アニュアルレポート 1997 - Sony米ドル金額は、便宜上、1997年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル＝124円で換算しています。2.1997年3月31日現在の連結子会社は1,074社、持分法適用会社は26社です。3.1株当り当期純利益の会計方針に関して2

アニュアルレポート 19971997年3月期

ソニーは、エレクトロニクスとエンタテインメントの分野において、世界で最も著名な企業の1社

です。1946年に創業されたソニーは、現在では世界的なビジネス展開を図っており、時代を切

り拓く商品や、音楽・映画など幅広いソフトウェアにより、高い評価を受けています。ソニーは、

最先端の技術を用いて、常に新しい市場の創造に努めてきました。そして、現在ソニーは、デジ

タル技術とネットワーク技術に注力しています。Digital Dream Kids（デジタル・ドリーム・

キッズ）というコンセプトの下、ソニーは、デジタル技術の可能性を最大限に引き出し、世界中

のお客様に楽しみをもたらすハードウェアやソフトウェアを提供し続けるべく、努力を続けて

まいります。

目　次

財務ハイライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

株主の皆様へ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

社長インタビュー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4

特集 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

分野別ハイライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10

営業の概況

ビデオ機器 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12

音響機器 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15

テレビ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18

その他製品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21

レコード部門 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 24

映画部門 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27

環境保全 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 30

社会貢献 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31

ファウンダー／取締役および監査役 . . . . . . . . . 32

財務報告 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33

四半期財務データおよび株式情報 . . . . . . . . . . . 37

5年間の要約財務データ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38

地域別・分野別売上高および営業収入内訳 . . . . 39

連結貸借対照表 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40

連結損益および剰余金結合計算書 . . . . . . . . . . . 42

連結キャッシュ・フロー表 . . . . . . . . . . . . . . . . . 43

連結財務諸表注記 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 44

公認会計士の監査報告書 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62

株主メモ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 63

1

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

5,663

4,593

3,9913,744

4,001

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

139

54

(293)

15

36

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

309

134

(697)

42

92

財務ハイライトソニー株式会社および連結子会社

3月31日に終了した1年間

単位：百万円単位：千米ドル（注記1）（1株当りの金額を除く）（1株当りの金額を除く）1996年 1997年 1997/1996 1997年

営業成績会計年度

売上高および営業収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,592,565 ¥5,663,134 +23.3% $45,670,435営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 235,324 370,330 +57.4 2,986,532税引前利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 138,159 312,429 +126.1 2,519,589当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54,252 139,460 +157.1 1,124,677

1株当り：当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 134.0 ¥ 　309.2 +130.7% $　　　2.49現金配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50.0 55.0 0.44

会計年度末

資本勘定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥1,169,173 ¥1,459,428 +24.8% $11,769,581総資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5,045,725 5,680,342 +12.6 45,809,210

従業員数 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 151,000 163,000

注記： 1.米ドル金額は、便宜上、1997年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル＝124円で換算しています。2. 1997年3月31日現在の連結子会社は1,074社、持分法適用会社は26社です。3. 1株当り当期純利益の会計方針に関しては、連結財務諸表注記2をご参照下さい。

増減率

売上高および営業収入

（単位：十億円）

当期純利益（損失）

（単位：十億円）

1株当り当期純利益（損失）

（単位：円）

2

株主の皆様へ

　当年度において、ソニーは創業50周年を迎えました。そして当社は、その記念すべき年に過去最高の業

績を記録することができました。当社は現在、リ・ジェネレーションというテーマの下、自らの変革を図り、

その事業を進化させていくべく、次の50年に向けて新たな一歩を歩み始めています。

　これまで当社は、オーディオビジュアル（AV）の面で新しい楽しみをもたらすハードウェアと、人々に感

動を与える音楽や映画などのソフトウェアを提供してきました。近年これらのビジネス分野において、デ

ジタル化、ネットワーク化が急速に進展しています。また、デジタル衛星放送など新しいディストリビュー

ション・サービスの普及に伴い、さまざまな種類のエンタテインメント・ソフトウェアの価値が高まりつつ

あります。

　当社はこのような環境の下、インフォメーション・テクノロジーをこれからのビジネス展開において不

可欠な要素と位置付けています。当社は、ハードウェア、ソフトウェアの両分野におけるデジタル化を推進

していくとともに、インフォメーション・テクノロジーと音楽や映画など豊富なソフトウェア資産を活用し

て、当社の事業領域を放送などディストリビューション・サービスの分野にまで拡げていくことが重要で

あると考えています。

過去最高の業績

　当年度の連結売上高および営業収入は、円安の影響に加え、エレクトロニクス、エンタテインメント、保

険・ファイナンスの全分野にわたってビジネスが好調であったことから、5兆6,630億円と過去最高を記録

しました。AVの分野では、デジタルビデオカメラやミニディスクシステムなどデジタル製品の売上が大幅

に伸びました。また、家庭用ゲームビジネスが全世界で引き続き拡大し、連結業績に大きく寄与しました。

一方、パーソナルコンピューター関連の半導体・CD-ROMドライブなどが、価格下落の影響により低迷しま

した。エンタテインメント分野においては、セリーヌ・ディオンのアルバム「FALLING INTO YOU」やトム・

クルーズ主演の映画「ザ・エージェント」が大ヒットを記録しました。

　利益面では、連結営業利益3,700億円、税引前利益3,120億円、当期純利益1,390億円となり、それぞれ過

去最高となりました。今後とも、より一層の収益性の向上をめざして努力してまいります。

経営機構改革

　当社は、事業の多角化とグローバル化に対応するため、1997年5月、取締役会の大幅な改革と執行役員制

の導入を決定しました。この機構改革は、グループとしての経営方針を決定し業務執行を監督する機能

と業務執行の分担を明確化し、グループ全体の経営の活性化を企図するものです。取締役会については、社

外取締役を増員するとともに、より活発かつ充分な議論がなされるよう全体の構成員数の適正化を図り

Sony Corporation Annual Report 1997

3

代表取締役会長大賀典雄

ます。また、併せて執行役員制を導入することにより、業務執行機能の強化をめざします。この改革は、

1997年6月27日開催予定の定時株主総会の決議を経た上で実施します。

夢の創造

　ソニーは創業以来、常に新しい市場の創造やライフスタイルの提案を行ってきました。我々は今後もお

客様の身近にあること、そしてお客様に常に新しい楽しみを提供することにこだわりを持ちながら、ハー

ドウェアとソフトウェア、さらにソフトウェアのディストリビューションを含めた新しい事業領域の開拓

を図り、引き続き新しい夢の創造と実現にチャレンジしていきます。

1997年5月8日

代表取締役会長代表取締役社長

代表取締役社長出井伸之


4

出井社長が提唱しているDigital Dream Kids（デジタル・ド

リーム・キッズ）とはどういう意味ですか？

デジタル・ドリーム・キッズは、将来の商品開発の方向性を

示す言葉です。この言葉には、デジタル時代に育ちデジタル技

術に目を輝かせるカスタマーの夢を叶えるような、ユニーク

で楽しい商品を出し続けていかなければならないとの思い

が込められています。そしてそのためには、我々自身も新し

い技術に目を輝かせるデジタル・ドリーム・キッズでなければ

ならないのです。ハードウェアでもソフトウェアでも、ソニー

の商品には人を楽しませる何かが根底になければならないというのが私の考えです。

ソニーにとって今一番やらなければならないことは何ですか？

まず今までやってきたオーディオビジュアル（AV）ビジネスをしっかりやることが重要です。AV商品に

よってもたらされる楽しみ自体は決してなくなりません。AVマーケット自体も、世界的にみればまだま

だ拡大する余地はあります。

AVビジネスをしっかりやるということは、ものづくり、品質へのこだわりを持つということです。言い

替えれば、ものをつくっている人の情熱を大切にするということです。AVビジネスにおけるソニーの強

さは、社内の技術者の情熱が支えているといっても過言ではありません。しっかりとした製品をつくり続

ければ、利益はあとからついてくるのではないでしょうか。

今後、ブランド力がますます重要になってきます。ネットワーク時代で情報があふれる中、カスタマーが

ソニーのホームページをクリックしてくれるのはブランドの力にほかなりません。そういった意味で商品

のデザインにもこだわりが必要です。優れたデザインは、ブランド力の向上につながります。

社長インタビュー次の50年に向けて

1996年に創業50周年を迎えた後、ソニーはさらなる成長と繁栄に向け新たな一歩を歩み始めています。

テクノロジーやマーケット、あるいはカスタマーの嗜好の急速な変化は、我々にかつてない厳しい挑戦を

強いると同時に、大きなチャンスをもたらします。社長の出井伸之が、次の50年に向けたソニーの取り組

みについて語ります。


5

事業領域の拡大についてどのように考えていますか？

これまでのソニーのビジネスは、ハードウェアやソフトウェアを単に売るというこ

とが中心になってきました。デジタル化とネットワーク化が進む中、今後はデジタル

衛星放送やその他の新しいネットワーク・サービスなど、ハードウェアとソフトウェ

アを総合した新しい楽しみ方の提案をビジネスとして積極的に行っていくことが重

要です。こうしたビジネス展開には、音楽・映画・ゲームなどのコンテンツが欠かせま

せん。そこでソニーの持つ豊富なソフトウェア資産が大きな意味を持つのです。

映画部門において今後どのようなビジネス展開を図っていきますか？

まずソニーらしい、すなわち夢のある映画づくりをすることが重要です。また、映

画づくりにおいては、ソニーの持つデジタル技術を最大限に活用していきます。

現在の映画ビジネスは米国に偏りすぎていると思います。今後はグローバルな

ディストリビューション・チャンネルを確立することが必要です。映画、ビデオソフト、テレビ番組などを世

界中に安定的に供給できるようになれば、映画部門の収益をより安定化することができると思います。

ソニーをどのような会社にしたいと考えていますか？

ソニーに関わるあらゆる人々の夢を実現する企業にしたいと考えています。例えば世界中のカスタマー

の夢をかなえるような商品を出し続けていきたい。また、音楽のアーティストや映画監督、ゲームのクリ

エーターなど、クリエイティブな才能のある人達を引きつけ、その人達の夢の実現を支えていきたい。そし

てそれらが、さらに新しい夢の創造につながっていくのです。

ソニーという会社全体の業容は、他に例をみない領域に入っており、その意味でソニーは独自の経営手法

を開拓していかなければなりません。ソニーは、エレクトロニクスとエンタテインメント双方の強みを発揮

し、総合的な事業展開を出来る世界でも数少ない会社の一つです。国や言語、エレクトロニクスやエンタテ

インメントといった境界を超え、夢を実現するという共通の目的に向かってチャレンジする。在任中にそう

したソニーの将来像を描き、真の意味でグローバルな経営を実現できる体制をつくりたいと考えています。


6

　ソニーがさまざまなビジネスに取り組んでいく上で、キーワードとなるもの――。それはデジタルであ

り、エンタテインメント（楽しみ）です。最先端のデジタル技術を駆使しながら、お客様に常に新しい夢と楽

しみを提供する。ソニーはそんな企業でありたいと願っています。

オーディオビジュアル（AV）分野におけるデジタル化

　ソニーは、AV製品のデジタル化にいちはやく取り組んできました。1982年に世界で初めてCDプレー

ヤーを発売したのを皮切りに、1992年には世界初のミニディスクシステムを発売しました。また1995年に

はデジタルビデオカメラを、さらに1997年3月にはDVDビデオプレーヤーを発売し、その開発および市場

の拡大に貢献してきました。

デジタル化の持つ意味は、映像や音声の質を高めることだけでありません。より重要なことは、製品を

より小さく扱いやすくすることにより、お客様に新しい使い方をもたらすということなのです。

デジタル技術の新しい展開

　ソニーが進めるAV製品のデジタル化は、インターネットに代表されるネットワーク化への対応も視野に

入れています。ソニーは、米国のIEEE（電気電子技術者協会）で標準化された規格「IEEE1394」を積極的に

Sony. We bring a


7

digital dimensionto entertainment.

支持しています。この規格は、デジタルAV機器やPCなどを双方向に接続することを可能にするものです。

当社は、家庭用デジタルビデオカメラ“デジタルハンディカム”に、この規格に準拠したデジタル接続端子を

AV機器としては世界で初めて採用しました。AV機器をPCなどとともにネットワークにつなげることに

より、いつでも好きな時に好きな音楽や映像をネットワークから取り出して楽しんだり、自分で編集、加

工、配信したりすることが可能になります。

ソフトウェアのデジタルディストリビューション

　音楽・映画・テレビ番組・ゲームといったコンテンツの分野においても、デジタル化やネットワーク化が

大きな事業機会をもたらしています。デジタル化は、デジタル衛星放送などの新しいディストリビュー

ション・サービスを生み出し、放送の多チャンネル化をもたらしました。このようなチャンネル需要の拡大

によって、音楽や映画などのソフトウェア資産の価値は急速に高まっています。ソニーは、自らの持つ豊富

なソフトウェア資産を最大限に活用すべく、努力を続けています。

8

The company that brings

ENTERTAINMENTtogether

DIGITAL technology and

　ソニーは、ハードウェアやソフトウェアを単に売るだけでなく、そのディストリビューションを含めた総

合的な事業展開を目指し、1997年5月、日本におけるデジタル衛星放送サービス JスカイBに出資を行い、

その経営に参画しました。また、ソニーは1997年3月より、インターネット上でオンラインサービス The

[email protected]を開始しました。これは、音楽・映画・テレビ番組・ゲームといったソニーのソフトウェ

ア資産を有効活用した新たなサービスです。お客様はインターネット上で、オンライン対戦型ゲームを楽

しむことができるほか、テレビドラマや子供向け番組に関する情報を見たり、新曲のサンプルを聴くこと

ができるなど、さまざまなサービスを楽しむことができます。

デジタル化によるソフトウェア資産の活用

　当年度において、当社はDVDビデオプレーヤーおよびDVDビデオソフトを発売しました。上述のデジタ

ル衛星放送を含め、デジタルの形で利用されるソフトウェアは今後ますます増えていくことが予想されま

す。そのような状況の下、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントのハイディフィニション・センターで

は、映画ライブラリーの高画質ビデオフォーマットへの変換に取り組んでいます。これにより、DVDやデジ

タル衛星放送など、今後急速な普及が期待されるさまざまなデジタルメディアへの対応が容易になります。

また、ソニー・ピクチャーズ・イメージワークスでは、ソニーの優れたデジタル技術を駆使することにより、

映画やテレビ番組の制作過程において、最先端のデジタル特殊効果やアニメーションを手がけています。

　デジタル化とネットワーク化が私たちの生活を大きく変えようとしている今、ソニーは自らの持つ最先

端のデジタル技術とソフトウェア資産を最大限に活用し、既存のビジネスを一層強化するとともに新たな

事業機会を創造することを目指して、その第一歩を歩み始めています。お客様に常に新しい夢と楽しみを

提供するために――。


9

10

ビデオ機器

当年度のビデオ機器部門の売上高は、前年度に比べ11.7%

増加して8,170億円となり、連結売上高の14.4%を占めまし

た。家庭用ビデオカメラでは、液晶モニターを搭載した8ミリビ

デオカメラおよびデジタルビデオカメラが非常に好調な売上

を記録しました。また、家庭用ビデオデッキについても、米国

を中心に販売台数が伸長しました。放送用・業務用ビデオ機器

の分野では、“デジタルベータカム”VTRが欧州を中心に好調な

納入実績を記録しました。

分野別ハイライト

ビデオ機器売上高(単位：十億円)

エレクトロニクス

音響機器

音響機器部門の売上高は、前年度に比べ14.3%増加して1兆

350億円となり、連結売上高の18.3%を占めました。当部門に

おいては、ミニディスク（MD）搭載ステレオや“MDウォークマ

ン”などのMDシステムが日本を中心に大幅に売上を伸ばした

ほか、CDプレーヤーの販売台数も引き続き増加しました。ま

た、カーオーディオについても、CDプレーヤーやMDプレー

ヤーの好調により売上が拡大しました。

テレビ

テレビ部門の売上高は、前年度に比べ30.4%増加して1兆

360億円となり、連結売上高の18.3%を占めました。家庭用テ

レビでは、“トリニトロン”カラーテレビの販売台数が引き続き

増加しました。特に日本においては、家庭用テレビとしては初

めて水平・垂直の両方向にフラットな画面を実現したワイド

テレビを発売し、好評を博しました。また、コンピューター用

ディスプレイについても、全世界で売上が伸長しました。

その他製品

その他製品部門の売上高は、前年度に比べ36.5%増加して1兆

5,000億円となり、連結売上高の26.5%を占めました。パーソナル

コンピューター関連の半導体、光学ピックアップやCD-ROMドラ

イブなどの売上が不振だったものの、“プレイステーション”の

ゲーム機およびソフトウェアや携帯電話、リチウムイオンバッテ

リーなどが同部門の売上増に大きく貢献しました。

8ミリビデオ、VHS方式ビデオ、DV方式ビデオ、DVDビデオプレーヤー、ビデオCDプレーヤー、デジタルスチルカメラ、放送用・業務用ビデオ機器、ビデオテープ

音響機器売上高(単位：十億円)

テレビ売上高(単位：十億円)

カラーテレビ、ハイビジョンテレビ、プロジェクションテレビ、フラットディスプレイパネル、パーソナルLCDモニター、衛星放送受信システム、コンピューター用ディスプレイ、業務用モニター／プロジェクター、大型カラー映像表示システム

その他製品売上高(単位：十億円)

半導体、LCD、電子部品、ブラウン管、パーソナルコンピューター、コンピューター周辺機器、通信機器、家庭用ゲーム機およびソフトウェア、電池、FAシステム

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

817731691669

828

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

1,035905899841

928

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

1,036

795709

618634

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

1,500

1,099

777714676


MDシステム、CDプレーヤー、ヘッドホンステレオ、パーソナルコンポーネントステレオ、ハイファイコンポーネント、ラジオカセットテープレコーダー、テープレコーダー、デジタルオーディオテープ（DAT）機器、ICレコーダー、ラジオ、ヘッドホン、カーオーディオ、カーナビゲーションシステム、プロ用オーディオ機器、オーディオテープ、録音用MD

11

エンタテインメント

レコード部門

レコード部門の売上高は、前年度に比べ14.0%増加して

5,850億円となり、連結売上高の10.3%を占めました。セリー

ヌ・ディオン、フージーズ、マライア・キャリー、オアシス、ジャミ

ロクワイ、マイケル・ジャクソン、パール・ジャム、フリオ・イグレ

シアス、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、NASのアルバムが

世界各地で好調な売上を達成しました。日本ではJUDY AND

MARYやPuffyなどのアルバムがヒットしました。

レコード部門売上高(単位：十億円)

