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部署目標 - CANPAN · Web view②「相手を笑顔にする挨拶の徹底」や「相手の想いをくみ取り状況に合わせたサービスを提供する」の目標に対しては、「尊厳」を強く意識するため、月単位の部署目標テーマを、「言葉掛け」として取り組んだ。介助に入る前の声かけ

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部署目標

≪平成29年度事業実績総括≫

平成29年度 鳳仙寮施設目標

〔施設目標〕施設開設15周年:スローガン

挨拶とは:心を押し開き、人と人とが寄り添うこと…ここからコミュニケーションがはじまる

*相手を笑顔にする、心通う「挨拶」を実践します*

1施設共通目標

①知識・技術と気付く力で、満足頂けるサービスを提供する。

②多職種が連携して良好なサービスを提供できる組織風土を醸成する。

1)特養事業

①特養は年間を通じ高稼働率を維持できた。利用者健康管理の取り組みや看取りケア充実の成果がある。また退所者8名に対し入居者8名の入れ替わり時空床期間が長引くことなく円滑な調整を図れたことも結果に繋がった。特養稼働率は開設以来最高の99%を記録した。

(29年度最高稼働率:7月・11月100%、最低稼働率:2月93.43%)

②「相手を笑顔にする挨拶の徹底」や「相手の想いをくみ取り状況に合わせたサービスを提供する」の目標に対しては、「尊厳」を強く意識するため、月単位の部署目標テーマを、「言葉掛け」として取り組んだ。介助に入る前の声かけ⇒利用者の同意⇒介助の実践を原則としながらサービスを提供することで、職員の意識も変化が見られた。また、職員間の声の連携が自然と行なわれることで、利用者の表情や言動にも影響することや家族・ボランティア等来訪者の施設に対する印象も変わってくるという自覚を持つことが出来た。

③知識・技術の向上については、部署ごとの勉強会や自主研究発表チームの活動等積極的に取り組むことができた。キャリア段位では、アセッサー1名・レベル4認定者2名を輩出した。一方、転倒・転落事故に関しては、職員の直接介助中にも発生しており、うち1件は骨折を伴う重大事故に至っている。利用者への身体状況確認不足と合わせ、職員の油断により招いた事故と言える。次年度も継続課題として、ケアの質と職員の自律性の向上及び組織のリスクマネジメント体制づくりに取り組んで行く必要がある。

2)ショートステイ事業

①ショートステイは、昨年度とほぼ同率をキープし97.1%の稼働率となった。細やかな予約調整を図り、リピーターによる安定した利用がある。冬季は、利用者の体調不良によるキャンセルが重なり、一時的に利用率が低下した。

(最高稼働率:7月102.6%、最低稼働率:1月89.7%)

②多職種が連携して良好なサービスを提供する目標については、介護職によるショート担当が機能した。窓口の介護職が積極的にショート利用者へ関わることで、利用者の安心、情報の収集や処理が円滑になる等成果があった。また、新ケアプラン更新も実施できた。

多職種協同の取り組みとして、今年度はケース記録、退所時連絡表の内容充実や改善にも取り組んだ。記録の書き方にバラつきがあり、合同ミーティングにおいて「記録」に関する勉強会を行い、学びを深めた。

ケース記録の改善では、「バイタル」「事故」「様子」のように、項目欄に見出しを付け記載することにより、わかりやすく、スムーズな情報収集が図られるようになった。

③「在宅介護支援の目的を理解し、ショートステイでのケアに反映させる」、「施設内・施設外の連携を強化できる体制作りを行う」の目標では、利用者の個別性を的確に把握することや丁寧で質の高いサービス提供に取り組んだ。

ご自宅で1人暮らし、ご家族が高齢で夜間の状況把握が難しいケース等の対象者がショートステイを利用する事で、日常生活全般を把握することが可能となり、様々な提案を在宅へフィードバックすることに繋がった。

若年性認知症の困難ケースに対しては、認知症専門医受診を助言したことで、治療が軌道に乗り、症状が改善。ショートステイの定期的な利用も可能となり、家族のレスパイトケアに繋げることができた。

④ショートステイ事業では、利用者のリスクマネジメントが重要となる。今年度、重大事故が9件発生し(内、転倒事故6件)保険者への報告とした。一つひとつの事故に関して丁寧な振り返りを行い、介護・看護とも情報共有を図ることで、再発防止に向けての対応策に取り組んだ。

3)デイサービス事業

①デイサービスは、昨年度に比べ稼働率・年間利用者数とも大幅に向上した。

(延べ利用者数:平成28年度8,133人、平成29年度9,188人➢1,055人増加)

他事業者同様、同法人内居宅介護支援事業所からの紹介率アップを目指して詳細な情報提供によるアピールを行い、結果的には稼働率向上の大きな要因となった。

②デイチームとして「丁寧で気持ちのあるサービス・個別対応」を目標に意識して実践した。今年度介護職員2名が認知症介護実践者研修を修了。チームへフィードバック研修も行った。認知症ケアの知識や技術を活かし積極的に取り組むことで、チーム全体が認知症利用者に寄り添うケアの実践に努めた。日々の丁寧なサービスの積み重ねが、利用日数の増加・長期的な鳳仙寮デイサービスの利用に繋がっている。利用者の口コミでの紹介利用問い合わせにて、新規利用に繋がったケースも数件あり、充実した現場対応による取り組みが稼働率向上の成果となった。

③環境面では、デイフロアー左奥に設置されていた天井付スピーカーの移設工事を行った。利用者のベッド上で音が響くことがなくなり、快適に休養できる環境が確保された。また、

音響効果も圧倒的に改善が図られ、利用者にも好評を得ている。

④利用者数の増加により課題であった個別機能訓練実施のマンパワー不足については、平成30年2月より機能訓練指導員として、新規に柔道整復師2名をデイ専任非常勤職員として配置。マンパワー不足が解消され、さらに充実した個別機能訓練に繋げることができた。利用者の好意的な声も多く聞かれている。

⑤通所系サービス連絡会に積極的に参加した。競合事業所の多い中、通所介護事業所として生き残っていくためにはサービス形態及び質を含め、今後さらに発展していく必要がある。次年度に向けて、積極的な業務改革と並行して、継続的なサービス体制の充実に取り組んで行く。

平成29年度 三大事業実績

特養

ショートステイ

デイサービス

年間稼働率

99.00%

(前年96.9%)

97.14%

(前年97.4%)

84.96%

(前年75.9%)

予算対比

102.06%

(予算97%)

104.45%

(予算93%)

106.2%

(予算80%)

4)居宅介護支援事業所

①利用者が自宅で安心して過ごせるよう介護・医療その他利用者の生活に必要な知識を習得するため、積極的に各種研修会へ出席した。また、部署内事例検討会を開催し、主任介護支援専門員によりケースを通じての助言・指導を行い、より実践的なケアマネジメントスキルの向上を行った。

②相談援助では、接遇レベルの向上を図り、職員一人ひとりがサービス意識を共有し、利用者満足の向上に努めた。初回訪問時は担当ケアマネに居宅主任が同行し、事業所全体で支援する事を伝えるなど利用者が安心して相談できるよう取り組んだ。また1年を通し、居宅連絡会やケアマネサロン、包括主催の事業等へ参加し、良好な連携が図れるように外部関係者との顔の見える関係構築に努めた。

③特定事業所として、必要な対応の充実を図った。週1回、年間52回のミーティングを開催、利用者の細やかな情報共有に繋がっている。東京都介護支援専門員実務研修実習受入事業所として、今年度5名の実習生を受け入れた。延べ15日間にわたりケアマネジメントの実際を見学、説明により指導を行った。

適切な加算算定には適切なケアマネジメントと書類の整備が必須である。過去の書類の見直しを図り、必要な指導と再整備を実施。自ら業務を見直すいい機会となり、改善への取り組みにより、居宅メンバーが適切なケアマネジメントが行える下地を作ることが出来た。

年度後期からは、各ケアマネに対し、月1回のヒアリングや業務チェックリストの提出など適切なケアマネジメントができている。

次年度は主任介護支援専門員が居宅管理者として機能する体制に変わるため、一元管理が適切に行えるよう業務改善を行い計画的に取り組んでいく。

5)地域包括支援センターにしふ

①施設目標に掲げられている「挨拶」については、他者との関係づくりの基礎として、医療機関や関係機関との連携時において丁寧な挨拶を心掛けた。看護職を中心に地区内の在宅医や調剤薬局を訪問し、住民が安定した在宅療養を継続できるように、地域の医療機関と顔の見える関係づくりを行い、連携を強化して取り組んだ。11月に実施した西部地区の多職種研修会において、多くの医療関係者の出席があり、成果を実感できた。

