Cavity Compton meeting

2008 10/9Yasuaki Ushio

ピコモータのリモート化

NIMモジュールで±3Vを発生させるようにした。リレースイッチとEPICSを用いて、指定時間の間±3Vの直流を流すことができるようになった。

ピコモータのリモート化

後は、スイッチの出力信号のケーブルをPICOモータドライバに入れて、実際に動かす。

分極処理を行う理由

圧電セラミックスの未分極試料は多結晶体構成要素のグレインごとに(あるいはグレイン内部もいくつかの分域に分かれている)いろいろな分域方向をもっており、そのままでは電界を印加しても伸びるグレインと縮むグレインが相殺して、全体としては歪みが観測されない。

そこで使用の前にはあらかじめ非常に大きな電界(3KV/mm以上)を印加して、微結晶である各グレインの分極方向をできるだけ一方向にそろえておく必要がある。この処理を分極処理という。

圧電方程式

Si=sijETj+dmiEm

Dn=dnj+Tj+εnmTEm

D : 電気変位

E : 電界T : 応力S : 歪

d : 圧電歪定数

sE : 弾性コンプライアンス定数

εT : 誘電率

m,n =1,2,3 i,j = 1,2,3,4,5,6 : テンソル表示

結晶の対称性を考慮すると、0になる定数や、他の定数と等しい定数があるため、簡単になる。

縦効果アクチュエータ

購入する際は、これらの定数の定数表をみて選ぶようです。

横効果アクチュエータ

円筒型形アクチュエータ

積層アクチュエータ

逆方向に電圧をかけたときに、長時間保てなかった理由として考えられること

順方向に電圧をかけるとピエゾは伸びる。

逆方向に電圧をかけるとピエゾが縮むが、我々のレーザーでは逆方向にかけて使うことは想定されていないと考えられる。

従って逆方向に電圧をかけると、縮む方向と垂直の方向にピエゾは伸びることになるが、その方向には壁などがあり伸びることができず、逆方向に電圧をかけたときはピエゾのダイナミックレンジが狭くなっていると考えられる。

Si=sijETj+dmiEm S : 歪

T : 応力

分極処理された圧電セラミックの基本動作

参考資料

「マイクロメカトロ二クス

圧電アクチュエータを中心に」　　　　

森北出版株式会社

Kenji Uchino, Jayne R. Giniewicz 共著内野研二・石井孝明　共訳

圧電セラミックスの分極処理