15
International Association of P2M NII-Electronic Library Service nternational Assooiation of P2M Journal of the lnternational Association ofP2M VoL7No 2 pp 113 127 2013 究論大学教 における ラ活動 P2M Execution of StUdentFormula Program Based on P2M in University AkihitoOKAZAKI 学生 生達 りの 総合力 養う く設 立さ 国発祥 教育 ラムで 両を開発 事業 設計 に加 え 走り総合性能 競 う実践 的 な も ので 業活 動 実践シンの 製作 関す 技術面 での 報告例 2 4 面に した研 究事例は 少な 筆者 この 活動を えて たに たチ P2M 用 して 3S 活用す ことで 大会初 場な 技種 目を完走 さ 開発実践 を通 し 実践知教育 場を創成する がで この グラ 実践事例に 報告する 教育 学生 3S 教育 Formula SAE is an education program where to teach manu cturing process to students it oriented inthe UnitedStates In this education program students themselves have developed small slzed fbrmulatype vehicle and compete incost design bus 血 ess presentation and driving Itisbusiness practice So far there are studies that have been written about developmentofvehicle However there isfew case focus tomanagement An author applied P2M to f ()rmula team and the program sees thisactivity newly iaunched Also Ihave reflected 3S model to the program As a result field ofeducation prognosis iscreated in university Ireport about this program practice Keywords Education program Formula SAE 3Smodel Program Based Leaming 1 は じめに 我 が国 貿易国と して 機械 自動 車 電製 を輸 現地 生産 行う 成長 遂げ しか しなが ら 近年 諸国 台頭 2011 年度 ては 国内大手家電 赤字決算を計 して また 自動車 売台数世界 1 たト 自動 車 が 座を明け れて ルでの 競争 材育成 にか 余裕 じて ると推察される 少子 化問 題 と大 加により 学率 は上 てい 大学 入学者 とにより 卒業 低下 懸念 され る 当然 ながら 競争激化 人材育成 資源や労力 即戦力 大学卒業者 内定率 して ると 見受 け られ るまり大学卒業者 対 す る社 会 業) 要求 くな る 入学者 とに よ り れた 者だけが学す 時代 終わ 全学時代とな チが生 じて くる 学部 機械 Nippon lnstitUte of Technology ll3 N 工工 Eleotronio Library

Journal lnternational Association VoL7No 大学教 育における …

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International Association of P2M

NII-Electronic Library Service

工nternational   Assooiation  of  P2M

Journal of  the lnternational Association ofP2MVoL7No .2, pp.113−127 ,

2013

 究論文

大学教育にお け る学生 フ ォー ミュ ラ活 動 へ の P2M の 実践

Execution of  StUdent Formula Program Based on  P2M  in University

岡崎 昭仁 Akihito OKAZAKI †

 学 生 フ ォー

ミュ教 育プ ロ グ ラ ム (])は ,学生 達 に もの づ く りの 総合力 を養 うべ く設 立 され た 米

国発祥 の 教育プ ロ グ ラ ム で あ る.フ ォー

ミ ュ ラ車両 を 開発 し,コ ス ト・事業 プ レ ゼ ン ・設 計 審査

に加 え て ,走 りの 総合性能 を競 う実践的なもの で あ り,企 業活動の 実践そ の もの で あ る.こ れ ま

で ,マ シ ン の 製作に 関す る技術面で の 報告例(2−4)は ある が,運 営面 に フ ォー

カ ス した研 究事例 は

少ない ,筆者 は,こ の 活動をプ ロ グラム と捉 えて,新た に 立 ち上 げた チー

ム に P2M を適用 して ,

3S モ デ ル を活用す る こ と で ,大会初 出 場なが ら全 競技 種 目を完走 させ て 自動 車 開発 実 践 を通 し

て 実践知教育の 場 を創成す る こ とが で きた .こ の プ ロ グ ラ ム 実 践 事 例 に つ い て 報告 す る.

キー

ワー

ド :教育プ ロ グラム ,学生 フ ォー

ミ ュ ラ,3S モ デル ,プロ グラ ム 教育

Formula  SAE  is an  education  program  where  to teach manu 飴cturing  process to students , it oriented  in the

United States. In this education program, students  themselves  have developed small  slzed  fbrmula type

vehicle  and  compete  in cost , design, bus血 ess presentation and  driving. It is business practice、 So far,

there are studies  that have been written  about  development ofvehicle . However, there is few case  focus

to management ,  An author  applied  P2M  to f()rmula  team  and  the program sees  this activity, newly

iaunched.

Also, I have reflected  3S model  to the program As a result , field ofeducation  prognosis is created  in

university . I report  about  this program  practice.

Keywords :Education program , Formula SAE ,3Smodel , Program Based Leaming

1 .は じめに

 我 が国は加 工 貿易国 として機械 , 自動車 , 家電製品 などを輸出す る こ と,海外 で 現地 生産 を

行 うこ とで 成長 を遂 げて きた ,しか しなが ら,近年で は ア ジ ア 諸国企 業の 台頭 が著 し く,2011

年度 におい て は,国内大手家電メーカが赤字決算を計上 して い る.また,自動車販 売台数世界

第 1位で あ っ た トヨ タ 自動車がそ の 座 を明 け渡し,か つ 減益を強 い られ て い る.各企業は,グ

ロ ーバ ル で の 競争 が激 し く, 人材育成 に か ける余裕 が減 じ て い る と推察 され る,

 一方 , 少 子 化問題 と大学数 の 増加 に よ り , 大学 へ の 進 学率は上昇 して い る.大学 へ の 入学者

が増加 する こ とに よ り,卒業生 の 質の 低下が懸念 され る.当然なが ら,競争激化 で 人材育成 に

資源や労力 を費やせ ない 企 業は , 即戦力を求め る,そ の 結果 , 大学卒業者 の 内定率が 悪下 し て

い る と見受 け られ る.

