84
コンピュータ利用Ⅰ 2016 年度 桃山学院大学

コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

  • Upload
    others

  • View
    3

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

コンピュータ利用Ⅰ 2016年度

桃山学院大学

Page 2: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

Contents

ID・パスワード管理 __________________ 1

ID・パスワードとは ____________________________ 1

ID・パスワードの管理不備が招くこと _________________ 1

Windows の基本操作 ________________ 3

Windows 7 画面構成 _________________________ 3

ファイルの管理 _______________________________ 5

Eメール _________________________ 7

Eメールとは _________________________________ 7

Eメールの基本ルールとライティング作法 ________________ 7

添付ファイルと圧縮・解凍 ________________________ 10

情報倫理 ________________________ 15

情報倫理教育の必要性 ________________________ 15

ICTにおける情報倫理 _______________________ 15

知的財産権とは _____________________________ 16

産業財産権 _______________________________ 16

著作権 ___________________________________ 16

著作財産権を考えよう _________________________ 18

著作物に該当しないもの ________________________ 19

著作物の引用 ______________________________ 19

技術的脅威を回避する _________________________ 20

脅威回避に必要な人的対策 _____________________ 21

人的脅威を回避する __________________________ 22

SNS _________________________ 23

SNS の概要 _______________________________ 23

インターネットの情報 ___________________________ 23

情報の発信と責任 ____________________________ 23

PowerPoint _____________________ 25

PowerPoint概要 ___________________________ 25

PowerPoint 2013画面構成 ___________________ 25

スライド作成 ≫Lesson ________________________ 26

テキスト入力とスライドの挿入 _____________________ 26

オブジェクトの挿入と編集 _______________________ 29

スライドショーの実行 ___________________________ 32

Word __________________________ 37

Word概要 _______________________________ 37

Word 2013画面構成 ________________________ 37

効率よく文書を作成するための手順 _________________ 38

文書作成 ≫Lesson1 ________________________ 38

文書作成 ≫Lesson2 ________________________ 42

Excel __________________________ 53

Excel概要________________________________ 53

Excel 2013画面構成 ________________________ 53

表作成 ≫Lesson1 _________________________ 54

データ入力 ________________________________ 54

数式 ____________________________________ 56

セルの書式設定 _____________________________ 60

表作成 ≫Lesson2 _________________________ 62

絶対参照 _________________________________ 62

表作成 ≫Lesson3 _________________________ 64

表作成 ≫Lesson4 __________________________ 68

グラフ作成 ≫Lesson5 ________________________ 71

縦棒グラフ・折れ線グラフの作成手順 ________________ 71

縦棒グラフ・折れ線グラフの要素 ___________________ 72

円グラフの作成手順 __________________________ 74

散布図作成 ≫Lesson6 _______________________ 75

散布図の作成手順 ___________________________ 75

印刷 ____________________________________ 76

データベース ≫Lesson7 _______________________ 78

データベースとデータベース機能 ____________________ 79

Page 3: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

1

ID・パスワード管理

ID・パスワードとは

SNSをはじめとするICTでは、正当な利用者であることを確認するためにIDとパスワードを用います。

IDとは「Identification」の略語で、識別や身分証明という意味をもちます。パスワードとは、本人確認に用いる秘

密の文字列のことです。登録されているIDとパスワードが一致すれば本人とみなして利用が許可されます。

ID・パスワードの管理不備が招くこと

ID・パスワードが他人に知られてしまうと、正当な利用者ではない誰かがそのシステムを利用できてしまいます。

このことを「なりすまし」といい、被害は年々増加しています。

▓█ 1. ID・パスワードの管理

メールアドレスや学籍番号、社員番号など、他者に知られるものをIDとして使用することが多いため、パ

スワードは誰にも知られないよう秘密裏に管理しなくてはなりません。また、パスワードの文字列を総当たり

で割り出すプログラムが存在するため、推測できるようなパスワードは避けましょう。

・ ショッピングサイトで買い物されてしまった。

・ ポイントを移行されてしまった。

・ システム内の情報を削除されてしまった。

・ システム内の情報を持ち出されてしまった。

・ アカウントを削除されてしまった。

・ SNS に誹謗中傷を書き込まれ、友人とトラブルになった。

・ 初期パスワードを使い続けない。

・ パスワードは定期的に変更する。

・ 過去に使用したパスワードを再使用しない。

・ 別のシステムで使用しているパスワードを使いまわさない。

・ 誕生日や電話番号など、推測しやすい個人情報を使用しない。

・ 使用可能な文字(アルファベット・数字・記号)を混在させた、できるだけ長いパスワードを設定する。

・ 他人に知られた可能性があれば、直ちにパスワードを変更する。

Page 4: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

2

Memo

Page 5: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

3

Windowsの基本操作

Windows 7 画面構成

パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。

画面構成と役割を確認しましょう。

① アイコン

アプリケーションやフォルダー、ファイルなどを画像で表したもの。

ダブルクリックすることで起動できる。

② スタートボタン

パソコンにインストールされているアプリケーションを起動したり、設定を確認したりするための入口。

クリックすることでスタートメニューが表示される。

③ クイック起動ツールバー

クリックすることで、アプリケーションを起動できる。

追加や削除、並べ替えを自由に行える。

④ タスクバー

作業中のアプリケーションやフォルダーがアイコンとして表示される。

アイコン以外を右クリックすると、複数のウィンドウの並べ方を設定できるメニューが表示される。

⑤ 通知領域

日付や時刻、ネットワーク、周辺機器などのインジケーターの状態を確認できる。

をクリックすると、隠れているインジケーターを確認できる。

⑥ デスクトップ表示ボタン

クリックすると、開いているすべてのウィンドウを瞬時に最小化できる。

再度クリックすると、直前に作業していたウィンドウが表示される。

⑦ 言語バー

文字入力の状態を確認できる。

Page 6: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

4

◤Point

「Windows 7」はマイクロソフト

社の OS(Operating System:

