<1> Build 2015 レポート<2> 社説、Azure インタビュー<3> Windows 10、Visual Studio<4> Microsoft Ignite レポート

本日の紙面 今日の東京

 ☂ 20% 最高 28 度19 日 17 時気象庁発表

2015（平成 27）年

5 月 26 日［火曜日］

（通巻第二十一号）

　

去る４月２９日から米

サンフランシスコにて開

発者向けのカンファレン

ス「ＢＵＩＬＤ」が開催

された。

　

サティア・ナデラ氏が

ＣＥＯに就任して１年が

経過した今年は、チケッ

トが発売後４５分で売り

切れるというほど注目度

が高かったが、その内容

は期待をさらに超えるも

のだったと言えよう。

　

ナデラ氏の基調講演は

「４０年前に大胆な野心を

持つ２人の開発者（ビル・

ゲイツ氏とポール・アレ

ン氏）によってマイクロ

ソフトは創業された」と

いう紹介から始まった。

　

クラウド＆エンタープ

ライズ部門の副社長であ

るスコット・ガスリー氏

にバトンタッチした後は、会場を湧か

せる発表やデモが相次いだ。

　

提携が発表されているＤｏｃｋｅｒ

のＣＥＯ、ベン・ゴラブ氏の登壇に続

き、マイクロソフトのテクニカルフェ

ローであるマーク・ルシノビッチ氏が

実際にＤｏｃｋｅｒコンテナに配布さ

れたＬｉｎｕｘ上でＡＳＰ・ＮＥＴア

プリケーションをデバッグする様子を

披露した。

　

続いて第一プログラムマネージャー

のスコット・ハンセルマン氏が登壇

し、ＭａｃＯＳやＬｉｎｕｘに対応し

たコーディングツールとしてビジュア

ル・スタジオ・コードを紹介した。

　

ビジュアル・スタジオ・コードは

「コーディングに最適化されたエディ

ター」であり機能は限られるが、イン

テリセンス、デバッグ、Ｇｉｔによる

ソース管理をカバーする。　

　

かねて発表されていたＬｉｎｕｘや

やＭａｃＯＳ版の・ＮＥＴコアのプレ

ビュー版も公開された。ハンセルマン

氏により、これらが実際にＬｉｎｕｘ

やＭａｃＯＳなどで動作する様子も紹

介され、マイクロソフトの開発基盤を

他のデバイスに展開する意思が示され

たと言えよう。

　

続いて発表されたＳＱＬデータウェ

アハウスは、ペタバイトにも及ぶデー

タを集約・保存し、対話型のクエリや

データ可視化、操作の機械学習を実現

するサービスだ。

　

競合サービスのＡＷＳレッドシフト

との具体的な比較表を示し、計算と保

存の独立性、秒単位でのサイズ変更、

一時停止やオンプレミスとのハイブ

リッド対応、ＳＱＬのサポートといっ

た優位性が示された。

　

さらに、Ａｚｕｒｅデータレイク

サービスが発表された。これは、長年

かけてマイクロソフトのサービスで得

られた（ペタバイトを超える）エク

サバイトに及ぶデータに基づいてお

り、無制限の保存、ＩｏＴデータやロ

グファイルなどの元の形式でのデータ

保持、分析機能の高スループットと低

レイテンシー、企業レベルのセキュリ

ティやアクセス制御を実現する。

　

再びナデラ氏に戻り紹介されたのは

Ｏｆｆｉｃｅである。ディレクターの

ロブ・レファーツ氏は、ｉＰａｄ用の

ＥｘｃｅｌからＳＡＰにアクセスした

りＯｕｔｌｏｏｋでＬｉｎｋｅｄＩｎ

やセールスフォースの情報を操作する

デモを見せ、プラットフォームとして

のＯｆｆｉｃｅをアピールした。

　

そしてウィンドウズだ。ナデラ氏は

「ウィンドウズ１０は、これまでのリ

リースと違い、新世代のウィンドウズ

だ」とし、クロスプラットフォームや

デバイスの多様性を超え、タッチやイ

ンク、スピーチなどの対話性を自然に

扱えるようになるとアピールした。

　

