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コンセプトダイアグラム ユーザー視点でKPIを抽出しよう 2011-6-10 実践CMS*IA / eVar7 清水 eVar7分科会

Concept Diagram Workshop

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Webサイトのコンセプトダイアグラムを描くことで、アクセス解析で追うべきKPIを抽出する手法のワークショップ資料です。

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Page 1: Concept Diagram Workshop

コンセプトダイアグラム�ユーザー視点でKPIを抽出しよう �

2011-6-10 実践CMS*IA / eVar7 �

清水 誠�

eVar7分科会�

Page 2: Concept Diagram Workshop

2

努力と結果を区別する�

n  KGI = Key Goal Indicator�l  ゴール達成度 (結果)�

n  KPI = Key Performance Indicator�l  業務遂行の中間指標 (努力)�

ゴールを決めて、 �分解していく�

Page 3: Concept Diagram Workshop

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改善プロセスをデザインする�

n  何を知ると改善できるのか? �l  結果よりも要因を知り、次に活かす

n  どう見えたら把握・理解できるのか? �n  理解・合意・行動しやすいレポートを設計

Page 4: Concept Diagram Workshop

4

「分かること」から「知りたいこと」へ�

n  ほとんどの「知りたいこと」は知ることができる l  必要なのは創意工夫と試行錯誤

n  アクションできれば良いと割り切る l  所詮ビーコン、精度が低い

l  変化やギャップが分かれば十分

Page 5: Concept Diagram Workshop

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「知るべきこと」を知る方法�

1.  KGIから逆引きしていく l  何がKGIを上下させるのか分解する

2.  設計時の仮説を検証する l  当初のコンセプトは何だったのか?

3.  運用を正当化する l  各部署は何にお金をかけているのか?

l  機能やコンテンツ、施策の意義を再考する

Page 6: Concept Diagram Workshop

6

KPI定義のUX的アプローチ �

コンセプトダイアグラムで整理しよう

Page 7: Concept Diagram Workshop

7

Flickrのユーザーモデル�

http://soldierant.net/archives/2005/10/flickr_user_mod.html

Page 8: Concept Diagram Workshop

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コンセプトダイアグラムで図解すると

n  目的と位置づけが明確になる�l  自分の考えを整理できる

l  コミュニケーションのツールになる

l  認識のズレが減る サイトを介してのリピーターの創出ができていないことに気がついた

理想しているものと現実との乖離部分がハッキリとした気がした

Page 9: Concept Diagram Workshop

9

コンセプトダイアグラムで図解すると

n  目的と位置づけが明確になる�n  全体像を俯瞰できる�

l  コンテンツのグルーピングができる

Page 10: Concept Diagram Workshop

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コンセプトダイアグラムで図解すると

n  目的と位置づけが明確になる�n  全体像を俯瞰できる�n  多様な軸が見つかる�

つまり分析の要件になる�

Page 11: Concept Diagram Workshop

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顧客の行動・態度を軸にした例

�飲み、 �バーで�

知って �

   飲む方法を調べ�

買って/行って �

いろいろ種類を選んで�

いいね!

いつも もっと

飲んでみたい

対話し �

Page 12: Concept Diagram Workshop

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機能・コンテンツの役割

    飲み、

知って

方法を調べ

買って/行って

選んで

お知らせ�• 広告�• 検索�• 提携SHOP �

注文�

お店検索�

商品�カタログ�

特徴�

買い方�

対話し ブログ�

Page 13: Concept Diagram Workshop

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    飲む。

知って

方法を調べ

買って/行って

選んで

お知らせ�• 広告�• 検索�• 他のSHOP �

注文�

お店検索�

商品・�カタログ�

特徴�

買い方�

対話

ブログ�

新規�訪問者数�

リピート �購入者数�

閲覧�商品数�

お店/イベント �閲覧回数�

新規�購入者数�

クリック数�

リプライ・ �コメント数�

メルマガ購読者数�

Page 14: Concept Diagram Workshop

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サイト構造を軸にした例

Webサイト 探索�

特集

宣伝

検索�

全文

分類

商品 商品�情報� カゴ 完了

トップ 購入�

案内�

会社 サイト 送料 返品 規約

コミット度�

受動的�

能動的�

入力 完了

会員登録�

商品訴求

見つけやすく

Page 15: Concept Diagram Workshop

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人の流れを軸にした例�

フォロー

検索

外部サイト

記事�

TOP�

新規 (目的ありき)

間接RT リピータ �

ブログ�

RSS

l  RSSの�クリック率�

l 言及回数�

l  クリック数�

l 訪問�

l 訪問者数�

Page 16: Concept Diagram Workshop

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ゴール達成のため誰が何をしているのか?