  つ ま り,大学卒業者 に対す る社会 (企 業)の 要求は厳 し くなる一

方で ,入学者 が増加 する こ

とに よ り,一部 の 選 ばれ た者だけが入 学す る時代は終わ り , 全学時代 となっ て ア ン マ ッ チが生

じて くる,

† 日本工 業大学 工 学部 機械工学科  Nippon lnstitUte of Technologyll3

N 工工一Eleotronio  Library  

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工nternational   Assooiation  of  P2M

設)urnal  o   JAP2M A.Okazaki

 こ の よ うな 中,本学で は 2009 年度 よ り , 従来か ら進 めて きた 「エ ン ジ ン エ房」(5)

の 講義科

目を学生 フ ォーミ ュ ラを活動ベ ー

ス とす る 「フ ォー

ミ ュ ラエ房 」 に変更 した.学生 フ ォー

ミ ュ

ラは , 日本 の 自動車産業が米国で の 躍進 を開始 した際に,危機感 を持 っ た教育関係者が実践的

なエ ン ジ ニ ア を育成す る教育プ ロ グ ラ ム と し て 創成 し た.その 後、その有益 さか ら世界各国に

広がっ て い る.

 本研究で は ,講義科 目で あ る 「フ ォー

ミ ュ ラ 工 房」 が 2010 年度の 全 日本学生 フ ォー

ミ ュ ラ

大会 へ 参戦す るにあた り,こ れ をプ ロ ジ ェ ク トと見 立 てて P2M適用 した .初年度 なが ら,全種

目完走を果た し,今後の 活 動の礎 を得 る と共 に学生 には達成感 と感動 を与える こ とがで きた .

その経過に つ い て 報告す る,

2 。学生 フ ォーミュ ラ教育プ ロ グラム ,F・mula  SAE

 学生 フ ォー

ミュ ラ教育プ ロ グラ ム ,(正 式名称)(以 下,FSAE )は , 米国にお い て 1970 年代

に後半に規則や大会概要などの 準備が なされて ,1981年 に第 1 回大会が 開催 された .こ の 頃は

日本 の 自動車 メー

カ が対米輸出攻勢を始 めた時期で あ り,米国 の 教育関係者や有識者 , そ して

企業関係者 らの 有志 に よ り,将来の 実践的な技術者 を育成す る教育プ ラグ ラ ム と して 設立 され

た も の で あ る.第 1 回大会 の 参加校は ,17 校 であ っ た .

  FSAE は , 学生 らが 小 さな レー

シ ン グカー

製造会社 を設立 して , 自動車メー

カ の 経営陣に ビ ジ

ネ ス プ ラ ン を提案,コ ス ト管理 な どを行 い 実際に 車両を製作 し て ,そ の 性能を競 う設定にな っ

て い る.例 えば , 燃費車両競技 (通称 ,エ コ ラ ン )

 や ソ

ーラー

カー

レー

スω

は , 製作 した 自

動車の 性能の み を競 うもの で ある.FSAE で は表 1 に示す ように静的審査 と動的審査 の 大きく 2

つ の 審査で優劣が判定 され る.静的審査 は,前述 の ビ ジネ ス プラ ン を競 うプ レ ゼ ン テーシ ョ ン

審査 ,自動車 の 設計技術を競 うデザイ ン 審査 ,コ ス ト管理 の 正確 さを競 うコ ス ト審査 の 3 つ で

構成 され る.

 また ,参加車両は本物 の レーシ ン グカ

ー同様に競技 用 の タイヤ を履 い て走行す る.専門機 関

の 試 験結果に よれ ば こ の タイ ヤ は ,加 速 ・減速 ・旋 回 に お い て 約 1 .2G の 加 速度に耐 え る高

性能なも の〔8)

で ある,従っ て , 技術車検が厳し く行 われ る.合格 した車両 の み が動的審査 を受

け る こ とが許 される,車検 を通過 で きない 車両は ,大会におい て一

切 の 走行が許可 されない .

動的審査 で は ,O−75m で の 発進加速性能,旋回性能, 1 周約 1km の 複合 コー

ス で の 走行 時間,

そ し て 約 22k皿 を 2 人 の 運転者で 交替…し て 走行 し て走行 時間 と燃費を競 う,

 車両規則 は学生 が創造 力 を発揮 で き る よ う比較的 自由度は 高い .例え ば,日本国内最高峰の

レー

ス 競技で ある フ ォーミ ュ ラ

・ニ ッ ポ ン

(9)では ,使用する車体が 1 種類で あ り,エ ン ジ ン に

つ い て も排気 量 , 気筒数,回転数 の 上限が定め られて い る.FSAE の 規則で は,排気量 610cc

以下の 4 サイ クル ガソ リン エ ン ジ ン で あれ ば , 気筒数や過給機 の 使用 有無な どが 自由で あ る.

114 V()L7 No,2(Feb,2013)

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工nternational   Assooiation  of  P2M

岡崎 昭仁 国 察 P2M 学会誌

表 1 .FSAE 大会 の 審査概要

審 査 種目 審査概要                得点

技 術 車 検

車両の 安全・設計要件の 適合,ドライバ の 5秒以内脱出,ブレーキ

試験,騒 音試験,チル トテー

ブル 試験など.

(騒 音 110dB以下,チル ト角45度・60度)