映画部門

映画部門の売上高は、前年度に比べ37.8%増加して4,390億

円となり、連結売上高の7.8%を占めました。米国においてテ

レビ番組の制作・配給ビジネスが堅調に推移したほか、セルス

ルービデオが全世界で非常に好調な売上を記録しました。ま

た、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントのライブラリーに

関するライセンス契約も同部門の売上に貢献しました。さら

に、映画「ザ・エージェント」が米国劇場興行において大ヒット

を記録しました。

保険・ファイナンス分野の収入は、前年度に比べ9.0%増加し

て2,520億円となり、連結売上高の4.4%を占めました。これは

主として、日本における連結子会社であるソニー生命保険株

式会社のビジネス拡大によるものです。

コロンビア・レコーズ・グループ、エピック・レコーズ・グループ、REDディストリビューション、リラティヴィティ・エンタテインメント（リラティヴィティ・レコーズ、ハーモニー・レコーズ）、ソニー／ATVミュージック・パブリッシング、ソニー・クラシカル、ソニーミュージック・インディペンデント・レーベルズ（550ミュージック、クレイヴ、ザ・ワーク・グループ）、ソニー・ミュージック・インターナショナル、ソニー・ミュージック・ナッシュビルなどのレーベルから構成されるソニー・ミュージック・エンタテインメント

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

映画部門売上高(単位：十億円)

コロンビア・トライスター・モーション・ピクチャーズ・グループ（コロンビア・ピクチャーズ、トライスター・ピクチャーズ、ソニー・ピクチャーズ・クラシックス、ソニー・ピクチャーズ・リリーシング、コロンビア・トライスター・フィルム・ディストリビューターズ・インターナショナルからなる映画製作配給部門）、コロンビア・トライスター・テレビジョン・グループ（コロンビア・トライスター・テレビジョン、コロンビア・トライスター・テレビジョン・ディストリビューション、コロンビア・トライスター・インターナショナル・テレビジョンからなるテレビ番組制作配給部門）、コロンビア・トライスター・ホーム・ビデオ、ソニー・ピクチャーズ・スタジオ、ザ・カルバー・スタジオから構成されるソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント

ソニー・リテイル・エンタテインメント

保険・ファイナンス収入(単位：十億円)

保険・ファイナンス

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

585

513495462447

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

439

318282

328385

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

252231

139114104


主としてソニー生命保険株式会社および株式会社ソニーファイナンスインターナショナル

12

Video Equipment

家庭用ビデオカメラ

当年度、当社は家庭用ビデオカメラの分野に

おいて、より一層の使いやすさや性能の向上を

図ったさまざまな新機種を発売し、世界各地で

好評を博しました。

8ミリビデオカメラ“ハンディカム”において

は、液晶モニターを搭載した機種の新製品とし

て、ビデオカメラを構成する各部の省電力化に

より長時間撮影を可能にした機種が売上の拡

大に貢献しました。

また、当年度において、「民生用デジタルVCR

仕様（DV方式）」に準拠した当社のデジタルビデ

オカメラ“デジタルハンディカム”が好評を博し

ました。特に、新開発のCCDを内蔵し、2.5型液

晶モニターを搭載したパスポートサイズの小型

機種が、極めて高い評価を受けました。この機

種は、高画質のデジタル映像編集やPCへの接続

を可能にするDV端子を装備しています。

家庭用ビデオデッキ

《VHS/8ミリビデオデッキ》

　当年度、当社は日本において、VHSビデオと8

ミリビデオを一体化した“ダブルビデオ”の新機

種や、電話による録画予約が可能なVHSビデオ

デッキを発売し、好評を博しました。また、米国

と欧州においては、VHSビデオデッキとAVアン

プを一体化したホームシアターシステム用の機

種を発売しました。

《デジタルビデオデッキ》

デジタルビデオデッキは、デジタルビデオカ

メラで撮影した映像の高画質編集や、デジタル

衛星放送などの高画質録画を可能にします。当

社は、DV方式に準拠し、家庭用として最高水準

の高画質・高音質を実現したデジタルビデオデッ

キを1996年3月に欧州で、また1997年4月に米

国で発売しました。

この機種は、裏番組を7つの副画面で確認できるマルチピクチャー機能を搭載しています。

営業の概況

E lec t ron ics ビデオ機器

ファインダー撮影時に最長8時間の連続撮影が可能な8ミリビデオ“ハンディカム”の新機種（左）、同じく最長6時間半の連続撮影が可能な“デジタルハンディカム”の新機種


13

1997年春に当社が発売したDVDビデオプレーヤーは、優れた画像処理技術やサラウンド音声技術により、高画質・高音質を実現しています。

DVDビデオプレーヤー

　CDと同じ大きさのディスクに映画作品などを

優れた画質や音質で収録可能なDVDビデオは、

今後市場の成長が見込まれています。1997年春、

当社は長年培ってきた光デバイス技術やデジタ

ル信号処理技術を生かした高画質・高音質のDVD

ビデオプレーヤーを日本および米国で発売しま

した。さらに、アジアでは1997年中に、欧州では

1998年春にこの機種を発売する予定です。

ソフトウェアの分野では、ソニーグループの

優れたデジタル映像制作技術を生かし、ソニー・

ピクチャーズエンタテインメントの「ジュマン

ジ」「ザ・シークレット・サービス」「めぐり逢え

たら」などのヒット映画やソニー・ミュージック

エンタテインメントの音楽作品を順次発売して

いきます。

デジタルスチルカメラ

　最近需要が急速に拡大しているデジタルス

チルカメラの分野において、当社は180度回転

が可能なレンズおよび1.8型液晶モニターを装

備し、内蔵のフラッシュメモリーに最大108枚

の静止画記録が可能な小型機種を、当年度にお

いて発売しました。撮影した画像は、家庭のテ

レビに接続して手軽に見ることができるほか、

PCに取り込んで編集・加工することもできます。

この“デジタルハンディカム”は、パスポートサイズでありながら高画質・高音質を実現しています。

14

このノンリニア編集システムは、“ベータカムSX”カムコーダーで収録した映像をVTRに内蔵されたハードディスクに4倍速で転送し、素材の入れ替えや変更を瞬時に行う機能を有しており、素早いニュース制作を可能にします。

当社のデジタルスチルカメラは、赤外線通信規格であるIrDAに準拠しており、撮影した静止画データをコードレスでIrDA対応のプリンターやPCに転送することが可能です。

DVCAMフォーマットデジタルVTRシステムは、ノンリニア編集機と組み合わせることで効率の良い映像編集を可能にします。

放送用・業務用ビデオ機器

《デジタルベータカム》

　当社は高画質が求められる放送用・業務用ビ

デオ分野において、デジタル化に積極的に取り

組んできました。当年度においては、“デジタル

ベータカム”VTRが欧州を中心に好調な納入実

績を記録するなど、この分野におけるリーダーと

しての地位を強化しました。また当社は1997年1

月、“デジタルベータカム”VTRやスタジオカメラ

などを主とするデジタル映像制作システムをエ

ジプトの国営放送局ERTUから受注しました。

《ベータカムSX》

　当社は、ニュース番組の制作・送出など即時

性が要求される分野に最適な“ベータカムSX”

システムを1996年末に導入しました。この“ベー

タカムSX”システムは、高度のデジタル画像圧

縮技術により、ビデオテープとハードディスク

を組み合わせた効率的なノンリニア編集に対

応しているほか、全世界に広く普及するアナロ

グ方式の“ベータカムSP”との再生互換性を有

しています。当社は“ベータカムSX”VTRや大容

量AVサーバーを主とする新放送システムを株

式会社フジテレビジョンなどに納入したほか、

今後サービスの開始が予定されているデジタル

衛星放送の米国AスカイBやディレクTVジャパ

ン向けにも受注しました。

《業務用デジタルビデオ制作システム》

　業務用ビデオ機器の分野において、当社は当

年度、DVCAMフォーマットに準拠したデジタ

ルVTRシステムを導入しました。民生用DV方式

との再生互換性を有するこのシステムは、画

質・音質や信頼性に優れるだけでなく、ノンリ

ニア編集機にも対応しています。


15

Audio Equipment

ミニディスク（MD）システム

　当年度において、当社は“MDウォークマン”

をはじめ、据置型MDデッキ、MDデッキ搭載ス

テレオ、車載用MDプレーヤーなどの幅広い商品

構成により好調な売上を記録し、MD市場の拡

大に貢献しました。

　“MDウォークマン”の分野において、当社は

13.5mmの薄型で本体重量76gを実現した機種

や、業界で初めてMDジャケットサイズを実現し

た機種などを日本において発売し、大幅に売上

を伸ばしました。この2機種は、新開発LSIによ

り消費電力を従来機種に比べて50%以下に低

減し、MDプレーヤーとして初めてガム型ニッケ

ル水素充電池1本での駆動を実現しました。

据置型MDデッキにおいては、音質を重視し、

録音機能を向上させた機種を、1996年8月より

日本および海外市場に導入し、好評を博しまし

た。特にこの機種は、欧州におけるMDの認知度

向上に貢献しました。

CDプレーヤー

　ポータブルCDプレーヤーの分野では、従来機

種に比べて音飛び防止機能を強化した機種を

1996年12月に日本で発売、その後海外市場に

順次導入し、好評を博しました。またこの機種

は、消費電力を一層低減することにより、アル

カリ乾電池4本で約40時間の連続再生を可能に

しました。

　据置型CDプレーヤーの分野では、当年度に

発売された200枚CDチェンジャーが米国にお

いて好調な売上を記録しました。

ヘッドホンステレオ“ウォークマン”

　当社は当年度において、省電力化および電池

の大容量化により、充電池とアルカリ乾電池を

併用することで最長62時間の連続再生を実現

した機種を発売しました。この機種は、早送り、

巻き戻しを再生速度の36倍の速さで行うこと

この“ウォークマン”は、一層の高音質・長時間再生の実現に加えて、本体前面に鏡のように風景を映したり、角度や明るさによってシースルーに変化する、持ち歩きに楽しいデザインを採用しています。

このICレコーダー（右）は、フラッシュメモリーを使用しているため、電池が切れても記録内容は保存されます。また、用件件数が液晶表示により一目で確認でき、聞きたい用件に素早くアクセスし、再生することができます。

このマイクロカセットレコーダーは、軽く触れるだけで再生や録音の操作ができるフェザータッチ機構を採用しているだけでなく、着脱式のスピーカーにより場面に応じた使い分けができます。

営業の概況

E lec t ron ics 音響機器


16

ができます。また、シンセサイザーチューナーを

搭載した機種を発売し、海外市場を中心に好評

を博しました。さらに当社は、ヘッドホンを本

体内に収納できる機種などを発売し、引き続き

ラインアップの拡充に努めました。

ICレコーダー

　当社は当年度において、記録媒体にフラッシュ

メモリーを使用し、標準モードで8分、長時間モー

ドで16分のデジタル録音・再生が可能なICレ

コーダーを日本および海外市場で発売しまし

た。この機種は、片手で簡単に操作でき、また用

件を2つのファイルに分けて最大198件まで記

5枚MDチェンジャーを標準搭載したこのパーソナルコンポーネントステレオは、アンプ部に電動開閉式コントロールパネルおよび大型ディスプレイを装備することにより、さまざまな編集作業を効率的に行うことができます。

この“MDウォークマン”は、ポケットに入れてもかさばらず、持ち歩いて手軽にMDの高音質再生が楽しめます。

録することができるので、取材・会議での重要

事項や約束事のメモなどの録音機として手軽

に使用できます。

17

あふれる音場を再現するドルビーデジタルプロ

セッサーを、1997年2月、日本において発売しま

した。このドルビーデジタルプロセッサーは、映

画スタジオで編集された音響効果を再現する

ほか、三次元音響技術により奥行きのある音場

を楽しむことができます。

カーエレクトロニクス

　当社は当年度、日本のカーオーディオの市場

において、CDプレーヤー・カセットデッキ一体

型機や、MDプレーヤー・CDプレーヤー一体型機

を中心に、好調な売上を記録しました。MDプ

レーヤーについては、日本だけでなく欧州でも

この機種は、VICSによる交通情報を文字、図形、地図の3タイプで画面表示できるほか、住所や電話番号による目的地検索機能や、複雑な都市道路の分岐をわかりやすく案内する機能なども搭載しています。

このドルビーデジタルプロセッサー（上）とドルビーデジタル対応AVアンプを、DVDビデオプレーヤーおよび大型テレビなどと組み合わせることで、DVDソフトの高画質・高音質を楽しむことができるホームシアターシステムを構築できます。

パーソナルコンポーネントステレオ

　1996年11月、当社は日本において、業界で初

めて5枚MDチェンジャーを搭載したパーソナ

ルコンポーネントステレオを発売し、好調な売

上を記録しました。この機種は、MDの連続再生

だけでなく、5枚CDチェンジャーとの連動によ

り、5枚のCDから1枚のMDに録音したり、5枚の

CDをそれぞれ5枚のMDに録音するなどのさま

ざまな録音編集を行うことが可能です。

ドルビーTMデジタルプロセッサー

　当社は、映画館やDVDビデオ（NTSC方式）の

標準音声フォーマットであるドルビーデジタル

のデコーダーを内蔵し、映画館のような臨場感

MDプレーヤー、CDプレーヤー、チューナー、アンプなどを一体化したこの機種は、7バンドグラフィックイコライザーを搭載しており、曲に合わせて音質を調節することができます。

売上が伸長しており、今後ラインアップを拡充

し、さらなる市場の拡大に努めていきます。

　日本のカーナビゲーションシステムについて

は、1996年春よりVICS（道路交通情報通信シス

テム）サービスが開始され、渋滞、通行止め、所要

時間、駐車場などの情報が提供されています。

当年度において当社は、別売ユニットとの組み

合わせにより、このVICSサービスを利用できる

機種を発売し、好評を博しました。


18

Televisions

カラーテレビ

　当社は日本において、新開発“スーパーフラッ

ト・トリニトロン”ブラウン管を搭載し、家庭用

テレビとして初めて水平・垂直の両方向にフラッ

トな画面を実現した28型ワイドテレビを、1996

年12月に発売しました。“スーパーフラット・トリ

ニトロン”ブラウン管は、通常の映像表示はもち

ろん、多画面表示や文字情報の表示においても、

画面全域で歪みのない均一な画像表示が可能

なほか、上下・横方向からの画面への映り込み

がなく鮮明な映像を楽しむことができます。当

社は、“スーパーフラット・トリニトロン”ブラウ

ン管を搭載したテレビの大型化に努めるとと

もに、今後海外市場へも導入し、市場の拡大を

図っていきます。

プロジェクションテレビ／業務用プロジェクター

　家庭用プロジェクションテレビの分野で世界

最大の市場である米国では、53型、61型を中心

に好調な売上を記録しました。日本においては、

大画面で高精細な映像を家庭で楽しみたいと

いう要望に応え、現行テレビ放送、ワイドクリア

ビジョンに加えて、内蔵のMUSEデコーダーに

よりハイビジョン放送を手軽に楽しむことが

できる37型、50型のLCDプロジェクションテレ

ビを発売し、好評を博しました。また欧州にお

いても、当年度に発売された37型、50型のLCD

プロジェクションテレビが好調な売上を記録し

ました。

　プロジェクターの分野では、ブラウン管のマ

ルチスキャン・プロジェクターだけでなく、市場

拡大が著しいLCDプロジェクターについても、

高輝度・高精細モデルを中心にラインアップの

拡充を図っています。また、米国テキサス・イン

スツルメンツの新しいデバイスを用いることに

より、一層の高輝度を実現した業務用の大型プ

ロジェクターを、1997年夏に日本および海外市

場に導入する予定です。

この50型のLCDプロジェクションテレビは、奥行き49cm、質量43kgと薄型・軽量ながら、約154万ドットの高輝度・高精細な映像を再現します。

“プラズマトロン”を搭載したこのカラーテレビは、NTSC、ハイビジョン、パソコンなどの各種入力信号に対応しており、また高精細映像プロセッサーなどの技術を採用することで、さまざまな映像情報を高画質に再現します。

営業の概況

E lec t ron ics テレビ


19

フラットディスプレイパネル“プラズマトロン”

　1996年12月、当社は日本市場において、高輝

度・高コントラストなフラットディスプレイパ

ネル“プラズマトロン”を搭載し、画面部分の厚

さ132mmの薄型を実現した25型カラーテレビ

の受注生産を開始しました。“プラズマトロン”

は、当社が米国テクトロニクスと共同開発した

プラズマアドレス液晶（PALC）技術を採用して

おり、プラズマ（低圧ガスに電圧を加えること

で起こる放電現象）を液晶画素のスイッチとし

て使用する単純なパネル構造により、大画面化

が容易です。当社は、優れた液晶技術を有する

シャープ株式会社とPALC技術に関する技術提

携を行い、1997年秋をめどに広視野角・高コン

トラストな40型クラスのフラットディスプレイ

パネルの実現をめざしています。

“スーパーフラット・トリニトロン”ブラウン管を搭載したこのワイドテレビは、画面全域で歪みのない自然な映像を再現するフラット画面により、文字情報や分割画面も隅々まで鮮明な画像で楽しむことができます。画面は、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントのヒット作「ジュマンジ」からのハメコミ合成です。

これはパーフェクTV! 向けに開発されたデジタル衛星放送受信システムで、多彩な番組ガイド機能により、70チャンネル以上の番組の中から見たい番組を容易に選択できます。

©1995 TRISTAR PICTURES, INC.

