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No.44 June 2018 発行:公益社団法人 ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会 2017 年9月に行われた UWC ISAK Japan のオープニングセレモニーイベント CONTENTS 巻頭言 ----------------------- 3 2018 年度派遣生名簿 ------------ 4 2017 年卒業生の声 -------------- 5 2017 年度 日本協会の活動 -------- 23 特別寄稿(1) ---------------- 24 UWC国内委員会アジア太平洋地域会議 報告 島田 和大 (カナダ校 1993 年卒) 池田 千湖 (アメリカ校 1993 年卒) 特別寄稿(2) ----------------- 26 UWC卒業生便り 波田野 利昭 (イギリス校 2006 年卒) 佐藤 若由 (インド校 2007 年卒) UWC派遣生の推移、UWC卒業生の 進学先 ------------------------ 27 UWC日本協会会員企業、 最近の動向 -------------------- 28 UWC/UWC日本協会について UWC(ユナイテッド・ワールド・カレッジ、本部:ロンドン)は、世界 155 カ国から選抜された高校生を受け入れ、教 育を通じて国際感覚豊かな人材を養成することを目的とする国際的な民間教育機関です。現在までに、イギリス、 カナダ、イタリア、アメリカ、インド、香港、アルメニア等、17 の国・地域にカレッジ(高校)が開校されています。わが国 でも、UWCプロジェクトの趣旨に賛同して、経団連の協力のもとに、1972 年9月に「UWC国内委員会」が設立され、 同委員会は、1975 年2月に社団法人格を取得して「社団法人ユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)日本協会」に 改組されました。2012 年4月1日には、公益社団法人に移行し、UWCのカレッジに派遣される奨学生の選考、奨 学生に対する奨学金の支給、UWC事業の日本への紹介等の事業を行っています。

UWC NEWS No.44 (June 2018) · 発行:公益社団法人 ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会 ... 島田 和大 (カナダ校1993 年卒) 池田 千湖

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Page 1: UWC NEWS No.44 (June 2018) · 発行:公益社団法人 ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会 ... 島田 和大 (カナダ校1993 年卒) 池田 千湖

No.44 June 2018

発行:公益社団法人 ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会

2017 年9月に行われた UWC ISAK Japan のオープニングセレモニーイベント

◆ CONTENTS ◆巻頭言 ----------------------- 3

2018 年度派遣生名簿 ------------ 4

2017 年卒業生の声 -------------- 5

2017 年度 日本協会の活動 -------- 23

特別寄稿(1) ---------------- 24

UWC国内委員会アジア太平洋地域会議

報告

島田 和大 (カナダ校 1993 年卒)

池田 千湖 (アメリカ校 1993 年卒)

特別寄稿(2) ----------------- 26

UWC卒業生便り

波田野 利昭 (イギリス校 2006 年卒)

佐藤 若由 (インド校 2007 年卒)

UWC派遣生の推移、UWC卒業生の

進学先 ------------------------ 27

UWC日本協会会員企業、

最近の動向 -------------------- 28

UWC/UWC日本協会について UWC(ユナイテッド・ワールド・カレッジ、本部:ロンドン)は、世界 155 カ国から選抜された高校生を受け入れ、教

育を通じて国際感覚豊かな人材を養成することを目的とする国際的な民間教育機関です。現在までに、イギリス、

カナダ、イタリア、アメリカ、インド、香港、アルメニア等、17 の国・地域にカレッジ(高校)が開校されています。わが国

でも、UWCプロジェクトの趣旨に賛同して、経団連の協力のもとに、1972年9月に「UWC国内委員会」が設立され、

同委員会は、1975 年2月に社団法人格を取得して「社団法人ユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)日本協会」に

改組されました。2012 年4月1日には、公益社団法人に移行し、UWCのカレッジに派遣される奨学生の選考、奨

学生に対する奨学金の支給、UWC事業の日本への紹介等の事業を行っています。

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集中力を発揮し、多様な人々と切磋琢磨するUWC生活を

UWC日本協会会長(朝日生命保険最高顧問)

藤田 讓(ふじた ゆずる)

卓球の全日本選手権で最年少優勝を果たした張本智和選手、プロ棋士デビューか

ら様々な記録を塗り替えた藤井聡太七段など、皆さんに近い年代の方々の活躍が話

題となっています。ビジネス界にも、決済アプリを開発する 10 代経営者がいます。私も、

大人顔負けのしっかりした彼らの言動を、大変頼もしく思っています。

同時に、彼らの姿を見て、考えさせられる点がいくつかあります。

一つは、集中力の大切さです。朝から夜遅くまでわき目もふらず猛練習を行う選手も

居る中で、張本選手は卓球の練習を、学校の宿題、学習塾や英語教室と両立して続

けたそうです。限られた時間で高い成果を得るには、高い集中力が欠かせません。短

い時間で成果を上げる「生産性の高い人材」は、これからの社会で必要とされるでしょう。

もう一つは、多様な人々と切磋琢磨する経験の大切さです。日本の学校のクラスは

均質的な集団であることが多いですが、藤井七段のデビュー戦の相手が 60 歳以上年

の離れた加藤一二三九段であったように、学校の外では様々な年代、出身の人としの

ぎを削ることは珍しくありません。今後社会で期待される、主体的に行動できる人材とな

るには、人生の早い段階で多様な人々と交流し、自分のあり方、自分らしさを構築する

過程が大切だと思います。

これらは、UWCのカレッジ生活にも共通するものといえます。学外活動(CAS)など勉

強以外にも取り組むことが沢山あるなか、限られた時間で学業の成果を挙げるには、集

中して勉強することが大切ですし、人種や文化などが異なる様々な高校生と生活を共

にするなかで、多様性に触れ、自分を見つめなおすことは貴重な経験となります。

人生 100 年時代、といわれる現在、10 代での活躍が必ずしも全てではありません。

しかし、10 代をどう過ごすかは、その後の皆さんの生活に大きな影響を与えることでしょ

う。私達は、UWCでの 2 年間が皆さんにとって将来につながる実りある時間となること

を願うと同時に、皆さんを支えるよう努めていきたいと思います。

巻頭言

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◆ 2018 年度UWC派遣生名簿 ◆

UWC Atlantic College(イギリス校)

伊藤イトウ

直輝ナオキ

駒場東邦高等学校

北キタ

井イ

朝子アサコ

大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎

前野マエノ

倖コウ

一郎イチロウ

釧路私立武修館高等学校

Pearson College UWC(カナダ校)

竹井タケイ

しのん 桜蔭高等学校

西嶋ニシジマ

慶ケイ

太郎タロウ

開成高等学校

UWC Adriatic(イタリア校)

