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1 体育科学習指導案 指導者 横浜市立 小学校 令和元年12月4日(水) 5 校時 14時00分~ 「めざせ!カレーなジャンプ!まごころ♡高跳び」 走・跳の運動 「高跳び」 4年 23名(男子11名 女子12名) 子どもの実態 知識及び技能 思考力、判断力、表現力等 学びに向かう力、人間性等 ○リレーの学習では、走りなが らバトンの受け渡しをするこ とを目指して周回リレーをし た。大半の子どもが走りなが らバトンパスを行うことがで きた。 ○3年生のときの幅跳びの学習 では、“タンタンタタダーン” のリズムを最初から子どもた ちに提示することなく子ども の必要感に応じて提示したた め、5~7歩程度のリズムを 意識して幅跳びに取り組んだ 子どもは一部である。 ○マット運動では、子どもの技 能差が大きい。発展技を美し く行う子どももいるが(体操 クラブに所属している子ども が多い)、基本技、特に巧技系 の技につまずいている子ども もいる。 ○運動が苦手な子どもに対して は指導要領に記載されている 配慮例に基づいた学びをして いる。例えば 3 年生の幅跳び 学習では5~7歩程度の助走 が難しい場合は3~5歩程度 で取り組む等の経験をしてい る。 ○学習資料を用いたり、友だちと 関わりながら課題解決したりす る学習に取り組んできた。 ○マット運動では、学習資料をも とに自分の考えたことを少しず つ友だちに伝えられるようにな ってきた。 ○自己の能力に応じた課題を解決 するためにはどのような場でど のような練習に取り組むべきか 考え、練習の場を少しずつ選ぶ ことができるようになってき た。 ○学び合ったこと等を友だちに伝 える活動については体育の他領 域や教科を問わず日常の中で積 極的に取り入れているため、考 えたことを友だちに伝える姿が 見られるようになってきた。 ○友だちとの競走(争)の仕方を 考え、競走(争)の規則や記録 への挑戦の仕方を選ぶ経験は少 ない。クラスの半数は 3 年生の 幅跳びの学習で、友だちと相談 し、ルールを変更して勝敗を決 める幅跳びゲームを体験してい る。また、4 年生のかけっこ・ リレーの学習では 8 秒間走に取 り組み、自分の記録に挑戦する 体験をしている。 ○鉄棒運動では動きのコツや身に 付けるべきポイントを資料をも とに伝え合うよりも感覚で伝え 合う姿が目立った。 ○どの領域でもどの教科でも交 流を取り入れていることもあ り、課題解決の場面やチームで 協力する場面ではクラスみん なが仲良く学習する姿勢が見 られる。 ○苦手な運動に対しても少しず つ前向きに取り組む姿が見ら れるようになってきた。器械運 動では、一人ではなかなかうま くできない技に対して友だち や教師と協力することで粘り 強く取り組むことができるよ うになってきた。 ○本時のめあてをもち、課題解決 に向けて取り組み、そこで見つ けた課題が次時のめあてにな るという授業と授業のつなが りや、単元全体の流れを意識し て学習を進めてきたことで学 習カードに書く振り返りも少 しずつ具体的になってきた。 ○勝ち負けを受け入れることが 苦手な子どもが数名いる。リレ ーの学習では勝敗がつき、負け てしまうとチームの仲間のせ いにする子どもも見られた。ま た、勝敗を受け入れられず、相 手チームの不正を言い、最後ま で納得しない子どももいた。 ○器械運動では自分が運動する、 試技をすることに夢中になり すぎて場や用具の安全に気を つけることが不十分になる子 どもがいた。

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1

体育科学習指導案 指導者 横浜市立 小学校

1 日 時 令和元年12月4日(水) 5 校時 14時00分~

2 単 元 名 「めざせ!カレーなジャンプ!まごころ♡高跳び」

3 領 域 走・跳の運動 「高跳び」

4 学 年 ・ 組 4年 組 23名(男子11名 女子12名)

5 子どもの実態

知識及び技能 思考力、判断力、表現力等 学びに向かう力、人間性等

○リレーの学習では、走りなが

らバトンの受け渡しをするこ

とを目指して周回リレーをし

た。大半の子どもが走りなが

らバトンパスを行うことがで

きた。

○3年生のときの幅跳びの学習

では、“タンタンタタダーン”