②在宅で介護を行っている家族を対象にした介護者サロンも今年で丸3年を迎え、参加者も定着しつつあり、月1回の開催に3~5名程度の参加を頂いている。家族介護者教室では、在宅で介護されている方の精神的安定を図るため、日本アンガ-マネジメント協会から講師を招き、「怒りのコントロール」と題した講座を開催し、市民の他に介護者サロンの参加者にも来ていただいた。

③居宅介護事業所のケアネジャー支援として、地域のキーパーソン(自治会長・民生委員・老人会会長等)とのつながりを深めるために「包括ケア会議」の開催を昨年度から開始している。毎回、介護保険や高齢者の生活に関わるテーマを設定し、地域関係者とケアマネジャー混合のグループを作り、交流を目的とした意見交換の場を設けている。ケアマネサロンを法人内の居宅介護事業所の主任ケアマネと協働で2回開催し、述べ18名の参加者があった。

④28年度から委託された在宅療養窓口事業は、住民から気軽に認知症の相談や医療の相 談が出来る場として活用が増加している。29年度の在宅医療の相談件数は258件と前年度より50件ほど上回っている。ガン末期やターミナルケアの患者が病院から在宅に戻されるケースも増加しており、QOL(生活の質)の維持を保つことを目標に支援をしている。

⑤介護予防事業は「介護予防・生活支援総合事業」を受けて、推進教室の指導員が中心となって進行する「ふちゅう元気アップ教室」と、利用者が進行する「地域交流体操」の二部構成に変更された。高齢者の健康寿命の向上や活動への参加だけが目的ではなく、教室の運営について利用者が主体的に進行したり、開催協力が得られる等期待されている。

地域サロンは、今年度は2件の立ち上げに協力した。少子高齢化社会の認識か、少しずつ住民の意識に定着してきたようであり、ボランティアに対する意識にも変化がみられ、高齢者の居場所づくりに地域の協力が得られるようになって来ている。

6)組織力と経営

①施設開設15年周年を迎え、4月に5階地域交流スペースにて祝賀会を開催した。理事及び評議員、施設職員、地域のボランティア等の参加があり、終始アットホームな雰囲気の中、組織の成長を共に祝った。開設時より続いている音楽療法事業のボランティアが中心となり、15年周年を記念して作成した「鳳仙寮のうた」のお披露目も行った。利用者や家族、法人関係者の永年の努力や活動、想いを結実できた記念に手作りのCDも作製し、利用者・ボランティア等希望者へお渡しできた。

②前年度行われた実地指導検査の教訓を踏まえ、請求業務(特に加算関係・その他の費用)の正確性向上を目的に、適切なチェックシステムの構築と実行に努めた。加算要件の再確認及び挙証資料の整備を図り、要件を満たさないときは速やかに関係部署、担当者に報告し管理を徹底した。

③各事業の稼働率は良好な結果であったが、最終的に29年年度収支差額は▲1,487千円となった。支出割合が最も高かったのは人件費で、前年比21,025千円の増加となった。最低賃金の引上げに伴い1%のベースアップを行い、介護職員処遇改善加算との差額を埋める為に一般職員へ手当の調整を図った。また、介護人材の不足を補う介護補助員の導入、介護・看護人材の補充に派遣職員を利用したこと等が重なり、人件費高騰に繋がった。

また、社会的に人手不足の中、サービスの充実を目的に、人材の確保や流出を防ぐ手立てとして、労働条件の改善をせざるを得ない状況を続けてきた結果、深刻な経営状況に陥っている。

事業収入が限られている中、早期に対策を講じ、実施可能な改善策より着手して、法人職員が一丸となり、この厳しい局面を打開していく必要がある。

④情報セキュリティの知識向上を図り、施設のセキュリティ体制整備を目的に、「電磁的記録管理規程」が制定された。個人情報保護法の遵守とともに、法人の管理下にある「パソコン等」の電磁的記録の適正な管理が整備され、「個人情報」流出の可能性が著しく減少した。また、規程の制定により、職員の個人情報取扱に対する危機意識向上につながった。

⑤「人事考課制度」「キャリアパス制度」が規定化し、1年が経過した。実施ごとに振り返りを行い、取り組み方法や考課シートの改定等課題改善に取り組んでいる。

介護技術が明確となるキャリア段位制度の活用では、今年度新たにアセッサー1名、レベル4修了者2名を輩出した。レベル認定取得には、数十項目に渡る知識や技術の実践的確認を要するため、その育成には多くの時間やエネルギーを費やす必要がある。介護人材の積極的育成を図るため、今後も歩みを止めず取り組んで行く方針。

≪府中西和会後援会との連携≫

平成29年度は、後援会より総額1,461,665円の助成があった。恒例のチャリティゴルフコンペには74名の参加者が募り、その支援も大きい。ご寄付頂いた浄財は、利用者や職員のニーズに反映し、有効活用させて頂いた。(平成29年度実績:跳ね上げ式車椅子、リクライニング車椅子、プロジェクター、オーディオ機器買替補助、ホワイトボード、ドライヤー、空気清浄加湿器、園芸用品・各種行事等)特に力を入れている園芸関係では、季節の花々や野菜等(じゃがいも・ゴーヤ・ナス・きゅうり・トマト・大根など)、年間を通じて利用者・職員・ボランティアの楽しみとなっており、コミュニケーションの充実にも繋がっている。

また、多くの後援会会員の皆様が、喫茶クラブ支援や音楽療法支援等ボランティア活動に参加下さり、マンパワーとしても力強い支えとなった。

後援会企画の研修会では、「正しい睡眠の知識とテクニック」をテーマに、職員や地域の方約50名が参加し良き学びの機会となった。

後援会よりご支援やご寄付を頂いた感謝の気持ちは、鳳仙寮としてご利用者や地域へ貢献することでしっかり応えていくよう、組織内でも繰り返し情報共有を行っている。

継続的課題である後援会会員の減少に対し、今年度増強は図れなかったが、永年に渡り後援会が地域と鳳仙寮のつながりを強固にしている実績を尊重し、今後も更なる連携を深めていく。

以上

部署名   事務局  

部署目標項目別実績・評価

1・収支報告

収入

支出

差額

サービス活動

494,950,182

504,232,750

▲9,282,568

サービス活動外

11,104,682

3,330,837

7,773,845

特別収支

12,073,450

12,052,563

20,887

518,128,314

519,616,150

▲1,487,836

29年度は収支差額▲1,500千円となった。資金収支は予算▲3,461千円に対し4,978千円とプラス8,439千円となっている。

各事業の稼働率は、特養99%(前年96.8%)ショート97.14%(前年97.4%)デイサービス84.96%(前年75.9%)となった。

特養は、年間を通じ高稼働率を維持できた。退所者8名に対し、入居者8名が空床期間を長引かせずスムースに交代できた。開設以来最高の稼働率となった。         (29年度の最高稼働率は7月と11月の100%、最低稼働率は2月の93.43%)

ショートステイは、昨年度とほぼ同率の稼働率となった。細やかな予約調整を図り、リピーターによる安定した利用があり、稼働率は良好であった。              (最高稼働率7月102.58%、最低稼働率1月89.68%)

デイサービスは、昨年度に比べ稼働率・年間利用者数とも大幅に向上した。(平成28年度:延べ利用者数 8,133人 平成29年度 9,188人 1,055人増加)

包括支援センターは、予算49,248千円を計上していたが、介護予防健診をはじめ各種の活動に多くの参加者を確保した結果、50.700千円の収入となった。(府中市からの委託料48,291千円、介護予防給付2,409千円)

支出は、人件費が前年比21,025千円の増加となった。今年度の収支マイナス1,487,836円の要因は、人件費の高騰につきる。

最低賃金の引上げに伴い、1%のベースアップを行い、定期昇給及び人事考課による昇給、介護人材の不足を補う介護サポート人材の導入、また介護・看護人材の補充に派遣職員を利用したこと、引き継ぎを目的とした事務職員の重複配置等による。

事業費、事務費については、水道光熱費の節減や、おむつの削減等で同規模施設の平均支出額を下回っている。

2・平成29年度は、正規介護職員3名(内、パートから正職員への転換1名)、正規事務職員    1名、パート職員3名(看護師1名、介護職員1名、介護補助員1名)、定年再雇用職員1名を採用した。退職者は正規職員3名、パート職員6名であった。

3・事務所職員では、開設時から経理・労務を担当してきた職員の退職予定に備え、新たに後任者1名を採用した。重要な業務に支障が出ないよう、教育育成期間は約4ヶ月を計画した。

4・馬主財団にデイサービスに使用する車両1台の助成金申請を行い、1,050,000円の助成金を得て、新車を購入した。

6・府中西和会後援会とは適切で良好な関係が維持できた。適宜必要な事務のサポート業務を行い、会員継続の措置を講じた。

(29年度の会費支払会員数は153名)