大田オオタ

郁人イクト

埼玉県立春日部高校

福田フクダ

有紗アリサ

早稲田佐賀高等学校

UWC-USA(アメリカ校)

鄭テイ

晟 桓ソンファン

筑波大学附属高等学校

服部ハットリ

愛アイ

豊島岡女子学園高等学校

盛モリ

日世菜ヒ ヨ ナ

茨城県立土浦第一高等学校

Li Po Chun UWC(香港校)

荒木アラキ

創ソウ

吾ゴ

福井県立大野高校

久野ク ノ

珠樹タマキ

桜蔭高等学校

UWC Mahindra College(インド校)

松本マツモト

怜奈レイナ

須磨学園高等学校

森田モリタ

彗里圭エ リ カ

東洋英和女学院高等部

UWC Maastricht(オランダ校)

飯森イイモリ

灯里アカリ

東京学芸大学附属高等学校

UWC Costa Rica(コスタリカ校)

キョウ

文煕フミキ

聖光学院高等学校

菅野スガノ

勇太ユウタ

埼玉県立浦和高等学校

三浦ミウラ

佑馬ユウマ

海陽中等教育学校

UWC Robert Bosch College(ドイツ校)

金子カネコ

恵梨花エ リ カ

桜蔭高等学校

UWC Dilijan(アルメニア校)

青木アオキ

みのり 島根県立益田高等学校

瀬川セガワ

周 作シュウサク

奈良学園高等学校

根岸ネギシ

優花ユウカ

佐久長聖高等学校

UWC Changshu China(中国校)

今井イマイ

沙サ

紀キ

佐野日本大学高等学校

河本カワモト

航志コウジ

東京都立西高等学校

*個人情報につき、お取扱いには充分、ご注意願います。

一次選考受験人数 (人)

国立 公立 私立 計

男子 2 12 29 43

女子 7 18 35 60

計 9 30 64 103

二次選考受験人数 (人)

国立 公立 私立 計

男子 2 8 17 27

女子 2 4 13 19

計 4 12 30 46

最終派遣人数 (人)

男子 11

女子 13

計 24

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◆ 2017 年 卒業生の声 ◆

UWC Atlantic College(イギリス校)

私の布団を返して

太田 公子

2年が過ぎた今でも思い出す。カレッジに到着

した日の自分の中から湧き上がるような興奮を。

一年生を大歓声で迎える 2年生たち。カラフルな

フェイスペイントに鳴り響くブブゼラの音。空港から

乗ってきたバスを降りた瞬間からもうそこは自分に

とってのホームになってしまう。自信のない英語で

初めての寮生活、ハウスペアレントの言っているこ

とも、ドームメイトの最初の自己紹介も英語が聞き

取れなくて、自分が嫌になってしまう時もたくさん

あった。でも、そんな時に泣いている私を励まして

くれたのはやっぱり彼らだった。励ましてくれている

その言葉さえも聞き返したのだけれど、みんな「練習しなきゃうまくならない」と優しかった。

慣れると自分の弱点が出てきてしまうもので、ドームメイトに「いつまで寝てるの」と呆れ

顔をされ、掛け布団を剥がされた朝は数え切れない。何気ないその言葉や行動が何と

なく今は恋しい。あれは特別な日常だったのだ。肌の色も言葉の壁も宗教も性志向も全

てをこえて、あなたと私という存在を互いに真っ向から受け止めた上で成り立つコミュニ

ケーション。16 歳で家族と離れるのは大きな決断だったけれど、その意味の一部はここ

にあったのではないかと思う。余計な気を使うことなく自分が考えたことを素直に口に出

し、傷つくこともあるけれど互いに励まし合う、UWC には普通の青春よりもちょっぴりだけ

『熱い』青春があった。

最後に 16 歳から18歳という時期に、このような素晴らしい体験をする機会をくださっ

た経団連、また日本協会の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

* * * * *

ACでの学び

渋谷 怜平

UWCイギリス校(以下 AC)で過ごした 2年間では実に多くのことを学んだ。IBのカリキ

ュラムを通して学んだことも多いが、ACでしか得られなかった唯一無二の経験や知見

が最も価値のあるものだと私は惟う。

ACにはハウス(寮)が 8つある。各々のハウスでは国・文化・言語・経済状況など、バ

ックグラウンドが大きく異なる約 50名が毎日密着した生活を送る。それ故個人の些細

卒業前にドームメイトと

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な軋轢は日常茶飯事だ。そのような環境で学んだ事は「人権」と「平和」の両立の難しさ

だ。ただ自分の権利を主張し合っているだけで、誰が悪いわけでも意図したわけでもない

のに生じる摩擦に直面する度、まるで本当の地球の縮図をみているようだった。

このような事象に対処するには、お互いの妥協点を見つけ問題を解決していく力、即

ち、卓越したコミュニケーション能力と柔軟な適応力が不可欠だ。これらのスキルは、特

に AIや IoTの発展が進む現代において我々の世代に求められる最も重要なスキルで

あると言っても過言ではないが、高校生がそれらを習得するのに AC より優れた環境が

果たして日本、いや世界にいくつあるだろうか。

前述の例は、私が ACで得た値踏みのできないもののごく一部である。むろん、辛いこ

とも多く経験したが、その暁に得られた知見・スキルはその苦労に代え難い非常に貴重

なものであると確信する。これから大学へ進学し起業するにあたって、AC以上に多くの

困難や喜びを経験することであろうが、ACで吸収したことを最大限に活かし、人々の人

生をより豊かに出来るよう精進していく所存である。

最後に、この素晴らしい機会を与えてくれた日本協会、AC、仲間たち、そして家族に

感謝の意を述べたい。

* * * * *

全力の2年間

升野 綾子

最初の半年間は、多様性の渦に呑まれる

ような生活だった。イギリスでの文化の違いに

衝撃を受け、英語で何を言われたかわから

ないままハグをされる中、新しい環境に慣れ

るように必死にもがいてきた。自分の言いた

いことがはっきり伝わらないもどかしさを感じて

いる日々でもあった。

それでも、「間違いなんて気にしなくて良

UWC Festival ACapella

卒業式の前に、寮の友人たちと

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い。大切なことは挑戦することだ。」と励ましてくれた友達に