Page 17: Concept Diagram Workshop

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空港の例�

Page 18: Concept Diagram Workshop

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集客でテナント収益UPしたい空港の例

n  通過地点から集まる場へ�

乗る人

降りる人

送迎者・訪問者

♪�

\�=�

がイベントや施設を楽しめる場へ

Page 19: Concept Diagram Workshop

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知りたいことは

¥�

便数

搭乗率

送迎者

�

+�

ニーズ

営業・契約

施設利用料�

テナント料�

航空会社

テナント ビジター

+�

知名度

魅力度

満足度

利便性

Page 20: Concept Diagram Workshop

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だからイベントや施設を充実しアピール中

知名度

魅力度

満足度

利便性

※サイトからリバースエンジニアリングした勝手な推測です

Page 21: Concept Diagram Workshop

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集客でテナント収益UPしたい空港は

n  どうすればニーズを喚起できるか?�

リンクを置いただけでは�

見てもらえない�

Page 22: Concept Diagram Workshop

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サイト上の行動でユーザーをセグメント

n  データを取れるよう仕込んでおく�

クリックした人=到着する人�

Page 23: Concept Diagram Workshop

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データを取れるよう仕込んでおく

n  出かける何日前にアクセスしているのか? �

マウスの動きを計測し推測�

Page 24: Concept Diagram Workshop

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改善施策の例

n  迎える人に、当日のイベントをレコメン �

Cookieで判別し出し分けè �

Page 25: Concept Diagram Workshop

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効果も分かるようにしておく

n  参加の意図が分かるアクションを仕込み計測 �

印刷ボタン �自分へメール�クーポン印刷�場所案内�などを設置�

Page 26: Concept Diagram Workshop

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ソーシャルメディアの場合�

Ningで構築した

SNS 「eVar7」

Page 27: Concept Diagram Workshop

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エンゲージメントを軸にする

発見する�

読む/知る�

会員になる�

いいね!

満足� ♪共有する�

投稿する�

集まる�

戻る�

Page 28: Concept Diagram Workshop

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サイトの機能・コンテンツとマッピング

発見する�

読む/知る�

会員になる�

満足�

共有する�投稿する�

集まる�

戻る�

About �Who �

Event�

UGC� Comment �

Profile�

Page 29: Concept Diagram Workshop

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KPIとKGI�

満足度�

l 新規訪問�

l 共有回数�

l  メンション数�

l  ソーシャル訪問�

l 会員登録�

l  アクティブ率�

l 会員の訪問�

l  フレンド率�

l  RSS購読 �

l 再訪問�l  コメント数�

l 投稿数�

l  UGCのPVとリーチ �

l  イベントのPV �

l  イベント申込数�

Page 30: Concept Diagram Workshop

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KGIを達成すると何が変化するのか?

満足度�

l 新規訪問�

l 共有回数�

l  メンション数�

l  ソーシャル訪問�

l 会員登録�

l  アクティブ率�

l 会員の訪問�

l  フレンド率�

l  RSS購読 �

l 再訪問�l  コメント数�

l 投稿数�

l  UGCのPVとリーチ �

l  イベントのPV �

l  イベント申込数�

Page 31: Concept Diagram Workshop

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逆にKGIを達成できないと…?

満足度�

l 新規訪問�

l 共有回数�

l  メンション数�

l  ソーシャル訪問�

l 会員登録�

l  アクティブ率�

l 会員の訪問�

l  フレンド率�

l  RSS購読 �

l 再訪問�l  コメント数�

l 投稿数�

l  UGCのPVとリーチ �

l  イベントのPV �

l  イベント申込数�

Page 32: Concept Diagram Workshop

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KGIから逆引きしたKPIと指標�

満足度�

l 新規訪問�

l 共有回数�

l  メンション数�

l  ソーシャル訪問�

l 会員登録�

l  アクティブ率�

l 会員の訪問�

l  フレンド率�

l  RSS購読 �

l 再訪問�l  コメント数�

l 投稿数�

l  UGCのPVとリーチ �

l  イベントのPV �

l  イベント申込数�

増えるかもしれないし、 �増えないかもしれない�指標はアクションできない�ため、KPIではない。 �

Page 33: Concept Diagram Workshop

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KPIはモニタリングし、変化に早期対応する�

n KGIとKPIを一覧で俯瞰できるダッシュボードを作る

n 定点観測し、変化を追う �

KPIの分解が足りないと、結果しか分からない�

Page 34: Concept Diagram Workshop

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「知るべきこと」を知る方法�

1.  KGIから逆引きしていく l  何がKGIを上下させるのか分解する

2.  設計時の仮説を検証する l  当初のコンセプトは何だったのか?