のリズムを最初から子どもた

ちに提示することなく子ども

の必要感に応じて提示したた

め、5~7歩程度のリズムを

意識して幅跳びに取り組んだ

子どもは一部である。

○マット運動では、子どもの技

能差が大きい。発展技を美し

く行う子どももいるが(体操

クラブに所属している子ども

が多い)、基本技、特に巧技系

の技につまずいている子ども

もいる。

○運動が苦手な子どもに対して

は指導要領に記載されている

配慮例に基づいた学びをして

いる。例えば 3年生の幅跳び

学習では5~7歩程度の助走

が難しい場合は3~5歩程度

で取り組む等の経験をしてい

る。

○学習資料を用いたり、友だちと

関わりながら課題解決したりす

る学習に取り組んできた。

○マット運動では、学習資料をも

とに自分の考えたことを少しず

つ友だちに伝えられるようにな

ってきた。

○自己の能力に応じた課題を解決

するためにはどのような場でど

のような練習に取り組むべきか

考え、練習の場を少しずつ選ぶ

ことができるようになってき

た。

○学び合ったこと等を友だちに伝

える活動については体育の他領

域や教科を問わず日常の中で積

極的に取り入れているため、考

えたことを友だちに伝える姿が

見られるようになってきた。

○友だちとの競走(争)の仕方を

考え、競走(争)の規則や記録

への挑戦の仕方を選ぶ経験は少

ない。クラスの半数は 3 年生の

幅跳びの学習で、友だちと相談

し、ルールを変更して勝敗を決

める幅跳びゲームを体験してい

る。また、4 年生のかけっこ・

リレーの学習では 8 秒間走に取

り組み、自分の記録に挑戦する

体験をしている。

○鉄棒運動では動きのコツや身に

付けるべきポイントを資料をも

とに伝え合うよりも感覚で伝え

合う姿が目立った。

○どの領域でもどの教科でも交

流を取り入れていることもあ

り、課題解決の場面やチームで

協力する場面ではクラスみん

なが仲良く学習する姿勢が見

られる。

○苦手な運動に対しても少しず

つ前向きに取り組む姿が見ら

れるようになってきた。器械運

動では、一人ではなかなかうま

くできない技に対して友だち

や教師と協力することで粘り

強く取り組むことができるよ

うになってきた。

○本時のめあてをもち、課題解決

に向けて取り組み、そこで見つ

けた課題が次時のめあてにな

るという授業と授業のつなが

りや、単元全体の流れを意識し

て学習を進めてきたことで学

習カードに書く振り返りも少

しずつ具体的になってきた。

○勝ち負けを受け入れることが

苦手な子どもが数名いる。リレ

ーの学習では勝敗がつき、負け

てしまうとチームの仲間のせ

いにする子どもも見られた。ま

た、勝敗を受け入れられず、相

手チームの不正を言い、最後ま

で納得しない子どももいた。

○器械運動では自分が運動する、

試技をすることに夢中になり

すぎて場や用具の安全に気を

つけることが不十分になる子

どもがいた。

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平成30年度(3年生)の体力テストの

分析

全ての種目で市の平均を上回っている。

特に反復横跳び、ボール投げに関しては市

の平均よりも大きく上回っている。

高跳びに関する項目の結果は次の通り

である。

令和元年度の体力テストの分析(29年度の横浜市平均と比較)