0

ス ト

事前に提 出した コ ス トレ ポートの 精 度 ,製 造 度合 等 を確 認し,レポ

ートと車両の 適合を審査 す る.また,ロ 頭 試問で 部品 の 知識や

理解度も評価す る.100

綱踟温艦

レゼ ン テー

シ ョン

「審査 の コ ンセ プトに 沿い ,製造会社の 役 員 に設 計 上 の 優れ て

いるこ とを確信させ る』とい う仮想の シ チュ エ ーシ ョンで 事業企画

力とプレゼ ンテーシ ョン 能力を評 価する.75

設 計

事前に 提出した 設 計資料と車両によリ,採用技術と工 夫,また 採用

た技術の 妥当性を評価する.具体的には,設計の 適 切さ,革新

性,加工 性,補修性,組立性などをロ 頭 試問 する,15 

丿 クセ ラ レー

シ ョ ン

一75m 加速の タイムを競う.2名 の ドラ イバ が それぞ れ2回,計斗回

走行して,タイム を競う,75

ス キ ッ ドパ ッド字 コ

ース に よるコ

ーナ リン グ性能評 価.2名 の ドラ イバ がそ れ ぞ れ

回,計4回走行して タイムを競う,50

綱蘭密飆

一トクロ ス

直線・ターン・スラ ロ

ーム ・シ ケ インな どによる1 周 約800m の コ

ース

2周 走行する.各チーム2名の ドラ イバがそ れ ぞ れ 2回,計4回走行

,タイム を競う.この 競技の タイム 順にエ ンデ ュ ラン ス の 競技の

出 走 順 が 決 まる

150

 一ン :厂 ユ ラン ス

直線・ターン

・ス ラロ

ーム ・シ ケインな どに よる周 回 路を約22km

走行する.ドラ イバ は 2名で,途中で 交代す る.主 に 車両 の 速さに

加えて 信頼性 を評 価 す る.300

燃費 ン デ ュ ラン ス 走行時の 燃料消費量 を評 価する. 100

各競技種 目の 得点合計 1000

 主流は,並列 4 気筒で あ るが ,2 気筒や単気筒 エ ン ジ ン 搭載車 も参加 し て い る .また ,タ

ボ過 給機や機械式過給機 を搭載す る 車両もあ り ,バ ラ エ テ ィ に富ん で い る ,主な車両設計要件

は,  オープ ン ホ イ ル とコ ク ピ ッ トの フ ォ

ーミ ュ ラ車体で あ る こ と,  使用 エ ン ジ ン は ガソ リ

ン 4 サ イ ク ル で あ り , 自作 の 過給 シ ス テ ム を認 め る,  ホイ ル ベ ース (前後輪の 中心 間 距離)

が 1,525  以 上で ある こ と,  排気騒音 は 110dB以下であ る こ と ,

の 4 つ で ある.

 FSAE は,自動車メー

カ と同 じもの づ く りの プ ロ セ ス を学生が行 うもの で あ り,ビジネ ス プラ

ン に始 ま り , 車両 の 開発 (エ ン ジ ン 開発含む ), ドライ バ ーの 訓練 , 組織運 営,広報 ・渉外活

動,大会会場で の フ ィー

ル ドマ ネ ジメ ン ト, トラ ッ ク エ ン ジ ニ ア リン グを包 括す る多数 の プ ロ

ジ ェ ク トか ら形成 され るプ ロ グラ ム 〔1°)で ある.1981 年 の 第 1 回大会以来,そ の 有効性 が世界

的に認 め られ,図 1 に示 す よ うに世 界 8力 国で 10 大会が統一

規則 で 開催 され るに至 っ て い る.

 一方 ,日本 国内に 目を 向ける と,2008 年度大会で は参加 62 校 の 内 ,

16 校 (ID ,2009年度

大会で は参加 63 校の 内,23 校(12)

しか全動 的審査種 目を完走出来て い ない .完走率は,それ

ぞれ 25.8%と 36. 5%で あ り,1/4 ない し は 1/3 しか大会を走 り切れ て い ない 現状 で ある.世界的

に有力な 自動 車メ ーカ を何社 も有す る国にお け る教育 と し て 懸念が あ る .

 実際に大会会場や練習走行会の 現場で 調査 す る と , 『学生がや らな い 』 とい っ た教育者側 の

言い 分や,『何か ら始めて ,どう問題 を解決 して い け ばい い か教科書が無い 』 とい っ た学生 自

身が方 向性 を見だ せ な い こ とが 問題 点で ある と分か っ た.また ,チ ーム の 目標を 立て る際には ,

VbL7  No ,2(Feb ,2013) ll5

N 工工一Eleotronio  Library  

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工nternational   Assooiation  of  P2M

Journal o IAP2M A,Okazaki

図 1 ,FSAE 開催 国 の 状況

全 日本大会 で優勝す る,海外大会 で優勝するな ど実力 と乖離した設定 も見受 け られ た .

筆者は,夢は大切 なも の で ある と考え る が ,当初 は 曖昧な ミ ッ シ ョ ン の 中に もそ の 全体像 の 整

理 が必 要だ と感 じ て 表 2 に 示 す よ うな ミ ッ シ ョ ン 全体像 Q3〕を策定 した.

表 2 .FSAE の ミ ッ シ ョ ン 全体像

Who 所有者              ミッ ションの発惣者          …罹「「wゴ國

大学 (経 膏》.担当教貝

Whd 闘 題 と解決 棲鍛プロ ジ ェ 外

  …………「圃 rww 罹r罹

大 会審 査種 目へ の 対応

When 姶 まりとと襲わり 日程 ・不 瑠実性 1年圓 (大会一

大会 闘⊃

Why 存 在意 義

   w「

価値 ・目的 ・期 待 ・方針

               广罹

実践知の 堝.大学の舗値向上

Ho 胃 エ ンジ ニ ア リング シ ス テ ム .責酉.予算 蒼 耘鷓 鷹 循

Wh   方 向性 ・逡択    方向 ・代案 ・童 思決定醐

蒼 痂麟 卿          _______i『__二

Whor11

         …

ス テー

クホ ル ダー 利 害関係 者 薫 葎乙鵬 雁

3 .FSAE プ ロ グラ ム へ の P2M の 適用

FSAE プ ロ グラ ム は,企画 ・構想,マ ーケテ ィ ン グ , 車両 の R&D, そ して性能の 実証 を行 うこ

とが 求め られ る.つ ま り学生が仮想的に起業す る レー

シ ン グカー

製造会社で あ り,事業開発で

ある.事業開発 は,技 術開発,製品 開発,市場開発 を重視す る 厂形態 効果識別法」 で 分類が で

きる(14〕.こ の 分類法で見れ ば , FSAE プ ロ グラ ム は,仮想で ある もの の 小規模 の 企業,技 術ベ

ン チ ャー

であ り,自ら創作 した特定使命 を自分 自身が特定任務 として 実行す る 「マ イ ク ロ ・ベ

ン チ ャー

型 」 で あ る.

116 Vol.7 No .2(Feb,2013)

N 工工一Eleotronio  Library  

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岡 ,  昭仁 国際 P2M 学会誌

 また , 大学で実施 され る教育の一

環で あ る こ とか ら,教育にお ける体系思考,そ して R&D を

行 うが ゆ え の 価値創造 と リス ク,不 確実性 へ の 実証,さ らに 組織運営や広報 ・渉外活動 と通 し

て の 多様な意見調整 を実践知 と し て学生達 に 学ばせ る べ く P2M (15)を適用 した .

