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bBreak innovative system solution
1 http://www.bbreak.co.jp/
1. BIRT とは ............................................................................................................................................................. 2
2. インストール......................................................................................................................................................... 3
3. レポートの作成..................................................................................................................................................... 5
(ア) プロジェクトの作成 ........................................................................................................................................ 5
(イ) データソース、データセットの作成 .................................................................................................................. 8
(ウ) パラメータ作成............................................................................................................................................ 13
(エ) レポートの出力............................................................................................................................................ 18 ① 作成データの HTML 表示(フレーム使用) .................................................................................................. 19 ② 作成データの HTML 表示(フレームなし) ................................................................................................... 20 ③ 作成データの PDF 表示.............................................................................................................................. 20 ④ PDF の日本語表示..................................................................................................................................... 22
4. まとめ................................................................................................................................................................ 25
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本資料ではレポート作成ツール「BIRT」のインストールからレポート作成手順について説明します。
11.. BBIIRRTT ととはは
BIRT(Business Intelligence and Reporting Tools)とは、Eclipse Foundation のトップレベルプロジェクトのひとつであ
り、レポーティングソフトベンダーの米 Actuate 社が開発した Eclipse ベースのオープンソースレポート作成ツールで
す。2005 年 6月に ver1.0 が発表され、現在(2005 年 12 月)のバージョンは 1.0.1 です。
BIRT プロジェクトは Eclipse 上、WEB上、またはサードパーティーベンダ上でのレポートファイル作成機能(レポート
デザインエンジン)、HTML、PDF 形式でのレポート出力機能 (レポートエンジン)、数値データのチャート変換機能(チ
ャートエンジン)を有しています。
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22.. イインンスストトーールル
BIRT 動作には以下のパッケージが必要であり、これらは http://download.eclipse.org/birt/downloads/よりダウン
ロードが可能です。
・ JDK 1.4/1.5
・ Eclipse SDK 3.1(2.x での動作は保証されていません)
・ Graphics Editor Framework (GEF) runtime 3.1
・ Eclipse Modeling Framework (EMF) runtime 2.1
・ BIRT
今回は実行環境として以下のバージョンをダウンロード、インストールしました。