部署目標について

①請求業務や日々の業務の中で疑問に感じた事を部署として確認し、他部署に係るものはその都度発信し、適切な施設運営を行う。

➢請求に係る諸問題については都度担当者と打ち合わせを重ねた。未入金の長期化を防ぐべく、原因を即座に究明し当該利用者には、いつ、どのように支払えるのか確認を取った。他部署からの様々な相談・依頼については、即時実行を心掛け、不便不都合が起こらぬよう気を配った。

②請求業務(特に加算関係・その他の費用)の正確性の向上の為、適切なチェックシステムの構築と実行を行う。

➢前年度の教訓を踏まえ、加算要件の再確認及び挙証資料の整備、要件を満たさないときは速やかに各部署、担当者に報告し管理を徹底した。

③情報セキュリティの知識向上を図り、施設のセキュリティ体制を構築する為、研修会参加等を積極的に行う。

➢平成30年3月29日に開催された理事会において、「電磁的記録管理規程」の制定が承認された。このことにより、施設内に保管された「個人情報」流出の可能性が著しく減少された。また、規程の制定により、職員間に個人情報取扱に対する危機意識向上につながった。

平成29度の総括評価

平成29年度収支の懸案は、人件費率の高騰である。人件費は、同規模施設の平均65.0%を大きく上回り、73.8%に達している。この上昇を食い止めない限り、法人の存続にも繋がりかねない。福祉事業は人材難が続いており好景気時ほど業界に人が集まらない中、どのように適正配置を実現していくのかが大きな課題である。

事業費は15.3%(サービス活動収益に対する支出割合:同規模施設平均16.0%)並びに事務費は7.3%(同規模施設平均10.4%)となっており、水道光熱費の大幅な削減実績、介護用品費(おむつ)の技術向上による削減など職員の節約意識等による支出割合は減少傾向にあり、次年度への取り組みを継続して行く。

部署名   特養(相談員)   

部署目標項目別実績・評価

1-①利用者の言えない気持ちを表情や仕草から吸い上げていく

出勤時、フロアのラウンドを行い利用者の表情、気づき等ケース記録に記入。

時間調整を行いながら、各フロアの朝の申し送りに立ち会い、情報収集、様子の確認を行った。

家族面会時の内容に関しては、生活相談員記録に入力、他部署で内容を確認できるようになっている。

日々の様子や記録の状況を踏まえ、カンファレンスにて情報交換及び課題検討を行った。

1-②今までの生活リズム・習慣の継続や楽しみ・やりがいが持てるように、ご本人・ご家族からの思いを汲み多職種と連携して支援していく

・カンファレンス家族参加8名・利用者本人参加8名。

カンファレンスは、年間計画に基づき、第2(2階)・第4(3階)水曜日、合計51回開催した。

その他、臨時の退院カンファレンス3件・新規入所後ミニカンファレンス2件を開催。

できるだけ利用者・ご家族に参加して頂き、意向を尊重して生活習慣や好きな事・興味のある事からケアプランを立案した。認知症で意思表示が難しいケースでは、ご本人の日頃の様子・楽しんでいる事・表情よりケアプランへ反映することができた。

2-Ⅰ①日常生活のケアの延長線上に看取りがあるとして、最期までその人らしく過ごせるように支援する

食事量の低下より、食事形態の変更、食事量の調整、食事提供方法の調整、個別記録への移行・代替ケアとして入浴できない利用者にはベッド上で洗髪できる用具を購入・オンコール目安シートの作成など

利用者の状況を他部署で確認・情報共有して対応した。

ご家族面会時・ムンテラ後に看取り期これから起こり得る事・変化・準備しておいてほしい事・葬儀会社の選定・旅立ちの衣類の準備等に相談・調整を図った。ご家族も心構え、準備がスムーズになった。

2-Ⅰ②協調性を高め、『感受性(気づく力)』と『細やかな気配り』が身に付くよう人材を育成する

昨年度、介護職員を対象に実施した『サービスマナー実践チェックシート』は、「虐待の芽アンケート」時期を早めることがスキルアップ委員会において決定し、職員への負担を考慮し未実施とした。

サービス向上への取り組みとしては、虐待の芽アンケート結果から、「他の職員がおこなっているケアに問題がある」と感じている人が、昨年に比べ多数となっていた。職員アンケートにも「注意をするとふてくされてしまう。不機嫌になる。」などの意見があり、職員同士が話し合える雰囲気に無いことがわかった。職員に対して「こんな時どうすればいいかな?」と言い合え、本音で業務について相談できる環境作りが行えるよう、事例に基づき虐待の芽勉強会の内容強化を図った。

平成29年度「虐待の目職員アンケート」報告

総評:職員(ドライバーも含む)71名を対象とし、46名が回答。回答率は65%で昨年より、8%減少の回答率となった。高齢者権利擁護支援センターでは、訪問版 通所版 入所版とわかれてアンケートを作成している。今年度は、区分に沿ったかたちでアンケートを実施し(12月)、東京都に報告した。

スキルアップ委員会と協働で、3月17日(土)、27日(火) 虐待の芽アンケート集計報告及び勉強会を開催した。サービス課長・生活相談員として、職員へ適切なケアサービスがおこなわれるよう助言指導していたが、OJTは十分とは言えず、現場介護主任等リーダーに頼るのが現状であった。

部署オリジナル目標

稼働率の向上

目標稼働率97%に対して、平成29年度実績99.0%となり、目標稼働率を上回った。

【前期】4~9月 退所者5名。入院者6月1名(右大腿骨転子部骨折)・9月1名(肺炎)

【後期】2月退所者3名。2月1名(肺炎)3月1名(心不全)

2月は肺炎で入院者が3月まで約1ヶ月間の入院と退所者2名で目標稼働率に対して96・4%と下回った。

家族懇談会

日時平成29年9月17日(日)5階地域交流スペースにて実施した(特養家族10組:計11名出席)

1 29年度事業計画の説明・福祉職場サポート業務研修について

2 利用者の安全確保と向上。インフルエンザキットの使用・事故防止の取り組み(虐待防止)の説明。

3 ご利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な視点で把握する方法について。

4 ボランテイアや実習生受け入れに対するご理解・ご協力のお願い(プライバシーの尊重と個人情報保護を踏まえた上での説明を行う)

5 今後のスケジュールについて

6 看取り期の移行・起こり得る事・これから準備しておいてほしい事

7 個別書類(救急医療情報・事前意向書)の説明について

利用者懇談会実施

日時:平成29年8月30日(水) 13:30~14:30 会場:5階 地域交流スペースにて実施

参加利用者:特養26名、ショート3名

懇談会を通して利用者と職員が信頼関係を築き、吸い上げた情報をもとに利用者の日常生活におけるサービスやメンタルサポートに活かした。また生活する上での希望、楽しみなど聞くことで利用者の生きがいにつながるように努めている。「もっと話したいけど、忙しそう…」等職員と日々の関わりを望んでいるご利用者ニーズが確認できた。意思表示ができない、伝えられない利用者も同様に感じていると考える。ご利用者への日々の声掛け、挨拶、また関わりを大切にしていく。

特養入所判定会議実施報告

開催4回において8名の入所支援を実施した。

入所判定会議は、施設長・事務長・サービス課長・統括主任・介護職員・生活相談員・看護師・管理栄養士に加え、外部の代表者として第3者委員が参加した。定期的に判定会を行ない、待機者のリストの整備を図っていく。

待機者現況調査の実施

府中市の依頼と事業所としての実態把握の目的にて、待機者現況調査を行った。

実施期間:平成29年4月・7月・平成30年1月

調査内容:特養待機者の介護度、待機場所、申込者の状況

鳳仙寮待機者(平成29年3月31日現在)

府中市内:男性51名、女性106名 計157名    府中市外:男性7名、女性4名 計11名

待機者合計:168名 (平成28年度待機者:153名)

地区介護相談員との連携実績

平成21年度より、府中市の事業として、毎月地区介護相談員の派遣がある。

2階3階フロア訪問活動終了後に、特養相談員と面談方式で情報交換を行った。利用者へのケア・業務の改善の貴重なご意見は、介護現場にも活動記録のコピーと伴にフィードバックし情報共有をしている。

地区介護相談員は、フロア職員の名前も分かる関係となり、レクリエーションや声掛けを観察され、利用者の表情の変化や職員の取り組みに関しても細かく報告があった。今後も地区介護相談員の活動が円滑に取り組めるよう、施設サービスの状況等必要な情報を丁寧に提供していく。

12月4日(月)府中市の市役所内で開催された、地区介護相談員との情報交換会である「第三者連絡会」へ、サービス課長が出席。情報共有と活動報告を受け、オンブズマン的機能を有する本事業の目的と連携上の理解を深めた。