副社長のテリー・マイヤソン氏は、

「ウィンドウズ１０を、これまでで最

も魅力的な開発プラットフォームにす

ることが目標」とし、１年間の無料アッ

プデートを含めた施策により、リリー

ス後の２～３年間で１億台に普及させ

ることが目標であると語った。

　

さらにアプリケーションを増やす施

策として、４つの手段が紹介された。

　

これには、Ｗｅｂサイトのアプリ

化、・ＮＥＴやＷｉｎ３２アプリのス

トアでの配布、Ｊａｖａ／Ｃ＋＋で開

発されたＡｎｄｒｏｉｄアプリの実行

がある。中でも会場を驚かせたのは、

オブジェクティブＣで書かれたｉＯＳ

アプリをビジュアル・スタジオで扱え

るようになることだろう。ｘｃｏｄｅ

で開発されたｉＯＳアプリをビジュア

ル・スタジオで開き、オブジェクティ

ブＣのシンタックス・ハイライティン

グに対応し、容易にウィンドウズ１０

に移植できることが披露された。

　

続いて登場した副社長のジョー・ベ

ルフィオーレ氏は、音声操作のコルタ

ナのデモを行い、さらに新ブラウザの

名称がマイクロソフト・エッジになる

ことを明かした。

　

この他、現実世界に仮想的な３Ｄイ

メージを重ね合わせるマイクロソフト

ホロレンズのデモも会場を湧かせた。

　

２日目の基調講演では、クロスプ

ラットフォーム対応のアプリケーショ

ンを生成するマニフォールドＪＳなど

が発表された。また、機械学習により

顔写真から年齢を推測するサイトが紹

介された。（３面に関連記事）

サティア・ナデラ氏

フィクションの世界を思わせるHoloLens のデモ

Build 2015 レポート

　

最後に「テックエ

ド新聞」を発行した

のが５年前である。

最終日の夕刊で「再

び新聞を発行する機

会があるかどうかわ

からない」と書いて

いたが、そのテック

エド自身が消滅する

とは思わなかった。

２０１１年３月11日

に起きた東日本大震

災のためである。

　

今年の３月11日に

震災を扱うテレビを

見ながら、それを思

い出していた。大地

震は被災地の人たち

の生活を破壊し、日

本の常識を根底から

覆したが、私もいく

らか影響を受けた。

ぽっかり空いた時間

で深夜アニメを見る

ようになったのも、

そのせいだ。「そし

て日本のテックエド

が消滅したんだな」

そんなことを考えて

いたら、Ｓ氏から電

話がかかってきた。

テックエドの元イベ

ントオーナーだ。「も

しや」という予感は

当たった。断る理由

はない。「デコード

新聞」の復活が決

まった瞬間である。

２日間という短い期

間だが改めて機会が

与えられたことに感

謝する次第である。

ご挨拶

スコット・ガスリー氏

テリー・マイヤソン氏

https://msdn.microsoft.com/ja-jp/

http://aka.ms/goultimate

de:code 新聞de:code 新聞 ２０１５年（平成 27 年）５月２６日（火曜日）　

サティア・ナデラ氏がＣＥＯに就任

して１年「モバイルファースト、クラ

ウドファースト」というメッセージと

ともに大胆に事業の舵を切ったマイク

ロソフトのクラウドがＡｚｕｒｅであ

る。ＢＵＩＬＤやＩｇｎｉｔｅでも新

たな発表が相次いだ（１、４面参照）。

　

今回、テクニカルエバンジェリスト

の井上大輔氏にＡｚｕｒｅの現状と今

後について伺った。

――イベントでは、多くのニュースが

発表されました。基調講演レポートで

も紹介していますが、分科会の内容も

含めて、ご説明ください。

井上氏「印象的だったのは、プレゼン

ターが全員新ポータルを使っていたこ

とです。多機能化する中で、より管理

しやすくしたものです。その意味では

昨年のＢＵＩＬＤが機能強化中心だっ

たのに対し、今年は新サービスの発表

が多かったですね。

　

