8
区民と創る 港区の男女平等参画の ための情報誌 47 VOL. Book Review(ブックレビュー) 「定年紳士たちの料理教室 それは地域の社会活動へとひろがった」/ 「和える」 特集 「多くの人に届けたい! DVに気づくこと、独りではないこと」 「OASIS オアシス」は、老若男女すべての人々がやすらげる場所という意味をこめて、区民参加の編集会議で決めた名称です。 P.2 P.5 P.6 P.7 発行:港区 総務部 人権・男女平等参画担当 平成27年(2015年)12月 金柿 秀幸さん かながき  ひでゆき 西山 さつきさん にしやま リーブラな人たち 第6回 港区からのお知らせ 区内中小企業5社を新たに 「ワーク・ライフ・バランス推進企業」として認定しました! リーブラからのお知らせ P.8 リーブラのマスコットキャラクター 「りぶら」 リーブラのマスコットキャラクター 「りぶら」 男女平等参画センター 運営協議会委員の募集 P.8

リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

区民と創る 港区の男女平等参画のための情報誌

47VOL.

Book Review(ブックレビュー)「定年紳士たちの料理教室それは地域の社会活動へとひろがった」/「和える」

特集

「多くの人に届けたい!DVに気づくこと、独りではないこと」

「OASIS オアシス」は、老若男女すべての人々がやすらげる場所という意味をこめて、区民参加の編集会議で決めた名称です。

P.2

P.5

P.6

P.7

発行:港区 総務部 人権・男女平等参画担当 平成27年(2015年)12月

金柿 秀幸さんかながき  ひでゆき

西山 さつきさんにしやま

リーブラな人たち 第6回

港区からのお知らせ区内中小企業5社を新たに「ワーク・ライフ・バランス推進企業」として認定しました!

リーブラからのお知らせ

P.8

リーブラのマスコットキャラクター「りぶら」

リーブラのマスコットキャラクター「りぶら」

男女平等参画センター 運営協議会委員の募集 P.8

Page 2: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

2OASIS Vol.47

◆DVに気づくこと

―― 

DV(ドメスティックバイオレンス)の認

知度が高まり法整備も進んでいるとはいえ、まだ

まだ声をあげられない被害者は多く、加害者の更

生といった問題もあります。長年、被害者支援の

活動に取り組んでこられて、最近はどんなことを

感じていらっしゃいますか。

西山さつきさん(以下、西山さん) 