3.  運用を正当化する l  各部署は何にお金をかけているのか?

l  機能やコンテンツ、施策の意義を再考する

Page 35: Concept Diagram Workshop

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例:ログイン認証は必須にすべきか?�

n  知りたいこと l  ブラックボックス化で新規会員が減る?

l  検索経由の新規訪問が減る?

l  会員も面倒でアクセスしなくなる?

l  そもそも、会員は

ログインして

アクセスして

いるのか?

Page 36: Concept Diagram Workshop

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まずは現状を把握する�

n  ログイン中しか利用できない機能のクリックを計測し、ログイン状態を判定

Page 37: Concept Diagram Workshop

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まずは現状を把握する�

n  ただし、過去の履歴も考慮する必要がある

ログイン � 閲覧�会員登録�

書き込み �ログイン �閲覧�

ログアウト�

閲覧�

共有PCでは�ログアウト?�

必要ないため、 �そのまま閲覧?�

閲覧�

Page 38: Concept Diagram Workshop

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まずは現状を把握する�

n  機能の利用履歴をCookieに保存しておき、一度でもログインしたことがあるかを判定

ヘッダに �名前ある?�

ログイン中�

Y

Cookieに�履歴ある?�N

ログアウト済�

Y

N 未ログイン �

非会員、または 別のブラウザで一度も ログインしていない会員

Page 39: Concept Diagram Workshop

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結果:半数がログインしていた �

ただし未ログインもいろいろ �

•  実はリピーター。 �必要ないので未登録�

•  実は会員。必要ない�ので未ログインのまま �

•  直帰した離脱者�

未ログイン �48%�

ログイン中�50%�

ログアウト済�2%�

Page 40: Concept Diagram Workshop

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シチュエーションを整理すると…�

ログイン状態� 訪問状況� 登録状況� アクション �

未ログイン �

直帰者�非会員�

LPO �

リピーター�登録を促す �

不明�

ログイン中/ログアウト済�

会員�不要�

離脱者� メールでCRM �

Page 41: Concept Diagram Workshop

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何を知るとアクションできるのか?�

ログイン状態� 訪問状況� 登録状況� アクション �

未ログイン �

直帰者�非会員�

LPO �

リピーター�登録を促す �

不明�

ログイン中/ログアウト済�

会員�不要�

離脱者� メールでCRM �

会員かどうか、を知る必要は無かった

Page 42: Concept Diagram Workshop

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意味が伝わる表現方法を考える�

未�ログイン�

ログイン�中/有�

直帰者�38%�

リピータ�11%�

リピータ�40%�

離脱者�11%�

LPOで�減らす �

より頻繁にコンテンツを更新�

登録おすすめバナー�

Page 43: Concept Diagram Workshop

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コンテンツ更新で訪問とログインは増える?�

n  施策の仮説を検証する

Page 44: Concept Diagram Workshop

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アクションの結果を一目瞭然にする�

n  施策の前後の変化を表現

ログイン状態� 訪問状況�

未ログイン �

直帰者�

リピーター�

ログイン中/ログアウト済�

離脱者�

現在� 目標�

11%  

56%  

11%  

22%  

13%  

39%  

11%  

37%  

Page 45: Concept Diagram Workshop

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「結果オーライ」はPDCAではない�

n  施策の結果、ゴールに近づいたのか? n  上がれば良いわけではない

Page 46: Concept Diagram Workshop

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ログイン認証は必須にすべきか?�

n  知りたいこと l  会員はログインしている?

l  会員も面倒でアクセスしなくなる?

l  ブラックボックス化で新規会員が減る?

l  検索経由の新規訪問が減る? ログインしているのは半数のみ

リピーターの8割はログインしていた

Page 47: Concept Diagram Workshop

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ログイン認証は必須にすべきか?�

n  知りたいこと l  ログインしている?

l  会員も面倒でアクセスしなくなる?

l  検索経由の新規訪問が減る? �

Page 48: Concept Diagram Workshop

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検索からの新規訪問の状況は?�

l  閲覧や登録につながっているのか?�

l  リピーターの直帰は問題ないので除外する�

l  別目的で迷い込んだ新規訪問も除外する�

Page 49: Concept Diagram Workshop

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定着しなかった理由を解消したい�

n  満たされなかったニーズは何なのか?