20

デジタル衛星放送受信システム　

　当社は、1996年10月より本放送が開始され

た日本初のデジタル衛星放送パーフェクTV！を

手軽に受信できるシステムを発売し、好評を博

しました。海外市場においても、米国のディレ

クTVや、欧州のカナルプリュスなどのデジタル

衛星放送サービス向けに、同様の受信システム

を供給しています。

コンピューター用ディスプレイ／業務用モニター

　コンピューター用ディスプレイの分野では、

海外市場において、17型を中心に好調な売上を

記録しました。日本では、画面縦横比10:16の高

精細なワイド“トリニトロン”ブラウン管を搭載

した、業界で初めての24型マルチスキャン・ワイ

ドディスプレイを1996年12月に発売しました。

　また当社の業務用モニターは、高い性能と信

頼性により、放送用をはじめ、教育、医療などさ

まざまな領域で用いられています。当年度にお

いては、6型から29型までの幅広い商品構成に

より好評を博しました。

このマルチスキャン・ディスプレイは、ワイド“トリニトロン”ブラウン管を生かすさまざまな高画質化技術により、デスクトップパブリッシングやCADなどの画質評価に厳しい用途に適しています。

この“グラストロン”は、映像機器と組み合わせることにより、屋内外を問わず、手軽に迫力ある映像を楽しむことができます。（写真はポータブルビデオCDプレーヤーとの組み合わせ）

1996年9月に米国で発売されたこのウェブTVの受信システムは、テレビと電話線につなぐことにより、インターネット上のホームページの閲覧や、電子メールのやり取りを簡単に楽しむことができます。

パーソナルLCDモニター“グラストロン”

　1996年6月、当社は日本において、パーソナル

LCDモニター“グラストロン”を発売しました。

“グラストロン”は、小型・軽量のディスプレイを

頭部に装着し、VTRやビデオCDプレーヤーなど

の映像機器と接続することにより、2メートル

の距離から52型の大画面を見るのに相当する

迫力ある映像を、場所やスペースに左右される

ことなく個人で楽しむことができます。


21

Other Products

半導体

　当社は半導体のビジネスにおいて、エレクト

ロニクス機器の急速なデジタル化と小型化・省

電力化・多機能化に対応し、システムLSIをはじ

めとするキーデバイスの開発に積極的に取り

組んでいます。当年度においては、需要が拡大

している高画質CCDをはじめ、ミニディスク

（MD）やゲーム機向けのLSIなどが好調に推移し

ました。

また、当社はビデオカメラ、プロジェクター向け

に市場拡大が見込まれるLCDの分野にも注力

しており、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ

（TFT）LCDを他社に先駆けて商品化しました。

低温ポリシリコンTFT LCDは、従来のアモル

ファスシリコンTFT LCDに比べ高画質化が可能

なほか、駆動用回路の一体形成により小型化を

図ることができます。電子部品

　当社は、CD、MD、DVD向けなどの光学ピック

アップやスピンドルモーターに加え、DVCAM

フォーマットを含むデジタルVTR向けやデータ

ストレージシステム向けの磁気ヘッドなど、主

要な電子部品の開発・生産を行っています。

当年度においては、MD向けの光学ピックアッ

プが好調に推移したほか、DVD向け光学ピック

アップを新たに発売しました。このDVD向け光

学ピックアップは、2つの独立した光学系を採

用し、CD-Rを含むCD規格との互換性を実現し

ています。

またノートブック型コンピューター向けの

CD-ROMドライブ用スピンドルモーターにおい

て、当社は、業界で初めてセンサーを使用しない

駆動方式を採用した製品を発売し、CD-ROM

ドライブの一層の薄型化に貢献しました。（左）業界最高クラスの輝度を実現したポリシリコンTFT LCD

（1.8型79万ドット）（右）業界初の低温ポリシリコンTFT LCD（2.5型18万ドット）

（左）超小型CCDカラーイメージセンサー（1/6型25万画素）（右）業界で初めて動き検出回路とエンコードコントローラーを内

蔵した1チップMPEG2ビデオエンコーダーLSI

営業の概況

E lec t ron ics その他製品


22

パーソナルコンピューター

　1996年9月、当社は米国インテルの最先端プ

ロセッサー技術と、当社のデジタルAV技術やコ

ンピューター周辺機器技術を融合させた家庭用

PCを米国で発売しました。さらに当社は、1997

年1月、インテルMMX®テクノロジPentium®プロ

セッサと、当社の最新CD-ROMドライブを搭載

した新機種を米国で発売しました。

コンピューター周辺機器

　当年度、当社は情報の読み出し速度がより高

速なCD-ROMドライブを相次いで発売しまし

た。また、1回だけ書き込みが可能なデータスト

レージシステムとして米国を中心に市場が拡大

しているCD-Rについても、一般ユーザーが手軽

に使用できる独自のファイルシステムを開発し

ました。

今後普及が期待されるDVD-ROMドライブに

ついては、1997年1月からサンプル出荷を開始

しました。この機種は、DVD-ROMドライブとし

ては初めてCD-Rの再生を可能にしました。

画面は、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント制作のヒットソフト「パラッパラッパー」からのハメコミ合成です。

当社が米国で発売した家庭用PCは、アプリケーションメニューにより、ビデオ・オーディオ機能やネットワークなどへの容易なアクセスを可能にしました。

23

通信機器

　当社は、世界各地域でそれぞれの通信規格に

あわせたデジタル携帯電話ビジネスに積極的

に取り組んでいます。

米国においては、当社とクォルコムがCDMA

（符号分割多元接続）方式の携帯電話を共同開

発し、両社の合弁会社が生産・販売を行ってい

ます。当年度、この合弁会社は、米国の大手通信

事業者より大型の納入契約を獲得しました。

日本では、ジョグダイヤルを採用したPDC規格の

携帯電話が好評を博しました。また、当社は欧

州において、超小型でジョグダイヤルを採用し

たGSM規格の新機種を発売しました。

DVD-ROMドライブ（上）およびDVD-ROMドライブ用光学ピックアップ

家庭用ゲーム機“プレイステーション”

　家庭用ゲーム機“プレイステーション”は、当

年度、本体価格の引き下げや豊富な有力ゲーム

ソフトの発売により、全世界で極めて好調な売

上を記録しました。

ゲームソフトの分野では、日本で株式会社ス

クウェアの「ファイナルファンタジーVII」、株式会

社ソニー・コンピュータエンタテインメント（SCEI）

の「ポポロクロイス物語」「アークザラッド I I」

「パラッパラッパー」などが、また海外で株式会社

ナムコの「鉄拳」や、SCEIの「クラッシュ・バン

ディクー」などが人気を博しました。

写真は、当社が1997年後半に米国で発売する予定のCDMA方式の携帯電話で、高音質・低消費電力を実現しています。

当社が家庭用ビデオカメラ向けに開発した“インフォリチウム”バッテリーは、バッテリーの残容量や寿命などのデータを演算・蓄積するマイコンを内蔵しています。

リチウムイオンバッテリー

　小型・軽量で高容量の2次電池として注目さ

れているリチウムイオンバッテリーは、PC、携

帯電話、AV機器向けを中心に引き続き需要が

拡大しています。当年度、当社はリチウムイオン

バッテリーの生産体制をさらに強化し、1996年

12月には生産累計1億セルを達成しました。


24

Music Group

ソニー・ミュージックエンタテインメント（SMEI）

　SMEIの業績は、すべての部門で前年度を上回る業績

を記録したことにより、過去最高となりました。米国に

おける低調な小売環境にもかかわらず、当年度および

それ以前に発売されたアルバムが世界的にヒットした

ことに加え、世界各地におけるローカルアーティストの

成功やコスト削減努力が、SMEIの業績に引き続き貢献

しました。

ハイライト

　セリーヌ・ディオンは、アルバム「FALLING INTO YOU」

によって世界的なスーパースターの座を不動のものに

しました。このアルバムは、1996年3月の発売以来2,100

万枚以上の売上を記録し、1996年に米国で発売された

アルバムとしては最大のヒット作になりました。フー

ジーズの「The Score」は、当年度において1,000万枚の

売上を記録し、累計売上は1,100万枚に達しました。ま

た、マライア・キャリーの「デイドリーム」、オアシスの「モー

ニング・グローリー」、ジャミロクワイの「Travelling Without

Moving～ジャミロクワイと旅に出よう～」、パール・ジャ

ムの「ノー・コード」、フリオ・イグレシアスの「タンゴ」、レ

イジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「イーヴィル・エンパイ

ア」、NASの「It Was Written」、グロリア・エステファンの

「デスティニー」、ベイビーフェイスの「The Day」、ジャー

ニーの「トライアル・バイ・ファイアー」、マイケル・ジャク

ソンの「ヒストリー」、エアロスミスの「ナイン・ライヴズ」

などが、当年度において200万枚を超えるヒットとなり

ました。

　さらに、セリーヌ・ディオンの「パリ・ライヴ」や「ラヴ・ス

トーリーズ」「D’Eux」、また、ボーン・サグスン・ハーモニー

の「E. 1999 ETERNAL」、コンピレーション・アルバム「クッ

シェルロック10」および映画「マンハッタン・ラプソディ」

のサウンドトラック盤が、当年度においてそれぞれ100万

枚以上の売上を記録したほか、アリス・イン・チェインズ、

マイケル・ボルトン、ロベルト・カルロス、マルチーニョ・ダ・

ヴィラ、ニール・ダイアモンド、アレジャンドロ・フェルナン

デズ、マニック・ストリート・プリーチャーズ、リッキー・マ

ルティン、メイヤ、オフスプリング、ザ・プレジデンツ・オブ・

ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ、シャキーラ、ス

カンク、ルーサー・ヴァンドロス、ハーレム・ユー、ゼゼ・ジ・カ

マルゴ・エ・ルシアーノなどの新譜も100万枚以上の売上と

なりました。

　1998年3月期においてSMEIより発売が予定されている

新譜には、マイケル・ボルトン、ブラウンストーン、マライア・

キャリー、セリーヌ・ディオン、ウィントン・マルサリス、オアシ

スなどのアルバムが含まれています。

フージーズのセカンドアルバム「The Score」は、グラミー賞の最優秀ラップアルバムに選ばれました。また、このアルバムからのシングル曲「Killing Me Softly」は、デュオおよびグループ部門で最優秀R&Bパフォーマンスを受賞しました。

マライア・キャリーは1990年のデビュー以来、全世界で述べ8,000万枚以上の売上を記録しています。これは女性アーティストとしては、1990年代で最大の売上です。

営業の概況

Ente r ta inment レコード部門


25

アーティストおよびレーベルの育成

　SMEIは、マライア・キャリーとのジョイントベンチャーレーベ

ルとして、クレイヴを設立しました。またSMEIは、クレイヴ、550

ミュージック、ワークを含む新しいレーベルや将来の独立レー

ベルに対して、運営面でのサポートを行うことを目的にソニー・

ミュージック・インディペンデント・レーベルズを設立しました。

　また、3T、ゴーストフェイス・キラー、ジェニュウィン、

クーラ・シェイカー、アマンダ・マーシャル、マックスウエル

といったアーティストのデビューアルバムや、スウェー

ド、コーン、シルヴァーチェアーなどの新進アーティストの

新譜が、100万枚以上の売上を記録しました。

カントリー・ミュージック

　ソニー・ミュージック・ナッシュビルでは、メアリー・チェ

イピン・カーペンター、ウェイド・ヘイズ、タイ・ハーンドン、

リック・トレビノ、パティ・ラブレス、コリン・レイ、リコシェ

らのアルバムが好調な売上を記録しました。特にパティ・

ラブレスは、アカデミー・オブ・カントリー・ミュージックお

よびカントリー・ミュージック・アソシエーションから、それ

ぞれ1996年の最優秀女性ボーカリストに選ばれました。

国際的なビジネスの拡大

　ソニー・ミュージック・インターナショナル（SMI）の売上

は、それぞれの地域で前年度に比べ増加しました。これは、

SMEIのグローバル・アーティストが世界的に活躍したこ

と、およびローカル・アーティストがそれぞれの地域で成功

セリーヌ・ディオンは、彼女のアルバム「FALLING INTO YOU」でグラミー賞の最優秀アルバムおよび最優秀ポップアルバムを受賞しました。また、このアルバムの中からのシングル曲「Because You Loved Me」は、同じくグラミー賞の最優秀曲に選ばれました。

オアシスおよび彼等の2枚目のアルバム「モーニング・グローリー」は、1996年の英国において、最も高い売上を記録したバンドおよびアルバムとなりました。

27

Pictures Group

　ソニー・ピクチャーズエンタテインメント（SPE）

は、1996年11月、ハリウッドで最も信望が厚く、

経験の深い経営者の一人であるジョン・キャリー

氏をプレジデント兼COO（最高執行責任者）に

迎え、新しいマネジメントチームを結成しまし

た。この新しいマネジメントチームは、SPEがこ

れまで築いてきた地位を強化するとともに、競

争力を高め、グローバルエンタテインメント企

業としてさらに収益力を向上させることを目

的にいくつかの施策を講じています。SPEは、

3,500本以上の映画と35,000エピソードにのぼ

るテレビ番組のライブラリーを保有しており、こ

の豊富なソフトウェア資産は、新しいマネジメン

トがその目標を達成するための大きな武器と

なっています。

映画部門におけるビジネスの拡大

　当年度において、最初の9カ月間の劇場興行

収入は低迷しましたが、その後ロマンティック

コメディ映画「ザ・エージェント」が、米国劇場興

行収入で1億5,000万ドルに達する大ヒットを記

演する映画、低予算映画の3つのカテゴリーに開

発および製作の重点を置きました。1997年から98

年にかけてSPEが公開する映画には、「メン・イン・

ブラック」「スターシップ・トゥルーパーズ」「ゴジラ」

など、フランチャイズ映画として期待できる作品が

含まれています。これらの作品は、キャラクターのラ

イセンスやキャラクター商品の販売、続編の製作

に加え、ソニーグループ全体にとってもさまざまな

ビジネスチャンスをもたらす可能性を秘めていま

す。また、「ザ・エージェント」のヒットに象徴されるよ

うに、SPEは世界的な大スターを起用した映画の

製作にも注力しています。

　SPEの映画製作・配給部門に最近統合された

コロンビア・トライスター・ホーム・ビデオ（CTHV）

は、当年度において、ビデオレンタル市場およびセ

ルスルービデオ市場で世界的に好調な業績を記

録しました。特にCTHVの「ジュマンジ」は、セルス

ルービデオとしてはSPEで過去最高のヒットを記

録しました。また、「マチルダ」および「グース」のセ

ルスルービデオも成功を収めました。映画「ジュマンジ」は、米国および米国外における劇場興行に引き続いて、CTHVが発売したセルスルービデオとしても大ヒットを記録し、SPEの収益機会の拡大に貢献しました。

1996年アカデミー賞において最優秀作品を含む5部門にノミネートされたSPEの「ザ・エージェント」は、全世界で2億5,000万ドル以上の興行収入を記録しました。この作品に出演したキューバ・グッディング・ジュニアは、最優秀助演男優賞を受賞しました。

営業の概況

Ente r ta inment 映画部門


録しました。1997年に入って

からは、「愛さずにはいられな

い」「フェイク」、またコロンビ

アとキャッスルロック共同製

作の「目撃」などの作品により、

SPEの映画製作・配給部門の

好調が続いています。さらに、

「いつか晴れた日に」や「ジュマ

ンジ」などのヒット作品が、米国

外での劇場興行やホームビデ

オなどの分野でも好成績を収

め、引き続き収益の拡大に貢献

しました。

　新しい経営体制のもと、SPE

の映画製作・配給部門は、フラ

ンチャイズ映画、大スターが出

28

テレビ部門のグローバル展開

　当年度において、SPEのテレビ部門は、その優

れた番組制作事業を世界各地へ展開し、収益機会

を拡げました。SPEは現在、世界各地で7つの言語

によるオリジナルのテレビ番組制作を行っていま

す。さらにSPEは、欧州、アジア、中南米、オースト

ラリアにおいて、10以上の新しいチャンネルへの

投資を通じて、映画やテレビ番組を供給していま

す。このように番組制作や番組配給の合弁事業を

通して、SPEの映画やテレビ番組は、現在全世界

で10億人以上の視聴者に楽しまれています。

　当年度においてSPEは、ドイツの大手放送事業

者であるベータ・トーラス・テレビジョンと、映像

ソフトに関する長期のライセンス契約を、ハリウッ

ドの大手映画会社としては初めて締結しました。

これにより、SPEの映画およびテレビ番組のライ

ブラリーの価値が改めて裏付けられました。

　SPEのテレビ事業の世界的な拡大は、米国ネッ

トワーク放送におけるプライムタイム番組や昼

の番組、ゲームショー番組の強さに支えられてい

ます。SPEのテレビ部門は、1997年秋から始まる

シーズンにおいて、あらゆるカテゴリー向けに32

の新番組を制作する予定です。1996年秋、SPEは

ヒットコメディ番組「マッド・アバウト・ユー」を全

米230局にのぼる主要テレビ局のほとんどすべて

に供給しました。これは、シンディケーション向け

の番組供給としては、ナンバーワンコメディ番組

コロンビア・トライスター・テレビジョン・ディストリビューションは、1996年秋、各種の賞を受賞しているコメディ番組「マッド・アバウト・ユー」をシンディケーション向けに供給しました。これは、SPEにとって、オフネットワーク・シンディケーション向け番組供給における2年連続の成功例です。

SPEのテレビ部門は、引き続き米国外の各地域において、現地での共同制作事業を拡大しました。中国では北京語、またインドにおいてはヒンズー語のオリジナル番組制作を手がけています。

29

の「サインフェルド」に次いで、2年間で2つ目の成

功となりました。

　SPEのゲームショー番組「ホイール・オブ・フォー

チュン」と「ジェパディ！」は、過去10年間支持され

続けてきただけでなく、今後2002年のシーズンま

で放映が続けられることが決定しています。また

SPEは、「ザ・ヤング・アンド・ザ・レストレス」や「デ

イズ・オブ・アワ・ライヴズ」などといった高視聴

率番組により、昼の時間帯においても業界をリー

ドしています。またSPEは、1997年2月、昼の時間

帯において高視聴率の番組を供給している米国

プロクター・アンド・ギャンブルと提携しました。

この提携により、米国向けだけでなく、SPEが米

国外において拡大している配給チャンネル向け

にも、新しい連続ドラマを制作する予定です。

劇場ビジネスの成長

　ソニー・リテイル・エンタテインメント（SRE）

は、当年度において引き続きビジネスを拡大しま

した。1996年12月、SREはサンフランシスコの

ヤーバ・ブエナ・ガーデンにおいて、ソニー・エンタ

テインメントセンター“メトレオン”の建設をス

タートしました。“メトレオン”は、1998年後半に

オープンする予定で、35万フィートの敷地に15

のスクリーンからなるソニーシアターのシネマ

コンプレックスをはじめ、3次元IMAX®シアター

やソニー製品を販売するソニー・スタイル・スト

ア、インタラクティブ・アトラクション、レストラ

ン、その他の小売店などが併設される予定です。

　劇場チェーンを経営するロウズ・シアターは、

新たな映画館の建設もしくは既存の映画館の

改築を行い、合計66スクリーンを新設しました。

また、2つ目のマジック・ジョンソン・シアターを

ジョージア州アトランタにオープンしました。ロ

ウズ・シアターは、ロウズ・シアター、ソニー・シア

ター、マジック・ジョンソン・シアター、スター・シ

アターの名の下、全米16州144カ所で合計980

スクリーンを運営しています。

ゲームショーとして最高の人気を誇る2つのテレビ番組「ジェパディ！」と「ホイール・オブ・フォーチュン」は、2002年のシーズンまで放映が続けられることが決定しています。

SPEのハイディフィニション・センターとアカデミー・オブ・モーション・ピクチャー・アーツ・アンド・サイエンスは、フランク・キャプラの1928年の無声映画「陽気な踊子」のデジタルによる完全な復元に協力しました。この試みは、ハードウェアとソフトウェアの融合というソニー独自の能力を示すとともに、SPEの膨大な映画ライブラリーに新たな価値をもたらすことを意味します。