以前、ワイ

ドショーで「モラルハラスメント」が話題になりま

したが、現場の話では報道されるたびに相談が増

えたそうです。つまり、被害を受けていることに気

づいていない当事者の方にまだまだ情報が届いて

いない現状があるのだなと感じました。

―― 

子どもへの影響というのも、ここ4〜5年

で言われるようになりました。

西山さん 

そうですね。子どもの目前で暴力があっ

た場合は虐待になることを表す「面前DV」とい

う言葉が広がることで、児童相談所への相談が増

えるケースもあります。「DV家庭の子どもを守

ろう」という動きは大きな出来事だと思います。

―― 

男女間の殺人や傷害事件は、ひょっとした

らDVが原因ではないかと感じることもあります。

西山さん 

とても大きな暴力=殺人ですから、残

念ながらDVの結果として命を落とされた方もい

らっしゃると思います。DVは、被害者の方たち

が自覚していないことも少なくありません。テレ

ビの報道やネットの情報を通じて「気づくことが

できた人がラッキー」ではなく、誰もがケアや支

援を受けられる体制を作っていくことが必要なの

だと思います。

―― 

そのためには、どんなことが必要でしょうか。

西山さん 「相談に来てください」ではなく、こ

ちらから情報提供していく仕組みが必要かなと感

じます。たとえば、DVは妊娠や出産をきっか

けにスタート・悪化する傾向があるので、母親学

級などでDVやモラルハラスメントをテーマに

取り上げて伝えることもできるでしょうし、乳幼

児健診の中で「こういうことがあったら相談して

ください」と伝えることもできますよね。また、

女性向けの連続講座の中に「私らしさってなんだ

ろう」というテーマでDVやモラルハラスメン

トについて伝える手もあると思います。

―― 

なるほど。

西山さん 

あとはキーワードでしょうか。「DV」

と聞くと、「すごく遠くで起きている恐ろしいも

の」というイメージを抱きがちですが、じつは女

性の3人に1人が被害を受けているのが現状。で

すが、「DV電話相談窓口」があっても「自分は

DVの被害者だ」と思わなければ相談できない

ので、とてもハードルが高いんです。たとえば、「女

性なんでも相談室」なら電話してみようと思える

かもしれない。キーワードを変えることで当事者

の方が相談しやすくなる可能性はあります。

◆若い人たちに情報を

―― 「デートDV」という言葉も広まっています。

「多くの人に届けたい!DVに気づくこと、独りではないこと」

DVとはドメスティックバイオレンスの略語、配偶者間の暴力を指します。日本でDV防止法が施行されて14年たちました。

今回の特集ではDV被害者の支援に長く取り組んで来られたNPO法人レジリエンスの西山さつきさんにお話をお聞きし、

DVをなくしていくために、何ができるか考えてみたいと思います。

西山 さつきさん

Page 3: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

3 OASIS Vol.47

ブラで相談できる」といった言葉を残すようにし

ています。また、若い人たちを巻き込むというアイ

デアもあります。たとえば、アメリカではデート

DV防止アプリのコンテストがあって、優勝した

「circle

of

6」というアプリは、起動し

てボタンを押せば事前に登録しておいた6人に「私

はいまここにいて、困っているから迎えに来てほし

い」というメッセージとGPSの情報が送れるとい

うもの。こういうアプリこそ若い人の観点だと思い

ます。

◆アフターDVのケアが大事

―― 

それは新鮮なアイデアですね。リーブラで

も何かできたらと思います。

西山さん 

日本でも、十文字学園女子大学から

チェックリスト形式のデートDV啓発アプリが

生まれました。もうひとつお勧めしたいのは、加

害者と離れた後の被害者支援です。DVは、加

害者と離れて終わりではありません。離れた後に、

子どもや住宅、トラウマの症状など複合的な悩み

が生じるのですが、相談員は緊急を要する案件で

手が回らないかもしれない。そこで、心理学やソー

シャルワークを学んでいる学生たちが大学の先生

から指導を受けながら当事者に必要な情報を届け

る。「あそこに行けば話を聞いてもらえて楽にな

るし、情報がもらえる」という仕組みができれば、

当事者も楽になりますし、学生にとってもいい学

びの場になると思います。港区なら大学もたくさ

んありますし、お互いにとってwin-

winの

システムができたらいいですよね。

―― 

それは、お互いに手応えを感じられますね。

デートDVの場合、男性の被害者の割合も多い

ようですが。

西山さん 

ええ。男女間だけでなく、同性間同士、

不倫や内縁関係でDVを受けているなど、さま

ざまなケースがあるので、どんな人でも相談でき

る体制が必要だと思います。最近は、1対1の面

談ではなく誰でも受けられる講座のようなスタイ

ルも増えています。

西山さん 

今日も埼玉県の高校でデートDVの

予防啓発活動をしてきましたが、全学年が集まる

場で伝えるのは効果的だと思っています。暴力は

遺伝でも連鎖でもなく、学びです。若い人たちは

学びを更新することができるので、「人が人を傷

つけるとはどういうことなのか」、「傷ついた人に

はどんな影響があるのか」、「暴力じゃないコミュ

ニケーションってなんだろう」、「暴力はなぜいけ

ないのか」といったことを学ぶのはとても大切で

す。また、全校生徒の中には必ずDV家庭の子

どもが含まれます。彼らは、「自分が悪いから親

の間であんなことが起きたのではないか」と思っ

ていたりするので、「あなたは悪くない。あなた

のせいじゃない」ということや、暴力ではない生

き方があることも伝えなければなりません。DV

は解決に時間がかかり、子どもたちは、DVの

ある家で影響を受けている現状があります。その

子どもたちには直接情報を伝える、または子ども

たちに社会の健全な大人が関わっていくという支

援が大切です。けれども、彼らが相談先を知らな

いことが多い。やはり若い人たちに情報を届ける

にはネットですね。

―― 

そうですね。我々も若い世代との接点に苦

労しています。

西山さん 

紙の資料を配ってもアクセスに至らな

いことが多いけれど、言葉を知っていれば検索でき

るので、講演では例えば「デートDV」や「リー

ロ フ ー ルィプ

リーブラ所蔵のレジリエンスが編集・発行・執筆した出版物

西山さつきさんNPO法人レジリエンス 副代表理事。DVに関する講演を年間多数行う。DV・トラウマからの回復のための「こころのcare講座」の都内、横浜などでの開催を続ける。その他に「こころのcare講座」を全国に広めるための「ファシリテーター養成研修」を全国で展開している。 著書 「傷ついたあなたへ」(2005年)、「傷ついたあなたへ2」(2010年)(2冊とも梨の木舎)

