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ロベコ SAM 気候グローバル・ボンド戦略 パリ協定に全面的に準拠 した債券投資 Investment Opportunity 機関投資家向け ポートフォリオ・マネージャー Jamie Stuttard, Regina Borromeo & Bob Stoutjesdijk ロベコ SAM 気候グローバル・ ボンド戦略 低炭素経済への移行を目指す取り組みの最前線 パリ協定に全面的に準拠した初のグローバル・ボンド戦略 サステナブル投資の分野における専門性とマクロ及びクレジット・チ ームが有する豊富な経験との融合

ロベコ SAM...Investment Opportunity 機関投資家向け ポートフォリオ・マネージャー Jamie Stuttard, Regina Borromeo & Bob Stoutjesdijk ロベコSAM 気候グローバル・

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ロベコ SAM

気候グローバル・ボンド戦略

パリ協定に全面的に準拠

した債券投資

Investment Opportunity 機関投資家向け ポートフォリオ・マネージャー Jamie Stuttard, Regina Borromeo & Bob Stoutjesdijk

ロベコ SAM 気候グローバル・

ボンド戦略

低炭素経済への移行を目指す取り組みの最前線

パリ協定に全面的に準拠した初のグローバル・ボンド戦略

サステナブル投資の分野における専門性とマクロ及びクレジット・チ

ームが有する豊富な経験との融合

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2 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

目次

概要: ロベコ SAM 気候グローバル・ボンド戦略 3

債券投資による気候問題のソリューション 4 気候グローバル・ボンド戦略 6 ロベコの債券投資におけるインパクト投資 9 まとめ 10

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3 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

概要

ロベコ SAM 気候グローバル・ボンド戦略 低炭素経済への移行を目指す取り組みの最前線において、未来の勝者に

投資します。

運用方針 パリ協定には責任が伴う一方で、投資機会も付随します。ロベコ気候グローバル・ボンド戦略は、協定へのコミッ

トメントを投資戦略に転換します。産業革命後の気温上昇を 2°C を大幅に下回る水準に抑えることを目標に、目

標値を 1.5°C に切り下げることも視野に入れる形で、グローバル債券に投資を行います。

目的と戦略 投資対象:グローバルの債券を投資対象とします。 投資戦略: 債券関連資産のアセットアロケーション、ドル、ユーロを初めとする全世界の金利のアクティブ運用、

為替、銘柄選択を中心に、クレジット・サイクル全体を通じてアルファを創出することに主眼を置いたアクティブ戦

略です。投資プロセスおよびポートフォリオの構築プロセスの中に、気候変動に関する観点がさまざまな側面に

おいて全面的に組み込まれています。 全てのソブリン債および社債の運用に ESG の観点を取り入れたロベコの実績と、SDG クレジット戦略とグリーンボ

ンド戦略において既に実現したインパクト(影響度)を考えた場合、債券ファンドのメニューに当戦略を追加するこ

とは合理的な流れと言えるでしょう。 ポートフォリオにおいては、グローバル市場全体よりも低い二酸化炭素排出係数を初めに設定した上で、年率

7%のペースで脱炭素化を図ります。化石燃料セクターは投資対象から除外されます。 当戦略はロベコのインパクト戦略の一部であり、EU 新規制に基づく「サステナブル投資」に分類されます。 ベンチマーク: 当戦略は新設のパリ協定準拠型ベンチマーク(ロベコではこれを「パリ協定認識ベンチマーク」と呼

びます)を参照して運用し、年率 7%のペースで脱炭素化を図ります。 当戦略を構成するクレジット投資のセグメントでは、グローバル市場全体よりも 50%低い二酸化炭素排出係数を

初めに設定した上で、パリ協定準拠型のクレジット・インデックスを参照して運用を行います。 一方、ソブリン債は EU ベンチマーク規制の対象外の扱いです。当戦略を構成するソブリン債投資のセグメントに