まず、Ａｚｕｒｅアップ・サービス

の全貌が明らかになりました。Ｗｅｂ、

モバイルアプリ、ＡＰＩなどをＧＵＩ

ベースで簡単に作ることができ、セー

ルスフォースやツイッターと連携でき

るコネクタも入っています。

　

新たなＡｚｕｒｅサービス・ファブ

リックは、マイクロサービスに対応し

たものです。これは、Ａｚｕｒｅ　

Ｓ

ＱＬデータベースやＰｏｗｅｒＢＩ、

ＩｎＴｕｎｅ、コルタナなど社内サー

ビスの基盤になっていたもので、実績

のある機能をユーザーが利用できるよ

うになったと思ってください。

　

分科会では、次世代ワーカーロール

やＡｚｕｒｅＳＤＫ２・６が発表され

ました。」

――マイクロソフトだからこそ、とい

うポイントは何でしょうか。

井上氏「ＩＴ企業が自社では構築が難

しいものをＡｚｕｒｅによって実現で

きるということ、つまり一から構築す

る必要がないということが挙げられま

す。データレイクではエクサバイトク

ラスのデータを処理できます。また、

オンプレミス上にＡｚｕｒｅの環境を

構築できるＡｚｕｒｅスタックなど、

クラウドからオンプレミスで一貫性が

保てるということも挙げられます。

　

実際、Ａｚｕｒｅの利用は急速に広

がってきていると感じています。」

――データベースの利用という面では

どのような動きがあるでしょうか。

井上氏「端的に言って、今まで難しかっ

たものが簡単になる、ということがあ

ります。データは溜めておくだけでは

意味がありません。機械学習を利用し

て有効活用するようなシナリオ、たと

えばＰＯＳで集めたデータを分析して

売り上げを予測するという際に、デー

タ入力、アルゴリズムの登録、トレイ

ン（訓練）を設定するための仕組みが

用意されています。こうした機能は、

Ｅｘｃｅｌから利用することもできる

んです。」

――デコード参加者にメッセージをお

願いします。

井上氏「ＢＵＩＬＤの発表内容はブロ

グでも紹介していますが、デコードで

はそうしたサービスを、どのように利

用できるかということを分科会で説明

します。楽しみにしてください。私が

書いたＡｚｕｒｅの自習書もあります

ので、ぜひ活用してください。」

MSDN Flash は、アプリ /ソフト

ウェア開発者や設計者、システ

ム エンジニア、システム インテ

グレーターを対象としたニュー

スレターです。

ぜひ、ご購読ください。

https://msdn.microsoft.com/ja-jp/newsletter.aspx

〔2〕

　

マイクロソフトが「お堅い会社」で

ないことは、おそらくマイクロソフト

の社員が一番よく知っているだろう。

ウィンドウズ９５とともに「パソコン

通信」として登場して「ＭＳＮ」は、

インターネットの急成長を見込んで、

その年のうちにインターネットプロバ

イダー事業に転換した。ウィンドウズ

サーバーのようなオンプレミスのソフ

トウェアが売上の中心だったにも関わ

らず、クラウドという潮流を逃さず、

自前のクラウド「Ａｚｕｒｅ」を発表

してから早くも７年（正式運用開始か

らは５年）が経つ。まさに「機を見る

に敏」と言えよう。

　

最近では、Ｏｆｆｉｃｅとセールス

フォースとの統合や、Ｇｏｏｇｌｅの

ＭＶＣフレームワークＡｎｇｕｌａｒ

の次期バージョンへの協力、ウィンド

ウズ１０用の新ブラウザでＡｄｏｂｅ

の協力を受けるといった、ライバル会

社との協業に関するニュースで少なか

らず世間をにぎわせ、ＢＵＩＬＤでも

驚きの発表が相次いだ。

　