Page 4: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

4OASIS Vol.47

が十分なケアを受けられるような社会を作りた

い、情報発信をしたい」という思いで作っていま

す。アメリカには「ファミリージャスティスセン

ター」といって、DV被害者が住宅や育児、法律

のことなどを相談できたり、保護命令が取れてカ

ウンセリングも受けられる施設があります。そう

いう場が日本でも増えていけばいいなと思ってい

ます。また、レイプなど急性期の性暴力被害に対

する支援は増えていますが、そうではない夫婦間

の長年にわたる性暴力や、性虐待を受けて育ち苦

しんでいる人たちがつながれる場や支援をもっと

充実させていくことも重要だと感じています。私

たちも、性暴力に対する支援者研修プログラム(S

AFER)を立ち上げたので、そちらも充実させ

ていくつもりです。

―― 

支援者を増やしながら当事者の方たちをケ

アしていくということですね。

西山さん 

はい。支援者の質を高めることは、当

事者に情報を届けることにつながるので。リーブ

ラさんともぜひ「心のケア講座」の連続開催や相

談員研修などを一緒にできたらいいですね。当事

者としての強みがありますし、NPO法人レジリ

エンスではアメリカからの情報を日本流にアレン

ジして提供することもできるので、一緒にいいサ

ポートシステムを作り上げていけるのではないか

と思います。

―― 

ぜひよろしくお願いします。本日はありが

とうございました。

―― 

1対1だと緊張される方もいらっしゃるの

で、グループ相談など多様な相談形態も模索した

いですね。

西山さん 

それから今、離婚講座として法律相談

とDVやモラハラについて2〜3回に分けて講

座をすると申込みがすごく多いそうです。

―― 

リーブラでも離婚講座は毎年開催していま

す。

西山さん 

離婚=失敗というイメージを変えない

と、「苦しくても耐えなくちゃ」という間違った

思い込みも消えません。そういった世論を変えて

いくのもDV対策のひとつだと思います。3組

に1組が離婚する現代ですから、安全に健康に離

婚するための情報を提供する講座があるのは素晴

らしいことですよね。

―― 

ありがとうございます。加害者更生の取組

みについても伺えますか。

西山さん 

加害者の更生プログラムを実施してい

る民間機関「アウェア」で、「加害者更生プログ

ラムは被害者のためだ」というお話を伺いました。

確かに、加害者の更生は被害者支援の一環です。

被害者は「加害者さえ変わってくれれば」と願う

わけですから。人が変わるというのはとても難し

いことですし、ある日を境に突然いい人になると

いう変化は望めないと思います。けれども、認識

を少しずつ変えていくという積重ねによって一人

でも変わる人がいるならば、それは意味のあるこ

とだと感じています。とくに年齢が若い人ほど変

わりやすいように感じるので、若い世代のところ

へ出かけて行って、暴力ではない人とのつながり

方、尊重し合う生き方をしていこうと訴える方が

広がりやすいのかなとも思います。

―― 

加害者更生プログラムは日本で作られたも

のなんでしょうか。それとも輸入されたものなん

でしょうか。

西山さん 

アウェアでは、カリフォルニア州で採

用されている52週のプログラムを実施しながら、

ファシリテーター養成もされています。団体が違

えば、別の方法を採用しているかもしれません。

―― 

加害者をプログラムに参加させるのは大変

そうですね。

西山さん 

そうですね。アメリカでは逮捕される

と、加害者更生プログラムか、刑務所かという二

択ですが、日本はまだそういう状況に至っていま

せん。加害者が被害者に離婚を突き付けられて、

一部の人が来る程度……というところですね。た

だ、加害者は別れを伝えられるとひどい暴力をふ

るったりするので注意も必要です。

◆支援者を育てていきたい

―― 

最後に、今後の展望についてお聞かせいた

だけますか。

西山さん 

NPO法人レジリエンスの活動は、

私自身が被害を経験し、「もっと当事者の人たち

Page 5: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

港 区 か ら の お 知 ら せ

トラコム株式会社

