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26 キングスカレッジ礼拝堂

キングスカレッジ礼拝堂tamori.3zoku.com/hitotosumai/structural_design_2_3.pdf31 パンテオンの構造 ドームを円筒形の壁体は厚さが6m以上もあり,ここに8個のノッチ(くぼみ)がありその一つが出入り口になっている。材料は天然セメントを用いたコンクリートと煉瓦である。ドーム頂部には直径8.2mの開口部があり,採光窓になっている。

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キングスカレッジ礼拝堂

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ドームの形の原理

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パンテオン

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
紀元前27年にアグリッパが建てた神殿を118年にハドリアヌス帝が建て替え、609年には教会となった。 世界にその類を見ないこのフォルム、高さと直径が同じ43.3mのドーム、その中央から光がこぼれる穴、見事な古代建築技術の成果である。 かつて、神々が飾られた壁龕は今では礼拝堂になり、ラファエロや初代イタリア王ヴィットーリオ・エマヌエーレやウンベルト1世などがここに眠る。

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パンテオンの構造

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
ドームを円筒形の壁体は厚さが6m以上もあり,ここに8個のノッチ(くぼみ)がありその一つが出入り口になっている。材料は天然セメントを用いたコンクリートと煉瓦である。ドーム頂部には直径8.2mの開口部があり,採光窓になっている。ドームの内部は格子天井のように縦横のリブを残してドームの厚さをえぐり取り,重量の軽減を計っている。

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• イタリア・フィレンツェ

1296年~1471年

三廊のバシリカ式大聖堂

正称、サンタ・マリア・デ

ル・フィオーレ大聖堂

「花

の聖母」を意味する

200年にわたって造られ、

ドームの設計は、ブルネレ

スキー(1434年竣工)ファ

サードは19世紀の建築

サンタ

マリア

デル

フィオーレ

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
フィレンツェではひときわ目立つこの建物は「ドゥォーモ(大聖堂)」と呼ばれており、建築としてだけではなく、フィレンツェの都市を構成している都市的な規模の構築物です。 フィリッポ・ブルネレスキのこのクーポラ(円蓋部分)によって中世は幕を閉じました。�中世が開拓し発展させた建築技術は、中世のように技術を表現の前面に押し、技術自身が表現であるのではなく、このドームが内と外の二重の皮膜によって覆われていることに見られるように、構造技術は表現を支えるものであり、表現は中世的構造技術から自立していきました。�(同様に、視覚的に二重ドームを用いることになった近代建築のの顕著な例としてシュタインホーフ教会(オットー・ワーグナー設計:Vienna,1905-7)があげられます。) �� もとは1296年に起工されたゴシックの建物ですが、鐘塔は1334年からジョットーによって起工され、ドラムの上に載る内径43mの八角ドームは1418年の競技設計でブルネレスキの案が1420年から着工されました。�内径43mといえば、ローマのパンテオン(Roma, A.D.2c)を思い出します。このような巨大なクーポラは過去にあるのはパンテオン、そして1346年に崩壊したイスタンブールのハギア・ソフィア聖堂(A.D.6c)くらいです。 �� クーポラの全高と基部の直径の比は2対1で、この比率は大聖堂のあらゆる部分を統御しています。

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フィレンツェ大聖堂 の構造

• 二重構造の屋根

• 鎖による水平リング

• 木材のタイ

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ハギアソフィア ビザンティン帝国ユスティニアヌスの治世のもと、532~537年にかけて

建造されたビザンティン建築の傑作

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ハギアソフィアの構造

ペンデンティブ

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ハギアソフィアのドームの内部

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ドームの規模の比較

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サン・ピエトロ大聖堂 所在地:

イタリア、ヴァチカン市国,設計:

ミケランジェロ、G.ポルタ、

D.フォンタナほか,建築年:1506-1667•

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
正面。カルロ・マデルナ(1556-1629)設計。 サン・ピエトロ大聖堂はギリシア十字形と正方形の複合した平面を持つ集中式のブラマンテ案が採用されるが、ブラマンテの没後ラファエッロとジュリアーノ・サンガッロ、フラ・ジョコンドにより集中式の平面は否定された。�ラファエッロの没後、アントニオ・ダ・サンガッロとペルッツィにより工事が再開されたが、アントニオが没するとミケランジェロが新しく担当することになった。�ミケランジェロは再び集中形式を採用し、壁主体の力強い造形をなした。 � ドーム。ミケランジェロ設計。 ミケランジェロは建造途中で完成を見ることなく死んだが、1/5のスケールの精緻な木の模型に従って完成された。�内径42m、内側の高さ29mのドームは地上から頂上まで138mある。�2本の対の柱や柱間にある窓、頂上のランタンはミケランジエロの特徴が出ており、ルネッサンスの幕を開けたブルネレスキのフィレンツェのドゥーモ(大聖堂)と好対照をなしている。 �

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アーチの応力状態とひび割れ

応力状態 引張力に伴うひび割れ

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サンピエトロ大聖堂のひび割れ

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コローニア・グエル教会 アントニオ・ガウディ

(1914)

レンガによるリブ付きドーム

←天井から吊り下げられた索条 模型を使った実験

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称:コローニア・グエル教会 設計者:アントニオ・ガウディ 建設年月日:1914 構造形態: シェル 都市: バルセロナ 国名: スペイン 概説: レンガによるリブ付きドーム� この作品は「グエル公園」と並んで,A.ガウディが都市計画家としての才能を発揮した労働者コロニー計画の最終段階として建てられたものである。コロニーの外れにある松林の中の斜面に、半分埋まるように建っており、上には教会堂が建つ予定であった。� 傾斜柱、多角形アーチ、クーポラによる構造形式は、天井から吊り下げられた索条模型を使った10年にもわたる実験の結果生まれたもので、ゴシックを上回る合理性を有しているだけでなく、独創的で神聖な形態・空間に奉仕している。そして玄武岩、レンガ、タイル、多彩色のガラス窓などの多様な材料のテクスチュアが幻想的な雰囲気を高めている。またガウディは、玄関ポーチにみられる双曲放物線によるヴォールトを、三位一体の象徴(2本の基準線が「父」と「子」、母線が「聖霊」)として考えるなど、光と陰、形態によって、宗教的象徴性を生み出していた。� ここでの好結果が「サグラダ・ファミリア聖堂」の構造につながっていたと言われる。�「建築20世紀1」 p116�

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コローニア・グエル教会

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コローニア・グエル教会

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シェル:現代のドーム

• シェルの形と力の流れ

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シェルの形と力の流れ

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シェルの形と力の流れ