握力以外、市の平均を上回っており、全体的に横浜

市平均より高い結果になっている。特にシャトルラン

は大きく上回っている。

高跳びに関する項目の結果は右の通りである。幅跳

びの記録に関しては昨年度よりも約11㎝記録が伸び

ており、市の平均を大きく上回っている。

○平成30年度 体力テスト

○令和元年度体力テスト

反復横跳び平均 立ち幅跳び平均

本校

子ども

34.0回 132.0cm

横浜市

小学校

30.0回 130.0cm

反復横跳び平均 立ち幅跳び平均

本校

子ども

36.7回 143.1cm

横浜市

小学校

34.0回 135.9cm

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【事前アンケートから】

4年2組の子ども23名の回答結果を記載。

① 体育は好きですか。

② 高跳びは楽しみですか。

③ 高跳びで不安なことや難しそうなことはありますか。

④ どんな高跳びの学習にしていきたいですか。

③ 高跳びで不安なことや難しそうなことはありますか。

・棒にぶつかったら痛いからこわいから不安。 9人

・跳び方が分からない。 4人

・高いものを跳ぶのが難しそう。 8人

・跳んだあとの着地が難しそう。 1人

④ どんな高跳びの学習にしていきたいですか。

・チームで協力して楽しめる高跳びにしたい。 16人

・最初はとべなくても最後は高くとべるようになりたい。成長したい。 9人

・けがなく、安全に行いたい。 4人

・みんなで競い合いたい。 3人

・きれいに跳べるように跳び方を学んでいきたい。 3人

・みんなで応援し合える学習にしたい。 1人

・自分の課題を見付けてその課題をクリアしたい。 1人

・最後には笑顔で「楽しかった!」と言える学習にしたい。 1人

① 体育は好きですか。

好き 17人

どちらかと言えば好き 2人

どちらかと言えば嫌い 3人

嫌い 1人

② 高跳びは楽しみですか

楽しみ 17人

どちらかと言えば楽しみ 2人

どちらかと言えば楽しみじゃない 4人

楽しみじゃない 0人

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6 単元目標

【知識及び技能】

・高跳びの楽しさや喜びに触れ、その行い方を知るとともに、短い助走から強く踏み切って高く跳ぶことがで

きる。

【思考力、判断力、表現力等】

・自己の能力に適した課題を見付け、動きを身に付けるための活動や競争の仕方を工夫するとともに、考えた

ことを友だちに伝えることができる。

【学びに向かう力、人間性等】

・運動に進んで取り組み、きまりを守り誰とでも仲よく運動をしたり、勝敗を受け入れたり、友だちの考えを

認めたり、場や用具の安全に気を付けたりすることができる。

7 学習活動に即した評価規準

知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に取り組む態度

① 高跳びの行い方を知

っている。

② 3~5歩程度の短い

助走から踏切り足を

決めて上方に強く踏

み切り、高く跳ぶこ

とができる。

③ 膝を柔らかく曲げ

て、足から着地する

ことができる。

① 自己の課題を見付けている。

② 自己に応じた課題の解決のた

めの練習の場を選んでいる。

③ 友だちとの競争の仕方を考

え、競争の規則や記録への挑

戦の仕方を工夫している。

④ 友だちのよい動きや変化を見

付けたり、考えたりしたこと

を友だちに伝えている。

① 高跳びに進んで取り組もうとしている。

② きまりを守り、誰とでも仲良く励まし合って運

動をしようとしている。

③ 用具の準備や片付けを友だちと一緒にしよう

としている。

④ 勝敗を受け入れようとしている。

⑤ 互いの動きを見合ったり、動きのよさや課題を

伝え合ったりする等の際に、友だちの考えを認

めようとしている。

⑥ 場の危険物を取り除くとともに、用具の安全を

確かめようとしている。

高跳びの運動の特性

・体を巧みに操作しながら、合理的で心地よい動きを身に付けるとともに、仲間と高さを競い合っ

たり、自己の目指す記録を達成したりすることの楽しさや喜びを味わうことができる運動であ

る。(機能的特性)

・より高く跳ぶために助走、踏み切り、着地などに関する技能が必要とされる運動である。(構造

的特性)

・上方に跳ぶ力がつき、跳べるようになって自信をつけることが必要とされる。(効果的特性)

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8 研究テーマの実現に向けた手立て

① 研究テーマについて

【目指す具体の姿】

知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に取り組む態度

3~5歩程度の助走、決めた踏

切り足、上方に強く踏み切る、足

から着地等、高跳びの行い方を知

り、理解した上で高跳びに取り組

む姿。

自分の能力に適しためあてをも

ち、そのめあてを達成するために

友だちと一緒に場や練習方法を工

夫する姿。

高跳びに進んで取り組み、誰と

でも仲良く、協力して楽しく学習

に取り組もうとする姿。

主体的な学びの視点 対話的な学びの視点 深い学びの視点

① 興味や関心の喚起

② 学習の見通しの提示

③ 課題と課題解決のための活動

の提示

④ 学習の振り返りの提示

⑤ 学びの成果の確認

① 表現力の伸長

② 必然性のある対話

③ 新たな気づきや動機付け

① 試行錯誤の促し

② 思考の深まり

③ 体育の見方・考え方の醸成

本時期待する子どもの姿(3つの視点に沿って記載。)

研究テーマ

運動する楽しさを実感しながら、自ら学びを創る子どもの育成

~「主体的・対話的で深い学び」の姿を引き出す授業づくり~

研究仮説

「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」の具体的な視点を設定し、それをもとに子どもの学び

の姿をとらえ、適切な手立てをとり授業づくりをすることができれば、運動する楽しさを実感しながら、

自ら学びを創る子どもが育つだろう。

リズムを意識して右足

で踏み切って踏み切りポ

イントを1点とりたい!

決めた足での踏み切りが苦

手だな。もっと得点をとりた

いから右足で踏み切れている

か見ていて!

なかなかうまくできない

な・・・。もう一回私が跳ぶ

から見てて!

今日の授業を通して、右

足で上手に踏み切れるよ

うになった!高跳びって

楽しい!

すごい!リズムよくタタダ

ーンで踏み切りができてい

る!やったね!