平成29年度 第三者評価利用者調査結果への取り組み

1 理美容に関して、いつ申込み・いつ実施か不明。

⇒毎月、施設便りに理美容の日程を掲載。また、入所時に理髪の頻度を伺い、サービス計画書へ

盛り込んでいる。

2 来客用の子供用スリッパがあればいいなと思います。

⇒子供用スリッパ10足用意。その他、子供用マスクを受付に用意した。

平成29年度総括評価

平成29年度は、全国的にインフルエンザワクチンが不足。例年より、利用者・職員の予防接種が遅れたがインフルエンザ発症はなし。施設内の消毒、手洗い、うがいの励行を全職員に周知した事や、適正な温度・湿度コントロールの成果があったと考えられる。(7月・11月利用者健康状態安定:特養稼働率100%)

反省としては、空床期間の他、加算要件で意識・認識が不足し、経営ロスが生じた。特養50床の小規模事業所では地域・社会貢献・利用者サービスの向上と共に、事業経営を念頭にさらに入所支援の取り組みを図っていく必要がある。

平成29年度 特養行事支援実績

行事名

内容

予算

3・4月

外出支援・お花見

桜を観ながら、周辺を散策

4月13日(木)・14日(金)・15日(土)・17日(月)*近隣国立市第4公園

6,208円

駐車場代として

+4,600円

5月

バイキング

5月11日(木)

「開設15周年記念中華バイキング」

お祝いの意味も込めて乾杯が行なわれた。

食 費

5・6月

春の散策外出支援

5月25日(木)

神代植物公園にバラの見学

5月26日(金)

府中伊勢丹・大国魂神社参拝

6月5日(月)・6日(火)

深大寺にてお蕎麦を食す。

上記の内容にて、外出・外食を楽しんだ。

神代植物公園

駐車代600円

伊勢丹駐車代

1,200円

職員昼食代

1人¥500円

×22名分

¥11,000円

7月

七夕

7月7日(金)デイサービスにて開催。

食事と季節感を味わって頂いた。

67,995円

食費+装飾

偲ぶ会

平成28年度鳳仙寮特養在籍中に亡くなった利用者(11名)を、入所利用者・職員にて偲んだ。実施期間:7月31日~8月2日(西府のお盆の時期に開催した。)

1,157円

西府文化センター祭り

7月15日(土)地域との交流、季節を感じて頂く。特養利用者5名参加。

個人負担

8月

夏まつり

8月19日(土) 鳳仙寮正面駐車場において

盛大におこなわれた。特養・ショート・デイ

サービスの合同行事。天候にも恵まれ、地域

の方々、家族との交流が図れた。

毎年、多くのボランティアの協力があり、夏ま

つりの運営に大切な存在となっている。

426,000円

9月

敬老会

9月17日(日)5階地域交流スペースにて

利用者の敬老を祝う。

特養利用者50名・ショート利用者19名参加。利用者へ花束を贈呈。東府中高校和太鼓OB演奏による演目を楽しみ、賑やかに年祝いを行った。また、多数ご家族の出席があった。

20,321円

お花・プレゼント・謝礼代

10月

移動動物園

10月7日(土)鳳仙寮駐車場

動物たちにふれあって気分転換して頂いた

102,600円

福祉まつり

10月14日(土)・(日)豚トロ出店

79,664円

お買い物会

10月28日(土)会場:5階地域交流スペース

施設内でお買い物を楽しんで頂いた。

参加:特養33名・ショート3名・デイ12名

個人負担

秋の散策外出支援

職員シフト編成上の理由にて未実施。秋らしい装飾を各フロアにて行った。

11月

バイキング

自然食バイキング

牛蒡と豆乳のカルボナーラスパゲティーやモカという白身魚を唐揚げにした新メニューが好評であった。

食 費

作品展

10月29日~11月4日

1階ロビーにて各フロアやクラブ活動で1年を通して作成した作品を展示する。ご利用者・ご家族・来寮者に観賞して頂いた。

2,376円

(作品材料費)

12月

忘年会

12月16日(土)5階地域交流スペースにて

(特養49名・ショート18名参加)

特別な食事と職員による演目にて、利用者・ご家族で楽しまれた。

9,777円

餅つき

12月30日(土)1階ロビーにてお餅を試食。

付きたてのおもちを提供。美味しいと好評で複数回おかわりをしているご利用者もいた。

5,000円

1月

新年会

(寿司パーティー)

1月14日(日)5階地域交流スペースにて

新年を仲間で祝う・年女・年男・100歳以上の方のお祝い。

(特養50名・ショート17名)

皆でお寿司をおいしく食べ、年男・年女・長寿・新年のお祝いをした。

147,711円

お花・食事代

2月

節分(豆まき)

2月3日(日)2・3階各フロアにて実施

職員扮する鬼をめがけ、1年の厄払いをおこなう。豆(卵ボーロ)をまく。

1,589円

部署名   特養ショート介護   

部署目標項目別実績・評価

1.「気付き」の発信から良質なサービスへの転換。

  利用者家族やアンケートから気になる点として整容関係(眼脂・口周り・髪の毛)の課題指摘あり。業務に追われる中、利用者の身だしなみへの配慮が行き届いていなかった点を確認し合い、ミーティングにて議題とし、月単位での目標を掲げ取り組みを行なった。現在も起床介助時の髭剃りや洗面・整髪、食事後の口唇周囲の清潔保持向上を意識して行なっている。

2.他職種の業務を理解・尊重する。

すべては「利用者の生活の質充実のため」を職種間で共通意識を持つ。

フロアーでの朝・夕の申し送りに長時間を要していたことで、その後の業務や利用者対応に影響し

ていた。簡潔かつ効率的に情報の伝達と共有を図るために、伝達事項の内容や重要度をそれぞれが

考えるとともに、申し送りノートを有効活用できるようになってきている。

また、集中して申し送りが出来るよう、周囲の職員も協力(コールや見守りなど)する態勢が浸透

してきた。

実習生よりフロアーの「臭気」に関して指摘があった。衛生面向上を目的に「快適な環境づくり」

~フロアーを清潔に!~を月単位目標に設定して取り組み、排泄後のトイレの清掃や汚れの確認と消毒、排便や失禁時の居室の一時的換気を業務に取り入れ、現在も行なっている。

3.個人個人がスキルアップすることでチームケア力の向上につながることを実現する。

  福祉用具を導入する際に、直ぐに技術(使用方法)を伝えてしまうが、まず福祉用具をなぜ取り入れるのか、なぜ必要なのかを学び理解しなければならない。必要性を理解する事で福祉用具活用の定着に繋がるため、外部・内部研修に積極的に取り組んだ。今後も必要に応じて福祉用具を導入し、利用者、職員が安全・安心して生活、支援が出来る環境を作りと事故予防、職員の腰痛予防を行なっていく。

また、「高齢者権利擁護支援」の勉強会にて理念の『利用者様の人権と自己決定を尊重し、利用者本位のサービス提供を目指します』を再考した。『尊厳』という言葉は身近に使用しているが、改めて「尊厳を守る」という事について考える良い機会となった。

   6月・・・体位交換勉強会

  10月・・・福祉用具の活用方法と腰痛予防勉強会

  12月・・・高齢者権利擁護支援勉強会

   2月・・・記録の書き方勉強会

4.相手の想いをくみ取り状況に合わせたサービスを提供する。

「尊厳」を強く意識するため、月単位の目標テーマを「言葉掛け」として取り組んだ。

  介助に入る前の声かけ⇒同意⇒介助を原則としながら行なうことで、職員の意識も変化が見られた。

  実際の声として、「声掛け説明してから介助しても、利用者様から返事がないこともあるが、継続して声をかけるように意識して取り組んでいる。」との意見があった。

  

5.在宅での生活状況とニーズを把握し、個別性と満足度を重視したサービスを提供することでリピーター定着へ寄与する。

  ショート担当介護職員を中心に、ショート環境表と入所受入れに関する書式の整備を行なった。

  また年度途中からではあるが、ショート担当者が2階3階両フロアーを兼務することとした。これにより、ショート利用者の入退所手順や情報の周知方法が統一されてきており、2つのフロアーを兼用している利用者に対しても差異の無いサービスが提供できると考える。

6.ケース記録、退所時連絡表の内容の充実を図る。

  ケース記録や退所時連絡表の書き方にバラつきが見られていた。合同ミーティングにおいて「記録」に関

する勉強会を行い、学びを深めた。利用連絡表に記載されている情報の返信や家族の本当に知りたい情報

(施設での生活状況や対応方法等)を退所時連絡表へ重点的に記載する取り組みも実践した。

ケース記録においても「バイタル」「事故」「様子」のように、項目欄に見出しとして記載することに

よりスムーズな情報収集が図られるようになった。

平成29年度 特養第三者評価・利用者満足度調査アンケート結果

○利用者の整容について

 「訪問すると爪がよく伸びているので切って欲しい。」「手足の爪が伸びたままになっているので、切っていただければ良いと思います」

⇒家族アンケートでの回答結果あり。昨年も同様の整容に関する意見が出ていたが再度の指摘となった。

 爪が伸びていたことによる自傷事故のケースも年度内に報告されていた。入浴後に看護師による施行やルーチン業務の一環として取り組むことの徹底を図った。

○施設生活はくつろげますか?

