宮

みやざき

﨑 星そ あ

歩 かわいそう

奈良県 大和郡山市立郡山中学校 2 佐

さ の

野 冬ふ ゆ み

実私のおばあちゃん認知症やねん

奈良県 河合町立河合第二中学校 3 植

う え だ

田 一か ず ま

駿 唯一無二の姉

滋賀県 滋賀大学教育学部附属中学校 2 松

まつむら

村 紀の り か

佳 私の心の変化

和歌山県 新宮市立緑丘中学校 3 坂さ か じ

地 悠ゆ う た

太 身近な障がい者に目を向ける

愛知県 碧南市立新川中学校 2 石いしかわ

川 昂こうへい

平おばちゃんは蓮の花のような人

三重県 御浜町立尾呂志学園中学校 3 南

みなみ

 朱し ゅ り

莉 いじめられて分かったこと

三重県 鈴鹿市立天栄中学校 1 平ひ ら た

田 りの 大切な家族の存在

石川県 加賀市立山中中学校 2 奥おくむら

村 奏か な た

太 言葉の持つ力

石川県 中能登町立中能登中学校 1 高

たかしま

島 大そ ら

空 笑顔のために

富山県 富山市立岩瀬中学校 2 茶ち ゃ き

木 音お と わ

羽 中国人の母

広島県 東広島市立磯松中学校 3 見み さ き

崎 晶あきら 誰もが幸せに生きていくため

山口県 宇部市立藤山中学校 1 新しんじょう

城 莉り こ

子 子供に関する問題のいじめ

岡山県 井原市立井原中学校 3 井い と う

藤美み こ と

古都 全ての命の意味

岡山県 倉敷市立味野中学校 3 向む か い

井 詩う た の

乃花と共に~静子さんが教えてくれたこと~

入賞作品一覧表

57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

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熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

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第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

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中央大会 入賞作文集

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57 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

奨励賞(65編) 鳥取県 米子市立淀江中学校 3 永ながまつ

松 梨り と

都障がい者スポーツから広がる地域の輪

福岡県 北九州市立洞北中学校 1 伊い と う

藤 悠ゆ う き

喜 ぼくのねがい

福岡県 久留米市立良山中学校 1安あ べ

部 シャフィックリアディ真

ま れ ん

僕の違う所

長崎県 長崎県立長崎東中学校 1 松ま つ お

尾 果か り ん

凜障がい者とそうでない人の共生社会の実現のために

長崎県 諫早市立小野中学校 3 林はやし

 楓ふ う か

花障害のある人たちに優しい社会を目指して

大分県 臼杵市立南中学校 2 大おおした

下結ゆ い な

衣菜 私の決意

熊本県 合志市立西合志中学校 1 橋はしもと

本 梨り さ

沙 「大切な妹」

熊本県 天草市立本渡中学校 2 荒あらまき

巻 遥は る か

香 「性別」について思うこと

鹿児島県 鹿児島大学教育学部附属中学校 2 辻

つじまつ

松 瑚こ こ

子まだ見ぬあなたの笑顔のために

宮崎県 宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校 1 坂

さかぐち

口 夏な つ ね

寧無意識の差別をなくしていく未来

沖縄県 今帰仁村立今帰仁中学校 3 照

て る や

屋 結ゆ う な

奈 妹のこと

宮城県 柴田町立槻木中学校 3 村むらかみ

上みさき 自分は自分

福島県 福島市立野田中学校 2 岡お か べ

部 明あ き

希 障害を乗り越えて行く人

福島県 白河市立白河中央中学校 3 鈴

す ず き

木 慶けい

生きたい

山形県 大蔵村立大蔵中学校 3 半は ん だ

田 恵け い と

都 「病気から学んだこと」

秋田県 秋田大学教育文化学部附属中学校 3 山

やまもと

本 千ち ひ ろ

尋 曾祖母と過ごした時間

青森県 板柳町立板柳中学校 1 成な り た

田 侑うきょう

経 自分らしく幸せに生きること

北海道 滝川市立明苑中学校 1 林はやし

 美み お

桜 全ての人との「つながり」を

北海道 北海道教育大学附属函館中学校 3 佐

さ さ き

々木 遥はるか

心のバリアフリー

北海道 北海道教育大学附属釧路中学校 1 梶

か じ た

田 悠ゆうせい

生 気づくということ

徳島県 つるぎ町立貞光中学校 3 紀き い

伊 葉は づ き

月人権を守るコミュニケーション

徳島県 松茂町立松茂中学校 1 後ご と う

藤 美み う

羽 「障がい者だから」

高知県 香南市立野市中学校 3 上う え の

野 雅みやび 互いに支え合っていける未来

愛媛県 松山市立小野中学校 1 長は せ が わ

谷川美み く

空 堂々と生きる

愛媛県 西条市立西条西中学校 3 藤ふじわら

原 大や ま と

和 誰もが生きやすい社会を

入賞作品一覧表

入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

019-624-9859

秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

問合せ先一覧 (法務局地方法務局)