・ JDK 1.4.2_10
・ Eclipse SDK 3.1.1
・ Graphics Editor Framework (GEF) runtime 3.1(GEF-runtime-3.1.1.zip)
・ Eclipse Modeling Framework (EMF) runtime 2.1(emf-sdo-runtime-2.1.1.zip)
・ BIRT1.0.1(birt-report-framework-1_0_1.zip)
インストール手順
GEF、EMF、BIRT のインストールを行います。それぞれ圧縮ファイルを解凍すると eclipse ディレクトリ付きで展開さ
れますので、そのまま eclipse ディレクトリへ上書きすればインストール完了です。
Eclipse を起動し、メニューバーから「ウィンドウ(W)」→「パースペクティブを開く(O)」→「その他(O)」に「レポートデザ
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イン」が表示されていれば成功です。
加えて今回は DB上のデータを HTML 形式でレポート出力しますので、APサーバ、DBMS が必要となります。
本資料では以下のパッケージをインストールした環境で行います。
・Tomcat 4.1.3
・mySQL5.0
・mySQL Connector/J 3.1.11
構成図
データベ
ース
eclipse
レポート
(HTML,PDF,印刷物)
WEBサーバ
レポートエン
ジン
チャートエンジ出力
レポートデザインエ
レ ポ ー
ト デ ザ
イ ン フ
ァイル 作成
パラメータ
参照
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33.. レレポポーートトのの作作成成
BIRT を使用して、DB 上のデータからレポートを作成し、それを WEB ブラウザ、PDF で確認するまでの手順を以下
に記します。
((アア)) ププロロジジェェククトトのの作作成成
・ BIRT プロジェクト作成
Eclipse を起動し、メニューバーから「ファイル(F)」→「新規(N)」→「プロジェクト(R)」でレポートプロジェクトを選択し
「次へ(N)>」ボタンを押下します。
プロジェクト名を入力し「終了(F)」ボタンを押下します。
・ レポートファイル作成
レポートの実体となる「*.rptdesign」ファイルを作成します。
メニューバーから「ファイル(F)」→「新規(N)」→「その他(O)」でレポートを選択し「次へ(N)>」ボタンを押下しま
す。
親フォルダは作成したプロジェクトを選択してください。名前を入力し「次へ(N)>」ボタンを押下します。
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ここではデフォルトのまま「new_report.rptdesign」とします。
最後にレポートテンプレートを選択します。今回はテンプレートを使用せず、「空のテンプレート」を選択し、「終了
(F)」ボタンを押下します。
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・ プロジェクト作成後の eclipse のレイアウト
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((イイ)) デデーータタソソーースス、、デデーータタセセッットトのの作作成成
データソース、データセットの作成を行い、DB上のデータを取得し、eclipse でプレビュー表示します。
・ データソース作成
データエクスプローラを表示します。データエクスプローラが表示されない場合は「ウインドウ(W)」→「ビューの表示(V)」→
「その他(O)」より「データエクスプローラ」を選択してください。
データエクスプローラ上で「データソース」を右クリックし「新規データソース」を選択します。表示された「新規データソース」ウ
インドウをから「JDBC Data Source」を選択し、データソース名に「DataSource01」を入力後、「次へ(N) >」ボタンを押下しま
す。
(このとき「フラットファイルのデータソース」を選択すると CSV ファイルのデータをレポート作成時に扱えます。)
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今回は mySQL を使用するので「ドライバの管理」から JDBC ドライバの管理ウインドウを表示し、mySQL のドライバである
jar ファイルを指定します。
「接続テスト」ボタンを押下し「接続完了」と表示されれば成功です。
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・ データセット作成
「データセット」を作成します。
データエクスプローラ上で「データセット」を右クリックし「新規データセット」を選択します。表示された「新規データセ
ット」ウインドウでデータセット名に「DataSet01」を入力後、「終了(F) >」ボタンを押下します。
「データセットの編集」ウインドウが表示されますので、クエリ書き込みスペースに SQL を書き込みます。
ここでは予め作成した employee テーブルからデータを取得するクエリを作成します。
「プレビューの結果」を選択すると作成したクエリに対応するデータが表示されます。「OKボタン」を押下しデータセッ
トの編集を完了します。
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・ プレビュー
作成したデータセットを eclipse 上でプレビューします。
「DataSet01」をレイアウトエディタ上にドラッグすると、ヘッダロウにカラム名、詳細ロウにデータ内容を含むテーブ
ルが作成されます。
プロパティエディタでテーブルの外観を整え、エディタのタブをレイアウトからプレビューに切り替えます。
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((ウウ)) パパララメメーータタ作作成成
データの表示をパラメータによって変化させます。
・ データセット編集