基本ソフト)です。

OS は、プリンター・キーボード・

マウスなどのハードウェアとの

仲介や、Word・Excelなどのア

プリケーションソフトウェアの制

御、ファイルを管理するといっ

た役割があります。

◤Point

を使うと、ター

ゲットになるウィンドウを切り替

えることができます。

◤Point

ウィンドウを移動するには、タイ

トルバーをドラッグします。

◤Point

タイトルバーをダブルクリックす

ると、「最大化」と「元に戻す」

を繰り返します。

◤Point

を使うと、現在

選択しているウィンドウ(アクテ

ィブウィンドウ)を閉じることがで

きます。

◤Point

ウィンドウのサイズを調整する

には、マウスポインタをウィンド

ウの境界線やコーナーに合わ

せてドラッグします。

▓█ 1. アプリケーションの起動

アプリケーションやファイルを起動するには、さまざまな方法があります。

① デスクトップから、「Word2013」を起動しましょう。

② スタートメニューから、「PwerPoint2013」を起動しましょう。

③ クイック起動ツールバーから、「Internet Explorer」を起動しましょう。

④ タスクバーを使って、「Word」を最前面にしましょう。

▓█ 2. ウィンドウの構成

アプリケーションやファイルを起動すると「ウィンドウ」が表示されます。

ウィンドウの構成は以下のとおりです。

① タイトルバー

ファイル名とアプリケーション名が表示される。

② 最小化ボタン

ウィンドウをタスクバー領域に一時退避させる。

③ 最大化ボタン

ディスプレイ全体にウィンドウを配置する。

最大化になっている状態では (元に戻す(縮小))になる。

④ 閉じるボタン

アプリケーションやファイルを終了する。

⑤ リボン

作業や操作を行うためのコマンドボタンが機能ごとにまとめられて

おり、「タブ」をクリックすると切り替えられる。

[ファイル]タブからは、ファイルの情報・名前を付けて保存・印刷・

オプションなどを管理するための「バックステージビュー」が表示

される。

Page 7: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

5

① 「Word」を最小化しましょう。

② 「Internet Explorer」を閉じましょう。

③ 「PowerPoint」を閉じましょう。

④ タスクバーを使って、「Word」を元に戻しましょう。

⑤ 「Word」を最大化しましょう。

◤Point

複数のウィンドウを効率よく並

べるには、以下の方法があり

ます。

・タスクバーを右クリックし、

メニューから選択する

・ウィンドウを、画面の左右端

までドラッグする

ファイルの管理

アプリケーションで作成したひとつの単位を「ファイル」といい、作業途中の状態で保存せずに終了すると、

消えてしまいます。

▓█ 1. 名前を付けて保存

ファイルには分かりやすい名前を付けて、保存場所を指定します。

① 「Word」の 1行目に‘桃山学院大学‘と入力しましょう。

② ‘練習’と名前を付けて、デスクトップに保存しましょう。

③ Wordを閉じましょう。

▓█ 2. ファイル名の変更

ファイル名のピリオド以降を「拡張子」といい、パソコンがファイルを構成している部

分になります。削除してしまうとファイルが壊れるため、注意が必要です。

ファイル名を変更するときは、ファイルを閉じている状態で行いましょう。

① デスクトップの「練習.docx」を、‘Lesson.docx’に変更しましょう。

◤Point

さまざまな指示を行う際に使

用するウィンドウを、「ダイアロ

グボックス」といいます。

◤Point

「名前を付けて保存」ダイアロ

グボックスを表示するには、

以下の方法があります。

・[ファイル]タブから[名前を

付けて保存]をクリックし、

保存先を選択する

・ を押す

◤Point

同じファイル名で同じ場所に

保存するには、「上書き保存」

します。突然のトラブルに備え

て、作成途中はこまめに行う

ようにしましょう。

上書き保存には、以下の方

法があります。

・[ファイル]タブから[上書き

保存]をクリックする

・ を押す

◤Point

ファイル名を変更するには、

以下の方法があります。

フォルダー名も同様です。

・ファイル名を右クリックし、

[名前の変更]をクリック

する

・アイコンをクリックし、再度

クリックする

・ を押す

Page 8: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

6

◤Point

フォルダーを作成するには、

以下の方法があります。

・作成したいところで右クリッ

クし、メニューから選択

する

・ をクリック

する

◤Point

ごみ箱もひとつの保存領域に

なるため、定期的に整理しま

しょう。

▓█ 3. フォルダーの作成

ファイルが多くなってきたら「フォルダー」にまとめます。ルールを決めておくと、

後から探しやすくなります。

① デスクトップに‘Word’フォルダーを作成しましょう。

▓█ 4. ファイルの移動とコピー

ファイルを別の場所に移動したり、コピーしたりすることができます。

マウス 右クリック

移 動 ドラッグ 切り取り → 貼り付け

コ ピ ー + ドラッグ コピー → 貼り付け

① 「Word」フォルダーを開きましょう。

② デスクトップの「Lesson.docx」を、「Word」フォルダーにコピーしま

しょう。

③ 「Word」フォルダーの名前を、‘IT基礎’に変更しましょう。

▓█ 5. ファイルの削除

不要になったファイルやフォルダーは削除することができます。

保存されていた場所によって、その後の結果が異なります。

デスクトップやドキュメントなどパソコン本体に保存されていた場合は、

一旦ごみ箱に移動されます。

ごみ箱にあるものは、元に戻すことができます。

USB メモリなどのメディアやネットワーク上に保存されていた場合は、

ごみ箱には行かず、すぐに削除されます。

① デスクトップの「Lesson.docx」を削除しましょう。

※ メッセージを確認

② ごみ箱の「Lesson.docx」を削除しましょう。

※ メッセージを確認

Page 9: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

7

Eメール

Eメールとは

インターネットを経由してメッセージをやり取りできるシステムです。「電子メール」や「メール」とも呼ばれており、

画像や音声、Wordで作成した文書ファイルなどを添付して送ることができます。

本学でも学生と大学の間のコミュニケーションは原則として、大学が付与する E メールアドレスを使います。

▓█ 1. Eメールアドレス

Eメールを利用するには、Eメールアドレスが必要です。

Eメールアドレスは、大学や会社などからの付与や、インターネットサービスプロバイダとの契約によって取

得することができます。スマートフォンや携帯電話の場合は、携帯電話会社との契約によって取得すること

ができます。

▓█ 2. Eメールを使用する方法

・ パソコンにインストールされたメールソフトを使用する。

・ Webブラウザ上で送受信できる‘Web メール’を使用する。

・ スマートフォンや携帯電話に付属しているメール機能を使用する。

大学が付与するEメールアドレスをパソコンで使うときは、「Webブラウザ上で送受信できる‘Web メール’」を使い

ます。

大学が付与するEメールアドレスをスマートフォンや携帯電話で使うときは、「スマートフォンや携帯電話に付属し

ているメール機能」を使います。

Eメールの基本ルールとライティング作法

Eメールはビジネスシーンにおいて欠かせないコミュニケーションツールです。時間帯を気にすることなく送信で

き、受信側も自分の都合で読むことができます。しかし、マナーは実社会と同じです。通達内容の重要度に関係

なく、24時間以内に返信するようにしましょう。

「連絡・報告・依頼・確認」など日々発生する業務において、相手の時間を奪わないための配慮や誤解を生じ

させない表現の工夫が求められます。「作業効率アップと正確な伝達」を実現するにあたって、Eメールにはいくつ

かの基本ルールが存在します。

プライベートな印象が強くなりがちなスマートフォンや携帯電話を使用する場合は、ルールを軽視しないよう注

意しましょう。

Page 10: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

8

▓█ 1. 宛先

Eメールは複数の宛先に一斉送信することができます。これを「同報メール」といいます。1対1のやり取り

には‘To’を使いますが、同報メールでは‘Cc’と‘Bcc’の使い分けが必要です。

同報メールはビジネスシーンにおいて必要不可欠なものです。使い分けを間違えるとEメールアドレスを

漏えいすることになります。また、Eメールアドレスの入力間違いも同様に、メールが相手に届かないだけで

はなく、情報漏えいになるため注意が必要です。

・ 「To」が示す意味のとおり、メールを読んでほしい相手のEメールアドレスを入力します。

・ 同報メールの場合は、Eメールアドレスを「 ,」または「 ; 」で区切って入力します。

送信者の留意点

・ 「あなたに送っています」「返信をください」と示すことになります。

・ To に入力したEメールアドレスは、同報者全員に開示されます。

受信者の留意点

・ 返信の義務が発生します。

・ 同報者がいる場合は、基本的に同報メールで返信します。

Page 11: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

9

▓█ 2. 件名

件名がないメールは迷惑メールとして扱われる可能性があります。開封されずにそのまま削除されること

があるため必ず入力しましょう。

1つのメールにつき、1用件が基本です。用件が複数ある場合は、メールを分けるようにしましょう。頻繁

にメールをやり取りする業務では確認する順番や返信の優先順位、再確認での検索に件名を使用しま

す。作業効率への配慮として 20文字以内を目安に、内容が把握できる件名を入力しましょう。

▓█ 3. 受信者名

本文の最初に受信者名を明記します。会社名や肩書きは省略せずに正確に入力しましょう。

氏名や会社名には敬称が必要です。‘様’ ‘御中’など、適切な敬称を使用しましょう。大学など、先生

が受信者になる場合は、‘先生’が敬称になります。

・ 「Carbon Copy」が示す意味のとおり、複写を送ることになります。

「メールを送った事実と内容を知っておいてもらいたい」 「上司とのやり取りを同僚に知っておいてもらいたい」など、

情報を共有したい相手のEメールアドレスを入力します。

・ 同報メールの場合は、Eメールアドレスを「 ,」または「 ; 」で区切って入力します。

送信者の留意点

・ 「返信は不要ですが情報を共有してください」と示すことになります。

・ 受信者名に連ねて情報共有者名を明記します。例 「CC:○○」

・ Cc に入力したEメールアドレスは同報者全員に開示され、情報を共有していることも同報者全員が把握します。

受信者の留意点

・ 返信は不要ですが、内容の把握は必要です。

・ 「Blind Carbon Copy」が示す意味のとおり、Eメールアドレスを隠して複写を送ることになります。

「顧客とのやり取りを上司に把握してもらいたい」など、顧客に上司の存在を隠して秘密裏に情報を共有したい

場合や、同報者のEメールアドレスを開示するべきではない場合に使用します。

送信者の留意点

・ Bcc に入力したEメールアドレスは同報者に開示されません。また、Bcc同報者同士、存在を把握できません。

・ 情報共有を目的として秘密裏に Bcc送信する場合は、To で送信したメールと誤認されないよう事前に知らせて

おく必要があります。

・ 「同報者のEメールアドレスを開示するべきではない」と限定して送信する場合は、Bcc で送信していることが

伝わるように、受信者名に「各位」や「~の皆様へ」を用い、本文内で「同報で一斉送信しています」と記します。

受信者の留意点

・ 秘密裏に送信されたメールの場合、返信は不要ですが、内容の把握は必要です。

・ 本文内で「同報で一斉送信しています」などの明記がある場合は、返信を要することがあります。

Page 12: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

10

▓█ 4. 本文

マルウェア対策や迷惑メール対策、誤送信の可能性などから、送信者の把握は不可欠です。メーリング

リストやアドレス帳に登録していない人から送られたメールは本文や件名に明記がない限り、Eメールアドレ

スだけで相手を判断することになります。送信者がはっきりしない場合は返信されない可能性があるため、

確実に返信してもらうために、まず「桃山学院大学 経済学部 桃田さくらと申します。」のように、内容に入

る前に自分が誰であるかを必ず明記しましょう。

受信者が閲覧に使用する機器や画面サイズはさまざまです。環境に左右されない読みやすい本文を工

夫しましょう。また、相手の時間を奪わないための配慮や誤解を生じさせない表現にも工夫が必要です。

・ 件名と一致する目的と結論を先に記す。(ビジネス文書に見られる‘頭語と結語’や‘挨拶’は不要)

・ 「●■■▼★※⇒」などの記号や箇条書きを活用して全体を簡潔にまとめる。

ただし「① Ⅰ」などの‘機種依存文字’は文字化けを起こす原因になるため使用を避ける。

・ 文章の区切りで段落を設け、段落と段落の間に空白行を入れる。

・ 1行は、30~35文字を超えない程度で改行する。

・ 敬意表現と肯定文を心掛ける。

・ 「可能性がないわけではない」「行かないわけではない」など、二重否定を使用しない。

▓█ 5. 署名

本文の最後に「所属・氏名・連絡先」などが入った署名を入れます。送信者を明確にすることで、相手に

安心感と信頼感を与えることができます。メールソフトや Web メールには署名機能が備わっているため、一

度登録しておけば自動的に挿入されます。

ビジネスシーンにおける署名には「代表の電話番号や直通の電話番号、FAX番号、住所、URL、Eメー

ルアドレス」など、詳細な情報を明記しますが、在学中は「大学名、学部名、学科名、氏名、大学から付与

されたEメールアドレス」にとどめ、プライベートな情報は控えるようにしましょう。

添付ファイルと圧縮・解凍

Eメールには、さまざまなファイルを添付することができます。アプリケーションによって添付ボタンの形状は異な

りますが、基本的な手順は同じです。

添付ファイルには、セキュリティ対策と作業効率のための基本ルールが存在します。

・ 送受信に時間がかからないよう、ファイルサイズを小さくする。

・ ファイルには、読み取りパスワードを設定する。

・ フォルダは添付できないため、ファイルが複数ある場合は圧縮したファイルを添付する。

・ 「○○.docx ファイルを添付しております」のように、添付ファイルがあることを件名や本文に示す。

▓█ 1. 圧縮とは

データ量を減らして、ファイルサイズを小さくする処理のことを「圧縮」といいます。反対に、圧縮されたフ

ァイルをもとの状態に戻すことを「解凍」といいます。圧縮はファイルサイズを小さくするだけでなく、フォルダ

ごと容量を小さくしてひとつのファイルにすることができます。

圧縮には‘ZIP’や‘LZH’などの形式があります。形式によっては、圧縮や解凍に専用ソフトが必要にな

るため、相手が所持していないと解凍できません。専用ソフトの所持が不確かな場合は、Windows に付属

している‘ZIP形式’で圧縮しましょう。

Page 13: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

11

▓█ 2. 解凍方法

‘ZIP形式’は、ファイルをダブルクリックすると解凍されます。

解凍後のファイルを直接開くと「読み取り専用」で表示されるため、上書き保存ができません。編集が伴

う場合は、解凍後のフォルダ以外に保存しましょう。または、解凍後のファイルをあらかじめデスクトップなど

にコピーしてから編集を行うようにしましょう。

▓█ 3. 圧縮の手順

① フォルダを‘右クリック’します。→ ショートカットメニューが表示されます。

② 「送る」を‘ポイント’します。→ サブメニューが表示されます。

③ 「圧縮(zip形式)フォルダー」を‘クリック’します。→ZIP形式ファイルができあがります。

Page 14: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

12

Skill Up

「桃谷さん」は謝恩会の連絡係です。

「桃谷さん」は、幹事である「大田さん」から、謝恩会の日時や場所を「近山さん」へ連絡してほし

いと依頼されました。

状況に相応しいメールを考えてみましょう。関係者のEメールアドレスは以下のとおりです。

・ 大田さん:[email protected]

・ 桃谷さん:[email protected]

・ 近山さん:[email protected]

Page 15: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

13

「桃谷さん」が勤務する会社で、アルバイトを募集することになりました。

人事課の「桃谷さん」は、今回応募があった5名に対して面接日程を連絡する必要があります。

適切な宛先を考えてみましょう。応募者のEメールアドレスは以下のとおりです。

・ 中田 さん:[email protected]

・ 小田 さん:[email protected]jp

・ 矢野 さん:[email protected]

・ 岡井 さん:[email protected]

・ 木田 さん:[email protected]

Page 16: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

14

Memo

Page 17: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

15

情報倫理

ICT の急速な発展によって、知的創作活動を行い世に問うことが、普通の人にとっても簡単にできるようになり、基本

的人権の一つである表現の自由が一般の人々も享受できる時代になってきたともいえます。そして、他の人の作ったも

のを引用することでよりすばらしい成果物を作ることが簡単にできるようになった時代でもあります。しかし、このような時

代の変化に呼応する形で、新しいトラブルも起き、対応する倫理も変化してきています。

情報倫理教育の必要性

急速に発展したICTが今後衰えることはなく、発展が続くならばトラブルも共に進化するでしょう。ICTの発展も、

トラブルの進化も‘終わりがないもの’であるならば、情報倫理の知識習得にゴールはありません。

情報倫理はトップダウン的に強制されるものではなく、ICTに関わるすべての人によって自発的に遵守されるべ

きものです。ICT利用者の行動規範である情報倫理の発展と浸透、自発的遵守の促進には正しい知識を得る機

会(教育)が必要です。

ICTにおける情報倫理

ICTを利用した脅威は日々進化しています。トラブルに巻き込まれないためには、被害回避に必要な知識と無

意識にも加害者にならない行動が求められます。

▼加害者となる行為とは?

▼被害回避に必要な知識とは?

Page 18: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

16

知的財産権とは

知的創作活動によって創出された創作物を財産として保護する制度のことです。工業製品やパッケージデザ

インなど、企業が創出する「産業財産権」と、個人が創出する「著作権」に分類されます。

産業財産権

「特許権・実用新案権・意匠権・商標権」の4つの権利は特許庁が所管しており、それぞれ「特許法・実用新案

法・意匠法・商標法」が定められています。

産業財産権の権利取得には手続きが必要です。特許庁に申請して登録されることによって一定期間、独占的

に権利を使用できるようになります。

著作権

著作権は産業財産権のような手続きを行う必要がないため、著作物の創出と同時に権利を取得します。

著作権は創出した著作者の人格的利益を保護する「著作者人格権」と、財産的利益を保護する「著作財産

権」に分かれます。

▓█ 1. 著作者人格権

著作者人格権は著作者に属する権利です。譲渡や相続の対象にならないため、著作者の死後も一定

範囲で保護されます。

・公表権 著作物を公表するかしないか、公表する場合は時期や方法を決定できる権利。

・氏名表示権 公表時の著作者名を、実名、匿名、仮名から決定できる権利。

・同一性保持権 著作物を勝手に改変されない権利。

Page 19: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

17

▓█ 2. 著作財産権

一般的に「著作権」と称されているものは「著作財産権」を指しています。財産的権利として、その一部、

または全部を譲渡したり、相続したりすることができます。例外を除き、権利の保護は著作者の死後50年

間とされています。

・複製権 著作物を、複写、録音、録画などの方法によって複製使用する権利。

・上演権

・演奏権 著作物を、公衆に上演、演奏する権利。

・上映権 著作物を、公衆に上映する権利。

・公衆送信権

・伝達権

著作物を公衆に無線または有線で放送する権利。公衆放送される著作物を受信装置で

公衆に伝達する権利。Web サーバにあるデータを不特定多数がダウンロード可能な「送信

可能化」状態にし、公衆からの要求に応じて自動送信する権利。

・口述権 言語などの著作物を朗読などの方法によって口頭で公衆に伝える権利

・展示権 美術品やまだ発行していない写真(原作品)を公衆に展示する権利。

・頒布権 映画のコピー、コピー物の譲渡、貸与を独占的に行う権利。

・譲渡権 映画を除く著作物の原作品または、複製物を公衆へ譲渡する権利。

・貸与権 映画を除く著作物の複製物を公衆へ貸与する権利。

・翻訳権

・翻案権

著作物を翻訳、編曲(または変形)する権利。また脚色など翻案によって、「二次的著

作物」の創作に及ぶ権利。

Page 20: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

18

著作財産権を考えよう

▓█ 1. 複製権の侵害

・複製とは

印刷、複写、撮影、書き写し、録音、録画などが該当します。また、スキャナーを使ったデータ保存やソ

フトのインストールも複製に該当します。

著作権を侵害して頒布された動画であることを知りながら複製する行為は「違法ダウンロード刑事罰

化」の適用となります。

・複製権のなぜ?