関しては、パリ協定との整合性を確実にするために、各国の国民一人あたり二酸化炭素排出量を調整したイン

デックスを参照して運用を行います。 運用目標: 債券関連資産のアセットアロケーション、ドル、ユーロを初めとする全世界の金利のアクティブ運用(デ

ュレーション、カーブ、国籍)、為替取引、銘柄選択によって、サイクルを通じて参照指数に対し+100 bps。

運用チーム 当戦略においては、ロベコのグローバル・マクロおよびグローバル・クレジットの運用チームが有する専門性と実

証済みのトラックレコード、ならびにロベコ内部におけるサステナブル投資の専門性が活用されます。 ロッテルダム、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、香港に所在するマクロ/クレジットに特化したグローバルな

スペシャリスト・チームが、さまざまなグローバル・マクロ/グローバル・クレジットのポートフォリオを運用します。運

用チームは 17 名のポートフォリオ・マネージャーと 23 名のアナリストから構成されています。

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4 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

資産運用業界の責任

ロベコは気候変動リスクへの対応に際して資産運用業

界が担う責任を踏まえ、2015 年パリ協定に貢献するこ

とにコミットしています。このコミットメントは、25 年間に

わたるサステナブル投資のトラックレコードによって裏

付けられています。 一企業として、目標達成のためにさまざまな措置を講

じています。この点において重要なステップとして、

2050 年までに全ての運用資産において排出量ネット

ゼロを達成するアンビションを 2020 年 12 月に発表し

ました。ロベコは今後、ロードマップを策定し、アンビシ

ョン達成につなげるための中短期目標を設定していき

ます。中短期目標には、ポートフォリオの排出量削減

のみならず、グリーンボンドなどの気候ソリューション

への投資が含まれます。

「この点において重要なステップは、2050 年

までに全ての運用資産において排出量ネット

ゼロを達成するというロベコのアンビションで

す」

さらに、投資先企業とのエンゲージメントを通じて実体

経済における排出量削減を推進し、実世界へのインパ

クト創出を追求します。投資先企業に対しては、気候

関連の堅固なガバナンスの枠組みの導入、排出量の

削減措置の実行、気候変動関連の財務ディスクロージ

ャーの改善を求めています。 これに関連して、ロベコは引き続き、「気候アクション

100+(Climate Action 100+)」、「低炭素経済推進イニシ

アチブ(Transition Pathway Initiative)」「グローバル不動

産サステナビリティ・ベンチマーク(GRESB)」 などの、投

資業界における主要な気候変動対応の取り組みにお

いて、主導的な役割を果たす方針です。 また、設定したアンビションに沿った脱炭素化の目標に

向けて顧客にも助言を提供し、脱炭素化への協働を進

めていきます。

パリ協定に準拠した 2 つの気候戦略を導入

気候ソリューションの分野における重点的な投資の一

環として、パリ協定に全面的に準拠した 2 つの気候グ

ローバル・ボンド戦略を導入しました。パリ協定に全面

的に準拠した世界初のグローバル・ボンド戦略である

「ロベコ気候グローバル・ボンド戦略」と「ロベコ気候グ

ローバル・クレジット戦略」の 2 つです。

債券投資による気候問題のソリューション

ロベコは気候変動リスクへの対応に際して資産運用業界が担う責任を踏まえ、

2015 年パリ協定に貢献すべくさまざまな措置を講じています。

パリ協定の成果の実現に向けて EU アクションプランに基づく規制

パリ協定は画期的な合意であり、気候変動を緩和する

ために迅速な対応が必要であるという認識が世界的に

共有されました。次のステップとして 2018 年 3 月に作

成された EU アクションプランには、金融セクターに対す

る気候関連の規制が幅広く盛り込まれています。パリ

協定に準拠する規制として同プランは最も重要なもの

の 1 つであり、環境的に持続可能でインクルーシブな経

済活動への資本配分を促進することを狙いとしていま

す。同プランではパリ協定の目標に合致した経済活動

が推奨されており、産業革命後の気温上昇を 2°C を大

幅に下回る水準に抑えた上で、目標値を 1.5°C に切り

下げることが目標に掲げられています。 資産運用会社が率先して気候問題に取り組むために

EU アクションプランでは、気候変動や持続可能性の観

点において EU 規制に合致したファンドの新規設定が促

進される形となっています。持続可能な活動に関して、

タクソノミーと呼ばれる EU の分類システムが策定され

ているほか、サステナビリティのベンチマークを開発す

るための指針も提示されています。 後者は 2019 年 12 月に施行された低炭素ベンチマーク

規制に盛り込まれており、ロベコ気候グローバル・ボン

ド戦略における脱炭素化の方向性を決定付ける基盤を

構成しています1 。 債券戦略におけるボトムアップの発行体分析の透明性

を高める上で、持続可能な活動に関する EU の分類シ

ステムは極めて重要です。経済活動の“百科事典”の役

割を果たすとともに、表記と閾値に基づき気候変動の

観点から持続可能性が認定される活動を金融市場参

加者が見極める際の一助となります。

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5 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