 大学機関 にお け る教育は , 長 ら く行 われ て きた 「教 える パ ラダイ ム 」か ら「学び の パ ラダイム 」

へ 移行す るべ きで あ る〔16).従来の 研究事例で は ,ゼ ミ運営に P2M を適用 し,

「ただ教える」か ら

自ら学び を得 る よ うに 「学び を生 む場所」を創成 した事例や 07)複数の 授業をプ ロ グラ ム 化 して

PgBL を形成 した事例もある〔18),FSAE プ ロ グラ ム にお い て は,若者 の 興味を最大 限に生 か して ,

学ぶ機会 を与える こ とに あ る.車離れ が 叫 ばれ る中,FSAE 活動の 門を叩く学生 達は,  自動車

が好 き で あ る ,  デザイ ン (意匠)や設計が し た い ,  自身で エ ン ジ ン を開発 し て み た い,  

サ ス ペ ン シ ョ ン 装置を設 計 して み た い など の 工学的な興味を持 っ て い る.

 また ,FSAE は前述の よ うに,企 業実践で あ り,こ れに参加 す るこ と で 経済産業省 が定義する

「社会人基礎力」働 を必然 的に得る こ とが で きる.

 小原 らの研究 (14)に よれば価値創造 には ,各 ミ ッ シ ョ ン の 識別 の 重要 性が大切 で ある と され て

い る,大学にお け る通 常 の 講義は,教員 と学生 間の 役割が明確 で あ り,欠席過多や試験点数不

足 時の 単位不認定な どリス ク分担風土も定着 して い る .つ ま り , 平 時に行われ る大学で の 教育

は ,「明確な ミ ッ シ ョ ン 」と位置付 け る こ とがで き る.一方,FSAE の プ ロ グ ラ ム は ,大会に参加

する 方針,開発 ・製作す る マ シ ンや審査 内容な ど の 計画 , そ し て 活 動に参加する学生 と教員 ,

資金な ど の 資源 が確定 して い る.しか しなが ら , 図 2 に示 す よ うに学生 が実施 す る環境,体制

は企 業 とは大きく異 なっ て お り,プ ロ グ ラム 契約が で きて い ない .また ,ガ バ ナ ン ス も効 くよ

うに なっ てお らず , 識別は 「曖昧 ミ ソ シ ョ ン 」で ある.プ ロ グラ ム を通 して ,曖昧 ミ ッ シ ョ ン か

ら,中間的な ミ ッ シ ョ ン ,そ し て 明確な ミ ッ シ ョ ン へ 移行する 中で 実践教育 を行 うこ とができ

る.

意識 ・技術 (纛蘿:) イン セ ・ テ・・

企 欒の 開発 プロフェ ッショナル 組織化された集団 報酬 ・昇進

聡 A 難く六攣) アマ チ ュ ア集団 個 々 の 学生 一文 にならない

図 2 .企業 の 開発 と FSAE の 環境比較

 参加 す る大学に よ り構成人員に差が あ るが , 本学にお い ては 30 人で構成され て い る.学年 ,

参加す る動機 生活環境 (ア ル バ イ ト有無や通学距離の 遠近)が異な り,モ チベ ーシ ョ ン も異

な る .こ の 環境下,ま た,ス ポン サ ー,支援者,大学,大会事務局 との 折衝が必 要 で あ り,複

雑な他者間調整 が求め られ る.P2M で 定め ると こ ろの ス テ ーク ホ ル ダマ ネ ジメ ン トその もの で

あ る,図 3 に ス テー

クホ ル ダーとの 関係 図 を示 す.

V()1.7No .2(Feb ,2013) ll7

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

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Journal o  IAP2M A.Ok α zαki

(学 殉

図 3 ,ス テー

クホ ル ダー

との 関係 図

4 .プ ロ グラムデザイン

4 ./  プ ロ グラ ム の 全体使命

 本 プ ロ グ ラ ム は ,大会審査 項 目を べ 一ス に して ,「参加車両 R&D プ ロ ジ ェ ク ト」,「静的審査

プ ロ ジ ェ ク ト (設 計 ・コ ス ト)」,「企画 ・マ ーケテ ィ ン グ プ ロ ジ ェ ク ト」,「ドライ バ 育成プ ロ

ジ ェ ク ト」とい う4 っ の プ ロ ジ ェ ク トで構成 した.こ れ らの 全体使命 を「ゴーイ ン グ コ ン サーン ,

好 きな車を通 し て 自ら学 べ る場づ く り」と定め た .各プ ロ ジ ェ ク トは ,審査 項 目に直結す るた

め相互 関係が あ り , プ ロ グラ ム と して相乗 効果 が 図れ る.各 プ ロ ジ ェ ク トに共通す る 目標 とし

て ,「静的審査書類を期 日 ま で に提 出 し,動的審査 を完走 して総合 10 位以 内に入賞する 」と定

め た.また,各プ ロ ジ ェ ク トは 「タ テ 」 の 視点で あ り,「ヨ コ 」 の 視点 (時系列 )で あ る 3S

モ デ ル で は ,「期 日厳守」,

「目標性 能」,「目標要 件」 を設 定 し た .

4 .2  プ ロ グ ラム の 実施環境

 本 プ ロ ジ ェ ク トは , 大学にお ける 正 規科 目の一

環 とし て 講義科 目で 捉 え て 単位認定 とした .

また,学年 の 差を超えた学び が出来 る よ うに活動 の 実施場所を研 究室 内 に置 い た ,通 常 , 学生

フ ォー

ミニ・ ラは,大会か ら大会間の 1 年間の 期間で 実施 されるが ,初参加 で あ り時間が確保で

き る点か ら,最初 の 半年 間を準備期間 にあて た ,こ の 期間には,具体的 にプ ロ グラ ム の活動 を

行 わず,コ ミ ュ ニ ケー

シ ョ ン の 醸成や他校 工 房 の 見学な どを行 うこ と で 興味を持たせ る よ うに

した.