サンフランシスコに建設中のソニー・エンタテインメントセンター“メトレオン”は、さまざまなエンタテインメントとソニーの技術の楽しさを一堂に集め、提供する予定です。


30

環境保全

　当社は、「地球環境の保全が人類共通の最重要課題の

ひとつであることを認識し、企業活動のあらゆる面で環

境の保全に配慮して行動する」という理念を掲げていま

す。この理念に基づき、当社の日本、米国、欧州、アジアの

地球環境委員会は、それぞれ独自に環境行動計画を策定

し、地域の特性や法規制にあった環境保全活動を実施し

ています。当社は、これらの活動の重点施策として、環境

マネジメントの国際標準規格であるISO-14001の認証取

得を全世界で進めています。1997年5月現在では、39の

製造事業所で取得しており、1998年3月末までにすべて

の製造事業所での取得を目指しています。

製品における環境負荷低減

　当社は、使用時から廃棄時まで、製品が環境に与える

負荷の低減を目指し、製品アセスメントを実施していま

す。当社は、企画の段階において、すべての製品を2000

年までに環境に配慮したものにすることを目的とした

Greenplus2000プロジェクトを推進しています。また、

製品の設計段階においては、省エネルギーの推進や、環

境負荷の高い材料の削減、製品の解体時間の短縮などに

取り組んでいます。

リサイクル技術の推進

　当社は、製品のリサイクル可能率を向上させるため、

リサイクル可能な材料の使用や、材質表示、部品点数の

削減、解体しやすい構造など、リサイクルに適した商品

設計に努めています。当年度においては、ビデオカセッ

トなどのプラスチック廃材を工場排水の汚濁物質の凝

集剤として再利用する技術を開発しました。

各地域での取り組み

　米国のソニー・エレクトロニクスは、米国環境保護庁の

提唱する「エナジースタービルディング・プログラム」に

参加し、オフィス、工場での省エネを推進するとともに、

リサイクルにも積極的に取り組んでいます。欧州では、

ドイツのソニー・インターナショナル（ヨーロッパ）が、ユウ

レカ（EUREKA：欧州先端技術共同構想）の環境プロジェ

クト「CARE VISION 2000」の活動の一環として、1996年

11月に開催された国際会議「CARE INNOVATION 96」の

事務局を務めました。アジアでは、ISO-14000シリーズの

制定において、当社のアジアの拠点から国際会議に代表

を派遣し、ISO-14000の標準化に貢献しました。

当社は、発泡スチロールを柑橘類の皮から抽出されるリモネン液で溶解減容し、ポリスチレン樹脂として再生する自社開発の技術により、1996年10月から、日本の首都圏特約店を通じて発泡スチロールの回収・再生を行っています。

使用部品点数を削減し、解体性、省エネルギーに優れたカラーテレビ


31

社会貢献

当社は、事業を展開している各国・各地域において、幅広

い領域にわたる社会貢献活動を行っています。

教育分野

日本のソニー教育振興財団は、理科教育における新た

な試みを実践している小・中学校の表彰を40年近く続

けています。同財団では、1996年より中学生が英語で学

校生活を海外に紹介するビデオ・コンテストを開始しま

した。また、カナダ、中国、インドネシア、マレーシア、米

国では奨学金制度を設置し、明日を担う若者たちを支援

しています。米国のソニー・エレクトロニクスとソニー

株式会社は、米国の高校生50人が日本を体験する国際

交流プロジェクトSSPA （Sony Student Project Abroad）

を1990年より毎年開催しています。

米国北カリフォルニアで開催されたロナルド・マクドナルド・キャンプにおいて、ガン治療中の子どもたちと一緒に苗木を植えるソニー・ピクチャーズエンタテインメントの社員ボランティア

ソニーは、中国において1994年より毎年、北京市内の10大学から募った100人の大学生を対象に奨学金制度を実施しています。

芸術・文化

日本のソニー音楽芸術振興会は、全日本大学オーケス

トラ大会などさまざまな音楽イベントを主催し、クラ

シック音楽の普及に努めています。1996年にはソニー

創立50周年を記念して、感性豊かな10代の若者が安い

料金でベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏を体

験するコンサート「10代のための第九」を開催し、好評を

博しました。ソニー・チリでは、チリと日本の修好100周

年を記念して、チリで最初のノーベル文学賞受賞者、ガ

ブリエル・ミストラル女史を記念した壁画の修復を支援

しました。ソニー・エスパーニャでは、スペインの若手音

楽家を育成するプログラムに毎年協力しています。米国

のソニー・ミュージックエンタテインメント（SMEI）は、

カーネギー・ホールの改装・保守のためのアイザック・ス

ターン基金を支援しています。

福祉・医療

ソニー株式会社は、障害者の作業センターにビデオ編

集機器を寄贈し、社員の指導による研修を行うなど、障

害者の自立を支援しています。また、大分県で開催され

ている「大分国際車いすマラソン大会」を、1985年以来

毎年支援しています。さらに、同大会にはボランティア

として、ソニー大分株式会社を中心とするソニーグルー

プ各社から多くの社員が参加しています。米国のSMEI

は、行方不明になったり、不当な扱いを受けている児童

のための国立センターにおける活動に対して、ソニーの

画像処理技術の提供を含む幅広い協力を行っていま

す。英国ではソニー・ユナイテッド・キングダム（SUKL）

が、障害を持つ子どもたちのサマー・キャンプ活動を支

援しています。

地域社会への貢献

1997年1月の日本海重油流出事故では、ソニー根上株式

会社およびソニー稲沢株式会社の社員ボランティアが、

重油回収作業やパトロールなどの活動を行いました。ま

た、英国ではSUKLの社員が、オペラやマラソンなどさまざ

まなチャリティ・イベントにボランティアで参加するとと

もに、社内で募金を集め、地域の施設に寄付しています。


32

ファウンダー取締役および監査役

ファウンダー・最高相談役

井深大

ファウンダー・名誉会長

盛田昭夫

代表取締役会長

大賀典雄

代表取締役副会長

橋本綱夫

代表取締役社長

出井伸之

代表取締役副社長

森尾稔大曽根幸三金田嘉行伊庭保

専務取締役

河野文男山川清士小寺淳一愛甲次郎田宮謙次高橋昌宏

常務取締役

永野明佐野角夫中村　英雄中村　末広林　佳津人青木　昭明小山　謙一

取締役

土井　利忠ジェイコブ・ジェイ・シュムックリ高野　昌幸渡辺　誠一堀　　建二山田　敏之鶴島　克明水嶋　康雅安藤　国威林　　誠宏森本　昌義高篠　静雄江口　武夫越智　成之澤田　敏春川島　章由

神谷　健一㈱さくら銀行　相談役

ピーター・ジー・ピーターソンブラックストーングループ　代表取締役会長

常勤監査役

鹿井　信雄大西　昭敞毛利　芳甫

監査役

盛田　和昭

（1997年3月31日現在）

33

ビデオ機器音響機器テレビその他製品レコード部門映画部門保険・ファイナンス

日本米国欧州その他地域

’93

’94

’95

’96

’97 5,663

4,593

3,991

3,744

4,001

(14.4) (18.3) (18.3) (26.5) (7.8)(10.3) (4.4)

(15.9) (19.7) (17.3) (24.0) (6.9)(11.2) (5.0)

(17.3) (22.5) (17.8) (19.5) (7.0)(12.4) (3.5)

(17.9) (22.4) (16.5) (19.1) (8.8)(12.3) (3.0)

(20.7) (23.2) (15.8) (16.9) (9.6)(11.2) (2.6)

’93

’94

’95

’96

’97 5,663

4,593

3,991

3,744

4,001

(28.1) (29.0) (23.0) (19.9)

(30.0) (27.4) (23.0) (19.6)

(27.7) (28.9) (22.7) (20.7)

(27.6) (30.8) (22.3) (19.3)

(25.9) (30.4) (26.0) (17.7)

経営成績売上状況

当年度の売上高および営業収入（「売上高および

営業収入」は、以下「売上高」と表記する）は、5兆

6,631億円と、前年度に比べて23.3%増加しました。

当社の日本における売上高は、テレビ部門や

家庭用ゲームビジネスを含むその他製品部門

などの貢献により前年度に比べ15.3%増加し、

1兆5,908億円となりました。一方、海外売上は、

エレクトロニクス分野、エンタテインメント分

野ともに売上が好調に推移した結果、米国、欧

州、その他地域において前年度に比べそれぞれ

30.1%、23.8%、25.6%増加し、1兆6,393億円、

1兆3,045億円、1兆1,285億円となりました。

為替変動の影響

当年度の当社の海外売上のうち、米ドル、独

マルク、英ポンド建てが、それぞれ約67%、5%、

5%を占めており、海外売上に占める外貨建て

の比率は全通貨合計で約97%に達しています。

財務報告

当年度において、円の対米ドル、独マルク、英ポ

ンドの市場平均レートは、前年度に比べそれぞ

れ約15%、7%、16%下落しました。なお、当年度

における円レートが前年度と同水準であった

と仮定すると、当年度の売上高は、前述の5兆

6,631億円を約5,200億円下回ったものと試算

されます。

　当社は、為替変動が収益に与える影響を極力

小さくするため、海外における資材・部品調達、

設計、生産の現地化を推進しています。当年度に

おいて、エレクトロニクスビジネスの全生産のう

ち、約50%が海外で行われており、今後この比

率は引き続き上昇する見込みです。当社はまた、

ソニー本社および子会社において、輸出入に係

る為替変動リスクをヘッジするため、為替先物

予約および通貨オプション取引を行っていま

す。また、一部の外貨建て借入債務等に関して

は、金利通貨スワップ契約を結んでいます。

分野別売上高（連結売上高に対する比率）（単位‥十億円、%）

地域別売上高（連結売上高に対する比率）（単位‥十億円、%）

34

売上原価および販売費・一般管理費

　当年度の売上原価は、前年度に比べ22.2%増

加して3兆9,301億円となり、売上高原価率は、

前年度に比べ1.2ポイント改善し72.6%となり

ました。研究開発費は、2,826億円となり前年度

に比べ9.8%増加しましたが、売上高に対する

比率は、5.2%と前年度に比べ0.7ポイント低下

しました。

　販売費および一般管理費は、前年度に比べ

23.4%増加して1兆1,322億円となりました。売

上高に対する比率は、20.9%と前年度に比べ0.1

ポイント改善しました。

（上記の2つのパラグラフについては、保険・

ファイナンス分野の収入および費用を除いて

説明しています。）

　保険・ファイナンス費用は、前年度に比べ

3.6%増加して2,305億円となりました。これは、

主に生命保険ビジネスの拡大に伴う保険契約

債務の増加によるものです。保険・ファイナンス

費用の収入に対する比率は、前年度に比べ4.8

ポイント改善して、91.5%となりました。

営業利益

　当年度の営業利益は、前年度に比べ57.4%増

加して3,703億円となり、売上高営業利益率は、

前年度に比べ1.4ポイント改善し6.5%となりま

した。

その他の収益および費用

　その他の収益および費用については、その他

の収益が前年度に比べて40.9%増の926億円と

なったのに対し、その他の費用は前年度比7.6%

減の1,505億円となりました。これは、主に前年

度の大幅な為替差損（純額）に対して、当年度に

為替差益（純額）を計上したことによるもので

す。為替差損益は、主として、外貨建売上高およ

び輸入額についての実勢平均レートによる換

算額と決済額との差額により生じるものです。

決済に用いられるレートは、主に為替変動リス

クをヘッジするために行われる先物為替予約

および通貨オプション取引にもとづいています。

当年度においては、外貨建売上高の決済レート

と実勢レートがほぼ同水準であった一方、輸入

額の決済レートが実勢レートよりも円高となっ

たため、差益が発生しました。

　その他の収益および費用のうち、受取利息・

配当金から支払利息を差し引いた金融収支は、

主として円安の影響により前年度に比べ24億

円悪化し、515億円の支払い超過となりました。

税引前利益

　当年度の税引前利益は、前年度に比べ126.1%

増加して3,124億円となりました。税引前利益

に対する法人税等の割合は、前年度に比べ3.4

ポイント低下し52.4%となりました。

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

370

235

(167)

107

131

283(5.2)

257(5.9)239

(6.2)230(6.3)

232(6.0)

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

*保険・ファイナンス収入を除く

営業利益（損失）（単位‥十億円）

研究開発費（連結売上高*に対する比率）（単位‥十億円、%）

35

1,459(25.7)

1,169(23.2)

1,008(23.9)

1,330(31.1)

1,428(31.5)

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

当期純利益

　当年度の当期純利益は、前年度に比べ157.1%

増加して1,395億円となり、売上高純利益率は、

前年度に比べ1.3ポイント改善し2.5%となりま

した。1株当り当期純利益は、前年度の134.0円

に対し、当年度は309.2円となりました（連結

財務諸表注記2参照）。また、株主資本当期純利

益率（株主資本は期首および期末残高の平均）

は、前年度に比べ5.6ポイント改善し10.6%と

なりました。

セグメント情報

　以下の説明は、セグメント情報（連結財務諸表

注記19参照）にもとづくものです。地域別の分類

については、前述の売上高の内訳とは異なります

（「地域別・分野別売上高および営業収入内訳」注

記2参照）。

　当年度の事業の種類別セグメント情報では、

エレクトロニクス分野において、売上高が前年

度に比べ23.6%の増加となり、営業利益は、売

上高が順調に拡大したことに加え、円安の影響

もあり、前年度に比べ59.2%の大幅な増加とな

りました。また、営業利益率も、前年度に比べ1.6

ポイント改善し6.9%となりました。

　一方、エンタテインメント分野においては、売

上高が前年度に比べ24.0%増加し、営業利益も

20.8%の増加となりました。営業利益率は、前

年度に比べ0.2ポイント低下し6.3%となりまし

た。レコード部門の営業利益は、海外での好調な

業績により前年度に比べ増加し、映画部門にお

いても、ホームビデオおよびテレビビジネスの好

調やソニー・ピクチャーズエンタテインメントの

ライブラリーに関するライセンス契約の寄与

により、営業利益は前年度を上回りました。

　また、保険・ファイナンス分野については、主

として生命保険ビジネスの好調により、前年度

に比べ9.0%の増収となり、営業利益も153.6%

の大幅増となりました。

　所在地別では、全地域で売上高が順調に拡大

しました。日本では、売上高が12.9%増加した

のに対し、円安による輸出採算の改善を含むエ

レクトロニクス分野の好調などにより、営業利

益は75.8%の大幅な増加を記録しました。この

結果、営業利益率は、前年度に比べ2.8ポイント

改善し7.6%となりました。米国においては、売

上高が31.9%増加しましたが、営業利益は4.5%

の減少となり、営業利益率は前年度に比べ0.7

ポイント悪化しました。これは、主として、半導

体製造装置ビジネスを行う子会社において大

幅な損失を計上したことによるものです。欧州

では、売上高が24.7%、営業利益が45.2%それぞ

れ増加し、営業利益率は、前年度に比べ0.9ポイ

ント改善し6.2%となりました。その他地域で

は、売上高が20.8%、営業利益が25.3%それぞれ

前年度に比べ増加し、営業利益率は、前年度に

比べ0.1ポイント改善し4.8%となりました。

資本勘定（株主資本比率）（単位‥十億円、%）

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

298

251251

196

251

設備投資額（単位‥十億円）

36

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

723

234

182

338

415

設備投資額

　当年度の設備投資額は、前年度に比べ18.7%

増加して2,981億円となりました。主なものと

しては、約500億円の投資を実施した半導体分

野に加え、ディスプレイ分野における投資があ

げられます。1998年3月期には、半導体分野にお

ける次世代製品に対する投資を含め増額を予

定しているほか、リチウムイオンバッテリーな

どの製造設備増強への対応もあり、全体でも当

年度を上回る投資額を見込んでいます。

財政状態および流動性資産および負債・資本の状況

　当年度末の総資産は、5兆6,803億円となり、

前年度末の5兆457億円に比べ12.6%の増加と

なりました。これは、円の当年度末レートが前

年度末に比べ大幅な円安となったことによる

影響に加え、ソニー生命保険株式会社の好調な

保険料収入に伴う運用資産の増加などによる

ものです。

　当年度末の短期および長期借入債務合計は、

外貨建て債務が円安により増加したにもかか

わらず、キャッシュ・フローの改善や転換社債

の転換などにより、前年度末に比べ2,020億円

減少し1兆4,279億円になりました。

　資本勘定は、前年度末に比べ2,903億円増加

して1兆4,594億円となり、株主資本比率は前年

営業活動から得た現金・預金（純額）（単位‥十億円）

度の23.2%から2.5ポイント上昇して25.7%と

なりました。期末発行済株式数にもとづく1株

当り純資産は、前年度末の3,125.57円に対し、

3,798.76円となりました。

キャッシュ・フロー

　当年度の営業活動からのキャッシュ・フロー

のうち、減価償却費は2,665億円と、前年度に比

べ17.3%増加しました。なお、この減価償却費

には、営業権および無形固定資産に対する償却

費に加え、繰延保険契約費の償却費が含まれて

います。当年度の営業活動から得た現金・預金

（純額）は、主として当期純利益の増加や棚卸資

産の減少などにより、前年度の2,342億円に比

べ大幅に増加し7,231億円となりました。

　当年度の投資活動からのキャッシュ・フロー

については、主として固定資産や有価証券の購

入による支出増により、投資活動に使用した現

金・預金（純額）が、前年度の3,710億円に比べ増

加し5,180億円となりました。

　当年度の財務活動からのキャッシュ・フロー

については、主に短期借入金が大幅に減少した

ことにより、財務活動に使用した現金・預金（純

額）は、2,475億円となりました。

　以上の活動の結果、為替変動の影響も含めた

現金・預金および現金等価物は、308億円の純減

となり、期末残高は4,285億円となりました。

’93 ’94 ’95 ’96 ’97

3,799

3,126

2,695

3,558

3,827

1株当り純資産（単位‥円）

37

四半期財務データおよび株式情報ソニー株式会社および連結子会社

（未監査）3月31日に終了した1年間

単位‥十億円単位‥百万米ドル（1株当り金額を除く）（1株当り金額を除く）

第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第4四半期1996年 1997年 1996年 1997年 1996年 1997年 1996年 1997年 1997年

売上高および営業収入 . . . . . . . . ¥ 895.5 ¥1,172.2 ¥1,159.5 ¥1,358.5 ¥1,350.6 ¥1,666.8 ¥1,186.9 ¥1,465.7 $11,820.1営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17.8 55.3 64.8 80.6 117.3 164.5 35.4 69.9 563.8受取（支払）利息－純額 . . . . . . . . （9.7）（12.6）（12.8）（13.5）（14.9）（13.9）（11.6）（11.5）（93.0）為替差益（差損）－純額 . . . . . . . . 30.0 （0.6）（32.4） 7.6 （21.7） 5.8 （1.4） 5.3 42.8税引前利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29.4 43.8 18.6 65.7 74.0 147.4 16.3 55.6 448.4法人税等 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20.2 25.9 8.4 28.0 32.9 67.8 15.6 41.8 337.3当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7.5 17.1 8.6 34.6 37.1 75.4 1.0 12.3 99.5

1株当り当期純利益 . . . . . . . . . . . ¥ 19.3 ¥ 38.2 ¥ 22.0 ¥ 　76.0 ¥ 90.3 ¥ 163.8 ¥ 3.7 ¥ 27.9 $ 0.23

減価償却費* . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 49.1 ¥ 59.7 ¥ 56.0 ¥ 　61.8 ¥ 59.7 ¥ 66.9 ¥ 62.5 ¥ 78.2 $ 630.4設備投資額

（有形固定資産増加額）. . . . . . 62.7 67.5 64.5 76.6 48.0 57.3 76.0 96.7 780.2研究開発費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61.5 62.8 65.9 74.6 62.1 67.1 67.8 78.0 629.1東京証券取引所における

