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文書番号 文書名 文書区分 版番号 制定 2005/1/11 MCTT346 01 実習工場安全マニュアル 第2次文書 5 改訂 2019/04/01 ・どのような時でも安全第一、整理整頓 ・「ものづくり」の楽しさを知る ・生産技術の経験を将来に結びつくように 松江工業高等専門学校

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文書番号 文書名 文書区分 版番号 制定 2005/1/11

MCTT346 技 01 実習工場安全マニュアル 第2次文書 第 5 版 改訂 2019/04/01

・どのような時でも安全第一、整理整頓

・「ものづくり」の楽しさを知る

・生産技術の経験を将来に結びつくように

松江工業高等専門学校

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目次

実習工場を使用するときの心得 ………………………… 1

一般的共通の心得 …………………………………………… 2

鋳造 ……………………………………………………………… 3

鍛造 ……………………………………………………………… 4

ガス溶接・溶断 …………………………………………… 5

被覆アーク溶接 …………………………………………… 6

TIG溶接 …………………………………………………… 7

スポット溶接 …………………………………………………… 8

旋盤 ……………………………………………………………… 9

フライス盤 …………………………………………………… 10

ボール盤 …………………………………………………… 11

帯鋸盤 …………………………………………………… 12

手仕上 …………………………………………………… 13

プレス …………………………………………………… 14

プレスブレーキ ……………………………………………… 15

シヤーリングマシン……………………………………………… 16

両頭グラインダー …………………………………………… 17

砥石切断機 …………………………………………………… 18

ドリル・バイト・万能研削盤 ………………………………… 19

平面研削盤 …………………………………………………… 20

卓上ベルトサンダ …………………………………………… 21

電気カンナ …………………………………………………… 22

丸鋸 ……………………………………………………………… 23

ハンドドリル …………………………………………………… 24

ハンディベルトサンダ ………………………………… 25

ディスクグラインダー ………………………………… 26

災害(地震・火災時)における対応と連絡 ……………… 27

事故発生時における対応・連絡 ………………………… 28

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- - 1

実習工場を使用する時の心得

1 作業中は作業服を着用する。

2 整理整頓し、真面目に怪我のないように安全に充分心がける。

3 切削工具、重量工作物を用いての作業、あるいは高温作業や高

回転を伴う工作機械を扱うので、指導者の説明を納得して作業

を開始する。

4 作業中は工具類の取扱いを丁寧にし、紛失したり損じないよう

に注意する。

5 他の作業の妨げにならないようにする。

6 みだりに機械、器具、開閉スイッチなどに手を触れない。

7 作業終了後は、工具を整理し機械及び周辺の掃除をする。

8 切りくず・スラグ・廃材などは分別して所定の場所におく。

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- 2 -

1.作業時の正しい服装

(1)帽子を正しく着用する。

(2)作業服のボタンはすべて留め、肌の露出を最小

限に抑える。

(3)ズボンはベルトを着用し、折返しのないものを

着用する。

(4)安全靴を着用する。(重量物の落下、接触)

(素足、下駄、ぞうり履き禁止)

(5)保護具が必要な場合は必ず着用する。(ヘルメ

ット、保護手袋、脚カバー、保護眼鏡、遮光眼鏡、

遮光面、防塵マスク、耐熱面等)

※(1)~(4)については全作業共通

(5)については各作業で示す

2.作業環境

(1)工場内は、重量物や突起物が多く怪我の危険性

が高い。移動する場合は、必ず安全帯の中を歩くこ

と。走る等の行為は危険である。

(2)常に整理整頓に心がける。

(3)ごみの分別を徹底する。適切な廃棄をしないと

発熱、発火、化学反応による事故の危険がある。

3.工作作業と安全

(1)作業前には、作業手順、機械の操作法、緊急時

の対応等を必ず確認すること。

(2)作業中においては必ず周囲の状況や工作機械の

設定、加工対象の取り付けなどの確認を行いながら

進めること。(指差し確認等)

(3)機械工作等の作業においては、機械の緊急停止

方法等を確認しておく。

(4)機械工作による加工中は、加工部より目を離し

たり、作業現場から離れたりしてはならない。

(5)作業中に機械、工作物等より異音や、異常が認

められた場合は、直ちに電源を切る、非常停止ボタ

ンを押す等、作業を中止し確認すること。

(6)停電等の電源トラブルにより機械が停止した場

合、復旧時に突然、機器が起動するなど危険な場合

があるため電源スイッチを切る等の確認をすること。

(7)作業終了のときは、機械の各部を停止位置に戻

し、きれいに清掃しておく。

(8)事故が起きた場合、慌てず冷静沈着に行動する。

一般的共通の心得 作業を始める前の基本的事項です。作業中は常に危険と隣り合わせです。怪我や事故の無い様に心がけることが

大切です。

作業前には必ず保護具の確認、作業手順、工具の使用法や工作機械の操作法、緊急時の対応等の確認を行うこと

が大切です。また、体調不良などで作業を行うことも非常に危険です。

機械工作においては、それぞれにあった保護具の着用も大切です。手袋などは作業中の使用を禁止するものがあ

るので気をつけましょう。

また、作業内容や、機械の取り扱い等によって資格や安全教育が必要なものもあるので必ず確認しましょう。

(1) 正しい服装、作業現場の整理整頓、ごみの分別な

ど常に心がけることで怪我や事故を最小限に抑え

ることも可能です。

(2) 危険予知活動(KYK)を行い、怪我や事故を未然に防

ぐよう心がけます。

(3) 事故発生時の対応や手順、連絡先など、必ず掲示

しておくことが大切です。

肌の露出しないも

のを着用する

ボタンを留める

シャツを入れ、ベルト

を締める

安全靴を履く

帽子着用

日頃からの安全意識

袖口を留める

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- 3 -

作業上必要な保護具

ヘルメット・脚絆・革手袋

作業前

(1)工具を整理し、作業者のまわりに乱雑に置かな

い。また、スコップ・工具などを砂にさしたままに

しない。作業終了後は清掃して道具箱に格納する。

(2)炉の周囲、通路はよく整頓し床面は凸凹のない

ようにする。

(3)とりべの柄はよく点検してから使用する。

作業中

(1)サンドミルを使用中は棒など押し込んではいけ

ない。

(2)地金割り作業は破片が飛散するので、周囲に十

分注意する。

(3)モールディングマシン使用注意事項

①スクイーズ(圧縮)する時、

手を挟まないようにする。

②機械の掃除、終業の時は必ず

空気弁を閉じる。

③砂を払う装置がついている

が、保護めがねを用い

て行い、人が居る方向に吹き払

わない。

(9)注湯作業の注意事項

①湯を運ぶ時は指定された

通路を通り、こぼれないよ

うに気をつける。

②湯口の位置をよく見定め

てこぼれないようにする。

③注湯中は湯口や押し湯の

上には顔をださない。

④残った湯は指示に従い処理する。

⑤湯がこぼれた場合、作業者は気付かない場合があ

るため、周囲の者が注意を促す。

作業後

(1)鋳込み後は指導者の指示のない内に、鋳型をこ

わさない。

(2)錘や金枠を取り外すとき、及び移動させるとき

は必ず皮手袋を着用する。

(3)製品はよく冷えてから手をかける。又、余熱の

ある製品の引き起こしは手かぎで行う。

(4)やけどの応急手当は、出し放しにした水道水で

15~30分冷却する。

(5)廃材やスラグは所定の場所におく。

鋳造 鋳造(ちゅうぞう)は古くから、仏像や銅像等を作るのに行われてきた方法で、型の中に熔けた金属を流し込んでモノを成形する方法です。このようにして出来たモノを鋳物(いもの)と言い、日用品から自動車用部品・船舶用部品・航空用部品等広く使われています。 鋳造は、高温の溶融金属を取り扱う非常に危険な作業なので、周到な準備と完全な保護具を確実に着用することが必要です。また造型作業においても、圧縮機械や攪拌機械等を使用する際に、はさまれ・巻き込まれ等の危険が伴うので注意が必要です。