右足で踏み切れるときとそ

うじゃないときがあるな。だ

からいつも同じリズムが必要

なのかな。

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② 手立てについて

主体的な学び、対話的な学び、深い学びの3つの視点に沿った手立て

(1)授業時間内での知る時間と考え工夫する時間の確保

初めて取り組む高跳びだからこそ知識や技能面について、しっかりと指導しないと単元終盤で根拠のある対

話や技能の高まりは望めない。

そこで、「教えること=子どもが知る

時間」と「子どもに委ねること=子ど

もが考える時間」を単元を見通し、整

理し、指導していく。

具体的には、単元の2~4時間目

(なか)では、授業の最初に技能面の

指導事項(主にゲームの得点項目につ

ながるもの)の向上にじっくりと取り

組む時間を確保する。単元が進むにつ

れて子ども自ら考え、工夫する時間を

増やしていきたい。

(2)おさえるべき指導事項のゲーム上での得点化

中学年の技能面での指導事項は「短い助走から強く踏み切って高く跳ぶこと」である。今回の授業ではこの

指導事項を

① 踏切り足を決めて

② 高く跳び

③ 足から着地する。

という3つに分け、ゲーム上で得点化する。指導事項を前提に、タンタンタタダーンというリズムを最初か

ら指導するのではなく、リズムも子どもたちが必要感を感じ(この距離だとなかなか踏切り足がそろわない、

リズムが合わないというモヤモヤ感を生ませる)学んでいけるようにしていく。

以上、授業のはじめは3つの得点ポイントで学習がスタートし、チームごとに高跳びを行い、記録を競う。

指導事項を得点化することで指導事項が子どもの学ぶ必要感に直結し、「成功して得点したい。だから、課題

を解決したい、高めたい。」という意欲につながり、対話する必要感が生まれると考える。

本時注目していただきたい2つの手立て

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ゲームについて(4人6チーム)

※1つの場につき各チームから2人選び、合計4人でゲームを行う。

中学年の指導事項や実態を考慮すると、高さを追求するような競技性の強いものをゲームで取り入れるので

はなく、ゲームを通して純粋に跳ぶことの楽しさを充分に味わわせることが大切であると考える。そこで、指

導事項をおさえつつ、得点がとりやすいルールでゲームを行っていく。また、運動量を最大限確保できるよう

場の準備もなるべく少なくシンプル化を図る。

【単元はじめのゲームのルール例】

得点方法

※単元を通して子どもたちがルールを変更(ポイントの比重、競う視点、高さ(自分の腰の高さ)等)でき

るようにする。

ゲームの場の設定

【場のイメージ】

【加点方式】

◎自分の決めた踏切り足で跳べたら+1点

◎足から着地できたら(転ばなかったら)+1点

◎自分のすねの高さを跳べたら+1点

自分のひざの高さを跳べたら+2点

自分のももの高さを跳べたら+3点

☆技能が高い子は最高で5点取ることができる。苦

手な子も自分の課題に合わせて加点していくこ

とができる。

☆単元が進む中で、こしの高さを跳べたら+4点

など、子どもたちの考えやからルールを柔軟に

変更していく。

+1点(すねの高さ)

+2点(ひざの高さ)

+3点(ももの高さ)

たて4m50㎝

助走ゾーンからゴムまでの距離は

30㎝~50㎝

横 約10m 助走ゾーン

※このゾーンの中から

助走する。

横 4m

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④ 子どもからでた理想の姿

・単元が終わったらこうなっていた

い!(アンケートやオリエンテーシ

ョンをもとに)

役割について ※子どもたちが手でゴムをもって場を作る。

ゲームの流れ

① 1チームを2つに分ける。 ②それぞれのチーム2人ずつ ③それぞれのチームに

各コートに集まって計4人でゲーム開始 戻り得点計算

(3)学習計画の全体共有化

本単元では、各時間の簡単な学習内

容、子どもから出た目指す姿、教師が

提示した目指す姿(おさえるべき指導

事項)を含めた掲示物を作成し、単元

の学習の流れを全体共有する。授業を

終える際には必ず学習計画を全員で

確認し、全体、そして個人で振り返り、

本時の課題を把握することを通して

次は何をするのかイメージをもちや

すくし、次時のめあてを設定しやすく

させる。

※右記の図は学習計画例

① 単元名

② 教師が提示する理想の姿 ・みんなで仲良く!

・自分の課題に合った練習に取り組む!

・ポイントをおさえてより高く!

・勝っても負けても楽しむ!

③ 簡単な学習内容 ・自分の課題を見付けて練習し、高跳び

ゲームを楽しもう。

私は左足でひざの高さを跳

びたい。ゴムの高さを私のひざ

に合わせてね!

私は左足で踏み切

って跳べているか

見るね!

高さを合わせよう!

【Aチームの役割】

○ゴムひもをもつ。(2人)