かつて「ゲット・ザ・ファクト」と

いう活動があったことをご記憶の方も

いるだろう。当時、敵とされていたオー

プンソースソフトウェア（ＯＳＳ）へ

の優位性をアピールするものだった。

大意は「初期コストは安くても、ラン

ニングコストが高くつきますよ」とい

うメッセージだ。反発もあったが、実

のところ掲載されている「ファクト」

は正直なものだ。それも当たり前で、

ちゃんと名の通った調査会社による結

果だから不正など許されないのだ。そ

して事実に目を通せば「ＯＳＳなら初

期コストが抑えられる」「初期コスト

を抑えたいプロジェクトでＯＳＳが使

われている」ことが明らかでもあった。

　

そのマイクロソフトは、今やオープ

ンソースの良き理解者である。話題に

なった・ＮＥＴコアのオープンソース

化に限らない。１５０の標準化機関や

４００以上のワーキンググループを支

援し、ウィンドウズ上では膨大なオー

プンソースアプリケーションが動作し

ている。ウィンドウズサーバーの仮想

環境ではＬｉｎｕｘがサポートされ、

Ａｚｕｒｅは多様な環境や開発言語が

利用できる。

　

マイクロソフトにとって重要なのは

技術である。パートナーがユーザーの

ためにすぐれた解決策を提供できるよ

う、マイクロソフト自身がすぐれた技

術を生み出していくことが求められて

いる。例年、研究開発投資額が世界ラ

ンキングで上位に位置しているのも、

それだけ技術革新に対するこだわりが

あるからだろう。

　

ただ、昨今は一社による技術革新に

収まりきらないほど、ＩＴの活用が広

がっている。だからこそ、得意分野を

持つ企業と協業し、オープンな活動を

支援・協力する。そしてまた、互いに

すぐれた技術を競って競争する。そう

した成果は、よりすばらしい世界の実

現に貢献するだろう。

　

今、改めてマイクロソフトの「ファ

クト」を知ろうではないか。「デコード」

は、そのための最良の機会だ。

競争と協業が共存する時代

Ａｚｕｒｅインタビュー

MSDN Flash

http://aka.ms/sc2012r2jp

http://aka.ms/emsjp

ひと　

ドリュー・ロビンス

　「子供の頃からマイクロ

ソフトで働きたいと思っ

ていましたが、十年前に

その夢が叶いました」と

語るロビンス氏は、初日の基調講演

を支えるキーパーソンだ。

　

昨年日本にやってきた。「エレクト

ロニクスやゲーム、そしてＲｕｂｙ

のようなプログラミング言語など日

本には多くのイノベーションがあり

ます。そのような技術コミュニティ

の一員として、人々を支えたいと思っ

ています。」　

　

本社のパーティションで区切られ

たオフィスと違い、オープンな職場

も気に入っているそうだ。「日本語は

難しいですが、それより意思決定の

違いに驚きました。あらゆる面から

慎重に検討しなければなりません。」

　

日本食も好きだが納豆はダメとい

うロビンス氏。「デコードを日本で最

もエキサイティングな技術イベント

にしたい」と熱い思いを胸に秘める。

de:code 新聞２０１５年（平成 27 年）５月２６日（火曜日）

　

マイクロソフトは「ウィ

ンドウズ１０が最後のバー

ジョンとなる」ことを明言

した。もちろんウィンドウ

ズを提供しなくなるという

意味ではない。新しい機能

を提供するためのメジャー

バージョンアップ、セキュ

リティなどを強化するウィ

ンドウズ・アップデートと

いう方法を変更し、セキュ

リティ更新プログラムと不

具合対応だけでなく、新機

能や機能強化もウインドウ

ズ・アップデートを通じて

無償提供されるのだ。

　

ウィンドウズ本部エグゼ

クティブプロダクトマネー

ジャーの浅田恭子氏は、こ

う語る。「ウィンドウズは、

ウィンドウズ・アズ・ア・

サービスというスタイルへ

変革します。このためにア

ジャイルな開発スタイルも

導入しました。更新の対象

となるのは新規ユーザーだ

けでなく、ウィンドウズ７

以降のユーザーの方ですの

でご安心ください（※）」

※ハードおよびソフトの要

件が適用される。デバイス

により利用できる機能が異

なる場合があり、一部のエ

ディションは対象外。

　