作業服・保護具に油等の引

火性のあるのもが付着し

ていないか確認する。

万が一、溶湯(溶融金属)に水滴が入った場合、または

型(砂型・石膏型・金型)の中に水があった場合、流し

込んだ瞬間に水蒸気爆発を起こし、溶融金属が飛散、深

刻な火傷を負うので水は作業中絶対に近づけない。

水蒸気爆発

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作業上必要な保護具

保護めがね

作業前

(1)鍛造作業は火傷をしやすいので、皮膚の露出を

少なくする。

(2)工具類の点検を確実に行う。

特にハンマの柄やくさびの状態、はしの掴み具合な

どを確かめる。

・ハンマの点検

・はしの点検

作業中

(1)火造り中の注意事項

①火造り中は酸化被膜が飛散するため保護めがねを

着用する。

②ハンマを持つ手には軍手を使用しない。

(振り下ろす際に滑って飛ぶ可能性が高い)

③高温に加熱した材料を取り扱う為、周囲に注意し

て作業を行う。

作業後

(1)作業後は使用した工具を十分に冷やしてから指

定の場所に戻しておく。

(2)スラグ(酸化被膜)は実習工場北側の「産業廃

棄物」置き場におく。

鍛造 鍛造(たんぞう)は、金属材料が持っている可塑性を利用し、材料に大きな力を加えて変形させ、目的の形にする加工方法です。切削加工に比べて切粉を出さず、材料の無駄が少なく、加工に要する時間も短いという特徴があります。また外部から圧力を加えることで、金属中の粗大な結晶粒子を微細化し、組織を均質化し物理的性質を改善する事【鍛錬(たんれん)】が出来ます。 鍛造は高温に加熱された材料を取り扱う為、火傷をする可能性が高い作業です。周囲に十分注意して作業を行い、使用する道具(ハシ・ハンマ)にも不用意に触れないよう注意する必要があります。

ハンマの柄の状態

くさびの状態

材料を確実に固定し、

ぐらつきが無いこと

しっかりと握った状

態で握り代に余裕が

あること

作業服・保護具に油等の引

火性のあるのもが付着し

ていないか確認する。

作業が終ったら、使用した

工具は水で十分に冷やし

て指定場所におく。

・出し放しにした水道水で15~30分冷却する。

・衣服等の上から火傷した場合は、無理に脱ごうとせず、

衣服の上から冷却する。

火傷の応急処置

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- 5 -

作業上必要な保護具

遮光保護メガネ・手袋・足カバー

作業前

(1)吹管すいかん

(トーチ)は清潔に保ち、油脂類は完全に

除去する。

(2)ホースにひび割れや破損が無いことを確認する。

(3)ホースが完全に接続され、ホースバンドなどで

確実に締付けられていることを確認し定期的にガス

漏れを点検する。

(4)作業に適した能力の火口を使用する。

(5)酸素ホースは黒色または青系色、アセチレンホ

ースは赤色であるので誤って使用しない。

(6)アセチレンを操作する前に、安全器が確実に取

り付けられていることを点検する。

(7)引火物の近くで溶接・溶断を行わない。

作業中

(1)点火状態で圧力調整器を操作しない。

(2)火口の清掃には、銅または黄銅製の専用の掃除

用具を用い少量の酸素を放出しながら静かに行う。

(3)吹管をハンマの代わりなどに用いてはならない。

(4)火口が過熱されると、逆火を起こしやすくなる

ので長時間作業をするときは、時折作業を中断し、消

火した後酸素をわずかに出しながら水中に入れて冷

却する。

作業後

(1)作業の終了時は、圧力調整器及びホース内のガ

スを完全に抜いておく。

(2)溶接棒や火箸等の使用した道具は十分に冷めた

ことを確認してから、所定の場所に戻しておく。

ガス溶接・溶断(酸素・アセチレン) ガス溶接・溶断は、可燃性のガスが燃える時に発生する熱を利用して行う作業で、可燃性ガスには、アセチレ

ン・水素・プロパン・メタン・都市ガスなどがあります。これらのガスの燃焼を助けるのが支燃性ガス(酸素・

空気)で、発生熱を高める為に圧縮されたものを使用します。

圧縮された可燃性ガスを燃焼させて使用する為、取り扱いを間違えるとボンベが爆発し、大事故に繋がる危険

性があるので、周到な準備と十分な知識を身につけてから作業を行う必要があります。また、高温に加熱され

た金属を取り扱い、火傷をしやすいので周囲に十分注意して作業を行い、使用する道具(溶接棒・火箸など)

にも不用意に触れないよう注意が必要です。

なお、労働安全衛生法に基づく労働安全衛生規則では、可燃性ガスと酸素を用いて行う金属の溶接・溶断・加

熱の作業に従事する者は、原則としてガス溶接技能講習の修了者でなければならないことになっています。

火口 酸素バルブ アセチレンバルブ

作業服・保護具に油等の引火性の

あるのもが付着していないか確

認する。

遮光保護メガネは作業内容に適

した遮光度のものを使用する。

(1) 逆火が起こった場合には、直ちに吹管の酸素バルブを

閉じ、続いてアセチレンバルブを閉じる。

(2) 火口の掃除、締付け直しなど、逆火の原因になる事項

に関する対策を施した後再び点火する。

(3) 続いて 2~3回以上逆火を起こすような場合には、その

吹管の使用を直ちにやめ、新しいものと取替える。

逆火が起こった場合の処置

(1)吹管のねじ締め付け部分のゆるんだ場合。

(2)火口の穴が変形したり、異物が詰まった場合

(3)火口が過熱した場合

逆流・逆火の主な原因

吹管は丁寧に取扱い点火したま

ま放置したり、吹管を床の上に直

接置いたりしない。

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作業上必要な保護具

遮光面・革手袋・脚絆・前掛け

作業前

(1)溶接機周辺・作業者自身が濡れていないことを

確認する。

(2)溶接機のケーブル・溶接棒ホルダーに亀裂や破

損がないことを確認する。

(3)電撃防止装置が正しく動作することを確認する。

(4)アースケーブルが指定の場所にきちんと固定さ

れているか確認する。

作業中

(1)周囲に遮光面を付けてない人がいないことを確

認してから作業を始める。

(2)溶接棒を確実にホルダーに固定する。

(3)集塵機を起動させてから作業を行う。

(4)やむをえない場合を除きアースに触れないよう

注意する。

(5)作業を中断する際は、溶接機の電源を切る。

作業後

(1)溶接棒をホルダーから外し、指定の場所に置く。

(2)溶接機の電源を確実に切る。

(3)スラグの除去を行うときは保護メガネを付ける。

被覆アーク溶接 アーク溶接は大電流を使ってアークを飛ばし、発生した熱によって金属を溶融して接合する方法です。溶接時に、溶融金属へ酸素や窒素が侵入すると良好な溶接が得られないので、不活性ガスでシールドを行う必要があります。 大電流を使用した作業である為、感電による事故の危険性が高く、作業者や周囲が濡れていない事を確認してから作業を行う必要があります。また、高温に加熱された金属を取り扱い、火傷をしやすい作業なので、周囲に十分注意して作業を行い、使用する道具(溶接棒・火箸など)にも不用意に触れないよう注意が必要です。 アーク発生時には強烈な光が発生します。直接光を見ると視力低下や失明の恐れがあるので、遮光面を確実に着用し、周囲にも遮光壁や遮光シートなどの対策が必要になります。