   [実施環境]

    日本工 業大学工 学部機械 工 学科  「フ ォー

ミュ ラ 工房 」 & 「自動車工 学研 究室 」

  [実施 対象]

   フ ォー

ミ ュ ラ エ 房科 目    1年 ・2 年・3 年      (単位認定有り)

   卒業研究科 目          4 年                 (単位認定有 り)

  [実施期間]

   2009 年 10月〜2010 年 9 月  (1 年)

118 丶ゐ1.7No .2(Feb ,2013)

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岡 。  昭仁 玉 際 P2M 学会誌

4 .3  プ ロ グラ ム の 組織体制

 FSAE は学生 主体の 教育プ ラグラム で ある.その規則   には,学生以外 の 者 (外部支援者や

教員)が直接に設計 ・製作,実験 を実施 して はならな い と記 載され て い る,しか しなが ら,ア

ドバ イ ス す る こ とは奨励 されて お り,組織運営面 の 指導 に つ い て 規則上 問題 無い と判断 した .

 図 4 に他校が 公 開 し て い る組織図(21−23)を示す .FSAE は 「創造的統合マ ネジ メ ン ト」で あ り,

当初には大 枠 しか 決定が で きず に 「曖昧な 問題 」を扱 う こ とにな る.ま た , 価値創造を行 うに あ

た り,受託者 (学生 ) とオ ーナ (教員,大学) と 「確認 ・提案 ・合意」を行 うため の 「コ ミ ュ ニ

ケー

シ ョ ン チ ャ ン ネル 」が 必要不 可欠 で あ る.他校 の 組 織図 には ,こ れ らの 工 夫が入 っ て い な

い こ とが分 か る,今後,聞き取 り調査等 の 実態調査 を行 う必要が あるが ,教育的観点か ら学生

主体 とな っ て お り,こ の よ うな組 織が形成 され て い る と推察 され る。

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図 4 .FSAE組織図 の 事例

 これ らの 課題 に加 え て ,本組織で は 2 つ の 工 夫を実施 した. 1 っ は ,プ ロ ジ ェ ク トを リ

ード

す る者は学生で あり,主 体者 と し て 責任を持たせ る こ とは負担 が大 き い .よ っ て , 各プ ロ ジェ

ク トの マ ネ ジ ャーとプ ロ グラ ム の リーダで 「コ ア チーム 」を結成 し,複雑な問題 に対 して ,協業

で 考え,

「確認・提案 ・合意」が行え る よ うに した . 2 っ 目 と して ,大学で は学年 間で の 学び の

差が大 きく,既に卒業研 究科 目で課題 解決 に取 り組 んで い る 4 年生を各 プ ロ ジ ェ ク トの マ ネ ジ

ャーと し た ,図 5 に,「コ ミ ュ ニ ケ

ーシ ョ ン チ ャ ン ネ ル 」と 「コ ア チ

ーム 」構成 を反映 した組織図

を示 す.尚 , 組織 に つ い て は ,大学 で は 春先に 卒業と入 学に よ る学生 の 入れ 替えがあ り,組織

を構成す る人員に も変化が ある.今後 ,こ の 問題に対する課題 も出て くる と思 われ る.

4 .4   プ ロ グラ ム アー

キテ クチ ャ と各モ デル で の 評価方針

 前節 4 ,3 で はプ ロ グラ ム 全体 の 組織体制を示 した ,本節で は 図 6 に示すよ うにプ ロ グラ ム

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図 5 ,FSAE プ ロ グラ ム の 組織体制

全 体の ア ーキ テ クチャ を示 す. 4 つ の プ ロ ジェ ク ト,「車両 R&D プ ロ ジ ェ ク ト」,「企 画 ・マ ー

ケ テ ィ ン グプ ロ ジ ェ ク ト」,「静的審査 プ ロ ジ ェ ク ト (設計 ・コ ス ト)」,「ドライ バ 育成プ ロ ジ

ェ ク ト」が大会参戦で お い て 求め られ る 「企画 ・構想」,「設 計 ・解析 」,「製作 ・試験」,「評価 ・

大会参戦」と時系列 で 構 成 され て い る.こ こ に,P2M の 基 本モ デ ル で ある 「ス キ ーム モ デル 」,「シ

ス テ ム モ デル 」,「サ

ービ ス モ デル 」を組み込み,各 々 の モ デル で 各 プ ロ ジ ェ ク トの 目標設 定 と

進捗評 価が行え る よ うに した .これ ら全体をプ ロ グラ ム として 管理 す る.

@   ⇒ 一 ◎

車両R & Dプロ ジェ ク ト

菱識鬱

興轡麟

    斗ノ    \。〆

          匡

        1   ナレッジ・技術の 蓄積

図 6 ,FSAE プ ロ グラ ム の アー

キテ ク チ ャ

離    1

 “ザ  溜

 “嵐箸 雪

鑢1識攤

蠱蘊懃

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120 Vol.7 No .2(Feb,2013)

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岡崎 昭仁・際 P2M 学会誌

 FSAE は,そ の 教育プ ロ グ ラム 自体が競技 自動車開発ベ ン チ ャー

を想定 して お り,複雑な問

題 ・課題 を扱 うよ うに構成 され て い る.本研 究で もプ ロ ジ ェ ク トを 4 つ に 分け て い るが ,各 々

が独立 したプ ロ ジ ェ ク トと して 進 め る こ とは で きず , 複雑 に他 の プ ロ ジ ェ ク トと絡み合い なが

ら問題解決 を図 っ て い くもの で ある.例 えば ,事業計画,ビ ジネ ス プ ラ ン が策定され なけれ ば ,

車両の コ ン セ プ トが立 案で きない ,当然なが ら, 車 両設計 に も移 る こ とが で きない .しか し,

時系列の 工程 とすれ ば , FSAE で設 定 した 1 年間の期 間で 企 画か ら大会で の 審査 を受 け るには至

らなくなっ て くる.一般的に 自動車製造 会社が新規に開発 か ら生産まで移行す る期 間は ,約 4

年 

とされ て お り , 学生達に 要求 されて い る難易度が い か に高 い かが分か る.

 プ ロ グラム ライ フ サ イ クル の 観点  か ら ,

こ の 問題 に対処す る に は,先に組織体制で 設定 し

た 「コ ミ ュ ニ ケーシ ョ ン チ ャ ンネル 」と 「コ アチーム 」を活 用 して , 各プ ロ ジ ェ ク トの 統合を図る

こ とに した.ま た, 3 つ の 各 モ デ ル で の評価指標 を定め て 進捗管理 す る こ とに した .3S モ デ

ル で は , 必ず しも時系列で ある こ とに こ だ わ らず,モ デ ル 間の 移行部位に つ い て は , 前の モ デ

ル へ 戻 る こ とも想定 した .