ウィンドウズ・プラットフォームを

統合した「ユニバーサル・ウィンドウ

ズ・プラットフォーム（ＵＷＰ）」も

新たな特徴である。ウィンドウズ・フォ

ンやＸＢＯＸなどの、さまざまなクラ

イアントデバイスに共通のコアが搭載

されるようになり、開発者は一つのア

プリケーションで、これらに対応でき

る。マイクロソフトは、２～３年間で

１０億台への普及という目標を掲げて

おり、膨大な市場を相手にできるとい

うことだ。ｉＯＳやＡｎｄｒｏｉｄ向

けの既存アプリを移植しやすくする手

段も提供される。

　

既存資産についても「資産を活かす

という点は重視しています。ウィンド

ウズの位置づけは変わりますが、技術

的なギャップが生じるわけではありま

せん。ただ、従来のアプリをそのまま

動かすだけでなくユニバーサル・ウイ

ンドウズ・アプリ化してストアで配布

させるとか、新たな仕組みと統合する

といったこともあります。既存のアプ

リが企業や基幹システムで使われてき

たことをふまえ、次世代の認証やデー

タ保護の仕組みなど、セキュリティ面

もいっそう強化しています。こうした

改良により企業データを守りつつ生産

性を高めることができると確信してい

ます」（浅田恭子氏）とのことだ。

　

ユーザーのためのアプリの充実と、

開発者のためのプラットフォームの拡

大を目指し想像以上の手段を取り揃え

てきた。今後の展開が楽しみである。

　

ＢＵＩＬＤ２日目の基調講演で紹介

された機械学習を利用して、顔写真か

ら年齢を推測するサイトが話題だ。左

記のサイトに３ＭＢ以下の写真をアッ

プロードするだけだ。

〔3〕

　

Windows 10 の新たな展開

　

ビジュアル・スタジオは広

く普及しているマイクロソフ

トの開発ツールだが、その素

晴らしい機能はウィンドウズ

でしか使えなかった。

　

それを他のプラットフォー

ムに広げるのがビジュアル・

スタジオ・コードだ。これは

コーディングに特化したもの

で、ウィンドウズ版のような

フル装備の統合開発環境では

ないものの、高速に反応する

インテリセンスなど、これま

でウィンドウズ版で培われて

きたビジュアル・スタジオの

開発能力が活かされている。

　

従来、ウィンドウズ以外で

はエクリプスやサブライムな

どのエディタが主流となって

いたが、ビジュアル・スタジオ・

コードによりＭａｃやＬｉｎｕｘにお

ける選択肢が増えるだけでなく、ウィ

ンドウズアプリの開発者が他のプラッ

トフォーム向けのアプリを開発するよ

うになることも期待できるだろう。

　

より重要なのがユニバーサル・ウィ

ンドウズ・プラットフォームが拡大さ

れるということだ。従来もウィンドウ

ズとウィンドウズ・フォンをサポート

するユニバーサル・ランタイムを提供

していたが、ウィンドウズ１０ではス

マートフォンやタブレット、ＰＣだけ

でなく、ＸＢＯＸやラズベリーパイ、

ホロレンズのようなＩｏＴデバイスが

サポートされる。

　

一方で、ユニバーサル・ウィンドウ

ズ・プラットフォーム・ブリッジとい

う技術により、⑴既存のデスクトップ

アプリをストアで公開する、⑵Ｗｅｂ

アプリをストアで公開し、収益化を実

現する、⑶Ａｎｄｒｏｉｄランタイム

とｉＯＳ向けのツールキットにより、

Ｃ＋＋／Ｊａｖａ／ＯｐｅｎＧＬ／オ

ブジェクティブＣを使って作成された

アプリをウィンドウズ１０向けに移植

する、といったことが実現される。

　