作業服・保護具に油等の引火性

のあるのもが付着していない

か確認する。

遮光面は作業内容に適した遮

光度のものを使用する。

遮光面の動作チェックを確実

に行う。

アースケーブルがきち

んと固定されているか

確認する。

溶接後の溶接棒先端は高

温である為取り扱いに注

意する。

スラグの除去を行う際は、ス

ラグが飛散するため保護め

がねを着用し、十分に注意す

る。

溶接棒が確実に固定され

ているか確認する。

アーク溶接作業中の感電事故防止のために使用される

安全装置。アークの発生していない時は 30V以下の安

全な電圧で待機して、アークが発生した直後自動的に

所定の電圧が得られるように制御する。

以下の様な場所での作業には取り付けが義務付けられ

ている。

(1)船舶の 2重底またはピークタンクの内部その他導

電体に囲まれた著しく狭あいな場所

(2)高さが2m以上の場所で、鉄骨等導電性の高い接

地物に労働者が接触する恐れのあるところ。

電撃防止装置

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- 7 -

作業上必要な保護具

遮光面・革手袋・脚絆

作業前

(1)溶接機周辺・作業者が濡れていないことを確認

する。

(2)溶接機のケーブル・溶接トーチに亀裂や破損が

ないか確認する。

(3)アースケーブルが指定の場所にきちんと固定さ

れているか確認する。

(4)風の強い場所での作業はひかえる。

(5)アルゴンガスの残量を確認して、残量が残り少

ない場合は責任者に報告し交換してもらう。

作業中

(1)周囲に遮光面を付けてない人がいないか確認す

る。

(2)やむをえない場合を除きアースに触れないよう

注意する。

(3)作業を中断する際は、溶接機の電源を切る。

(4)トーチを落としたり、ぶつけたりすると破損・

事故の原因になるので注意する。

作業後

(1)溶接機の電源を確実に切る。

(2)アルゴンガスの元栓を締める。

(3)使用後の溶接トーチは高温の為、ケーブルやホ

ース等の上に置いてはならない。

(4)溶接後の母材や溶接棒は高温である為、不用意

に触らないよう注意する。特にアルミ合金は外見で温

度の判断が難しいので、慎重に取り扱う。

TIG溶接 TIG(Tungsten Inert Gas)溶接とは、電極にタングステンを使用し、不活性ガス気中で、母材との間にアークを発生させて溶接を行う方法です。不活性ガスとしては、ヘリウム・アルゴン等が多く利用されています。 大電流を使用した作業である為、感電による事故の危険性が高く、作業者や周囲が濡れていない事を確認してから作業を行う必要があります。また、高温に加熱された金属を取り扱い、火傷をしやすい作業なので、周囲に十分注意して作業を行い、使用する道具(溶接棒・火箸など)にも不用意に触れないよう注意が必要です。 アーク発生時は強烈な光が発生します。直接光を見ると視力低下や失明の恐れがあるので、遮光面を確実に着用し、周囲にも遮光面の未着用者がいないか確認する必要があります。

作業服・保護具に油等の引

火性のあるのもが付着し

ていないか確認する。

遮光面の動作チェックを

確実に行う。

強烈な光により直接目視

すると視力低下・失明の恐

れがある。

・長時間作業を行うと、トーチ全体が高温になるため、

時々冷ましながら作業を行う。

・溶接直後の電極(タングステン棒)は鋭利且つ高温

である為、取り扱いは火箸・プライヤ等を使用し、革

手袋を着用していても、直接手で触れてはならない。

TIG溶接トーチ

高温注意!

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作業上必要な保護具

革手袋・脚絆

作業前

(1)溶接機周辺・作業者が濡れていないことを確認

する。

(2)溶接機のケーブル・溶接トーチに亀裂や破損が

ないか確認する。

(3)冷却水・コンプレッサーの作動を確認する。

(4)起動スイッチの位置を確認し、誤って操作する

ことが無いように注意する。

作業中

(1)電極が稼動して溶接部を圧着させるので、電極

の下には母材以外のものを入れてはならない。

(2)大電流を使用する為、精密機器は故障する可能

性が高い。周囲に精密機器が置いていないことを確

認する。

(3)起動スイッチは確実に操作する。

(4)作業を中断する際は、溶接機の電源を切る。

作業後

(1)溶接機の電源を確実に切る。

(2)溶接後の母材は高温であるため、不用意に触れ

ないよう注意する。またケーブルやホース等の上に

置いてはならない。

(3)作業終了後は機械内部の圧縮空気を全て抜いて

おく。

(4)使用したコンプレッサーのドレン水を抜く。

スポット溶接 スポット溶接は抵抗溶接の1つであり、金属に電気を通じた時に発生するジュール熱を利用して、圧力を加えて接合する方法です。金属には、このような電気抵抗と金属間の接触抵抗があり、これらの抵抗熱によって温度が上昇します。 大電流を使用した作業である為、感電による事故の危険性が高い作業なので、作業者や周囲が濡れていない事を確認してから作業を行う必要があります。また、高温に加熱された金属を取り扱い、火傷をしやすい作業なので、周囲に十分注意して作業を行い、使用する道具(溶接棒・火箸など)にも不用意に触れないよう注意が必要です。

作業服・保護具に油等の引

火性のあるのもが付着し

ていないか確認する。

電極が稼動して圧着するの

で、手などを挟まれないよう

に注意する。

また作業後の電極は高温で

ある為、触れてはならない。

起動スイッチの位置を確

認し、誤って操作すること

が無いように注意する。

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- 9 -

作業上必要な保護具

・保護メガネ(切粉や油の飛散)

作業前

(1)作業前点検を行う。

①主軸や自動送りを起動させる。

②刃物台の角度および締め具合を確認する。

作業中

(1)手袋は機械に巻き込まれやすいので使用しない。

(2)被削材の固定は掴み代を十分に取り、適切な力

で締め付ける。

(3)被削材の突き出し量は、加工の必要最低量とす

る。直径の約 3 倍以上突き出す場合はセンターを押

して加工する。

(4)バイト取り付け時には以下の点に注意すること。

・敷き金は厚いものを使用する。

・加工に必要な最低限の突き出し量

・刃物、刃物台の締め付け確認

(5)チャックハンドルの使用後は必ず取り外す。

(6)スピンドルの後端よりはみ出す物は加工しない。

(7)付属品、工具などは整頓し、特に上蓋の上には

置かない。

(8)工作物の取付け・取外しは、刃物台を十分手前

に寄せておく。

(9)作業者はなるべく往復台の右側に立つ。

(10)主軸の起動・停止時は、加工面よりバイトを

逃がす。

(11)主軸を起動する前に、チャックがバイトや刃

物台に激突しないか確認する。

(12)機械の運転中は加工部分を注意して見ておき、

異常に気づいたときはすぐに機械を止める。

(13)回転している機械・工作物には手を触れない。

(14)主軸起動中に機械の前から離れない。

(15)バイト・工作物の取付け・取外し、測定など

の作業は回転を止めてニュ-トラルにして行う。(但

し、ネジ切り作業中はニュ-トラルにしない)

(16)工作物の取付け・取外し・測定・切粉の除去

等は、バイト等で怪我をしやすいので注意して行う。

(17)切粉は素手で処理すると怪我をするので、手

箒・掻き棒などで行う。

(18)注油やケガキ作業などは「右手」で行う。

(19)センターを押した状態で突切りバイトで切断

しない。

(20)使用したハンドルで戻る。(刃物台、往復台)

作業後

(1)必ずニュートラルにする。

(2)バイトを外してから、工作物をはずす。

(3)旋盤周囲を清掃後に機械全体を拭き、ベットの

すべり面および送り軸・親ネジなどに油を塗布する。

(4)送り台・刃物台等は芯押台側に寄せておく。

旋盤

被切削物を回転させ、固定されたバイトと呼ばれる工具で切削加工する工作機械です。主に「丸削り」、「穴あけ」、

「ねじ切り」「突切り」の加工を行います。

種類は、普通旋盤、卓上旋盤、正面旋盤、立て旋盤、タレット旋盤、倣い旋盤、があり各種の旋盤に数値制御装

置を取り付けたNC旋盤があり、現在ではコンピュ-タを用いた制御(CNC)が主流です。

その際の安全確保では使用方法を確認し、被削材および刃物を確実に取り付け、巻き込まれに注意して行うこと

が重要です。

・袖口はきちんととめる ・長い髪は束ねて帽子を着用する

巻き込まれない為に

敷き金の位置に注意

敷き金が無いのにボ

ルトを締めない。

・マイクロカラーを持って送らない。 ・丁寧な送りをする時はハンドルの柄を持って回さない。

ワンポイントアドバイス

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- 10 -

作業上必要な保護具

・保護メガネ

*作業中は軍手等巻き込まれ易い手袋は使用しない。

作業前

(1)作業前点検を行う。

①主軸を作動させてみる。

②自動送りを作動させてみる。

③マシンバイスが固定されているか確認する。

④刃物、工作物の取付けが完全であるか確認する。

作業中

(1)手袋は機械に巻き込まれ易いので使用しない。

(2)テーブル上には、刃物、ハンドル、ウエス等

不要なものは置かない。

(3)刃物の交換のときには、構造を理解した上ウ

エス等を使用して行う。

(4)切削中は切粉や油が飛散するので保護めがね

を使用する。

(5)機械の運転中は加工部分を注意して見ておき、

異常に気がついたときはすぐに機械をとめる。

(6)回転中の刃物には絶対に触れてはならない、

また、袖口や帽子が巻き込まれやすいので注意する。

(7)「はけ」を用いて切削油を使用する場合には、

刃に巻き込まれないように注意する。

(8)サドル・ニ-のハンドルが自動で外れない場合

は、早送りをかけると高速で回るので確認をする。

(9)早送りはバックラッシュ除去装置が作動してい

ないことを確認してから行う。

(10)切削加工中は、刃先に顔を近づけない。(切屑・

刃物・工作物が飛散する危険性があるため)