支えられ、たくさんの挑戦ができた。Lifeguard として真冬の

海での救助訓練と、真夏でのビーチパトロール、ソーラン節

を教え、友達と披露した舞台、卒業の前に海辺で月を見な

がら語り合った夜…数え切れない経験と、脳裏に浮かぶ友

達との笑顔が、UWC生活をかけがえのないものにしてくれ

た。海と緑に囲まれたのどかなところで、時には全力でぶつ

かりながらも共に過ごした友人たちとの 2年間は、一生の宝

物だ。

最後に、貴重な 2年間の UWC生活を支えてくださった

皆様に、御礼申し上げます。ありがとうございました。

* * * * *

真価

町島 未弥子

生まれて初めての海外、戸惑うのは当然で、英語も

出来なかった一介の高校生がどれだけの辛酸を舐め

たかはわざわざ書くまでもないでしょう。端から水を差

すようですが、私は皆さんが「UWCの海外留学!」と

聞いて思い浮かべるような、キラキラした思い出話な

んかは書きたくないのです。異文化交流、広がった視

野、生涯の友、そういう素敵な言葉は他の同期にお任

せしましょう。

いいえ、私だって確かにそういうものを得てきたので

すから、その価値を否定はしません。素晴らしいもので

す。ですが「君は UWCで何を経験したの?」と聞かれ

て、私の心に一番に思い浮かぶものは、もっと生々し

い苦労と努力と挫折の日々であって、決して輝きだけ

に満たされた二年間ではないのです。

どうか誤解しないでください、UWC を否定するつもり

はありません。むしろ、私はあの場所で通り抜けてきた

幾つもの理不尽と逆境こそが最大の価値だと考えてい

るのです。夢中で努力を重ねた二年間は何よりも辛く、しかし、だからこそそれは何よりも

確かな「変わっていく自分」への手応えでした。そう思うからこそ、私はあの二年を、簡単

にポジティブな側面だけで総括なんてしたくはないのです。

UWCの良さは、決して単純な表向きの良さだけではありません。それを実地で感じる

ことができたのは、表向きの「UWCの価値」にも勝る「私の二年間の価値」でした。

ポーランド修学旅行にて

EastAsiaFashionShow にて

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Pearson College UWC(カナダ校)

2年間のピアソンでの思い出を胸に

濵田 真帆

「え、本当に私たちもやるの?」早く着替えて波止場に下りようと急かしてくるタイ人の

同級生とは反対に私はあまり気が乗らずにいた。試験を終えたとはいえ、冷たいカナダの

海に飛び込むなんて……。しかし、腕を引かれて波止場に下りると私はすっかり考えを

変えていた。

カナダ校では毎年国際バカロレアの試験を終えた5月の半ばごろ、卒業のイベントとし

て2年生が音楽とともに海に飛び込む”Bay Jump”をすることが伝統になっている。自国

の旗を羽織ったり、思い出の衣装を着たりして海に飛び込む同級生たち。ずっと背中を

追い続けてきた2年生の旅立ちを心から祝う1年生。UWC での学生生活の幕を閉じ、

別々の新たな道へと歩んでいく2年生を温かく見守る先生方。そのきらきらとした光景に

はカナダ校で私たちがコミュニティとして培ってきたもの全てがあるように思えた。

私はタイ人の同級生とダンス発表会で一緒に踊った思い出の曲、「おどるポンポコリン」

で海に思い切りよく飛び込んだ。海から上がった時、寒すぎて言葉が出なかったけれど、

心の中には2年間への感謝しかなかった。

その後カメラマンとして裏方に回った私は胸がいっぱいになりながら必死にシャッター

を切った。苦楽を共にした大切な仲間とただただ UWC で2年間を過ごした喜びを分かち

合う同級生のどんな表情も逃したくなかった。

当たり前のように毎日を共に過ごした仲間と別れ、大学という新しい環境で自分の道

を行くのは不安があるけれど、カナダ校で出会った仲間たちのような素敵な人たちに出

会えるかもしれない、と思うと未来がとても輝いて見える。この先どこにいても、何をしてい

ても、UWCでの2年間の経験は私の大切な思い出として、私を支え続けてくれると思う。

このような素晴らしい機会を与えてくださった皆さまに心から感謝申し上げます。

* * * * *

Bay Jump カヤックのキャンプで見た夕焼け

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サンダル

日原 翔

カナダに着いて一番初めに、僕はサンダルを買った。

大したことはない、Walmart に7ドルで売っていた安物のサンダルだ。硬くて履き心地

も悪い。

今思えば、いい買い物だった。安物買いの銭失い、なんて唱えたやつに見せてやりた

いくらいだ。日本の舗装された道とは違う、カナダの大自然を歩き続けること 2 年間、ず

っと現役。一度も靴を替える必要はなかった。

橋のない川を渡るときも、安物だからと言ってザブザブ突っこんでいったし、しまいに

はこれで山すら登るようになっていた。

物をよく失くすから、時々いなくなって凹むこともあった。でも、数日経って気が付いた

らまた見つかる。帰ってきてくれた時の嬉しさと言ったら、言葉では表しがたいものがあっ

た。

そんな相棒もいつしかふにゃふにゃになっていて、形も僕の足を覚えていた。今では

手放せない愛着が湧いている。

でも、もう限界が来ている。底も擦り切れ、歩くと少し痛い。痛いけど、好きだから頑張

って無理矢理履き続けてみても、やっぱりもうこれ以上は持たない。

想い出の詰まったサンダル。2 年間、酸いも甘いも共にしたサンダルだ。でももう終わ

り。

次のサンダルを見つけ、また僕は履きつぶすのだろう。

中東の友人たちに手伝ってもらい、皆で Hijab を着た カナダではダンスに没頭していた

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UWC Adriatic(イタリア校)