普通株式1株当り株価‥高値 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 4,320 ¥ 7,310 ¥ 5,630 ¥ 7,260 ¥ 6,230 ¥ 7,700 ¥ 7,030 ¥ 9,180 $ 74.03安値 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,730 6,350 4,010 6,680 4,570 6,720 6,040 7,250 58.47

ニューヨーク証券取引所における

1ADR当り株価‥高値 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . $ 52 1/2 $　66 5/8 $　58 1/4 $　66 1/4 $　61 1/2 $　67 7/8 $　66 1/4 $ 　74 1/4

安値 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45 7/8 59 5/8 48 3/4 61 1/2 45 1/2 58 7/8 57 3/8 63 3/8

*繰延保険契約費の償却を含んでいます。注記‥ 1. 米ドル金額は、便宜上、1997年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル＝124円で換算しています。（連結財務諸表注記3参照）

2. 1株当り当期純利益は、普通株式相当証券による希薄化の影響を考慮した普通株式の各期間の平均発行済株式数にもとづいて計算しています。3. 1996年3月31日に終了した年度に当社は、米国の会計基準として公表された外貨換算の指針（ETTF No.95-2）にもとづいて、関係会社間外貨建取引約定に係る評価方法を変更しました。これによる1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各年度の業績に及ぼす影響は重要ではありません。

4. 1株当り当期純利益の算定に係る会計方針に関しては、連結財務諸表注記2をご参照下さい。

38

単位‥百万円単位‥千米ドル（1株当り金額を除く）（1株当り金額を除く）

1993年 1994年 1995年 1996年 1997年 1997年

会計年度売上高および営業収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,001,270 ¥3,744,285 ¥3,990,583 ¥4,592,565 ¥5,663,134 $45,670,435

営業利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 130,640 106,962 （166,640） 235,324 370,330 2,986,532税引前利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92,561 102,162 （220,948） 138,159 312,429 2,519,589法人税等 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49,794 78,612 65,173 77,158 163,570 1,319,113当期純利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 36,260 15,298 （293,356） 54,252 139,460 1,124,677

1株当り：当期純利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 92.2 ¥ 42.1 ¥ （696.9）¥ 134.0 ¥ 309.2 $ 2.49現金配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50.0 50.0 50.0 50.0 55.0 0.44

減価償却費* . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 275,671 ¥ 242,458 ¥ 226,984** ¥ 227,316 ¥ 266,532 $ 2,149,452設備投資額（有形固定資産増加額）. . . . . . . . . . . . . . . 251,117 195,937 250,678 251,197 298,078 2,403,855研究開発費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 232,150 229,877 239,164 257,326 282,569 2,278,782

会計年度末正味運転資本 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 367,009 ¥ 616,089 ¥ 537,739 ¥ 816,387 ¥ 843,596 $ 6,803,194資本勘定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,428,219 1,329,565 1,007,808 1,169,173 1,459,428 11,769,5811株当り純資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 3,827.39 ¥ 3,557.57 ¥ 2,695.31 ¥ 3,125.57 ¥ 3,798.76 $ 30.64総資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,529,830 ¥4,269,885 ¥4,223,920 ¥5,045,725 ¥5,680,342 $45,809,210

期中平均発行済株式数

（単位‥千株）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 417,687 417,454 417,665 421,973 458,992期末発行済株式数

（単位‥千株）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 373,158 373,728 373,911 374,068 384,185

*繰延保険契約費の償却を含んでいます。**営業権一時償却は含まれていません。注記‥ 1. 米ドル金額は、便宜上、1997年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル＝124円で換算しています。（連結財務諸表注記3参照）

2. 1株当り当期純利益（損失）は、普通株式相当証券による希薄化の影響を考慮した普通株式の各期間の平均発行済株式数にもとづいて計算しています。3. 1996年3月31日に終了した年度に当社は、米国の会計基準として公表された外貨換算の指針（ETTF No.95-2）にもとづいて、関係会社間外貨建取引約定に係る評価方法を変更しました。これによる1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各年度の業績に及ぼす影響は重要ではありません。

4. 1995年3月31日に終了した年度の業績には、映画部門の営業権2,650億円の一時償却（連結財務諸表注記4参照）および同部門におけるプロジェクトの中止や、係争中の訴訟および契約上の紛争の和解費用の発生などに伴う一時的な費用約500億円の損失計上が反映されています。

5. 1株当り当期純利益の算定に係る会計方針に関しては、連結財務諸表注記2をご参照下さい。

5年間の要約財務データソニー株式会社および連結子会社


39

単位‥百万円単位‥千米ドル

1993年 1994年 1995年 1996年 1997年 1997年

地域別売上高および営業収入日本 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥1,035,224 ¥1,033,273 ¥1,105,152 ¥1,379,804 ¥1,590,820 $12,829,193

25.9% 27.6% 27.7% 30.0% 28.1%

米国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,215,954 1,154,454 1,152,081 1,259,926 1,639,334 13,220,43530.4 30.8 28.9 27.4 29.0

欧州 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,039,802 832,751 905,416 1,054,010 1,304,491 10,520,08926.0 22.3 22.7 23.0 23.0

その他地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 710,290 723,807 827,934 898,825 1,128,489 9,100,71817.7 19.3 20.7 19.6 19.9

売上高および営業収入合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,001,270 ¥3,744,285 ¥3,990,583 ¥4,592,565 ¥5,663,134 $45,670,435

分野別売上高および営業収入ビデオ機器 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 828,366 ¥ 668,537 ¥ 691,116 ¥ 731,097 ¥ 816,582 $ 6,585,339

20.7% 17.9% 17.3% 15.9% 14.4%

音響機器 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 928,010 840,723 898,507 905,441 1,034,769 8,344,91123.2 22.4 22.5 19.7 18.3

テレビ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 633,723 617,901 708,574 794,767 1,036,010 8,354,91915.8 16.5 17.8 17.3 18.3

その他製品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 676,059 713,743 777,031 1,098,849 1,500,378 12,099,82316.9 19.1 19.5 24.0 26.5

エレクトロニクス分野計 . . . . . . . . . . . . 3,066,158 2,840,904 3,075,228 3,530,154 4,387,739 35,384,99276.6 75.9 77.1 76.9 77.5

レコード部門 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 446,506 461,752 494,931 512,908 584,960 4,717,41911.2 12.3 12.4 11.2 10.3

映画部門 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 384,534 327,748 281,677 318,305 438,505 3,536,3319.6 8.8 7.0 6.9 7.8

エンタテインメント分野計 . . . . . . . . . . 831,040 789,500 776,608 831,213 1,023,465 8,253,75020.8 21.1 19.4 18.1 18.1

保険・ファイナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104,072 113,881 138,747 231,198 251,930 2,031,6932.6 3.0 3.5 5.0 4.4

売上高および営業収入合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,001,270 ¥3,744,285 ¥3,990,583 ¥4,592,565 ¥5,663,134 $45,670,435

注記‥ 1. 米ドル金額は、便宜上、1997年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル＝124円で換算しています。（連結財務諸表注記3参照）2. 地域別売上高および営業収入の内訳は売上先別に表示されています。したがって、売上元別（出荷事業所の所在地別）に表示されているセグメント情報（連結財務諸表注記19）の内訳とは異なります。

地域別・分野別売上高および営業収入内訳ソニー株式会社および連結子会社


40

単位‥百万円単位‥千米ドル（注記3）

1996年 1997年 1997年

資産流動資産‥

現金・預金および現金等価物（注記6および12）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 459,339 ¥ 428,518 $ 3,455,790定期預金（注記12）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32,605 52,518 423,533有価証券（注記9）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28,420 120,094 968,500受取手形および売掛金（注記8および12）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 923,566 1,066,314 8,599,306貸倒および返品引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （68,763）（93,732）（755,903）棚卸資産（注記7）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 856,638 869,800 7,014,516繰延税金（注記14）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 83,291 111,756 901,258前払費用およびその他の流動資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 208,891 240,195 1,937,057

流動資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,523,987 2,795,463 22,544,057

長期棚卸資産－映画（注記7）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 186,007 242,727 1,957,476

投資および貸付金‥

関連会社に対する投資および貸付金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40,470 52,547 423,766投資有価証券その他（注記9）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 640,182 734,332 5,922,032

680,652 786,879 6,345,798

有形固定資産（注記10および17）‥土地 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 164,563 179,011 1,443,637建物および構築物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 714,419 818,084 6,597,452機械装置およびその他の有形固定資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,618,612 1,805,851 14,563,314建設仮勘定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78,078 72,661 585,976

2,575,672 2,875,607 23,190,379控除－減価償却累計額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,454,913 1,636,696 13,199,161

1,120,759 1,238,911 9,991,218

その他の資産‥

無形固定資産（注記4および5）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104,733 112,080 903,871営業権（注記4および5）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 148,729 161,840 1,305,161繰延保険契約費（注記11）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 112,820 148,032 1,193,806その他（注記14）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 168,038 194,410 1,567,823

534,320 616,362 4,970,661

¥5,045,725 ¥5,680,342 $45,809,210

添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部であります。

連結貸借対照表ソニー株式会社および連結子会社

3月31日現在

41


1996年 1997年 1997年

負債および資本流動負債‥

短期借入金（注記10および12）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 292,396 ¥ 117,801 $ 　 950,0081年以内に返済期限の到来する長期借入債務（注記10、12および17）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 133,863 210,315 1,696,089支払手形および買掛金（注記8および12）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 565,044 653,826 5,272,790未払金・未払費用（注記13）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 418,612 537,726 4,336,500未払法人税およびその他の未払税金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 74,029 169,480 1,366,774その他（注記14）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 223,656 262,719 2,118,702

流動負債合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,707,600 1,951,867 15,740,863

固定負債‥

長期借入債務（注記10、12および17）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,203,592 1,099,765 8,869,073未払退職・年金費用（注記13）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 123,959 146,289 1,179,750長期繰延税金（注記14）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 160,398 173,951 1,402,831保険契約債務（注記11）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 447,316 579,263 4,671,475その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 126,233 154,912 1,249,290

2,061,498 2,154,180 17,372,419

少数株主持分 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 107,454 114,867 926,347

資本（注記15）‥資本金―額面1株当り50円授権株式数 ―1,350,000,000株発行済株式数 1996年3月31日現在―374,067,706株 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 299,885

1997年3月31日現在―384,185,043株 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 332,037 2,677,718資本準備金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 441,735 474,033 3,822,847利益準備金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31,380 35,831 288,960未実現有価証券評価益（注記9）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81,333 67,278 542,564その他の剰余金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 617,343 731,470 5,898,952累積外貨換算調整額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （302,503）（181,221）（1,461,460）

1,169,173 1,459,428 11,769,581

契約債務および偶発債務（注記18）¥5,045,725 ¥5,680,342 $45,809,210

42


1995年 1996年 1997年 1997年

売上高および営業収入‥

純売上高（注記8）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥3,826,693 ¥4,339,411 ¥5,383,911 $43,418,637保険・ファイナンス収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 138,747 231,198 251,930 2,031,694営業収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25,143 21,956 27,293 220,104

3,990,583 4,592,565 5,663,134 45,670,435

売上原価および販売費・一般管理費‥

売上原価（注記16）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,916,475 3,216,806 3,930,107 31,694,411販売費および一般管理費（注記16）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 842,783 917,887 1,132,241 9,130,976保険・ファイナンス費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 132,798 222,548 230,456 1,858,516営業権一時償却（注記4）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 265,167 — — —

4,157,223 4,357,241 5,292,804 42,683,903

営業利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （166,640） 235,324 370,330 2,986,532

その他の収益‥

受取利息および受取配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22,362 18,053 19,406 156,500為替差益（純額）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22,789 — 18,085 145,847その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27,992 47,702 55,152 444,774

73,143 65,755 92,643 747,121

その他の費用‥

支払利息 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65,354 67,095 70,892 571,709為替差損（純額）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . — 25,580 — —その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62,097 70,245 79,652 642,355

127,451 162,920 150,544 1,214,064

税引前利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （220,948） 138,159 312,429 2,519,589

法人税等（注記14）‥当年度分 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 84,108 72,088 169,060 1,363,387繰延税額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （18,935） 5,070 （5,490）（44,274）

65,173 77,158 163,570 1,319,113

少数株主持分損益前利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （286,121） 61,001 148,859 1,200,476少数株主持分損益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7,235 6,749 9,399 75,799

当期純利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （293,356） 54,252 139,460 1,124,677

その他の剰余金‥

期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 901,847 585,553 617,343 4,978,573新株発行費（税効果調整後）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （8）（2） — —現金配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （18,692）（18,700）（20,882）（168,403）利益準備金繰入額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （4,238）（3,760）（4,451）（35,895）

期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 585,553 ¥ 617,343 ¥ 731,470 $ 5,898,952

単位‥円単位‥米ドル（注記3）

1株当り：当期純利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥（696.9） ¥134.0 ¥309.2 $2.49現金配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50.0 50.0 55.0 0.44


連結損益および剰余金結合計算書ソニー株式会社および連結子会社


43


1995年 1996年 1997年 1997年

営業活動からのキャッシュ・フロー‥

当期純利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥（293,356） ¥ 54,252 ¥ 139,460 $ 1,124,677営業活動から得た現金・預金（純額）への当期純利益（損失）の調整

有形固定資産の減価償却費および無形固定資産の償却費（繰延保険契約費の償却を含む） . . . . . . 226,984 227,316 266,532 2,149,452営業権一時償却 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 265,167 — — —退職・年金費用（支払額控除後）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15,364 9,604 19,521 157,427固定資産処分損 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17,838 9,429 13,411 108,153繰延税額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （18,935） 5,070 （5,490）（44,274）資産および負債の増減

受取手形および売掛金の増加 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （116,093）（150,158）（65,905）（531,492）棚卸資産の（増加）減少 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （86,740）（69,157） 41,825 337,298その他の流動資産の増加 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （4,385）（32,117）（2,906）（23,435）支払手形および買掛金の増加（減少）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56,112 （4,169） 66,099 533,057未払法人税およびその他の未払税金の増加（減少）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10,528 （6,064） 89,887 724,895その他の流動負債の増加 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57,309 54,438 73,786 595,048保険契約債務の増加 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 76,100 174,223 131,947 1,064,089その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （23,954）（38,490）（45,032）（363,161）

営業活動から得た現金・預金（純額） . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 181,939 234,177 723,135 5,831,734

投資活動からのキャッシュ・フロー‥

固定資産の購入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （222,861）（250,157）（298,187）（2,404,734）固定資産の売却 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6,637 22,823 14,940 120,484投資および貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （326,684）（490,330）（450,399）（3,632,250）投資有価証券の売却および貸付金の回収 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 273,919 313,769 316,787 2,554,734有価証券の購入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （115,244）（54,964）（128,929）（1,039,750）有価証券の売却 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81,432 101,913 46,105 371,815定期預金の（増加）減少 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27,595 （12,359）（18,361）（148,073）その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （2,727）（1,694） 46 371

投資活動に使用した現金・預金（純額）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （277,933）（370,999）（517,998）（4,177,403）

財務活動からのキャッシュ・フロー‥

長期借入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29,853 381,239 171,698 1,384,661長期借入金の返済 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （69,039）（87,500）（209,383）（1,688,573）短期借入金の増加（減少）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 153,515 （145,527）（192,034）（1,548,661）現金配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （18,681）（18,772）（18,657）（150,460）その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （2,595） 1,037 881 7,105

財務活動から得た（財務活動に使用した）現金・預金（純額）. . . . . . . . . 93,053 130,477 （247,495）（1,995,928）

為替相場変動の現金・預金および現金等価物に対する影響額 . . . . . . . . . . . . . . . . （5,735）（9,871） 11,537 93,040

現金・預金および現金等価物純減少額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （8,676）（16,216）（30,821）（248,557）現金・預金および現金等価物期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 484,231 475,555 459,339 3,704,347

現金・預金および現金等価物期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 475,555 ¥ 459,339 ¥ 428,518 $ 3,455,790


連結キャッシュ・フロー表ソニー株式会社および連結子会社


44

連結財務諸表注記ソニー株式会社および連結子会社

1.営業活動の内容当社は様々なエレクトロニクス製品・部品を開発、生産、販売

しております。主要な生産施設は日本、米国、欧州、アジアにあ

り、当社の製品は販売子会社および資本関係のない各地の卸売

り業者により世界中で販売されております。当社は全世界にお

いてあらゆるフォーマット、ジャンルの音楽ソフトを開発・制

作・製造・販売しております。また、映画、ビデオ、テレビおよび新

たなエンタテインメント技術を含む映像ソフトの開発・制作・製

造・販売を世界中で行っております。さらに当社は保険、ファイ

ナンス業に従事しております。これらの事業は主として株式会

社形態による日本の生命保険子会社やファイナンス子会社によ

り行われております。

2.主要な会計方針の要約当社および日本の子会社は、日本において一般に公正妥当と

認められた会計原則に従って会計帳簿を保持し、財務諸表を作

成しております。また、当社の海外子会社は、その子会社が所在

する国において一般に公正妥当と認められた会計原則に従って

会計帳簿を保持し、財務諸表を作成しております。当連結財務諸

表には、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則（米

国会計原則）に適合するために、税金の一時的差異の認識、新株

引受権の資本化、保険契約費の繰り延べ、特定の費用の計上なら

びに外貨換算等の修正および組替えが反映されております。こ

れらの修正事項は、法定帳簿には記帳されておりません。

財務諸表を作成するにあたり、米国会計原則に従い、決算時の

財務諸表（資産・負債の報告金額の決定、決算日における見積・予

測状況の開示および収益・費用の報告金額の決定）に影響を与え

るような事象については見積、予測を行い計上しております。結

果としてこのような予測と実績が異なる場合もあります。

主要な会計方針は以下のとおりであります。

（1）連結の基本方針ならびに関連会社に対する投資の会計処理

当社の連結財務諸表は、当社および当社が過半数の株式を所

有する子会社の勘定を含んでおります。連結会社間の重要な取

引ならびに債権債務は、すべて消去しております。20～50%所有会社に対する投資は、取得価額に未分配利益に対する当社の

持分額を加算した金額をもって計上しております。当期純利益

（損失）は、これらの会社の当年度の純利益（損失）に対する当

社の持分額から未実現内部利益を控除した金額を含んでおり

ます。

公募あるいは転換社債の転換により、連結子会社あるいは持

分法適用会社は、当該会社の1株当りの持分額を超える、あるいは下回る価格で、第三者に対して株式を発行することがありま

す。このような取引により認識される当社持分の増減額は、そ

の持分の変更があった年度の損益として計上しております。

連結子会社および持分法適用会社に対する投資を行う場合、

当該会社の純資産額の当社持分を超える金額は、取得時点にお

ける公正価額にもとづき、認識しうる各資産に配分しておりま

す。特定の資産に配分されなかった金額は、営業権として計上

しております。

1995年3月31日に終了した年度において、当社は営業権を含む買収企業に対する投資の評価についての会計処理を変更し

ました。（注記4参照）

（2）外貨換算

海外子会社および関連会社の財務諸表項目の換算において、

資産ならびに負債は、決算日の為替相場によって円貨に換算し、

収益ならびに費用は、おおむね取引発生日の為替相場によって

円貨に換算しております。その結果生じた換算差額は、累積外

貨換算調整額として資本の部に表示しております。

当社および子会社の外貨建金銭債権および債務は、決算日の

為替相場によって換算し、その結果生じた為替差損益は、当年

度の損益に計上しております。

（3）収益認識

当社のエレクトロニクスおよびレコード部門の売上高は、出

荷基準で計上しております。

映画部門における劇場映画収益は、劇場公開日に計上を開始

しております。テレビ放映権からの収益は、映画あるいはテレ

ビ番組が初めて放映可能となった時点で計上しております。

ホームビデオの売上高は、出荷基準で計上しております。

保険料収入は保険契約者からの払込の期日が到来した時点

で、収益として計上しております。保険金・給付金および保険

契約費用は、保険料収入に対応して保険契約の期間にわたり

認識しております。この会計上の費用・収益の対応は、保険契

約債務の認識および繰延保険契約費の償却を通じて行われて

おります。

45

（4）現金・預金および現金等価物

現金・預金および現金等価物は、取得日からほぼ3カ月以内に満期の到来する流動性の高い投資で、表示された金額で容易に

換金され、かつ満期日まで短期間であるために利率の変化によ

る価値変動が僅少なもののみを含んでおります。

（5）負債証券および持分証券

当社は、1994年4月1日に、米国財務会計基準書第115号「負債証券及び持分証券に対する投資の会計処理（Accounting forCertain Investments in Debt and Equity Securities）」(以下基準書第115号)の適用を開始し、税効果考慮後で73,000百万円の売却可能証券に係る未実現評価益を資本の部に区分表示しまし