(11)工作物の取り外しや寸法測定時は、必ず主軸

の回転が停止してから行う。

作業後

(1)作業終了後は刃物をはずしてから工作物をはず

す。

(2)刃物をはずすときには、ウエス等を使用する。

(3)テーブルは左右均等の位置にしておく。

(4)フライス盤周辺を清掃後、油を塗布しておく。

フライス盤 フライス(ミル)と呼ばれる刃物を回転させ、平面や溝などの切削加工を行う工作機械です。

種類としては、主軸方向別に立フライスと横フライスがあり、移動形態別ではひざ形、ラム形、ベット形があり

ます。また、手動とは別にNCおよびCNCフライス盤があります。

作業の際の安全確保では使用方法を確認し、被削材を確実に固定し、巻き込まれに注意して行うことが重要です。

(1) バイスの開口部分、平行台(台金)をきれいにす

(2) 被削材は、バイスの中央部分でくわえる

(3) クランプボルトを使用して被削材を取り付ける

場合はボルトは送り方向に、また、被削材の近く

で締める。

被削材の近くで固定 送り方向とクランプ位置

被削材の取付方

・バイス下面をきれいにする

・バイス・工作物が確実に固

定されていることを確認す

はけを使用する際は巻き

込まれに注意する

送り方向

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- 11 -

作業上必要な保護具

・保護メガネ

*作業中は軍手等巻き込まれ易い手袋は使用しない。

作業前

(1)作業前点検を行う。

①主軸を起動させてみる。

②直立ボール盤・ラジアルボール盤は自動送りを

作動させてみる。

(2)卓上ボール盤の回転数はⅤベルトとの掛け替え

により行うが、必ず電源を切りⅤベルトに指を挟ま

ないようにして行う。

(3)ドリルのテーパ部や機械のテーパ穴、およびソ

ケットやスリーブのゴミや傷に注意する。

(4)ラジアルボール盤を使用するときは、回転半径

に人がいないことを確認する。

(5)工作物をバイスやステップクランプ等でテーブ

ルに固定する場合は、確実に固定する。

作業中

(1)手袋はドリルに巻き込まれ易いので使用しない。

(2)切り粉の飛散する作業では、保護眼鏡を使用す

る。

(3)ストレートシャンクドリルはドリルチャックを

用いてしっかり締め付ける。

(4)テーパーシャンクドリルはスリーブやソケット

を用いて確実に取り付ける。

(5)ドリルの装着は手が切れる恐れがあるため、刃

はウエス等を用い素手で掴まない。

(6)チャックハンドルは必ず外す。

(7)加工に際しては適切な回転数や送り速度で行う。

(8)大きな径の穴をあけるときは、切削抵抗が大き

いので何段階に分けて無理な加工はしない。

(9)切削中にドリルが食い込んだときは、回転を止

め手回しで抜く。

(10)直立ボール盤・ラジアルボール盤で加工する

場合はスリーブを使用するが、主軸からドリルを抜

くときは落下するおそれがあるので注意して行う。

作業後

(1)作業終了後の清掃は接触すると怪我をする恐れ

があるので、ドリルを外してから行う。

(2)ラジアルボール盤は、アームの安全止めを用い

て確実に固定する。

(3)ドリルは径ごとに分類して片付ける。

ボール盤 ボール盤とはドリルを用いて穴加工を行う工作機械です。種類としては、工作台の上に載せて使用する卓上ボー

ル盤、床に直接据え付ける直立ボール盤、コラムを中心にヘッド部分が旋回するラジアルボール盤(大きな工作

物の加工ができるもの)等があります。

その際の安全確保では被削材が振り回される恐れがあるので確実に固定して行うことが重要です。

Vベルトに指を挟まれな

いように注意する

・テーパ部やスリーブ、ソ

ケットのゴミや傷に注意

・ドリルは素手で掴まない

貫通のドリル加工では、ドリルの抜け際で急激に切削抵

抗が小さくなるので、送りを小さくしないと食い込みが

起こる。これにより工作物が振り回されたり、ドリルが

折れたりするので注意しながら作業する。

手送りによるドリル加工

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- 12 -

作業前

(1)帯鋸刃は正しくセットされているか確認する。

(2)帯鋸刃の張り具合を適正にする。弱いと帯鋸が

外れることがある。

(3)帯鋸に刃こぼれや亀裂・磨耗がないことを確認

する。異常があると帯鋸の破損・怪我の原因になる。

(4)空運転をして正常に作動しているか確認する。

作業中

(1)手袋は機械に巻き込まれやすいので使用しない。

(2)鋸刃の交換時および点検などで、保護カバーを

開けると跳ねてくることがあるので注意する。

(3)切断する材料の材質、肉厚、形状に適した切断

方法で使用する。

(4)鋸刃が破損又は磨耗して交換する場合および保

護カバーを開けるときは、必ず電源を切り、電源プ

ラグを電源から抜いて行う。

(5)帯鋸刃の取り扱いは、手を怪我する恐れがある

ので革製の手袋をする。

「帯鋸盤」

(1)材料はバイスで確実に取り付ける。固定が不十

分だと帯鋸が破損し、怪我の原因になる。

(2)材料を固定するときは、材料およびバイス面、

ベース上面に付着している油、よごれ、切屑を取り

除いてから行う。

(3)材料の固定は油圧で締め付けるので、手を挟ま

ないようにする。

(4)材料に帯鋸を急激に落下させると鋸刃を損傷す

るのでゆっくり落下させる。

(5)切断中、帯鋸がロックまたはスリップしたとき

は、直に停止スイッチ(赤色)を押して運転を停止する。

停止しないと帯鋸が損傷する。

(6)使用後は、ベースなどに錆びが発生するので、

必ず切屑の除去および清掃する。

「卓上帯鋸盤」

(1)材料の厚さに応じて、アジャスターを調整して

使用する。

(2)手指は絶対に鋸刃の正面にはもってこない。

(3)丸棒・パイプ・小物を切断する場合は、小型バ

イス等で固定する。

(4)薄板(2mm以下)は巻き込んだり、鋸刃に引

っかかり危険であるので適当な板(合板)の上に置

いて切断する。

(5)鋸刃が細いので折れるおそれがあるので無理な

移動はしない。

(6)小物を切断する場合は、木片等の当て木等を用

い、鋸刃に手を近づけない。

(7)切断終了間際には押す力を加減して手が滑らな

いようにする。

鋸刃溶接機

(1)溶接機にはグラインダーが付いているので、使

用前には電源が切れていることを確認してから行う。

(2)溶接中は電極には触れない。

(3)極片および溶接部には、火傷をする恐れがある

ので触らない。

帯鋸盤 帯鋸盤は帯状になった鋸刃が回転して材料を切断する工作機械です。種類としては小型の卓上帯鋸盤もあり、鋸刃溶接機

をもちいて帯鋸を作ることができます。

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- 13 -

作業前

(1)バイスでの締付けは加工物を口金の中心で確実

に締付け、必ずハンドルを下げておく。

(2)ハンマは柄と頭が抜けそうにないか、頭にまく

れがないか確認する。

(3)たがねを使用する場合は、頭のまくれがないか、

弓のこ使用の場合は、のこ刃の張り具合に注意する。

作業中

(1)はつり作業を行うときには前方に注意して行い、