【Bチームの役割】

○決めた踏切り足で踏み切れているかチェックする。

○足から着地ができているかチェックする。

Aチーム Bチーム

1コート 2コート

※1チームを2つに分け、

それぞれの場所でゲーム

をすることで最後まで勝

敗が分からず、競う緊張

感を味わいながらとゲー

ムに取り組むことができ

る。

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(4)課題別練習方法の資料提示

昨年度、高跳びを経験していない本学級の子どもは1時間目

に初めて高跳びに出合い、初めて取り組む。そこで出た課題を

子どもたちから吸い上げ課題をまとめていく。練習方法を子ど

も自ら考え出すことは難しいため、課題ごとに練習の場を紹介

する学習資料を用意する。その資料の中でその場が何のために

あるのか、場のねらいもおさえていけるようにしていく。

※右記の図は例。

(5)振り返る時間の充実

振り返りをするためにはまず、子どもたち一人ひとりに振り返る時間を設定、確保する必要がある。“学習

カードを書くこと”が目的ではなく、”振り返る時間をとるために”学習カードを書く時間を設定するという

考えを前提に振り返る時間を充実させたい。また、授業を行い、授業の最後に振り返りの時間をとり、そこで

初めて1時間の振り返りをするのではなく、意図的に1授業45分間の中盤でも振り返る時間を設け、子ども

たちにとってよりよいタイミングで振り返りができるようにしていく。

具体的には、運動に取り組む⇒振り返る⇒授業終了ではなく、ゲーム①に取り組む⇒振り返る①⇒ゲーム

②に取り組む⇒振り返る②⇒授業終了といった流れで1授業時間を行う。このような流れにすることで、「今、

○○ができなかったから次は○○をしよう。」と振り返りがすぐに次の練習につながり、取り組めるようにし

たい。

また、振り返る時間を充実させることでその後の活動の見通しをもちやすくし、主体的に子どもたちが学習

に取り組めるようにしていく。

※授業1時間、単元を通しての授業の流れ例は次ページ参照。

【☆単元を通した授業の流れ 例】

10

18

25

33

40

はじめ(1) なか(2~4) まとめ(5、6)

1 準備運動

2 慣れの運動

3 ゲーム

・課題を見付

ける

・いろいろな

跳び方で跳

ぶ。

1 準備運動

2 慣れの運動

1 準備運動

2 慣れの運動

3 ファイヤータイム

※基本定着の時間

・足から安全な着地

3 ファイヤータイム

※基本定着の時間

・決めた足で踏み切る。

3 ファイヤータイム

※基本定着の時間

・短い助走⇒踏み切り

3 まごころタイム①

※課題別に取り組む時間

4 まごころタイム①

※課題別に取り組む時間

4 まごころタイム①

※課題別に取り組む時間

4 まごころタイム①

※課題別に取り組む時間

5 ゲーム① 5 ゲーム① 5 ゲーム① 4 ゲーム①

6 まごころタイム②

※ゲーム1を振り返り、

課題別に取り組む時間

6 まごころタイム②

※ゲーム1を振り返り、

課題別に取り組む時間

6 まごころタイム②

※ゲーム1を振り返り、

課題別に取り組む時間

5まごころタイム②

※ゲーム1を振り返り、

課題別に取り組む時間

7 ゲーム② 7 ゲーム② 7 ゲーム② 6 ゲーム②

4 振り返り 8 振り返り 8 振り返り 8 振り返り 7 振り返り

振り返り➀

振り返り②

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(6)自分のめあてを明確にもつための時間の確保

毎回、授業の始まりに“本時、自分が取り組みたいこと”を子ども一人ひとりが意識できるようにする。取

り組みたい練習の場の掲示物などに自分の名前が書かれた付箋を貼る時間をとったり、チームの仲間とめあて

を共有する時間をとったりするなどめあてを明確にもつ時間を確保する。

(7)チームで競い合うゲームの導入

高跳びは個人種目である。子どもの実態を考慮すると、個人での競争を意識させてもなかなか自分の記録を

高めるために課題を見付け、その課題に適した課題解決の場で学習を自ら進んで進めていくことが難しいと考

える。そこで、高跳びゲームを単元を通して行い、チームごとに高跳びの記録を競い合うことで、チームの仲

間同士で高め合う必要感を生ませる。

(8)高跳びの行い方を知る時間の充実

対話を深めるためには、根拠をもって話し合いをしなければならない。しかし、初めて高跳びを経験する子

どもたちは根拠となる知識・技能が備わっていない。どのような跳び方を目指すのか子どもたちが理解してい

ないと動きのコツのよいところ見つけや認め合いの対話に根拠が生まれないだろう。そこで、単元のはじめに

身に付けるべき技能(=子どもたちが目指すべき姿)を子どもに伝える。具体的には指導事項を細分化した学

習資料を子ども全体に提示し、実際に教師が示範して見せる。そして、目指す姿のイメージを共有した上で学

習を進めていく。そうすることで、指導事項が掲示資料に残り、その資料をもとに対話をしていくことで根拠

が生まれ、対話の質も向上すると考える。また、資料と自分の動きを見比べることで、新たな気づきにもつな

がると考える。

また、6時間ある単元の中で基本の動き(①決めた足で踏み切り②3~5歩程度の助走③足から着地)を練

習する時間(ファイヤータイム)、自分の課題別に練習する時間(まごころタイム)に分けて授業を行ってい

く。単元の中で ①短い助走から踏切り足を決めて ②高く跳び ③足から着地する という3つの得点化さ

れた項目を確実におさえていきたい。

(9)1単位時間の授業の流れの工夫

他領域の学びのつながりを大切にするために、今回、既習単元のネット型ゲームのキャッチバレーの学習

の流れと同じような流れにした。(ゲーム①→チームタイム→ゲーム②→振り返り)

