は じ め に

★ 男女共同参画社会は、互いに多様な生き方を尊重し、

誰もが自分らしく生き生きと暮らせる社会です。

★ ハラスメント行為は人権に関わる問題であり、相手

の尊厳を傷つけるばかりでなく、職場環境の悪化を招

き、企業の業績悪化や貴重な人材の損失につながる問

題です。

★ 管理職を始めとする全従業員が、ハラスメントに関

する知識を持ち、そのような行為を発生させない企業

風土づくりを心掛けてください。

★ このパネル展では、職場におけるいろいろなハラス

メントについて知っておきたいポイントをまとめまし

た。

★ 日常の中に潜むハラスメントに気づき、安心して働け

る職場環境づくりへの一助となれば幸いです。

小樽市生活環境部男女共同参画課

■セクシュアルハラスメント（セクハラ）■

職場において性的な言動により不快にさせ、職場環境

を悪化させる行為

■パワーハラスメント（パラハラ）■

職場内の地位や優位性を背景に精神的・身

体的苦痛を与える行為

■マタニティハラスメント（マタハラ）■

妊娠・出産・育児などで職場での仕事を優先でき

なくなった従業員に対する嫌がらせ行為

■ソジハラスメント（ソジハラ）■

性的マイノリティ（性的少数者）に対する差別

的な発言などの行為

■マリッジハラスメント（マリハラ）■

独身者に対して｢まだ結婚しないの？｣などプラ

イベートに余計な干渉をしてくる行為

■アルコールハラスメント（アルハラ）■

職場の関係を引きずり、酒を無理やり飲ませよう

とする行為

このほかにもハラスメントの種類はたくさんあります。相手を意図的に不快にさせる言動であればハラスメントになります!！

■ケアハラスメント（ケアハラ）■

家族の介護をする社員などへの嫌がらせをする行為

(別名：介護ハラスメント）

■ジェンダーハラスメント（ジェンハラ）■

男らしさ、女らしさを強要する行為

ハ ラ ス メ ン ト の 種 類

同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係な

どの職場内の優先性を背景に、業務の適正範囲を超え

て、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化さ

せる行為をいう。

１ 身体的な攻撃 暴行・傷害

２ 精神的な攻撃 脅迫・名誉め い よ

毀損き そ ん

・侮辱・ひどい暴言

３ 人間関係から

の切り離し 隔離・仲間外し・無視

４ 過大な要求 業務上明らかに不要なことや遂行

不可能なことの強制、仕事の妨害

５ 過小な要求 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れ

た程度の低い仕事を命じる、仕事を与えない

６ 個の侵害 私的なことに過度に立ち入ること

職場において行われる意に反する性的な言動に対する労

働者の対応により労働条件について不利益を受けたり、

性的な言動により就業環境が害されること （男女雇用機会均等法 11 条 1 項）

職場において性的言動に対して拒否したり抵抗することにより、解

雇、降格、減給、労働契約の更新拒否などの不利益を負わせる行為 対価型

環境型 職場において、頻繁な性的言動により、苦痛を与え就業意欲を低

下させるなど看過できないほどの支障を生じさせる行為

制裁型 職場において、｢女性はこうあるべき｣という性差別的な価値観

で女性の昇進、活躍を否定・抑圧する行為

妄想型 職場において、相手が自分に好意を抱いていると勘違いし、執拗

につきまとう行為

相談内容別

件数と割合

19,997 件

性差別(募集、採用、配置、昇進、教育訓練。間接差別等） 1,085（5.4％）

婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益扱い 4,507 件（22.5％）

妊娠、出産等に関するハラスメント 2,108 件（10.5％）

セクシュアルハラスメント 7,639 件（38.2％）

母性健康管理 2,784 件（13.9％）

その他（ポジティブ・アクッション）1,874 件（9.4％）

資料：厚生労働省 平成３０年度都道府県労働局雇用環境・均等室部（室）

セクハラの割合

は 38.2％と一番

高いです！

職場におけるセクシュアルハラスメントとは

（北海道女性プラザより借用）

（北海道女性プラザより借用）

予防するために 0

・ トップのメッセージ 組織のトップが、ハラスメントをなくすべき

ものであることを示す 0

・ ルールを決める 就業規則に関係規定を設ける、労使協定を締結する

予防・解決についての方針やガイドラインを作成する 0

・ 実態を把握する 従業員アンケートを実施する 0

・ 教育する

研修を実施する 0

・ 周知する

組織の方針や取組について周知・啓発を実施する

解決するために 0

・ 相談・解決の場を設置する

企業内・外に相談窓口を設置する、職場の対応責任者

を決める 0

・ 再発を防止する

行為者への再発防止研修、相談者のフォローを行う 0

小樽総合労働相談コーナー 小樽市港町 5-2 小樽港湾合同庁舎 0134-33-7651

（9:00～16:30 土・日・祝日を除く）

業務上必要な指導や業務でも、暴力を振るったり、相手の人格を否定

するようなことを言ったり、無視したりすることは「業務上の適正な

範囲」とは言えず、パワーハラスメントに当たる可能性があります。

□１ 書類を投げつけたり、ごみ箱を蹴け

りつける

□２ 部下のミスに対し、人前で強い口調で叱責しっせき

する

□３ 「バカ」「のろま」など屈辱的な言葉で叱責しっせき

する

□４ 「お前なんかクビだ」と脅おど

かす

□５ 挨拶をしても無視し、会話をしない

□６ 必要な情報、指示を与えない

□７ 部署全体の食事会や飲み会に誘わない

□８ 過重なノルマや一人では無理な仕事量を与える

□９ その人の能力や経験に見合わない程度の低い業務を課す

□１０ 仕事を与えず、通常業務に属さない雑用を強要する

（厚生労働省「あかるい職場応援団」ＨＰを参考に作成しました）

上記は男性から女性へのセクハラを中心に例示していますが、もちろん

女性から男性への、又は同性に対するセクハラもあります。セクハラに

当たるかどうかは、被害者の感じ方と客観的な見解で判断されます。

「これくらいなら大丈夫」「嫌がっているのは上辺だけ」「性的な会話も

親睦し ん ぼ く

のうち」というのは勝手な思い込みかもしれません。

□１ 食事に付き合わない女性職員に対しては、仕事中無視して

いる

□２ セクハラに抗議の姿勢を示した職員を降格させた

□３ 疲れ気味の女性職員には、親切に肩を揉も

んであげる

□４ 職場で目につくところに性的な写真を掲示している

□５ 仕事に無関係な卑猥ひ わ い

な話題をする

□６ 部下に「子どもは１人しか作らないのか」と声をかけた

□７ 同じ課の男性職員と街でお茶を飲んだだけなのに性的な

噂うわさ

を流された

□８ 宴会で、部⾧の隣には女性職員を座らせる

□９ 男性職員だけを集めて業務研修をした

□１０ 執拗しつよう

に二人きりでの食事に誘う （独立行政法人労働政策研究・研修機構ＨＰ、及び人事院ＨＰを参考に作成しました）