「両者ともロベコの定評あるグローバル債券

戦略を基盤とする戦略であり、リサーチやポ

ートフォリオ構築のプロセスにおいて気候変

動に関する観点が全面的に組み込まれてい

ます」

両者ともロベコの定評あるグローバル債券戦略を基盤

とする戦略であり、リサーチやポートフォリオ構築のプ

ロセスにおいて気候変動に関する観点が全面的に組

み込まれています。サステナブル・ファイナンスに関す

る EU アクションプランにおいて提供された、パリ協定

準拠型のベンチマーク規制や持続可能な活動の分類

などのツールが活用されています。 全てのソブリン債および社債のファンドに ESG の観点

を取り入れたロベコの実績と、SDG クレジット戦略とグリ

ーンボンド戦略において既に実現したインパクトを考え

た場合、ロベコ気候グローバル債券戦略はロベコ債券

ファンドのメニューに取り入れた持続可能性のアプロー

チの合理的な延長線上にあると言えるでしょう。 1 規制によって、EU 気候ベンチマーク(EU 気候移行ベンチマークおよ

び EU パリ協定準拠型ベンチマーク)と呼ばれるベンチマークの新し

いカテゴリーと、全てのベンチマークを対象とするサステナビリティ関

連のディスクロージャーが導入されました。

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6 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

移行を目指す取り組みの最前線

ロベコ気候グローバル・ボンド戦略は債券に特化した

画期的なソリューションであり、気候変動に関する政府

間パネル(IPCC)によって策定された脱炭素化計画を反

映しています。産業革命後の気温上昇を 2°C を大幅に

下回る水準に抑えることを目標に、目標値を 1.5°C に

切り下げることも視野に入れる形で、グローバル債券

に投資を行います。ポートフォリオ全体の排出係数を

年率 7%のペースで引き下げます。ソブリン債について

は国民一人あたり、社債については総資本の単位あ

たりで算出されます。

「ロベコ気候グローバル・ボンド戦略は、新設

のパリ協定認識ベンチマークを参照指数とし

て評価します」

ロベコ気候グローバル・ボンド戦略は、ロベコが「パリ

協定認識ベンチマーク 」と呼ぶカスタマイズ・インデック

スを参照して運用します。インデックスを構成するクレ

ジット投資のセグメントは、パリ協定準拠型ベンチマー

クの要件を提示した EU ベンチマーク規制に従います。

一方、ソブリン債は EU ベンチマーク規制の対象外の

扱いです。当戦略を構成するソブリン債投資のセグメ

1 サステナブル・ファイナンスに関する EU テクニカル専門家グループ「ベンチマークに関する報告(Report on Benchmarks)」、2019 年 9 月。