 ⇒「いいえ」と回答した利用者が3名(15.8%)となった。

  具体的な内容では「趣味やクラブ活動を行なっていないこと」「職員からきつい言葉を言われる」

  「入居者同士の話が合わない」といったことが「くつろげない」に繋がっていると想定される。

  利用者の生活の充実を目指し、少数意見にも目を向け、丁寧な対応にて改善に取り組む。

重大事故

 ○29年度重大事故件数25件

  転倒や転落事故18件(内、骨折を伴うもの3件) 薬関係3件 外出未把握1件

その他3件

 転倒・転落事故に関しては本人要因も多く含まれるが、職員の介助中にも発生しており、うち1件は骨折を伴う大事故に至っている。利用者の身体状況確認不足と合わせ、職員の油断により招いた事故と言える。

 薬関係においても誤薬2件、怠薬1件と職員要因の「確認不足」による事故が発生した。

 また、特養利用者の外出未把握の事故が1件発生している。利用者間トラブルから派生した事故ではあるが、トラブル後に離棟を確認していたにもかかわらず、その後施設外へ、無断外出事故に至っている。慎重な経過観察や他部署への注意喚起情報が発信できていなかった結果と言える。

総括評価

 今年度の施設目標の大きなテーマである「挨拶」に対しての取り組みでは、対利用者以外にも朝夕の職員間の挨拶はもちろん、面会家族・外来者・ボランティアに対しても気持ちのこもった言葉が伝わるように努めた。職員間の声の連携が自然と行なわれることによって、利用者の表情や言動にも影響することや来訪者の施設に対する印象も変わってくるという認識を持つことが出来た。

 職員体制では「介護補助職員」の役割が大きく機能している。現在3名の介護補助職員を配置しているが、介護職員だけでは行き届かない細かな部分や洗濯・清掃・環境整備といった間接業務を担っている。環境保全の維持や利用者家族からの好評に繋がる成果となった。介護職員においては、対利用者への時間が増えてはいるものの、アンケート結果にあるように整容等への細かなケアが行き届いているとは言い難い。

 また、節電関係や排泄用具等のコスト意識は高まってきてはいるが、残業等「時間」に関してのコスト意識は継続して高める必要がある。

一方、介護職員の満足度向上については、時間有休等スムーズな活用には至っていない。計画的かつ積極的な取得を次年度以降の継続課題としていく。

部署名   ショートステイ   

部署目標項目別実績・評価

1-①利用者の満足につながる細かい情報を吸い上げ、連携に繋げる

ご家族やケアマネ・相談員との情報交換や相談内容について、記録の充実を図ることを意識して取り組んだ。ショートステイ相談員記録データは、パソコン内の共通ツールにて他職種でも確認できるため、介護・看護職員等は積極的に記録を把握することで、ショートステイ利用者への細心ケアへと活かすことに繋がっている。

フロアーでの個別での気付きについては、相談員への報告が円滑となった。しかし、その後のフロアチーム内における連携が途切れてしまい、成果につながらない状況が問題となっている。口頭での申し送りがされず、補助食品が提供されずに最終日を迎えてしまった事例や、テレビの設置忘れを利用者から指摘され、慌てて設置するインシデント等、連携力の低さや確認不足も目立つ。年間を通して連携力が高まるような働きかけや教育を行った。在宅サービスは施設での出来事を本人からご家族へ伝わり、それが担当ケアマネに伝わり、更に地域の評判に繋がっていく。連携を保つには個人の能力を高める事、チーム力を高める事だが、どちらも不足していると感じた年であった。信頼できる鳳仙寮ショートステイ事業所となるため、さらに連携強化を図っていく必要がある。

利用ごとのご意見用紙配付は、継続的に取り組んでいる。届いたご意見やニーズは、毎回丁寧に対応回答した。

1-②施設内・施設外の連携を強化できる体制作りを行う

・ご自宅で1人暮らし、ご家族が高齢で夜間の状況把握が難しいケース等の対象者がショートステイを利用する事で、日常生活全般を把握することが可能となり、様々な提案を在宅へフィードバックすることに繋がった。

・排泄面にて課題のあったケースでは、夜間の様子等排泄リズムを把握し、ご家族・担当ケアマネへ必要な情報提供を行った。また、ご本人の尿量にあったオムツやパット類を提案し、失禁減少の改善が図られた。

・他施設ショートステイ利用困難ケースの相談受けも行った。理解力が乏しく職員への暴力行為なども見られていた利用者について、お試し利用の目的で事前在宅訪問・担当者会議へ出席した。初回アセスメントにて、対象者は重度の若年性アルツハイマー型認知症であることを確認した。主治医は近隣の内科で、内服薬の調整がされていない状況があり。現状では、他利用者とのトラブルや事故が想定される事を伝え、ショート利用の延期を図った。認知症専門医への受診を提案、複数の専門医を紹介し、数日後専門医に受診。内服治療の調整を行う事となり、1週間単位で認知症の薬を増量。1ヶ月後、認知症症状が改善し、理解力の向上や不安行動の緩和が図られた。改めてショートステイのお試し利用を行い、大きな問題無く経過、ショートステイの定期的な利用が可能となり、家族のレスパイトケアに繋がった。ご家族は鳳仙寮のサービスについて、担当ケアマネや周囲へ報告。同居宅より複数名の利用者依頼があった。また、近隣地域の方から、鳳仙寮を紹介されたと見学に来寮、新規での申し込みを直接される方もあった。今後も相談者や利用者・家族の置かれている状況を的確に把握し、丁寧な対応を心がけ内外の関係者と良好な連携のもと取り組んで行く。

2-Ⅰ①在宅介護支援の目的を理解し、ショートステイでのケアに反映させる

直接の申し送りや相談員記録を通し、利用者のショートステイ以外のサービスの状況やご家族・担当ケアマネからの情報、家族関係、生活環境等の情報を多職種で共有することに努めた。利用者がどのようなサービスを望まれているか、どのような依頼があるのか等多職種で把握する事は、在宅サービス支援では特に重要である。

また、ご家族との良好な連携を図るため、ショート利用状況報告書として「退所時連絡表」の充実に取り組んだ。看護・介護職が中心となり入力しているが、必要な内容の反映にはバラツキがあり、課題に向けた継続的取り組みが必要ある。

経過支援記録については、改善が図られた。「バイタル」「事故」「様子」等、項目欄に見出しを記載することで、ポイントを押さえた見やすい記録となり、スムーズな情報収集が図られるようになった。

2-Ⅱ①利用者の現状が分かるアセスメントを実施する

H28年度末より新書式のフェイスシート・アセスメントシートでの作成を開始。H29年度は新規のケース全てにおいて、新書式でアセスメントを行うことができた。

新書式についてはサービス課長・統括主任、2F3F介護正副主任、看護主任の意見を反映したフォーマットにした為、多職種が把握しやすい見やすい書式になった。変更点は以下の通り。

・家族構成が構成表のみだと判り難いとの声から、介護状況、ご家族の就労状況、滞在状況等を記載、緊急時連絡は携帯が良い、日中は職場が良い等の情報も網羅した。

・他サービスの利用状況を記載する事で、通いのサービスを利用していると集団生活に馴染んでいる、デイを利用していない方では集団生活に馴染んで頂く働きかけが必要、他ショートでは馴染めず新たなショート先を探していた等細やかな情報を記載する事で、介護・看護職員が積極的に働きかけを行えるよう構成した。

・アセスメントシートについても、選択記載から、聞き取りを行い必要な情報を詳細に記録する事で、その人の様子がわかる書式へ変更した。

・24時間の日常生活の様子を記載する事で臥床時間が必要か、就寝時間や起床時間は自宅でおおよそ何時頃か等、生活リズムの参考にしやすくなった。

2-Ⅱ②変化しやすい利用者の状況を反映した内容のケアプランを作成する

昨年から、新たな書式の使用を開始。新ケアプランには現行の入浴形態、食事形態、排泄形態等が記載されており、確認がしやすいことで事故防止に繋がっている。しかし、自宅と施設の環境の違いからか、重大事故が9件発生し(内、転倒事故6件)保険者への報告とした。丁寧な対応をしていながらも発生してしまった事故に関しても振り返りを行い、介護・看護とも情報共有を図り、再発防止に向けての対応策を検討した。