株式会社バリューソフトウエア

株式会社エアコンサービス

スマートシッター株式会社

富士インフォックス・ネット株式会社

企業名 業種認定分野

子育て支援

介護支援

地域活動支援

働きやすい職場環境づくり

サービス業(他に分類されないもの)

情報通信業

情報通信業

情報通信業

建設業

取組内容

認定期間:平成 27年 10 月 1日~平成 30 年 9月 30 日

○ ○

恒常的な長時間労働で職場環境が悪化していたため、ノー残業デーの推進と業務見直し・情報共有化を図り、長時間労働削減と職場環境改善に成功しました。時差出勤や、外勤から内勤への切り替え等、育児をしながら働き続けることができます。

妊娠中や産休・育休復帰後の女性社員向け相談窓口を設置し、情報提供など相談しやすい環境を整備しています。また、ノー残業デーの取組状況を毎月の衛生委員会で確認し、所定外労働時間の削減推進を図ることにより、その意識が社員間にも定着しています。

社員の親の介護を理由にパートを希望する突然の申し出をきっかけに「短時間正社員制度」を導入し、育児や介護等と仕事の両立ができる環境を整えています。また、パート社員を活用した業務配分や仕事をローテーション制にし相互サポート体制を整えています。

フレックス勤務制度や、家族の病気等緊急時に利用できる在宅勤務制度等で、育児状況に合わせた子育てと仕事の両立を図っています。クラウドサービスの活用により場所にとらわれない柔軟な働き方ができます。

業種柄、長時間労働が常態化していましたが、ノー残業デーを実施するとともに、業務の見直しで、少しずつ時間外労働時間数が減少してきています。また、衛生委員会活動を通じて職場環境改善にも積極的に取り組んでいます。

上記を含む、認定企業34社の企業名・取組内容等を、区ホームページに掲載しています。

平成27年度 港区ワーク・ライフ・バランス推進企業 新規認定企業 取組内容一覧

港区ワーク・ライフ・バランス推進企業認定事業区内中小企業5社を新たに「ワーク・ライフ・バランス推進企業」として認定しました!

 区では、仕事と子育ての両立や、男女がともに働きやすい職場の実現に向けてワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる中小企業を認定し、その取組を積極的に後押ししています。 認定の対象は、仕事と子育ての両立支援に積極的に取り組む「子育て支援分野」、仕事と地域活動の両立支援に取り組む「地域活動支援分野」、仕事と介護の両立支援に取り組む「介護支援分野」、長時間労働時間の削減など、従業員が働きやすい職場づくりに取り組む「働きやすい職場環境づくり分野」の4分野です。このたび、平成27年度の新規認定企業として5社を決定し、また、認定企業17社の更新を決定しました。 11月5日(木)に区長から「ワーク・ライフ・バランス推進企業認定証」を交付しました。各企業の取組内容は表のとおりです。 企業における、取組のより一層の広がりを願っています。

認定証交付式

港区芝公園1-5-25

港区総務部

人権・男女平等参画担当

「OASISオアシス」

編集部 行

料金受取人払

差出有効期間

平成29年12月

15日まで

切手を貼らずに

ご投函ください

芝局承認

5458

1058790

141

郵便はがき

ご住所

お名前

年齢    歳

ご職業

男・女

電話番号

(   )

キ リ ト リ セ ン

Page 6: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

リーブラからのお知らせ●これからの開催講座カレンダー

リーブラの最新情報はウェブから素早く手軽に。

リーブラ・ホームーページへ

リーブラ・Twitterへ

リーブラがあなたの“学びたい”を応援します  ~学習支援事業のご案内~

リーブラ・シネマ&トーク 『オフサイド・ガールズ』◆働く女性が知っておきたいカラダのケアと仕事の関係!┗【1月27日(水)も開催、2回連続講座】男の茶道?女の茶道? 戦国時代から現代まで ~文化人類学から茶道を見る~『シングルマザー、家を買う』著者が語る 会社や組織に属さずフリーで働くということ★ でこぼこサポーター養成講座 気になる子どもを地域で支えるために知っておきたい  基礎知識(みなとでこぼこうさみち実施・助成事業)◆女性ための起業講座~思いをかなえる事業のはじめかた~┗【2月6日(土)、13日(土)も開催、3回連続講座】