技術の進歩によって誰もが容易に複製できますが、これらを許してしまうと創作活動によって収入を得て

いる著作権者に正当な対価が入りません。

▓█ 2. 上映権の侵害

・営利性の有無が侵害にかかわる

個人が購入した DVD を上映した場合でも、入場料を徴収して利益を得ると上映権侵害となります。

また、直接的利益が発生していなくても、間接的利益が発生する場合は権利侵害となります。

▓█ 3. 公衆送信権の侵害

・インターネットを使った安易な情報発信が侵害にかかわる

著作物をインターネット上に配置し、不特定多数からアクセスできるようにした状態を「送信可能化」と

いいます。著作権を有しない者が送信可能化を行うと、その時点で公衆送信権侵害となります。

・ インターネットで見つけたイラストをパンフレットに使った。

・ ポスターに手書きでアニメキャラクターを描いて舞台演劇の案内ポスターを作成した。

・ 購入した DVD と CD をコピーして友人にプレゼントした。

・ 購入したソフトを友人のパソコンにインストールした。

・ 購入した教科書をコピーして友人にあげた。

・ インターネットで見つけた現在上映中の動画ファイルをコピーした。

・ 集客を目的として、今年人気を集めた映画 DVD を大学祭の模擬店で上映した。

・ 自身が購入した限定ライブビデオを友人や知人に見せてお礼を貰った。

・ ビデオ録画したテレビ番組を動画投稿サイトにアップした。

・ 購入した CD の中の1曲をサーバにアップロードして自身のホームページとリンクした。

・ 自身が購入した漫画をディジタル化してWeb サーバにアップし、アクセス方法を SNS で紹介した。

Page 21: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

19

▓█ 4. 翻訳権・翻案権の侵害

・親切心や遊び心が権利を侵害する

著作者の許諾を得ずに翻訳して公表してしまうと権利侵害となります。著作物をパロディ化したものや

要約化したものも権利侵害にあたるため、私的な範囲を超えないように注意しましょう。

・二次的著作物の著作権者

著作権法に沿った翻訳や編曲、実写化などで創出された著作物を「二次的著作物」といいます。

二次的著作物を使用するときは著作権者および、翻訳など二次的著作物の創出に携わった翻訳権、

翻案権を持つ人の許諾が必要です。

著作物に該当しないもの

著作権法では著作物に該当しないものが示されています。

以下の著作物に著作権はありませんが、事実やアイデアを文章にすると創作活動が発生するため、その時点

で著作権が発生します。

・ 事実(雑報や時事報道など)

・ 憲法、法令(地方公共団体の条例や規則を含む)

・ 国、地方公共団体、独立行政法人の告示、訓令、通達など

・ 裁判所の判決、命令など

・ プログラム言語とその規約、解法

著作物の引用

引用の条件をすべて満たす場合に限り、著作者に許可を得ることなく著作物を利用することができます。

・ 海外サイトのブログを翻訳して自分のホームページに掲載した。

・ 英語に翻訳された歌詞の一部を自分の翻訳に変えて上演した。

・ ベストセラー小説のあらすじを SNS に投稿した。

・ すでに公表された著作物であること。

・ 内容の説明や比較など、自身の著作物創出に引用が不可欠であること。

・ 自身の著作物が主体であること。

・ 引用部分は必要最小限であること。

・ 引用に間違いがあっても、修正することなく原文のまま引用すること。

・ 括弧や枠囲みなどを用いて、自身の著作物と引用部分を区別すること。

・ 誰もが原文に辿りつけるよう、出典を明示すること。

Page 22: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

20

技術的脅威を回避する

▓█ 1. マルウェア

マルウェアとは‘Malicious Software’が示すとおり、悪意的なソフトのことです。ネットワークやコンピュータ

に被害を与えるよう設計されたマルウェアは、データの改ざんや削除、流出、個人情報の搾取など、さまざ

まな被害をもたらします。

マルウェアを回避するにはセキュリティ対策ソフトの導入と人的対策が必要です。

▓█ 2. セキュリティ対策ソフト

セキュリティ対策ソフトには以下の機能が備わっています。機能の効果を得るためには正しい導入が必

要です。

・ マルウェア対策(侵入阻止・検出・駆除)