２～３年間で１０億台を目指すとい

うとてつもない目標を掲げたウィンド

ウズ１０にとって、アプリケーション

の充実が成功の鍵となることは間違い

ない。プラットフォームの垣根を超え

るという従来の枠にとらわれない方向

性も、その成功を成し遂げるための決

断なのだろう。そして、ビジュアル・

スタジオは、その成功を支える大きな

役目を果たすことになる。すでに、ビ

ジュアル・スタジオ２０１５やウィン

ドウズ１０開発者ツールのプレビュー

版が公開されているので、ぜひ試して

みよう。

Visual Studio の未来もう試した？年齢当てサイト

マイクロソフト相談カウンタースケジュール

http://www.microsoft.com/maps/

http://www.bingfudosan.jp/

5/26（火） 5/27（水）11:30 ～ 16:00 16:00 ～ 20:30 10:30 ～ 15:30 15:30 ～ 20:30

Windows client/ Windows server

ISA/TMG/UAG/ ファイアーウォール

WSUS / Windows Update / System Center / App-V

Windows client/ Windows server

Exchange Server Office365 Office Client/Office 365 ProPlus

SharePoint

Exchange Server - - -Multimedia 製品 /SDK、Windows SDK、Azure Media Services

Embedded, WDK Multimedia 製品 /SDK、Windows SDK、Azure Media Services

Visual Studio /.NET Framework

Azure Azure Azure AzureSecurity/ID 管理 Windows プラット

フォームSecurity, Identity Security

Office365 - - -ライセンス全般 ライセンス全般 ライセンス全般 ライセンス全般

de:code 新聞de:code 新聞 ２０１５年（平成 27 年）５月２６日（火曜日）〔4〕

　

再発行の経緯概要は１ページ目の「ご挨拶」

に書いた通りである。復活する機会があるとは

思わなかったというのが正直な気持ちだが、中

の人は「テックエド再び」という気持ちが強く、

その一環として新聞の復活が望まれたそうだ。

　

最近、属人的な仕事のさせ方が批判されてい

る記事を見かけた。このような新聞を一人で、

嬉々として作るのは私くらいだろうし、その意

味で属人的であることは否定できない。だが、

一年に一度のビッグイベントなのだから、そこ

は許していただこう。むしろ、技術者（開発者）

として、開発技術以外のスキルでしか呼ばれな

いことを恥ずべきなのかもしれないが。

　

今回のイベントは、５年前のテックエドから

さらに短くなって２日間のみなので、リアルタ

イムで発行するのは２号（およ

び夕刊）のみだが、今回はプレ

創刊号（発行済）も制作してい

るのでボリュームとしては前回

と変わらない。もちろん「編集

部ひとり」の意気込みも従来通

りだ。

EXPO 会場にお立ち寄りください　セッションの合間やお昼時など、時間があいたときは、EXPO会場にお越し

ください。マイクロソフトやパートナーの最新の製品やサービスを、専門のス

タッフがご紹介しています（写真は昨年の様子）。

編集部より

http://aka.ms/decode_cdhttp://aka.ms/msmva

　

ＢＵＩＬＤ（１面参

照）に続く５月４日か

ら、米シカゴにて企業

向けの技術カンファレ

ンス「Ｉｇｎｉｔｅ」

が開催された。

　

２万３千人もの参加

者を迎えた本カンファ

レンスの基調講演にお

いてサティア・ナデラ

氏は、まず１２か月間

でマイクロソフトが変

化し続けており、その

製品や技術がもたらす

機会がかつてないほど

大きなものになってお

り、それにはユーザー

の支持が貢献している

ことを示した。

　

また、かねて掲げて

いるモバイルファース

ト、クラウドファース

トというメッセージに

ついても言及し、たんにデバイスの

携帯性を追求するだけでなく、あら

ゆる携帯デバイスを通じたエクスペ

リエンス、現在、あるいは未来のさ

まざまなレベルのクラウド化といっ

たものを考えることの重要性を示し

た。これにより、マイクロソフトこ

そが、個人と組織の両方に対して、

変化を成し遂げることを支援できる

会社であると訴えた。

　