17日(日)21日(木)

24日(日)26日(火)29日(金)

30日(土)

1月

2月◆頼って、利用して、工夫して ~仕事を辞めない介護のための準備講座~┗【2月10日(水)、15日(月)も開催、 3回連続講座】◆★ みんなで考えよう!職場復帰!! (みなとママキャリネットワーク実施・助成事業)┗【2月21日(日)、3月5日(土)も開催、 3回連続講座】◆シニア男性のための楽しい技術・保健・家庭 ┗【2月14日(日)も開催、 2回連続講座】妻は単身赴任中!~多様な家族の話をきいてみよう~イクボスで業績も笑顔もアップ!~新しいマネジメント、働き方、そして人生~地域とつながる活動を始めよう! (自分らしい地域との関わり方講座)女子力ってなあに? アラフォーシングルのための生き方講座

※上記の内容は、本誌発行時点の情報に基づいた、今後開催する講座の一部を記載しています。※募集開始時期や内容などの詳細は、チラシや、リーブラのホームページをご覧ください。※定員に達したものは、講座申込の受付を締め切らせていただきます。※日時、内容等は変更となる可能性がございます。最新の情報をご確認ください。

◆印=複数回にわたって開催する連続講座、★印=リーブラ助成事業(申込は実施団体へ)

3日(水)

6日(土)

7日(日)

9日(火)19日(金)20日(土)25日(木)

「すべての人が性別にとらわれず、自分らしく豊かに生きる」ことのできる男女平等参画社会への理解を深めることにつながる、大学などで開催される生涯学習や公開講座への受講料を助成します。

※詳細は、港区立男女平等参画センター・リーブラにお問合せください。

◆申込期間:平成28年2月1日(月)まで◆申 込 先:港区立男女平等参画センター      またはリーブラ登録団体のメンバーの方

●講座の受講は区内外の別は問いません。●助成の是非を申込書等に基づき、事前審査します。●助成金の支払いは講座終了後となります。●講座の修了証等の証明が必要です。

OASIS「オ

アシス」は読者のみなさんの声をお待ちしております。

(該当する箇所に○をしてください)

● 特集記事「多くの人に届けたい!DVに気づくこと、

  独りではないこと」について

良かった   普通   良くなかった

● 「港区からのお知らせ」について

良かった   普通   良くなかった

● 「リーブラからのお知らせ」について

良かった   普通   良くなかった

● 「リーブラな人たち 第6回」について

良かった   普通   良くなかった

● OASIS「オアシス」をどこでご覧になりましたか

リーブラ リーブラ以外の区の施設 その他(      )

● 「関心のあるテーマ」又は「取り上げてほしいテーマ」

などがありましたら、下記の欄にご記入ください。

ご協力ありがとうございました。(Vol.47)