はつった金属片が近くの人に当たらないようにする。

(2)ハンマを振り上げるとき、後ろに人がいないか

を確認する。また、ハンマで作業をしている者の近

くへ行かない。

(3)弓のこを使用する場合、力を入れすぎたり、の

こ刃をねじったりすると刃が折れ、怪我をする恐れ

があるので注意する。

(4)トースカン・ケガキ針・コンパス等の工具は先

端が鋭利なので取り扱いに注意する。

(5)キサゲ作業では、工作物は滑らないよう固定す

る。特に笹刃キサゲは刃先がするどいので、取扱い

に注意する。

(6)やすりは使用中に柄が抜けたり折れたりするお

それがあるので十分点検する。

(7)削り粉を口で吹いたり、素手で払ったりせずブ

ラシを使用して払う。

(8)工具・治具・材料などの落下に注意する。

作業後

(1)トースカンの使用後は、針先を下にして柱に沿

わしておく、またハイトゲージのスクライバは、外

すか、または下に接触しない程度に下げておく。

手仕上 機械加工された部品を手作業によって最後の精密加工(きさげ等)を施したり、特に少量生産の場合は、けがき

作業や穴あけ、タップ、弓のこ、タガネ、ヤスリ等の手工具を使用し、完全な部品に加工することをいいます。

その際の安全確保では作業前に工具の点検を十分にしてから行うことが重要です。

ブラシを使用して削り粉

を払う、吹くと目に入った

りする危険性がある

柄に割れがあったり、簡単

に抜ける物は使用しない

使用中に抜けると大変に

危険

(1)やすりと柄は確実にはめ、一直線になるようにする。

(2)ハンマ頭の中心線と柄の中心線が直角になるように

する。

手仕上げ工具

たがねの頭にまくれがな

いかを確認する

柄と頭にガタがないか、柄に

ひびがないか、頭にまくれが

ないか、くさびは確実に効い

ているかを確認する

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- 14 -

作業前

(1)安全装置の性能を、まず点検する。

(2)数回試し運転をして、安全検査をする。

(3)少しでも不審な点がある場合、また故障のとき

は、直ちに責任者に連絡し、修理、調整を行う。

型の取付け

(1)プレス、型の取扱いはプレス作業責任者の認め

た者以外行わない。

(2)型取替は運転を停止して行い、型の取付け完了

までは動力を使用しない。

(3)型の取付け前に下死点を確かめる。

(4)型取り付けねじをゆるめる際は引く方向にゆる

める。

(5)型の締付けは、正しい工具を使い均等に締付け

る。

(6)型取付後は必ず再点検をする。

運転加工中

(1)運転加工中は型の間に材料以外、特に手は絶対

入れない。

(2)安全装置を必ず使用する。

(3)型板の注油の場合は、十分注意して行う。

(4)材料の送りや板屑をとるときは、補助具を使う。

停止

(1)停止中は指示がない限りプレスのクラッチを入

れない。

(2)停電したらただちにスイッチを切る。

定期点検

(1)プレス機械、安全装置は定期的に点検を行う。

プレス プレス機械とは、2 個以上の対をなす工具(金型)を用い、それらの工具間に加工材を置いて、工具で

加工材に強い力を加えることにより成形加工を行う機械であるため、身体の一部を金型間にはさまれる

危険性があるので周到な準備と十分な知識が必要です。

なお、労働安全衛生規則では、動力プレス機械の金型等の取り付け、取り外し又は調整の業務に係わる

者は、特別教育を受けなければならない。

押す方向で緩めるとあま

されて手をケガする危険

性がある

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- 15 -

作業前

(1)安全装置、安全囲いの取付け状況、安全装置の

動作を点検する。

(2)作動に異常がないか確かめる。(空打ちを行う)

(3)型の取付け状況を確認する。

(4)少しでも不審な点がある場合、また故障のとき

は、直ちに責任者に連絡し、修理、調整を行う。

作業中

(1)ペダルを踏み運転を開始する前に、機械の周り

に他の作業者や障害物がないことを確認する。

(2)ダイの上には、工具や部品などは置かない。

(3)パンチとダイの間には、手を入れない。

(4)パンチ、ダイの取付け・取り外しを行うときは

「行程選択キースイッチ」を“切”にする。

このときパンチとダイの間には手を入れない。

(5)金型の取替後は必ず金型位置の再調整と原点圧

力の再設定をする。

(6)バックゲージを調整するときは、「行程選択キ

ースイッチ」を“切”にし、機械側面から行う。

このときパンチとダイの間には手を入れない。

(7)小物を曲げるときや、つかみしろの短いワーク

を曲げるときは、スライドのストローク長を

6mm 以下に設定し、さらにワークの持ち方に注

意する。

(8)バックゲージが前進するときに、ワークが押し

出されると危険であるため、バックゲージの位

置決めが完了してから、ワークを突き当てる。

(9)大きなワークを曲げるときは、ワークの跳ね上

がりに注意する。ワークを横から持つなど、作

業位置を変える。

(10)下図のようなワークの持ち方をする。

作業後

(1)作業の終了後は工具、測定具などを整理し、所

定の位置に片づけておく。

(2)作業終了後は「行程選択キースイッチ」を“切”

にし、スイッチキーを抜いて保管しておく。

安全教育

(1)はじめて取り扱う者への安全教育、また金型交

換や調整作業にあたる者に対しては「プレス作

業者安全必携」による教育を行うこと。

プレスブレーキ プレスブレーキとは、多種多様なパンチ(上金型)とダイ(下金型)を用い、これらの間に加工対象物

を置き、塑性加工(強い力を加えることにより金属が永久変形すること)により曲げ加工を行う機械で

ある。身体の一部を金型間にはさまれる危険性があるので周到な準備と十分な知識が必要となる。

なお、労働安全衛生規則では、動力プレス機械の金型等の取り付け、取り外し又は調整の業務に係わる

者は、特別教育を受けなければならない。

有資格者による法定検査を年一回以上実施すること。

検査の結果の不具合は補修し、検査結果と補修記録を

保管すること。

定期自主検査

ポイント:人差指を上にしない

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作業上必要な保護具

・手袋

作業前

(1)運転前に機械の点検を行う。

①ねじ類のゆるんでいる箇所はないか

②安全装置は正常に作動するか

③刃部に刃こぼれ等異常はないか

(2)注油は必ず回転を止めて行う。

(3)作業を行う場合は金属板により切り傷を受ける

ことが多いので、皮膚の露出を少なくする。

(4)規定されている厚さ以上の板は、絶対切断して

はならない。

(5)機械周囲の床面は、常に整理し足元は平にする。

(6)切断作業は回転が安定してから行う。

(7)機械の使用時は、工具・残材等をテーブルの上

に置かない。

作業中

(1)後定規がラムと一緒に上下する機械の後ろに立

たない、また物を置かない。

(2)板押さえのカバーの中には手を入れない(小片

の切断は板押さえに指を圧せられる可能性がある)