59 第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

MOJ_JINKEN法務省人権擁護局公式ツイッター

HumanRightsBureauMOJ法務省人権擁護局公式フェイスブック

JINKEN01法務省人権擁護局公 式 L I N E

人KENあゆみちゃん人権イメージキャラクター

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人KENまもる君

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入賞作文集 58

問合せ先一覧

法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

札幌法務局人権擁護部 060-0808 札幌市北区北8条西2丁目1番1札幌第1合同庁舎 011-709-2311

函館地方法務局人権擁護課 040-8533 函館市新川町25番18号函館地方合同庁舎 0138-23-9528

旭川地方法務局人権擁護課 078-8502 旭川市宮前1条3丁目3番15号旭川合同庁舎 0166-38-1111

釧路地方法務局人権擁護課 085-8522 釧路市幸町10丁目3番地釧路地方合同庁舎 0154-31-5014

仙台法務局人権擁護部 980-8601 仙台市青葉区春日町7番25号仙台第3法務総合庁舎 022-225-5739

福島地方法務局人権擁護課 960-0103 福島市本内字南長割1番地3 024-534-1994

山形地方法務局人権擁護課 990-0041 山形市緑町1丁目5番48号山形地方合同庁舎 023-625-1321

盛岡地方法務局人権擁護課 020-0045 盛岡市盛岡駅西通1丁目9番15号盛岡第2合同庁舎

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秋田地方法務局人権擁護課 010-0951 秋田市山王7丁目1番3号秋田合同庁舎

018-862-1443

青森地方法務局人権擁護課 030-8511 青森市長島1丁目3番5号青森第2合同庁舎 017-776-9024

東京法務局人権擁護部 102-8225 千代田区九段南1丁目1番15号九段第2合同庁舎 03-5213-1234

横浜地方法務局人権擁護課 231-8411 横浜市中区北仲通5丁目57番地横浜第2合同庁舎 045-641-7926

さいたま地方法務局人権擁護課 338-8513 さいたま市中央区下落合5丁目12番1号さいたま第2法務総合庁舎 048-859-3507

千葉地方法務局人権擁護課 260-8518 千葉市中央区中央港1丁目11番3号千葉地方合同庁舎 043-302-1319

水戸地方法務局人権擁護課 310-0011 水戸市三の丸1丁目1番42号駿優教育会館 029-227-9919

宇都宮地方法務局人権擁護課 320-8515 宇都宮市小幡2丁目1番11号宇都宮地方法務総合庁舎 028-623-0925

前橋地方法務局人権擁護課 371-8535 前橋市大手町2丁目3番1号前橋地方合同庁舎 027-221-4426

静岡地方法務局人権擁護課 420-8650 静岡市葵区追手町9番50号静岡地方合同庁舎 054-254-3555

甲府地方法務局人権擁護課 400-8520 甲府市丸の内1丁目1番18号甲府合同庁舎 055-252-7239

長野地方法務局人権擁護課 380-0846 長野市大字長野旭町1108番地長野第2合同庁舎 026-235-6611

新潟地方法務局人権擁護課 951-8504 新潟市中央区西大畑町5191番地新潟地方法務総合庁舎 025-222-1563

名古屋法務局人権擁護部 460-8513 名古屋市中区三の丸2丁目2番1号名古屋合同庁舎第1号館 052-952-8111

津地方法務局人権擁護課 514-8503 津市丸之内26番8号 津合同庁舎 059-228-4193岐阜地方法務局人権擁護課 500-8729 岐阜市金竜町5丁目13番地 岐阜合同庁舎 058-245-3181

福井地方法務局人権擁護課 910-8504 福井市春山1丁目1番54号福井春山合同庁舎 0776-22-4210

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法務局地方法務局名 郵便番号 所  在  地 電  話

金沢地方法務局人権擁護課 921-8505 金沢市新神田4丁目3番10号 金沢新神田合同庁舎 076-292-7804

富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

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第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

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発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

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法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

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0570-070-810

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富山地方法務局人権擁護課 930-0856 富山市牛島新町11番7号 富山合同庁舎 076-441-6376