さらに、よりパーソナルなコン

ピューティング、インテリジェント

なクラウドの構築、生産性とビジネ

スプロセスの改革という視点でのプ

レゼンテーションが続いた。

　

また、レアル・マドリードのディ

レクター、ホセ・アンヘル・サンチェ

ス氏を迎え、レアル・マドリードが

勝利の歴史を築いてきたクラブであ

り、さらにマイクロソフトとの協業

によるデジタル移行が支援してきた

ことが語られた。マイクロソフトの

クラウド、および関連製品により、

４５０万人ものファンに、試合中や

前後を通じ、独自のパーソナル化さ

れたコンテンツやサービスを提供で

きているとのことである。

　

ナデラ氏に続いて登壇した副社長

のジョー・ベルフィオーレ氏はウィ

ンドウズ１０の特徴として、親しみ

のあるユーザー体験、よりパーソナ

ルなコンピューティング、すぐれた

セキュリティについて、コルタナや

新ブラウザのマイクロソフト・エッ

ジのデモを交えて紹介し、パスワー

ドを使わない顔認証としてウィンド

ウズ・ハローのデモを見せた。

　

ガーディープ・シン・ポール副社

長は、今日の働き方について、固定

化された組織から動的なネットワー

ク、働く場所ではなく働く内容とし

ての職場、個人の生産性ではなく価

値生成の集約といった変化が起きて

おり、ウィンドウズやＯｆｆｉｃｅ、

Ｓｋｙｐｅなどのマイクロソフト製

品がそうした変化に対応しているこ

とを訴えた。

　

さらにジェネラル・マネージャー

のジュリア・ホワイト氏が、こうし

た変化におけるＯｆｆｉｃｅの役割

について、開発中のＯｆｆｉｃｅ　

２０１６を使ったプレゼンテーショ

ンを交えて説明した。中でもワンド

ライブに置かれたドキュメントの複

数人による編集では、リアルタイム

で複数の場所が更新されていく様子

が会場を湧かせた。

　

続くブラッド・アンダーソン副社

長は、インテリジェント・クラウド

の構築について説明した。信頼性、

柔軟性、統合性を備えたものが「イ

ンテリジェント」であるとした上で、

今日のエンタープライズにおける最

も懸念されることはセキュリティで

あるとした。

　

実際、デモ用のサイトからダウン

ロードしたプログラムをウィンドウ

ズ７で許可を与えて実行できるもの

が、ウィンドウズ１０では実行でき

ないこと、Ａｚｕｒｅアクティブ

ディレクトリによる権限管理で制限

されたドキュメントが、ｉＰａｄの

Ｏｆｆｉｃｅ内でコピー＆ペースト

できても他のアプリにはできない様

子、さらにドキュメントへのアクセ

ス状況をグラフ表示する機能などが

実演された。

　

テリー・マイヤソン氏は、ウィン

ドウズ１０の新サービスとしてウィ

ンドウズ・アップデート・フォー・

ビジネスを発表した。これまでの

ウィンドウズ・アップデートではセ

キュリティ面の対応が中心だったの

に対し、ウィンドウズ１０以降は新

機能の追加も含まれるようになる。

この際、企業内のマシンでは互換性

に配慮しなければならないことがあ

る。このため、内容を選択して適用

できるようにするものだ。

　

この他、ＳＱＬサーバーの新バー

ジョン（２０１６）、Ａｚｕｒｅの

機能をオンプレミスで利用可能にす

ることでクラウドとの一貫性を実現

するＡｚｕｒｅスタック、ウィンド

ウズ・サーバー２０１６やシステム

センター２０１６のプレビュー版な

どが発表された。

Microsoft Ignite 2015

多くの参加者がつめかけた基調講演

ブラッド・アンダーソン氏にぎわう会場

ジョー・ベルフィオーレ氏

ガーディープ・シン・ポール氏