(3)運転用足踏みペダルは、必要な時以外は絶対踏

まない。

(4)いかなる場合でも絶対に刃の間に手を入れない。

(5)材料が短くなると切断と同時に手元の材料がお

どるので注意する。また板押えのない場所では使用

しない。

(6)重ね切りはしない。また刃部の付近に残材の小

片等がないことを確認する。

(7)2 名以上で作業を行う場合は必ず合図を送り確

実に確認してから行う。

作業後

(1)作業の終了後は端材などを整理し、所定の位置

に片づけておく

シヤーリングマシン シヤーとは、上下 2枚の長い刃物を備え直線切り用として用いられ、その主なものとしてはスケアーシヤー(下

刃は固定しており上刃が作動する形式)があります。

その他に「ギャップシヤー」「アップカットシヤー」「スイングシヤー」などもあります。

シヤーにより作業を行う場合は、金属板をテーブルの上に置き、足踏みペダルを踏むことで刃物が取り付けて

あるラムが動作し、切断を行います。その際機械後ろの定規も上下に動作するものもあります。

シヤーによる切断作業での安全確保では、運転前の機械点検、機械周囲の整理、テーブル上に物を置かない、

他人の作業中に機械の後ろに立たない等の注意が必要です。

小片の切断は板押さえに指

を圧せられる危険がある

(1) 定期自主検査を実施し、結果を記録しておかなけれ

ばならない。

(2) 刃の取替・調整に従事する際は特別教育が必要であ

る。

定期自主検査

測定具・工具等はテーブル

の上に置かない

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

作業前

(1)砥石に割れ・破損が無いことを確認する。

(2)ワークレストと砥石の隙間が2~3mm以内で

あることを確認する。

(3)使用前に1分以上の空運転を行う。この際、砥

石が破損しても負傷する恐れが無い場所で、グライ

ンダーに異常が無いことを確認する。

(4)周囲に引火性のあるものが無いことを確認する。

(5)通風・換気の良い状態で作業を行う。集塵機の

ある所は作動させて使用する。

作業中

(1)砥石に強い衝撃を与えてはならない。

(2)砥石は、側面を使用してはならない。

(3)砥石とワークレストの隙間に工作物が入らない

ように注意する。

(4)小片・薄い物は確実に固定してから作業を行う。

(4)手袋をして作業する際は砥石とワークレストの

隙間に巻き込まれないよう注意する。

(5)砥石には工作物以外触れないよう注意する。

(6)スイッチは必ず手で操作する。工作物等でたた

いてスイッチを操作しない。

(7)やむをえない場合を除き、砥石の回転方向の正

面に立って作業しない。

作業後

(1)スイッチを切ってもしばらくの間、砥石は回転

しているので注意する。工作物等を押し当てて無理に

止めようとしない。

(2)工作物が高温になるため取扱いに注意する。

卓上用(両頭)グラインダー 卓上用グラインダーとは、機械の左右についた研削といしを使用し、その回転運動によって加工物の研削を行う

機械です。この作業では、砥石の破損により重大な事故につながる恐れがあります。また、切り屑が火花として

飛散したり、工作物が高温になったりします。その際の安全確保では、保護具の着用やグラインダーの点検を十

分に行うことが重要です。

2~3mm以内

であることを確

認する

小片、薄物の研削はクラン

プバイス等を使用し、確実

に固定する

(1)砥石の破損の要因

①砥石に強い衝撃を与えた場合

②砥石の側面を使用した場合

③砥石とワークレストの隙間に工作物が入った場合

(2)ワークレストと砥石の隙間を調整する。

(3)目詰まり・偏摩耗した場合はドレッシングを行う。

(4)アルミ、銅等を研削する際は適切な砥石を選択する。

(5)研削といしの取替え等の業務に従事する際は特別の

教育を受ける必要がある。

研削といしの業務

手袋に限らずウエスなど

を使用すると巻き込まれ

る危険性がある

砥石

ワークレスト

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

作業前

(1)砥石に割れ・破損が無いことを確認する。

(2)起動前には砥石に何も当たらないことを確認す

る。

(3)使用前に1分以上の空運転を行う。この際、砥

石が破損しても負傷する恐れが無い場所で、グライ

ンダーに異常が無いことを確認する。

(4)砥石に湿気がないことを確認する。

(5)周囲に引火性のあるものが無いことを確認する。

(6)工作物は確実に固定し、切断中に動くことがな

いようにしなければならない。

(7)コンセントをつなぐ際、グラインダーのスイッ

チが入っていないことを確認する。

(8)通風・換気の良い状態で作業を行う。

(9)鉄鋼以外の切断は行わない。

作業中

(1)砥石に強い衝撃を与えてはならない。

(2)砥石を工作物に強く押し付けないようにする。

(3)手袋をして作業する際は回転中の砥石に巻き込

まれないよう注意する。

(4)砥石には工作物以外触れてはならない。

(5)スイッチは必ず手で操作する。工作物等でたた

いてスイッチを操作しない。

(6)やむをえない場合を除き、砥石の正面に立って

作業しない。

作業後

(1)スイッチを切ってもしばらくの間、砥石は回転

しているので注意する。工作物等を押し当てて無理

に止めようとしない。

(2)工作物の取付け・取外しは砥石の回転が確実に

停止してから行う。

(3)粉塵は、実習工場北側の廃棄物置き場「スラグ」

におく。

砥石の交換

(1)砥石の交換は該当の資格を持った者以外は行わ

ない。

砥石切断機

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

*作業中は軍手等巻き込まれ易い手袋は使用しない。

作業前

(1)研削作業は粉塵が飛散するので保護メガネ・防

塵マスクを着用する。

(2)各砥石に割れ・破損が無いことを確認する。

(3)ワークレストと砥石の隙間が2~3mm以内で

あることを確認する。

(4)使用前に1分以上の空運転を行う。この際、砥

石が破損しても負傷する恐れが無い場所で、研削盤

に異常が無いことを確認する。

(5)周囲に引火性のものが無いことを確認する。

(6)通風・換気の良い状態で作業を行う。

作業中

(1)手袋は回転中の砥石に巻き込まれ易いので使用

しない。

(2)砥石に強い衝撃与えてはならない。

(3)砥石は決められた場所以外を使用してはならな

い。(平形の砥石は横からの力に弱いので、側面を使

用してはならない)

(4)砥石とワークレストの隙間に工作物が入らない

ように注意する。

(5)小さい物は確実に固定してから作業を行う。

(6)各工作物の固定を確実に行う。

(7)砥石には工作物以外触れてはならない。

(8)スイッチは必ず手で操作する。工作物等でたた

いてスイッチを操作しない。

(9)やむをえない場合を除き、砥石の回転方向の正

面に立って作業しない。

作業後

(1)スイッチを切ってもしばらくの間、砥石は回転

しているので注意する。工作物等を押し当てて無理

に止めようとしない。

(2)工作物が高温になるため取扱いに注意する。

ドリル研削盤・バイト研削盤・万能研削盤

ドリル研削盤とは研削といしを用いてドリルの切れ刃を研削する機械です。バイト研削盤とは研削といしを用い

て旋盤等で用いるバイトを研削する機械です。万能研削盤とはテーブルに固定した工作物を高速で回転する研削

といしにより研削する機械です。これらの研削盤による作業では、切り屑の飛散や工作物が高温になります。そ

の際の安全確保では保護具の着用や各研削盤の点検を行うことが重要です。

ワークレストと砥石の隙

間を確認する

工作物の突き出しなどに

注意し、確実に固定する

ドリル研削盤はドリル後

端の固定も確認する

(1)砥石の破損の要因

①砥石に強い衝撃を与えた場合

②砥石の側面を使用した場合

③砥石とワークレストの隙間に工作物が入った場合

(2)ワークレストと砥石の隙間を調整する。

(3)目詰まり・偏摩耗した場合はドレッシングを行う。

(4)アルミ、銅等を研削する際は適切な砥石を選択する。

(5)研削といしの取替え等の業務に従事する際は特別の

教育を受ける必要がある。

研削といしの業務

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- 20 -

作業上必要な保護具

・保護メガネ

・一般的な共通の心得、正しい服装を守ること。

※軍手は着用しない。(巻き込まれ防止)