不揃いであることの素晴らしさ

佐藤 翠

私の 1日は、ルームメイトが祈る声で始まる。

白装束に身を纏い、色鮮やかだが小さい絨毯の上に座り、遥か彼方メッカの方向を向

きながら聖典コーランを静かに読む。例え試験日でも、睡眠不足であっても、毎朝欠か

さず行われるこの神聖な儀式は、敬虔なムスリムである彼女にとっては当たり前に持って

いる時間であり、日常の一部である。

金曜日の夜 8時半。

すっかり日が落ちたイタリアの山にある Osmizzaに、様々な肌の色をした生徒が続々と

集まってくる。Osmizza というのは山にある Bar で、地元の食べ物や飲み物を楽しむため

の場所だ。イタリア校の伝統であるこの行事の中で、ふとした瞬間誰かが楽器を手に取り、

小さく歌い出す。彼らを中心に広がっていった歌声の波はやがて大合唱となる。そして、

肩を組んで歌う生徒たちの輪に引き入れられた私も、気づけば声を枯らして歌っていた。

そこには、生まれ育った環境や、言語の違いなど関係ない。イタリア語やスペイン語が

わからなくたって、笑顔で歌う友人の表情を見ていれば自然とこちらも微笑んでしまう。

素晴らしいコミュニティに生きていると実感する瞬間だ。

私は一生忘れないだろう。自分が知らなかった世界のどこかの日常に身を置き、全く

違う文化と文化がぶつかり合いながら生まれる奇跡を何度も目にした特別な日々を。

UWC に行かなければ知ることのなかった誰かの当たり前と、友人たちと喜びを共有で

きることの素晴らしさを知った、あの美しい時間を。

私たちはみんな違った。不揃いだった。

でも、だからこそ、誰もが受け入れられるあたたかな場所が生まれたのだろう。

最後に、私の留学を支えて下さった全ての方々に心から感謝致します。本当にありが

とうございました。

* * * * *

集合写真 卒業式

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大切な仲間

茂田 治樹

私のUWC寮生活は、小さな 3 人部屋からスタートしました。ポーランドと南スーダンの

ルームメイトとは、毎日朝ごはんに一緒に食堂に行き、火曜日、土曜日は三人でサッカ

ーに出かけ、週末はパーティーに行ったりするなど、四六時中一緒に過ごしていました。

テスト前日にも関わらず、朝方まで将来の夢や恋愛、悩みなど語り合いました。とても嬉

しかったことは、よく 3人でお互いに”I’ve got your back”(いつも僕がいるよ)と言い合っ

ていたことでした。何かあっても二人が支えてくれると思うと、とても心強かったです。初め

ての寮生活も、2人のルームメイトのおかげで楽しく過ごすことができました。

イタリア校はローマまで往復40ユーロ程度で行くことができます。Long Weekend では

仲間たちと一緒にローマに出掛け、トリビアの泉で「またいつかみんなでこの泉に来られま

すように」と願いを込めながら、全員後ろ向きでコインを投げたことは、今では忘れられな

い思い出です。

最後に、素晴らしい機会を与えてくださったUWC日本協会をはじめ、支えてくださった

すべての方々に心よりお礼を申し上げます。

UWCで家族のような友人が世界中にできたことは、私にとって一生の宝となりました。

Peace one day ローマのトレビの泉

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UWC-USA(アメリカ校)

全てと向き合う勇気

安部 龍征

私が UWCで得たものの一つに「勇気」が挙げられる。

渡米する前の私は沢山のものから逃げていた。何かを途中で苦しくなって辞めたり、そ

んな自分が恥ずかしくなって他人と距離を取ったり。自分からも周囲からも逃げて生きて

いた。

そんな私にとってアメリカ校での2年間は、自分が 16年間で積み上げてきた怠惰を

突きつけられる日々だった。何も積み重ねられていない自分、苦しみから逃げようとする

自分、人に優しくない自分。自分を支える自分がいなくて自らに自信を持てず、自分を

語る自分がいなくて他人とも上手く繋がれない。何度も過去の自分を責めた。

しかしそんな日々の中でも、私は諦めずに自分と周囲と向き合い続けた。日々自問自

答し、他人の考えにも必死に耳を傾け、何も無い自分に少しずつ成長を足していった。

いつしか私は、自分の本当に求めるものを妥協することなく追求する姿勢を身につけて

いた。

人生で初めて自分と周囲と本気で向き合ったという自信が、今も自らの道を追求する

勇気を私に与えている。やっと私はスタート地点に立てた。これから私の進もうとしている

道には多くの困難があるだろうが、その先に誰かが私を待ってくれていると心から信じて

いる。

私の留学に関わった全ての人々に心より感謝申し上げます。

* * * * *

Wilderness にて 卒業前パーティーにて

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再定義

片山 晴菜

ニューメキシコで至る所に咲くヒマワリ

は、みんな太陽の日が差す方向を向いて

いた。でも人間は違う。大切にしているもの

も、進みたい方向も、それぞれ異なる。

UWCに来る前の私はそれに気づいてい

なかった。

UWCに来る人間はみな、UWCのミッシ

ョンに共感して集まった人間だから、目指

しているものも同じだと勘違いしていた。で

も平和ボケした日本の私が思い描く平和

と、歴史的および人道的観点から軍事介入で取り戻そうとする中東の彼の平和は随分

と違っていた。正義も、倫理観も。

90カ国から仲間が集まる環境で暮らす前は、国際理解だって、相手の意見を尊重す

れば達成できる簡単なものだと思っていた。

だから最初はずっと、自分だけが我慢すれば穏便に済むと考え、自分が相手に何を

望むのか口にしなかった。

その反省から、自分が不満に思ったことを相手に伝えるようになったが、今度は自分

の価値観に囚われすぎてしまい、相手だけに変化を迫った。

ある日言われた。自分が変わろうとしないやつが、世界なんて変えられると思うか?

多くのヒマワリが目指す絶対的な日の光のような存在は、人間界では存在しない。バ

ラバラの方向を向く世界中の人たちが同じ目標に向けて舵を切れるようになるには、有

利な立場に置かれ現状に満足している者こそが変わらなくてはならない。私もそれを体

現するプロジェクトを構築すべく、その第一歩を次の4年間で踏み出したい。

* * * * *

週末に学校の裏山でロッククライミングをする様子

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好奇心のアンテナ

朴 弥嵐

まずは 2018年度新派遣生の皆様、合格おめでとうございます。

ここからはじまる2年間は人生の転機になるといっても過言ではないでしょう。薔薇色

の暮らしが待っているというわけではありませんが、普通の高校 2,3年生では送りえない

貴重な経験の詰まった生活を手にすることになるでしょう。

僕自身、2年間アメリカ校に派遣していただいた中で、日本にいてはなかなか学びえ

ないことを数多く学びました。

UWC というのはかなり特殊で、各校に世界中から生徒が集まる、いわば地球の縮小

図のようなものだと僕は思っています。そんな環境で月日を過ごせば文字通り、”世界を

見る”ことになる訳ですが、裏を返せば自分は他の見ている世界の一部、いわば日本の

代表ということになります。その責任が伴うのはもちろんのことですが、加えて日本につい

ての興味や質問が降りかかってきます。寿司について、アニメについて、トイレのウォシュ

レットについて。ときには今まで日本にいたころには考えたこともないようなことも聞かれ、

自国について改めて学ぶいい機会でした。

いろいろなカルチャーショックを受け、また与える中で、僕が最も痛感したことは恐れず

に好奇心を前面に押し出していくことの大切さです。自分のやりたいことの探求に関して

は、皆応援してくれますし、情報網は世界中にありますから、思った以上にチャンスはあ

りとあらゆるところに散りばめられているものです。僕もふとしたことから料理の道へ足を踏

み入れ、世界をまたに掛けるシェフになるべく日々精進しております。

お伝えしたいことは山ほどありますが個人的な経験や見解を書き連ねても駄文ですの

で、実際に現地に行って、自分の目で UWCがどんなものなのか確かめてきてください。

卒業生一同心より応援しております。

最後になりましたが、このようなかけがえのない機会を与えてくださった経団連および

UWC日本協会の皆様への感謝をこの場をお借りして申し上げます。

グランドキャニオンにて BuddyDinner にて

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Li Po Chun UWC(香港校)