また、ファイヤータイムとまごころタイムを活用した学習の流れは体育だけではなく、他教科でも同じよ

うに設定することで子どもが他教科とも同じように学べるようにした。

ファイヤータイム・・・個の時間、一人でじっくりと考えて取り組む時間、知る時間

(算数:自力解決の時間)

まごころタイム ・・・2人ペア、3~4人グループやチームで積極的に交流する時間、高め合う時間(算数:

練り上げ 交流、対話、考えを深める、広げる)

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11

9 指導と評価の計画

授業の展開例(第1時~6時)

事前の準備

施 設 :校庭

用 具 :スタンド、ゴムひも、バー、跳んでタッチできるもの(ボール、リングバトン)

踏切板、跳び箱(1段目)、輪、コーン、洗濯バサミ、

スコップ、包帯、カラーコーン

学習資料:学習カード、体育読本

〈オリエンテーション(単元を見通す)〉

①主な学習内容

②単元の時間数

③本単元で身に付けたい力

④活動方法やチーム編成

⑤安全な活動のための注意事項

過程 学習のねらいと予想される活動 教師の指導(○)と評価(◆)

(1 )

1 場の準備を行う。

2 学習の進め方とめざす姿を確認する。

① 高跳びの楽しさ

・前より高くとべるようになって楽しい(新記録)

・勝っても負けても全力で競争するのが楽しい(競争)

② 単元でめざす姿

決められた短い助走ゾーンから踏み切り、思いっきり

上に跳んで、安全に足から着地する姿

③ 大切にすること

安全

・試技中に横切らない。

・危険なものがないかを確かめる。

・合図をしてから試技する。

・足から着地する。

その他

・勝っても負けても認め合う。

・チームで協力、よいところ見つける。

・単元計画を見て単元を見通す。

3 準備運動、慣れの運動を行う。

・手打ちジャンプ、3歩ジャンプ、ダブルキック等

4 いろいろな跳び方で跳び、高跳びに取り組む。

・正面からジャンプする。

・両足で踏み切る。

・片足で踏み切る。

○跳ぶことについての前年までの学習をふりかえり、「は

じめ」の学習に生かす。

〇本単元を通して味わえる楽しさや喜びの共有をする。

〇教師が示範し、めざす姿のイメージをもてるようにす

る。

〇安全面の約束を必ず確認する。

〇本時で習得させたい動きを全体指導する。

〇易しい課題からはじめ、どの子どもも安心して学習に取

り組めるようにする。

〇跳び方、着地の仕方を示範し、安全な動きをつかめるよ

うにする。

○必ず足から着地するよう声をかける。

○決められたゾーン内からいろいろな跳び方で子どもた

ちに跳ばせる。

いろいろな跳び方で跳んで、高跳びゲー

ムに取り組み、課題を見つけよう。

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12

(2 )

5 3つのゲームのポイントを知り、高跳びゲームに取

り組む。

・決められた助走ゾーンから助走。

・自分が決めた踏切り足で跳ぶ。

・足から着地。

6 友だちと一緒に場を片付ける。

7 本時の学習を振り返り、次時の活動のめあてをも

つ。

8 学習カードを書く。

9 整理運動をする。

1 場の準備を行う。

2 学習の進め方と動きのポイントを確認する。

3 準備運動、慣れの運動を行う。

・手打ちジャンプ、3歩ジャンプ、ダブルキック等

4 ファイヤータイムに取り組む。(足から着地の練習)

・足から着地に関する課題を見付け、課題を解決して

いけるよう場を選んだり、友だちと交流したりしな

がら運動に取り組む。

5 まごころタイム①(課題解決の時間)

・自分のめあてや課題解決に向けて練習に取り組む。

6 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム①(チーム対抗の競争)

7 まごころタイム②(課題解決の時間)

・自分のめあてや課題解決に向けて練習に取り組む。

・ゲーム①で見つけた課題について取り組む。

8 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム②(チーム対抗の競争)

9 本時の学習を振り返り、次時の活動のめあてをもつ。

・学習カードを記入する。

10 協力して場を片付ける。

11 整理運動をする。

〇3つのポイントを意識して運動するように助言をして

今の自分の課題を知ることができるようする。

◆高跳びの行い方を知っている。(知・技)

◆きまりを守り、場の安全を確かめながら運動に取り組む

ことができる。(態)

〇楽しさの共有をして「もっと高く跳べるようになりた

い」「競争で勝ちたい」という思いを膨らませられるよ

うにする。

〇視覚的に単元全体の見通しがもてるようにする。

◆自己の課題を見付けている。(思・判・表)