作業前

(1)砥石に割れ・破損が無いことを確認する。

(2)使用前に1分以上砥石の空運転を行う。この際、

テーブルの扉を閉め、砥石が破損しても負傷す

る恐れが無い場所で、研削盤全体に異常が無い

ことを確認する。

(3)テーブル上に異物が無いことを確認する。

(4)マグネットチャックがワークをしっかり保持

していることを確認する。

(5)テーブルが動く範囲に干渉物がないか確認する。

作業中

(1)研削中は必ず研削液を使用すること。

(2)砥石に強い衝撃を与えないこと。

(3)砥石の側面を使用しないこと。

(4)やむをえない場合を除き、テーブルの扉は

閉じておくこと。研削中に開放する場合は、保護

メガネを使用するとともに、テーブルやワークを

覗き込まないこと。

(5)テーブルドックの調整は、必ずテーブルを止め

て行う事。

作業後

(1)砥石の回転を止める前に、研削液を止める。

遠心力を利用して、砥石から研削水を落とす。

(2)スイッチを切ってもしばらくの間、砥石は

回転しているので注意する。

( 3)ワークの取り外しは、砥石を上昇させて

砥石の回転が止まったことを確認後、行うこと。

平面研削盤 平面研削盤とは、上下方向に動く研削砥石と、前後・左右方向に動くテーブルの動きを組み合わせて、加工物の

平面を研削する機械です。この作業は卓上グラインダー同様、砥石の破損により重大な事故につながる恐れがあ

ります。また、往復運動をするテーブルや、回転運動をする砥石に巻き込まれる危険もあります。その際の安全

確保では、使用前点検と、研削盤が備えている機能を確実に使用することが重要となります。

(1)砥石の破損の要因

①砥石に強い衝撃を与えた場合

②砥石の側面を使用した場合

③砥石の最高使用周速度を超えて使用した場合

(2)目詰まり・偏摩耗した場合はドレッシングを行う。

(3)アルミ、銅等を研削する際は適切な砥石を選択する。

(4)研削といしの取替え等の業務に従事する際は特別教育を受け

る必要がある。

研削といし作業の業務

試運転中・加工中は

扉を閉めること。

マグネットチャックの

作動状態と取付状況の確

認を行う

砥石が上昇していないと

砥石の回転状態が見えに

くい。

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

通常使用時

(1)集塵機を作動させて使用する。

(2)回転が一定になってから使用する。

(3)研削する材料等をしっかり持ち削る。

(4)加工物を押さえつけすぎないよう気をつける。

(5)角があるものを加工しようとすると、ベルトが

破れることがあるので注意する。特にローラと受け

の隙間は破れやすいので注意する。

(6)加工物は熱を持ちやすいので、やけどなどに注

意する。

(7)作業を中断するときは必ず電源スイッチを切る。

(8)巻きつきやすい布、手袋は使用しない。

(9)粉塵は、実習工場北側の廃棄物置き場「スラグ」

におく。

ベルト交換時

(1)研磨ベルトの内側にある矢印とコンタクトホイ

ールの回転方向が同じであることを確認してからか

ける。

(2)研磨ベルトを少しだけ回し、横振れしないこと

を確認する。もし横振れするようであれば横振れ調

整つまみで研磨ベルトが適切な位置に安定するよう

に調整する。

(3)研磨ベルトは湿気に影響を受けやすい。湿気を

帯びるとベルトが変形し、回転を続けると研磨ベル

トが移動して機械部分にくい込んだり、外へ飛び出

したりして危険である。

卓上ベルトサンダ

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

・耳栓

*作業中は軍手等巻き込まれ易い手袋は使用しない。

作業前

(1)使用前に、保護カバーや部品の損傷がないか、

また、刃の取り付けボルトが十分に締まっているか

確認する。

(2)差込みプラグを入れる前に、スイッチが切れて

いることを確認する。

(3)人のいない方に向けて試運転を行い、異常な音、

振動がないか確認する。

(4)かんな作業に合った作業台の上で作業を行う。

材料を手で持っての作業は、事故につながる。

(5)延長コードを使用する場合は、キャブタイヤケ

ーブルなどを用い、できるだけ短くして使用する。

長い場合には刃がコードに接触して断線、感電のお

それがある。

(6)木材の切削面に釘、砂等の異物があると、刃が

損傷し思わぬ事故につながるので注意する。

作業中

(1)軍手等の手袋を使用して作業を行うと、機械の

回転部に巻き込まれる恐れがあるので使用しない。

(2)スイッチを入れるときは、刃が作業台や材料に

接触していないことを確認する。

(3)使用中は、本体を確実に保持する。

(4)回転させたまま床などに放置しない。

(5)使用中は、切粉排出口には手を入れない。切り

くずが排出口に詰まった場合は、スイッチを切りプ

ラグを電源から抜き回転が止まってから木の棒など

で取り除く。

(6)本体を万力等で固定し、刃を上向きにして使用

しない。

(7)作業周辺では、巻き込まれやすい紐や布等は置

かない。

(8)使用中は刃にコードが接触しないように注意し

て作業を行う。

作業後

(1)スイッチを切った後も刃は惰性で回転している

ので手を触れたり安易なところには置いたりしない。

(2)刃の取り付け、取り外しの際は必ずスイッチを

切りプラグを電源から抜く。(保守点検・整備のとき

は、必ずプラグを電源から抜く)

(3)刃を取り扱うときは、切り傷の原因となるので

手袋、布などで手を保護する。

(4)刃を交換したときは、締め付け工具を用い確実

に取り付ける。

電気カンナ 電気カンナは刃を高速回転させ木を削る工具です。能率が非常によく、木材の荒削りや板の厚みの落としに使用

され、平削りの他、面取り、相じゃくりなどの作業ができますが、仕上がりは手鉋には劣ります。

電気カンナのサイズは刃の幅で表示されます。

作業の際の安全確保では不安定な場所や、無理な姿勢で作業を行わないようにすることや、刃に直接触れないように

注意して作業を行うことが重要です。

(1) 作業場は整理整頓する。

(2) 作業環境を考慮する。

(雨中・濡れた場所・明るさ等)

(3) 保護具の着用

(保護メガネ・防塵マスク・耳栓)

電動工具を使用するにあたって

・釘、砂等の異物の確認

・刃がコードに接触しないよ

うに注意

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

*作業中は軍手等巻き込まれ易い手袋は使用しない。

作業前

(1)使用前に、保護カバーや部品の損傷がないか、

また、丸ノコの刃がきちんと締め付けられているか

確認する。

(2)差込プラグを入れる前に、スイッチが切れてい

ることを確認する。

(3)人のいない方向にむけて試運転を行い、異常な

音、振動、面振れ等がないか確認する。

(4)材料は、クリップ、万力等を用いて作業台に固

定して作業する。

(5)延長コードを使用するときは、キャブタイヤケ

ーブルなどを用いる。また、切断する長さに対して

コードに余裕があることを確認する。

(6)切断する材料の下に障害物や材料に釘等の異物

がないことを確認する。

作業中

(1)手袋は巻き込まれる恐れがあるので使用しない。

(2)スイッチを入れるときは、のこ刃が作業台や材

料に接触していないか確認する。

(3)使用中は、本体を確実に保持する。

(4)保護カバーは、固定したり取り外したりしない。

(5)加工材の厚さによりのこ刃の出具合の調整を行

い、必要以上に出さない。

(6)丸ノコを使用する場合は、絶対に真後ろには立

たず鋸に対して横で作業する。

(7)切断途中で回転させたまま持ち上げない。キッ

クバックを起こし、危険である。

(8)丸ノコは後ろ向きには絶対に使用しない。

(9)天井など、上向きの姿勢では絶対に使用しない。

(10)コードを丸ノコの刃で傷つけないように十分

に気をつける。

(11)スイッチを切ってもプラグを電源に差し込ん

だまま持ち歩いてはならない。

作業後

(1)丸ノコを置く場合は、回転が止まった後に、足

下や傾斜した台、台の端の方には置かず、しっかり

した安全な場所に置く。

(2)スイッチを切ったら必ずプラグを電源から抜く。

丸ノコ 丸ノコは、のこ刃を高速回転させ材料を直線的に切断する工具です。のこ刃を交換することで木材、合板、アル

ミなどの軟らかい金属、石膏ボード等の切断ができます。また、補助用のアクセサリーとして、丸ノコ用スタン

ドと平行切断用ガイドがあります。丸ノコスタンドは丸ノコをベンチ丸ノコとして使用できます。

電動工具の中では死亡事故や大けがにつながる危険が高いので、その際の安全確保では保護カバーの動作確認や

不安定な場所での作業を避けること、キックバックを理解することなどが重要です。

(1) 保護カバーが正常に作動しない場合。

(2) 不安定な場所での作業。

(3) キックバック(蹴り返し)

(4) 回転させたまま、あるいはスイッチに指をかけたま

まの持ち運び。

災害発生の主な要因

・必要以上の刃を出さない

・保護カバーの動作を確認する

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク(粉塵の多い作業の場合)

・耳栓(騒音の大きい作業の場合)

*作業中は軍手等巻き込まれ易い手袋は使用しない。

作業前

(1)作業する箇所に、電線管・水道管やガス管など

の埋設物がないことを、作業前に十分確かめる。埋

設物があると工具が触れ、感電や漏電・ガス漏れの

恐れがあり、事故の原因となる。

(2)ハンドドリルに補助グリップが付いている場合

は確実に機械本体に固定されていることを確認する。

(3)プラグを電源に入れる場合はスイッチが切れて

いることを確認する。

作業中

(1)使用中は、振り回されないよう本体を確実に保

持する。

(2)使用中は工具や切屑に手や顔などを近づけない。

(3)機械本体の調子が悪いと感じたとき、異常音が

したときは、直ちにスイッチを切って使用を中止す

る。そのまま使用していると事故の原因となる。

(点検の際は必ず電源プラグを抜く)