みんな違ってみんな良い

熊谷 文

私は幼い頃からハーフである事が嫌いだった。外

見のせいで日本人の型にはまれないと感じていた

からだ。しかし UWCでの生活は、簡単にこの思いを

払拭してくれた。

香港校には型がなかった。肌の色も髪の色も服

の趣味も、本当に人それぞれ。型が存在しない環

境で私は “熊谷文”として過ごせた。

一つとても印象的な思い出がある。ある事がきっ

かけで酷く落ち込んだ日があった。私は周りに心配

をかけないため必死に笑顔を作った。それでも声を

かけてくれた友達がいた。なぜ気付いたか聞くと、

“目が全然違う!いつもはキラキラした目で笑うの

に!”と話してくれた。衝撃を受けた。嬉しかった。

髪の色、肌の色、国籍、すべて異なるのに、目で気

付いてくれた。探せばいくらでもある違いは何の意味も持たない、そう思った。

もちろん価値観の違いによるぶつかりはあ

る。それでも何十もの国・地域から集まる生

徒が笑いあい、一緒に生活できるのは、違い

にとらわれず違いを受け入れ、お互いを思い

やれるからだと実感した。

香港校での二年間は、忘れがたい思い出

や心から笑いあえる友達だけでなく、違いを

受け入れ自分らしく生きる勇気と自信をくれ

た。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださった経団連、そして日本協会の皆さん

に深く御礼申し上げます。

声をかけてくれた友達と

ルームメイトと

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UWC Red Cross Nordic(ノルウェー校)

選択

岡田 渚沙

卒業式の前日に、一人の先生が卒業生に詩を書いてくれた。「君は一方で、パリの小

さなアパートで、セーヌ川を眺めながら誰のためでもない愛と後悔の詩を書いている。そ

の他方で君は、自身と空と間に何も存在しない、ゴビ砂漠の冷酷な青い静寂の中を歩

いている...」という書き出しで始まるその詩は、タイトルである〝On the one hand, on the

other″というフレーズが様々な人生の選択と共に繰り返される。

もし留学前の自分だったら、ゴビ砂漠なんてどこの誰の話よ、私にはそんなこと一生

ないと、この詩に見向きもしなかったかもしれない。しかし、夜中に外に布団を持ち出し

て星を見ながら語り合ったり、友人とカヌーで出かけてムール貝を素潜りで採ってきたり

と、UWCでの2年間は私にいくつもの「全く想像していなかった選択」をくれた。そしてそ

んな毎日が、この詩のように、人生は自分の選択次第で可能性は無限大だ、ということ

を教えてくれた。迷ったときには面白い選択をできる人でいたい。そして将来、この詩を

贈ってくれた先生が唸るような面白い人生を歩んでいたい。UWCでの思い出は、私に

いつでもそう思わせてくれる。

最後に、このような機会を与えてくださった経団連、並びに UWC日本協会の皆様に

深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

プロジェクトウィークのコンサートにて 卒業式にてルームメイトと

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UWC Mahindra College(インド校)

豊かな私に何ができるか

島戸 麻彩子

高校生活の2年間を、インドという日本とは180度異なる環境で過ごすなかで、私は

いかに多くの人に支えてもらっているか、いかに恵まれているかに気付きました。勉強面

だけでなく生活面のサポートもしてくださる先生、IBや寮生活を共に乗り越える過程で強

い絆でつながれた友達、どんなときも私の力を信じ応援してくれる家族、数え上げればき

りがありません。周りの支えのおかげで充実した2年間を終えることができて、本当に感謝

しています。

精神的だけでなく物質的にも豊かな私とは対照的に、インドの街中では物乞いの姿を

日々見かけました。未だ発展途上のインドが抱える、社会構造ゆえの絶対的貧困の現

実とその規模の大きさを目の当たりにすると、私一人が何を変えられるのかと無力さを感

じざるをえません。しかし一方で、社会に蔓延る問題を何とか改善したいという意志を持

ったクラスメイトと将来の展望について話しあうと、一致団結すれば皆で変革を起こせる

のではないかという希望も見えてきます。UWCで育んだネットワークを駆使しながら、常

に向上心を持って私にできることを模索することで、私の微力を世界に貢献していきたい

です。

* * * * *

トラベルウィーク中に寝台列車で仲良くなった

インド人の方と

卒業式にてルームメイトと

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グローバル人材

丸田 光昭

近年私立大学や英語塾の宣伝で「国際色豊

かなグローバル人材」という言葉をよく目にする。

グローバル人材といえば語学力や高学歴、といっ

たイメージが先行して、一般人の私には関係ない

ビジネスだと思っていた。しかし UWC との出会い

がグローバルな人材について考え、再定義する

機会をくれた。UWCで出会った中国人や韓国人

と領土問題、歴史や政治問題について逃げずに

議論した。彼らの意見を尊重するからこそ、考え

て質問し、時には反論することもあった。議論を

通じて彼らの意見の理解、友情を深めることがで

きた。異文化理解は何でも考えずに受け入れる

ことではない。それはただの無関心、怠惰である

と思う。批判を恐れずに外国人と積極的にコミュ

ニケーションを取り、国際問題に取り組める人材

こそグローバルだと思う。英語に堪能で英語圏文

化に精通することも大事だがまずは母国の文化、歴史を勉強したい。これからは表面的

な異文化理解よりも真剣に話し合って様々な人たちと意見を交換していきたい。

北インド旅行にて

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UWC Maastricht(オランダ校)