・ ファイアウォール

・ フィッシング対策

・ Webサイトの安全評価

・ 迷惑メール対策

・アップデート

新しいマルウェアは日々生み出されています。セキュリティ対策ソフトのメーカーは新しい脅威に対抗でき

るよう、マルウェアの特徴を記録したパターンファイルをユーザに配信しています。パターンファイルはインターネ

ットに接続していれば自動的に書き換えられます。これをアップデートといい、セキュリティ対策ソフトはこのパ

ターンファイルに基づいてマルウェア対策を行っています。

・更新

セキュリティ対策ソフトには使用期間が設定されています。期間を過ぎるとパターンファイルがアップデート

されなくなるため必ず更新を行いましょう。

・導入における留意事項

セキュリティ対策ソフトの導入は1種類だけにしましょう。複数導入しても効果は倍増しません。反対に

競合による不具合が生じ、パソコンの動作が不安定なってしまいます。

▓█ 3. ファイアウォール

クラッカーなどによる外部からの攻撃や不正侵入を阻止します。また、個人情報などの大切なデータが

外部に流出するのを防ぎます。

▓█ 4. クラッカーと脆弱性

高度な知識によって他人のコンピュータに不正侵入し、データの破壊や流出、改ざんなど悪質な行為を

する者をクラッカーといいます。クラッカーの多くは脆弱性(OSなどソフトウェアの欠陥によるセキュリティ上

の弱い性質)を利用します。

脆弱性は「バグ」とも呼ばれており、ほとんどのソフトウェアに存在します。各メーカーは脆弱性を修正する

アップデートプログラムを配信しています。インターネットに接続していれば自動的に実行されるため、アップ

デートが完全に終了するまで中断しないよう注意しましょう。

Page 23: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

21

脅威回避に必要な人的対策

新しいマルウェアはパターンファイルで検知できないため、セキュリティ対策ソフトによる防御が困難といえます。

また、ゼロデイ攻撃(アップデートプログラムが配信されるまでの間にその脆弱性を利用して行われる攻撃)を受け

ると容易に侵入される可能性があるため、脅威を回避するには人的対策が必要です。

ユーザ自身がマルウェアを招き入れないために、脅威の特徴と侵入経路を考慮した利用を心掛けましょう。

▓█ 1. 脅威の特徴と被害

脅威 特徴 被害

コンピュータ

ウイルス

他のプログラムに寄生する。

感染・自己拡散機能を持つ。 処理妨害や操作妨害をする。

ワーム ネットワークで自己増殖する。 他のプログラムの処理妨害や操作妨害をする。

トロイの木馬 有益なファイルに見せかけるなど、正体を偽装し

て侵入する。自己増殖機能はない。

データの破壊や消去を行う。

情報を外部に送信する。

スパイウェア 感染に気付くことが難しい。 搾取した情報を外部に送信する。

キーロガー キーボードから入力された内容を記録する。 記録内容が外部に送信されると ID・パスワード

などの情報が漏えいする。

BOT 第三者がコンピュータを操る。

フィッシングをはじめとする詐欺や脅迫メール送

信の踏み台にされる。

Web サイト攻撃などの片棒を担がされる。

パスワード

クラック

氏名、生年月日などの数字や趣味を表す単語

など…リスト化された辞書による「総当り攻撃

(辞書攻撃)」でログインを試みる。

不正にログインされる。

▓█ 2. 感染・侵入経路

感染・侵入経路 人的対策

メールの添付ファイル 安全性を確認するため、添付ファイルの種類からマルウェアが潜んでいる可能性

を考え、開く前には ‘手動スキャン’ を行う。

Web サイトの閲覧

リンクにマルウェアのダウンロードが仕掛けられていたり、Web ページ(HTML ファ

イル)にマルウェアが潜んでいたりする可能性があるため、信頼できないサイトは

閲覧しないようにする。

ダウンロードしたアプリやファイル 信頼できないサイトからはダウンロードしない。実行前に安全性を確認する。

USB メモリ USB に感染するマルウェアがあるため、セキュリティが不安視されるパソコンでは

使用しない。

脆弱性を攻撃される アップデートを完全に実行する。

ファイル共有ソフト

ユーザ間での自動送受信によってファイルを共有しているため、気付かないうちに

違法ファイルやマルウェアを共有してしまう可能性がある。特定のマルウェアを共

有するとハードディスク内にある全てのファイルが流出してしまうため、ファイル共有

ソフトはインストールしない。

Page 24: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

22

人的脅威を回避する

インターネット普及当初のマルウェアは、そのほとんどが自己顕示型や愉快犯型でした。しかし、近年は利益目

的型が大半を占めています。不当に利益を得るため、また犯罪の追及を逃れるため、個人情報をはじめとするさ

まざまな情報は常に狙われています。

▓█ 1. ソーシャルエンジニアリング

構内への侵入、盗み聞き、盗み見、物色、話術などの人的な手段によって情報を入手して悪用すること。

・なりすまし

関係者になりすまして構内に侵入する。

関係者やシステム管理者などになりすまして情報を聞き出す。

・のぞき見

机の上に放置された情報を盗み見たり、プリンタに放置された印刷物を盗み取ったりする。

肩越しに情報を盗み見るショルダーハッキングによって、入力中の ID とパスワードを入手する。

・トラッシング

ごみ箱やごみ集積所から情報を持ち去る。

▓█ 2. 情報の価値

クレジットカード番号や暗証番号には誰もが共通の価値を持っています。しかし、趣味やニックネーム、

家族構成、ペットの名前などはどうでしょう?情報に対する価値は人によってさまざまです。一見、価値が

ないように思えるものでも、組み合わせることによって価値が生まれる場合があります。

パスワードクラックに使われる辞書には、パスワードやSNSのアカウント名、メールアドレスなどに使われて

いる単語と、その可能性がある単語が登録されています。このことからも、犯罪行為に個人情報が利用さ

れないための対策が必要と言えます。‘パスワード管理ポリシー’もそのひとつですが、SNSなどへの投稿

内容にも注意が必要です。

Page 25: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

23

SNS

SNSの概要

SNSとは‘Social Networking Service’が示すとおり、実社会の繋がりをインターネット上に作り出すサービスの

ことです。同じ趣味を持つ人と出会うことができたり、同窓生と再会できたりと、普段の生活では実現困難なコミュ

ニケーションが可能になります。また情報の収集や発信が容易であることから、個人に限らず多くの企業がマーケ

ティングツールとして活用しています。

インターネットの情報

インターネットの情報は世界中から閲覧できるため、マスコミを超える広報力があると言えます。また、情報を発

信すると同時に世界中から閲覧できる点においても、伝達力と拡散性はマスコミを超えると言えるでしょう。

インターネットでは一度発信された情報を完全に消すことはできません。見える範囲を削除できても飛散先を

追跡することは不可能です。インターネット上に発信した情報は半永久的に残ります。これらの性質を軽視する

と、今に限らず将来どこかで代償を払うことになるかもしれません。

情報の発信と責任

インターネットに発信する情報には法的な規制はありません。そのため、誰もが自由な表現で自由な情報を発

信できますが、思うままに何でも発信して良いでしょうか?発信した情報に対して世界中の閲覧者がどう解釈する

かは測れません。人権や尊厳にかかわる発言、他者を批判するような発言に世間がどう反応し、どのような影響

をもたらすかを予測することは不可能です。

インターネットは表面上、顔と名前を隠した情報発信が可能です。しかし、情報特定に長けた人達によって徹

底的に調べ上げられた結果、個人が晒されてしまうことがあります。

情報の発信には責任が伴います。「匿名だから大丈夫」といった間違った知識から軽はずみな投稿や見識が

疑われる行動を起こすと、人生を失うことになるといっても過言ではありません。

▓█ 1. 匿名で発信しても本人を特定できる

名誉棄損や権利を侵害されるような投稿があった場合、損害賠償請求権の行使に必要な発信者の氏

名、メールアドレス、住所などの開示をプロバイダに請求することができます。また、犯罪に抵触するような

投稿に対してはプロバイダが保有するIPアドレスやログ情報から警察が発信者を特定することになります。

▓█ 2. SNSの非公開設定

‘アカウントに鍵をかける’など、ほとんどのSNSに公開範囲設定機能が備わっています。‘外部に一切

公開しない’といった設定から‘友人のみ許可’など公開範囲を限定できる設定があります。

では、これらの設定によって情報を確実に守ることができるでしょうか?投稿を見た友人が誰かに話し、

その友人がSNSに書き込むかもしれません。公開設定はシステム上有効ですが、人の行動まで抑制でき

ないことは実社会と同じです。

Page 26: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

24

Memo

Page 27: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

25

PowerPoint

PowerPoint概要

PowerPointは Microsoft社の Office製品のひとつで、プレゼンテーションを行うための資料作成ソフトです。

聞き手が理解しやすいようにスライドを提示し、発表者の原稿や配布資料を準備します。

PowerPoint 2013画面構成

PowerPointを起動して[新しいプレゼンテーション]を選択し、画面構成を確認しましょう。

① タイトルバー ⑤ ノート

プレゼンテーション名とアプリケーション名が表示される。 原稿やメモ書きを行うノートペインを表示する。

② スライドペイン ⑥ 表示選択ショートカット

現在のスライドが表示される領域。 表示モードを変更する。

③ スライドのサムネイル ⑦ ズーム

スライドがサムネイルの状態で並ぶ。 表示倍率を変更できる。

④ プレースホルダー

文字列やオブジェクトが格納される枠。

Page 28: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

26

スライド作成 ≫Lesson

‘Lesson.pptx’を開き、「完成 Lesson.pptx」と名前を付けて保存しましょう。

テキスト入力とスライドの挿入

スライドにはさまざまなレイアウトがあり、テキストはプレースホルダーに入力します。

◤Point

PowerPointでは、ファイルのこ

とも「プレゼンテーション」とい

います。「スライド」は 1枚 1枚

の用紙のことです。

◤Point

スライドで文字や画像、グラ

フ、図形などのオブジェクトを

配置するためには、「プレース

ホルダー」が必要です。スライ

ドにはさまざまなレイアウトが用

意されており、プレースホルダ

ー内をクリックすると編集状態

になります。

文字を入力するには、プレー

スホルダー内をクリックし、カ

ーソルが表示されている状態

にします。

◤Point

箇条書きテキストには、行頭

文字が自動的に設定されるよ

うになっています。

行頭文字を付けたくない場合

は、 を押しま

す。

▓█ 1. テキストの入力

通常 1枚目のスライドはタイトルとなります。

スライドによってさまざまなレイアウトがあります。

① タイトルスライドに以下を入力しましょう。

タイトルプレースホルダー : 桃山学院大学

サブタイトルプレースホルダー : 各自の学部・学科・氏名

① 2 枚目(タイトルとコンテンツスライド)のコンテンツプレースホルダーに

以下の箇条書きを追加入力しましょう。

経済学部

経済学科

経済学の視点から社会の問題点を捉える力を学ぶ。

経営学部

経営学科

経営の実践的知識をグローバル&ローカルに学ぶ。

Page 29: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

27

① 2枚目のスライドの後ろに、[タイトルとコンテンツ]スライドを 1枚

挿入し、以下のように入力しましょう。

タイトルプレースホルダー : 各学部の学生数と男女比率

▓█ 2. 箇条書きテキストのレベルを下げる・上げる

箇条書きテキストのレベルに変化を付けると、内容のまとまりが分かりやすく

なります。

① スライド 2の箇条書きテキストに、以下のようなレベルを設定

しましょう。

◤Point

新しいスライドは、現在選択し

ているスライドの後ろに追加さ

れます。

コマンド◢

ホーム → スライド ※レイアウトを確認しながらスライ

ドを挿入するには、 を

クリックします。

◤Point

レベルは以下の方法で設定し

ます。どちらも、カーソルは行

頭に置きます。

・レベルを下げる →

・レベルを上げる

Page 30: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

28

コマンド◢

挿入 → デザイン

◤Point

表示するディスプレイのサイズ

によって、スライドのサイズを

変更することができます。 挿入 → デザイン

◤Point

フォントやフォントサイズ、箇条

書き、スライドに対する設定の

ことをまとめて「書式」といいま

す。

◤Point

プレースホルダー全体に対し

て書式を設定する場合は、プ

レースホルダーの枠をクリック

して、実線の状態で行いま

す。

コマンド◢

ホーム → 段落

コマンド◢

ホーム → フォント

◤Point

挿入したスライドのレイアウトを

後から変更するには、

から行います。

▓█ 3. スライドのデザイン

「テーマ」を使用すると、テキストや図形などのオブジェクト、スライドの背景を統一

することができます。

また、「バリエーション」で配色・フォント・効果・背景のスタイルをカスタマイズする

ことができます。

① スライドのテーマを「ファセット」に変更しましょう。

② 任意で、バリエーションを設定しましょう。

▓█ 4. 箇条書きテキストの書式設定

文字数や箇条書きの数により、バランスを考えた書式を設定します。

段落に関する書式は「段落」グループ、文字に関する書式は「フォント」

グループから選択します。

① スライド 2の箇条書きに、以下の書式を設定しましょう。

レベル 1 フォントサイズ : 14

太字

レベル 2・3 行間 : 段落前 6pt

▓█ 5. スライドのレイアウト変更

挿入したスライドのレイアウトは、後から自由に変更することができます。

① スライド 2のレイアウトを「2つのコンテンツ」に変更しましょう。

Page 31: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

29

オブジェクトの挿入と編集

画像やイラスト・表・図形・グラフなどのコンテンツを「オブジェクト」といいます。

オブジェクトを使って図解で説明すると、聞き手の印象に残りやすくなります。

▓█ 1. 画像の挿入

スマートフォンやデジタルカメラで撮影した写真、自分で描いたイラストなどを、

スライドに挿入することができます。

① 「学院章.jpg」をスライド 1に挿入しましょう。

② サイズを調整し、バランスよく配置しましょう。

▓█ 2. ワードアートの挿入

「ワードアート」を使用すると、文字に対してカラフルな装飾を設定することが

できます。

① スライド 1に「~世界が変わる体験がある~」のワードアートを

挿入しましょう。

※ フォントサイズ・スタイル・配置など任意

コマンド◢

挿入 → 画像

◤Point

オブジェクトのサイズを変更す

るには、周りのハンドルをドラッ

グします。

◤Point

画像をスライド内で移動する

際、オレンジ色の線(配置ガイ

ド)が自動的に表示されます。

複数の図形や画像を揃えると

きに配置やバランスを確認す

ることができます。

◤Point

オブジェクトを選択して

で削除することができます。

コマンド◢

挿入 → テキスト

Page 32: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

30

コマンド◢

挿入 → 図

◤Point

SmartArt に文字を入力する

には、以下の方法があります。

・図形に直接入力する

・テキストウィンドウから入力

する

コマンド◢

ホーム → 段落

◤Point

この機能は、PowerPoint のみ

に備わっています。

▓█ 3. SmartArtの挿入

SmartArt を使用すると、複雑な図形を簡単に作成することができます。

① スライド 2の右側のコンテンツプレースホルダーに、以下の

SmartArt を挿入し、テキストを入力しましょう。

レイアウト : 基本ピラミッド

スタイル : 任意

▓█ 4. 箇条書きテキストを SmartArt に変換する

入力済みの箇条書きテキストを、SmartArtに変換することができます。

① スライド 4の箇条書きテキストを、以下のように設定しましょう。

レイアウト : リストの『縦方向ボックスリスト』

色・スタイル : 任意

Page 33: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

31

▓█ 5. 表の作成

項目が複数ある場合、表を使用すると情報を整理することができます。

※ 詳細はWordにおいて学習します。

① スライド 3のコンテンツプレースホルダーを使って、以下の表を作成

しましょう。

フォント : Meiryo UI

フォントサイズ : 20

1行目・1列目 : 太字

スタイル・塗りつぶし : 任意

② サイズや配置などを整えましょう。

▓█ 6. 図形の作成

図形を使用すると、テキストを自由に配置したり、組み合わせて一つの図形を

作成したりすることができます。

① スライド 4の表の下に、以下のテキストボックスを作成しましょう。

◤Point

コンテンツプレースホルダーの

をクリックすると、「表の挿

入」ダイアログボックスが表示

されます。列と行をそれぞれ

数字で設定します。

◤Point

コマンドボタンから表の挿入を

行う場合は、以下になります。

コマンド◢

挿入 → 表

コマンド◢

挿入 → 図

Page 34: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

32

Check

完成例を確認しましょう。

スライドショーの実行

スライドショーを実行し、スライドの見え方を確認します。

スライドショーを実行するには、以下の方法があります。

上書き保存

上書き保存を行いましょう。

Page 35: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

33

Skill Up

▓█ 1. オンライン画像の挿入

マイクロソフト社が運営する「Bing イメージ検索」を使って、画像をスライドに挿入することができます。

Web上の画像を使用することになるため、情報倫理の章を参照しながら、使用許諾契約や著作権には

十分注意を払いましょう。

コマンド◢

挿入 → 画像

▓█ 2. スライドの印刷

作成したスライドを印刷する際、目的に応じてレイアウトを選択します。

❖印刷レイアウト

フルページサイズのスライド : 1枚の用紙に 1枚のスライドが印刷されます。

ノート : スライドとノートに入力したものが印刷されます。主に発表者用として使用します。

アウトライン : プレースホルダーの箇条書き部分が、アウトラインの状態で印刷されます。スライド

は印刷されません。

❖配布資料

スライドの枚数に応じて印刷されます。

Page 36: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

34

▓█ 3. 画面切り替えの設定

「画面切り替え」を使用すると、効果的にシーンを切り替えることができます。

▓█ 4. アニメーションの設定

「アニメーション」を使用すると、オブジェクトに対して動きを付けることができます。

Page 37: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

35

▓█ 5. グラフの作成

グラフを使用すると、データを視覚的に表現することができます。

以下の 2点に注意して作成しましょう。

・比較、推移、割合など、何を表したいか目的を明確にする。

・目的の表現に適したグラフを選ぶ。(比較には棒グラフ、推移には折れ線グラフ、割合には円グラフなど)

※ 詳細は Excelにおいて学習します。

PowerPointで作成する手順は、以下のとおりです。

① コンテンツプレースホルダー内の「グラフの挿

入」アイコンをクリック。

② [グラフの挿入]ダイアログボックスから、作成

するグラフを選択する。

③ ワークシートにデータを入力する。

④ グラフツールからデザインを決める。

Page 38: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

36

▓█ 6. ノートペインへの入力

発表者の原稿やメモ書きは、「ノートペイン」に入力しておくことができます。

▓█ 7. プレゼンテーション資料の作成手順

プレゼンテーションの資料を作成するためには、情報収集が欠かせません。聞き手が求めているものや実際に

発表する会場の環境、持ち時間など入念な準備が必要です。

以下は一般的な流れです。詳細は、授業やゼミでの指示に従いましょう。

Page 39: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

37

Word

Word概要

Wordは Microsoft社の Office製品のひとつで、文書作成のためのソフトです。

写真や表を挿入したレポート、議事録や案内状などのビジネス文書といった、勉強や仕事に不可欠な文書類を

効率よく作成することができます。

Word 2013画面構成

Word を起動して[白紙の文書]を選択し、画面構成を確認しましょう。

また、②④⑧の表示/非表示を確認しましょう。

① タイトルバー ⑤ 表示選択ショートカット

文書名とアプリケーション名が表示される。 作業に応じた表示モードを変更する。

② ルーラー ⑥ ズーム

カーソルやタブ・インデントの位置を確認する目盛り。 表示倍率を変更できる。

③ 選択領域 ⑦ スクロールバー

段落や行を選択する領域。 表示されていない文書を表示させる。

④ ステータスバー ⑧ 編集記号の表示/非表示

ページ数やカーソル位置などの情報を表示。 編集記号の表示と非表示を切り替える。

Page 40: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

38

効率よく文書を作成するための手順

文書を効率よく作成する手順を理解していると、修正にかかる手間を軽減することができます。

文書作成 ≫Lesson1

「Word≫レッスンブック」の「Lesson1.docx」を開き、作成する文書を確認しましょう。

ファイル名の先頭に‘完成’と付けて、「Word≫レッスンブック」に保存しましょう。

Page 41: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

39

▓█ 1. ページ設定

作成する文書の形式は、最初にある程度決めておきます。

完成前に大幅な変更が生じてしまうと、形式が大きく崩れてしまうため注意が

必要です。

① 以下のように設定しましょう。

余白 : 上 20mm 下 20mm 左 20mm 右 20mm

行数 : 42行

文字数 : 42文字

▓█ 2. 範囲選択

文字や段落などに書式を設定するには、範囲選択が必要です。

さまざなま選択方法をマスターしましょう。

① 文字・行・段落などの選択を練習しましょう。

文字 : 文字を[ ]