◆ 「関心のあるテーマ」又は「取り上げてほしいテーマ」

キ リ ト リ セ ン

Page 7: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

■起業したきっかけ

 「ご飯も一緒に食べられない。夫婦の意味があるの

かしら?」と、かつては、おつれあいにこぼされたほ

どの、仕事人間だった金柿さん。お父さんの病床で、

それまでの企業戦士としての生き方に疑問を感じま

した。2001年3月、娘さんが誕生したことをきっ

かけに、銀行系シンクタンクを退職。同年10月、絵本

紹介サイト「絵本ナビ」を運営する会社を設立しまし

た。一般的にサラリーマンにとって、起業は「自分の

会社」を持つことであり、「一国一城の主」です。そ

れだけに、仕事量はむしろ増大しリスクも多いです。

金柿さんは言います。「起業を迷っている人には、勧

められません。家族に独立を宣言したとき、家族を路

頭に迷わせないこと。3年やっても目処が立たないよ

うなら、やめると約束しました」。

■「絵本ナビ」とは

 子どもによい絵本を選ぶための参加型の絵本情報・

通販サイトです。「絵本を通じて、家族の団らん、幸

せな時間を応援します。まず親がよい作品に出会って

読むことが大切です」と語る金柿さん。社員は23人。

男性7人、女性16人の家族的な会社です。社長みず

から、家族との時間を大切にするために始めた会社で

す。「男性社員も積極的に育児休暇をとっています。

将来的には、児童書・図鑑・一般書など、レパートリー

を広げていきたいです」。金柿さん自身は、幼少のころ

絵本を読んでもらった記憶はあまりなく、むしろ図鑑

などをお父さんと一緒に開いたとのことでした。

■「ファザーリング・ジャパン」での活動

 「Fathering

」つまり「父親であること」を楽しもう

という理念の理解・浸透をめざして、2006年に設

立されました。「パパ′s絵本プロジェクト」の一員と

して、子どもたちに、絵本の読み聞かせをしてこられ

た金柿さんは、「まず父親が子育てのために、休暇を

とれる社会、父親が子育てに参加できる社会をめざし

て」、父親支援を中心とするNPО法人「ファザーリン

グ・ジャパン」の初代理事に就任しました。現代の日

本社会は、経済的には豊かになりましたが、父親(

男性)

は仕事以外の生き方を忘れ、母親(

女性)

は、自分本来の

目標を諦めた人が多いのも事実です。「ファザーリン

グ・ジャパン」は、このような日本社会の状況を変え、

父親の幸せを広げていこうと活動する団体です。金柿

さんは現在、その運営からは離れていますが、会員の一

人として、絵本読みに活躍しています。

■金柿さんの理念

 このように金柿さんは、起業家ではありますが、利

益を上げることを第一に考える起業家とは異なりま

す。第一の目的は、会社の利益よりも社会の利益です。

一人ひとりの幸福を考えます。事業を通じて、社会を

明るくしていこうとしています。事業を拡大して、異

業種にも挑戦しようとする実業家ではなく、プラン

ナーまたはプロデューサーであると感じさせる人でし

た。金柿さんは、『幸せの絵本』シリーズ、『大人の

ための絵本ガイド』などの編著、共著の『絵本であそ

ぼ!』を出版しています。その優しい瞳が、笑っている

父親そのものでした。

■娘さんへの思い

 ところで娘さんは、現在中学3年生。思春期真っ只

中。「パパ、早く帰ってこなくてもいいよ」と言うそう

です。「将来どのような職につこうとも、人のためにな

る仕事、人から感謝され、喜ばれる人間になってほし

いと願っています。悔いのない人生を送ってもらいた

い」というのが娘さんへの思い。これは、社会をよい方

向に変えていこうと実践している金柿さんご自身の信

条でもあるようです。

 現代の日本は、物質的には豊かです。が、世相は暗

くなっています。心の豊かな社会づくりを目指す金柿

さんの活動に期待したいと思います。

(区民協力委員:尾﨑綱賀)

金柿 秀幸さん

株式会社絵本ナビ代表取締役社長 NPО法人ファザーリング・ジャ

パン初代理事 リーブラ主催講座「もっと子育てを楽しみたいパパた

ちへ」第2日(平成26年11月9日)講師

リーブラな人たち

第6回

7 OASIS Vol.47

*金柿さんのおススメ絵本

Page 8: リーブラな人たち 第6回 - city.minato.tokyo.jp · リーブラ所蔵のレジリエンスが 編集・発行・執筆した出版物 西山さつきさん NPO法人レジリエンス

リーブラの図書資料室に所蔵する約12,000点の資料の中から、お勧めの本を紹介します。リーブラの所蔵図書は、港区の図書館カードで借りることができます。ぜひご利用ください。