■ ス キ ーム モ デル [2009 年 10 月〜2009年 12 月]  3 か 月 間

 こ こ で は , 活 動 の 目的 ・目標や基本運営方針 を明確 にす る.評価指標 と して , 後 に大会の プ

レ ゼ ン テ ーシ ョ ン審査 で 評価 され る 「ビ ジネ ス プラ ン の 完成」,開発す る車両の 「コ ン セ プ トの

策定 」,そ して , そ の 車両を製作で きるか否か,「製作工法 の 机上検証 」を定めた.

  ビ ジネ ス プ ラン は,後に ス ポ ン サー獲得に も応用で きる.チーム ,仮想競技車 両開発 ベ ン チ

ャー

として ,どの よ うな車両を開発 し て ,それ を販売 して い くの か , 活動全体 に つ い て 「大会

参戦活動企 画書」にま とめ る.

  コ ン セ プ トは,自動車 車を開発す る 上 で 最上 流の も の で あ る.概念 で は なく,そ れ を見れ ば,

開発 に関わ る者が方 向性 を見 定め られ るもの で ある,例 えば ,「誰 もが , どんな路面状況 下 (雨

天 , 降雪) で も運転 で き,時速 300km/h を達成で きる車」(26)とい っ た もの が車両開発にお け る

コ ン セ プ トで ある.こ れ を ,「開発車両の コ ン セ プ ト」として 定め る.こ れ は,大会で の 設計審

査 におい て も必要 とな る も の で ある.

  学生は 自動車 の 製作に つ い て は未経験 の 素人 であ る.しか しなが ら,幸い にも本学 には ,「機

械 工 作セ ン ター」

(27)な ど機械加工 設備 に恵まれ て い る ,FSAE 車両製作にお い て は ,

パ イ プ鋼材

を溶接 して 車体を製作す る工 法が一

般的で あ る.そ の 製作方法に つ い て ,「製作 工 法 の 机上検

証」として ,CAD で描い たバ ーチャ ル な形状に つ い て ,木 材を使用 して モ ッ ク ア ッ プ を製作 して ,

パ イ プ材料 の 切 断加工 方法や溶接工 法 を実際の 製作工程 を想定 して検証 して ,技術確立 して ,

そ れ の 妥 当性に つ い て確認す る.

■ シ ス テ ム モ デル [2010年 1 月〜2010年 3 月] 3 か月 間

  シ ス テ ム モ デル で は ,開発す る車両 の 詳細設計,シ ス テ ム の構築,そ の 製作方法 に つ い て実

証す る.評価指標 と して ,CAD (Computer Aided Design)にお け る バ ー

チ ャ ル モ デル で の 「CAD

ASSY ’

図の 完成」,ス キーム モ デ ル で検証 した車体 を実際に製作 して 「車体製作 工 法に っ い て

確 立 」 の 2 つ を定めた.「CAD ASSY’

図」 につ い て は,可否は 自己 判断す るが ,それ に先立ち

Vol.7 No .2(Feb ,2013 ) 121

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実際に 自動車を開発 し た 経験の ある技術者 を前 に設 計 レ ビ ュー

を行い ,有益 な ア ドバ イ ス を受

ける こ とに した.

  FSAE に使用 され る車両は数千点に及 ぶ 部品か ら構成 され る.既に製作 されて い る他校の 車両

や文 献を参照 に して,想 定 され る全 て の部品を CAD 図面に反 映す る.こ れ に よ り,各部品 の 実

際 の レ イ ア ウ トや 干渉確認な どが で きる.併せ て ,想 定され る重量 の 算出 と重心 の 計 算が で き

る,重量 と重 心 は ,コ ン セ プ トに も影 響 を与 える もの で あ る,

  FSAE の 車体は , 実際に研 究室 で製作 を行い ,その 工 程 を資料にま とめ る.製作に先立ち,工

法は他校よ り技術支援を受 ける こ とに した,使用す る機材 も異な る の で ,技術支援をベ ース に

し て, 当研 究室 内で の 工 法 と工 程 を検討 し て ,実施す る.また , 製作にお い て は , 教員 との 「確

認 ・提案 ・合意」 の 「コ ミュ ニ ケーシ ョ ン チ ャ ン ネル 」 を活用 し,日々 ,議論を行い なが ら進

め る こ とに した.

■ サービ ス モ デ ル  [1 :2010 年 4 月 〜 6 .月 ,H :2010 年 7 月 〜9 月]  3 か月 × 2

  こ の モ デル の段階では , リス ク と リター

ン が一

体化 された段階で あ り,価値を刈 り取 っ てナ

レ ッ ジ の 蓄積を行 うも の で あ る.表題 の よ うに 1 とH に分 けて ,1 で は,「大会審査書類の 期

日 ま で の 提出」 と 「開発 車両 の シ ェ イ クダ ウン (初 走行)」 を評価指標 に設 定 した . llに お い

て は , 開発 車両 を玉成 し て 「大会を完走で きる信頼性の 実証 」 と 「大会で の 成果獲得」,そ し

て 「結果報告」 と定めた.

 大会審査書類は ,大会前 の 指定期 日 (6 月 末 頃) ま で に ,「設 計 レ ポート」,

「コ ス トレ ポー

ト」,「衝 撃吸収部材 の 圧壊試験 レ ポー ト」,規則で指定以外 の パ イ プ鋼材を車体に使用 し た際

の 「等価構造強度計算書」を提出す る必要 が あ る,提 出が遅れ れ ば ,1 日当た りの 減点が あ り ,

最終 〆 切に 問に合わな い 時は,書類審査失格 とな る ,方策 と し て, 各書類 の 作成着手時期 を定

め て, 完成を提 出の 1 週間前 と した.審査は ,学生 の 自己チ ェ ッ ク と最終判 断と承認は,規則

で も定め られ て い る よ うに教員がそれ を承認 して提 出 した ,提 出書類 の 書式は,大会規則 で定

め られてお り, それ に準 じた.