多様性の賜物

細川 華

「華は満月を見たらどんなことを想像す

る?」と言って二年間ルームメイトだったモロ

ッコ人は数百年前のフランスの様子やロシ

アの歴史的な出来事に基づいた小説の話

をしてくれた。私はその時から彼女の小説・

歴史・政治に対する熱意に圧倒されて自分

も興味を持つようになり、その大切さにも気

づかされた。

このようにUWCの多様性は国籍に限ら

ず、ジェンダー、宗教、興味・関心、性格に

も及ぶ。そんな環境で難民問題を始めとし

た社会問題、哲学的なテーマや IBの是非についてなど、時にはぶつかり合いも生じる話

し合いが学校内・外で頻繁にされることは、日本では学校での活動にひたすら打ち込む

日々を過ごしていた私には新たな気づきの連続だったと同時に考えさせられることも

多々あった。UWCのような濃いコミュニティだからこそ自分とは全く違う資質を持ってい

るモロッコ人のルームメイトと姉妹同然になれたし、私の思考回路もこんなにも広がった

のだろう。日本やUWC前から関心を抱いていた環境問題に対しての向き合い方が大き

く変わったように感じる。

この場をお借りして経団連や家族をはじめとした、このような貴重な経験を支えて下さ

った皆様に心より感謝を申し上げます。これからも学びを絶やさず成長するとともに、

UWCならではの多様性の中で仲間たちから学んだことを周りに発信していきたいと思い

ます。

ルームメイトの地元、カサブランカを訪れた時にて

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UWC Costa Rica(コスタリカ校)

ぷらびだ

瀬川 晋作

やっぱり国民性って大事ですね。日本と比べると、生活水準は決して高いとは言えな

いし、インフラも完璧ではないけれど、コスタリカ人は日本人より数倍楽しい人生を送って

います。

「ぷらびだ」っていう言葉がコスタリカにありまして、直訳すると「純粋な人生」なのです

が、いろんな場面で使われます。挨拶やお礼を言う代わりに「ぷらびだ」、嫌なことがあっ

た時も、嬉しいことがあった時も「ぷらびだ」が使えてしまいます。

コスタリカに来て二か月目の頃に、ベネズエラ人のルームメイトが楽しそうにスカイプし

ていたので何がおもしろかったのか聞くと両親が離婚することになったのだそうです。両親

が離婚してなんで笑っていられるのか、そのころの僕には理解不能でしたが、コスタリカ

人に言わせれば「ぷらびだ」なんだそうです。

マンゴー食って、サーフィンして、踊って歌って、「ぷらびだ」って叫べば嫌なことなんて

忘れるし、人生楽しくなります。あまり「ぷらびだ」じゃない人の多い日本社会で、自分だ

けの「ぷらびだ」を貫き、自分を成長させていきたいと思います。

最後になりますが、生徒も先生もイグアナも全てが「ぷらびだ」な UWC コスタリカ校で

2年間過ごす機会を与えてくださった皆様に感謝を申し上げます。

ファーストイヤーキャンプにて 丘の上から見た Santa Ana

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UWC Robert Bosch College(ドイツ校)

普通の高校生

竹谷 真帆

時計の針が24時を回ると、みんなで部屋

に駆け込み、鮮やかなケーキとともにバース

デーソングを歌う。世界中から集まった高校

生との共同生活というちょっと特殊な寮生活

にて必ず盛り上がるイベントが誕生日だった。

友達の誕生日が近づく度に作戦会議を行

い、面白いサプライズがないか頭をひねっ

た。そして自分が誕生日の日には学校中を

回る宝探しをやらされ、最後にたどり着いた

場所では私の友達が勢揃いでソーラン節を

踊ってくれた。私には自分のことを思って集

まってくれた皆の気持ちが何よりも嬉しかった。勉強にボランティアに異文化交流と盛り

だくさんなUWC生活だが、普通の高校生らしく、くだらないことに全力で取り組み、友達と

笑いあった日々は一生の思い出である。

ここで過ごした二年間を一言で簡単に表すことはできない。16歳で家を離れ、行った

こともない国で初めて会った人と共同生活をするなんて我ながらに無謀な挑戦だったと

思う。そんな私を何から何までサポートをしてくれた教師陣、明るく仲間に入れてくれた

友達、そしてこのような貴重な機会を提供して下さった日本協会の皆様に心から感謝を

申し上げたい。

ソリをしに行った時

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UWC Dilijan(アルメニア校)

自分は将来何をするのだろう?

伊藤 挑

私は日本人で初めて、最高の設備と学習

環境を備えたアルメニア校に留学することが

できた。アルメニアはヨーロッパとアジアと中

東の境にあり、キリスト教徒とイスラム教徒が

お互いを理解しながら共存している稀有の

国。そこは私の第二の故郷となった。

アルメニア校にはその地理的な特性か

ら、他のカレッジより多い割合で中東地域の

生徒が集まっている。パスポートを持ってい

ない難民の子、戦争で家族を失くした子、空

爆で学校が爆撃された子など、そのバックグ

ランドは多岐に渡っていた。この環境が UWCのミッションである「世界の平和と持続可能

な未来を実現」について、深く考える機会を私に与えてくれた。

さらに UWCの利点は、世界のありとあらゆる場所に友人のネットワークができるという

ことだ。私は在学中の二年間に、アルメニア校のネットワークを頼って合計 10の発展途

上国でホームステイをさせてもらった。それぞれの国で、それぞれの家族の目線で見え

るもの、見せたいものを見せていただけた。

インドのデリー郊外のスラム街に行った時、私は手足の無い幼児を多数目にした。友

人にその理由を聞くと、その子が生まれた時から物乞いとして生計を立てられるように、

両親が意図的に切断したのだという。その時、私は疑った。「UWCでは教育の力でミッシ

ョンの達成を目指すと掲げているが、教育は本当にこの子たちを持続可能な未来へと導

いていけるのだろうか?」と。

理想の現実化には困難が伴うことは予想していた。しかし私は、自分の一生をかけ

て、その答えを探求しなければならない。そして、その答えがたとえ得られなかったとして

も、私は現実への挑戦を続けたい。

UWCに進んだことによって得られた数多くの経験は、私の人生の方向性を大きく変え

た。私の心は今、新しい世界へとさらに進む時にあたって、感謝で満たされている。普通

の男子高校生であった自分の将来に投資してくださった経団連の皆様、日本協会の皆

様に心より御礼申し上げたい。そして私自身の一生を世界への献身と貢献に捧げていく

ことをお誓いする。

Graduation Photo

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◆2017 年度 UWC日本協会の活動◆

【5月】

11 日: 第 12 回理事会(於 経団連会館)

【6月】

9日: 第6回通常総会

2017 年度派遣生オリエンテーション/激励会(於 経団連会館)

30 日~7月2日:2017 年度派遣生卒業生会主催オリエンテーション

(於 国立オリンピック記念 青少年総合センター)

【9月】

10 日:2018 年度派遣関東地区説明会 <244 名参加>(於 星陵会館)

15 日:インド校校長との Skype 会議

22 日:国際本部 Executive Director Jens Waltermann との会合

23 日:UWC ISAK Japan 開校セレモニー出席

24 日:2018 年度派遣関西地区説明会 <86 名参加>(於 大阪科学技術センター)