SQL にパラメータを渡せるようにします。
3.2 で作成した「DataSet01」を編集します。「DataSet01」をダブルクリックし、表示された「データセットの編集」ウイン
ドウにて、クエリに where 句を追加します。
追加されたwhere 句内の「?」がパラメータとなります。
「パラメタ」を選択し、名前、データ型、方向、初期値を定義します。
ここでは「paramJobs」という文字列を「”CLERK”」という初期値で定義します。
これで「jobs=CLERK」の where 句が成立し、対応データが抽出できます。
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プレビューの結果を選択すると jobs が CLERK であるデータの取得が確認できます。
現在のままではパラメータは「CLERK」に限られてしまっているので、パラメータをユーザからの入力値として自由
に設定できるようにします。
データエクスプローラ上のレポートパラメタを右クリック「パラメタの新規作成」を選択し「パラメタの編集」ウインドウ
を表示します。ここではパラメータの名前を「inputJobs」、型を「文字列」、パラメータのデフォルト値を「ANALYST」と
して定義します。(型は「文字列」、「コンボボックス」、「リストボックス」、「ラジオボタン」が選択可能です。)
入力後、「OK ボタン」押下します。
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さらに、レポートパラメータとテーブルを結びつけ、レポートパラメータによって表示データを変化できるようにしま
す。
レイアウトエディタ上で作成したテーブルを選択し、プロパティエディタのバインドタブを選択します。
値の初期値が「”CLERK”」になっているので、これをレポートパラメータに変更するため、右にあるボタンを押下し
「式ビルダ」ウインドウを表示します。
「このレポートのパラメタ」内の「inputJobs」をダブルクリックし、式編集スペースに「params[“inputJobs”]」が表示さ
れたら、OKボタンを押下します。
これで inputJobs に指定した文字列がwhere 句に設定されるようになります。
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・ プレビュー
エディタのプレビュータブを選択します。初期表示されるデータはパラメータ指定がありませんので、レポートパラメ
ータの初期値である「ANALYST」のデータが表示されます。
また、「レポートパラメタを表示します。」ボタンにより表示される「パラメタの入力」ウインドウから任意のパラメータ
を設定できます。「SALESMAN」を入力します。
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パラメータ変更後。「SALESMAN」のデータがプレビューされます。
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((エエ)) レレポポーートトのの出出力力
これまでに作成したレポートの HTML、PDF 出力を、WEB ブラウザ上で確認します。
レポートファイル(*.rptdesign)を見るためにはレポートエンジンを J2EE アプリケーション上に配置する必要があり
ます。
ここではレポートエンジンとしてプラグインに付属の BIRTViewer を使用します。
[clipse インストールフォルダ]\plugin\org.eclipse.birt.report.viewer_1.0.1 の配下に birt というフォルダがあります。
これは BIRT インストールの際に配置されたものです。この birt フォルダを tomcat 上にアプリケーションとして設定す
る必要があります。(ダウンロードサイトにより提供されるレポートエンジン(WebViewerExample)を使用しても同機能
を実現できます。birt-runtime-1_0_1.zip)
・ インストール確認ページの表示
「http://localhost:8080/birt/」で以下の画面が確認されればインストール成功です。
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①① 作作成成デデーータタのの HHTTMMLL 表表示示((フフレレーームム使使用用)) 3 章で作成した rptdesign ファイルをレポートエンジンに配置します。
[tomcat インストールフォルダ]\webapps\report の下に new_report.rptdesign を配置し、
[http://localhost:8080/birt/frameset?__report=report\new_report.rptdesign]をブラウザで確認します。
「__report」パラメータの value に作成したレポートファイルを指定しています。
パラメータを変更して表示。
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②② 作作成成デデーータタのの HHTTMMLL 表表示示((フフレレーームムななしし)) アドレスの「frameset」を「run」に変更することによりフレームなしで表示可能です。この場合はパラメータを入力す
ることができないのでパラメータ初期値のデータを表示します。
[http://localhost:8080/birt/run?__report=report\new_report.rptdesign]をブラウザで確認します。
③③ 作作成成デデーータタのの PPDDFF 表表示示
PDF でレポートを出力するには2つの方法があります。
① HTML でフレーム表示した際に画面右上の PDF アイコンをクリックする。
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別ウインドウで PDF が起動し表示されます。
② パラメータとして_「__format」に「pdf」を指定する。
URL パラメータの「__format」には「html」と「pdf」が指定可能であり、「__format」パラメータを指定しなかった場合