大阪法務局人権擁護部 540-8544 大阪市中央区谷町2丁目1番17号大阪第2法務合同庁舎 06-6942-9492

京都地方法務局人権擁護課 602-8577 京都市上京区荒神口通河原町東入上生洲町197番地 075-231-0131

神戸地方法務局人権擁護課 650-0042 神戸市中央区波止場町1番1号神戸第2地方合同庁舎 078-392-1821

奈良地方法務局人権擁護課 630-8301 奈良市高畑町552番地奈良第二地方合同庁舎 0742-23-5457

大津地方法務局人権擁護課 520-8516 大津市京町3丁目1番1号大津びわ湖合同庁舎 077-522-4673

和歌山地方法務局人権擁護課 640-8552 和歌山市二番丁3番地和歌山地方合同庁舎 073-422-5131

広島法務局人権擁護部 730-8536 広島市中区上八丁堀6番30号広島合同庁舎3号館 082-228-5790

山口地方法務局人権擁護課 753-8577 山口市中河原町6番16号山口地方合同庁舎2号館 083-922-2295

岡山地方法務局人権擁護課 700-8616 岡山市北区南方1丁目3番58号 086-224-5761

鳥取地方法務局人権擁護課 680-0011 鳥取市東町2丁目302番地鳥取第2地方合同庁舎 0857-22-2289

松江地方法務局人権擁護課 690-0001 松江市東朝日町192番地3 0852-32-4260

高松法務局人権擁護部 760-0019 高松サンポート合同庁舎南館2階高松市サンポート3番33号 087-821-7850

徳島地方法務局人権擁護課 770-8512 徳島市徳島町城内6番地6徳島地方合同庁舎 088-622-4171

高知地方法務局人権擁護課 780-8509 高知市栄田町2丁目2番10号高知よさこい咲都合同庁舎 088-822-3331

松山地方法務局人権擁護課 790-8505 松山市宮田町188番地6松山地方合同庁舎 089-932-0888

福岡法務局人権擁護部 810-8513 福岡市中央区舞鶴3丁目5番25号福岡第1法務総合庁舎 092-739-4151

佐賀地方法務局人権擁護課 840-0041 佐賀市城内2丁目10番20号佐賀合同庁舎 0952-26-2195

長崎地方法務局人権擁護課 850-8507 長崎市万才町8番16号 長崎法務合同庁舎 095-826-8127

大分地方法務局人権擁護課 870-8513 大分市荷揚町7番5号大分法務総合庁舎 097-532-3161

熊本地方法務局人権擁護課 862-0971 熊本市中央区大江3丁目1番53号熊本第2合同庁舎 096-364-2145

鹿児島地方法務局人権擁護課 890-8518 鹿児島市鴨池新町1番2号 099-259-0684

宮崎地方法務局人権擁護課 880-8513 宮崎市別府町1番1号宮崎法務総合庁舎 0985-22-5124

那覇地方法務局人権擁護課 900-8544 那覇市樋川1丁目15番15号那覇第1地方合同庁舎 098-854-1215

入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

わたしたちが伝えたい大切なことminusアニメで見る全国中学生人権作文コンテストminus

わたしたちの声 3人の物語~「全国中学生人権作文コンテスト」入賞作品をもとに~

未来を拓く5つの扉~全国中学生人権作文コンテスト入賞作品朗読集~

人権ライブラリーTEL 03-5777-1919URL httpwwwjinken-libraryjp

第39回全国中学生人権作文コンテスト中央大会審査員

作 家(審査員長) 落 合 恵 子作 家 ド リ ア ン 助 川一般社団法人日本新聞協会専務理事事務局長 西 野 文 章日本放送協会解説委員 清 永   聡文部科学省初等中等教育局視学官 濵 野   清全国人権擁護委員連合会会長 内 田 博 文法務省人権擁護局長  池   浩

(敬称略)

感想をお聞かせください

転載について

本作文集を読まれた感想等を下記の連絡先又は keihatsuimojgojp までお寄せください

 本作文集の作品を印刷物やインターネット上に掲載したい場合には法務省ホームページ(httpwwwmojgojpJINKENjinken111html)を御覧ください

発 行 令和2年2月3日発行者  法務省人権擁護局

全国人権擁護委員連合会 東京都千代田区霞が関一丁目1番1号 電話 03(3580)4111 内線5875 URL httpwwwmojgojpJINKEN

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

39

女性の人権ホットライン

インターネット人権相談受付窓口

ゼロナナゼロのハートライン

0570-070-810

パソコン携帯電話スマートフォン共通

httpwwwmojgojpJINKENjinken111html

httpswwwjinkengojpkodomo

法務省人権擁護局全国人権擁護委員連合会

(全国共通)

検 索インターネット人権相談

入賞作文集のデータは法務省ホームページに掲載しています

(全国共通)みんなの人権110番ゼロゼロみんな の ひゃくとおばん

0570-003-110

外国語人権相談ダイヤル 0570-090-911(全国共通)

子どもの人権110番ぜろぜろななのひゃくとおばん

 0120-007-110通話料無料全国共通( )

いじめや暴力行為等は人権侵害です法務局地方法務局では

人権侵害による被害を受けた方を救済するための活動を行っています

お気軽にご相談ください

全国中学生人権作文コンテスト第39回第39回第39回第39回

中央大会 入賞作文集

この冊子には 音声コード(Uni-Voice)が 各頁(奇数頁左下 偶数頁右下)に印 刷 さ れ て い ま すUni-Voice アプリを使用して読み取ると 記録されている情報を 音声で聞くことができます

(Foreign-language Human Rights Hotline)

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入賞作文集 60

これまでの全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を題材とした人権啓発ビデオですYouTubeの法務省チャンネル(httpswwwyoutubecomuserMOJchannel)からご覧いただけますまた前掲している全国の法務局地方法務局又は下記の公益財団法人人権教育啓発推進センターの人権ライブラリーでの貸出しを行っておりますのでお問い合わせください

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