(4)誤って落としたり、ぶつけたりしたときは、ド

リルや機体などに破損や亀裂、変形がないことをよ

く点検する。破損や亀裂・変形があると、事故の原

因となる。

(5)回転したまま床に置かない。

(6)無理な姿勢で作業しない。

作業後

(1)被削材の材質によっては切り屑・ドリル等が高

温になっているので注意。

(2)スイッチを切ったら必ずプラグを電源から抜く。

ハンドドリル ハンドドリルとはドリルをドリルチャックに固定し、ボール盤では穴あけの困難な物(大型、重量物など)、困難

な場所(屋外、壁面など)への穴あけに用いる電動工具です。その際の安全確保では、埋設物が無いか十分に確

認すること、機械本体が振り回されないよう確実に保持することが重要です。

貫通のドリル加工では、ドリルの抜け際で急激に切削抵

抗が小さくなるので、送りを小さくしないと食い込みが

起こる。これにより工作物が振り回されたり、ドリルが

折れたりするので注意しながら作業する。

ハンドドリルでの穴あけ

埋設物による感電、漏電、

ガス漏れなどの危険性が

ある

確実に保持していないと振

り回される危険性がある

両手で確実に保持する

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

(1)使用中は、本体を確実に保持する。確実に保持

していないと、事故の原因となる。

(2)研削する材料は、安定性のよい台に置いて作業

する。台が不安定だと、事故の原因となる。

(3)材料を手に持っての研削はしない。けがの原因

となる。

(4)水・研削液などは使用しない。感電事故の原因

となる。

(5)本体を万力などで保持した使い方はしない。思

わぬけがの原因となる。

(6)使用中は、切粉排出口に指などを入れない。け

がの原因となる。

(7)使用中、機体の調子が悪かったり、異常音がし

たときは、直ちにスイッチを切って使用を中止し、

販売店、またはメーカーに点検、修理を依頼する。

(8)鉄を研削する場合、研削粉は火花となって飛散

するので、引火しやすいもの、傷付きやすいものは

危険のないところに遠ざける。また、研削火花を直

接手足などに当てないようにする。

(9)誤って落としたり、ぶつけたりしたときは、機

体などに破損や亀裂、変形がないことをよく点検す

る。

(10)ベルト交換時は必ず電源を切りコードを抜く。

(11)使用中は、軍手など巻き込まれる恐れのある

手袋を着用して使用しない。回転部に巻き込まれ怪

我の原因になる。

(12)切りくず、廃材は鉄、アルミ、銅、真鍮に分

類し、実習工場北側の廃棄物置き場におく。分類が

できないものは「スラグ」におく。

ハンディベルトサンダ

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作業上必要な保護具

・保護メガネ

・防塵マスク

作業前

(1)砥石に割れ・破損が無いことを確認する。

(2)使用前に1分以上の空運転を行う。この際、砥

石が破損しても負傷する恐れが無い場所で、グライ

ンダーに異常が無いことを確認する。

(3)砥石に湿気がないことを確認する。

(4)周囲に引火性のあるものが無いことを確認する。

(5)工作物は確実に固定し、研削中に動くことが無

いようにしなければならない。

(6)グラインダー本体をバイスなどで固定して使用

しない。

(7)コンセントをつなぐ際、グラインダーのスイッ

チが入っていない事を確認する。

(8)通風・換気の良い状態で作業を行う。

作業中

(1)砥石に強い衝撃を与えてはならない。

(2)砥石を工作物に強く押し付けないようにする。

(3)手袋をして作業する際は回転中の砥石に巻き込

まれないよう注意する。

(4)砥石には工作物以外触れてはならない。

(5)スイッチは必ず手で操作する。工作物等でたた

いてスイッチを操作しない。

(6)砥石が新しいうちは深く切り込む恐れがあるの

で注意する。

(7)火花が周囲に飛散するので、周囲の状況に注意

して作業を行う。

(8)電源コードを切断しないよう注意する。

作業後

(1)スイッチを切ってもしばらくの間、砥石は回転

しているので注意する。

工作物等に押し当てて無理に止めようとしない。

(2)使用後グラインダー本体を置く際は砥石の回転

が確実に止まってから置く。

砥石の交換

(1)砥石の交換は該当の資格を持った者以外は行わ

ない。

ディスクグラインダー

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災害発生時の処置

災害発生時の基本的な考え方

(1)身の安全をはかり、冷静に対処する。

(2)災害の規模を的確に判断し、可能な限り二次災

害の防止を図る。(設備の非常停止、初期消火、緊急

警報の発信等)

(3)退避経路の確保や、耐震設備などの予防対策を

講じておく。

災害発生時の緊急措置

災害発生時は、災害の規模を的確に判断し、その状

況において可能な措置を行わなければならないが、

一般的に次のようなものである。

(1)自身の安全確保

(2)可動している設備の停止

(3)二次災害の防止処置

(4)上司及び関係者(救命等を含む)への緊急連絡

停電等により機械が停止した場合は、復旧時に急に

動き出す危険があるため、電源を停止しておく。

災害発生時の教育・訓練

災害発生時の措置を迅速且つ的確に行うために、日

頃から教育・訓練を行っていくことが大切である。

下記のような事項については、図表等をもちいて分

かりやすく記して関連の場所に表示しておく。

(1)緊急退避の場所と経路

(2)緊急時の連絡先と連絡方法

(3)非常警報装置の所在と操作方法

(4)消火器や消火栓の所在と使用方法

(5)電源の遮断方法

(非常停止ボタンの位置と操作方法)

緊急退避

緊急退避が必要な場合に備えて、日頃から退避訓練

をしておくことが大切である。

また、夜間の退避は昼間よりも多くの配慮が必要で

ある。

(1)出口、通路、階段などに物を置かない

(2)緊急退避時の指揮者を定めておく

(3)誘導方法を定めておく

(4)作業停止基準等を定めておく

予防措置

地震や大型の台風などでは、災害時に高所から物が

落ちてきたり、棚などが転倒してくる危険が高いの

で、予防措置を確実に行っておく必要がある。

(1)棚や機械が転倒しないよう、アンカーボルト等

で確実に固定しておく。

(2)棚の天板に物を置かない

(3)重量物はなるべく低い場所に置き、重心を下げ

ておく。

(4)予め緊急時の持ち出し品を定めておき、災害時

に運搬しやすい状態にしておく。

災害発生時の対応 災害には地震、台風、雷などの自然災害と、人的ミス(事故)に伴う火災、爆発などの人的災害があります。

災害発生時には、第一に自身の安全確保を最優先し、その後、災害の規模を的確に判断することが大切です。その規模において自分が可能な措置を判断し、被害の拡大や二次災害を防止するように努めましょう。

また、日頃から災害に備えて、退避経路の確保、不安定な物の固定など予防措置を十分に行っておく必要があります。

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事故発生時の処置

事故発生時の基本的な考え方

(1)人命尊重を最優先し、まず負傷者を救出する。

(2)設備の非常停止等により、爆発、火災等による

被害の拡大と二次災害防止を図る。

(3)同種事故防止のための、事故調査と原因分析を

必ず行い、安全対策を講じる。

(4)ヒヤリ、ハットのような人的被害を伴わない出

来事でも(3)に準じた原因調査を行い安全対策を講

じる。

事故発生時の緊急措置

事故発生時の緊急措置は、一般的に次のようなもの

である。

(1)負傷者の救出

(2)事故に結びついた設備の停止

(3)二次災害の防止処置

(4)上司及び関係者(救命等を含む)への緊急連絡

(5)原因調査のための現場保存に努める

事故発生時の教育・訓練

事故発生時の措置を迅速且つ的確に行うために、日

頃から作業者に対して教育・訓練を行っていくこと

が大切である。

なお、下記のような事項については、図表等をもち

いて分かりやすく記して関連の場所に表示しておく。

(1)緊急時の連絡先と連絡方法

(2)非常警報装置の所在と操作方法

(3)消火器や消火栓の所在と使用方法

(4)電源の遮断方法

(非常停止ボタンの位置と操作方法)

(5)配管や電源系統図の周知徹底

(6)バルブ、コック等の位置と操作方法

事故調査・分析・対策

事故調査の目的は、その原因を突き止めることによ

り、それに対応した対策を立て、2 度と同じ事故が起

こらないように、防止することである。

(1)事故発生時の事実確認

(2)問題点の抽出

(3)事故の直接的原因、間接的原因を確定

(4)それらに対応する対策を検討

(5)対策実施計画を定めて実施

事故発生時の対応 事故には、身体の切断、感電、転落、火傷などがありますが、事故発生時にはまず、人命尊重を最優先して行動しましょう。その際の緊急措置としては応急救護、二次災害の防止、緊急連絡などがあります。 また、事故後は、なるべく現場の保存に努め、事故の原因を調査・分析し、同種事故が2度と起こらないように適切な対策を講じる必要があります。

(1)事故が発生した場合には、非常停止などの緊急措置

(救急措置を含む)を講じる。

(2)事故の状況及び行った措置や経過を上司に報告する。

(3)事故の原因を解明し、同種の事故防止対策を行う。

(4)事故が発生した場合に、適切・迅速な措置が取れる

ように日頃から教育・訓練に努める。

事故発生時の対応