ントに関しては、パリ協定との整合性を確実にするた

めに、各国の国民一人あたり二酸化炭素排出量を調

整したインデックスを参照して運用を行います。 重要な点として、パリ協定準拠型ベンチマークの規制

要件はパリ協定の要件よりも厳格な点があります。こ

のため、サステナブル・ファイナンスに関する EU テクニ

カル専門家グループ(TEG)がパリ協定準拠型ベンチマ

ークのことを「今日、未来における経済活動の参加者

の利益を優先しつつ、移行の最前線で取り組む意志

のある投資家向けのツール」と表現したことは、適切と

言えるでしょう 1。 投資ポートフォリオにおいて厳格な炭素削減計画を追

求する際にロベコが求める高いスタンダードは、気候

変動対応へのロベコのコミットメントを反映するもので

す。

気候変動の観点に対する逆張り型のアクティ

ブ・アプローチ

ロベコ気候グローバル・ボンド戦略は、ロベコの定評あ

るグローバル債券の運用能力を活用したアクティブ戦

略です。市場サイクルの流れに合わせて運用を行い、

市場の非効率性を投資機会として捉えると同時に、持

続可能な活動に貢献することを目的に、マクロ経済お

気候グローバル・ボンド戦略

パリ協定の目標に貢献する気候変動目標を明示的に設定した、逆張り型のアク

ティブ戦略です。

図表 1 | 気候変動を運用プロセスに完全に統合

出所: ロベコ

投資分析 リスクマネジメント

ポートフォリオ構築

ユニバースの決定

気候関連の理由に基づく化石燃料セクターの除外

「2℃を大幅に下回る水準」への移行目標と整合的な発行体の選択

排出係数の制限と目標を定めた脱炭素化への経路

エンゲージメント:投資先企業への働きかけ

炭素排出を考慮に入れた経済的リスク管理とシナリオ分析

ポートフォリオ運用の実行

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7 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