計画通り、新規利用者は新書式でケアプランを作成した。また、旧書式の利用者は、居宅のサービス計画書の更新時期や利用者の状況変化があった方を優先し、新書記への移行を図った。他利用者についても、2Fはショート生活相談員、3Fはショート担当介護職員が中心に取り組み、年度内にショートステイ登録利用者全員分の更新を実施することができた。

部署名   デイサービス   

部署目標項目別実績・評価

1.内・外部の研修に積極的に参加し、さまざまな利用者ニーズに対応できる知識を身につける。

・介護職員2名が認知症介護実践者研修を受講、修了した。2月6日にフィードバック研修を目的に、講師として施設内認知症勉強会を実施。またチーム内でも認知症ケアの専門職として積極的に情報の発信を行い、チーム全体で認知症利用者に寄り添うケアの実践に努めた。

・デイチームとして施設内研修にも積極的に参加。各勉強会に半数以上のデイ職員が参加できるよう計画的に勤務表を作成した。勉強会で得た知識・技術を現場で活かし、利用者からの満足度向上に繋げる事が出来た。

2.相談員・介護職が分け隔てなく同じ対応ができるよう、正確な情報管理及び書類の整備を行う。

・今年度は、利用再開や新規利用者が多かったこともあり、登録利用者数や曜日別利用者状況の『正確な情報の共有』という面では反省が残る。データや書類だけでなく、フロアーミーティング等で直接口頭での情報共有や確認を行っていく必要があった。一方、居宅事業者・利用者家族からの問い合わせに対し、各職員が把握している範囲内でその場でお返事するという意識を高く持って対応したことは、デイサービススタッフとしての成長があった。

3.通所連絡会等に積極的に参加して、自施設の強み・弱みを理解し、居宅事業所に特徴あるアピールを行う。

・平成30年2月15日に『西部地区通所系サービス連絡会』を鳳仙寮にて開催。鳳仙寮を含め17事業所、計26名の参加があった。第1回目は各事業所の紹介・顔合わせという内容となり、平成30年度以降も継続して連絡会を実施していく方向となった。第1回の司会進行をデイサービスの生活相談員が務めたことにより、他通所事業所へのアピールに繋がった。

・平成29年5月30日、府中市集団指導(通所介護)に参加。

①実地指導の状況について②風水害等への備えについて③運営上の留意事項について・・・等の内容で指導あり。

鳳仙寮デイサービスでは、平成28年度の『個別機能訓練加算Ⅰ』の返還があったため、集団指導をきっかけに改めて個別機能訓練加算算定に対して不備がないよう、機能訓練指導員の配置や記録書類・記録内容等の見直しを行った。

4.人員配置やハード面の見直しを行い、デイサービス利用に対しての安心感を得る。

・傷病などで職員が静養する期間があり、限られた職員配置で運営していくことが多かった。職員の疲労も見られたが、声かけを密に行い滞りなくデイサービスを営業することができた。

・デイフロアー左奥に設置されていた天井付スピーカーの位置変更工事を行った。利用者のベッド上で音が響くことがなくなり概ね良好。また、フロアー全体に良く音が聞こえるようになったと利用者からの声も聞かれている。

・利用者数の増加により課題であった個別機能訓練実施のマンパワー不足について、臨時デイ向上会議を開催。管理・監督職をはじめ相談員・介護リーダー・理学療法士等が出席し、課題の検討を行った。平成30年2月より機能訓練指導員として、新規に柔道整復師2名をデイ専任非常勤職員として配置。マンパワー不足が解消され、さらに充実した個別機能訓練に繋げることができた。利用者の好意的な声も多く聞かれている。

平成29年度 第三者評価利用者調査結果への取り組み

・調査対象者数・・・99名    有効回答者数・・・62名    回収率・・・62.6%

全体的に好意的な回答が多く寄せられた。各項目で「いいえ」の回答は最大2名であり、利用者満足度は高いと考えられる。

・「どちらともいえない」「無回答・非該当」が多かった項目

①利用中の楽しみな行事や活動があるか。

はい41名   どちらともいえない16名   いいえ2名   無回答3名

⇒以前より取り組んでいる個別活動をより意識した。各利用者にお話しを伺い、折り紙作品作りや計算ドリル・間違い探し等の脳トレを積極的に行った。また、施設内や屋上ガーデンの散歩については、利用者ニーズが高く、継続して対応している。

②個別プランに基づいた事業所の活動・リハビリは、家の中の生活に役立つか。

はい37名   どちらともいえない20名   いいえ2名   無回答3名

⇒デイサービスでの作品やプリントを自宅に持ち帰りとし、次回利用時までに仕上げてご持参いただくなどの取り組みを行った。目的達成感や意欲向上の継続に繋げている。

③利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか。

はい40名   どちらともいえない8名    いいえ0名   無回答14名

⇒これまでの対応を見直し、トラブルのあった双方の利用者に対し、デイサービスとして一貫性のある説明をはっきりと伝えていく事を申し合わせた。

④サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか。

はい49名   どちらともいえない9名    いいえ0名   無回答4名

⇒サービス内容や計画については、契約時・担当者会議時に利用者・ご家族の要望をより詳細にうかがった。

⑤外部の相談窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい42名   どちらともいえない10名   いいえ1名   無回答9名

⇒ご意見や苦情については、送迎時・連絡帳・サービス担当者会議時等を活用し、積極的に吸い上げた。また、施設としての相談窓口でもお話を伺うことができる事をお伝えしご了解いただいた。

平成29年度の総括評価

運営日

利用延人数

稼働率

平成27年度

295日

8013名

77.6%

平成28年度

306日

8133名

75.9%

平成29年度

309日

9188名

84.96%

今年度の年間稼働率は84.96%となり、前年度比約+9%(一日あたり約+3.2人)。

H29年度) 新規利用者数:41名、利用中止者数:40名

前年度比、新規契約者数-2名、利用中止者数±0名。

 利用日数が+3日に対し利用延べ人数は約1050人の増加。一時は登録者数が100名を超える事もあったが、最終的には年度初めとほぼ同数となった。28年度後半より同法人内居宅支援事業所からの紹介率アップを目指して詳細な情報提供でアピールを行い、結果的には稼働率大幅アップの大きな要因となった。また、デイチームとして「丁寧で気持ちのあるサービス・個別対応」を意識して実践した結果、利用日数の増加・長期的な鳳仙寮デイサービスの利用に繋がったと考える。利用者の口コミでの紹介利用問い合わせにて、新規利用に繋がったケースも数件あり、充実した現場対応による取り組みが成果となった。

今年度は傷病による職員の欠勤が続き、現場が疲弊する場面も多くあった。管理者を含めた他部署からの応援により乗り切る事が出来たが、各職員の体調管理の部分では反省点が残る。

通所系サービス連絡会に参加し競合事業所の多い中、通所介護事業所として生き残っていくためにはサービス形態及び質を含め、今後さらに発展していく必要があると感じた。次年度に向けて、積極的な業務改革と並行して、継続的なサービス体制の充実を図っていく必要がある。

平成29年度 デイサービス行事実績

行事名

内容

4月

お花見

寿中央公園までお花見に外出。散歩とおやつを楽しむ。3月30日10名。4月3日11名。4日13名。5日11名。6日11名。10日10名。12日5名。計71名参加。

31日は雨天のため、ドライブ実施。10名参加。

5月

運動会(春)

5月22・23・25日の3日間実施。紅白玉入れ・お手玉送り・風船バレー・かつら送り競争などの種目に取り組んだ。

菖蒲湯

5月6、8~12日に入浴サービス利用者を対象に実施。生花の菖蒲を浴槽に浮かべ、季節感を味わって頂いた。

6月

学芸会

6月19・22・23日の3日間実施。職員が浦島太郎をモチーフにした演劇を利用者に披露し、楽しんでいただいた。

7月

かき氷パーティー

7月24~29日の6日間実施。おやつの他に利用者自身でかき氷を作っていただき、提供。涼感を味わっていただいた。

8月

夏まつり

鳳仙寮全体の施設行事として実施した。屋台、盆踊り、和太鼓を中心に楽しんだ。

9月

敬老会

9月18・21・22日の3日間実施。節目のお祝いなどの表彰を実施。ボランティアによるお琴演奏・民謡民舞を観覧される。

10月

秋の味覚祭り

10月5・6日の2日間実施。秋の食材を使っておやつ作りを行い、召し上がっていただいた。

11月

運動会(秋)

11月2・3・4日の3日間実施。紅白玉入れ・お手玉送り・風船バレー・かつら送り競争などの種目に取り組まれた。

12月

年忘れ会

12月18・19・20・22日の4日間実施。ボランティアによる合唱やハンドベルの演奏を観覧される。おやつにはケーキを召し上がっていただいた。

ゆず湯

12月18~23日に入浴サービス利用者を対象に実施。地域からご寄付頂いた生ゆずを浴槽に浮かべ、冬至の季節感を味わって頂いた。

1月

新年会

1月9~11日の3日間実施。ボランティアによる民謡民舞・ベリーダンスを観覧される。1組ボランティアが来寮できなかった際は、代わりに職員による楽器の演奏や落語・獅子舞踊りなどを披露した。