【12 月】

10 日:2018 年度派遣生一次選考(筆記)<103 名受験>(於 東京、大阪)

【2月】

19 日:2018 年度派遣生二次選考(面接・グループディスカッション)

<46 名受験>(於 経団連会館)

【3月】

13 日:第 13 回理事会(於 経団連会館)

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UWC 国内委員会 アジア太平洋地域会議 報告

2017年 12月 1日~3日 (於 UWC シンガポール校)

島田 和大(カナダ校 1993年卒)、池田 千湖(アメリカ校 1993年卒)

アジア太平洋地区を中心とする 23の国・地域の UWC国内委員会の代表、UWC各

カレッジ代表、UWC国際本部職員が参加して①UWCの 2018年以降の戦略プラン、

②「International Interim Selection Programme (IISP)」、③国内委員会と国際本部の橋

渡しとなる「Committee for National Committees (CNC)」、④新しい UWC校の紹介、の

各議題について説明および話し合いがもたれた。

日本協会事務局代理として出席。概要を以下の通り報告します。

① UWCの 2018年以降の戦略プラン

2016年の Congressで提案された戦略目標を土台に、全関係者の意見を踏まえて

修正された『2018以降の戦略』について、国際本部 Jens Waltermann本部長より説明

があった。

「UWC Movement を広めること」を変わらず大前提とするものの、学校数増加による

量の拡大に対し、学校の質を優先する戦略に方向を修正し、以前唱えられていた

「2025年までに世界で 25の UWC校」という数の目標を撤廃する。

学校数の数値目標は撤廃するが、UWC Movementの浸透が遅れている南米や北

アフリカ、中東地域において引き続き UWC校の設立や既存校からの転換認可の可

能性を探る。

学校の質を高めるため、各学校の財務状況を国際本部が監査、指導する。

Direct Entry を見直す。向こう3~5年の短期的解決策として、Direct Entryに代わ

る新しい選考方法 International interim Selection Programme(IISP)を導入する。

(②参照)

戦略の実行のためには Fund Raisingの強化が必須であり、国内委員会にも更なる

努力を求める。

② 「International Interim Selection Programme (IISP)」

現在、各カレッジは国内委員会を介さず Direct Entryで多くの全額自己負担生を受

け入れているが、学校財務の健全性および生徒の質の低下に懸念が寄せられている。

長期的には、財務状態を健全化し、充分な奨学金付与のもと、より多くの生徒を国内

委員会の選考を介して確保することを目指すが、財務状況が厳しい学校経営を支える

ため、向こう3~5年の短期的解決策として IISPを導入する。

全額自己負担可能な生徒が国際本部に願書を提出し、IISP選考委員が選考、各カ

レッジの IISP枠に割り振る。IISPを受験する場合、同じ入学年に対する国内委員会選考

を受けることはできない。生徒は、IISPまたは国内委員会選考のどちらか一方を選択す

る必要がある。ただし、不合格の場合、次の入学年に対する選考に限り、同じ、もしくはも

う一方の選考過程を介しての再受験が可能である。しかしながら、日本協会独自の応

募条件を満たす必要があるため、2年目の日本協会受験を認めない場合もあり得る。

特別寄稿(1)

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③ CNC(Committee for National Committees)

2016年に提案された CNCが具体的に機能し、UWC国際評議会に 15名、理事会

にも3名の席を置く体制になったことで、国内委員会の声が意思決定に反映されるよう

になった。

現在 CNCでは、以下の7つの Working Group を形成し、国際本部、学校との連携の

ために活動をしている。

NC Fund、Offers Strategy、Pastoral Care、Short Courses、Capacity Building

and Partnerships、Standardising Colleges Documents、CNC Communications

④ 新 UWC校の紹介

• 2016年に既存校から UWCに認定されたタイ校(UWC Thailand)

• 2017年に既存校から UWCに認定された日本校(UWC ISAK Japan)

本会議に出席し、CNCをはじめとした UWCの組織体制が整備されてきていることを

実感した。各国内委員会と選考方法などについても意見交換することができ、とても意

義深い時間であった。組織体制の整備に伴い、国際会議の意味合いも増しているた

め、今後も日本協会や卒業生会から出席して継続的に情報をアップデートしていくことが

重要と思われる。

会場の UWCシンガポール校の広大な敷地や施設の充実振りにも圧倒され、あらた

めて 17のカレッジの多様性を認識した。

常に変化する環境と UWCが進化していく過程を把握しながら、日本協会および卒業

生会が国際本部との関係性を深めて、益々その発展に貢献することを願います。

UWC国内委員会 アジア太平洋地域会議

3年に一度開催される国内委員会の運営、国際本部の方針や協力体制について話し合う国

際会議。

現在、アジア太平洋地域には 33の国内委員会が存在する。

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~UWC卒業生便り~

『UWC での経験が現在のキャリアにどう結びついているか』

波田野 利昭 (イギリス校 2006年卒)

現在、私はロボティクス関係の研究開発に携

わっています。開発する際、依頼先のニーズを

単に聴くだけではなく、十分な対話を通して真意

をとらえるよう努めています。そして、潜在的な

課題を掘り起こし、解決策を提案して開発を進

めます。議論することで、相手の意図を深く理解

し、互いに納得のいく共有の答えを見出すことが

出来るからです。この「議論」することの大切さを

学んだ場こそ UWCでした。

そこでの 2年間は、異なる生活習慣と学業方式に戸惑いながらの苦難と挑戦の毎

日でしたが、新しい発見と出会いの多い、実りある日々でもありました。少数派でも自信

を持って発言し、また、それにしっかり耳を傾ける学友の姿が、特に印象に残っていま

す。多国籍の人々と共同生活を送る中、議論し合った日々こそが、今の私の「礎」とな

っています。留学で得た見聞を糧に、私は、世界に誇れる技術で社会イノベーションを

起こせる原動力になっていきたいと思います。

佐藤 若由 (インド校 2007 年卒)