単語 : 文字をダブルクリック

行 : [ ]でクリック

複数行 : [ 〃 ]で下方向へドラッグ

段落 : [ 〃 ]でダブルクリック

文書全体 : [ 〃 ]でトリプルクリック

▓█ 3. フォント書式の設定

書体のことを「フォント」といいます。初期設定では「MS 明朝」、フォントサイズは

「10.5」です。

① 5段落目に、次の設定をしましょう。

フォント : MSPゴシック

フォントサイズ : 14

① 次の文字列に、 フォントサイズ 12 と 太字 を設定しましょう。

7段落目 : 「生活習慣病とは」

11段落目 : 「食物繊維の特徴」

15段落目 : 「食物繊維の多い野菜」

27段落目 : 「ビタミンの特徴」

① 18段落目「野菜 100gに含まれる食物繊維量」に、以下を設定

しましょう。

二重下線

斜体

② 「斜体」の設定を解除しましょう。

◤Point

文字や段落に設定された書

式は、次の段落にも引き継が

れます。

◤Point

段落記号から次の段落記号

までを「1 段落」と数えます。

を押すことによって

段落が改まります。

段落は 1 行以上から構成さ

れ、文書は1段落以上で構成

されています。

◤Point

操作を間違えた場合、以下の

方法で戻ったりやり直したりす

ることができます。

・元に戻す

コマンド :

ショートカットキー :

・やり直し

コマンド :

ショートカットキー :

◤Point

を使用すると、直前の

操作を繰り返すことができま

す。

◤Point

その他のフォント書式

・囲み線:

・網掛け:

・フォントの色:

・蛍光ペンの色:

・文字の効果:

Page 42: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

40

◤Point

初期設定では (両端揃

え)になっています。

◤Point

その他の段落書式

・塗りつぶし:

・罫線:

・文字の拡大/縮小:

・行と段落の間隔:

コマンド◢

ホーム → 段落

◤Point

その他のインデントの設定

・リボン

ホーム → 段落

ページレイアウト → 段落

・水平ルーラー

・[段落]ダイアログボックス

◤Point

[タブとリーダー]ダイアログ

ボックスは、[段落]ダイアログ

ボックスから表示します。

▓█ 4. 段落書式の設定

段落に対して書式を設定します。

範囲選択を意識すると、効率よく行えます。

① 次の段落に配置を設定しましょう。

2段落目 : 右揃え

3段落目 : 右揃え

5段落目 : 中央揃え

① 以下の見出しの段落に、「1.2.3.…」の段落番号を設定しましょう。

7段落目 : 「生活習慣病とは」

11段落目 : 「食物繊維の特徴」

15段落目 : 「食物繊維の多い野菜」

27段落目 : 「ビタミンの特徴」

① 19~25段落「ごぼう~かぼちゃ」に、以下の設定をしましょう。

箇条書き : 「」

左インデント : 2字

均等割り付け : 5字

① 段落番号を設定した見出しの内容に対して、以下の設定をしま

しょう。

1行目のインデント : 字下げ 1字

▓█ 5. タブとリーダー

文字を特定の位置に揃えるには、 (スペース)キーではなく

を使用します。

自由に設定するには、「タブとリーダー」を使用します。

① 記書きの項目と内容に対して、タブとリーダーを設定しましょう。

タブ位置 : 16

配置 : 右揃え

リーダー : (5)

Page 43: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

41

Skill Up

▓█ インデントの設定

「インデント」を使用すると、段落の始まりや終わりの位置を字下げすることができます。

インデントには、以下のような種類があり、水平ルーラーのインデントマーカーをドラッグする方法と、

[段落]ダイアログボックスを使用する方法があります。

《 左インデント 》

段落全体を字下げ

《 1行目のインデント 》

段落の1行目のみを字下げ

《 ぶら下げインデント 》

段落の 2行目以降を字下げ

《 右インデント 》

段落の右端の位置を決める

Check

全体のバランスを確認しましょう。

必要であれば、行数の変更を行いましょう。

上書き保存

上書き保存を行いましょう。

Page 44: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

42

文書作成 ≫Lesson2

「Word≫レッスンブック」の「Lesson2.docx」を開き、作成する文書を確認しましょう。

ファイル名の先頭に‘完成’を付けて、「Word≫レッスンブック」に保存しましょう。

Page 45: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

43

▓█ 1. 表の挿入

項目が複数ある場合、表を使用すると情報を整理することができます。

表は縦横の項目名と内容で構成されており、縦方向を「列」、横方向を「行」、

一つ一つのマス目を「セル」といいます。

① 2ページ 2段落目に、以下の表を挿入しましょう。

▓█ 2. 表の編集

表を編集するには、対象セルを選択する必要があります。

セル : セルの左下角 行 : 行の左端

行の高さ : 列 : 列の一番上の境界線

列幅 : 列と列の境界線 表全体 :

① 表を以下のように編集しましょう。

・列幅の変更

・セルの結合

・セルの塗りつぶし

・線の種類の変更

・セル内の文字の配置

② 表に左インデント 2字を設定しましょう。

コマンド◢

挿入 → 表

◤Point

セル間の移動に を

使用すると、効率良く文字を

入力することができます。

最終セルで を押す

と、行を増やすことができま

す。

◤Point

列幅を変更するには、列の右

側の境界線でドラッグします。

ダブルクリックすると、左列内

の文字数に合わせて次長調

整されます。

◤Point

表全体の配置を変更するに

は、段落グループ内のコマンド

を使用します。

◤Point

セル内での文字配置は、

9種類あります。

レイアウト → 配置

コマンド◢

レイアウト → 結合

コマンド◢ デザイン → 表のスタイル

◤Point

罫線の種類を変更するには、

以下のコマンドを組み合わせ

ます。

デザイン → 飾り枠

行と行の境界線

表の左上角

Page 46: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

44

コマンド◢

挿入 → 図

◤Point

画像サイズは数字で変更する

ことができます。

初期設定で、縦横比は固定さ

れています。

書式 → サイズ

◤Point

画像を文書内で移動する際、

黄緑色の線(配置ガイド)が自

動的に表示されます。段落や

余白に対しての配置を確認す

ることができます。

コマンド◢

挿入 → テキスト

◤Point

文書内で効率良くカーソルを

移動するには、以下の方法が

あります。

:文頭

:文末

:行頭

:行末

コマンド◢ デザイン → ページの背景

▓█ 3. 画像の挿入

スマートフォンやデジタルカメラで撮影した写真やイラストなどを、文書内に挿入

することができます。

挿入した画像は、周りにある文字列との配置を考える必要があります。

行内 :

文字と同じように扱うこ

とができます。

上下 :

画像の左右には文字が

折り返されません。

四角 :

画像の周りを四角く文

字が折り返します。

背面 :

画像が文字列の背面に

配置されます。

外周 :

画像の形に添って文字

が折り返します。

前面 :

画像が文字列の前面に

配置されます。

内部 :

画像の内部と形に添っ

て文字が折り返します。

① 「Word≫レッスンブック」の「野菜.png」を挿入し、1ページ 16~22

段落の右余白に配置しましょう。

② 挿入した画像ファイルに、以下の設定をしましょう。

サイズ : 高さ 約 40mm

文字列の折り返し : 前面

▓█ 4. テキストボックスの挿入

Wordでは基本的に、カーソルがある位置にしか入力するできません。

特定の場所に入力する場合は、「テキストボックス」を使用します。

① 文末に、以下の図形を作成しましょう。

フォント・フォントサイズ・

図形のスタイルなど : 任意

▓█ 5. ページ罫線の設定

ページの周囲を、さまざまな罫線で飾ることができます。

① 任意のページ罫線を設定しましょう。

絵柄・色・線の太さなど : 任意

Page 47: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

45

▓█ 6. スタイルの設定

「スタイル」を使用すると、複数の書式をまとめて設定することができます。

修正が発生した場合でも、設定したすべての個所を一度の操作で反映させること

ができます。

① 各見出しに、「見出し 1」を設定しましょう。

▓█ 7. スタイルの変更

スタイルに修正が発生した場合、設定したすべての個所を一度の操作で反映

させることができます。

① 「見出し 1」の書式を、次のように変更しましょう。

フォント : HG丸ゴシック M-PRO 太字

サイズ : 14

箇条書き : 「■」

▓█ 8. ヘッダーとフッターの挿入

用紙の上余白部分を「ヘッダー」、下余白部分を「フッター」といいます。

① すべてのページの上部右に、「~4月度・健康だより~」を挿入し

ましょう。

②すべてのページの下部に、ページ番号の「太字の番号 2」を挿入し

ましょう。

コマンド◢

ホーム → スタイル

Page 48: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

46

Check

全体のバランスを確認しましょう。

必要であれば、行数の変更を行いましょう。

上書き保存

上書き保存を行いましょう。

Page 49: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

47

Skill Up

▓█ 1. レポートの形式

課題などのレポートは、必要事項の記載と配置する場所を考えて作成します。

担当教員からの指示がある場合は、その指示に従いましょう。

課題名

指示された課題名を、左端に記載します。

学部・学科・学籍番号・氏名

段落を改めて、右端に記載します。

表題

レポートの表題(タイトル)を、中央に配置します。

フォントに対して修飾します。

図表番号

図や表には番号や説明を記載します。

脚注

本文内に注釈が必要な場合、それぞれのページや最終ページの下部に説明を記載します。

ページ番号

各ページの下部にページ番号を記載します。

参考文献一覧

レポートを作成するにあたって、参考にした文献や Webページを記載します。

参考の方法によって記載する内容が異なるので、十分に注意しましょう。

Page 50: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

48

▓█ 2. ビジネス文書の形式

日常的にビジネス上で交わされる文書には「社内文書」と「社外文書」があり、紙に印刷されるものだ

けでなく、電子メールも含まれます。

企業内で独自のルールがある場合は、それに従いましょう。

発信日付 本文

文書を発信する日付を、右端に記載します。 要件を記載します。前置きなどは不要です。

受信者名・敬称 記書き(別記)

文書を受け取る相手に敬称を付けて、左端に記載します。 重要な要件を箇条書きで記載します。

発信者名 担当者情報

文書を発信する責任者を、右端に記載します。 文書を作成した担当者の情報を、右端に記載します。

表題

本文の内容が一目でわかる件名を、中央に配置します。

Page 51: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

49

発信番号 本文

企業内でのルールに従って、右端に記載します。 適切な頭語から始まり、結語で締めくくります。

発信日付 前文

文書を発信する日付を、右端に記載します。 適切な時候の挨拶や、安否の挨拶などを記載します。

受信者名・敬称 主文

文書を受け取る相手に敬称を付けて、左端に記載します。 要件を記載します。

発信者名 末文

文書を発信する責任者を、右端に記載します。 締めくくりとしての挨拶を記載します。

表題 記書き(別記)

本文の内容が一目でわかる件名を、中央に配置します。 重要な要件を箇条書きで記載します。

担当者情報

文書を作成した担当者の情報を、右端に記載します。

Page 52: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

50

▓█ 3. ビジネス文書の目的と種類

電話や口頭だけで連絡のやり取りや契約を交わすと、誤解が生じるおそれがあります。ビジネス上では

お互いが正確にきちんとした証拠を残すためにも、文書として明文化します。

また、さまざまなルールがありますので、相手に対して失礼がないように注意しましょう。

① 以下のビジネス文書を、「社内文書」と「社外文書」に分けましょう。

販売促進用に行ったアンケート結果を分析した「報告書」

役員の異動を知らせる「挨拶状」

定期健康診断の連絡を行う「通知書」

関係部署の所属長に提案の承認を得るための「稟議書」

催事への出席を促す「案内状」

新製品の発売を知らせる「通知状」

《 社内文書 》 《 社外文書 》

[ ]