検索キーワードで、ある程度推測できる�

Page 50: Concept Diagram Workshop

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定着しなかった理由を解消したい�

n  定着につながった検索キーワードは除外する

Page 51: Concept Diagram Workshop

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満たされなかったニーズが見えてきた �

n  初めて訪問→登録・閲覧・再訪問しなかった

サイトカタリスト 文字化け サイトカタリスト 不具合 サイトカタリスト 仕様書 サイトカタリスト 仕様 サイトカタリスト cid cid サイトカタリスト sitecatalyst インスタンス サイトカタリスト インスタンス サイトカタリスト インスタンスとは サイトカタリスト プラグイン omniture-trafficorganizer s.linkinternalfilters uniques exceeded

sitecatalyst 使い方 sitecatalyst クロス集計 sitecatalyst 勉強 sitecatalyst 書籍 sitecatalyst 本 サイトカタリスト 本 サイトカタリスト 書籍 サイトカタリスト パートナー サイトカタリスト 分析

アクション:コンテンツやイベントの内容を見直す �

Page 52: Concept Diagram Workshop

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満たされなかったニーズが見えてきた �

n  初めて訪問→登録・閲覧・再訪問しなかった

サイトカタリスト 文字化け サイトカタリスト 不具合 サイトカタリスト 仕様書 サイトカタリスト 仕様 サイトカタリスト cid cid サイトカタリスト sitecatalyst インスタンス サイトカタリスト インスタンス サイトカタリスト インスタンスとは サイトカタリスト プラグイン omniture-trafficorganizer s.linkinternalfilters uniques exceeded

sitecatalyst 使い方 sitecatalyst クロス集計 sitecatalyst 勉強 sitecatalyst 書籍 sitecatalyst 本 サイトカタリスト 本 サイトカタリスト 書籍 サイトカタリスト パートナー サイトカタリスト 分析

ログイン不要のTOPページにこれらのコンテンツを残しておく必要がある。 �

※潜在ニーズへの対応も必要�

Page 53: Concept Diagram Workshop

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コンセプトを振り返って整理する

発見する�

読む/知る�

会員になる�

満足�

共有する�投稿する�

集まる�

戻る�

Page 54: Concept Diagram Workshop

54

登録を必須にした場合のモデル

発見する�

読む/知る�

会員になる�

満足�

共有する�投稿する�

集まる�

戻る�

とは�

Page 55: Concept Diagram Workshop

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単純な分析ではアクションにつながらない�

会員�

非会員�

訪問回数� 平均閲覧�ページ数�

当たり前。発見なし。 �

èアクションできない�

7.6�

1.4�

8.0�

1.2�

直帰率�

75%�

26%�

Page 56: Concept Diagram Workshop

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アクションしやすいレポートをイメージする�

解析の設計・実装は、 �その後で良い�

Page 57: Concept Diagram Workshop

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「知るべきこと」を知る方法�

1.  KGIから逆引きしていく l  何がKGIを上下させるのか分解する

2.  設計時の仮説を検証する l  当初のコンセプトは何だったのか?

3.  運用を正当化する l  各部署は何にお金をかけているのか?

l  機能やコンテンツ、施策の意義を再考する

Page 58: Concept Diagram Workshop

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演習1�

n  コンセプトダイアグラムを描いてみよう�l  登場人物は誰か?

l  情報やモノ、お金の流れは?

l  ゴール達成のために誰が何をしている?

l  誰はどうなってほしいと思っているのか?

マップではない�

意図(コンセプト)を表す �

Page 59: Concept Diagram Workshop

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よくぶつかる壁

n  サイトの構造に囚われる�n  軸が見つからない�n  図が複雑になる=整理しきれていない�

指標を考え、結果を見ながら �修正し、精度を高めていく�

Page 60: Concept Diagram Workshop

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演習2�

n  コンセプトを3分で説明してみてください�n  何か発見はありましたか? �

Page 61: Concept Diagram Workshop

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演習3�

n  コンセプトダイアグラムにKGIとKPIをマッピングしてみてください�

Page 62: Concept Diagram Workshop

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お疲れさまでした。

過去の講演資料や最新情報は下記のサイトまで

http://www.cms-ia.info �

@mak00s 実践 CMS

実践CMS*IA