た。基準書第115号では、売却可能証券に区分された、負債証券および公正価額が容易に決定できる持分証券の未実現評価損

益は税効果考慮後の金額で資本の部に区分表示されます。満期

まで保有する負債証券については償却後の原価により表示し

ております。

（6）棚卸資産

エレクトロニクス部門およびレコード部門における棚卸資産

は取得原価で評価しており、時価を超えているものはありませ

ん。これらの棚卸資産の取得原価は、先入先出法を適用している

一部の子会社の製品を除き、平均法によって計算しております。

映画部門における棚卸資産は、フィルム製作費用・プリント費

用・宣伝費用および間接費の配賦額を含んでおります。これら

の映画製作原価は、当社の予想総収益に対する各年度の収益割

合に応じて償却しております。また、各映画ごとに未償却残高

を予想正味実現可能価額と比較し、必要と認められた場合は評

価減を行っております。第一次市場からの収益に対応して償却

される映画およびテレビ番組の製作原価は流動資産として計上

しております。映画の第一次市場とは、劇場、ホームビデオおよ

び有料テレビ放送を含み、テレビ番組の第一次市場は、ネット

ワーク、初公開シンジケート配給を含みます。その他の映画製作

原価は、長期棚卸資産として表示しております。

（7）有形固定資産および減価償却

有形固定資産は、取得原価で表示しております。有形固定資

産の減価償却費は、当該資産の区分、構造および用途等により

見積られた耐用年数にもとづき、主として、当社および日本の

子会社においては定率法、海外子会社においては定額法で、そ

れぞれ計算しております。一定額以上の更新および追加投資

は、取得原価で資産計上しております。維持費、修繕費および少

額の更新、改良に要した費用は発生時の費用として処理してお

ります。

（8）無形固定資産および営業権

無形固定資産は、主としてアーティストコントラクトおよび

ミュージックカタログからなっており、それぞれ主に16年および21年で均等償却しております。買収時に計上された営業権は、主に40年で均等償却しております。

（9）繰延保険契約費

新規保険契約の獲得に連動し、かつその性格が契約獲得に関

連する費用についてはこれを繰り延べ、主として保険料払込期

間にわたって償却しております。償却の計算は、当該保険契約

に関する保障債務の認識と共通の計算基礎を用いて行ってお

ります。

（10）保険契約債務

保険契約に関する将来の保障債務は、保険数理上の諸数値に

もとづいて計算しております。

（11）長期性資産の減損に関する会計処理

当社は、1997年3月31日に終了した年度より基準書第121号「長期性資産の減損および処分予定の長期性資産の会計処理

（Accounting for the Impairment of Long-Lived Assets and forLong-Lived Assets to Be Disposed Of）」を適用しました。これは現在所有され使用されている長期性資産および特定の無形

固定資産について、帳簿価額が回収できなくなる可能性を示す

事象や状況変化が生じた場合、評価損の有無の検討を求めるも

のです。この基準書の適用による影響は重要ではありません。

（12）法人税

未払法人税は、連結損益計算書上の税引前利益（損失）にもと

づいて計算されております。帳簿価額と税務上の資産・負債と

の間の一時的差異に対する繰延税効果について、資産・負債法

を用いて繰延税金資産・負債を認識しております。

（13）デリバティブ

当社のデリバティブは金融資産および負債に係る為替およ

び金利の変動リスクを管理するためのものであります。保有す

る金融資産および負債のヘッジ管理のためのデリバティブに

係る損益は繰り延べられ、効果的にヘッジの対象となる関連す

る資産および負債から発生する損益と相殺されます。ヘッジ目

的のデリバティブで米国会計原則のヘッジ会計の条件に合致し

ないものは、時価で評価しております。

46

1995年7月に米国財務会計基準審議会（以下FASB）の緊急問題専門部会（the Emerging Issues Task Force）は、EITF No. 95-2「第三者が関与しない外貨建取引の確定した約定に関する決

定」に関して合意にいたりました。EITF No.95-2によれば、関係会社間の外貨建取引約定をヘッジする先物為替予約が、この合

意に示された判定基準により確定した約定として認められな

い場合は、時価で評価されます。当社は、1996年3月31日に終了した年度の第2四半期よりこのEITF No.95-2の規定を適用しております。それ以前においては、これらの関係会社間の外貨建

取引約定をヘッジするための先物為替予約に係る利益または

損失は基準書第52号およびEITF No. 91-1により繰延処理されてきました。EITF No.95-2の適用は、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各年度の業績に重要な影響は与えておりません。

（14）１株当り当期純利益（損失）

1株当り当期純利益（損失）は、新株引受権および一部の転換社債を含む普通株式相当証券による希薄化の影響を考慮した

普通株式の各年度の平均発行済株式数にもとづいて計算して

おります。また、株式分割による無償新株式の発行を考慮し、調

整しております。

1997年2月にFASBは基準書第128号「1株当り利益（Earningsper Share）」（以下EPS）を公表しました。これは、本来のEPSに代わっていわゆる単純EPSを開示し、さらに単純および希薄化EPSをその両者の適切な調整計算とともに開示することを要求するものです。単純EPSは各算定期間の普通株式の平均発行済株式数にもとづいて計算されます。希薄化EPSは、新株発行をもたらす権利の行使や約定の履行あるいは新株への転換によっ

て起こる希薄化の影響を考慮して計算されます。この基準書は

1997年12月15日以降に終了する各四半期および年度より適用されます。早期適用は認められません。適用日以降は、過年度に

開示されたすべてのEPS情報は、この基準書に従って算定され

るEPS情報に修正再表示されることになります。この基準書が適用された場合、当社の1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間における単純EPSは、それぞれ（784.7）円、145.1円および367.7円（2.97米ドル）となります。また、1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各１年間における希薄化EPSは、それぞれ（784.7）円、134.0円および309.2円（2.49米ドル）となります。（括弧内の円貨は1株当り損失を示します。）

（15）株式分割による無償新株式の発行

当社は、株式分割による無償新株式の発行を行うことがあり

ます。この会計処理には、額面額により資本準備金から資本金

勘定へ振り替える方法と、何ら振替処理を行わずに、資本金勘

定中の額面額を超える部分を当該発行に充当する方法とがあ

ります。日本の商法上、株式による配当は株主総会の決議によ

り、その他の剰余金から資本金勘定への組入れと、その金額に

対する取締役会で決議された株式分割による無償新株式の発

行により行われます。

（16）新株発行費

新株発行費は、米国では一般的に資本勘定の控除項目として

処理されておりますが、日本の商法上、この処理は認められて

おりません。したがって、連結財務諸表上、当該費用は、関連す

る繰延税金を控除した額をもって、その他の剰余金から直接控

除しております。

（17）勘定科目の組替再表示

1995年3月31日および1996年3月31日に終了した各年度の連結損益および剰余金結合計算書の一部の科目を、1997年3月31日に終了した年度の表示に合わせてそれぞれ組替再表示して

おります。

3.米ドルによる表示額連結財務諸表および注記に表示されている米ドル金額は、読

者の便宜のため、円貨を米ドルに換算した額を表示しておりま

す。これらのドル表示額は、円金額が実際の米ドルを表したり、

または、米ドルに換金されたり、あるいは換金されうるという

ように解されるものではありません。1997年3月31日現在の東京外国為替市場での実勢為替相場1米ドル＝124円を当連結財務諸表上の米ドル額表示のために使用しております。

4.無形固定資産と営業権を含むその他の長期性資産1995年3月31日に終了した年度の第2四半期に、当社は営業

権を含む買収企業に対する投資簿価の評価についての会計処

理方法を変更しました。変更前の方法では、当社は営業権を含

む買収企業への投資簿価の回収可能性を将来の営業キャッシュ・

フローの割引をしない予測値の価額と見積残存価額にもとづ

いて評価していました。当該年度に新たに採用した方法では、

予測キャッシュ・フローに割引の要素を適用しています。

当社はこの新しく採用した方法により、投資の回収可能性を

より適切に評価できると考えております。すなわち割引キャッ

シュ・フロー法によって投資に対する資本コストの影響を考慮

することができます。この会計処理方法の変更の結果、エンタテ

インメント分野に属する映画部門の営業権265,167百万円を一時償却しました。

映画部門の事業成長は、1989年11月の買収以来、当社の期待を下回り、営業原価や費用の水準は予想を上回っており、必要

な資本支出額は予測より多額でした。1994年3月31日に終了し

47

た年度の業績の低下のため事業全般の見直しが行われました。

1995年3月31日に終了した年度の第２四半期までの業績はその前年度と類似しており、映画部門のトップマネジメントの交代

もあって、当社は許容水準の利益率を達成するには、追加の資

金投入が必要であると考えるにいたりました。当社は1995年3月31日に終了した年度の第２四半期において、投資水準および追加の資金投入の必要性に照らし、割引キャッシュ・フロー法

は資本コストの影響を考慮に入れるため、買収企業への投資の

回収可能性を測定するのにより優れた方法であると判断しま

した。当社は、当社の予測にもとづき、映画部門の将来の業績を

割引いた額では1995年3月31日に終了した年度の第2四半期末現在の投資簿価を回収することはできないと判断しました。

業績の予測に当り、当社は過去の実績値、中期計画、長期の経

済見通しを考慮しました。また、1995年3月31日に終了した年度の第２四半期現在のマーケットの状況や予見できる範囲で既

存の業界の成長の可能性を考慮しました。当社は予測期間を通

して、映画部門に必要な資金投入を行いうると認識しています

が、既存の事業以外に追加投資を行うかどうかについては決定

していません。

営業キャッシュ・フローは、マーケットシェアの回復や費用

削減による大幅な業績の改善を織り込んだ1995年3月31日に終了した年度の第２四半期現在の計画にもとづいています。長期

の予測は、その当時の低水準のインフレが継続し、業界は経済

全体より少し高い率で成長するものとの想定によっています。

予測期間の終了時における残存価値は、最終年度の業績に適当

と思われる乗数値を掛け合わせて計算したものです。

当社は、1995年3月31日に終了した年度の第2四半期現在の財務実績の傾向とマーケットの状況のもとでは、計算に用いら

れた将来の業績の予測値は、当社の将来の経営成績の最良の見

積りであったと認識しています。

割引純現在価値を算定するために、当社は業界統計に示され

ている当該業種に係るリスクを反映した資金コストの加重平

均率を考慮した割引率9%を使用しました。この資金コストには映画部門へ配分された資本金も勘案しています。

全予測期間中に、1995年3月31日に終了した年度の第２四半期に計画されていた投資プログラムを遂行するために必要な

多額な追加投資を含めて、当社は総額で4,166,374百万円の営業キャッシュ・フローが得られるものと予測しました。この予測

によれば、1994年9月30日現在の映画部門の累積営業キャッシュ・フローの割引純現在価値309,005百万円は投資の主要な部分を回収するのに不足していました。この不足額を一時償却

した結果、1994年9月30日現在の映画部門の営業権の残高は85,197百万円となりました。その結果、1995年3月31日に終了した1年間における営業権の増減は、以下のとおりです。

単位‥百万円

1994年3月31日残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 424,482営業権の普通償却 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （8,037）営業権の一時償却 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （265,167）外貨換算調整額等 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （29,895）

1995年3月31日残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 121,383

1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間に、無形固定資産あるいは営業権を含むその他の長期性資産の重

要な減損はありません。

5.無形固定資産および営業権の累計償却額1996年3月31日および1997年3月31日現在における無形固定資産および営業権の累計償却額は、それぞれ151,131百万円お

よび188,943百万円（1,523,734千米ドル）であります。

6.キャッシュ・フローに関する情報（1）１年間の現金支出

法人税等の支払額は、1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間において、それぞれ80,499百万円、88,565百万円および87,723百万円（707,444千米ドル）であります。また、これらの年度における利息の支払額は、それ

ぞれ70,464百万円、69,882百万円および68,004百万円（548,419千米ドル）であります。

（2）現金支出を伴わない投資および財務活動

キャピタル・リースの未払金に新たに計上された額は、1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各１年間において、それぞれ6,557百万円、9,563百万円および4,824百万円（38,903千米ドル）であります。転換社債から資本金および資本準備金に転換された金額は、

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間において、それぞれ791百万円、680百万円および63,578百万円（512,726千米ドル）であります。

48

7.棚卸資産棚卸資産の内訳は次のとおりであります。


3月31日現在 3月31日現在1996年 1997年 1997年

流動資産

製品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥521,826 ¥527,418 $4,253,371仕掛品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 121,035 119,406 962,952原材料・購入部品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 135,411 127,366 1,027,145映画

既公開 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52,761 73,767 594,895製作中 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25,605 21,843 176,153

¥856,638 ¥869,800 $7,014,516

長期棚卸資産―映画

既公開 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥115,796 ¥143,003 $1,153,250製作中 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70,211 99,724 804,226

¥186,007 ¥242,727 $1,957,476

8.関連会社との取引および取引残高関連会社との取引および取引残高は次のとおりであります。


3月31日現在 3月31日現在1996年 1997年 1997年

売掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥25,890 ¥13,232 $106,710買掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 425 89 718

単位：百万円単位：千米ドル

3月31日に終了した1年間3月31日に終了した1年間

1995年 1996年 1997年 1997年

売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥226,237 ¥123,623 ¥96,183 $775,669仕入高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,338 2,647 733 5,911

49

9.市場性ある有価証券および投資有価証券負債証券および持分証券は有価証券および投資有価証券そ

の他に含まれており、そのうち売却可能証券に区分されるもの

の取得原価、未実現評価損益および公正価額は次のとおりであ

ります。

単位‥百万円

1996年3月31日現在 1997年3月31日現在取得原価未実現評価益未実現評価損公正価額取得原価未実現評価益未実現評価損公正価額

売却可能証券

負債証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥341,554 ¥ 11,592 ¥2,149 ¥350,997 ¥531,968 ¥ 22,001 ¥1,338 ¥552,631持分証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49,842 158,279 1,006 207,115 49,512 124,682 2,364 171,830

合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥391,396 ¥169,871 ¥3,155 ¥558,112 ¥581,480 ¥146,683 ¥3,702 ¥724,461

単位‥千米ドル

1997年3月31日現在取得原価未実現評価益未実現評価損公正価額

売却可能証券

負債証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . $4,290,065 $ 177,427 $10,790 $4,456,702持分証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 399,290 1,005,500 19,065 1,385,725

合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . $4,689,355 $1,182,927 $29,855 $5,842,427

1997年3月31日現在、負債証券には主に1年から15年満期の国債、地方債および社債が含まれております。

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間で、資本の部に区分表示される売却可能証券に係る税効果考慮後の未実現評価益は、それぞれ8,028百万円の減少、16,361百万円の増加および14,055百万円（113,347千米ドル）の減少となりました。

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間における個別平均原価法にもとづく売却可能証券の売却収入は、それぞれ299,727百万円、397,774百万円および347,790百万円（2,804,758千米ドル）であります。これらの売却収入のうち実現総利益は、それぞれ3,440百万円、14,605百万円および19,174百万円（154,629千米ドル）であり、実現総損失は、

それぞれ1,863百万円、7,734百万円および9,877百万円（79,653千米ドル）であります。

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間の損益に含まれる売買目的証券に係る未実現評価損益の変動額（純額）は僅少であります。

当社は、通常の事業において、多くの非上場会社の株式を長

期の投資有価証券として保有しており、これらは投資有価証券

その他に含まれております。1996年3月31日現在および1997年3月31日現在の非上場会社に対する投資の貸借対照表計上額は、それぞれ50,146百万円および62,346百万円（502,790千米ドル）であります。その時点での公正価額は見積りが困難である

ため、計算しておりません。

10.短期借入金および長期借入債務1997年3月31日現在の短期借入金の内訳は次のとおりであります。


借入金（主として銀行借入金）（利率：年0.68%～9.80%）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥103,851 $837,508コマーシャルペーパー（利率：年0.65%～3.10%）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13,950 112,500

¥117,801 $950,008

50

1997年3月31日現在の長期借入債務の内訳は次のとおりであります。単位‥百万円単位‥千米ドル

無担保の借入金（借入先‥主として銀行）

［利率‥年1.0%～9.25%、返済期限1997年～2017年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 128,312 $ 1,034,774担保付の借入金（借入先‥主として生命保険会社および銀行）

［利率‥年5.7%～10.13%、返済期限1998年～2000年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4,024 32,452ミディアム・ターム・ノート（連結子会社の発行）

［利率‥年3.02%～8.04%、返済期限1997年～2006年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 338,371 2,728,798無担保米貨建転換社債‥転換価格3,200.2円（12.49米ドル‥1米ドルを¥256.30で換算）［利率‥年6.0%、満期1997年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14 113無担保転換社債‥転換価格4,159.9円（33.55米ドル）［利率‥年2.0%、満期2000年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 352 2,839無担保転換社債‥転換価格6,519円（52.57米ドル）［利率‥年0.15%、満期2001年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 243,326 1,962,306無担保転換社債‥転換価格4,387.9円（35.39米ドル）［利率‥年1.5%、満期2002年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,122 9,048無担保転換社債‥転換価格5,415.5円（43.67米ドル）［利率‥年1.4%、満期2003年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25,391 204,766無担保転換社債‥転換価格7,990.9円（64.44米ドル）［利率‥年1.4%、満期2005年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 298,581 2,407,911無担保スイスフラン建転換社債（連結子会社の発行）‥転換価格1,815円（14.64米ドル）［利率‥年0.125%、満期1998年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 316 2,548無担保分離型新株引受権付社債