[ ]

[ ]

[ ]

[ ]

[ ]

② 次の受信者に、適切な敬称をつけましょう。

人事部長 佐々木 健一 : 個人の場合

株式会社桃山物産 総務課長 : 役職の場合

お取引先 : 不特定多数の場合

東洋商事株式会社 : 官公庁や会社など団体の場合

③ 次の頭語と結語を、正しくつなぎましょう。

《 頭 語 》 《 結 語 》

前略 ・ ・ 敬具

謹啓 ・ ・ 草々

拝啓 ・ ・ 謹白

① 白紙の文書を起動し、あいさつ文の挿入方法を確認しましょう。

挿入 → 挨拶文 → あいさつ文の挿入

Page 53: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

51

▓█ 4. コメント

文書をやり取りする上で、相手に対して申し添えておきたい内容を明記することができます。

《手順》

1. コメントを追加したい個所を選択

2. [校閲]タブの[コメント]グループ

3. [コメントの挿入]ボタン

Page 54: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

52

▓█ 5. 変更履歴

「変更履歴」を使用すると、誰がどこを修正したか記録することができます。

また、修正した箇所を「承諾」すると変更が反映され、「元に戻す」と承諾されず元の状態に戻ります。

《依頼側の手順》

1. [校閲]タブの[変更履歴]グループ

2. [変更履歴の記録]ボタン ・・・ 記録の開始

3. 修正開始

4. [変更履歴の記録]ボタン ・・・ 記録の終了

《修正側の手順》

1. [校閲]タブの[変更箇所]グループ

2. [次へ]ボタン ・・・ 修正されている個所を、ひとつずつ探す

3. [承諾]または[元に戻す]ボタン

4. [次へ]ボタンで繰り返す

Page 55: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

53

Excel

Excel概要

Excelは Microsoft社の Office製品のひとつで、表によって集計や分析を行うことができる表計算ソフトです。

作成した表をグラフ化する機能や、大量のデータを管理することができるデータベース機能を備えています。

Excel 2013画面構成

Excelを起動して[空白のブック]を選択し、画面構成を確認しましょう。

① タイトルバー ⑦ 数式バー

ブック名とアプリケーション名が表示される。 アクティブセルの内容が表示される。

② セル ⑧ シート見出し

表を構成するマス目のこと。 シート名が表示される。

③ アクティブセル ⑨ 新しいシート

入力や編集対象となる選択されたセル。 新しいシートを挿入できる。

④ 列番号 ⑩ シート見出しスクロール

縦方向に並ぶセルを識別する。 表示されていないシート見出しを表示させる。

⑤ 行番号 ⑪ スクロールバー

横方向に並ぶセルを識別する。 表示されていないセル範囲を表示させる。

⑥ 名前ボックス ⑫ ズーム

アクティブセルの位置が表示される。 表示倍率を変更できる。

Page 56: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

54

表作成 ≫Lesson1

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson1」を選択して、作成する表を確認しましょう。

データ入力

◤Point

アクティブセル上では、マウス

を合わせる位置によって、ポイ

ンタの形状が変わります。

◤Point

範囲選択を解除するときは、

任意のセルを選択します。

◤Point

隣接しないセルをアクティブに

する場合は、2ヵ所目以降を

選択する時に を押し

ます。

◤Point

データ入力を確定するため

に、アクティブセルが下に移動

するまで を押します。

◤Point

IME 入力モードを‘半角英数’

にすると、数値データを効率よ

く入力することができます。

▓█ 1. セル選択と範囲選択

データ入力や編集を行うときは対象となるセルを選択します。

マウスポインタが の状態でクリックすると、セルが太枠で囲まれてアクティブに

なります。隣接する複数セルを選択する場合は、マウスポインタが の状態でド

ラッグします。

① セル【B2】を、アクティブにしましょう。

② セル【B4:D10】を、アクティブにしましょう。

▓█ 2. データ入力

表の見出しから数値に至るまで、Excel ではすべての要素をデータとして管理しま

す。文字の種類や長さに関係なく、‘ひとつのデータはひとつのセル’に入力しま

す。

① 以下のように入力しましょう。

Page 57: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

55

▓█ 3. データ削除

対象となるセル、またはセル範囲を選択して を押します。

① セル【B11】のデータを削除しましょう。

② セル【D7:D9】のデータを削除しましょう。

▓█ 4. データ訂正

データがあるセルに対して入力を行うと、データが置き換わります。

アクティブセルではデータが上書きされるため、入力前のデータ削除は不要で

す。対象セルをダブルクリックすると、セル内にカーソルが表示されます。データ

の一部削除や追記などの部分訂正が行えます。

① セル【H4】のデータを「合計」に訂正しましょう。

② セル【B2】のデータを「ITパスポート模擬試験理解度確認」に訂正しま

しょう。

▓█ 5. オートフィル

規則性がある連続データを容易に入力できる機能です。

もとになるデータを選択し、アクティブセルの右下にある■(フィルハンドル)にマウ

スポインタを合わせます。マウスポインタが + の状態で、連続入力する方向にド

ラッグします。

① セル【B5】をもとに、連続データを入力しましょう。

② セル【C5】をもとに、連続データを入力しましょう。

③ セル【D5:D6】をもとに、連続データを入力しましょう。

◤Point

では、セル範囲のデー

タが削除できません。同時に、

アクティブセルが入力状態に

なるため、書式設定や関数挿

入などのコマンドボタンが使用

できなくなります。

◤Point

データの部分訂正には、ダブ

ルクリック以外に、 と

数式バーを使用する方法があ

ります。

◤Point

数値の連続データは、もとに

なるデータと一緒に増分値を

選択してオートフィルを実行し

ます。

◤Point

オートフィル実行直後に表示

されるオートフィルオプションを

使用すると、連続データの結

果を変更することができます。

Page 58: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

56

数式

演算結果を表示するには数式が必要です。数式は演算結果を表示するセルに入力します。

Excelは、‘=’で始まるデータを数式として認識するため、先頭に‘=’を入力し、続いて算術演算子や関数を用いた

数式を入力します。

◤Point

算術演算子

加算 + プラス

減算 - マイナス

乗算 * アスタリスク

除算 / スラッシュ

累乗 ^ キャレット

コマンド◢

ホーム → 編集

◤Point

には、以下の

関数が登録されています。

◤Point

使用して関数

を挿入すると、引数が自動的

に指定されます。ただし、周囲

の数値データから予測された

引数であるため、常に正しいと

は限りません。

◤Point

を使用すると、登録されて

いる全ての関数の中から目的

の関数を選択することができ

ます。また‘関数の引数’ダイ

アログボックスで、引数を指定

することができます。

▓█ 1. セル参照

数式にセル位置を用いることを‘セル参照’といいます。セル参照で数式を構成し

ておくと、データ訂正が発生しても、自動的に演算結果が更新されます。

数値を用いた数式でも演算は可能ですが、訂正が発生した場合は数式内のデー

タにも訂正が必要になります。

▓█ 2. 関数

演算目的に合わせて定義された数式です。単純な演算から複雑な演算まで、

同じ構成で結果を出すことができます。

関数の入力には、‘直接入力’と‘関数の挿入’を使用する方法があります。

また、使用頻度の高い関数は に登録されています。

= 関数名 ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

① ② ③

① =

先頭に指定します。

② 関数名

合計は‘SUM’、平均は‘AVERAGE’など、目的の関数名を指定します。

③ 引数

演算に必要な情報を一対の括弧で囲みます。

引数は関数によって内容や数が違います。引数が2つ以上ある場合は、

‘ ,’で区切って入力します。

▓█ 3. SUM関数

セルの値を合計する関数です。

= SUM ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

演算対象のセル範囲

例1: 演算対象のセルが隣接している場合

=SUM(A1:A10)

例2: 演算対象のセルが隣接していない場合

=SUM(A1:A10 , C1:C10)

Page 59: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

57

① SUM 関数を入力して、セル【H5】に「1回目のストラテジ・マネジメント・

テクノロジ」の合計を表示しましょう。

② を使って、セル【H6】に「2回目のストラテジ・マネジメント・

テクノロジ」の合計を表示しましょう。

③ ‘関数の挿入’を使って、セル【H7】に「3回目のストラテジ・マネジメン

ト・テクノロジ」の合計を表示しましょう。

▓█ 4. 数式のコピーと相対参照

基準になる数式を選択してオートフィルを実行すると、数式をコピーできます。

このとき、基準にした数式内の参照セルは、コピー先のセル位置に合わせて自動

的に置き換えられます。この仕組みを‘相対参照’といいます。

① オートフィルを使って、セル【H8:H9】に数式をコピーしましょう。

▓█ 5. AVERAGE関数

セルの値を平均する関数です。

= AVERAGE ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

演算対象のセル範囲

例1: 演算対象のセルが隣接している場合

=AVERAGE(A1:A10)

例2: 演算対象のセルが隣接していない場合

=AVERAGE(A1:A10 , C1:C10)

① AVERAGE関数を使って、セル【E10】に、「ストラテジ」の平均を表示

しましょう。

② オートフィルを使って、セル【F10:H10】に数式をコピーしましょう。

◤Point

数式の訂正は、データの訂正

方法と同じです。

入力中や訂正中に作業をキ

ャンセルしたい場合は、

を押します。

◤Point

AVERAGE 関数は、ブランクセ

ルを除外して演算を行いま

す。セルの値が‘0’の場合は

演算対象に含まれます。

Page 60: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

58

Skill Up

▓█ 1. 数式バーとセル

セルには、演算結果や書式設定された状態のデータが表示されます。‘数式バー’には、入力した数式や書式

が設定されていない状態のデータが表示されます。

▓█ 2. 数値データと文字データ

情報処理におけるデータは‘数値’と‘文字’の2種類を区別し、‘数値は演算できるデータ’ ‘文字は演算でき

ないデータ’として扱います。Excelでは、セル内のデータ位置で種類を判断することができます。

① データの種類について説明した以下の文章を完成させましょう。

・セル【B5】のデータは、セル内で( )寄りに表示されているため、( )データである。

・セル【D5】のデータは、セル内で( )寄りに表示されているため、( )データである。

・セル【C5】のデータは文字データに見えるが、セル内で( )寄りに表示されているため、

( )データである。日付は( )値という‘1900/1/1’から、1日ごとに1増加する

数値によって管理されているため演算可能である。

・セル【H5】に入力した数式には‘=’や‘関数名’などの文字データが含まれているが、目的が演算

であり、結果がセル内で( )寄りに表示されていることからも、データの種類は( )とな

る。

▓█ 3. 比率

比率とは、「目標と結果」 「予算と実績」など、2つの値を比較する分析手法のひとつです。

実績(結果)の値を、仮定(目標・予算)の値で除算して求めます。

また、「今月と先月」 「A 事業部と B 事業部」など、「○と比べて△は~」のように2つの実績を比較するときは、

△の値を、○の値で除算して求めます。

通常は、百分率の演算結果に 100を乗算しますが、Excelではセル書式の‘パーセンテージ’を使用します。

① ある展示会において、来場者予想が 250人に対して、320人であった。

来場達成率を求める式を以下に記入しましょう。

式:

② 1日目の来場者が 320人、2日目が 290人であった。

2日目の来場者の前日比を求める式を以下に記入しましょう。

式:

① セル【I5】に、「目標」に対する「結果」の到達率が表示されるよう式を入力しましょう。

② オートフィルを使って、セル【I6:I9】に数式をコピーしましょう。

Page 61: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

59

▓█ 4. 構成比率

構成比率とは、いくつかの要素で構成された値の総数に対して、その内の 1つの要素が占める割合のことです。

1つの要素を、全体の値で除算して求めます。

① ある展示会の来場者の内訳は、成人が 100人、大学生が 20人、高校生が 10人であった。

成人の構成比を求める式を以下に記入しましょう。

式:

Check

数式バーを使用して、入力した数式を確認しましょう。

上書き保存

Excelでは、選択しているセルとシートの状態がそのまま保存されます。

上書き保存を行いましょう。

Page 62: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

60

セルの書式設定

表示桁数の統一やコンマ表示など、数値データには分析目的に合った書式を設定します。表の罫線や項目、タイト

ルなどの文字データには、分析のしやすさや数値データの読み取りやすさを考慮した書式を設定します。

コマンド◢

ホーム → 数値

◤Point

コンマやパーセンテージなどの

書式設定を解除するときは、

から、

表示形式を標準にします。

コマンド◢

ホーム → フォント

◤Point

には、以下の罫線が登

録されています。

◤Point

表内にブランクのセルがある

場合、入力忘れや削除の可

能性など、誤解を招くおそれ

があります。使用しないセルが

ある場合は、斜線「\」などを

設定しておきましょう。

▓█ 1. 桁区切り

を使用すると、数値データにコンマを表示できます。

① セル【D5:D9】と、セル【H5:H9】に、桁区切りを設定しましょう。

▓█ 2. パーセンテージ

を使用すると、百分率の状態をパーセンテージにすることができます。

① セル【I5:I9】の値を、パーセンテージにしましょう。

▓█ 3. 罫線

を使用すると、セルに罫線を設定することができます。複雑な罫線を設定

する場合は、 から、セルの書式設定を使用します。

① セル【B4:I10】に、格子の罫線を設定しましょう。

② セル【B9:I9】に、下二重罫線を設定しましょう。

③ セル【I10】に、斜線‘\’を設定しましょう。

Page 63: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

61

▓█ 4. 列幅を調整する

列番号の右境界線にマウスポインタを合わせ、 の状態で水平方向にドラッグし

ます。 の状態でダブルクリックすると、データの長さに合わせて列幅が自動調

整されます。複数の列を選択してから列幅を調整すると、選択した列をすべて同

じ幅にすることができます。

① セル【F4】の列幅が最適になるよう調整しましょう。

② セル【I4】の列幅を、自動調整しましょう。

③ 列【B:D】を、同じ幅にしましょう。

④ 列【E:I】を、同じ幅にしましょう。

▓█ 5. セルを結合する

を使用すると、複数のセルがひとつに結合され、同時にデー

タが中央揃えになります。

① セル【B2:I2】に、‘セルを結合して中央揃え’を設定しましょう。

② セル【B10:D10】に、‘セルを結合して中央揃え’を設定しましょう。

▓█ 6. セル内のデータ位置を変更する

を使用すると、セル内のデータ位置を変更することができます。

① セル【B4:I4】と、セル【B5:C9】に、‘中央揃え’を設定しましょう。

▓█ 7. セルの色

を使用すると、セルを塗りつぶすことができます。

① セル【B4:I4】と、セル【B10】を、薄い緑で塗りつぶしましょう。

▓█ 8. フォントの書式

を使用すると、フォントの種類を変更することができます。

はフォントサイズ、 はフォントの色を変更でき、 は太字、 は斜体

を設定できます。

① セル【B2】を、フォントサイズ 14に変更し、太字を設定しましょう。

◤Point

列幅を超えるデータは右のセ

ルに隠れてしまいます。また、

表の右端のデータが列幅を超

えると罫線を隠してしまいま

す。表示だけではなく印刷にも

影響するため調整が必要です

が、過度に広げると表の体裁

が悪くなるため、セル結合や

データ移動などの工夫が必要

です。

◤Point

列選択は、列番号にマウスポ

インタを合わせ、 の状態で

クリックします。隣接する複数

列を同時に選択する場合は、

列番号上をドラッグします。

隣接しない列を複数選択する

場合は、2列目以降を選択す

る時に を押します。

◤Point

後から列(行)を挿入する場

合は、ショートカットメニューの

を使用します。右クリ

ックした列番号(行番号)に新

しい列(行)が挿入されます。

列(行)を削除する場合は、シ

ョートカットメニューの

を使用します。右クリックした

列番号(行番号)の列(行)が

削除されます。

コマンド◢

ホーム → 配置

◤Point

結合したセルをもとに戻すとき

は、対象のセルを選択して

をOFFにし

ます。

コマンド◢

ホーム → 配置

コマンド◢

ホーム → フォント

上書き保存を行いましょう。

Page 64: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

62

表作成 ≫Lesson2

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson2」を選択して、作成する表を確認しましょう。

絶対参照

‘=F7*$H$4’のように、‘$’を設定したセル参照を‘絶対参照’といいます。相対参照は、数式のコピーによって参

照したセルが自動的に置き換わりますが、絶対参照を設定するとセルが固定されるため、常に参照される状態になり

ます。

◤Point

絶対参照は、数式のコピーに

よる相対参照を防ぎたいセル

のみに設定します。

◤Point

絶対参照の‘$’は、直接入

力することもできます。

▓█ 1. 絶対参照の設定

数式内において、固定対象のセルにカーソルが触れている状態または、選択さ

れている状態で を押すと、絶対参照の‘$’を設定することができます。

続けて を押すと‘$’の設定位置が変わり、‘行のみ’‘列のみ’を固定す

ることができます。

① セル【D7】の「単価」と、セル【E7】の「購入数」を乗算した結果を、

セル【F7】の「小計」に表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【F8:F16】に数式をコピーしましょう。

Page 65: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

63

③ セル【F7】の「小計」と、セル【H4】の「消費税率」を乗算して、

セル【G7】に「消費税額」を表示しましょう。

④ オートフィルを使って、セル【G8:G16】に数式をコピーしましょう。

⑤ SUM関数を使用して、セル【H7】に「小計」と「消費税額」の合計を

表示しましょう。

⑥ オートフィルを使って、セル【H8:H16】に数式をコピーしましょう。

▓█ 2. 通貨表示

を使用すると、数値データに通貨‘\’とコンマを表示できます。 を使用

すると、小数点以下2桁と、‘\ $ € £ fr.’などの通貨、コンマ、を表示すること

ができます。

① セル【D7:D16】と、セル【F7:H16】に、‘\’の通貨表示を設定しましょ

う。

コマンド◢

ホーム → 配置

◤Point

通貨表示を解除するときは、

表示形式を標準にします。

Check

数式バーを使用して、入力した数式を確認しましょう。

上書き保存を行いましょう。

Page 66: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

64

表作成 ≫Lesson3

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson3」を選択して、作成する表を確認しましょう。

① SUM関数を使用して、セル【H5:H24】に「5教科の合計点」を表示しましょう。

② AVERAGE関数を使用して、セル【I5:I24】に「5教科の平均点」を表示しましょう。

③ AVERAGE関数を使用して、セル【C5:G25】に「各教科の平均点」を表示しましょう。

コマンド◢

ホーム → 数値

▓█ 1. 小数点以下の桁数

を使用すると、数値データの小数点以下の表示桁数を減らすことができま

す。また、 を使用すると小数点以下の表示桁数を増やすことができます。

① セル【C25:G25】と、セル【I5:I24】を整数にしましょう。

Page 67: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

65

▓█ 2. MAX関数

セル範囲の最大値を表示する関数です。

= MAX ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

対象のセル

例1: 対象のセルが隣接している場合

=MAX(A1:A10)

例2: 対象のセルが隣接していない場合

=MAX(A1:A10 , C1:C10)

① MAX関数を使って、セル【C26】に「国語」の最大値を表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【D26:G26】に、数式をコピーしましょう。

▓█ 3. MIN関数

セル範囲の最小値を表示する関数です。

= MIN ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

対象のセル

例1: 対象のセルが隣接している場合

=MIN(A1:A10)

例2: 対象のセルが隣接していない場合

=MIN(A1:A10 , C1:C10)

① MIN関数を使って、セル【C27】に「国語」の最小値を表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【D27:G27】に、数式をコピーしましょう。

Page 68: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

66

▓█ 4. COUNTA関数

文字データ、数値データを問わず、すべてのデータを数える関数です。

= COUNTA ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

対象のセル

例1: 対象のセルが隣接している場合

=COUNTA(A1:A10)

例2: 対象のセルが隣接していない場合

=COUNTA(A1:A10 , C1:C10)

① COUNTA関数を使って、セル【I2】に、セル【B5:B24】のデータ数を

表示しましょう。

▓█ 5. COUNT関数

数値データを数える関数です。文字データは数えません。

= COUNT ( 引数 1 , 引数 2 , ・・・ )

対象のセル

例1: 対象のセルが隣接している場合

=COUNT(A1:A10)

例2: 対象のセルが隣接していない場合

=COUNT(A1:A10 , C1:C10)

① COUNT 関数を使って、セル【C28】に、「国語」の受験者数を表示しま

しょう。

② オートフィルを使って、セル【D28:G28】に数式をコピーしましょう。

Page 69: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

67

▓█ 6. COUNTIF関数

指定した条件に一致するデータを数える関数です。

= COUNTIF ( 範囲 , 検索条件 )

① 範囲

データを数える範囲を指定します。

② 検索条件

‘数値’ ‘文字’ ‘式’ ‘セル参照’のいずれかで、条件を指定します。

① COUNTIF 関数を使って、セル【J4】の「欠席」と一致するデータがセル

【C5:G5】にいくつあるか、セル【J5】に表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【J6:J24】に数式をコピーしましょう。

Check

数式バーを使用して、入力した数式を確認しましょう。

上書き保存を行いましょう。

Page 70: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

68

表作成 ≫Lesson4

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson4」を選択して、作成する表を確認しましょう。

◤Point

比較演算子

等しい =

等しくない <>

以上 >=

以下 <=

より大きい >

より小さい(未満) <

◤Point

引数に文字データを指定する

場合は “合格” のように、

“(ダブルクォーテーション)で

文字を囲まないとエラーになり

ます。‘関数の引数’ダイアロ

グボックスを使用している場合

は、Excel が文字データを判

別して自動的に設定します。

▓█ 1. IF関数

‘もし~ならば A そうでなければ B’のように、条件が成立する場合と、成立しない

場合の2通りの処理を、論理式によってコントロールできる関数です。

= IF ( 論理式 , 真の場合 , 偽の場合 )

① ② ③

① 論理式

比較演算子を用いた式で条件を指定します。

‘A1が 100以上ならば~’という条件の場合、‘A1>=100’と指定します。

② 真の場合

条件を満たす場合の処理(結果)を指定します。

③ 偽の場合

条件を満たさない場合の処理(結果)を指定します。

① IF関数を使って、セル【H5】に、得点が 600以上ならば「合格」、

そうでなければ「不合格」と表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【H6:H24】に数式をコピーしましょう。

Page 71: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

69

③ IF関数を使って、セル【I5】に、得点が 400未満ならば「△」を表示し、

そうでなければセルがブランクになるよう設定しましょう。

④ オートフィルを使って、セル【I6:I24】に数式をコピーしましょう。

▓█ 2. VLOOKUP関数

検索条件に一致するデータを、別表から取り出すことができる関数です。

= VLOOKUP ( 検索値 , 範囲 , 列番号 , 検索方法 )

② ③ ④

① 検索値

別表の検索に必要な‘キー’となる値を指定します。

② 範囲

別表の項目を除いた全範囲を指定します。

③ 列番号

別表の左から何列目のデータを取り出すか、数値で指定します。

④ 検索方法

検索値と別表1列目との照合方法を指定します。

‘完全一致’の場合は、FALSE または 0 、‘近似一致’の場合は、TRUE ま

たは 1を指定します。

① VLOOKUP 関数を使って、「学部番号」に該当する「学部名」を別表か

ら取り出し、セル【D5】に表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【D6:D24】に数式をコピーしましょう。

▓█ 3. RANK.EQ関数

指定した範囲内での順位を求める関数です。同じ値がある場合は、最上位の順

位で同位となります。

= RANK.EQ ( 数値 , 参照 , 順序 )