真夜中の寮の中庭でのお喋りで、互いの文化

や習慣の違いに驚いたり、時には同じ音楽や映

画の話で盛り上がったり。思えば、そんな経験が

国際社会の中の文化やメディアの役割に興味

を持ち始めたきっかけでした。大学を経て、日本

の文化コンテンツや企業の高品質な仕事を広

める手伝いをしたいという気持ちがより強くなり、

広告会社に入りました。現在は海外のマーケテ

ィング分野の新しいトレンドやサービスを日本に導入する業務に取り組んでいます。会社

や立場が違えば、それは国籍問わず異文化交流。どんな時も好奇心と共感、そして愛

情をもって相手と接することが重要だと感じています。

UWCの卒業式を終え、ムンバイから関空まで 12時間のフライトのほとんどを泣いて

過ごしたあの日からもう 10年。昨年夏、同窓会へ参加するためまたインド校を訪れまし

た。在学時には語学ハンデや自分の経験不足をコンプレックスに感じることもありました

が、大人になって再会し、自分よりずっと大人びて見えた同級生にも同じように色々な

悩みや戸惑いがあったことを知りました。

UWC での学びは在校中の 2年だけでなく、それを持って旅立ったずっと後でも続くも

のです。これからも”UWC-ism”を私の根幹として大切にしたいと思います。

UWC卒業後、英国ブリストル大学 機械工学部に進学し、2013年に同大学で博士号を取得。その後、同大学で

原子間力顕微鏡の制御系の研究助手を一年半務め、2015年 10月に日立製作所 研究開発グループに入社。

現在は、同社のロボティクス研究部に勤務。

UWC 卒業後、フランス・The American University of Paris へ進学し国際ジャーナリズムを専攻。2012 年に株式

会社電通に入社、企画部門にてオリンピック関連業務等に従事。営業部門を経て、現在はマーケティング領域で

の国際ビジネス開発を担当中。

特別寄稿(2)

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◆UWC派遣生の推移◆

(1972年度~2018年度)

2018年5月現在 カレッジ

年度

イギリス カナダ シンガポ-ル イタリア アメリカ 香港 ノルウェー インド オランダ コスタリカ ドイツ アルメニア 中国 合計

男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女

1972~2010 81 111 40 69 13 19 14 30 17 26 9 6 4 6 3 11 459

11 2 2 1 1 - - - 1 1 2 - - - - - 2 12

12 3 1 1 1 - - - 2 2 1 1 - - - - 2 - 1 15

13 1 3 1 1 - - 1 1 1 2 - 2 - - 1 - - 1 15

14 1 3 1 1 - - 1 1 1 2 1 1 - - - 2 - 1 1 - - 1 18

15 1 3 1 1 - - 1 1 2 1 - 1 - 1 1 1 - 1 1 - - 1 1 - 19

16 2 2 - 2 - - 1 1 1 1 - 2 - 1 1 1 - 2 1 2 1 - 1 1 1 - 24

17 3 1 - 2 - - 1 1 - 2 1 2 - 1 3 - - 1 3 1 - 1 1 1 1 1 27

18 2 1 1 1 - - 1 1 1 2 1 1 - - - 2 - 1 3 - - 1 1 2 1 1 24

計 96 127 46 79 13 19 20 39 26 39 13 15 4 9 9 21 0 8 9 3 1 4 4 4 3 2 613

◆UWC卒業生の進学先◆

※2006~2016 年度(11年間)に UWC を卒業した

派遣生のデータ(2017年5月調査時点)

◆海外大学(進学者数上位 20 校) ◆国内大学

大学名 国名 人数 大学名 人数

1 Brown University アメリカ 6 1 京都大学 11 2 Macalester College アメリカ 6 2 慶應義塾大学 8 3 New York University アメリカ 4 3 早稲田大学 7

4 University of Cambridge イギリス 3 4 筑波大学 3 5 Earlham College アメリカ 2 5 東京大学 2 6 Imperial College London(ICL) イギリス 2 6 上智大学 2 7 Princeton University アメリカ 2 7 東北大学 1 8 University of Birmingham イギリス 2 8 一橋大学 1 9 The University of Chicago アメリカ 2 9 国際基督教大学 1

10 University College London(UCL) イギリス 2 10 関西学院大学 1 11 University of Edinburgh イギリス 2 11 近畿大学 1 12 The University of Sheffield イギリス 2 12 長崎大学 1

14 Durham University イギリス 1 計 39 15 Johns Hopkins University アメリカ 1

16 London School of Economics イギリス 1

17 Massachusetts Institute of Technology

アメリカ 1

18 McGill University カナダ 1

19 University of Pennsylvania アメリカ 1

20 University of Toronto カナダ 1

その他 22

計 66

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公益社団法人 ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会

会 員 企 業 2018 年6月 15 日現在

(敬称略・順不同)

朝日生命保険 大成建設 富士急行

旭化成 第一生命ホールディングス 富士通

アサヒグループホールディングス 大和証券グループ本社 富士電機

ADEKA 東京海上日動火災保険 古河機械金属

安藤・間 東京ドーム 古河電気工業

伊藤忠商事 東芝 本田技研工業

ANAホールディングス 東レ 丸紅

王子ホールディングス トヨタ自動車 みずほフィナンシャルグループ

キッコーマン 日清製粉グループ本社 三井住友海上火災保険

キヤノン 日本軽金属 三井住友銀行

小松製作所 日本生命保険 三井不動産

清水建設 日本ゼオン 三井物産

新日鐵住金 日本電信電話 三菱商事

JXTGホールディングス 日本通運 三菱重工業

住友化学 日本郵船 三菱地所

住友商事 野村ホールディングス 三菱電機

住友生命保険 東日本旅客鉄道 三菱 UFJ 銀行

積水化学工業 日立製作所 横浜ゴム

ソニー 富国生命保険

【56 社】

【個人会員】

佐藤 輝英(BEENOSファウンダー/UWC卒業生)

菊池 廣之(極東証券会長)

今年もセカンドイヤーの派遣生から、海外進学に関する報告を頂く季節になりました。そして国内進学組は

これからが本番。最近は、日本の多くの大学においてAO入試や帰国子女を対象にした特別選抜といった名

称で、IBの資格やスコア等を活用した入学者選抜が積極的に導入されるようになってきました。グローバル化

に対応した素養・能力を育んで戻ってきたUWC派遣生がまたさらなる舞台ではばたけるよう、こうした動きがさ

らに拡大し、広がっていくことを願ってやみません。

日本協会では、一人でも多くの日本人高校生が UWC における「人生を変える体験」ができるよう、ご支援い

ただける企業会員や個人の拡大に向けて積極的に活動してまいります。

最近の動向

公益社団法人ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会

会 長: 藤 田 讓 (朝日生命保険最高顧問)

専務理事: 久保田 政一(経団連事務総長)

事務局長: 長谷川 知子(経団連SDGs本部長)

事務局 : 〒100-8188 東京都千代田区大手町1-3-2

一般社団法人日本経済団体連合会 事務局内

電話:(03)6741-0163 FAX:(03)6741-0351

E-mail: [email protected]

Website: http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/UWC/index.html