 車両 の シ ェ イ ク ダ ウン は, 学生 が 製作す る物で あ るが ゆえ に 信頼性が未知数で ある,大会開

催 3 か 月前 と し, 6 月 を 目標 に設 定 した .方 法 と し て は,競技 トラ ッ ク にお い て 10 周程度 の

周回 走行を行 い, 各部 の 確認を行 うよ うに した .当然なが ら,

こ の 日 を 目標 に 車両が 走行で き

る状態 になる よ うに 製作 日程 を策定 し た .

 前述 llにお ける大会を完走で き る車両の 信頼性 を確保す るべ く, そ の 評価方法 を定 めた .大

会は,残 暑の 時節で あ る 9 月初旬開催で ある ことか ら,酷暑の 中を連続走行で きる こ とを 目標

と した .実際,2009 年度 の 大会で は何台 もの参加車両 が 動 的審査 の 「エ ン デ ュ ラ ン ス 」種 目で

リタ イ ヤ を余 儀な くされて い た.こ の 種 目は , ドライ バ ーの交替を挟ん で ,約 22 分間連続走

行 す る もの で ある.今回,そ の 約 3 倍で あ る 1 時間を連続走行 で きる よ うに,10 分間ずつ ドラ

イ バ ーを交替 し て走行評価 を行 うこ と に し た.

 大会は , 述べ 4 日間に渡 っ て 審査 を受けね ばな らな い ,技術車検 を受 けた後 ,静的審査 (コ

ス ト,設計,プ レ ゼ ン テー

シ ョ ン ),そ して 動的審査 に挑む こ とにな る.全て の 審査種 目にっ

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岡崎 昭 仁 国際 P2M 学会誌

い て 受け る時 間が指 定 され て お り, 遅延すれ ば該 当種 目の 点数が減点 され る.そ こ で ,事前に

チーム 員全員の ジ ョ ブ リス トを作成 し ,

「誰が 」,「何時に 」,「何 の 審査種 目に 」,「何 をする の

か 」,「何 を準備 す る の か 」,「どの よ うに す るの か 」 を全て定め る こ とに した.

 大会の 結果,プ ロ グラ ム 全体 の 活動報告に なる が ,こ れ は 「大会参戦報 告会 」 を実施す る こ

とに した.開催時期は ,大会か ら 1 か 月以 内で あ る .

5 .プ ロ グラ ム の 評価結果

 結果的 に 問題 も幾多 の 問題 もあっ た が,全 て の 静的審査書類 を期限内に 提出 し て 大 会審査 を

受けて ,動的審査 を完走 する こ とが で きた.ス キーム モ デル か ら シ ス テ ム モ デル ま では計画通

りに進む こ とが で きた. し か し,春先 にお け る学生 の 卒業に伴 っ て 組織運営に問題 が 生 じて ,

サービ ス モ デル に課題 が 発生 し た.組織体制 ,コ ア チ

ーム の 再編を行 うこ とで 乗 り越 え る こ と

が で きた .各モ デル の 評価結果に つ い て述 べ る,

 尚,準備期間 (2009 年 4 月か ら 2009 年 9 月 )に他校 の 見 学や 大会の 見学を行 っ た こ と で ,

コ ア メ ン バ ーには意識付けが で き ,

プ ロ グラ ム を推進す る 上 で の モ チ ベ ーシ ョ ン を向上 させ ら

れ た ,

■ ス キーム モ デル

  ビ ジネ ス プ ラ ン を企画書にま とめ て 完成 させ る こ とが で きた .開発 した 車両の コ ン セ プ トと

リ ン クす るが ,コ ン パ ク ト (前後輪問距離 を規則最小 に設定)に す る こ とで ,自宅 の ガ レ

ージ

で 製作す る 「宅配 パ ッ ク販 売プ ラ ン 」や運搬 の容易性 を提案 した.コ ン セ プ トを含む ,企画書を

支援企業に提出す る こ とで ,実際に幾多 の 企業 よ り支援を受ける に至 っ た .

  コ ン セ プ トは , 前述 の 「コ ン パ ク ト」に 加 え て , ドライ バ ーが 学生 で あ る が ゆ え に 「イー

ジー

ドライブ 」によ る無段 変速機採用 に よる変速操作 レ ス の シ ス テ ム, 万 が

一の 横転時 に ドライ バ

ーの 安全 を確保する べ く横転時 の 保護部材で あるメイ ン フ ープを高く設定 した .コ ン セ プ トを

明確 に 設定 した こ とで 以降 の 開発 に お い て ,方向性 を見失 うこ とがなか っ た,

  車体工 法の机上 検証に つ い ては , 口標 通 りに CAD 図を参照 して 木材で モ ッ ク ア ッ プ を製作 し

た.こ れ を,ビ ジネ ス プ ラ ン の 「宅 配 パ ッ ク販 売プ ラ ン 」に基づ い た組み 立 て 式 の 治具 にて検証

で きた ,図 7 に ,ビ ジ ネス プ ラ ン 提案の

一・部,車両 コ ン セ プ ト,木材 で製作 し た モ ッ ク ア ッ プ

の 外観を示す,

      警く震 Fomub呷自萄 でつくる 携易 に 肇翰ω 7孝

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   b》策両 コ ンセ プト

図 7 .ス キーム モ デ ル で の 成果

c}モ ツ クア ツブ

〜bl.7 No.2(Feb,2013) 123

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■ シ ス テ ム モ デ ル

  本モ デ ル で は ,車両 コ ン セ プ トに従 っ て設 計 作業を進 めた .そ の 結果,CAD 上 で の 詳 細設 計

を完 ∫させ て ,外部識者 を交 えた設計 レ ビ ューを行 うこ とがで きた .

最終的に設 計決定判断は ,学生 自身が行 っ たが ,CAD ASSY’

図を 目標通 り に 完成す る こ と が で

きた.ま た, 車体は , 他校 よ り技術支援 を受 けて ,試行錯誤 の 上 , 完成 させ る こ とが で きた .

結果は ,工 程管理 図を作成す る こ とで証録 に残 した.