② ③

① 数値

順位を求める数値を指定します。

② 参照

数値に指定した値を含む、順位を競う範囲を指定します。

③ 順序

大きい値を上位(降順)とする場合は 0 、小さい値を上位(昇順)とする場

合は 1 を指定します。

① RANK.EQ 関数を使って、セル【G5】に「得点」の大きい値を上位とする

順位を表示しましょう。

② オートフィルを使って、セル【G6:G24】に数式をコピーしましょう。

◤Point

セルにデータが表示されてい

ない状態を‘ブランク’といい、

“” を使って指定します。

◤Point

別表を作成するときは、検索

値の参照対象となる値を1列

目にする必要があります。

また、検索方法を近似一致に

する場合は、1列目のデータ

を昇順に並べておく必要があ

ります。

Page 72: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

70

◤Point

セルの表示がブランクであっ

ても、数式が入力されている

場合は COUNTA関数のカウン

ト対象になります。

① 関数を使って、セル【L12】に「受験者数」を表示しましょう。

② 関数を使って、セル【L13】に「補習者」の‘△’の数を表示しましょう。

Check

数式バーを使用して、入力した数式を確認しましょう。

上書き保存を行いましょう。

Page 73: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

71

グラフ作成 ≫Lesson5

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson5」を選択して、もとになる表を確認しましょう。

縦棒グラフ・折れ線グラフの作成手順

表のデータを使用してグラフを作成します。基本的な作成手順と留意事項は以下のとおりです。

▓█ 1. 縦棒グラフの作成

値の大きさを比較するのに適したグラフです。‘横軸’と‘凡例’を入れ替えることに

よって、分析視点を変更することができます。

① セル【B3:G7】のデータをもとに、‘2-D 集合縦棒グラフ’を作成しまし

ょう。

コマンド◢

挿入 → グラフ

◤Point

を使用すると横棒グラフ

を作成することができます。

基本的な作成手順と留意事

項は、縦棒グラフと同じです。

① 表のデータを選択する。 ② 作成するグラフを選択する。

・縦棒グラフを作成する場合は から、目的に合った

パターンを選択する。

・折れ線グラフを作成する場合は から、目的に合っ

たパターンを選択する。

・数値データは、分析対象のみを選択範囲に含める。

・表の見出しが、グラフの‘横軸’と‘凡例’に使用されるため、

選択範囲に含める。

・表の左上のセル(行方向に並ぶ表見出しと、列方向に

並ぶ表見出しが重なるセル)も選択範囲に含める。

Page 74: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

72

縦棒グラフ・折れ線グラフの要素

グラフ要素をマウスでポイントすると要素名が表示されます。要素はそれぞれ選択することができ、フォントサイズや

色、形状などを自由に変更することができます。

① グラフエリア ⑤ データ要素

すべての要素を含む領域。 数値が図形として表示されたもの。

② プロットエリア ⑥ データ系列

データ要素が表示される領域。 表の1行分または1列分のデータの集まり。

③ 縦(値)軸 ⑦ 凡例

データ要素の数値が表示された軸。 データ要素の色分けと系列名。

④ 横(項目)軸 ⑧ グラフタイトル

データ要素の項目が表示された軸。 グラフのタイトル。

Page 75: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

73

▓█ 2. グラフの移動とサイズ変更

グラフを移動するときは、グラフエリアにマウスポインタを合わせ、 の状態でド

ラッグします。グラフのサイズを変更するときは、グラフエリアの右下にマウスポイ

ンタを合わせ、 の状態でドラッグします。 を押しながらドラッグすると、

セルの枠に合わせることができます。

① グラフを、セル【K2:Q15】に配置しましょう。

▓█ 3. グラフタイトルの入力

グラフタイトルの枠内をクリックするとカーソルが表示され、修正が可能になりま

す。

① グラフタイトルに「受講者比較」と入力しましょう。

▓█ 4. 系列の変更

を使用すると、‘凡例’と‘横(項目)軸’を入れ替えることができます。

① 横(項目)軸が「講座名」になるよう、系列を変更しましょう。

▓█ 5. 折れ線グラフの作成

「年・月・日」など、時間の経過に伴う増減を表すのに適した推移グラフです。

① セル【B3:G7】のデータをもとに、‘マーカ付き折れ線グラフ’を作成し

ましょう。

② グラフを、セル【K17:Q31】に配置しましょう。

③ グラフタイトルに、「受講者推移」と入力しましょう。

▓█ 6. グラフ要素の追加・変更・削除

を使用すると、グラフ要素の追加や削除、変更を行うことができます。

① ‘マーカ付き折れ線グラフ’の‘凡例’を、右に変更しましょう。

◤Point

グラフ編集に必要な‘表ツー

ル’は、編集対象のグラフを選

択すると表示されます。

コマンド◢

デザイン → データ

◤Point

を使用すると、グラフの

種類を変更することができま

す。ただし、作成手順が同じグ

ラフを選択しないと適切なグラ

フになりません。

コマンド◢

デザイン → 種類

コマンド◢ デザイン → グラフのレイアウト

Page 76: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

74

円グラフの作成手順

表のデータを使用して円グラフを作成します。基本的な作成手順と留意事項は以下のとおりです。

コマンド◢

挿入 → グラフ

コマンド◢ デザイン → グラフのレイアウト

▓█ 7. 円グラフの作成

いくつかの要素で構成された値の総数を 100%として、その内の1つの要素が

占める割合を表すのに適したグラフです。

① セル【B3:B8】と、セル【I3:I8】のデータをもとに、‘2-D円グラフ’を

作成しましょう。

② グラフを、セル【B11:I31】に配置しましょう。

③ グラフタイトルに、「受講者:合計」と入力しましょう。

▓█ 8. レイアウトの変更

を使用すると、グラフ全体のレイアウトを容易に変更することができます。

① ‘2-D円グラフ’のレイアウトを‘レイアウト 1’に変更しましょう。

① 表のデータを選択する。

・円グラフを構成するデータ系列(行または列のまとまり)

と、データ系列のラベルになる表見出しを選択する。

・データ系列とラベルは位置関係が並行になるため、向かい

合ったセル範囲は対になるよう選択する。

・データとラベルのセル範囲が離れている場合は、 を

使用して選択する。

② 作成するグラフを選択する。

・ から、目的に合ったパターンを選択する。

Page 77: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

75

散布図作成 ≫Lesson6

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson6」を選択して、もとになる表を確認しましょう。

散布図の作成手順

表のデータを使用して散布図を作成します。基本的な作成手順と留意事項は以下のとおりです。

① 表のデータを選択する。

・対象となる2つの要素を選択する。

(見出しを選択に含めると、タイトルとして挿入される)

・2つの要素のセル範囲が離れている場合は、 を

使用して選択する。

② 作成する散布図グラフを選択する。

・ から、目的に合ったパターンを選択する。

Page 78: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

76

コマンド◢

挿入 → グラフ

コマンド◢ デザイン → グラフのレイアウト

コマンド◢ デザイン → グラフスタイル

▓█ 1. 散布図の作成

点の分布状態から、2つの要素の関係性を把握することができます。

右上がりの分布は、Xが増加するとYも増加する「正の相関関係」です。反対に、

右下がりの分布は、Xが増加するとYが減少する「負の相関関係」となります。

分布状態にばらつきがある場合は相関関係がない「無相関」となります。

① セル【B2:C54】のデータをもとに、‘散布図’を作成しましょう。

② グラフを、セル【F2:L16】に配置しましょう。

③ セル【B2:B54】と【D2:D54】のデータをもとに、‘散布図’を作成しまし

ょう。

④ グラフを、セル【F18:L32】に配置しましょう。

▓█ 2. 近似曲線

散布図の2つの要素に関係がある場合、 を使用すると回帰直線を表示する

ことができます。

回帰直線を表示すると、点(データ)がない部分の予測が可能になります。

① 作成した2つの散布図に、近似曲線の‘線形’を表示しましょう。

▓█ 3. 色の変更

を使用すると、プロットエリア上の要素の色を変更することができます。

① セル【F2:L16】に配置した散布図の色を‘色3’に変更しましょう。

印刷

表やグラフを体裁よく印刷するためには、印刷結果を確認しながら用紙サイズや印刷の向きなどを設定します。

◤Point

+ を使用すると、

印刷結果を表示することがで

きます。

◤Point

グラフを選択しておくと、グラフ

だけを印刷することができま

す。

▓█ 1. 印刷結果の確認

バックステージビューの‘印刷’から、印刷結果を確認することができます。

① シート「Lesson5」の印刷結果を表示しましょう。

Page 79: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

77

▓█ 2. ページ設定

初期の状態では、用紙サイズが‘A4’、印刷の向きが‘縦方向’、余白が‘標準’

に設定されています。

① 印刷の向きを‘横方向’、余白を‘狭い余白’に設定しましょう。

② 1ページに表と3つのグラフが収まっていることを確認し、バックステー

ジビューを閉じましょう。

上書き保存を行いましょう。

Page 80: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

78

データベース ≫Lesson7

「Excel≫レッスンブック」の、シート「Lesson7」を選択して、データベースの表を確認しましょう。

① レコード

1件分のデータのこと。

② フィールド

レコードを構成する各項目のこと。

③ フィールド名(列見出し)

レコードを構成する各項目の先頭行に設定された名前

のこと。

Page 81: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

79

データベースとデータベース機能

データベースとは、大量のデータを一定の形式で管理するデータ集合のことです。Excel には、データ集合に対して

検索や並べ替え、抽出などを容易に行うことができるデータベース機能が備わっています。

▓█ 1. レコードの並べ替え

‘単価が高い順’や‘在庫数が少ない順’のように、レコードを並べ替えることが

できます。対象となるフィールド内のセルをアクティブにして、 (昇順)または、

(降順)をクリックします。

① ‘単価(円)’が降順になるように、並べ替えましょう。

② ‘分類’が昇順になるように、並べ替えましょう。

▓█ 2. 並べ替え条件の追加

表内のセルをアクティブにして をクリックすると、「並べ替え」ダイアログボック

ス‘が表示されます。「並べ替え」ダイアログボックスを使用すると、‘分類を昇順

に並べ、さらに同じ分類の中で単価を降順にする‘など、複数条件を指定した並

べ替えを行うことができます。

① ‘分類’が昇順になるように並べ、さらに同じ分類の中で、

‘単価(円)’が降順になるように、並べ替えましょう。

② ‘分類’が降順になるように並べ、さらに同じ分類の中で、

‘最終入荷日’が昇順になるように、並べ替えましょう。

▓█ 3. レコードの抽出

「フィルター」を使用すると、条件に一致するレコードを抽出することができます。

表内のセルをアクティブにして をクリックすると、フィールド名の横に が

表示されます。抽出を行う際は、対象フィールドの から条件を設定します。

① ‘分類’が‘中型’のレコードを抽出しましょう。

② 抽出されたレコード数を確認し、条件をクリアしましょう。

③ ‘在庫数’が‘欠品中’のレコードを抽出しましょう。

④ 抽出されたレコード数を確認し、条件をクリアしましょう。

⑤ ‘分類’が‘大型’かつ、‘在庫数’が‘欠品中’のレコードを抽出しま

しょう。

⑥ 抽出されたレコード数を確認し、すべての条件をクリアしましょう。

◤Point

昇順 降順

数値 123…9 987…1

英字 ABC…Z ZYX…A

かな あい…う んを…あ

日付 古…新 新…古

コマンド◢ データ → 並べ替えとフィルター

コマンド◢ データ → 並べ替えとフィルター

◤Point

をクリックし、‘~からフィル

ターをクリア’を選択すると、そ

の条件だけをクリアすることが

できます。

を使用すると、設定さ

れている条件をすべてクリア

することができます。

◤Point

フィルターは、複数条件を重

ねて設定することができます。

Page 82: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

80

◤Point

フィルターを終了するときは、

を OFFにします。

設定されていたすべての条件

は自動的にクリアされます。

▓█ 4. テキストフィルター

「テキストフィルター」を使用すると、‘住所が大阪で始まる’や‘住所に和泉を含

む’など、データが部分的に一致するレコードを抽出できます。

① ‘商品番号’が‘Wで始まる’レコードを抽出しましょう。

② 抽出されたレコード数を確認し、条件をクリアしましょう。

▓█ 5. 数値フィルター

「数値フィルター」を使用すると、‘100以上’や‘20未満’など、条件指定した

範囲に一致するレコードを抽出できます。

① ‘在庫数’が‘5以下’のレコードを抽出しましょう。

② 抽出されたレコード数を確認し、条件をクリアしましょう。

▓█ 6.日付フィルター

「日付フィルター」を使用すると、‘4月~7月の間’や‘9月以降’など、条件指定

した範囲に一致するレコードを抽出できます。

日付を指定する場合は、‘2016/4/1’のように、スラッシュで区切ります。

① ‘最終入荷日’が、‘2015/12/1~2015/12/31’のレコードを抽出

しましょう。

② 抽出されたレコード数を確認し、フィルターを終了しましょう。

Page 83: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

コンピュータ利用Ⅰ

2016年 4月 初版発行

発 行 桃山学院大学

本書の一部または全部を、著作権法の定める範囲を超え、

無断で使用、複写、複製することは禁じられています。

Copyright © 2016 NTTラーニングシステムズ All Rights Reserved.

▸Windows・PowerPoint・Word・Excelは、米国Microsoft Corporationの米国および

その他の国における登録商標または商標です。

▸本書において使用している個人名・企業名・商品名・連絡先・メールアドレス・場所・事例などは

すべて架空のものです。実在するものとは一切関係ありません。

Page 84: コンピュータ利用Ⅰ · Windows の基本操作 Windows 7 画面構成 パソコンの電源を入れた後に現れる画面を「デスクトップ」といいます。 画面構成と役割を確認しましょう。

2