Book Reviewブックレビュー

8OASIS Vol.47

みなとパーク芝浦

みなとパーク芝浦

JR田町駅

田町駅東口

東京工業大学附属科学技術高等学校

三田駅

至浜松町→

JR山手線/京浜東北線

至大門→

都営地下鉄三田線

都営地下鉄浅草線

←至泉岳寺

←至品川

三田駅

東京モノレール

ちぃばす芝浦港南ルート「芝浦一丁目」

●区民編集委員:尾﨑 綱賀(おざき つなよし)●区民協力委員:尾﨑 綱賀(おざき つなよし)、米沢 恵美(よねざわ えみ)、rico●発行番号:27013-6421 ●港区男女平等参画情報誌「OASIS オアシス」第47号/平成27年(2015年)12月発行(年4回発行)●発  行:港区 総務部 人権・男女平等参画担当      〒105-8511 港区芝公園1-5-25 TEL03-3578-2111 内線2025〜7

港区立男女平等参画センター「リーブラ」〒105-0023 港区芝浦1-16-1 みなとパーク芝浦TEL:03-3456-4149 FAX:03-3456-1254 Eメール:[email protected]ホームページ:http://www.minatolibra.jp Twitter:@minato_libra

「OASIS オアシス」は読者のみなさんの声をお待ちしております。次のEメールアドレス、もしくは添付のハガキによりご意見、ご感想をお送りください。 Eメール:[email protected]

「定年紳士たちの料理教室 それは地域の社会活動へとひろがった」 江上和子と当仁公民館・男の料理教室/著 新泉社 2015 年 定年退職をした男性たちの料理教室での奮闘の様子と、その参加者の心情を綴った一冊。男性たちが公民館で行っていたそば打ち同好会で、料理も習いたいという要望が出て、料理研究家の江上和子さんに依頼が来たところから、この料理教室はスタートしました。退職した男性たちが会社での役職という上衣を脱いで素の個人に戻り、同じスタートラインに立って、失敗を繰り返し、不慣れながらも皆で楽しく料理を習っています。その活動から自然な形で地域活動に参加し、充実した第二の人生を送られている様子が、写真の中の男性たちの笑顔からも読み取れます。半分はレシピ集なので、これを見てご家族のために腕を振ってはいかがでしょうか。( 区民協力委員:rico)

和あ

える 矢島里佳/著早川書房 2014 年 子どもの時から興味のあることには何でも挑戦した積極的な筆者。18 歳の時、紙芝居を用いてのユニークな自己プレゼンテーションで、見事、大学の AO 入試に合格。その後、なでしこ礼儀作法王選手権で全国優勝したことをきっかけに、日本の伝統文化を 21 世紀の子どもたちにつなぎたいと考えます。職人たちともに、藍染の産着、津軽塗のこぼしにくい器、和紙のボールなどを開発。22 歳の時に、「株式会社和える(あえる)」を創業、乳幼児が伝統に触れる機会を創出します。 この本は、起業を目指す方はもちろん、何かを成し遂げたいと強く想っている方にお勧めです。信念を持ち、じっくり検討し、行動を起こせば「できないことなんて、ない!」のです。( 区民協力委員:米沢恵美 )

男女平等参画センター 運営協議会委員の募集 港区では、男女平等参画センターの適正かつ円滑な運営を図るとともに、男女平等参画センター事業の企画・運営に利用者の皆さんの意向を反映させるため、運営協議会を設置しています。 平成28年4月からの「男女平等参画センター運営協議会委員」を募集いたしますので、皆さまのご応募をお待ちしております。

リーブラが皆さまの活動拠点施設として充実し、より親しまれる施設となるよう一緒に考え、活動してみませんか。詳細は、広報みなと(平成28年1月11日号)でお知らせします。

❶ 募集期間 : 平成28年2月1日(月)~2月29日(月)まで❷ 任  期 : 2年間 (平成28年4月1日~平成30年3月31日)❸ 募集人員 : 13人以内❹ 活  動 : 月1回(平日・午後)の活動です。 ※謝礼・交通費等の支給はありません。❺ 活動内容 : ①男女平等参画センターが実施する事業に関すること。        ②男女平等参画センターに対する要望、意見等に関すること。❻ 申し込み : 応募用紙に必要事項を記入の上、テーマ「男女平等参画センターに期待すること」の作文(800字程度)を添えて、港区           総務課人権・男女平等参画係に郵送または直接持参。❼ これからの予定 : 平成28年 3月上旬 面接、3月下旬 委員決定 4月以降 活動開始

〒105-8511 港区芝公園1-5-25 港区総務部総務課 人権・男女平等参画係  電話 03-3578-2026

申し込み・

問い合わせ