〇自己の学びの振り返りを確実にできるようにする。

〇けががないかを全員に確認する。

○場の準備がしやすいように校庭にくい等のしるしをつ

けておく。

○3歩ジャンプは声を出しながら運動を行えるようにす

る。

○慣れの運動の目的、主運動とのつながりを意識させ取り

組ませる。

○取り組む上で出てくるだろう課題について事前に考え

ておく。

○考えられる課題について子どもたちと共有し、解決する

場を提示する。

○仲間同士で声をかけ、励まし合っている子どもを称賛す

る。

◆膝を柔らかく曲げて、足から着地することができる。

(知・技)

〇自己の学びの振り返りを確実にできるようにする。

◆用具の準備や片付けを友だちと一緒にしようとしてい

る。(態)

〇けががないかを全員に確認する。

安全に足から着地できるように自分のめあてにあ

った場や練習を選んで高跳びに取り組もう。

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(3 )

(4 )

(5 )

1 場の準備を行う。

2 学習の進め方と動きのポイントを確認する。

3 準備運動、慣れの運動を行う。

・手打ちジャンプ、3歩ジャンプ、ダブルキック等

4 ファイヤータイムに取り組む。(自分が決めた踏切

り足で踏み切る練習)

・自分が決めた踏切り足での踏み切りに関する課題を

見つけ、課題を解決していけるよう場を選んだり、

友だちと交流したりしながら運動に取り組む。

5 まごころタイム①(課題解決の時間)

・自分のめあてや課題解決にむけて練習に取り組む。

6 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム①(チーム対抗の競争)

7 まごころタイム②(課題解決の時間)

8 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム②(チーム対抗の競争)

9 本時の学習を振り返り、次時の活動のめあてをもつ。

10 協力して場を片付け、学習カードを記入する。

11 整理運動をする。

1 場の準備を行う。

2 学習の進め方と動きのポイントを確認する。

3 準備運動、慣れの運動を行う。

・手打ちジャンプ、3歩ジャンプ、ダブルキック等

○取り組む上で出てくるだろう課題について事前に考え

ておく。

○考えられる課題について子どもたちと共有し、解決する

場を提示する。

○3歩ジャンプは声を出しながら運動を行えるようにす

る。

◆踏切り足を決めて上に踏み切り、高く跳ぶことができ

る。(知・技)

◆自己に応じた課題の解決のための練習の場を選んでい

る。(思・判・表)

○仲間同士で声をかけ、励まし合っている子どもを称賛す

る。

○挨拶をきちんとする。ゲームに関するフェアプレーの姿

が見られた場合は積極的に称賛する。

〇自己の学びの振り返りを確実にできるようにする。

〇けががないかを全員に確認する。

○モデルの学習資料を共有し、自分の今の姿がどこまで理

想の姿に達しているか再確認することで本時のめあて

をもちやすくする。

○今までに学んだ高跳びのポイントを再確認し、自分が本

時取り組みたいことを明確にする時間を設け、めあてと

なる内容を再認識させる。

○主運動とのつながりを意識させる声かけを行う。

自分が決めた足で踏み切れるように自分の

めあてにあった場や練習を選んで高跳びに

取り組もう。

より高く跳ぶために今まで学んだ高跳びの

ポイントを意識しながら、練習して高跳びゲ

ームに取り組もう。

本時案参照

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(6 )

4 まごころタイム①(課題解決の時間)

・自分のめあてや課題解決にむけて練習に取り組む。

5 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム①(チーム対抗の競争)

6 まごころタイム②(課題解決の時間)

・自分のめあてや課題解決にむけて練習に取り組む。

7 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム②(チーム対抗の競争)

8 学習のまとめをする。

・学習カードを記入する。

9 協力して場を片付ける。

10 整理運動をする。

1 場の準備を行う。

2 学習の進め方と動きのポイントを確認する。

3 準備運動、慣れの運動を行う。

・手打ちジャンプ、3歩ジャンプ、ダブルキック等

4 まごころタイム①(課題解決の時間)

・自分のめあてや課題解決にむけて練習に取り組む。

5 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム①(チーム対抗の競争)

6 まごころタイム②(課題解決の時間)

7 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム②(チーム対抗の競争)

8 単元のまとめをする

・学習カードを記入する。

9 協力して場を片付ける。

10 整理運動をする。

◆互いの動きを見合ったり、動きのよさや課題を伝えあっ

たりする等の際に、友だちの考えを認めようとしてい

る。(態)

◆自分の考えたことや友だちのよい動きを伝えることが

できる。(思・判・表)

◆自分から進んで高跳びゲームを楽しもうとしている。

(態)