［利率‥年0.1%、満期1999年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,000 8,065無担保分離型新株引受権付社債

［利率‥年0.1%、満期2000年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,000 16,129無担保社債

［利率‥年6.875%、満期2000年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50,232 405,097無担保社債

［利率‥年4.4%、満期2001年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80,000 645,161無担保社債（連結子会社の発行）

［利率‥年1.95%、満期1998年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15,000 120,968無担保社債（連結子会社の発行）

［利率‥年2.55%、満期2000年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5,000 40,323無担保米貨建劣後社債（連結子会社の発行）

［利率‥年9.875%、満期1998年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38,240 308,387無担保日経インデックス債（連結子会社の発行）

［満期1997年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6,627 53,444無担保社債（連結子会社の発行）

［利率‥年6.0%、満期1997年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12,565 101,331無担保変動利付社債（連結子会社の発行）

［満期1997年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14,830 119,597無担保米貨建米ドル／円為替連動債（連結子会社の発行）

［満期2001年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 807 6,508担保付社債（連結子会社の発行）

［利率‥年3.8%、満期2001年、期限前償還可能］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,000 24,194長期キャピタル・リース未払金

［利率‥年1.15%～16.28%、返済期限1997年～2015年］. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29,314 236,403預り保証金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11,656 94,000

1,310,080 10,565,162控除‥1年以内に返済期限の到来する額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 210,315 1,696,089

¥1,099,765 $ 8,869,073

51

1995年9月1日に、当社は10億円（8,065千米ドル）の0.1%利付無担保分離型新株引受権付社債を発行いたしました。1新株引受権につき、その所有者は当社普通株式2百万円（16千米ドル）を1株当り5,330円（43米ドル）で購入する権利（基礎条件が変化した場合には行使価格は調整されます）を有します。社債発行に際して当社は、すべての新株引受権を買取り、時価により当社取締役に役員報酬の一部として支給いたしました。1997年3月31日において未行使の新株引受権が255あり、これらは、1999年8月31日まで行使可能であります。

1996年2月26日に、当社は所有者が随時当社普通株式に転換が可能な3,000億円（2,419,355千米ドル）の2001年満期0.15%利付無担保転換社債を発行しました。基礎条件が変化した場合には転換価格は調整されます。

1996年8月16日に、当社は20億円（16,129千米ドル）の0.1%利付無担保分離型新株引受権付社債を発行いたしました。1新株引

受権につき、その所有者は当社普通株式2百万円（16千米ドル）を1株当り7,022円（57米ドル）で購入する権利（基礎条件が変化した場合には行使価格は調整されます）を有します。社債発行に際して当社は、すべての新株引受権を買い取り、時価により当社取締役および経営幹部社員に報酬の一部として支給いたしました。

1997年3月31日において未行使の新株引受権が909あり、これらは2000年8月15日まで行使可能であります。

1997年3月31日現在の当社の転換社債および新株引受権がすべて転換・行使された場合に発行される株式数は、80,083千株であります。

1997年3月31日現在、帳簿価額4,627百万円（37,315千米ドル）の有形固定資産が、連結子会社の借入金および普通社債の担保に供されております。長期借入債務の1997年4月1日以降の5年間の各年度別の返済予定額は次のとおりであります。

3月31日に終了する各年度単位‥百万円単位‥千米ドル

1998年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥210,315 $1,696,0891999年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 94,465 761,8152000年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 107,705 868,5892001年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 348,834 2,813,1772002年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 152,670 1,231,210

邦銀数行との取引約定書にもとづき、当社は当該銀行から要求があれば直ちに担保（当該銀行に対する預金を含む）を提供し、あるいは保証人をたてる義務を負っております。この約定

または他の理由により供される担保は、当該銀行に対する現在および将来のすべての債務を共通に担保します。

11.保険関連事業株式会社の形態をとる生命保険子会社は、注記2に記載のとおり、日本の大蔵省の法規および通達等による会計基準および会計実務に準拠して会計記録を保持していますが、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則（米国会計原則）とは、いくつかの点で異なっています。これらの相違の主なものは、

1）保険契約獲得費用は、日本では発生年度の期間費用として処理されますが、米国会計原則では繰延処理され、通常、保険契約の保険料払込期間にわたって償却されること、2）保険契約債務について、日本では大蔵省の認める方式により算定されますが、米国会計原則では、これに計算基礎の一定の変更を施し、平準純保険料式による評価を行って計上されること、および、3）日本の会計慣行では行われない税金の一時的差異の認識を米国会計原則では行うことであります。連結財務諸表の作成上、米国会計原則に準拠するためこのような差異は、適切に調整されております。

1996年3月31日および1997年3月31日現在の法定帳簿上の純資産は、それぞれ12,624百万円および12,625百万円（101,815千米ドル）であります。

（1）繰延保険契約費繰り延べの対象となる新規契約費用は、保険契約募集手数料

（費用）、診査ないし調査費用等、新規保険契約の獲得に連動し、かつその性格が契約獲得に関連する費用であります。この繰延費用は、当該保険契約に関する保障債務の認識と共通の計算基礎率を用いた計算にもとづき、主に保険料払込期間にわたって償却されます。1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間の償却費は、それぞれ7,148百万円、9,694百万円および15,855百万円（127,863千米ドル）であります。

（2）保険契約債務保険契約債務は、保有する契約から将来発生が予測される債務に充当する額が引き当てられております。これらの債務は将来の資産運用利回り、死亡率および契約脱退率についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。保険契約債務は約3.5%から6.25%の範囲の利率を適用して計算しておりますが、計算上、通常10年から20年の期間で逓減させて適用しています。保険契約債務の見積に使用される死亡率、罹患率および契約の脱退率は、生命保険子会社の実績あるいは保険数理上の種々の統計表に拠っております。1996年3月31日および1997年3月31日現在の保険契約債務（前納保険料等を除く）は、それぞれ392,119百万円および528,204百万円（4,259,710千米ドル）であります。

52

12.金融商品当社は通常の事業において、金融資産、負債を含む金融商品

およびオフバランスシートとなる金融商品を所有しています。

当社は一貫したリスク管理方針に従い、金融資産、負債に対す

る為替および金利変動リスクをヘッジするため、為替予約、通

貨オプション契約および金利通貨スワップを含むデリバティブにより管理しております。これらの金融商品は信用の高い金

融機関により取り扱われており、ほとんどの契約は米ドル、ド

イツマルクおよびその他の主要先進国通貨で構成されていま

す。会社は相手側の契約不履行、金利および為替の変動により

損失を被る可能性がありますが、相手の信用度と当社のヘッジ

管理により重要な損失は見込んでおりません。

金融資産、負債とオフバランスシート金融商品に係る概要は

以下のとおりです。

（1）現金・預金および現金等価物、定期預金および受取手形・売

掛金

通常の事業において、ほとんどの現金・預金および現金等価

物、定期預金および受取手形・売掛金はきわめて流動性が高く、

その貸借対照表価額はおおむね公正価額であります。

（2）支払手形および買掛金

通常の事業において、ほとんどの支払手形および買掛金は短

期間に支払われるので、その貸借対照表価額はおおむね公正価

額であります。

（3）短期借入金および長期借入債務

短期借入金および1年以内の返済分を含む長期借入債務の公正価額は類似した負債を当社が新たに借入れる場合に適用さ

れる利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割引いて計算

しております。

（4）デリバティブ

当社は種々の先物為替予約、金利スワップ、金利通貨スワップ

および買建て通貨オプション、売建て通貨オプションを財務上

のリスク管理対策の一環として行っております。これらの中に

はヘッジ目的で行われているもので米国会計原則においては

ヘッジ会計の条件に合致しないものも含まれております。ヘッ

ジ会計がとられるデリバティブの損益は、繰り延べられ、ヘッジ

の対象となる資産および負債から発生する損益と同期間にお

いて相殺されます。ヘッジ目的のデリバティブで米国会計原則

のヘッジ会計の条件に合致しないものは時価評価されており

ます。このようなオフバランスシート取引の内容は以下のとお

りであります。

先物為替予約は、大部分が3カ月以内に決済されるもので、主に外貨建ての売上債権、買入債務および将来の予定された外貨

建て取引による為替レートの変動のリスクをヘッジするための

ものであります。

当社の外国為替ヘッジは海外顧客への外貨建て売上の円貨

による回収のキャッシュ・フローが為替相場の変動による不利

な影響を受けることを実質的に防ぐためのものです。1996年3月31日および1997年3月31日現在の契約残高はそれぞれ、843,090百万円および 756,294百万円（6,099,145千米ドル）であります。これらの契約の公正価額は市場価額をもとに計算され

ております。

金利スワップおよび金利通貨スワップ契約は1997年から2006年までに満期となります。契約に係る支払額と受取額の差額は、

その契約期間にわたって支払利息費用に計上されております。

金利通貨スワップの通貨スワップ部分は決算日の公正価額で評

価され、関連する外貨建て債務に係る為替差損益と相殺されま

す。これらのスワップ契約は資金調達費用を引き下げ、資金調達

を多様化し、為替変動および金利変動によるリスクを軽減するた

めに組まれております。1996年3月31日および1997年3月31日現在の金利スワップ契約の想定元本の総額はそれぞれ155,306百万円および176,705百万円（1,425,040千米ドル）で、金利通貨スワップ契約についてはそれぞれ233,685百万円および300,269百万円（2,421,524千米ドル）であります。これらの契約の公正価額は将来割引キャッシュ・フロー（純額）により計算されており

ます。

当社は買建て通貨オプション契約を行っており、1996年3月31日および1997年3月31日現在の想定元本はそれぞれ106,549百万円および196,990百万円（1,588,629千米ドル）であります。これらの契約はその大部分が貸借対照表日より3カ月以内に行使日を迎えるものであり、先物為替予約と同様に、外貨建て売上

債権および将来の予定された外貨建て売上取引契約の為替変動

に対するヘッジとして行われております。また当社は売建て通

貨オプション契約を行っており、1996年3月31日および1997年3月31日現在の想定元本はそれぞれ164,439百万円および185,621百万円（1,496,944千米ドル）であります。これらの契約の大部分はレンジフォーワード契約として行われており、上述した対応

する買建て通貨オプション契約と同月内に行使日を迎えるもの

であり、支払いオプション料を節減するために行われておりま

す。通貨オプションの公正価額は、ブローカー価格によっており

ます。

連結保険子会社は、保有する債券の利回りを一定に保つため

の短期投資の一環として売建て債券オプション契約を行って

おります。これらのオプション契約はすべて貸借対照表日より

２カ月以内に満期行使日を迎えるものであり、1996年3月31日および1997年3月31日現在の想定元本はそれぞれ91,485百万円および204,945百万円（1,652,782千米ドル）であります。これらの取引は米国会計原則のヘッジ会計の条件に合致しません。し

たがって売建て債券オプション契約は時価評価されておりま

す。売建て債券オプション契約の公正価額は市場価額をもとに

計算されております。

53

簿外および貸借対照表上の金融商品（負債証券および持分証券を除く）の見積公正価額は以下のとおりであります。単位‥百万円

簿価見積公正価額

1996年3月31日現金・預金および現金等価物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 459,339 ¥ 459,339定期預金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32,605 32,605受取手形および売掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 923,566 923,566短期借入金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （292,396）（292,396）支払手形および買掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （565,044）（565,044）長期借入債務

（1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,337,455）（1,247,781）先物為替予約 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （2,226）（4,058）金利・通貨スワップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . － 9,740買建てオプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,577 1,577売建てオプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,232）（1,232）売建て債券オプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （526）（526）

1997年3月31日現金・預金および現金等価物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 428,518 ¥ 428,518定期預金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52,518 52,518受取手形および売掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,066,314 1,066,314短期借入金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （117,801）（117,801）支払手形および買掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （653,826）（653,826）長期借入債務

（1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,310,080）（1,248,046）先物為替予約 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 997 2,464金利・通貨スワップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . — （27,740）買建てオプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 724 724売建てオプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,035）（1,035）売建て債券オプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,026）（1,026）


簿価見積公正価額

1997年3月31日現金・預金および現金等価物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . $（13,455,790 $（13,455,790定期預金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 423,533 423,533受取手形および売掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8,599,306 8,599,306短期借入金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （950,008）（950,008）支払手形および買掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （5,272,790）（5,272,790）長期借入債務

（1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （10,565,162）（10,064,887）先物為替予約 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8,040 19,871金利・通貨スワップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . — （223,710）買建てオプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5,839 5,839売建てオプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （8,347）（8,347）売建て債券オプション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （8,274）（8,274）

54

13.年金および退職金制度当社および日本の子会社の従業員は、通常、退職時に以下の

ような退職一時金または年金の受給資格を有します。通常、自

己都合により退職する従業員の退職金最低支給額は、その時点

における給与と勤続年数にもとづいて計算されます。定年退職

を含む会社都合による退職の場合、最低支給額を上回る退職金

が支給されます。また、役員の退任に際しては、内規にもとづく

退職一時金が、株主総会の決議を要件として支払われます。

当社および大部分の日本の子会社は、厚生年金保険法にもと

づく厚生年金基金制度に加入しております。この厚生年金基金

制度は、会社と従業員の拠出から成る国の年金制度の一部を会

社が代行するいわゆる基本部分と、適格退職年金制度の給与比

例部分を引き継いだ加算部分により構成されます。厚生年金基

金制度のもとでは、一般的には現行の退職金規則による退職金

の60%がこの制度により充当されます。残りの部分について

は、会社が支払う一時金により充当されます。当社は、将来の退

職金支給について給付債務を現在価値で予測し、年金資産がこ

の予測給付債務を下回る部分に対して、未認識項目を考慮した

うえで、十分な引当金を計上しております。年金給付は、前述の

規則のもとで勤続年数と給与にもとづいて決定され、退職する

従業員の選択により、一時金あるいは月払いの年金として支給

されます。年金基金へ拠出された資金は、関係法令に従い、数社

の金融機関により運用されております。

大部分の海外子会社は、ほぼ全従業員を対象とする給付建年

金制度あるいは退職一時金制度を有しており、拠出による積立

てを行うか、引当金を計上しております。これらの制度にもとづく

給付額は、主に退職時の給与と勤続年数によって計算されます。

純退職・年金費用、年金制度の従業員負担部分を含む財政状

況および計算上の想定率は次のとおりであります。

日本国内制度‥ 単位‥百万円単位‥千米ドル


1995年 1996年 1997年 1997年

純退職・年金費用（収益）‥

勤務費用－年間給付発生額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥23,987 ¥29,276 ¥ 32,772 $ 264,290予測給付債務に係る利息費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11,024 11,090 11,959 96,443年金資産運用収益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （3,672）（9,545）（14,373）（115,911）純償却費用および繰延損益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,828 7,245 14,053 113,331

年金数理上の純退職・年金費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34,167 38,066 44,411 358,153従業員負担分 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （3,614）（4,098）（4,073）（32,847）

純退職・年金費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥30,553 ¥33,968 ¥ 40,338 $ 325,306

海外制度：単位‥百万円単位‥千米ドル


1995年 1996年 1997年 1997年

純退職・年金費用（収益）‥

勤務費用－年間給付発生額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥10,198 ¥10,790 ¥15,988 $128,935予測給付債務に係る利息費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,839 3,197 4,108 33,129年金資産運用収益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68 （4,122）（3,897）（31,427）純償却費用および繰延損益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,016） 1,860 870 7,016

純退職・年金費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥12,089 ¥11,725 ¥17,069 $137,653

55

年金制度の財政状況‥ 日本国内制度海外制度単位‥百万円単位‥千米ドル単位‥百万円単位‥千米ドル

3月31日現在 3月31日現在 3月31日現在 3月31日現在1996年 1997年 1997年 1996年 1997年 1997年

給付債務の年金数理にもとづく現在価値―

確定給付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥207,925 ¥268,719 $2,167,089 ¥38,439 ¥50,325 $405,847未確定給付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42,544 53,311 429,927 3,877 4,060 32,742

累積給付債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 250,469 322,030 2,597,016 42,316 54,385 438,589昇給予測による給付増加額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60,184 71,418 575,952 18,735 20,288 163,613

予測給付債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 310,653 393,448 3,172,968 61,051 74,673 602,202年金資産の公正価額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 171,240 204,491 1,649,121 31,280 43,837 353,524

年金資産を超える予測給付債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139,413 188,957 1,523,847 29,771 30,836 248,678未認識純損失 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （30,722）（59,740）（481,774）（5,280）（4,805）（38,750）未認識適用開始時純資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,479 3,104 25,032 （771） 1,453 11,717未認識過去勤務債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （10,766）（12,807）（103,282） — — —貸借対照表に計上した

純退職・年金債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥101,404 ¥119,514 $ 963,823 ¥23,720 ¥27,484 $221,645

3月31日現在の年金債務計算上の想定率‥割引率 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4.0% 3.5% 7.0– 9.0% 6.5– 9.0%長期昇給率 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3.2% 3.0% 3.0– 8.5% 2.5– 8.5%長期年金資産収益率 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3.5% 3.7% 7.0–10.0% 7.0–10.0%

14.法人税等当社および子会社は、所得に対して種々の税金を課せられて

おりますが、日本国内における法定税率は約51%であります。法定税率と実効税率との差は、次のとおり分析されます。

3月31日現在1995年 1996年 1997年

法定税率 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （51.0）% 51.0% 51.0%税率増加（減少）要因

税額控除 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （2.0）（2.8）（2.8）控除不能の営業権一時償却 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61.2 — —子会社当年度欠損金—控除不能の営業権一時償却を除く . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17.6 7.9 5.2その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3.7 （0.2）（1.0）

実効税率 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29.5% 55.9% 52.4%

基準書第87号のもとでは、予測計算に使用する想定率は、状況の変化に応じて見直しされます。予測給付債務および未認識

純損益は、これら想定率の見直しにより大きく変動します。

年金資産は、主に利付債券と上場株式に投資されております。

56

繰延税金資産と負債の主な内訳は、次のとおりであります。単位‥百万円単位‥千米ドル

3月31日現在 3月31日現在1996年 1997年 1997年

繰延税金資産

税務上繰越欠損金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 58,304 ¥ 75,536 $ 609,161製品保証引当金および未払費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29,998 46,187 372,476未払退職・年金費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 37,938 45,418 366,274棚卸資産―連結会社間内部利益および評価減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38,793 44,416 358,194保険契約債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25,717 34,580 278,871従業員に関するその他の未払費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11,723 14,465 116,653その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 94,261 87,125 702,621

総繰延税金資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 296,734 347,727 2,804,250控除‥評価性引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （118,356）（122,258）（985,952）

繰延税金資産計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 178,378 225,469 1,818,298繰延税金負債

未実現有価証券評価益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （85,204）（72,741）（586,621）海外子会社からの未分配利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （51,995）（68,928）（555,871）繰延保険契約費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （51,064）（67,004）（540,355）減価償却費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （18,807）（17,041）（137,427）その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （33,647）（39,133）（315,589）