html 表示となります。
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④④ PPDDFF のの日日本本語語表表示示 現在のBIRTのバージョン 1.0.1 では、レポートに日本語フォントがある場合、PDF表示時に正しく表示されません。
これは PDF 作成時の FOP に日本語フォントが含まれていないためです。
日本語フォントを含むレポート
PDF 表示時
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以下の手順で日本語フォントを追加し、PDF 表示できるようにします。
・ FOP のダウンロード
FOP のダウンロードサイト(http://xmlgraphics.apache.org/fop/download.html)より FOP のアーカイブをダウンロ
ードし解凍(本資料の例では C ドライブ直下)します。現在(2005 年 12 月)の最新バージョンは 0.20.5 です。
・ fontmetrics ファイルの作成
今回は「MS 明朝」と「MS ゴシック」をレポート内で表示できるようにしますので、2 種類の fontmetrics ファイルを作
成します。
コマンドプロンプトで FOP の解凍フォルダに移動し、以下のコマンドを実行し、「MS 明朝」の fontmetrics ファイル
(msmincho.xml)を作成します。
java -cp build/fop.jar;lib/xerces.jar;lib/xalan.jar;lib/batik.jar org.apache.fop.fonts.apps.TTFReader -ttcname
"MS Mincho" C:/WINDOWS/Fonts/msmincho.ttc msmincho.xml
続いて「MS ゴシック」の fontmetrix ファイルを作成します。
java -cp build/fop.jar;lib/xerces.jar;lib/xalan.jar;lib/batik.jar org.apache.fop.fonts.apps.TTFReader -ttcname
"MS Gothic" C:/WINDOWS/Fonts/msgothic.ttc msgothic.xml
・ 設定ファイルの編集
FOP の config ファイルの編集し、fontmetrix ファイルと font の指定をします。
FOP の解凍フォルダ\conf\userconfig.xml を編集します。
<fonts></fonts>の間に「MS 明朝」と「MS ゴシック」のフォント指定を追加します。
「font-triplet」の「name」属性には日本語ではなく、unicode 変換した文字列を指定するのがポイントです。
・ JVM 起動オプションへの追加
編集した userconfig.xml を FOP の config ファイルとして、JVMの起動オプションに設定します。
<fonts>
<font metrics-file="C:\fop-0.20.5\msmincho.xml" embed-file="C:\WINDOWS\Fonts\msmincho.ttc" kerning="yes">
<font-triplet name="ms 明朝" style="normal" weight="normal"/>
<font-triplet name="ms 明朝" style="normal" weight="bold"/>
<font-triplet name="ms 明朝" style="italic" weight="normal"/>
<font-triplet name="ms 明朝" style="italic" weight="bold"/>
</font>
<font metrics-file="C:\fop-0.20.5\msgothic.xml" embed-file="C:\WINDOWS\Fonts\msgothic.ttc" kerning="yes">
<font-triplet name="ms ゴシック" style="normal" weight="normal"/>
<font-triplet name="ms ゴシック" style="normal" weight="bold"/>
<font-triplet name="ms ゴシック" style="italic" weight="normal"/>
<font-triplet name="ms ゴシック" style="italic" weight="bold"/>
</font>
</fonts>
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今回は tomcat をサーバとして使用していますので%TOMCAT_HOME%\bin\Catalina.bat に以下の一文を追加しま
す。
JAVA_OPTS=-DFOP_CONFIG_FILE="C:\fop-0.20.5\conf\userconfig.xml"
・ PDF プレビュー
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44.. ままととめめ
BIRTは、本資料で紹介した以外にもチャート機能、BIRTJavaScriptなどの多様な機能を有し、またそれらを作成す
るのにも自らコーディングすることはほとんどなく、短時間で様々なデータを様々な表示形式で出力することが可能で
ある。
ユーザは、データ構造やテーブルやデータソースを意識せず、複数のテーブル、複数のデータソースからデータを
抽出し、それをひとつのレポートにまとめることができる。しかも専門のアナリストではなく、SQL をまったく知らないエ
ンドユーザが容易にレポート出力を可能とする、これはビジネス・インテリジェンスのコンセプトである「経営者や一般
のビジネスパーソンが、情報分野の専門家に頼らずに自らが売上分析、利益分析、顧客動向分析などを行い、迅速
に意思決定することの実用性」を実現しているといえよう。
記述内容に何かお気づきの点、質問等ありましたら下記までご連絡ください。
開発部
川本 博之