2月

節分

2月1~3日の3日間実施。職員扮する鬼にお手玉をぶつけていただき、季節を感じていただいた。その後ボーリング・輪投げなどのゲームに取り組まれた。

3月

ひな祭り

3月1~3日の3日間実施。ボランティアによるハワイアン演奏やお琴・踊りなどを観覧される。おやつには桜餅や練り切りなど季節を味わえるものを提供した。

部署名   栄養課   

部署目標項目別実績・評価

1.日々の昼食訪問で、気が付いた事、伝えられた感想やアドバイスを栄養士で集約し部署内に伝え、サービスに活かしていく

10月に厨房職員がフロアーに伺い、ご利用者と一緒に食事をさせて頂く機会を今年度も実施した。厨房職員で気が付いた事を介護職員に相談する事ができた。ご利用者様から「以前は味が濃いことがあったが、今はいつも美味しい」と伝えられモチベーションアップに繋がった。今年度当初から厨房調理師が変わり、だしの取り方や香辛料をうまく使い分ける事を工夫していた。特にラーメンの日は、鶏ガラ等を入荷させ出汁にこだわって調理していた。日々の努力や厨房職員の思いが伝わり実りがあった一年であった。

2.食事サービス部門として

ご利用者に愛される、職員に頼られる部署を目指す

 日常では食欲不振の方へのアプローチなどが課題となった。「補食」をフロアー冷蔵庫にセットし、体重低下が続くご利用者には、床ずれ委員会を通して栄養補助食品を一定期間提供するなどの取り組みも実施した。

冬季に風邪を長引かせてしまったご利用者に対し、厨房とは別メニュー(温泉卵、豆腐料理等)で回復されるまで対応した。各フロアー万遍なく訪問し、食事サービスのフォローや相談受けを実施できた。

3.ご利用者様=お客様ととらえる事で、おもてなしの心を常に持ち、お出しするお食事がお客様にとって有意義であるように努力する

 以前、レストランで働いていた経験をいかし、食事提供の仕方、食器の置き方、配茶の仕方等では丁寧かつ

おもてなしの心を忘れないように行った。

 しかしサービス中、ご利用者様に怒鳴られる事があった。中華スープの胡椒が辛かった時と、片手が不自由

でみかんの皮がむけないのに、みかんが1個丸のままお膳にのっていた事に対しての感情であった。食事形態を変更する解決策が安心ではあったが待ったがかかった。見た目を重視して、「介護職員でみかんの皮は、今後も剥かせて下さい」という意図をご本人様にお伝えし納得された。事実事象も大切だが、それ以上に、お客様の心といかに繋がれるかを学ぶ良い機会となった。

4.ショートご利用者が、他施設に比べ良いと感じられる食事サービスを目指す。

ご家族も、安心できるような家庭的な食事、且つ嚥下や疾患に配慮した食事提供を実践する

 「食事はどこの施設も一緒だよ」という意見が多い中、年末年始初めて鳳仙寮を利用して「年越しそばや、正月料理を食べられて良かった」という嬉しい意見も届いた。近隣の施設と競合する為、食事の評判の良し悪しを居宅のケアマネージャーやご利用者様の意見を伺い、価格帯と評判をリサーチした。

 義歯忘れや体調不良などには配慮し、食事形態や消化の良いお食事など随時対応する事が出来た。

5.他事業所デイサービスで、どのようなお食事が提供されているかを学び、現状より良いレベルのお食事が提供出来る様努力する。

 2事業所のデイサービスを見学した。エントランスに行事食の大きな写真が飾られている事業所があり、食事に力を入れている施設なのだろうと感じた。食事の見える化を行う為、ご当地メニューを月ごとにまとめエレベーター前に掲示した。待ち時間に話題にして頂き、楽しみの一環となった。

<H29年度 ご当地メニュー実施>

4月

東京ラーメン、宮崎チキン南蛮

5月

長崎ちゃんぽん

6月

三重県四日市「とんてき」

7月

大分「とり天」

9月

和歌山県田辺市「あがら丼」

10月

ご当地ウィーク 秩父名物「みそポテト」 山形名物「納豆汁」 

       大分中津名物「唐揚げ」 大阪名物「たこやき」 名古屋名物「味噌カツ」

11月

札幌味噌ラーメン

12月

新潟タレカツ丼

1月

広島の郷土料理「牡蠣の土手鍋」

2月

名古屋名物「味噌おでん」

3月

宮城「はらこ飯」

6.ソフト食を導入し、噛むこと飲み込むことが困難な方でも「見た目美しく、味も美味しい安全な食事」の提供を実践する

 9月に食事委員会の場でソフト食勉強会を実施。その後試作をしては対象利用者に提供する機会を設けた。既製品のうなぎのソフト食やいなり寿司のソフト食を行事食の際に提供するなど行えた。

 継続して提供出来ているのは、主食のソフト食(ペースト粥のソフト食)のみであり、今後も課題である。

平成29年度第三者評価利用者調査結果への取り組み

 食事の献立や食事介助など食事に満足しているかという質問に対して、特養では「はい」が59%「どちらともいえない」が41%。デイでは「はい」が87.1%とデイの方が高評価であった。

 自由意見では「おかずの味も良い」「美味しいときもまずいときもある」「自分の好きなものは持ちこんで食べる」「手が不自由なのでおにぎりにしてもらいありがたい」などがあった。おやつで提供したサブレが美味しかった為、持ちこみのおやつとして個人的に購入されるケースがあった。

 残食が多い場合は献立作成をしている管理栄養士に意見が届くように、風通しの良い関係が構築でき、フロアー職員と厨房職員と栄養士で連携を取りながら取り組めた。

平成29年度の総括評価

 今年度も、厨房委託業者と連携して月一回以上の行事食、年2回のバイキング食を安全かつ楽しみに繋がる様に工夫して提供できた。前期バイキング「開設15周年記念中華バイキング」ではお祝いの意味も込めて乾杯を行えた。後期バイキングは「自然食バイキング」をテーマに、牛蒡と豆乳のカルボナーラスパゲティーやモカという白身魚を唐揚げにした新メニューにも挑戦し、食の楽しみを追求できた。

 厨房が関わるクラブや行事は大変多いが、担当者とも密に連携を取り協力する体制が組めた。

 今年度は、日々の申し送りに管理栄養士が参加する事で、お腹の調子に合わせて食事内容を調整するなど、前年度以上に細やかな対応が出来た。

 ノロウィルスやインフルエンザが流行しやすい時期も、水分ゼリーやポカリスエットの量を増量して作り、利用者へ十分水分補給ができるケアに反映した。心配していた感染症が蔓延することなく平穏を保てた。

 看取り期のお食事に関しては、色々な意見が届き、今後も工夫を重ね期待に応えたい。

部署名   看護師   

部署目標項目別実績・評価

・知識・技術と気付く力の向上

  外部研修の参加は出来なかったが、日々の利用者の変化を報告・連絡・相談することで、多方面から観察することができ、看護師チーム内で気付けることが増えた。

・他職種の業務を理解尊重する。すべては「利用者の生活の質充実のため」を職種間で共通意識を持つ。

  特養は生活の場という視点を第一に考え、その人がその人らしく生活をしていく中で医療の関わりを考えることができた。利用者の高齢化・重度化に伴い医療の関わりが増えていくが、その人らしさが損なわれないよう、他職種と連携をとっていく。

・看護専門職としての指導力の向上に取り組む

  感染症・吸引・経管・看取りの施設内勉強会開催を通じて、基本的看護について指導することができた。今年度はインフルエンザの罹患者もなく、感染症に対しての介護職の意識が高くなり感冒症状の蔓延もなかった。

  介護職の知識の向上については、個人のレベルに合わせた指導が必要となり、勉強会だけでなく、日々の業務の中で指導・助言ができるようにしていく。

・相手の心に寄り添ったサービスマナーの実践

  笑顔・言葉がけ・目線を合わせるなど利用者とのコミュニケーションで各々が意識して実践できていた。話しかけやすいだけでなく、聞き出すことで不安に思っている事を理解・共感することができ、安心感に繋がる。今後も継続して、利用者に安心してもらえる医務室を目指していく。

・健康管理を充実させ安定した生活が送れるよう支援する

  インフルエンザや嘔吐下痢症などの感染症発症はなし。前年度は感冒症状が蔓延することがあったが、今年度は蔓延することなく対応できた。

・ショートステイ利用者の満足度及びサービスの向上を図る

  ショートステイでバルンカテーテル管理・褥瘡の処置・酸素吸入・インシュリン注射など医療ニーズが高い利用者の受け入れをしている。血圧値や血糖値に関しては、個人の手帳を持参して頂き、利用中の値を記載してフィードバックしており、在宅での生活支援に積極的に取り組んだ。