よびクレジット・サイクルに関するトップダウンの観点と

ボトムアップの銘柄選択を組み合わせています。 運用プロセスおよびポートフォリオの構築プロセスの中

に、気候変動に関する観点がさまざまな側面において

全面的に組み込まれています(図表 1)。 運用スタイルはリサーチを基盤にバリューを重視する

逆張り型であり、世界の債券市場において最善の投資

機会を見出すことが可能な 23 名のマクロ/クレジットの

アナリストから構成される経験豊富なチームに支えら

れています。

「運用スタイルはリサーチを基盤にバリューを

重視する逆張り型です」

ロベコ・サステナブル投資共同委員会( Robeco

Sustainable Investing Center of Expertise)が運用チームと

情報を共有し、また、データ・サイエンス・チームが温室

効果ガスの排出とそのさまざまな強度に関する知見を

提供します。

投資機会を見出すため規律ある運用プロセ

スを採用

世界の債券市場は全般に効率的であるとロベコでは

考えていますが、市場のレジーム転換、恐怖や強欲に

起因する循環的なオーバーシュート、市場参加者サイ

ドの構造的な硬直性、情報の非対称性、行動バイアス

を背景に、流動性にアクセスを有し機動的に行動する

アクティブ・マネージャーにアルファの獲得機会が到来

する事例を経験してきました。投資家によって投資対

象は投資適格/ハイイールド、先進国/新興国、現物債

/CDS というように分断され、また、単一通貨建ての運

用に限定される投資家も存在しますが、これらはいず

れも市場の分断につながります。その結果、グローバ

ルな債券市場の異なるセクターにおいて、アノマリーや

投資機会が出現することがあります。 ロベコでは、適切に構築された規律ある運用プロセス

に従って、このような情報や非効率性の所在を捉えて

います。当戦略では、マクロ経済およびクレジット・サイ

クルに関するトップダウンの観点と、ボトムアップのファ

ンダメンタルズ・リサーチを組み合わせています。前者

(トップダウン)は全体のリスク・ポジションの決定を目

的とし、後者(ボトムアップ)はパリ協定に準拠した枠組

みを反映した最善の投資機会の把握を目的とするもの

です。

トップダウンのポジショニング

ロベコのグローバル債券マクロ四半期アウトルックとク

レジット四半期アウトルックを作成する過程で、債券の

アセットアロケーション、金利、為替、社債のグローバ

ル市場に関するトップダウンの観点を構築します。ロベ

コがマクロ経済全体について吟味を重ねた見解と、市

場サイクルの中での現状のポジショニングに対する評

価を踏まえ、債券市場および個別セクターのファンダメ

ンタルズやバリュエーション、市場のテクニカル要因を

評価します。 四半期アウトルックにおける評価に基づいて、セクター

の選好、アルファの源泉、スプレッド商品におけるベー

タのポジショニングなど、ポートフォリオの戦略および

個別テーマに関する方向性が確立されます。

パリ協定に準拠したボトムアップの銘柄選択

トップダウンの観点に、厳格なファンダメンタルズ・リサ

ーチに基づくボトムアップの銘柄選択プロセスを組み

合せ、持続可能な経済活動に貢献する銘柄を選択し

ます。 ロベコの経験豊富な債券のプロフェッショナルから構成

されるチームは、投資対象のユニバースから発行体リ

ストを絞り込みます。ロベコのリサーチ体制においてア

ナリストは各セクターのスペシャリストであり、担当セク

ターに属する全ての資産クラスを担当します。担当セク

ターに関する豊富な経験を武器に、世界の金利・クレ

ジット市場全体の中からバリュー投資の機会を確実に

捉えようとします。また、ロベコのボトムアップのアプロ

ーチは、セクター、国、ESG に関連するリサーチによっ

てさらに強化されています。 発行体の選択は、ソブリン、セクター、発行体の二酸化

炭素排出係数に調整を加える形で行います。ポートフ

ォリオ全体の排出係数を年率 7%のペースで引き下げ

るという脱炭素化の方針に、当戦略を確実に準拠させ

ることが狙いです。 さらに、EU タクソノミーと整合的であり、炭素排出量の

効率的な削減に寄与する活動に資本を配分する国や

企業に対して、投資を行うアプローチを採用していま

す。各国、各企業とも持続可能なエネルギーへの移行

に真剣に取り組むべきであり、移行に際して重要な役

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8 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

割を果たすという視点を資本配分の基準としているた

め、現時点で排出量が高水準にある発行体も投資対

象になりえます。

パリ協定「認識」インデックス

パリ協定準拠型ベンチマークは、EU 規制において定義

付けされています。グローバル・アグリゲート債券の分

野では、そのようなベンチマーク・インデックスはかつて

存在しませんでした。また、パリ協定準拠型ベンチマー

クの規制は企業のみを対象とするものであり、ソブリン

に関する指針や要件は盛り込まれていません。

ロベコはこの分野において革新的なスタンスをとり、債

券投資用のパリ協定準拠型(PAB)ベンチマークの開発

を Solactive と共同で進めてきました。このインデックス

は、ロベコ気候グローバル・ボンド戦略のパフォーマン

スを計測する際に参照されるものです。

このインデックスは、以下の原則に基づいて構築され

ています。

社債 スコープ 1、2、3 の排出量に基づき、年率平均 7%

以上のペースでの脱炭素化プロセスを反映

化石燃料を除く全業種が対象、セクターの組み入

れ比率は広範な市場インデックスに近似

排出量は発行体の簿価ベースの総資本により標準

化 ソブリン債 年率平均 7%以上のペースでの脱炭素化プロセス

を反映

インデックスの脱炭素化は国レベルの脱炭素化に

よって実現。インデックス・レベルでの年率 7%の削

減ペースを維持するため各国の組み入れ比率を調

各国の排出量は国民一人あたり二酸化炭素排出

量に基づき、人口規模によって標準化 炭素排出関連の制約は存在するものの、インデックス

の特性は市場全体のインデックスに収斂していくと予

想しています。具体的には、Solactive グローバル債券

インデックスを基準に Solactive PAB 債券インデックスに

ついてバックテストを実施したところ、後者については

カーボン・フットプリントが大幅に削減されるという重要

な例外を除いて、両インデックスの動きと性質は極め

て類似していることが判明しています。

最先端のリスク管理とモニタリング

ロベコのあらゆる運用プロセスにおいてリスク管理は

重要な役割を果たします。リスク管理においては、信用

リスク、市場リスク、オフ・ベンチマーク・リスク、流動性

リスク、カウンターパーティー・リスク、為替リスク、オペ

レーション・リスクがカバーされています。 ロベコは信用リスク管理システムの先駆者であり、発

行体とモデル・ポートフォリオの両方をモニタリングする

ための信用リスク・モデルを、独自に開発してきまし

た。このモデルでは、市場、セクター、発行体のボラテ

ィリティを把握した上で、これを時間によって変化する

ものとして計測するために、スプレッドを用います。 リスク管理機能の一環として、ポートフォリオのトラッキ

ングエラーのポジションに関する全自動のレポートが

日次で作成されています。

インパクトのトラッキング

インデックス対比でのカーボン・フットプリントや、1.5°C

という温暖化の抑制目標の達成度に関するデータを含

む、 ファンドのインパクトに関するレポートが作成され

ます。パリ協定準拠型インデックスおよび一般的なグ

ローバル・アグリゲート・インデックス対比での、当戦略

のパフォーマンスやインパクトが報告されます。

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9 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