総繰延税金負債 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （240,717）（264,847）（2,135,863）

純繰延税金負債 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ （62,339） ¥ （39,378） $ （317,565）

1997年3月31日現在、海外子会社の未分配利益のうち将来配当することを予定していない214,815百万円（1,732,379千米ドル）に対しては、税金引当を行っておりません。1991年11月の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメントの公募株式発行によ

り計上された子会社株式売却益61,544百万円に対して、当社は将来の租税計画にもとづき、当社の所有する株式について重大

な課税の発生を予想していないため、税金引当を行っておりま

せん。1997年3月31日現在の一時的差異に対して未認識の繰延税金負債は104,743百万円（844,702千米ドル）であります。

1997年3月31日現在の子会社の税務上の繰越欠損金は、218,100


3月31日現在 3月31日現在1996年 1997年 1997年

繰延税金（流動資産）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 83,291 ¥ 111,756 $ 　901,258その他の資産―その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18,351 27,158 219,016流動負債―その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （3,583）（4,341）（35,008）長期繰延税金（固定負債）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （160,398）（173,951）（1,402,831）

　　純繰延税金負債 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ （62,339） ¥ （39,378） $　（317,565）

百万円（1,758,871千米ドル）であり、将来それらの子会社の課税所得から控除できます。これらの繰越欠損金は、主として最長

15年間繰り越すことができます。その控除は、繰越欠損金の控除可能期間内においてそれらの子会社で課税所得を計上した

場合可能であります。評価性引当金控除後の繰延税金資産の実

現は確実ではありませんが、実現可能性が高いと考えられるも

のを資産として認識しております。繰延税金資産は、実現の可

能性が高いと判断されたものであっても将来において繰越欠

損金控除可能期間における課税所得の減少により減額される

こともあります。

評価性引当金は、主として税務上の繰越欠損金を有する連結

子会社の繰延税金資産に対するもので、将来の実現が見込めな

いものであります。1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間における評価性引当金の純増加

額はそれぞれ9,264百万円、28,174百万円および3,902百万円（31,468千米ドル）であります。　当社連結貸借対照表に含まれる純繰延税金負債は、次のとお


57

15.資本勘定資本金および資本準備金の変動内容は次のとおりであります。

単位‥百万円

株式数資本金資本準備金

1994年3月31日現在残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 373,728,323 ¥ 299,194 ¥ 440,845転換社債の株式への転換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 183,167 395 396

1995年3月31日現在残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 373,911,490 299,589 441,241転換社債の株式への転換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 156,216 296 384新株引受権の発行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . — — 110

1996年3月31日現在残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 374,067,706 299,885 441,735新株引受権の行使 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117,838 336 336転換社債の株式への転換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9,999,499 31,816 31,762新株引受権の発行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . — — 200

1997年3月31日現在残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 384,185,043 ¥332,037 ¥474,033


資本金資本準備金

1996年3月31日現在残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . $ 2,418,427 $ 3,562,379新株引受権の行使 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,710 2,710転換社債の株式への転換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 256,581 256,145新株引受権の発行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . — 1,613

1997年3月31日現在残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . $2,677,718 $3,822,847

当社は1991年11月20日付で、無償新株式33,908,621株を株式分割により発行しましたが、日本では株式分割の会計処理は

求められておりません。仮に米国で一般に行われる株式分割によ

り、無償新株式の発行が行われた場合、その他の剰余金201,078百万円（1,621,597千米ドル）が資本金勘定（および資本準備金勘定）に振り替えられることになります。

転換社債の株式への転換は、商法の規定に従って、転換額の

1/2が資本金の増加、残りの1/2が資本準備金の増加となります。商法では、当社および日本の子会社の行った現金配当および

その他の利益処分の10%以上の金額を、利益準備金として積立てることが要求されております。利益準備金が払込資本金の

1/4に達した時は、その後の積立は要求されません。1996年3月31日および1997年3月31日現在の当社の配当可能限度額は、それぞれ490,265百万円および507,253百万円（4,090,750千米ドル）であります。これらの配当可能限度額は、連結財務諸表に含ま

れている1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各6カ月間に係る配当金を含んでおります。

1997年3月31日に終了した年度に係る利益処分額は、すでに連結財務諸表に反映されており、1997年6月27日に開催される定時株主総会の承認を得た後、商法に従って帳簿に記録される

ことになります。

58

累積外貨換算調整額の変動内容は次のとおりであります。単位‥百万円単位‥千米ドル


1995年 1996年 1997年 1997年

期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥（335,703） ¥（411,167） ¥（302,503） $（2,439,540）当期発生額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （75,354） 114,461 127,705 1,029,879当期換算調整額に割り当てられた税額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （110）（5,797）（6,423）（51,799）

期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥（411,167） ¥（302,503） ¥（181,221） $（1,461,460）

16.研究開発費および広告宣伝費（1）研究開発費

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間の売上原価に計上されている研究開発費は、それぞれ239,164百万円、257,326百万円および282,569百万円（2,278,782千米ドル）であります。

（2）広告宣伝費

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間の販売費および一般管理費に計上されている広告宣伝費は、それぞれ141,017百万円、159,821百万円および216,579百万円（1,746,605千米ドル）であります。


3月31日現在 3月31日現在

資産の種類 1996年 1997年 1997年

土地 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 2,351 ¥ 2,538 $ 20,468建物および構築物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23,080 24,623 198,572機械装置およびその他の有形固定資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8,466 9,682 78,081償却累計額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （9,838）（13,022）（105,016）

　¥24,059 ¥ 23,821 $ 192,105

17.リース資産当社および子会社は、工場施設、事務所、倉庫、従業員の住居

施設およびその他の資産の一部を賃借しております。

キャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとお


キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料

の年度別の金額およびその合計額の1997年3月31日現在の現在価値は次のとおりであります。


1998年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 6,521 $ 52,5891999年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5,222 42,1132000年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4,643 37,4442001年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4,118 33,2102002年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4,239 34,1852003年以降 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13,909 112,169

リース料の最低支払額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38,652 311,710控除‥利息相当額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9,338 75,307

現在価値 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29,314 236,403控除‥短期リース未払金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4,409 35,556

長期キャピタル・リース未払金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥24,905 $200,847

59

1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間のオペレーティング・リースに該当する賃借料は、それぞれ79,295百万円、81,385百万円および86,570百万円

18.契約債務および偶発債務1997年3月31日現在の有形固定資産およびその他の資産の

購入等に関する契約債務は、約49,562百万円（399,694千米ドル）であります。

1997年3月31日現在の手形割引に対する偶発債務と営業上および従業員の借入に対する債務保証は98,377百万円（793,363千米ドル）であります。

当社は、金融機関に対して現在および将来の特定の売上債権

62,000百万円（500,000千米ドル）を一定の償還請求権付きで売却する契約を締結しました。1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日に終了した各1年間においては現在および将来の特定の売上債権の売却実績はありません。1996年3月31日および1997年3月31日現在の、一定の償還請求権付きで売却された特定の売上債権の残高はそれぞれ6,678百万円および868百万円（7,000千米ドル）であります。また当社は、金融機関に対して売却に割り当てられた非特定

の売上債権117,800百万円（950,000千米ドル）を一定の償還請求権付きで売却する契約を締結しました。1995年3月31日および1996年3月31日に終了した各1年間において売却に割り当てられた非特定の売上債権の最高額は、それぞれ72,535百万円および71,868百万円であります。1997年3月31日に終了した1年

間における当該金額はありません。1996年3月31日および1997年3月31日現在、一定の償還請求権付きで売却された非特定の売上債権の残高はありません。

それぞれの売上債権売却契約において、当社は、実質的に債権

が売却されなかった場合と同じ債権回収不能に対するリスクを

負っております。当社はこれらの回収不能リスクによる損失の

可能性に対して十分な引当を行っております。当社はこの契約

に関してコマーシャルペーパーの発行コストとほぼ同等のコス

トを負担しており、当該コストはその他の費用に含まれており

ます。

レコード部門の一部の子会社は、音楽アーチストならびに音

楽ソフトやビデオの製作・販売会社との間に長期契約を締結し

ております。これらの契約は多様でありますが、主として2000年3月31日までの期間に関するものであります。1997年3月31日現在の、当該長期契約にもとづく支払予定額は21,545百万円（173,750千米ドル）であります。当社および一部の子会社は、数件の訴訟の被告となっており

ます。しかし、当社および当社の法律顧問が現在知りうるかぎ

り、それらの訴訟による損害は仮にあったとしても、連結財務

諸表に重大な影響を及ぼすものではないと考えております。

19.セグメント情報当社は国内外で、主として3つのセグメント（エレクトロニクス、エンタテインメントおよび保険・ファイナンス）にわたる事業を

行っております。エレクトロニクス分野は、ビデオ機器、音響機

器、テレビおよびその他製品のデザイン、開発、製造および販売

を行っております。エンタテインメント分野は、音楽、映画作品

の製作、マーケティングおよび配給を行っております。保険・ファ

イナンス分野は、主として日本国内市場における個人生命保険

ビジネスと日本国内における顧客ファイナンスやリースビジネ

スを行うファイナンスビジネスから構成されております。

次の表は、1995年3月31日、1996年3月31日および1997年3月31日現在ならびにそれぞれの日に終了した各1年間における当社の事業の種類別セグメントおよび所在地別セグメントに関

する情報であります。

（698,145千米ドル）であります。1997年3月31日現在における当初の契約期間または残存する契約期間が1年以上で解約不能な賃借にもとづく最低賃借料は次のとおりであります。


1998年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 38,526 $ 310,6931999年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34,687 279,7342000年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 30,388 245,0642001年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23,864 192,4522002年 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20,643 166,4762003年以降 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 132,739 1,070,476

将来の最低賃借料の支払額合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥280,847 $2,264,895

60

事業の種類別セグメント情報‥ 単位‥百万円単位‥千米ドル


1995年 1996年 1997年 1997年


エレクトロニクス‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥3,075,228 ¥3,530,154 ¥4,387,739 $35,384,992セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12,963 39,321 22,664 182,774

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,088,191 3,569,475 4,410,403 35,567,766エンタテインメント‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 776,608 831,213 1,023,465 8,253,750セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4,959 10,838 20,521 165,492

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 781,567 842,051 1,043,986 8,419,242保険・ファイナンス‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 138,747 231,198 251,930 2,031,693セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14,106 16,001 17,424 140,516

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 152,853 247,199 269,354 2,172,209セグメント間取引消去 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （32,028）（66,160）（60,609）（488,782）

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥3,990,583 ¥4,592,565 ¥5,663,134 $45,670,435

営業利益（損失）‥

エレクトロニクス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 121,624 ¥190,586 ¥303,406 $2,446,823エンタテインメント . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （273,270）* 54,878 66,279 534,508保険・ファイナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5,949 8,362 21,209 171,040配賦不能営業費用控除およびセグメント間取引消去 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （20,943）（18,502）（20,564）（165,839）

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥（166,640） ¥235,324 ¥370,330 $2,986,532

識別可能資産‥

エレクトロニクス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥2,469,688 ¥2,903,430 ¥3,168,676 $25,553,839エンタテインメント . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,007,741 1,271,860 1,533,185 12,364,395保険・ファイナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 528,277 748,150 870,406 7,019,403配賦不能資産およびセグメント間取引消去 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 218,214 122,285 108,075 871,573

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,223,920 ¥5,045,725 ¥5,680,342 $45,809,210

減価償却費‥

エレクトロニクス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥164,914 ¥167,591 ¥191,041 $1,540,653エンタテインメント . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 37,952** 33,697 43,614 351,726保険・ファイナンス（繰延保険契約費の償却を含む）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20,600 23,001 29,047 234,250配賦不能減価償却費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,518 3,027 2,830 22,823

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥226,984 ¥227,316 ¥266,532 $2,149,452

設備投資額‥

エレクトロニクス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥175,070 ¥194,417 ¥231,756 $1,869,000エンタテインメント . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58,898 41,782 50,205 404,879保険・ファイナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13,118 12,844 14,171 114,282配賦不能設備投資額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,592 2,154 1,946 15,694

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥250,678 ¥251,197 ¥298,078 $2,403,855* 1995年3月31日に終了した年度の第2四半期における営業権一時償却が含まれております。

** 1995年3月31日に終了した年度の第2四半期における営業権一時償却は含まれておりません。

61

所在地別セグメント情報‥ 単位‥百万円単位‥千米ドル


1995年 1996年 1997年 1997年


日本‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 1,479,190 ¥ 1,768,132 ¥ 2,048,406 $16,519,403セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,175,446 1,275,251 1,386,422 11,180,823

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2,654,636 3,043,383 3,434,828 27,700,226米国‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,153,550 1,250,712 1,672,173 13,485,266セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51,637 113,121 126,637 1,021,266

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,205,187 1,363,833 1,798,810 14,506,532欧州‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 778,465 886,468 1,100,958 8,878,694セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11,994 30,299 42,381 341,782

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 790,459 916,767 1,143,339 9,220,476その他地域‥

外部顧客に対するもの . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 579,378 687,253 841,597 6,787,072セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 454,854 509,120 603,518 4,867,081

計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,034,232 1,196,373 1,445,115 11,654,153セグメント間取引消去 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （1,693,931）（1,927,791）（2,158,958）（17,410,952）

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 3,990,583 ¥ 4,592,565 ¥ 5,663,134 $45,670,435

営業利益（損失）‥

日本 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 75,878 ¥147,582 ¥259,376 $2,091,742米国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （296,417）* 32,372 30,928 249,419欧州 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46,959 48,621 70,597 569,331その他地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47,862 55,772 69,858 563,371配賦不能営業費用控除およびセグメント間取引消去 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . （40,922）（49,023）（60,429）（487,331）

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥（166,640） ¥235,324 ¥370,330 $2,986,532

識別可能資産‥

日本 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥2,282,291 ¥2,603,041 ¥2,888,019 $23,290,476米国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 931,884 1,243,565 1,517,302 12,236,307欧州 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 498,259 623,069 697,940 5,628,548その他地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 395,517 547,348 690,100 5,565,323配賦不能資産およびセグメント間取引消去 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 115,969 28,702 （113,019）（911,444）

連結 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥4,223,920 ¥5,045,725 ¥5,680,342 $45,809,210

輸出売上高および営業収入‥

米国向け . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥110,645 ¥125,547 ¥141,420 $1,140,484欧州向け . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85,589 110,718 122,947 991,508その他地域向け . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 193,818 169,271 209,568 1,690,064

合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥390,052 ¥405,536 ¥473,935 $3,822,056

* 1995年3月31日に終了した年度の第2四半期における営業権一時償却が含まれております。

事業の種類別および所在地別セグメントのセグメント間取

引は独立企業間価格で行っております。営業利益（損失）は、売

上高および営業収入から売上原価および営業費用を差し引い

たものであります。所在地別セグメントの配賦不能営業費用に

は、各地域に配賦不能な一部の研究開発費が含まれておりま

す。識別可能資産は、事業の種類別あるいは所在地別の各々の

セグメントの業務に使用されているものであります。配賦不能

資産は主として、全社共通の目的で保有している現金・預金お

よび現金等価物および市場性ある有価証券で構成されており

ます。

62

公認会計士の監査報告書

〒150東京都渋谷区恵比寿四丁目20番3号恵比寿ガーデンプレイスタワー TEL. (03) 5424-8100

1997年5月6日

ソニー株式会社の株主各位および取締役会へ

私どもの意見によれば、添付の連結貸借対照表ならびにこれに関連する連結損益および剰余金結合計算書および連結キャッシュ・

フロー表は、ソニー株式会社およびその連結子会社の1996年および1997年3月31日現在の財政状態ならびに1997年3月31日に終了した3年間の各会計年度の経営成績およびキャッシュ・フローを、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠し、すべての重要な点において適正に表示している。これらの財務諸表は、会社の経営者の責任のもとに作成されたものであり、私どもの

責任は、私どもの監査にもとづいてこれらの財務諸表についての意見を表明することである。私どもは、一般に認められた監査基準

に準拠して監査を実施した。これらの監査基準は、財務諸表に重要な誤った記載がないかどうかについて合理的な確証を得るよう

に、私どもが監査を計画し、実施することを要求している。監査は、財務諸表における金額や開示の基礎となる証拠の試査による検

証、経営者が採用した会計原則および経営者が行った重要な見積りの検討、および財務諸表全体の表示に関する評価を含んでいる。

私どもは、私どもの監査が上述の監査意見に対する合理的な基礎を提供していると確信している。

連結財務諸表注記4に記載されているとおり、会社は、1995年3月31日に終了した会計年度において、営業権を含む買収企業に対する投資の評価についての会計処理を変更した。

本社所在地

ソニー株式会社

〒141 東京都品川区北品川6-7-35TEL: (03) 5448-2111

FAX: (03) 5448-2244

連絡先

ご質問、または補足情報をご希望の方は下記までご連絡下さい。

［日本］


証券業務部

TEL: (03) 5448-2180

FAX: (03) 5448-2183

［米国］Sony Corporation of America

Investor Relations

550 Madison Avenue, 33rd Floor, New York, NY 10022-3211

TEL: (212) 833-6849

FAX: (212) 833-6938

［イギリス］Sony Europe Finance Plc

Investor Relations

15th Floor, Commercial Union Tower,

St. Helens, 1 Undershaft,

London EC3A 8EE

TEL: (0171) 426-8606

FAX: (0171) 426-8677

ソニーのホームページ

当社は、インターネット上にホームページを開設し、最新の会社業

績やアニュアルレポートをはじめとするさまざまな情報をご案内

しています。

‘Sony online World’ http://www.world.sony.com/

‘Sony online Japan’ http://www.sony.co.jp/

環境保全活動報告書

上記の報告書をご希望の方は下記までご連絡ください。


社会環境部TEL: (03) 5448-3533

FAX: (03) 5448-7838

株主メモ

定時株主総会

6月下旬東京にて開催

独立監査人

プライスウオーターハウス

〒150 東京都渋谷区恵比寿4-20-3恵比寿ガーデンプレイスタワー

ADR名義書換代理人Morgan Guaranty Trust Company of

New York

Shareholder Relations

P.O.Box 8205, Boston, MA 02266-8205, U.S.A.

TEL: 1-800-360-4522

副名義書換代理人R-M Trust Company

393 University Avenue, 5th Floor,

Toronto, Ontario, M5L IA9

Canada

TEL: (416) 813-4600

株式名義書換代理人

東洋信託銀行株式会社

証券代行部

〒137-81 東京都江東区東砂7-10-11TEL: (03) 5683-5111

海外上場証券取引所

ニューヨーク、パシフィック、シカゴ、トロント、ロンドン、パリ、

フランクフルト、デュッセルドルフ、ブリュッセル、アントワープ、

ウィーン、スイス

国内上場証券取引所

東京、大阪、名古屋、福岡、札幌

株主数

216,057名（1997年3月31日現在）

この年次報告書は、全ページ再生紙が使用されております。

Documents