・平成29年度 第三者評価利用者調査結果振り返り

 「病気やけがをした時の職員の対応は信頼できますか?」の問いで、前年度は「はい」が42%だったが、今年度は68.4%と向上した。「職員は健康状態を気にかけていますか?」の問いにも「はい」が73.7%と比較的高い評価が得られた。今後も利用者と家族から信頼されるよう取り組みを深めて行く。

部署名   理学療法士   

部署目標項目別実績・評価

1.個別機能訓練加算Ⅰを確実に算定できる質の高いサービスを提供し、利用者の満足を得る。

デイ利用者登録数平均90~100名に対して、理学療法士による個別機能訓練にはマンパワー不足が課題だった。平成30年2月より非常勤柔道整復師の短時間配置が導入となり、一定時間2人体制で、より多くの利用者に対して個別リハを行うことができるようになった。

また、新たな柔道整復師という専門職が加わったことで、痛みの緩和や姿勢改善等のアドバイスも積極的にできるようになり、サービスの質の向上に繋がったと感じている。

利用者との関わりの中で一人一人に満足を感じていただきながらより効率よく対象利用者と関わって行けるよう流れや介入方法についても検討、模索を続けていく。

生活支援については、個別リハやその他の利用者との関わりの中で、生活や動作への専門職としてのアドバイスなどを行った。リハが終わってから相談受けが始まることもあり、なかなか時間で終了することができていない。このような関わりも利用者満足につながっているという考え方もあり、時間の許す限りではあるが継続していきたい。しかし、対象利用者全員への個別リハは、確実に実施する必要があり、この想いが阻害される因子となっている。

課題があった個別機能訓練計画書は、29年度中に改訂を終え、特に不備なく次年度に継続していく方針。また、個別機能訓練計画書は、多職種が連携して取り組むための情報源であるため、円滑に情報の確認・共有ができるように注意を払う必要があると考えている。

2.他職種との情報交換や意見交換を常に行っていく。

利用者到着から早いタイミングで、その日の利用者の変化や体調について添乗職員から情報が寄せられることが増えた。都度、速やかな対応の検討が必要な際は、スピーディーに評価し、介護職等への助言に繋げるケースも複数あった。また、日常での利用者対応についても各職種より相談を受け、移動・移乗・姿勢保持等技術的なアドバイスを行っている。

3.職員の介助に対する知識や技術の確認、助言を行っていく。

利用者の状態や要望の変化、職員の体調変化もあり、積極的にアドバイスした。また、移乗介助等スタッフと一緒に実施する機会を設け、実践的OJTを心がけた。利用者に合わせた、個別介助方法については、各スタッフにて理解が図られている。一方、一部のメンバーでは苦手意識や自身の身体を守る(腰痛予防など)ことについて課題があり、継続して様子を見ながら必要な声掛けやアドバイスなど行っていきたい。

利用者の状態変化に合わせた対応の検討や変更についても、スタッフからの気付きや意見として挙がる例も増え、職員個々の意識の向上は見られていると考える。

○部署行動計画

…特養に新しく配置された機能訓練指導員への業務以降について書類改定や業務内容の確認を行う。業務に関わる知識、技術の教育について検討、実行をしていく。

法人内の機能訓練指導員同士で、円滑な業務遂行に向けた情報交換を何度か行った。新しい個別機能訓練計画書等の記載方法についても話し合い、しっかりと書類作成が行なえている。

個別機能訓練計画の目標設定が難しい利用者などについては、必要なアドバイスができた。

部署名   居宅介護   

部署目標項目別実績・評価

1-①知識・技術と気付く力で、満足頂けるサービスを提供する

【研修】

計画的に研修を実施し、介護支援専門員の資質を向上する

①利用者が自宅で安心して過ごせるよう各種研修へ出席し、介護・医療その他利用者の生活に必要な知識を習得する

②相談援助における接遇レベルの向上を図り、職員一人ひとりがサービス意識を共有し、利用者満足の向上に努める

別紙H29年度研修計画書参照

初回訪問時は担当ケアマネに居宅主任が同行し、事業所全体で支援する事を伝えるなど利用者が安心して相談できるよう心掛けた。

4-①チーム力向上と個々の業務のスキルアップを図り、様々なケースへの対応能力を高めると共に、経営基盤を強化する

【スキル向上】

特定事業所として多様なケースに対応する

 ①全員が困難ケースに対応できるよう事業所内での助言、指導によりケアマネジメントの技術の向上を行

  う

部署内事例検討会を開催し、主任介護支援専門員によりケースを通じての助言・指導を行い、より実践的

なケアマネジメントスキルの向上を行った(年4回開催の計画に対し、1回の開催実績)。

②記録のためのフォーマット作成を行い、記録を適正化・効率化する

記録フォーマットの雛形整備のため担当者を決め、整備を継続している。

③毎朝の申し送り、毎週のミーティングにより、利用者の情報・サービス提供上の留意事項等情報を共有

する

週1回、年間52回のミーティングを開催、特定事業所として必須の情報共有のための会議を実施。その

他、朝礼後の部署内申し送りにて各ケアマネジャーの当日の行動予定と前日の活動についてお互いが報告

し情報共有を実施した。

【稼動率向上】

経営効率を上げ、稼動率80%を目指す(目標支援件数105件)

④業務改善を行い一人ひとりの業務の省力化を図る

目標支援件数月105件に対し年間延べ支援件数1,243件(要支援は0.5件換算)、月平均103.6件と約1.5件が未達となった。28年度延べ支援件数1,105件に対し112.5%と138件の増加は図れた。稼働率は居宅支援枠130件に対し103.6件で稼働率79.7%と目標の80%に対し0.3%未達。予算は月1,500千円、年間18,000千円予算に対し年間実績19,768千円、月平均1,647千円と予算達成(予算比109.8%)。28年度年間実績17,552千円に対し112.6%と2,216千円の増加となった。(別紙月別要介護度別請求状況参照)

⑤引き続き経費節減に取り組む

28年度以前の書類に不備が見つかり、その整備や見直しに膨大な時間がかかったため事務作業負担が増得

た。各ケアマネへ改善のための業務を命令せざるを得ず、時間外業務が増えてしまった。

⑥各種加算を適正かつ確実に算定する

29年度年間実績19,768千円のうち、特定事業所加算3,995千円、初回加算162千円、退院退所加算13

千円、入院時情報提供加算11千円、加算計4,181千円、実績のうち加算の占める割合21.1%。特定事業

所加算は運営基準減算となった月の算定が出来ないため、適切なケアマネジメントと書類の整備が不可欠

である。適切な加算算定をするべく居宅主任より指導を行っている。

4-②地域・法人内各事業・多職種との連携を推進し、様々な社会資源を活用することにより、利用者に対する適切なケアマネジメントを提供する

【地域との連携及び貢献】

地域包括ケアシステムの担い手として他職種との連携を推進する

①包括、医療機関との顔の見える関係の充実を図り、在宅生活が円滑に行えるための支援を行う。

②居宅連絡会や包括主催の事業へ参加し、顔の見える関係を構築する

府中市居宅連絡会の役員に居宅主任が29年度より就任(任期2年)。居宅連絡会の開催や市内サービス事業所との顔の見える関係構築のため交流会の開催など地域包括ケアシステムの担い手として府中市の介護保険行政へも要望などを行った。地域包括支援センター主催の事業へ参加、居宅主任が主任介護支援専門員として西部地区包括合同事例検討会やにしふ包括サロンなどの企画へ参加し、地域の介護支援専門員のスキル向上やケアマネ同士の繋がり構築などの支援も行った。

③今年度よりスタートする介護予防ケアマネジメントの実施状況について情報を収集し、将来的な事業所の方向性検討の参考とする

府中市として今年度より介護予防ケアマネジメントを実施。法人の併設に地域包括支援センターがあるため積極的に介護予防マネジメント対象者の新規対応は行わず、既存利用者の予防マネジメント体制のみ整備した。今年度の介護予防マネジメント実績は0件。

【コンプライアンス】

特定事業所として地域の居宅事業所の拠点としての機能を果たす

④特定事業所として介護支援専門員実務研修の実習を行っていく

東京都介護支援専門員実務研修実習受入事業所として、今年度5名の実習生を受け入れた。延べ15日間にわたりケアマネジメントの実際を見学、説明により指導を行った。

⑤運営基準減算にならないためのチェック機能を働かせる

適切な加算算定には適切なケアマネジメントと書類の整備が必須である。過去の書類不備の再整備という今回の事例を踏まえ、居宅主任