○最大得点を増やす等確認した競争の仕方から選び、高跳

びゲームのルールを子どもたちがより楽しめるような

ものにしていけるようにする。

〇自己の学びの振り返りを確実にできるようにする。

〇けががないかを全員に確認する。

○競争の仕方を再確認する。

○最大得点を増やす等確認した競争の仕方から選び、高跳

びゲームのルールを子どもたちがより楽しめるような

ものにしていけるようにする。

○今までに学んだ高跳びのポイントを再確認し、自分が本

時取り組みたいことを明確にする時間を設け、めあてと

なる内容を再認識させる。

◆友だちとの競争の仕方を考え、競争の規則や記録への挑

戦の仕方を工夫している(思・判・表)

◆勝敗の結果を受け入れようとしている(態)

◆3~5歩程度の短い助走から踏切り足を決めて上方に

跳び、安全に足から着地することができる。(知・技)

〇自己の学びの振り返りを確実にできるようにする。

〇けががないかを全員に確認する。

ゲームのルールを工夫してゲームに取り組

み、高跳びを楽しもう。

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10 本時目標

自分で決めた足で強く踏み切って跳ぶための助走の仕方を身に付けるために、自分の課題に合った練習方法や場を選ぶことが

できる。

11 本時展開(4/6)

学習活動・活動の内容 ○教師の指導 ◆評価

1 場の準備を行う。

2 学習の進め方と動きのポイントを確認する。

・本時の自分のめあてを再確認する。

3 準備運動、慣れの運動を行う。

・手打ちジャンプ、3歩ジャンプ、ダブルキック等

4 ファイヤータイムに取り組む。(3~5歩程度の歩数で

踏み切る練習)

・短い助走で自分の決めた踏切り足で踏み切りをするため

には歩数を意識することが大切であることを理解する。

・踏切りまでの動きに関する課題を見付け、課題を解決し

ていけるよう場を選んだり、友だちと交流したりしなが

ら運動に取り組む。

5 競争を楽しむ

・高跳びゲーム①(チーム対抗の競争)

6 まごころタイム(課題解決の時間)

・ゲーム①で見つけた自分の課題解決に向かってチームご

とに練習に取り組む。

Aさん・・・着地の点数が取れなかったから着地の場で着

地の練習をする。

Bさん・・・自分の決めた踏み切り足でうまく踏み切れな

いから3歩助走の練習をする。

7 競争を楽しむ。

・高跳びゲーム②(チーム対抗の競争)

8 本時の学習を振り返り、次時の活動のめあてをもつ。

・学習カードを記入する。

9 協力して場を片付ける。

10 整理運動をする。

○取り組む上で出てくるだろう課題について事前にまとめ

ておく。

○考えられる課題について子どもたちと共有し、解決する場

を提示する。

○めあてを意識して学習に取り組めるよう学習資料の自分

の課題の箇所に付箋を貼りめあてを再確認させる。

○慣れの運動で取り組む運動が主運動の何につながってい

るのか声をかけ、意識して運動できるようにする。

○タタダーンやタンタンタタダーンのリズムを意識できる

よう資料を提示する。

○タタダーンで踏み切れるように必要に応じてリズムの声

をかけ、そのリズムに合った助走が行えるようにする。

○友だちと歩数を数える等、見合いが正しくできている子ど

もを称賛する。

○3歩で助走できている子がいたら5歩助走をするように

すすめる。また、5歩助走でうまく踏み切ることができて

いない子がいたら3歩助走で踏み切ることをすすめる。

○場づくりの資料を参考に必要に応じて場づくりを行っ

たり、場を変えていったりしてもよいと声をかける。

◆課題解決のための練習方法や場を選んでいる。

(思・判・表)

◆短い助走から踏切り足を決めて強く踏み切り、跳ぶことが

できる。(知・技)

○本時、どんなことができるようになったか等振り返りの視

点について声をかけ、その視点で振り返ることができるよ

うにする。

○けががないか全員に確認する。

より高く跳ぶために自分の課題に合った練習や場を

選んで高跳びに取り組もう。

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12 場の設定

砂場

Aチームの場

着地の場

Bチームの場

場づくりに必要な道具 Cチームの場

Dチームの場

【場について】

○各チームごとに集まり、練習に取

り組む。

○子どもたちの必要感に応じて場の

準備が行えるようにする。そのた

め、最初から場を作っておくので

はなく、それぞれの場の真ん中に

場づくりに必要な道具を準備す

る。

○真ん中に向かって跳ぶようにす

る。

E チームの場 Fチームの場

約10m

4m50㎝ 4m

50㎝

内角135°

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13 学習カード 表(全領域、同じ形式の学習カードを使用。)

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学習カード 裏

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14 学習資料

資料① 動きのモデル

カレー・ ・ ・

な 高とびのポイント

助走 ふみきり

着地

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資料② 子どもがモヤモヤを感じたときに提示する資料

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資料③ 場の紹介(子どもの困り感によっても提示する資料は変わってきます。)

※資料の「こんなすがたになりたい!」の欄は子どもたちが学習カードに書いたことや振り返りで言った課題をも

とにして作成していきます。