ロベコのインパクト戦略

ロベコの気候債券戦略は債券のインパクト戦略に属

し、ロベコの広範なグローバル債券運用と共通の観点

で運用されています。ロベコのインパクト戦略は、ポジ

ティブな変化を生じさせる形での投資を目指す投資家

に訴えかける、3 つの柱から構成されています。すなわ

ち、1.5°C という地球温暖化の抑制シナリオに基づくパ

リ協定準拠型の投資の実行、資金使途限定型の債券

投資による企業の移行計画に着目した投資、SDG に則

した形での投資対象の絞り込みを通じた 17 の目標へ

の貢献という 3 つです。

「ロベコのインパクト投資は、ポジティブな変化

を生じさせる形での投資を目指す投資家に訴

えかける、3 つの柱から構成されています」

ロベコの気候債券戦略は、1.5°C という地球温暖化の

抑制シナリオに基づいて債券を選別し、気候に対する

インパクトを重視する戦略です。運用はパリ協定準拠

型インデックスを参照する形で行なわれ、銘柄選択(気

候グローバル・クレジット戦略の場合)や、アセットアロ

ケーション、為替、金利、銘柄選択(気候グローバル・

ボンド戦略の場合)を通じてアルファの創出を目指しま

す。 ロベコのグリーンボンド戦略は環境に与える影響を重

視する戦略であり、資金使途をグリーン関連プロジェク

トに限定したソブリン、政府機関、企業が発行する債券

を投資対象としています。運用はグリーンボンド・イン

デックスを参照する形で行い、金利、銘柄選択、アセッ

トアロケーションを通じてアルファの創出を目指します。 SDG クレジット戦略はサステナビリティを幅広く重視す

る戦略であり、17 の持続可能な開発目標と整合的な企

業をターゲットにしています。運用は伝統的なインデッ

クスを参照する形で行なわれ、銘柄選択を通じてアル

ファの創出を目指します。

ロベコのインパクト債券投資戦略

ロベコの気候債券戦略はロベコのインパクト戦略に属し、ロベコの広範なグロー

バル債券運用と共通の観点で運用されています。

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10 | パリ協定に全面的に準拠した債券投資

ロベコのサステナブル投資の運用体制にお

ける最新のイノベーション

気候グローバル・ボンド戦略は、ロベコの 25 年超の実

績を誇るサステナブル投資の運用体制における最新

のイノベーションです。当戦略はパリ協定の精神に対

するロベコのコミットメントを反映するものであり、低炭

素経済への移行に最前線で取り組む意志のある投資

家に対して、パリ協定を投資機会に転換する意味を持

ちます。

当戦略は逆張り型のアクティブ戦略であり、ロベコのグ

ローバル・マクロおよびグローバル・クレジットの運用チ

ームが有する専門性と実証されたトラックレコード、な

らびにロベコ内部におけるサステナブル投資の専門性

が活用されます。

低炭素経済への移行に最前線で取り組むことを目指

す投資家に投資機会を提供します。

まとめ

ロベコの気候グローバル・ボンド戦略は、低炭素経済への移行に最前線で取り

組むことを目指す投資家に投資機会を提供します。

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Important Information Robeco Institutional Asset

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が作成した資料をロベコ・ジャパン株式会社が翻訳したものです。資料中の個別の金融商品

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るものであると考えておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。意

見や見通しはあくまで作成日における弊社の判断に基づくものであり、今後予告なしに変更

されることがあります。運用状況、市場動向、意見等は、過去の一時点あるいは過去の一定

期間についてのものであり、過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものでは

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ません。当資料は法律、税務、会計面での助言の提供を意図するものではありません。 ご契約に際しては、必要に応じ専門家にご相談の上、最終的なご判断はお客様ご自身で

なさるようお願い致します。 運用を行う資産の評価額は、組入有価証券等の価格、金融市場の相場や金利等の変動、

および組入有価証券の発行体の財務状況による信用力等の影響を受けて変動します。ま

た、外貨建資産に投資する場合は為替変動の影響も受けます。運用によって生じた損益

は、全て投資家の皆様に帰属します。したがって投資元本や一定の運用成果が保証されて

いるものではなく、投資元本を上回る損失を被ることがあります。弊社が行う金融商品取引

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商号等: ロベコ・ジャパン株式会社

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