  ス キーム モ デル か ら シ ス テ ム モ デル ま で の一

連 の 成 果 に つ い て は , 学生 の 卒業研 究論文 に 記

録 し て, 文書 と し て 残 した,

■サー ビ ス モ デ ル

  モ デル 間の 移行時期 に卒業式 を経験 し,プ ロ グ ラ ム 推進 の 中で あ っ た 4 年生が一斉に 卒業 し

た .文書 (卒業論文) と実際 の 弓1き継 ぎ作 業を行 い ,プ ロ グラ ム マ ネジ ャーも交替 した.関連

し て ,各プ ロ ジ ェ ク トの リーダも交 替を行 っ た .し か し なが ら, 4 月 と 5 月 の 2 か 月間に渡 っ

て 活 動が 停滞 した .こ れ は,引き継ぎが 「伝 え た」 で 終わ り,「伝わ っ た 」 に な っ て い な か っ

た こ と と,学生 は 平時 の 講義受講が 最優先 とされ て しま うため で あ る.

  これ以 上の遅れ は , 大会へ の 参加 が困難 に なる と判断 して,プ ロ グラ ム の 委託 者と して ,研

究室に所属す る 卒業研 究生 で ある 4 年生 よ り 3 名を コ ア チーム へ 入れ る こ と に した .対外的 に

チーム キ ャ プテ ン の 名 H で ,プ ロ グラ ム マ ネ ジャ

ーに 2 年生 を選 定 し て い た が,

プ ロ グラ ム マ

ネジ ャー

の 実務 を先 の 4 年生 へ 委託 し た .

  こ の 組織 体制 の 見直 し の 後,活動は活 気を取 り戻 して 再 開で きた,そ の 結果,静的審査書類

を期 日 ま で に 大会事務局 へ 提出す る こ とが で きた.車両 の シ ェ イ ク ダウ ン (初試 走)は, 7 月

の 後 半 まで遅 れた .そ の 後,夏休み を活用 して信頼性 を高め る玉成 を行 うこ とで 目標 を達成 し

て , 酷暑の 中で も 1 時間の 連続走行が 可能で ある こ とを実証 した .

 大会で は,コ ス ト審査にお い て ,書式 違反が あ り減点を強 い られ た.しか し,残 る静的審査

で ある設 計審査 とプ レ ゼ ン テ ーシ ョ ン 審査 を こ な し, 動 的審査 を全 て 完走 し て 初出場なが ら総

合 27 位 の 結果を得る こ とが で きた,

 大会の成果報告では ,10 月初旬 に 「参戦結果報告会」を学内に て 開催 し,外部か らも支援者を

招請 して ,感謝 と成果 を方向 し た.図 8 に シ ェ イ ク ダウ ン の 様 子 と大 会で完走 した 直後 の 状況,

そ し て 設 計審査 を示す.

124

a)シ エ イクダウン     b)設計審査

図 8 .サービ ス モ デ ル で の 成 果

c⊃動的審査 完走

Vol.7 No ,2(Feb,2013)

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岡 ,  昭仁 国際 P2M 学会誌

6 .ま とめ

6 .1  プ ロ グ ラ ム の 成果

 学生 フ ォー

ミ ュ ラ活動 をプ ロ グラ ム と定義 し,P2M の 考え方を適用 し て ,教員 はプ ロ グラム

の 委託者 , 学生を受託者 と見立 て て運 営 した.プ ロ グラ ム は,4 つ の プ ロ ジ ェ ク トで 構成 し て ,

ス キーム モ デル ,シ ス テ ム モ デル ,サービ ス モ デル を適用 した .各モ デル で は,評価指標 を定

めて推進 させ た.組織体制で は,教員 と学生間に 「コ ミ ュ ニ ケーシ ョ ン パ ス 」 を設定 し,各プ

ロ ジ ェ ク トの リーダが過負荷 とな らな い よ うに 「コ ア チー

ム 」 を形 成 し た .

 当初 , 学生 の 卒業に よ る人 の 入 れ替 わ りに よる問題が生 じ る こ とを予測 し て い たため,活動

が停滞 した 際にも,研究室 の 4 年生 を コ ア チーム へ 投入す る こ とで解決で きた.結果 として ,

P2M を適用 した本プ ロ グ ラ ム で は,大会初出場なが ら,静的審査 書類 を全 て 期 日通 りに提 出し,

動的審査 種 目全 て を完走する こ とが で きた.

6.2  今後の 課題

 車両を完成 させ て ,大会で 完走 させ る こ と は 出来 た ,し か しな が ら,教育本 来 の 学生個々 人

の 成長に つ い て定量的な評価 を行 っ て い ない ,今後 ,満 足度評価 を併せ て ,実施 し て い きた い ,

ま た,車 両は模倣 の 集大成で もあ り,他大学 か ら教わ っ た技術が中心で ある.当然なが ら,出

来た な りの レ ベ ル で あ り,技術 レ ベ ル を向上 させ て い きた い .

 組織体制面では , 熱意 の ある コ ア メ ン バ ーに支え られ た 面が 強 く, 厳 し い 要求 に も応 えて く

れた,今後,大学にお ける教育プ ロ グ ラム の 性格上 ,以下の 課題が あ る と考える.

     チー

ム として 技術や組織面 で成長 を続ける 目標

     車づ くりにおい て は ア マ チ ュ ア で ある学生 へ の 技術面で の 指導方法

   上記 2 項 目につ い て,担当教員は どの よ うに 関わ る か 、その マ ネジ メ ン ト

謝辞

 本プ ロ ジ ェ ク トを遂行す る に あた り,活動 に理解を示 して支援を して くれ た本学前学長 の 柳

沢副理事長 , そ して支援を して くれ た企業の 方 々 ,快 く車両や工 房 を見学させ て くれた他大学

の 方 々 に感謝致 します ,特に,運営面 と技術面で 多大な ご指導を頂 き,活 動が停滞す る と来校

され て 具体的な指導や励 ま し を行 っ て くれ た 上智大学テ ク ノ セ ン ター

の 小栗康文先生 に は 深

甚の 意を表 し ます ,ま た,P2M を学ぶ機会を与 え て くれ , 適切な ア ドバ イ ス を賜 っ た東京農工

大学の 小原 先生 , 日本 工 業大学専門職大学院の 武富先生 に も御礼 申し上 げます.

参考文献

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査 読   2012 年 11 月 7 日

受理   2013 年 1 月 23 日

Vol.7 No.2(Feb,2013)127

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